本項では『リッジレーサーズ』『リッジレーサーズ2』を併せて紹介します。
【りっじれーさーず】
ジャンル | レースゲーム | ![]() ![]() |
対応機種 | プレイステーション・ポータブル | |
発売・開発元 |
1:ナムコ 2:バンダイナムコゲームス |
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発売日 |
1:2004年12月12日 2:2006年9月14日 |
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定価 | 5,040円 | |
レーティング |
1:CERO:全年齢対象 2:CERO:A(全年齢対象) |
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配信 | 2:2,500円 | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
シリーズ集大成 ハード性能を活かした演出 起動前ミニゲーム復活 ニトロ初登場 全体的に低難易度 一転して極悪なMAXツアー |
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リッジレーサーシリーズ |
PSPのロンチタイトルの1つ。略称は主に『RRs』『RRs2』が使用されている。
『リッジレーサー』シリーズの集大成として製作されたため、主に過去作のコースなどの再録がメインとなっている。
2006年に発売された『RRs2』は完全版と言える作品であり、現在において『RRs』をやる意味は薄い。
しかし『RRs』には「PROツアー」の1対1のツアーにとある特殊演出があるなど、『RRs2』との違いがある。
『リッジレーサーレボリューション』以来の、起動時のロード時間に遊べるミニゲームが収録されており、『ニューラリーX』をAC版ほぼそのままを遊ぶことができる(*1)。
また、このゲームにしか収録されていない『ニューラリーX』の高難易度バージョンも用意されており、『RRs2』ではそちらがデフォルトになった。
なお切替は隠しコマンドで行う。
レースゲームなので基本は1位を目指すゲームなのだが、以下のようなゲームモードがある。
今見ても秀逸なグラフィック
新システム「ニトロ」
ドリフト特性によるタイプの統一化
美麗に復活したコース郡
進化した架空車種
ドリフト挙動の大幅な変化
一部のRemixBGM
挙動の差別化の簡略化
ハブられてしまった一部要素
レイジレーサー初出BGMの是非
目に余る水増しな収録車種
不備の多い『RRs2』のSPマシン
弱過ぎるシングルレースのCPU
極悪なMAXツアーの難易度
その他ゲームプレーに支障をきたす不具合
シリーズの魅力が遺憾なく詰め込まれた集大作。
以後も携帯機でリリースされたシリーズ作品はあるが、何れも何らかの事情と欠点を抱えており、携帯機で完成度の高い『リッジレーサー』が遊べるのは本作が唯一。
独自のセンスを発揮してきたシリーズの集大成であると同時に、携帯機で遊べるレースゲームとしては最高峰に位置する作品といっていいだろう。
特にシリーズが(当時)10年近く続くにあたって、ハード間の世代を超えて、これまでのコースが一堂に会したというのはシリーズファンにとっても嬉しいポイント。
ニトロも追加要素の一部として節度あるやりくりが求められるため、戦術としての組み込み方も、組み込むタイミングもいい塩梅だったと言える。
諸々のゲームバランスや水増しな車種、その他調整不足が惜しまれる点もあるが、後作にも誇れる出来栄えに仕上がっている。
中古価格も程々の金額で留まっている他、『RRs2』ならグラフィックがリマスターされたPS5/PS4のDL版が存在し現行機でもプレイできる(*20)ため、環境さえあれば今からでも楽しめる作品だろう。
*1 オフにすることも可能だし、オプションからでも遊ぶことが可能。
*2 ストレートですらドリフトした方がいい車両が出る、システムとして新生したアルティメットチャージを活かせば延々とニトロを使い続けられることも可能になるなど。
*3 レース中、ニトロが貯まった際に「Ready To The Nitrous!」といったナレーションがされるのだが、英語ではニトロ燃料を「nitrous」と呼ぶことは無い。
*4 なお、一部界隈ではこの「適正角度時の減速度合い」を「慣性ドリフト値」という非公式用語で言い表す事がある。
*5 一応、グラフィックは『V』準拠のため、『V』に収録されている初代の初級コースと上級コースは、初代と『V』の連名出典になっている。
*6 両者ともレーサーズ2から追加されたリミックス曲であり、殆ど原曲のイントロ部分ぐらいしか使用しておらず、特に後者は原曲よりBPMが遅くなっている為疾走感も無くなっている。
*7 あくまで推測ではあるが、『V』のコースは完全な都市部に作られているため、背景を上手く省略しないと、PSPの処理能力を超えてしまう可能性は充分にあると思われる。これはシリーズの命題でもあり、当初の本シリーズが「リッジ(峠)」を題材にしたのも、山間部を扱うことで背景の簡略化を狙ったためである。
*8 正確にはリメイク楽曲のアルバムだが。
*9 また、レイジは容量等の関係でCD-DAでの収録だった故、再生機器にゲームディスクを入れれば、それだけでサントラとして十全に機能したため、作る必要性を見出せなかったとも語っている。
*10 車両の所属するクラスで、クラス毎に違う車両が存在。初期作品での「TYPE」と、『レイジ』の「GRADE」に加え、『R』4の「ステージ」にあたる
*11 TYPE-S → TYPE-R → TYPE-Zと順に強化されていく。
*12 キッドという名前は『リッジレーサー レボリューション』の隠しマシン「13th RACING "KID"」に由来。
*13 強いて言えばロケットスタートの速度が1速のギア比で決まるシステムから、1周目のタイムに若干ながら差が出やすいとは言えるかもしれない。この差は「2速発進」というテクニックを使えば帳消しにできるが、ここでは詳細は割愛させて頂く。
*14 獲得順は「通常車種最高クラス → SPクラス(悪魔 → 天使)」となり、それぞれを打ち負かす=格上マシンを倒すという挑戦になっているのもポイント。
*15 もっとも、初登場時は悪魔が「最強のコーナリング性能を誇る一方、グリップ性能が高すぎてドリフトが難しい」で、天使が「悪魔と同等のコーナリング性能を持ちながら、ドリフトも充分にこなせる」だったので、ある意味原点回帰と言えなくもない。
*16 ラインを外してドリフト中にオーバーテイクを狙う・終盤まで敢えて前へ出ずに堪え、ゴール前で一気にニトロを連続発動する。
*17 こちらも敢えて前には出ず、比較的角度の深いカーブで過剰気味にドリフトしてニトロを溜めつつ、スリップを利用して距離を維持。最後の最後にやっとこ溜めた1本ないしは2本のニトロで一気にぶち抜くというやり方がベター。単純に速く走ろうとすると、却ってドツボに嵌る事になる。
*18 本作のクリナーレはニトロ使用時に赤い悪魔のマークが点灯するため、よりわかりやすい。
*19 『RRs』海外版や『RRs2』のMAXツアーに当たるモード。
*20 Xboxハードであれば『6』を現行機でプレイできる。