SIMPLE2000シリーズ Vol.56 THE サバイバルゲーム
【しんぷるにせんしりーず ぼりゅーむ56 ざ さばいばるげーむ】
| ジャンル | ファーストパーソンシューティング |  
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| 対応機種 | プレイステーション2 | 
| 発売元 | D3パブリッシャー | 
| 開発元 | ベストメディア(企画) クロスロード
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| 発売日 | 2004年7月22日 | 
| 定価 | 2,000円(税別) | 
| レーティング | CERO:全年齢対象 | 
| 判定 | クソゲー | 
| ポイント | ミリタリーの大御所監修 戦争ではなくあくまでサバゲー
 再現しすぎてテンポ悪化
 再現が足りずサバゲーマーから不満
 古谷徹ボイスによる解説ムービー
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| SIMPLE2000シリーズ | 
 
概要
日本最大のエアガンメーカー「東京マルイ」と、アーミーファッションの老舗「渋谷ファントム」完全監修で制作された疑似サバイバルゲーム。
かの『地球防衛軍』やWiiの『ワイワイコンバット』はTPSに対し、本作はSIMPLEシリーズ初にして唯一の対戦可能なFPSである。
また、この後に発売された『THE日本特殊部隊』はTPS/FPSの切り替えは可能だが対戦不可である。
特徴
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シングルプレイの場合はエアガンやコスチューム等の装備を購入し、チームメイトを率いて他チームと対決していく。
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マルチプレイでは画面分割2人対戦、マルチタップにより4人対戦が可能。
評価点
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67丁ものエアガンが発射音も含めて完全再現されている。
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人気声優、古谷徹による「カーグラフィックTV」風のモデルガン解説ムービーがあり、これは比較的好評だった。
問題点
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『SIMPLE2000』ではよくあることだがCD媒体なのでロードは比較的長め。
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FPSだが、あくまでサバイバルゲーム。これが本ソフト最大の特徴にして最大の弱点である。
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相手を撃っても手を挙げて止まるだけ。チームを全滅させると一セット終了。1ゲームのテンポが悪い。
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撃たれるとすぐ死亡扱いで移動・射撃不能。リスポンはない。シングルプレイの時は他のチームメイトに切り替わるので問題にならないが、マルチプレイで先に倒されるとずっと暇になってしまう。
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移動速度や照準速度がかなり遅め。また弾もBB弾なので、連射力はあるがあまり遠くまで飛ばず、ばらけやすい。
 
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シングルプレイがお粗末。
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マップ数が少ない。また登場人数が少ないので違うルールでプレイしていてもあまり違いが実感できない。
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装備が購入できるが、スコープなどを除いて改造要素のほとんどが見た目が変わるだけのお飾り。
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当然といえば当然だが劇的に性能が向上したりはしない。一部で実装されているブローバック機能の再現などもない。
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AI相手に迷彩は効果が無いので服装の方もお飾りになる。
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ショップでの購入や装備の選択にいちいち時間がかかりすぎる。
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クリア特典はフリーミッションと1マップのアンロックのみ。
 
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マルチプレイ・クイックプレイではシングルプレイでの改造要素が引き継がれず、決まった銃しか使えない。
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プレイ内容も殲滅戦オンリーで、シングルと違いチーム戦などが不可。
 
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小銃系の大型エアガン+ハンドガンを持ち運ぶ形になるが、ハンドガンは移動中は撃てずなぜか毎回構えないといけない。
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小銃と違って取り回しがいいのがハンドガンの特徴じゃないのか? 逆ならまだ分かるのだが。
 
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味方も敵も一部ステージを除いてあまり賢くない。ついてこなかったり辺りをウロウロしていたり。
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味方はマップ画面でしっかり設定してやらないと役に立たない。
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敵はかなり嫌らしい位置で待ち伏せていて、あちらから攻めてこない場合がある。
 
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ステージによっては霧のようにぼやけて室外はおろか室内でも遠くが見えなかったりする。索敵が非常にしにくい。
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地味だがマップによっては致命的な欠点として、下方向には全然向けない。このため高低差のあるマップでは相当の苦戦を強いられる。
総評
FPSファンからは「ゲームとして爽快感が無い」、サバイバルゲーマーからは「これはサバゲーじゃない」という評価が多い。
「ある意味リアル」という意見もあるが、本物の緊迫感を再現するまでは至っていないようだ。
元来、サバイバルゲームはFPSで言うところの「リアル系」に近い。しかし一般的ゲーマーは「スポーツ系」を好む傾向がある。このへんのミスマッチが本ゲームの評価が低い原因ではないだろうか。
結局「サバイバルゲームを完全再現」しようとしたところ、双方でどっちつかずな完成度に陥る残念な結果となってしまった。
その後の展開
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2007年に『SIMPLE2000』で『THE サバイバルゲーム2』が発売された。今回はチュートリアルも古谷徹氏。
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ロード時間や武器・マップ増加等改善点はあるものの、やっぱり構えないと撃てないハンドガンや見通しの悪い視界など根幹は変わっていない。
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伏せ打ちが可能となったが、特定の場所でしかできないというあまりうれしくない仕様。
 
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そして2008年にはPSPで『俺たちのサバゲー PORTABLE』が発売された。
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メインは三人称視点になり、対戦は携帯機ということでしやすくなったが、やっぱり大事なところが変わっておらず評価は低い。
 
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しかし、この2年後の2010年にはまたPSPで『俺たちのサバゲーVERSUS』が出たから驚きである。いい加減懲りろよ……
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しかしこちらは意外と高評価。FPSに戻ったからなのか、元々PSPにはFPSが少ないからなのか。というか4作目なんだからこれくらいじゃないと困る…かと言って操作性は改悪である。
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小林清志、池田秀一、若本規夫etcの豪華声優を使ったチュートリアルとカタログが特徴だが、ゲームよりもそちらがメインとすら言われる始末である。
 
最終更新:2024年05月30日 15:00