【めたるぎあそりっどふぁいぶ ぐらうんど ぜろず】
ジャンル | タクティカル・エスピオナージ・オペレーション | ![]() ![]() ![]() |
対応機種 |
プレイステーション4 プレイステーション3 Xbox One Xbox 360 Windows Vista/7/8(*1) |
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開発元 |
コナミデジタルエンタテインメント 小島プロダクション |
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発売元 | コナミデジタルエンタテインメント | |
発売日 |
【PS4/PS3/360】2014年3月20日 【One】2014年9月4日 【Win】2014年12月18日 |
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定価(*2) |
パッケージ版 【PS4/PS3/360】2,839円 ダウンロード版 【PS4/PS3/Win】2,362円 【One/360】2,380円 |
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プレイ人数 | 1人 | |
レーティング | CERO:D(17才以上対象) | |
コンテンツアイコン | 暴力、犯罪 | |
備考 | 海外版にも日本語インターフェイスが収録 | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
様々な新機軸を盛り込んだシステム 本編の導入部的存在だが豊富なやりこみ性 陰惨なストーリーと高い難易度は人を選ぶ |
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メタルギアシリーズ |
平和が終わる、Vが目覚める。
『メタルギアソリッドシリーズ』の最新作『メタルギアソリッドV ファントムペイン(以下、TPP)』のプロローグを描いた先行タイトル(*3)。
ビッグボスを主人公とした作品では『MGS3』以来久々の据え置き機向けタイトルとなる。
本来は『TPP』に含まれる一本の作品として発売される予定であったが、諸事情により分割される事となった。
かねてから開発が進められていた「Fox Engine」を使った初のゲームであり、かつシステムの大幅な変更と大量の新要素を一足先に体験してもらうべく発売された。
シリーズ初のオープンワールド化やスマートデバイスとの連動、Win版を正式に国内のSteamストア(*4)向けに販売するなど新たな試みが行われている。
「ピースウォーカー事件」から一年後の1975年。スネークたち「国境なき軍隊」は抑止力として核を持つまでに至っていた。
あくまで最終手段として世界には公表していなかったが、その情報を掴まれていたのか、IAEAからの核査察の打診が来ていたのである。
当初は受け入れるつもりはなかったが、ヒューイの勝手な判断によって査察を受け入れざるを得なくなってしまう。
一方、事件の際に生死不明となっていたパスの生存が確認された。
単身パスを救出に行ったチコは捕まり、スネークたちに救援を求める通信が送られてきていた。スネークは査察団との対応をカズヒラたちに任せ、自身はチコとパスの救出にキューバ南端の米軍キャンプへ向かう。
これが新たな悲劇の始まりになるとも知らずに…。
シリーズ最新作のプロローグ、言ってしまえば有料体験版であるが、一本のゲームとしても非常によくまとまっている。
価格が安価なため本編はそれに見合った短い内容であるが、それを補うやりこみ要素の数々はゲームとしての面白さを存分に見せ付けてくれている。
難易度の高さ、複雑な操作やシステム・動きといった面で洋ゲーに近いシビアさが色濃いが、これまでのシリーズを大きく越えた「潜入」を体験するにはうってつけの内容である。
そしてこれまでの『メタルギア』シリーズではぼかされていた「暗さ、陰鬱さ」をさらなるリアリティとともにストレートに表現しており、「TPPはこれまでとは違う」とプレイヤーに認識させる緩衝材的役割もある。
本編には本作からの引継ぎ特典も用意されているので、ガッツリ遊んで本編に備えるといいだろう(*16)。
しかし、その肝心の本編を迎える寸前に小島プロダクション自体に暗雲が垂れ込めることをこの時点で想像し得た者は少なかった…。
*1 DirectX11対応のグラフィックボードが必須。完全版である『GZ+TPP』も同様となっている。
*2 One/Win版はダウンロード販売のみ。完全版である『GZ+TPP』も同様となっている。
*3 『MGS2』でのタンカー編、『MGS3』でのバーチャスミッションに相当する。
*4 この作品以前にはKONAMIは日本のSteamストアには一切出品しておらず、この作品が最初となる。
*5 TPPの公式プレイ動画によると、本作の基地はTPPのマップの1/200との事。
*6 iDROIDコンパニオンはWin-Steam版は未対応。
*7 上位機種版でもXB1版は720pで描画されるが、内部グラフィックはPS4版と同等の美しさで描画される。『TPP』では900pに向上している。
*8 上位機種版が60fps。下位機種版が30fps。
*9 以前の作品では最高難易度であってもエリアチェンジすれば即回避フェイズに移行、進んだ先が敵のいないエリアだった場合は即解除。また、2マップ以上離れることでエリア内のアイテムボックスが全て復活するため、強引に突破することも不可能ではなかった。
*10 本作はマップ分け撤廃に加え、一度危険フェイズに入ると敵はなかなか警戒を緩めないようになっている。代わりに、本作は途中終了したプレイを再開すると弾薬がある程度まで回復する救済処置がある。
*11 MGSシリーズのほとんどで馴染み深い、投げた時の音で敵の注意を引ける投擲アイテム。壁叩きのできない『GZ』から無限に使えるように。さらにリフレックスモードで敵兵の顔面や監視カメラに投げつけると…。
*12 『MGS4』で『MGS1』スネークのフェイスカムが存在していたりはするが、これは頭部だけである。
*13 追加武器やSIDE OPSは本編クリア後でなければ解放されず、ゲームオーバーを繰り返す際の救済措置も弱いのでコツをつかめないと冗談抜きで何度も死ぬ。
*14 ハンドガンなどの小型武器、アサルトライフルなどの中型武器、スナイパーライフルやミサイルなど大型武器それぞれ1つずつ、投擲・設置武器は最大4種類まで。
*15 もっとも、この年の初期には高いコストパフォーマンスで評価を得たDX11対応のGTX750Ti搭載グラボが発売されており、年末ごろから乗り換えるユーザーも増えたので敷居は大分低かったと言える。
*16 引継ぎは本編プレイ後も行えるので本編を先にプレイした人でも問題なく遊べる。