北斗の拳 バイオレンス劇画アドベンチャー
【ほくとのけん ばいおれんすげきがあどべんちゃー】
ジャンル
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アドベンチャー
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対応機種
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PC-8801、FM-7、PC-9801、X1
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メディア
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フロッピーディスク
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発売元
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エニックス
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発売日
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1986年5月
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定価
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6,800円
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プレイ人数
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1人
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判定
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良作
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北斗の拳シリーズリンク
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概要
人気バイオレンスアクション漫画『北斗の拳』を初めてゲーム化した作品。ユリアがシンにさらわれるところから、シン討伐までのストーリー。意外にも格闘アクションではなくアドベンチャーゲームである。
町の人々の話や遺した暗号から、各敵キャラの弱点(秘孔)を聞き出し、それを突いて敵を倒していく。
他にも冒険しながらアイテムを集め、それを活用してサザンクロスへ侵入してシンを倒すのが目的である。
特徴
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コマンド選択式ADV。東西南北へ移動しながら話を進めていく。戦いに明け暮れるというよりは、探索タイプのADV。
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バットはケンの相方的存在でケンが無口なので、リアクションはもっぱら彼。
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画像は、原作のものをそのまま持ってきて色付けしたものがほとんど。複数の絵を組み合わせたものもある。
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戦闘画面になると、アップになった敵の上に、いくつかの突くポイントが表示される。時間内に二か所を選び、二つとも見事秘孔だと倒せる。
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この秘孔は教えてもらったり、ときどき見つかるヒントから探り当てることになる。
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原作準拠は一部だけのオリジナルストーリー。キング四天王の倒される順番も違い、オリジナルキャラもかなり出る。
評価点
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「敵の秘孔を突いて倒す」という一点にこだわった原作再現。
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北斗の拳を題材にしたゲームは数多くあるが、かように秘孔を突くアクションそのものを重視して原作再現をしたゲームは少ないのだ。
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アクションや格闘ゲームにしてしまうと北斗の拳の醐味である秘孔を突くアクションはどうしてもなおざりになってしまう。
そもそも当時のPCは格闘アクションをするにはやや機能不足。ADVは選択せざるを得ない面も大いにあった。
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「イメージと違う」と思ったプレイヤーもいるだろうが、プレイしてみると発想や作り込みは充分理にかなっている。
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決まれば一撃必殺という原作を考えると、なかなかゲームにしづらい要素なので仕方ないと言えば仕方ないが。
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もちろん敵はアップの画面でボンして倒される。
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やりごたえのある謎解き要素。
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アドベンチャーゲームである以上、当然謎解きが主軸となる。そのためできることを全て試す、情報をくまなく探すといった工夫のやりごたえは充分。
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シンの秘孔は「古文書」を使って探ることになるのだが、その謎解きは困難である。
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演出にもこだわりがある。
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当時としては珍しいアニメーションでキャラの動きを再現している。体の一部がふくれあがって破裂するというところまでしっかり再現。
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また、ビーブ音をケンシロウの「あたたたた!!」の代わりにするなど、できる限りのことはやった、という凝りようが見られる。
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クラブ、ハート、スペード、ダイヤといったシンの幹部を4人とも出している。
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ハートはフィクション屈指の変な断末魔である「ひでぶ~」まで再現している(テキストのみだが)。メーカーの念願も叶ったりだろう。
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キャラ立ちしていたハート様はともかく、他の3人が登場するゲームは少ないのでファンにとっては嬉しいところ。
賛否両論点
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リンがいない。
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バットと共に序盤の大事な同行者なのだが、本作では一切登場しない。
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確かに原作漫画ではリンと合流するのはシンを倒した後なので原作準拠と考えると正しいのだが、本作はそこまで厳密に原作をなぞっているわけではない。
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本作のストーリー的にはバットも状況説明以上の役割は無いので、リンも一緒に出してしまって構わなかったのでは、と言う意見もある。
問題点
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ゲームに詰まりやすい
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取り忘れたアイテムを取り戻すことができなくなるなど、詰まる要素が多い。
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さらにシンに負けない限りゲームオーバーにならないので、詰まったことに気付きにくい。
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格闘漫画ではなく探偵漫画になっている。
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そもそも北斗神拳正統伝承者であるケンシロウはほぼ全ての秘孔の位置を知っているわけで、敵の秘孔の位置を探偵じみた方法で探しださないと勝ち目の無い本作は原作無視とも言える。…と言うか、シンの秘孔の位置が判る(逆に言うとシン以外の秘孔の位置は判らない)古文書なんて誰が書いたのだろうか?
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原作でもサウザーと言う例外が居たが、本作の原作である第1章「サザンクロス編」より先の第3章「乱世覇道編」での登場であり、探偵じみた事もやっていない。
総評
当時としては凝った作りの謎解きとアニメーションといった点でなかなか面白いADVゲームに仕上がっている。
キャラゲー(特に北斗ゲー)の範疇でもまあまあ評価が高い。
最終更新:2021年09月26日 15:40