遊戯王デュエルモンスターズGX Card ALMANAC
【ゆうぎおうでゅえるもんすたーずじーえっくす かーどあるまなっく】
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ジャンル
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カードアルバム
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対応機種
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ニンテンドーDS
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メディア
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512MbitDSカード
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発売元
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コナミデジタルエンタテインメント
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発売日
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2007年8月9日
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定価
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2,500円(税別)
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判定
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クソゲー
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ポイント
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貧弱で使い勝手の悪いデータベース 完全にカードのオマケ 現在は無料の非公式データベースが存在する
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遊戯王シリーズ
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概要
カードゲーム『遊戯王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ』を元にした作品。
ほかの遊戯王シリーズとは違いゲームではなく、OCGカードのデータを収録したデータベースである。
図鑑以外にも、デッキ構築時に役立つコンボ集も収録。
また計算機機能、サイコロ機能、コイン機能など実際のカードでデュエルする際に使える機能も搭載している。
2006年までに発売されたカードにイベントなどで配布された限定カードを加え、約2600種類のカードデータが収録されているのだが……
問題点
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データベースであるにも拘らず、調べたいカードを検索することが非常に困難。
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データ自体は膨大な量が収録されているものの、検索方法がブースターパックごとに調べる「ブースターパック検索」と、モンスターや魔法が五十音順に並べてあるだけの「カード別検索」しか存在しない。カードの名前を入力して検索することも、モンスターの種族ごとに調べることも出来ない。
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《青い忍者(ブルーにんじゃ)》や《天空騎士パーシアス(エンジェルナイトパーシアス)》のように、読み方が分かりにくいカードを調べるのは絶望的である。
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これ以前の作品では攻撃力や守備力順、レベル(☆)の数順等で調べる事が出来た。データベースに特化した筈なのに劣化しているとはこれいかに。
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「ブースターパック検索」ではカードのイラストが表示されるのみで、カードの説明文は「カード別検索」でしか読めないという謎仕様。
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コンボリストでは、収録されたカード同士で行えるコンボが紹介されている。だが、コンボの説明と使用するカードの名前しか見ることができず、肝心のカードの効果が分からない。そのカードの効果を見ようと思うと、「カード別検索」からカードを探し出すことになる。
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カードの説明文の漢字の部分にはご丁寧に平仮名も括弧書きで書かれているが、これが非常に読み辛い。
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例えば、上の文を本作と同様のスタイルで書くと以下のようになる。
「カードの説明文(せつめいぶん)の漢字(かんじ)の部分(ぶぶん)にはご丁寧(ていねい)に平仮名(ひらがな)も括弧書(かっこが)きで書(か)かれているが、これが非常(ひじょう)に読(よ)み辛(づら)い。」
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一方、コンボリストには何故か一切ルビが振られていないという中途半端さ。
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これも上記と同じく前作品では、漢字で書かれてたりルビもちゃんと振られていた。
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《青眼の白龍》など、イラストのバリエーションが複数存在するカードがあるが、本作には同じ名前のカードにはイラストが1種類しか収録されていない。また、レアリティの違いに関しても一切記述がない。
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例えば《青眼の白龍》ならスターターボックスの項目にあるカードもEXの項目にあるカードもBEGINNER'S EDITION 1の項目にあるカードも、本来ならすべてイラストが違うが、本作では同じイラストのカードとして収録されている。
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所有しているカードを見分けられるようにカードにマークを付けることができるが、それを生かす機能(マーク付きカードだけを集計するなど)はない。
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またマークを付けた後にセーブする必要があるが、セーブするにはオプションまで戻って操作しなければならず、非常に面倒である。
評価点
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遊戯王ゲームの中で唯一、《偉大なる戦士タイラー/Tyler the Great Warrior》というカードについて記述がある。
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このカードは難病の子供・タイラー君のために、欧米で遊戯王カードの販売をしていたアッパーデック社が造ったカードで、世界で1枚しかない。
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それ故か、他のゲーム作品では使用することはおろかカードアルバムにすら載らなかったのだが、2016年現在このゲームのみで、カードの詳細や日本語名を知ることが出来る。
総評
残念ながら、カードのオマケと言われても仕方のない出来である。
しかもこれはカードのデータベースなので他のゲームと違い、まともに遊べない。
データベースとして見ても、調べ辛い・読み辛い・データが不完全と、まるでデータベースとしての体をなしていない。
当時ならまだしも、ネットのある現在であれば公式の「遊戯王 オフィシャルカードゲーム - カードデータベース」や「遊戯王ニューロン」でイラストやカードテキスト、カード毎の裁定を簡単に見ることが可能である。
より複雑なルールを確認したいのであれば、非公式であるが「遊戯王カードWiki」を利用した方が遥かに効率的。
余談
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本作のオマケであるモンスターカード《ブリザード・ドラゴン》はなかなか役に立ち、出荷数も少ないことからカードのレートがソフトの本体価格を上回っていた。
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なお、現在では環境の変化で採用率が落ち、再録もされたので値段は落ち着いている。…が皮肉なことに『デュエルターミナル』ではアクションコマンド《闇の呪縛》を持っており、弱体化されるまではアクションデュエルXでの必須カードとなってしまった。
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本作のパッケージに書かれているE・HEROは全て限定商品におまけ収録された絵違いイラストである。
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皮肉にも本作には絵違いカードは収録されていないが…。
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いずれも入手が難しかったが、後にコレクションパックー革命の決闘者編にてこの仕様のカードが全て再録された。
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後に計算機・コイン・サイコロなどの機能は『遊戯王5D's WORLD CHAMPIONSHIP 2010』などで実装された為、このゲームの存在価値がなくなってしまった。
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それらも現在はスマホの普及や公式のデュエリストデバイスにより、存在価値がうやむやに。
最終更新:2025年09月01日 10:56