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ナイトレイド(NIGHT RAID)
【ないとれいど】
| ジャンル | シューティング |  
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| 対応機種 | アーケード(G-NETシステム) プレイステーション
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| 開発元【AC】 発売・開発元【PS】
 | タクミコーポレーション | 
| 販売元【AC】 | タイトー | 
| 稼働開始日【AC】 | 2001年 | 
| 発売日【PS】 | 2002年10月10日 | 
| 判定 | クソゲー | 
| ポイント | グラフィックやる気なさすぎ レバガチャ地獄
 致命的なバグ・左上
 評価点も無くはない
 移植されるも、改善には至らず
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概要
マザーコンピュータ「バティンボ」の暴走を食い止めるため、電脳空間戦闘機「ベクタ」が亜空間に飛び込む、という設定の横画面縦スクロールシューティングゲーム。
全6ステージの1周END。
操作方法
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8方向レバー+3ボタン(ショット、ボム、ハグランチャー)で操作。
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画面左下にはWAVEゲージが存在し、フルで無い時は時間経過でゲージが溜まる(レバガチャすれば早く溜まる)。フルの時にハグランチャーボタンを押すと、自機から分離した翼が前方の敵機に食いつく。食いつかれた敵はレバガチャ(または回転)をする事で他の敵を次々と攻撃する兵器となる。これを「連爆」といい、レバガチャすればするほどヒット数が上がり、高得点となる。また、敵弾にも食いつき敵弾を消すこともできる。なお、ハグランチャー発射中の自機は無敵である。
スコアシステム
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本作は「スコアサーモ」なる得点システムを採用している。敵を倒すと出現し、画面下に向けて降下していくスコアアイテムを取得することで倍率が上昇する。逃すと倍率は下がる。また、何もしないと倍率は自動的に減少(もしくは増加)し最終的にゼロに戻る。
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ちなみに、ハグランチャー発射中の翼もこのスコアアイテムを回収する。
 
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倍率は最大で100倍、最低でマイナス100倍となる。よって、このゲームにはマイナス得点というものも存在する。
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本作のスコアランキングは、最高得点を競う「プラス」、最低得点を競う「マイナス」、ゲームクリア時にいかに0に近いかを競う「ニアゼロ」の3種類となっている。
問題点
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STGとして致命的なバグ。
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画面左上に自機を寄せると大抵の敵が弾を撃ってこなくなる。
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本作では敵キャラクターに自機との当たり判定が存在しないため、画面左上に自機を寄せると大抵の場面で何の苦もなく先に進めてしまう。
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弾封じ発動座標計算の条件式を間違えてしまい全ての敵が弾封じ状態になる事が原因ではないか、とは言われている。
 
 
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グラフィックが劣悪。
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背景は赤か、黒の背景に形容しがたい奇妙なオブジェクトが並んでいるというもの。
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それ以上に、敵キャラクターのデザインに全くやる気が感じられない。亜空間内で戦う、という設定を差し引いても何なのかさっぱり分からない形状の敵キャラばかりである。立方体や直方体に適当にオブジェをくっつけたようにすら見える。
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これは基板性能の方にも問題があり、当時としても使用できるポリゴン数が恐ろしく少ないためであった。しかし、同じ基板で同時期に出たものには、かなり見栄えの良いSTGもあったので、やはり今作は残念なグラフィックである。
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更にいえば、当時はNAOMIが出てきた頃で「基板が低性能だった」と言い訳出来る様に見えるが、G-NETはタイトー製PS互換基板(FX-1シリーズ)のアッパーバージョンである。G-NETより性能が劣るPS・同互換アーケード基板で多くの名作ポリゴンシューティングがあり 言い訳はできない所。
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今作と違い、3D描画機能がない基板を用いたためプリレンダリングを使って擬似的に3Dキャラを表現していた同社の『マーズマトリックス』(2000年稼働)と比べても、見栄えや見やすさの面でグラフィックが劣っている。
 
 
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レバガチャ強要でかなり腕に負担がかかる。
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WAVEゲージをなるべく早く貯めるためにレバガチャし、「連爆」でなるべく多くの敵を巻き込むべくレバガチャするという前提のゲームバランスのため。
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WAVEゲージを回復するためには、敵弾を避けながらレバガチャをすることになるので、プレイを安定させづらくなる。
 
 
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点数稼ぎでは、「スコアサーモ」の性質上倍率が安定しないため、プレーの度に点数の入り方(減り方)が大きく異なる。
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スコアアイテムの取り方(逃し方)や敵の倒し方についてパターンを組もうとしても、たいていの場合敵弾を避ける必要があるため、スコアを安定させるのは極めて難しい。
 
評価点
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ハグランチャーを敵に食い込ませ、レバガチャで敵を次々と倒す感覚は悪くない。
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スコアサーモによりスコアアタックに「減らす」という要素を盛り込もうとしたのは評価すべき点である。
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BGM
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メタル調で激しいギターをふんだんに用いており、とてもアツくクレイジーな作風である。
 
総評
STGで余りにもぞんざいなグラフィックは初プレイすら躊躇わせる大きなマイナスポイントである。
もう少しグラフィックを作りこんでおけば、プレイヤーから注目される機会も多かっただろう。
とはいえそのゲーム内容も、ハグランチャーやスコアサーモ等、注目すべき点もあるが、そのハグランチャーやスコアサーモのシステムによりプレーやスコア稼ぎ(減らし)に対し如何ともしがたい不安定さをもたらしてしまっている上、STGを否定する致命的なバグも存在してしまっている。
余談
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パワーアップアイテム(オレンジ色)を6個以上画面に出して一定時間経過すると、大量の得点アイテムが出現する。
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しかし、何故か、得点アイテムのグラフィックはおにぎりやカレーといった食べ物になっている。亜空間内という設定を踏まえるとかなりシュールな光景…かもしれない。
 
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前述のとおり本作には3部門のスコアランキングがあるが、ゲームがこんな出来ということもあってか、アルカディア誌でのスコア集計はプラス集計のみ実施され、マイナス、ニアゼロ部門の集計はされなかった。
移植
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プレイステーションへの移植版が2002年10月10日に発売されている。
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2人同時プレイが出来なくなった代わりにスコアアタックモードが追加されている。が、上述の致命的なバグは修正されていない上、プレイ中一時停止できない仕様になっている。
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AC版稼働時に指摘されていた致命的なバグだけでも修正していれば、もう少し評価されたと思われるだけに残念である。
 
 
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ちなみにPS互換基板であるG-NETシステムだがPSへの移植がなされたのはSTGに限定すれば本作と『レイクライシス』のみである。
最終更新:2024年06月30日 18:46