ルーンファクトリー フロンティア
【るーんふぁくとりー ふろんてぃあ】
ジャンル
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ファンタジー生活ゲーム
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対応機種
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Wii
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メディア
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専用12cm光ディスク 1枚
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発売元
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マーベラスエンターテイメント
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開発元
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ネバーランドカンパニー
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発売日
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2008年11月27日
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定価
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7,140円(税5%込)
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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3個
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周辺機器
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要ヌンチャクまたはクラシックコントローラ/同PRO
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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廉価版
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みんなのオススメセレクション 2011年3月24日/2,800円(税5%込)
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判定
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良作
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ポイント
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シリーズ初の据置機 バグに悩まされない農業生活 ロードの長さが難点
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ルーンファクトリーシリーズリンク
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概要
『ルーンファクトリーシリーズ』初の据置機用ソフト。
世界観は一作目『ルーンファクトリー -新牧場物語-』から引き継がれており、同作の主人公ラグナが再び主人公を務め、同作のヒロイン達も多数登場する。
ただし、明確には『1』の後日談とは位置付けられておらず、ゲーム冒頭の選択肢次第では『1』のヒロイン達と初対面という扱いにする事も可能。無論、逆も然り。
どちらを選んでもストーリーそのものに影響は無く、新規・既存どちらも楽しめる作りになっており、もちろん『1』をプレイしたからこそニヤリとできる要素も多数存在する。
実質的な前作『ルーンファクトリー2』の要素はほとんど受け継がれておらず、ある意味『1』のリメイクと言っても良い内容となっている。
特徴
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舞台は『1』のカルディアの町からトランルピア村という新天地に移し、その空に浮かぶ「くじら島」という浮遊島を中心に冒険を進めていく。
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画面が3Dになり、台詞の多くにボイスが付いた。また、オープニングの他にヒロインとの出会いや結婚式ではアニメが用意されている。
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画面は大きく変わっているが、基本的なシステムは一作目と同じ。自宅前の畑で作物を育て、出荷して収入を得、町の人々と交流して親交を深める。そしてダンジョンへと潜ってモンスターと戦いながら最奥部を目指していく。
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ダンジョンはくじら島をメインに、他三つの遺跡を攻略する。
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農具や武器はリモコンを振っても使う事ができる。リモコンからはDS時代のSEが流れると言う演出も。
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なお、扉の前でヌンチャクを振るうとノックをする。朝晩に好感度の高い相手の家に入れてもらう時に使用する。
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今回は自宅前の畑で農作物が実ってもルーンは出現せず、代わりに「ルーニー」と呼ばれる精霊の一種が生まれる。これはダンジョンと屋内を除く全てのマップに漂っており、大地に影響を与えている。このルーニーが多く存在するマップが多い(繁栄する)ほど作物が育ちやすくなり、逆に衰退すると農作物が枯れたりする。
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農作物は種から収穫可能まで5つの成長段階があり、段階変化にかかる日数がすべて短縮されるため、1日分の短縮の効果でも、計4日分の効果がある。
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ルーニーはグラス・ツリー・ロック・アクアの四種類が存在し、それぞれが食物連鎖の関係にある。日が経つ毎にルーニーの数が変化するので、最下層にあるグラスは減りすぎないようにバランスを取らなければならない。また、水辺ではアクアが増えやすいなど、マップによって増えやすいルーニーが違う。
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例えば、ある地区でグラスが全滅すると、それをエサにするツリーが減り、ツリーをエサにするロックが減り、ロックをエサにするアクアが減って、その地区のルーニー全種が全滅してしまう。
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また、ルーニーを使って「雨を降りやすくする」「キノコなどが生えやすくなる」と言った奇跡を起こすことも可能。
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なお、ダンジョン内の畑では従来通りルーンが発生する。
評価点
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バグが殆ど無い
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本作の前に発売した『1』及び『2』は正にバグの所為で評価をとことん落としただけに、安定した「ファンタジー生活」を営めるのは何よりの強みである。
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後述するようにバグが全く無い訳ではないのだが、旧作の強烈なバグと違っていずれも普通にプレイしている分には大した問題にはならないので、安心してトランルピア村で暮らせる。
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本作以後、本シリーズは目立ったバグも無く展開し、評価を高めていく事になる。
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据置機ならではの演出
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DSでは難しかった画面の立体化。ボイスの大幅増加や豊富なイベントと、容量や性能の向上による恩恵は計り知れない。
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基本的にはDS版同様のパートボイスではあるが、従来よりもバリエーションが格段に増え、一部のイベントはフルボイスで展開する。
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キャラのポリゴンはそこまで良い出来ではないが、細かいモーションを行うようになった事でキャラの魅力は表現できている。また、会話時には従来よりクオリティが上がった立ち絵が表示されるので特に問題ではない。
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旧作では歩く以外は棒立ちするだけだったNPCもモーションによって生き生きと描かれている。農作業や掃除などをしていたり座って休んでいたりと生活感を醸し出しており、また、ヒロイン候補の近くを通った時に鼻歌が聞こえてきたりと言った演出によって、よりキャラの魅力を引き立てている。
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装備品によって主人公の外見が変わる他、ヒロインにアクセサリーを渡して身に着けてもらう事もできる。
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また、全ヒロインに水着姿が用意されている。更には主人公の手で際どい水着を作って着てもらう事も可能。但し、ある程度の好感度が必要。
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魅力的なキャラクター達
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特にミストは『1』に続き、本作でもメインヒロインを務めるのだが、『1』の時点で発揮していた強烈な個性は更に際立っており、ファンには「カブ様」と呼ばれて親しまれて(崇められて?)いる。
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とはいえ、ともすれば不気味とも思える奇行が目立った『1』の頃と比べると可愛らしい描写も大幅に増えており、ネタ的な要素を抜きにしても いちヒロインとして魅力的なキャラに仕上がっている。
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ミストの他にもロゼッタ、ラピス、メロディ、ビアンカ、タバサの合計6人の『1』のヒロイン候補が続投しているのも旧作ファンには嬉しい。もちろん、新ヒロインも多数登場。
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ロゼッタは出荷箱の回収、ラピスは診療所、メロディは風呂屋と『1』と同じ役割を担っているので『1』をプレイしていた人は特に馴染みやすい。ロゼッタについては回収の際に出荷したアイテムに応じて台詞が変わる演出が用意されている。
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今回は好感度が高いヒロイン候補とデートする事も可能。プロポーズもデート中しか出来なくなっている。
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ヒロイン候補以外も個性的な住人達が揃っている。今作でもやはりファンに「結婚できないバグ」などと称されるキャラも。
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やり込み要素
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今回のダンジョンは難易度が高めで、歯ごたえのある戦闘が楽しめる。武器や装備の製作、材料集めと、やる事は尽きない。
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その為か、今回はダンジョン内で死んでもゲームオーバーにはならず教会の診療所から再開となる。
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ラスボスを倒すだけならくじら島や三つ目の遺跡を制覇する必要は無く、難易度も然程ではないが、完全クリアを目指すとなると一気に手強くなり、エンディング後も楽しめる。
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その他
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屋内にあるオブジェクトは調べる事ができる。普通は主人公が感想を言うだけだが、近くに人がいるとコメントを加えてくれる場合が多く、パターンも豊富。キャラの掘り下げにも一役買っている。
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夏の海水浴の際にはヒロイン一人一人に更衣室で鉢合わせるハプニングイベントが用意されている。温泉に入ると女湯に入っている方々の声がモロに聞こえてくる。村人のそれぞれのベッドを調べた時の反応が全員違う、など妙な方向も頑張っている。
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今回は子供が生まれると幼児までは成長し、一緒に散歩もできる。
問題点
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ロードが長い
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マップが切り替わるたびに4~5秒程度のロードが入る。テンポが大事なゲームではないとは言え、慣れるまでは結構気になる。
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一応ロード中にボタンを押すとちょっとしたアクションが起こると言う暇つぶしの処置がある。
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この点は据え置き機における次作『ルーンファクトリー オーシャンズ』にて大きく改善された。
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モーションの緩慢さ
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アイテムを出したり使ったりなどのモーションが全体的にもっさりしている。リアル頭身で違和感のない速度にしたのだと思われるが…。
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水やりなどのモーションは農具を強化することで作業を効率化できるため気にならないが、作物の収穫は強化のしようがなく時間がかかる。
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参考までに、本作で種1つから植えられる3×3マスの畑に実った作物をすべて収穫するのに要する時間は20秒強ほど。大量に収穫しようとするとかなりの実時間を要するだけでなく、他の作業や住民との交流・ダンジョン探索に回せる時間の余裕もなくなるという作中スケジュール上の問題も生まれてくる。
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モンスターに任せればかなり楽になるが、今作はシリーズの中でもモンスターの仲良し度が上げにくく、広い範囲を作業してもらうにはかなりの時間を要する。また、モンスターに任せられるのは自宅前の畑だけなので、ダンジョンの畑はすべて自分で収穫しなければならない。
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ヌンチャクでないと行えない操作がある
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本作は一応ヌンチャクとクラシックコントローラの両方に対応しているのだが、先述の「住人の家のドアをノックする」というアクションだけは何故かクラシックコントローラでの操作では行えない。
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ノックは攻略に必須というわけではないものの、住人の家に早朝・深夜に訪問できることは非常に利便性が高いため、実質的に操作はヌンチャク一択。この程度の行動を使用コントローラで縛る意図も不明なので、単純に実装ミスの可能性がある。
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メインシナリオの導線が分かりづらい
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全体的にフラグの発生条件・発生場所に脈絡がなく、総当たりで住人と会話したり村の探索をしていかないとなかなかメインシナリオが進行しない。あまり焦らずに村でのスローライフを楽しめということだろうか。
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中盤にとあるキャラの仲良し度が一定以上に達していることが進行フラグとなる場面があるのだが、こちらもノーヒント。やや会いに行きづらい場所に居ることと、会話だけではなかなか仲良し度が上がらない本作の仕様上 非常に詰まりやすい。
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レベル違いによるアイテム欄の圧迫
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クズ鉄(レベル1)・クズ鉄(レベル2)・クズ鉄(レベル3)・クズ鉄(レベル4)・クズ鉄(レベル5)…などとアイテムのレベル違うとまとめて持つことができず別種類のアイテム扱いになる。アイテムのレベルは最大10。
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ダンジョンで採掘すると、クズ鉄(レベル1)・クズ鉄(レベル2)…、鉄(レベル1)・鉄(レベル2)…、銅(レベル1)・銅(レベル2)…、というようにアイテム欄を占拠する。
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敵が落とす素材は敵によって決まったレベルのものを落とすため、上記のようにバラバラなレベルの品で極端にアイテム欄を圧迫されることは少ない。
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アイテム保管は持ち歩ける分以外に、収納箱(食品以外全般)、冷蔵庫(食品類)、鍛冶場収納箱(装備品・素材・鉱石類)、調合部屋収納箱(草・薬)が自宅内にある。
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収納箱と冷蔵庫は60種類収納にアップグレードできるが、30種類しか収納できない鍛冶場収納箱にも上位版が欲しかったところ。
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住人への装備品付け替え機能が練り込み不足
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アクセサリーなどの一部の装備品を住民にプレゼントすると身に着けてくれる機能があるのだが、「身に着けた装備品を外させる」機能が無いため不可逆な要素となってしまっている。
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どうしても外して欲しい場合でも、せいぜい同じ部位の別のアクセサリーをプレゼントして付け替えてもらうことしかできない。
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例えば「マスク」をプレゼントしてしまうと代替となるアイテムすら他に存在しないため、そのデータではそのキャラはずっとマスクを着け続けることになってしまう。
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アイテムが増殖・消滅するバグがある
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増殖すると当然ながらゲームバランスが崩壊する。とはいえこちらは自己責任で済む。
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問題なのはストーリー進行に必須の重要アイテムも消滅してしまうこと。このバグで消滅したままセーブしてしまうと、そのデータではエンディングに到達出来なくなる。
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ただし、このバグは意図的に狙わないとまず起こり得ない発生条件である為、知っていても用心すれば何も問題無い。
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上記の意図的な操作によるバグとは別に、同じく進行に必須のとある重要アイテムがいつの間にか消滅してしまうバグが存在する。こちらは発生条件が未だに不明なため、一連のイベントを終えて該当のアイテムを使用してしまうまでは要注意。
賛否両論点
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「ルーニーシステム」の煩雑さ
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本作の最大の賛否両論点。上記の通り、ルーニーシステムは本作の大きな特徴の一つなのだが、そのバランス取りが非常に難しく、放っておけば簡単に衰退してしまう。
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ルーニー管理に無頓着なプレイヤーだと「気が付いた時にはどのマップもルーニーが死滅していた」なんて事にもなりかねず、立て直しも難しい。
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漂っているルーニーは収穫機を使って収集し、別の地区で開放することで移動させられるのだが、ルーニーは浮いていて地面に影などもなく縦軸の位置がわかりづらいため収集が難しい。上をしばらく見上げていると視界内に集まってくる性質があるため基本的にこれを利用することになるのだが、広い地区だとこの作業を場所を変えて何度も繰り返さなければならず、目当ての色のルーニーだけを収集する といったことも困難。
収穫器のモーションが緩慢なことも面倒なルーニーの管理を更に面倒にしている。これだけで一日一日が終わっていってしまう なんて事も。
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マップ上のルーニー数を調べるには特定の人物に聞くか特定の場所にある装置を調べるしかないが、前者は時間帯によって居場所が変わるため使いにくく、後者は建物の2階のさらに一番奥といういやらしい配置になっており、ルーニー管理の面倒臭さに拍車をかけている。現地で再確認できないため、きっちり管理しようとするとメモする必要も出てくる。
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食物連鎖の底辺にあるグラスは、他が多くてグラスが少ないと一定割合まで増えようとする仕様になっていて、これを理解していないとルーニー管理は困難。
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繁栄状態にしてからも食物連鎖の底辺であるグラスは徐々に減っていくため、維持するにはどこかの地区を繁栄状態にせずグラスを増やして回収する用に調整して、各地区に月3回程度はグラスを継続的に補充し続ける必要がある。
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ただし「自宅前」地区だけは食物連鎖による減少がなく、繁栄状態の維持が簡単にはなっている。
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繁栄地区の効果は1ヶ所・2~4ヶ所・5~7ヶ所・8ヶ所と段階的に上昇する。5ヶ所維持や8ヶ所維持は細かい仕様への理解が必要になってくるが、自宅前だけ繁栄地区1ヶ所あるいは他の場所も1つだけ継続的に維持して繁栄地区2ヶ所、後は崩壊しない程度に手入れするだけならそこまで難しくはなく手間も少ない。
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なお、9地区すべてを繁栄状態にすると作物の成長速度増加の効果がなくなってしまうというバグがある。
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ルーニーの繁栄状態を維持できれば特徴欄で述べたように作物の成長を早められるメリットがあるため、一応ただ煩雑で面倒なだけの要素というわけではない。
上述の通り、本システムの不満は生存数の管理そのものよりもUI面での煩わしさによるところも大きく、「せめてもう少し快適であれば楽しめたかもしれない」という システムそのものは肯定的に見る声もあった。
しかし、やはりシステムへの理解は不可欠であり、劣悪なUIの中での手探りでの管理になってしまいルーニーをなかなか増やせないプレイヤーが多かった。難しいからといって放置してバランスが崩れると作物の成長が鈍ったり枯れたりといった実害が発生する点も不満が大きい。
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その為か、次回作『オーシャンズ』のスピリット管理は至ってシンプルなシステムになっている。
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ストーリー・作風面
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本作の雰囲気は全体的にかなり平和でまったりとしている。本シリーズは「牧場物語×RPG」というコンセプト上どうしても緊迫した事件やダンジョン攻略を心理的に急かされる展開が多くなりがちなため、気兼ねなくスローライフを満喫できるという点は評価点。
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その一方でメインシナリオの密度はやや薄め。ダンジョンの攻略に関しても基本的にイベントで住人が関わってくるわけではないため、シリーズ他作品のような「冒険・探索を通して住人達との交流を深めていく」という展開に乏しく、この点に関しては寂しさや物足りなさを感じるかもしれない。
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物語後半には村の住人たちも深く関わるドラマチックな展開もあるため、決して平坦一辺倒なストーリーというわけではない。
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仲良し度・ラブ度を上げづらい
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シリーズ他作品と比べると仲良し度・ラブ度を短時間で大きく上げる手段に乏しいため、お目当てのキャラと仲良くなりたい場合は基本的に時間をかけて付き合っていく必要がある。各ヒロインのラブ度が高い場合に発生する通称「結婚用イベント」を全て回収するだけでも今作では結構大変。
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大好物のアイテムを簡単に用意できるキャラであれば大量にプレゼントするという手段も取れるが、同日での2回目以降のプレゼントは上昇値が大きく下がるという仕様があるため、よほど急ぐ理由がない限りは日を跨いでプレゼントした方が効率は良い。
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こうした調整からも本作が時間をかけて楽しむタイプのゲームデザインであることが窺える。とにかくイベントを早く見たいタイプのプレイヤーにとっては少々もどかしいかもしれない。
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イベントを進めると村からいなくなるキャラが存在する
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ネタバレにつき注意
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具体的にはサブキャラのミネルバ、ワーグナー、ヒロインのエリスの3人が該当する。
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ミネルバはヒロインの1人「タバサ」の妹で、ワーグナーはなぜか主人公を嫌っている素性不明の青年。どちらもイベントや日数を進めると村に引っ越してくるが、関連するイベントを進めると最終的には故郷へと帰ってしまう。
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2人とも、1年に1回だけだが村へと戻ってくるので、イベントを完了すると完全に会えなくなるわけではない。
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しかし、ヒロインのエリスは上述の2人よりも深刻な問題を抱えている。更なるネタバレにつき注意
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エリスは同じ名前で外見もほぼ同じキャラが2人いるのだが、恋愛イベントを進めると最終的にどちらか一方が消滅する。
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正確に言えば「同化して1人になる」のだが、実質的にはどちらか一方が消えてしまうことに変わりはない。
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「本来は1人だったエリスが、孤独を紛らわせるために2人に分かれた」という設定なので、それを考慮すると自然な展開ではあるのだが、やはりキャラクター、それもヒロイン候補が消えてしまうことに対して納得いかない気持ちを抱いたプレイヤーもいることだろう。
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総評
ロードやもっさり感、ルーニーシステムと言った、据置用第一弾が故の粗や模索中の要素はある。
しかし、据置機だからこそ可能な演出や新要素を盛り込んだ本作は、本家携帯機とはまた違った新たな方向性を示した正に『ルーンファクトリー』の「フロンティア」となった。
何より、目立ったバグが無く安定したプレイが出来る点は大きく、バグを理由にシリーズを敬遠していた人にも勧め易い。
『1』のキャラが続投しているとは言え、『1』をプレイしていないと判らない要素はほぼ皆無なので、シリーズ未経験者はこの作品から入るのも手である。
もっとも、その後で旧作をプレイするのは厳しいが…。
余談
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初回特典はカブの種つきドラマCD。
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海外から購入して植物検疫に引っかかるケースもあった。
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後に据置機用の第二弾『ルーンファクトリー オーシャンズ』が発売された。
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本作の欠点であったロードの長さやもっさり感は大きく改善され、グラフィックも進化している。一方、農業要素の大幅縮小という大胆過ぎる試みが仇となり、評価が分かれている。
最終更新:2023年11月16日 23:24