注意:このページでは『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』と、移植版『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル リマスター』を併せて紹介する。判定は両作品共になし。
【ふぁいなるふぁんたじー・くりすたるくろにくる】
ジャンル | アクションRPG | ![]() |
対応機種 | ニンテンドーゲームキューブ | |
メディア | 8cm光ディスク 1枚 | |
発売元 | 任天堂 | |
開発元 |
ゲームデザイナーズ・スタジオ スクウェア・エニックス |
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発売日 | 2003年8月8日 | |
定価 | 7,140円 | |
プレイ人数 | 1~4人 | |
セーブデータ | 22ブロック使用 | |
周辺機器 | ソフトにはGBAケーブル1本が同梱(*1) | |
判定 | なし | |
ポイント |
任天堂ハードへの復帰作 シングルプレイが若干味気ない マルチプレイと世界観などは好評 |
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ファイナルファンタジーシリーズ | ||
クリスタルクロニクルシリーズ - FFCC / RoF / CLK / EoT / CLD / TCB |
1996年より長らく絶縁状態にあった任天堂・スクウェア両社の復縁の為に開発された、FFCCシリーズの第1作。
プレイヤーは村のキャラバンとして、村を瘴気から守るクリスタルを維持する為「ミルラのしずく」を求めて旅をする。
なお、本作は「(一人での)シングルプレイ」も可能だが、当ページでのシステム解説は基本的に「(複数人での)マルチプレイ」を前提として記述する。
+ | 簡単な種族説明 |
シングルモードについて
幻想的で優しく懐かしさのある情景と、その中に秘められた暗くやるせない気持ちにさせる話など、本作の世界観に魅せられたプレイヤーは多い。
肝であるマルチプレイの楽しさは十分評価されるものであり、一方のシングルプレイも制約こそあるものの決して遊べないという訳ではなく、十分楽しめる出来栄えである。
ケージや課題、マジックパイルなど制限のあるシステムは好みが分かれるが、プレイヤー同士の協力によってこうしたギミックを乗り越える達成感は他では得がたいものがあるだろう。
それらの利点や反省点を踏まえ、以降の続編作品では本作の問題点の多くが解消され、クリスタルクロニクルは良作揃いのシリーズとして成長していくことになる。
【ふぁいなるふぁんたじー・くりすたるくろにくる りますたー】
2003年に発売された、初代『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』(以下、原作)のHDリマスター版。
2018年にリマスターが発表され、2年後の2020年8月27日に発売された。
基本的には原作をベースとしつつ、新規ダンジョン等の追加要素やUIの見直しなどの変更が施されている。
マルチプレイが本シリーズの売りの1つだが、本作ではクロスプラットフォームによるオンラインマルチプレイに対応している。
+ | アップデート前のリルティの惨状 |
+ | アップデートによる改善点(リマスター) |
15年以上の時を経てHDリマスターされた本作は、各キャラクターボイスの実装や、新規武器や新ダンジョンの追加など順当な進化が見て取れる。
しかし追加要素によって種族バランスが悪化した点をはじめ、リマスターによる追加・変更要素にはやや惜しい点が目立つ。
そして明確な劣化点である「原作よりも長いロード時間」については、世代が進んだにも拘らず技術力は逆に退化してしまったのか、と苦言を呈さざるを得まい。
オンラインマルチプレイ実装と引き換えに、原作のマルチプレイの良さが失われてしまったというのも非常に残念な点である。
思い出の中にある原作のようなマルチプレイをイメージして本作を購入したプレイヤーにとって、失望が大きいものとなってしまっている感は否めない。
結果として駄作という程ではないが、良作という評価も下しがたい一作となっている。
*1 2人以上で遊ぶ場合、人数分のゲームボーイアドバンスとGBAケーブルが必須。
*2 シリーズでいう『毒』の状態異常のように減少していく。
*3 簡単に言うと関所のようなもの。
*4 「ヴェオ・ル水門」のみ例外で、特定イベント発生とその解決によって難易度が上昇する。
*5 魔法同士、若しくは魔法と必殺技のターゲットリングを重ね合わせて、タイミングよく発動させるテクニック
*6 特に「ティダの村」に残されたボロボロの手紙、セルキーの青年が「コナル・クルハ湿原」に研究に行くイベント、そしてとあるNPCの最期は暗い内容のイベントとしてよく挙げられる。
*7 狭い道に大量のモンスターが出現する為、ソロでは立ち回りが難しく、マルチでは乱戦になりがち。ダンジョン自体も長丁場であり、攻略には数十分かかる。
*8 耐性に段階があり、中盤以降は一定値以上耐性がないと状態異常を防げないことも多くなる