【です すとらんでぃんぐ】
ジャンル | ストランドゲーム | ![]() ![]() ![]() ![]() |
対応機種 |
プレイステーション4 Windows (Steam / Epic Games Store / Microsoft Store) |
|
販売元 |
【PS4】Sony Interactive Entertainment 【Win】505 Games |
|
開発元 | コジマプロダクション | |
発売日 |
【PS4】2019年11月8日 【Steam/EGS】2020年7月14日 【MS Store】2022年8月23日 |
|
定価 |
【PS4】6,980円 【Steam/EGS】7,590円 【MS Store】3,750円 |
|
限定版 |
【PS4】デジタルデラックスエディション / 7,540円 【Steam】初回限定生産版 / 8,690円 |
|
レーティング | CERO:D(17才以上対象) | |
廉価版 | Value Selection: 2021年5月26日 / 4,900円 | |
備考 | 「The Game Awards 2019 Best Game Direction」受賞 | |
判定 | なし | |
ポイント |
新生コジプロ作品の第1作 『MGSV』以来の「A HIDEO KOJIMA GAME」 テーマは人と人との「繋がり」 オープンワールド新解釈 アメリカを繋ぐ配達インフラお使いゲーム PS4トップクラスの美麗なグラフィック 非常に難解且つ複雑なストーリー 意外にも強いホラー要素 『MGS4』をも凌ぐ圧倒的ムービーゲー |
|
PlayStation Studios作品 |
昔、爆発があった。この宇宙は爆発で生まれた。
昔、爆発があった。この星は爆発で生まれた。
昔、爆発があった。この生命は爆発で生まれた。
そしてまた、爆発が起こる。
『メタルギア』シリーズを手掛け有名となった小島秀夫が、コナミを退社後に立ち上げた新会社コジマプロダクション(*1)のもと初めて開発した完全新規のタイトル。
小島が企画・脚本・監督・ゲームデザイン全てを手掛け、全世界待望のかつてないゲーム体験と宣伝された。
主要スタッフも、脚本に野島一人、村田周陽。キャラクターデザインに新川洋司。タイトルロゴにカイル・クーパーと、過去の小島作品でお馴染みの顔ぶれが揃っている。
主人公であるサム・ポーター・ブリッジズを演じるノーマン・リーダス(*2)をはじめ、マッツ・ミケルセン、レア・セドゥ、リンゼイ・ワグナーら世界的名優たちが出演する。
本作では「手」が重要なアイコンとなっており、作中の重要なテーマの1つとされている。
人の掌は「棒」と「縄」に例えられる(*3)とされ、従来の戦闘主体のアクションゲームが「棒」とするなら、本作は「縄」としている。
これらのテーマを象徴すべく、本編開始前に安部公房(*4)の短編小説「なわ」からの一文が引用される。
突如発生した原因不明の災厄によりアメリカ合衆国は崩壊、地上のインフラはほぼ消滅し、無人の荒野となった北米大陸が舞台。
アイテムや資源を活用して、道程を模索しつつ配達物を目的地まで届けることが目的の3人称視点オープンワールドアクション。
PS4版はDLCの他スチールブックケースが同梱する「コレクターズエディション」や、多くのグッズ類とDLCが付属した「スペシャルエディション」など限定版がいくつか発売されていた。
「デス・ストランディング」は世界を変えた。人類は分断され、孤立した。
「伝説の配達人」であるサム・ポーター・ブリッジズは、未来への希望を手に、世界を再び繋ぐために歩きはじめる。
美麗なグラフィック
ムービーシーンを始めとする、圧巻の演出面
独創的であり、奥深いゲーム性
サウンド・BGM
非常に人を選ぶゲーム性
難易度の高さ
小島作品恒例の長いムービーゲー
メインストーリー
サム
BB
フレーバーでしか無い不殺
バカゲー要素
メタ要素
シャワー・トイレシーン
専門用語が多い
カットシーンが多い
ミュール
無駄に長いムービーシーン
物寂しくなっている世界観
無駄に広いフィールド
システム
主要拠点間の移動さえ困難なものに作られたオープンワールドのフィールドを、踏破する方法を取捨選択して移動する…。
独立後の小島氏が作り上げたこのゲームデザインは、移動そのものをゲームの主要素に据えてオープンワールドゲームと「お使い」ゲーを再解釈したとも取れる作品に仕上がっている。
ウォーキングシミュレーターのように歩くところから始まり梯子やロープを使って地形を乗り越え、やがてバイクやその他の運搬手段が解禁されるがスムーズに移動させるためには発電機や橋、国道などのインフラストラクチャーの整備が必須で、困難な配送を簡単に行えるようにフィールドを改造した時の達成感・征服感は本作でしか味わえない。
一方そのゲーム性や難易度・操作性に癖がかなり強く、馴染めなかったプレイヤーには苦行と言われることもしばしばある。
シナリオは日本人に馴染みの薄いアメリカが舞台であり、最初から独自用語が飛び交うフィクション設定や現実に存在する世界観を混ぜたストーリーは多くのプレイヤーが高く評価する反面、あまりの複雑さや難解さに混乱する人も存在する。
しかし、いずれの要素も細かい作りこみ含めて全体的な完成度は非常に高く、「未完成」の誹りに終わってしまった前身作『MGSV:TPP』の雪辱は十分に果たしたと言えるだろう。
端的に表すのなら、万人受けこそしないが、その唯一無二のゲーム性に、ハマる人はこれ以上ない程にドハマりする。そんなゲームと言えるだろう。
*1 旧小島プロダクションと同音だが、こちらは全部カナ表記となる。
*2 映画『ブレイド2』などに出演しているハリウッド俳優。
*3 掌を開くと他人と繋ぐ事ができ、掌を閉じると拳として他人を排除する事が出来る、という意味。
*4 三島由紀夫、大江健三郎と並んで戦後を代表する日本の小説家の1人であり、世界的にも高い評価を受けている。
*5 「ノット(KNOT)」とは「結び目」を意味する英語。
*6 ただし多くの設備は利用された時点で自動的に最低限の「いいね」が入るため、ある程度はその設備の有効性の指標になる。
*7 BBは一般的に普及しているものではないため、模造品の亜種が存在する。なお、ゲーム中ですれ違う一般ポーターはオドラデグ(肩の可動ライト)しか着けていない。
*8 メインシナリオを全てクリアした後なら、時間経過で地形が元へ戻っていく。
*9 サムの場合は対消滅の爆発規模が大きく軽減されるものの、帰還者でない一般人が対消滅させられた場合、核攻撃ほどの遥かに大規模な爆発になり、ゲーム継続に必要なノットシティや配送センターが巻き込まれてしまうことになる。
*10 サムは泳げるが、川中で転んだり激流だったりすると、荷物だけ自動パージされて流されてしまう。
*11 例外として、遺体袋は重量に関わらず特にバランスを取り難い。
*12 時雨による劣化速度はゲーム難易度によって可変。Win版・ディレクターズカット版のvery hardでは非常に早いペースで劣化する。
*13 ただし、縦向きに積んではならない荷物の条件を考慮しないため、そういった特殊な荷物を扱う際には手動での微調整が必要。
*14 ゲーム作品の多くの場合は、実在の俳優が出演する際であっても、顔などのキャラクターモデルや声のみを演じる場合が多く、実際の演技については専門のモーションアクターが演じることが多い。そのため、俳優が実際に演じることは非常に珍しい。
*15 出来た道が使われないまま放置していると、そのうちに道が寂れて元の地形に戻る。
*16 サム自身のBT感知能力はかなり低く、BBが機能停止すると立ち止まってもゲイザーBTを視認できなくなる。
*17 例として、黒澤明監督の七人の侍などがある。
*18 利き腕であるRで掴んでいた方が遠くまで飛ぶ。
*19 アイテム選択画面で〇長押しで全決定、武器使用時にR2長押しでタメ攻撃など。
*20 コナミの社長は2020年までゲームに否定的な人物だったが、同年にようやく交代した。よってその影響もあると思われる。
*21 日本とオランダの貿易場所である、長崎の出島のこと。
*22 当初は同年の6月3日に発売が予定されていたが新型コロナウイルスの影響によりコジマプロダクションのオフィスを閉鎖したことと、それに伴うリモートワーク体制への移行が理由で延期したことが公表された。
*23 それぞれ6つの追加ミッションが同梱されており、それらをクリアしていくと追加アイテムを入手できる。
*24 元々は予約での同梱だったが通常配信版にも同梱された。なお、アイテム自体はゲームストーリー進行中にアンロックされる。
*25 Epic Games Store版はこれに加え、未使用曲10曲を含むデジタルサントラの「DEATH STRANDING Official Score Expanded Edition」も同梱されている。
*26 公式記載のシステム要件によると80GB以上。
*27 Steam及びEpic Games Storeの販売ページの記載によると1,280円