メタファー:リファンタジオ

【めたふぁー りふぁんたじお】

ジャンル RPG


対応機種 プレイステーション4
プレイステーション5
Xbox Series X/S
Windows(Microsoft Store/Steam)
発売元 セガ
開発元 アトラス
発売日 2024年10月11日
定価(税込) 通常版:9,878円
パッケージ豪華版:18,480円
デジタル豪華版:15,510円
プレイ人数 1人
レーティング CERO:C(15才以上対象)
備考 「The Game Awards 2024 Best Role-Playing Game」他2部門受賞
判定 良作
ポイント 『ペルソナ』シリーズスタッフによる完全新作
現実を皮肉った考えさせられるストーリー
ゲームシステムは良くも悪くも『ペルソナ』シリーズの変形
女神転生シリーズ



幻想を超える旅に出よう。



概要

アトラスブランド35周年記念作品。完全新規作品ながらディレクターに橋野桂氏、キャラクターデザインに副島成紀氏、メインコンポーザーに目黒将司氏と『ペルソナ』シリーズのスタッフが多く関わっており、『ペルソナ』シリーズや『女神転生』シリーズに加え『世界樹の迷宮』シリーズなど、アトラスRPGの様々な要素を取り入れた集大成的な作品となっている。

タイトルのメタファーとは英語で「暗喩」のこと。


ストーリー

幼馴染の王子にかけられた「死の呪い」を解くため、世界を放浪する「旅の少年」は、国王暗殺に端を発した王国の騒乱に巻き込まれ、 ついには次代の王を決める「選挙」に参戦することになる。
王位継承の条件は「最も多くの人民の支持を得ること」。
激しい選挙戦の中、王子を呪った「宿敵」が少年の前に立ちはだかる。

(パッケージ裏より)


世界観・設定

  • 本作の舞台となるのは3つの国が合併し、8つ+αの種族が暮らす「ユークロニア連合王国」。主人公は幼馴染でもあった王子の呪いを解くために国内を巡り、旅先での事件を解決しながら様々な人と交流し絆を深めていく。
  • 本作に登場する種族は現実と異なり人間が存在しない。代わりに種族ごとにそれぞれ特徴があり、現実と同じく種族による差別やヒエラルキーも存在する。ちなみに種族が異なっていても交配は可能であり、混血児は両親の特徴を半分ずつ受け継ぐ。
    • 種族は物語にも深く関わる上に本作独自のもののため個別で解説する。
+ 種族解説。長くなるので格納

クレマール族

  • 頭に2本の角を持つ種族。能力面では特に突出したものを持たないが著しく劣るものもない平均的な種族。
    • 本作に登場する種族の中でも最も数が多い。そのためか社会的なヒエラルキーは高く、政府の要職に就く者も多い。
    • ちなみに、頭の角を除けば現実の人間と外見上の差異はない。

ルサント族

  • 長く尖った、いわゆるエルフ耳が特徴の種族。クレマール族に次いで数が多い。
    • 身体能力が高い者が多く、軍の要職はほとんどをルサント族が占める。一方で、その身体能力ゆえに力を信奉する傾向がある。

ローグ族

  • 他の種族よりはるかに長い寿命が特徴の種族。とはいえ老化の速度そのものは他の種族とあまり変わらず、人生のほとんどを中高年~老年期の姿で過ごす。外見的には現実の人間に近いが、若干耳が尖っている。年功序列制では極めて有利な特徴ゆえ、社会的地位の高い人物が多い。
    • 「ローグ族は受けた恩讐を3代先まで忘れない」と言われており、よく言えば義理堅い、悪く言えばしつこい性格の者が多い。

イシュキア族

  • 腰に2対4枚の翼を持つ種族。切れ長の目と細く低い鼻が特徴。種族としての数は少ないが総じて頭脳明晰と言われており、学者・研究者といった学術分野で大成している者が多く社会的な地位は高い方。
    • 一方で、それを鼻にかけて他種族を見下す傾向があるため嫌われることも多い。

ニディア族

  • グラデーションのような色合いの大きな瞳が特徴の種族。身体能力はさほど高くないものの、比較的端正な容姿と弁が立ち社交的な性格から社会的な地位は高くも低くもない。
    • その性格を「胡散臭い」と取られることもあり、実際に詐欺を生業とする者もいる。

ユージフ族

  • 他の種族と異なり、2足歩行する蝙蝠のような外見を持つ種族。身体的な特徴にも現れており、夜目が利き聴覚にも優れる。腕に翼膜はあるが飛ぶことはできず滑空できる程度。また、総じて小柄で、大人でも他の種族の子供程度の身長しかない。
    • 温厚な気質で、よく言えば協調性に優れ、悪く言えば優柔不断な傾向が強い。種族の数が少ないうえにその容姿から気味悪がられることが多く、社会的な地位は低い。

パリパス族

  • 獣人のような耳と尻尾が特徴の種族。また、髪の色と肌の色がほぼ同じという特徴を持ち、他の種族と比較して外見が非常に多様。他の種族にはいない青や紫の肌をした者もいる。
    • よく言えば陽気で豪放磊落、悪く言えば刹那的・享楽的な性格の者が多い。加えて頭を使うのが苦手なため、種族の数は多いものの社会的な地位は低く、都市部ではホームレスと化す者も多い。

ムツタリ族

  • 額に3つ目の瞳を持つ種族。視界そのものは他の種族と変わらず、額の目はマグラ(魔力)の流れを見るのに使われる。感度には個人差があり、ぼんやりとしか見えない者もいれば鮮明に見える者もいる。
    • 種族の数は少ないわけではないが、独自の宗教を信仰していることから異教徒として迫害されてきたため大半が内海の島で暮らしており、本土で暮らしているのはごく少数。
    • また、その容姿から外では常に仮面を着用しており、「仮面の種族」とも呼ばれる。

エルダ族

  • 上記8種族と異なる第9の種族。「危険な魔法を受け継ぐ穢れた種族」の烙印を押されており、種族の数も極めて少ない。それゆえに社会的な地位は最下層であり、パリパス族からも嫌悪されている。
    • 外見は現実の人間に最も近いが、その理由は終盤に明かされる。

妖精

  • エルダ族も含めた9種族とは異なる起源を持つ、一種の魔法生物。存在そのものが魔法で維持されているため、その気になれば他者から認識できなくなるほど存在を薄くすることもできる。
    • 不老不死に近い寿命を持つが、精神構造が他の種族と根本から異なり、行動が理解されにくい。

選挙魔法

  • 先王が自身の死をトリガーとして発動するように仕込んでいた魔法。国民全員の意思を読み取り、上位候補者の顔を各都市にある石に表示させる。また、国民の支持上位20位以内の候補者に対しては本人の同意なき攻撃や暗殺が禁止される。
    • 主人公も候補者ではあるが、序盤の支持率は底辺レベルであり、この魔法による保護は一切受けない。逆に他の上位候補者との戦闘では、候補者に攻撃を仕掛けようとすると強制的に行動不能にされる。

幻想小説

  • 主人公が持つ、王国ではない別の世界を描いた小説。どことなく現実を彷彿とさせる描写が多いが、実際のモデルは不明。この内容が物語終盤で重要な意味を持ってくる。
    • 要所要所で主人公が他の面々に読み聞かせているが、反応は千差万別。

魔道器

  • 本作で魔法を使うためのアクセサリ。ゲーム中でもアクセサリとして販売されており、装備することで魔法を行使できる。
    • 主人公たちが使うアーキタイプは魔道器を使わない魔法であり、この世界では異質な概念となっている。

システム

基本的な流れは『ペルソナ3』以降と概ね同様。
各地の街を拠点にダンジョンに潜ってレベルを上げたり支援者との絆を深めつつメインダンジョンを攻略して物語を進めていく。

王の資質

  • お馴染みの日常用パラメータ。本作では勇気、見識、包容力、説得力、想像力の5つがある。サブクエストをクリアしたり、街の人たちとのイベントをこなすことで上昇していく。
    • 例によって支援者イベントを進めたり、一部の施設を解禁するのに必要になる。

  • 本作では活動する上での拠点となる街が複数あり、シナリオが進むごとに別の街へ移動していく。別の街に移動しても即座に戻って来れるので買い忘れ等で詰むことはない。
    • 武器屋、防具屋、雑貨屋、魔法屋、宿屋はすべての街にあるが、魔法屋のみ夜にしかオープンしていない。また、選挙魔法で出現した顔石があり上位候補者がわかるようになっている。
    • 街には演説台があり、行動を1回消費して演説することができる。正しい選択肢を選んで市民を納得させられれば説得力と想像力が上がり、おひねりがもらえる。
      • 別の候補者が演説していることもあり、その場合は演説者との討論となる。こちらも相手の主張に対し正しく反論することで論破でき、同じくおひねりがもらえる。誰がどこで演説するかは決められており、期日を過ぎると別の街に移動するため出現しなくなる。また、論破に成功した場合も出現しなくなる。
    • また、特定の街ごとに特有の施設が用意されている。
      • 王都には教会があり、状態異常の治療アイテムが売っているほか、一部の装備は浄化することでより強力な装備に変換することが可能。
      • 3番目の街であるブライハーヴェンには闘技場があり、バトルに勝ってランクを上げることで強力なアクセサリがもらえるランク戦と30連戦を勝ち抜いていく勝ち抜き戦が開催されている。晴れの日にしかオープンしていないので挑むタイミングには注意が必要だが、晴れであれば昼夜問わず挑戦可能。
      • 5番目の街であるアルタベリーには温泉があり、夜行動を消費することでMAGを入手できたりする。

ダンジョン

  • 本作ではシナリオ進行で攻略するメインダンジョンとサブクエストで攻略するサブダンジョンの2種類がある。『ペルソナ』シリーズと同じくすべてのダンジョンにエントランスホールがあり、内部から脱出した際はここに戻ってくる。エントランスに戻ってもHP・MPは回復しないが、エントランスから出ない限り時間が経過しないので何度でもアタックできる。エントランスから出ると野営するか街に戻って回復し翌日となる。中盤以降は街から離れた場所にあることが多いため、ダンジョンへの移動時間も計算に入れて行動する必要がある。
    • メインダンジョンは攻略開始日と期限が定められており、期限までに攻略できていないとゲームオーバーになる。また、基本的に一度クリアすると二度と入れないので、アイテムの取り逃しには注意が必要。
      • メインとなるだけあってかなり広く、道中には様々なギミックが仕掛けられていたり複数の中ボス戦が発生する。一方で、『P5』のセーフルームにあたる「マグラの穴」となる部屋があり、エントランスと部屋の間は自由に行き来やセーブが可能。
    • サブダンジョンは基本的にメインダンジョンより小規模なため一部を除きマグラの穴はなく、ボス部屋からエントランスへの一方通行となる。
      • 基本的には何度も出入り可能だが、一部は期日を過ぎると閉鎖され入れなくなってしまう。

天候

  • 本作では晴れと悪天候の2種類がある。
    • 悪天候の場合、街では一部イベントが発生しない代わりにMAGの換金率が高くなる。ダンジョンでは敵の弱点を突いてもプレスアイコンが増加しなくなる代わりに獲得経験値が多くなる。
    • 各地にいる占い師にお金を払うことで当日と合わせて3日分の天気を知ることができるほか、中盤以降はある人物に依頼することで、指定したダンジョンの天候を2日先まで晴れに固定できる。

カレンダー

  • 本作もカレンダーの概念がある。カレンダーは現実と同じく1年365日だが、5日で1週間、6週間で1ヶ月となっている。また、月ごとの日数の増減がなく、全ての月が30日となっている*1
    • 5の倍数の日は現実の日曜にあたる休息日となっており、ショップの価格が20%引きとなる。支援者ランクによる値引きも累積するため、最大で40%引きとなる。
    • 1日は昼行動と夜行動に分かれており、特定のイベントをこなすことで経過する。イベントによってはどちらかの時間帯でしか発生しないものもある。
      • ダンジョンは基本的に昼にしかアタックできず、ダンジョンから出ると強制的に夜行動がスキップされ翌日に移行する。

鎧戦車

  • 序盤で使用可能になる、パーティの移動拠点。都市から都市への移動や、都市からダンジョンへの移動などで使用する。
    • 目的地への移動中は鎧戦車の中で自由行動が可能。本作での料理や釣り、読書はここで行う。また、パーティメンバーとの支援者イベントもこのタイミングでしか進められないものがある。
      • 行動が終了すると目的地に到着するが、目的地が遠い場合は野営になり夜行動が発生する。
    • 内部には主人公にしか使えない転移魔法装置が組み込まれており、行ったことのある街には行動消費なしで移動できる。また、街の外のダンジョンなどに出向いた際も即座に戻れるため帰りの日数は考慮する必要がない。
    • かなり巨大なうえ高速なため基本的に敵とのエンカウントはないが、他の候補者や飛行する魔物からの襲撃されるといった形でのバトルは発生する。
    • 街でも乗り込むことは可能だが、動力に火が入っていないため大半の機能が使用できない。

バトル

本作のバトルはシームレスなアクションバトル「ファストバトル」とターン制コマンドバトル「スクワッドバトル」のハイブリッド形式。

  • ファストバトル
    • ダンジョン内の雑魚に対してはアクション形式で直接ダメージを与えることができ、レベルが3以上低い敵からは攻撃を受けてもスクワッドバトルに移行せずそのまま倒すことができる。
      レベル差が3以内および同格以上の相手は攻撃を当て続けることで気絶し、パーティメンバーがランダムでダメージを与えたうえでスクワッドバトルを開始できる。逆に敵から攻撃を受けてしまうと相手の先制攻撃でスクワッドバトルに移行してしまう。
      • なお、レベルが低い敵の攻撃でも食らえば主人公がダメージは受ける。そのままHPが0になるとゲームオーバーになってしまうので、油断は禁物。
  • スクワッドバトル
    • レベル差3以内および同格以上の雑魚やボス戦はこちらのバトルとなる。名前は異なるものの、内容自体は伝統のプレスターンバトル。
      • 前衛・後衛の概念があり、前衛は敵への物理ダメージが増加する代わりに敵からの物理ダメージも増加する。後衛はその逆で敵からの物理ダメージが減少する代わりに敵への物理ダメージも減少する。当然ながら魔法や飛び道具系の物理攻撃は後列から攻撃してもダメージが減少しない。
        前衛と後衛のどちらにするかはメニューであらかじめ設定できるほか、バトル中に手番が来たキャラはプレスアイコンを消費せず自由に変更できる。
    • ファストバトルをせず、コマンド入力でこちらに直接移行することもできる。この場合は互いにイーブンの通常エンカウント状態となる。強い敵に対しては先手を取り合うハイリスクハイリターンなファストバトルを挑むか、リスクがない代わりにリターンもないスクワッドバトルで挑むかといった選択も重要。

アーキタイプ

  • 本作のバトルの根幹をなすシステム。パーティメンバーの加入時にそれぞれのアーキタイプが覚醒するほか、支援者とのイベントを進めることでも習得できる。
    • アーキタイプは戦闘向け、支援向けなど様々なタイプがあり、ダンジョンの傾向や敵の属性によって使い分ける必要がある。装備したアーキタイプに応じてパラメータに補正がかかるほか、属性相性もアーキタイプに依存する。装備もアーキタイプに依存しており、モーションなども異なる。
      • また、特定のアーキタイプの組み合わせで連携技「ジンテーゼ」が発動できる。単独で使用するスキルより強力なものが多いが、プレスアイコンを2~4つ消費するので手数が減りやすく、MPなどの消費も大きくなる。
    • アーキタイプにもレベルにあたるランクがあり、ランクが上がるごとにパラメータ補正値の上昇や新規スキルを習得する。また、最高ランクまで上げると対応する基礎パラメータにボーナス補正が入る。
    • 条件を満たすことでより上位のアーキタイプが使えるようになる。上位のアーキタイプになるほどパラメータの補正が上がるほか、より強力なスキルを習得したり属性相性が改善されたりする。
    • 要するに『ペルソナ』シリーズのペルソナに相当するものだが、バトル中の付け替えはできないほか、主人公以外のパーティメンバーも自由に付け替えができる。その意味では、『龍が如く8』のジョブシステムが最も近い。
    • 支援者イベントを進めることで、他のアーキタイプのスキルを最大4つまでセットして使用できるようになる。
      • 戦闘用のスキルだけでなく常時発動型のスキルもセットできる。枠は共用なので、戦闘での選択肢を増やすか、基礎能力を底上げするか、状況に応じて考える必要がある。
    • 主人公のみ装備したアーキタイプによってファストバトルでの攻撃モーションが異なるほか、固有の効果が追加される。

アカデメイア

  • 街や鎧戦車、ダンジョンのエントランスからアクセスできる謎の小部屋。名前通り書斎か研究室のような部屋となっている。
    • 『ペルソナ』シリーズのベルベットルームに相当し、MAGを消費してアーキタイプの新規習得、スキルの継承、特定のアーキタイプで使用する仮面や依り代の製作を行える。
    • ゲームを少し進めるとダンジョン内(主にボス部屋前)にアクセスポイントが出現するようになり、セーブおよびアカデメイアへのアクセス、エントランスへの帰還が可能になる。
    • また、2周目以降はここから裏ボスに挑めるようになる。

周回プレイ

  • お馴染みの周回プレイも可能。本作ではラスボスを倒してエンディングを見るのが条件と普通にプレイしていれば満たせるレベル。
    • 引き継げるのはお金、アイテム、装備*2、王の資質で、キャラのレベルや支援者ランクはリセットされる。
      • アーキタイプは初回と同様に支援者イベントをこなさないと解禁されないが、解禁と同時に前の周回のクリア時のパラメータで使えるようになる。
      • 技もその周回でアーキタイプを解禁するまで使用できない代わりに、解禁された際に前の周回での習得状況が反映される。
    • レベルがリセットされるので最序盤こそ恩恵を感じにくいが、アーキタイプが解禁されれば終盤の装備と育ったアーキタイプの能力補正によるゴリ押しも十分可能になる。

キャラクター

パーティメンバー

+ 中盤~終盤のネタバレも含みます。閲覧注意!
  • 主人公 ※名前変更可能(CV:花江夏樹)
    • 種族:エルダ族
    • アーキタイプ:探求者
    • 本作の主人公。幼馴染の王子を死の呪いから救うため、相棒の妖精ガリカと共に旅をする少年。王都で同志と接触するため軍に入隊したことから物語が動き始める。その後、正当な王位継承者である王子の代理および呪いをかけた張本人と目されるルイの懐に潜りこみ呪いの解呪方法を探るため、選挙に出馬することになる。
      • パーティメンバーの中でも真っ先にアーキタイプに覚醒したことからパーティのリーダー格となり、他の面々からも信頼されている。
      • 基本的に口数は少なく穏やかな性格。困っている人は放っておけない性分ではあるが時には悪ノリすることも。エルダ族ゆえに行く先々で心無い言葉を浴びせられるのも日常茶飯事。
    • パラメータは主人公らしく平均して上がっていく。ただし、主人公の特権としてレベルアップ時に入手するポイントを任意のパラメータに割り振れるので、ある程度の操作は可能。
      • 戦闘不能=即ゲームオーバーではないので『ペルソナ』シリーズほど残りHPに神経質になる必要はないが、一部に主人公単独でのバトルもあるので育てなくていいわけではない。
    • 習得アーキタイプはシーカー→マジックシーカー→ソウルハッカー。通常攻撃は斬属性。物理攻撃、回復、風属性の魔法を扱うバランスの良いアーキタイプだが、それゆえ突出したものがなく器用貧乏になりがち。クラスが上がるごとに魔法系にシフトしていき、最上位のソウルハッカーでは攻撃しつつMPを回復するスキルを習得する。
      • 主人公ゆえに支援者イベントがなく、探索者のランクは別の人物とのイベントで上昇していく。
    • 武器は片手剣。ファストバトルでの固有能力は「仲間の援護発生確率が上昇」。
  • ガリカ(CV:諸星すみれ)
    • 種族:妖精
    • アーキタイプ:魔術師
    • 王子を死の呪いから救うため、主人公と行動を共にする。
      • 体が小さいため直接的な戦闘はできないが、妖精としての種族特性から偵察を担当したり敵の属性相性を見抜くといった形でサポートしてくれる。また、ニンゲンとの戦闘ではギミック解除をしてくれることもある。『P5』の双葉や『P4』のりせに近いポジションのキャラと言える。
    • 支援者アビリティは支援者イベントの感知、敵の情報詳細化に加え、一定確率でプレスアイコンが増加する。
      • ゲーム開始直後から主人公と行動を共にしているため支援者イベントが存在せず、ゲームの進行に応じて支援者ランクが上昇していく。
    • 習得アーキタイプはマジシャン→ウィザード→エレメンタルマスター/ウォーロック。通常攻撃は壊属性。名前通り火・水・雷属性の単体魔法を習得する。ウォーロックは例外的に闇属性の単体魔法を習得する。裏返すと、それ以外の属性のスキルは使えず回復・補助も不得手。また、全体化するにはジンテーゼに頼る必要がある。
    • 武器は杖。ファストバトルでの固有能力は「敵を気絶・撃破するたびにMP回復」。
  • ストロール(CV:小野賢章)
    • 種族:クレマール族
    • アーキタイプ:戦士
    • 主人公と同期で軍に入隊した青年。フルネームはレオン・ストロール・ダ・ハリエイタス。貴族の嫡男であったが、故郷の街を異形の怪物「ニンゲン」に滅ぼされ、領民と共に王都に逃れていた。
      • 入隊後、主人公と共に任地である砦に赴いた際にニンゲンの襲撃に遭遇。主人公のアーキタイプ覚醒によってかろうじて生き延びるものの、後に故郷の襲撃が仕組まれたものだったことを知ったことで自身もアーキタイプに覚醒する。
      • 曲がったことは許さない熱血漢だが、貴族としての教養も身に着けており一行のブレインとして行動指針やクエストの立案も行う。貴族ゆえか環境の変化にはやや弱く、移動中は乗り物酔いでダウンしていることが多い。
    • パラメータは物理アタッカー型で、力と耐久が伸びやすい。それ以外のパラメータも極端に低いものはない。
      • 支援者アビリティは自身がニンゲン系モンスターに攻撃する際にクリティカル率上昇。
    • 習得アーキタイプはファイター→ソードマスター→サムライ。名前通り斬属性の攻撃を多く習得する。上位のソードマスターの段階で全体攻撃を習得するのも特徴。反面、回復や補助は不得手。
    • 武器は大剣。ファストバトルでの固有能力は「攻撃アクション中に敵から攻撃を受けても敵先制にならない」。
  • グライアス(CV:稲田徹)
    • 種族:ローグ族
    • アーキタイプ:なし
    • 本名はアルヴィド・アルセスで、グライアスは偽名。主人公たちの接触先だった同志。かつては凄腕の傭兵であり、王子の剣術指南役も務めていたが、王子暗殺事件を機に王子と共に失踪。その後王子にかけられた呪いの解呪方法を探るためひそかに王都に戻り調査を行っていた。
      • 主人公とストロールの任地となる砦でニンゲンの襲撃をしのいでいるところで主人公たちと合流し、共に王都に戻ることになる。その後は王子の呪いを解くためルイの暗殺を計画・実行に移したが、発動直後の選挙魔法の効果で阻止されてしまい、逆にルイに殺害されてしまう。
    • かつてアーキタイプの研究と習得の鍛錬を行っていたがものにならず、自身のアーキタイプは持たない。
  • ヒュルケンベルグ(CV:早見沙織)
    • 種族:ルサント族
    • アーキタイプ:騎士
    • 王子の護衛役を務めていた近衛騎士で、グライアスやニューラスとは旧知。フルネームはアイゼリン・バルチェッリ・マイアル・ヒュルケンベルグ。連合王国を構成するモンタリオ公国で1、2を争う名門貴族の令嬢だが、家風が合わず家出同然で騎士になったため実際は断絶状態。
      • 王子暗殺事件では犯人に手傷を負わせることに成功したものの呪いの発動までは阻止できず、一人で行方不明になった王子を捜索していた。王都に戻った際に主人公やグライアスに出会うが、グライアスがルイに殺害され、その死体が操られたことをきっかけにアーキタイプに覚醒し、主人公と行動を共にするようになる。
      • 騎士らしく生真面目で高潔な性格だが、若干天然。また、かなりの大食いで、各地を放浪していたためか大抵の料理を「うまし!」で済ませる鉄の胃袋の持ち主。
    • パラメータは典型的な物理タンク型で、耐久、次いで力が伸びやすい。一方で速度が伸びにくく、行動が後手に回りがちになるのが欠点。
      • 支援者アビリティは主人公が弱点を突かれそうになった場合に確率で庇う。
    • 習得アーキタイプはナイト→マジックナイト→パラディン/ダークナイト。攻撃は突属性を帯びる。敵の攻撃をひきつけたり自身へのダメージを軽減するスキルを習得するなど守りに特化している。上位のアーキタイプになると自前での回復も可能になるが、総じて攻撃が不得手なので、他のメンバーによるサポートが欠かせない。ダークナイトは強力な攻撃スキルを習得するほか、ジンテーゼはどちらも強力な攻撃スキルが多い。
    • 武器は槍(ハルバード)。ファストバトルでの固有能力は「敵の攻撃を一定確率で反射する」。
  • ハイザメ(CV:大塚明夫)
    • 種族:ユージフ族
    • アーキタイプ:盗賊
    • フルネームはハイザメ・ノクトゥール。元は騎士団の中でも汚れ仕事を請け負う特務騎士団に所属していた。外見からはわかりづらいが一児の父であり、パーティメンバーの中でも年長者の部類に入る。元騎士としての鍛錬と種族の特性により俊敏な身のこなしと鋭い聴覚を持つ。
      • パリパス族の暴動で息子を亡くしたことで騎士団を辞しマルティラ近辺に隠棲していたが、誘拐犯として賞金を懸けられていた。彼を探して訪れた主人公たちと出会い戦闘になるも、事情を理解した主人公たちに協力して真犯人を捜索していた際にアーキタイプに目覚め一行に加わる。
    • 一人称が「拙者」など若干時代がかった口調が特徴。基本的には落ち着いた性格のいぶし銀だが、前述の事件の影響でパリパス族にはあまり良い感情を持っていない。
    • パラメータは典型的な回避型。速度の伸びが高く、大抵最初に行動できる。力と運も高めだが、魔力、耐久が伸びにくい。
      • 支援者アビリティはダンジョン内で強敵の位置がマップに表示されるようになるほか、ハイザメの先制攻撃ダメージが増加する。
    • 習得アーキタイプはシーフ→アサシン→ニンジャ。闇属性および斬属性の攻撃スキルに加え、敵からアイテム、HP、MPを盗むスキルを習得する。それ以外の属性や回復・補助は不得手だが、最上位のニンジャはジンテーゼで火・水属性の攻撃が使えるようになる。
    • 武器は小刀。ファストバトルでの固有能力は「敵を気絶・撃破するたびに確率でアイテム入手」。
  • ジュナ(CV:南條愛乃)
    • 種族:ニディア族
    • アーキタイプ:仮面舞踏師
    • フルネームはジュアニ・シグナス。様々なイベントでゲストを務め、官民問わず絶大な知名度と人気を誇る歌姫。私生活ではルイの傍に侍っており、さながら愛人のような立場となっている。
      • 主人公がルイの鎧戦車に潜入して鉢合わせした際に、実は主人公の同志だったことが発覚する。その後のルイの側近との戦闘でアーキタイプに覚醒し、主人公一行を運転手とするのを名目として同行する。
    • 一見我がままに見えるが、歌にかける熱意と努力は本物。プロ意識も強く、依頼であれば政敵主催のイベントも完璧にこなす。かつては魔術の才能を買われて魔導学院に籍を置いていたため魔術やアーキタイプについても人並み以上の知識を持つ。
    • パラメータは魔術特化型。魔力の伸びが高いほか、速度や運もそれなりに高く先手も取りやすい。一方で力と耐久は最低ランクなため打たれ弱い。
      • 支援者アビリティはスクワッドバトル終了時にMP回復。
    • 習得アーキタイプはマスクドダンサー→ペルソナマスター。通常攻撃は壊属性。火系の魔法のほか、耐性を無視して様々な弱点を付与するスキルを習得する。ジンテーゼでは眼鏡をかけて頭を銃で打ち抜くとどこからどう見てもペルソナ召喚のアクションを行う。
      • 弱点属性付与に特化しているためそれ以外の役目は基本苦手だが、専用アクセサリの仮面を装備することで、仮面に応じたスキルが追加で使えるようになる。反面、アクセサリ枠を潰すことになるので状態異常耐性などは他の装備で補う必要がある。
    • 武器は扇。ファストバトルでの固有能力は「敵を気絶・撃破するたびにHP・MPを回復」。
  • ユーファ(CV:福圓美里)
    • 種族:ムツタリ族
    • アーキタイプ:召喚士
    • フルネームはユーファジア・エトレイカ。ムツタリ族の暮らす島の集落の巫女。島の宗教である竜神信仰の中心人物であり、祭事やご神体「竜神の槍」の管理を担当している。もともとマグラを読み取れるムツタリ族の中でも特に感覚に優れている。
      • ルイの指示に従って島にやってきた主人公達とラッキースケベ的に遭遇。直後に発生した島の異変を鎮めるための生贄として神殿に向かうが、魔物の暴走により閉じ込められてしまい、主人公が救出に向かうことになる。主人公と合流した後は竜神信仰の真実を知ったことでアーキタイプが覚醒、一行に同行する。
    • 物心ついた時からムツタリ族の因習に染まっていたため、良くも悪くも世間知らずで純朴。逆に先入観なく物事を見られるため核心をついた発言をすることも多い。
    • パラメータは魔術寄りの万能型。魔力、速度、耐久が高めだが、力と運がやや低め。
      • 支援者アビリティはバトル時に不安の付与率を下げる。
    • 習得アーキタイプはサマナー→デビルサマナー。通常攻撃は壊属性。様々な魔物を召喚することで物理攻撃から魔法攻撃、回復まで何でもこなす。上位のデビルサマナーになるとジャックフロストやクー・フーリン、トールといったお馴染みの仲魔を呼びだせるようになる。一方で、単独では属性が歯抜けになっているため完全には対応できないほか、強力なぶんMPの消費が激しい。
      加えて他のアーキタイプと異なり、スキルを使えるようにするには依り代を作成する必要があるため、依り代の充実度合いがスキルの充実度合いに直結する。ただし仮面舞踏師と異なり装備する必要はなく、所持しているだけで使えるようになる。
    • 武器は錫杖。ファストバトルでの固有能力は「敵からの先制攻撃にならない」。
+ 最後のパーティメンバー。ネタバレ注意!
  • バジリオ(CV:細谷佳正)
    • 種族:パリパス族
    • アーキタイプ:狂戦士
    • フルネームはバジリオ・ルプス・マグナス。ルイの側近の一人。兄のフィデリオと共にルイの思想に共感して従い、パリパス族ながら実力で側近まで昇りつめた。主人公に疑念を抱くフィデリオと共に監視のため同行するが、主人公の行動を見ていくことで逆にルイへの疑念が芽生えていく。
      • そして終盤の事件により完全に決別。同時にアーキタイプに目覚めたことで主人公に同行し、ルイの野望を砕くことを決意する。
    • 敵対サイドの人物ではあるが根は善人であり、仲間になってからは本来の気の良い兄貴分的な面を見せるようになっていく。パリパス族を嫌っているハイザメとは仲間ということもあり軽口を叩き合う関係に落ち着いている。
      • パラメータは物理特化型。力と耐久が非常に高く、速度もそこそこ。代わりに魔力と運が最低ランク。
    • 習得アーキタイプはベルセルク→デストロイヤー。通常攻撃は斬属性だが攻撃スキルは壊属性のものが多く、自己バフ、デバフ技も習得する。デストロイヤーになると耐性無視の雷、風、光属性の攻撃も扱えるようになりアタッカーとして無類の強さを発揮する。当然ながら回復は苦手。
    • 武器は斧。ファストバトルでの固有能力は「敵からの先制攻撃にならず、敵を気絶・撃破するごとにHPが回復」。

支援者

  • 主人公一行と知り合い、支持してくれる人たち。『P5』のコープキャラクターに相当し、支援者イベントをこなしランクを上げることでアーキタイプが習得できるようになるほか、主に街での行動の快適さを上げてくれる。
    • なお本作では好感度の概念がなく、イベントを発生させれば必ずランクが上がる。
+ 中盤~終盤のネタバレも含みます。閲覧注意!
  • マリア(CV:石川由依)
    • 種族:ローグ族とイシュキア族の混血
    • アーキタイプ:施療師
    • フルネームはマリア・アルセス。グライアスの娘。王都の酒場兼宿屋『蜜蜂のささやき亭』女将でありグライアスと内縁関係にあるファビアンヌと共に暮らしている。店の手伝いもする明るく健気な少女だが、混血児ゆえ差別的な目で見られてしまうことも多い。
      • グライアスから王都での潜伏先として紹介された際に出会い、同時に施療師のアーキタイプを感じ取ったことで習得できるようになる。
    • 支援者アビリティはバトルの獲得経験値上昇、料理の行動消費なし、料理の入手数増加。
      • アーキタイプはヒーラー→プリースト→メサイア。通常攻撃は壊属性。名前通り回復スキルのエキスパートであり、初期アーキタイプのヒーラーの時点で全体回復スキルを習得できる。攻撃面では光属性の魔法を扱えるため、アンデッド戦で活躍する。一方、それ以外の属性や補助は苦手。
    • 武器は棍。ファストバトルでの固有能力は「仲間の援護攻撃が当たるたびにHP回復」。
  • ニューラス(CV:井上和彦)
    • 種族:イシュキア族
    • アーキタイプ:砲兵
    • フルネームはニューラス・コラックス。ヒュルケンベルグとは旧知の仲。王室お抱えの鎧戦車技師で、王室から王子専用の鎧戦車の建造を依頼されるほどの技術を持ち操縦までこなすが、鎧戦車のことになると周りが見えなくなる。
      • 王子暗殺事件後はドックに引きこもっていたが、王子の生存を信じてひそかに鎧戦車の建造と改造を続けていた。鎧戦車が必要になったヒュルケンベルグが訪れた際に王子の生存を確信し、鎧戦車と共に一行に同行することになる。戦闘には参加しないが、主人公の足である鎧戦車の整備や改造、操縦を一手に引き受ける縁の下の力持ち。
    • 支援者アビリティは鎧戦車の甲板上でのバトルで敵全体に必中・耐性無視の割合ダメージを与える。また、鎧戦車でのアーキタイプ育成アイテムの入手数が増加する。
    • アーキタイプはガンナー→スナイパー→ドラグナー。通常攻撃は突属性。物理型のアーキタイプだが、飛び道具なので後列からでもダメージが落ちない。
      • クラスが上がるごとにスキルの傾向が変わり、ガンナーでは状態異常を付与する単体攻撃スキル、スナイパーでは全体攻撃スキル、ドラグナーでは炎、水、雷属性の全体攻撃魔法を扱う。バフも扱えるが、回復は不得手。
    • 武器はボウガン。ファストバトルでの固有能力は「敵を気絶・撃破するたびにHP回復」。
  • キャゼリナ(CV:ファイルーズあい)
    • 種族:パリパス族
    • アーキタイプ:格闘家
    • フルネームはキャゼリナ・グラン。賞金首を狩る賞金稼ぎの中でもトップに君臨する女傑。王都での事件で主人公に友人の救助を依頼したことで知り合う。その後、「金持ちを賞金首にする」というぶっ飛んだマニフェストを掲げて候補者になり、同じく候補者となった主人公と敵対することになる。
      • 前半は道中のボスとして度々激突するが都度主人公たちに敗れ、さらに自身の支援者の暴走から自分のマニフェストの穴に気づいたことで候補を降り、以後は中立に近い味方となる。
    • 支援者アビリティは賞金首討伐時の報奨金額アップ、ダンジョン内の宝箱・採集ポイントの開示、雑貨屋の割引。さらに一部のダンジョンでは敵単体に先制で耐性無視・必中の大ダメージを与えてくれる。
    • アーキタイプはモンク→カンフーマスター→ケンセイ。通常攻撃は壊属性。主に壊属性と突属性の攻撃スキルを習得する。ジンテーゼは光属性となるため、意外にもアンデッド系との相性が良い。攻撃スキルは本作唯一のHP消費型なので、管理には細心の注意を払う必要がある。
    • 武器は拳甲。ファストバトルでの固有能力は「敵が気絶しやすくなる」。
  • バードン(CV:浜田賢二)
    • 種族:ルサント族
    • アーキタイプ:軍師
    • フルネームはエルファス・バードン。地方の町マルティラの警備隊長。実直で正義感が強く常に町のことを考えているが、真面目過ぎるがゆえに行き過ぎてしまうこともある。自分の顔を見た子供が泣き出してしまうのが悩みの種。
      • 町を脅かす連続誘拐事件の解決のため王都まで賞金首の手配書を貼りに来た。この手配書を見たことで、主人公一行は賞金首=ハイザメをターゲットに定めマルティラを訪れることになる。
    • 支援者アビリティは逃走成功率上昇、メンバー交代時の消費プレスアイコン半減、全員後列時に防御力上昇。また、日をまたいだ際に確率で回復アイテムをくれる。
    • アーキタイプはコマンダー→ジェネラル→ウォーロード。通常攻撃は突属性。主に炎属性と氷属性の攻撃スキルのほか、メギド系を習得する。味方へのバフも充実しているが、常時型のスキルが乏しく回復も苦手。
    • 武器は軍配。ファストバトルでの固有能力は「味方の援護攻撃で敵が気絶しやすくなる」。
  • アロンゾ(CV:田丸篤志)
    • 種族:ニディア族
    • アーキタイプ:道化
    • フルネームはアロンゾ・クロルタス。マルティラで出会う詐欺師。巧みな話術と情報収集能力を持つが、弱者から搾取することはせず専ら悪辣な金持ちや権力者をターゲットにしている。
      • 主人公の虚言に興味を持ったことで協力関係を結ぶ。常に飄々とした雰囲気を漂わせているが家族思いな一面もある。
    • 支援者アビリティは賞金稼ぎ以外のサブクエスト報酬金額増加、魔法屋の品揃え充実及び値引き、一部を除く敵の全アナライズ開示。
    • アーキタイプはフェイカー→トリックスター。通常攻撃は斬属性。投げナイフのため後列でもダメージが低下しない。敵のデバフに特化しているほかMPの譲渡やランダムでプレスアイコンが増減するなど博打的なスキルを習得する。攻撃や回復は不得手だが、ジンテーゼではMP消費なしの攻撃スキルを持つ。
    • 武器は短剣。ファストバトルでの固有能力は「一定確率で自動回避する」。
  • ベルギッタ(DV:日笠陽子)
    • 種族:ローグ族
    • アーキタイプ:商人
    • フルネームはベルギッタ・ライケン。王都に「ライケン魔道器商会」を構える商人。黒い噂が絶えないが、種族に対する差別感情は持たず、純粋に相手の実力を評価する。王都に戻った主人公の見識を認めて依頼を出し、以後もいくつかの依頼を受けていくことになる。
      • 彼女の部下である商会店員は差別意識が強く当初は店を利用できないので、利用するには彼女の支援者ランクを上げる必要がある。
    • 支援者アピリティは前述のライケン魔道器商会の利用権と品ぞろえ充実、武器屋・防具屋・魔道器商会での値引き。また、日をまたいだ際にお金をくれることがある。
    • アーキタイプはディーラー→タイクーン。通常攻撃は壊属性。スキルは万能属性で、所持金を消費して発動するのが最大の特徴。それゆえに所持金が命とも言え、序盤はやりくりが難しい。
    • 武器は算盤。ファストバトルでの固有能力は「敵を気絶・撃破するたびにお金を獲得」。
  • モア(CV:子安武人)
    • 種族:クレマール族
    • アーキタイプ:探求者
    • アカデメイアに幽閉されている謎の男。主人公が持つ幻想小説の著者でもある。過去や自身に関する記憶がなく、記憶を取り戻す見返りとしてアカデメイアにたどり着いた主人公にアーキタイプの知識を与える等で協力する。
    • 担当の子安氏はナレーションも兼任しており、本作そのものの語り部とも解釈できる。
    • 支援者アビリティはアーキタイプの付け替え解禁、メインメニューからのアーキタイプツリーアクセス、支援者の全アビリティ確認、アーキタイプ装備時のパラメータ補正。
      • 支援者ランク上昇の条件も特定のアーキタイプ習得やランク到達になっているなど、『ペルソナ』シリーズのベルベットルームの面々に近い役割と言える。

評価点

シナリオ

  • 大筋こそ「王子の呪いを解くために宿敵を倒す」という王道ファンタジーであるが、『メタファー(暗喩)』のタイトルが示すように現実の様々な社会問題を揶揄したようなブラックな要素を混ぜ込んでいる。
    • 種族間の差別や社会的格差、それを当然と考える価値観、耳触りの良いお題目を唱えながら権力掌握に走り裏では非人道的な行為を行う宗教屋、曲解された因習に縛られた部族などなど、現実の歴史どころか現在でも問題となっている要素が見られ、非常に考えさせられる。
    • 候補者も「街の酒代をタダにする」「独立して軍事国家を作る」「若者は老人に税金を払うべし」「自分の鎧戦車工房の宣伝のため」など現実の我々から見たら荒唐無稽としか言えないようなマニフェストを掲げており、そういったぶっ飛んだマニフェストを現実にしないようにするのも主人公の目的の一つとなる。
      • とはいえ、これは今まで王政だった国の在り方がいきなり民主主義に変わることの意味を国民側もよくわかっていないことが原因であり、「押し付けられた民主主義」がどのような結果を招くかを示唆しているともとれる。
    • 一方で主人公は「困っている人を救う」というマニフェストを掲げて行動している。当初は白眼視されていた主人公が、各地を回って自身のマニフェストを実践していくことで国民の支持と信頼を勝ち取っていき、遥か遠い存在だった宿敵と真っ向から渡り合う一大勢力にまで成り上がる展開は王道ながら非常に盛り上がる。
    • 中盤以降は本作の世界そのものの謎にも迫っていき、終盤のどんでん返しから真相が一気に明かされる展開はアトラスのお家芸。
  • 本作では最初から倒すべき宿敵が明かされているが、力の差も支持率も歴然。真正面からの殺害も暗殺もできないため、地道に力をつけ支持を伸ばしていく以外の道がない。RPGでは当たり前の展開ではあるが、本作では序盤に手が出せない明確な理由をつけることで展開に説得力を持たせている。
  • 前述のように、『ペルソナ』シリーズをはじめとしたアトラスゲーのパロディ・ネタが豊富に仕込まれている。
    • 召喚士のスキルで召喚する仲魔の面々をはじめ、格闘家の武器に「世紀末覇者の鉄拳」があったり、主人公がシーフを習得した時には「その心、頂戴する」と口走るなど、ファンなら思わずニヤリとしてしまう描写が多数。
    • 中盤のあるダンジョンは『世界樹の迷宮』を彷彿とさせるBGMや内容となっているが、これもただのパロディではなく作品世界の真相のメタファーともなっている。

爽快感と戦略性を両立させたバトルシステム

  • 前述のように、本作のバトルはアクション形式とコマンド形式のハイブリッドとなっており、格下相手ならファストバトルで一気に蹴散らし、ボスや強力な敵とはスクワッドバトルで戦略的なバトルを楽しめる。
    • ファストバトルは戦闘時間の短縮はもちろん、ダンジョン攻略の生命線となるMPの消耗も大きく抑えられるといったメリットもあるので、ボス戦までの温存度合いが大きく違ってくる。

BGM

  • 本作のBGMはコーラスを多用した荘厳な曲が多く、ファンタジー寄りな本作の作風としっかりマッチしている。王の暗殺直後でどことなく重苦しい曲調の王都グラン・トラド(昼)や壮大なコーラスが緊迫感あふれるボス戦BGMなどが印象的。
    • 宗教音楽をベースにしているとのことで、コーラスもどことなくキリスト教の讃美歌をイメージさせるほか、読経のような男性コーラスが印象に残る。
      • ちなみに、この男性コーラスは長現山妙常寺の現役住職(発売当時)である本良敬典氏が担当している。

支援ランク上昇条件が明確

  • それぞれの支援者ごとの条件、イベント進行状況、王の資質がランクアップ条件が明確になっておりランクアップで煮詰まることは少ない。
    • いわゆる好感度といった要素が無く、ランクアップのために好感度を稼ぐといった行動は不要である。
      • そのため支援者との会話で選択肢を外して、好感度を稼ぐために一日を費やすといったことが起きなくなった。
      • 貰えるMAG量に変化はあるものの、デメリットは少ないためネタ的な選択肢も取りやすくなった。

賛否両論点

良くも悪くも『ペルソナ』シリーズの亜種

  • 前述のようにシナリオやキャラクターといった部分は完全新規ではあるが、システム面は今までの『ペルソナ』シリーズと大きな変更はない。
    • これをいつも通りですんなり馴染めると取るかガワを変えただけと取るかは人それぞれだろう。

問題点

レベリングが苦痛

  • 本作ではファストバトルを楽しめるようにするためか、全体的にダンジョン内の雑魚のレベルが低く設定されており、適正レベル以上の雑魚はかなり少ない。加えてレベル差があるほど取得経験値に補正がかかるため、ファストバトルで倒しても貰える経験値は雀の涙となる。
    • ダンジョン内の敵を一通り倒してもあまりレベルが上がらないため、レベリングのためにはエントランスから出ずに何度も周回する必要がある。
      • なお、何度も敵を倒す関係でアイテムがカンストするレベルで集まるほか、特定のダンジョンではアーキタイプの成長アイテムを量産できるので、金策やアーキタイプの育成についてはそこまで苦労することはない。

アーキタイプの格差

  • アーキタイプにはそれぞれ特徴があり、使い分けることで有利にも不利にもなるが、主人公に限ってはファストバトルでのアーキタイプの使い勝手の格差がかなり大きい。
    • 遠距離から一方的に攻撃できるうえ敵を倒せばHPが回復する砲手、敵を倒せばMPが回復するため継戦能力が高い魔術師、同じく敵を倒せばHP・MP両方が回復する仮面舞踏師、アイテムを奪える盗賊、獲得金額に補正がかかる商人あたりが特に有用。
    • 一方で、リーチが短い・攻撃範囲が狭い・動作が重いという三重苦で乱戦に向かない格闘家、攻撃モーション自体にクセはないもののHP回復の条件が仲間の援護ヒットと砲手の下位互換な施療師あたりはかなり使いづらい。
      • なお、格闘家も施療師も序盤から使えるうえに扱える属性やスキルは有用なので、パーティメンバーにセットしたりスクワッドバトルで使ってこそ真価を発揮するアーキタイプと言える。

序盤のメインダンジョンが鬼門

  • 該当するのは序盤のメインダンジョンとなる王都グラン・トラドのレガリス大聖堂。ダンジョンそのものが本作でもトップレベルの長丁場のうえに中ボスも複数配置されているため消耗は必至。さらにこの時点ではパーティメンバーが主人公、ストロール、ヒュルケンベルグの3人+サポートのガリカと少ないうえに敵はアンデッドが多く、それぞれの初期アーキタイプとの相性が悪い。
    • 攻略前に弱点の光属性を扱える施療師や壊属性を扱える格闘家を習得できるほか、同じく弱点の火属性を扱える魔術師や(条件を満たしていれば)火属性の大剣が手に入っているので、それを使えということなのだろう。
      • 火属性の大剣の入手には道中の竜と戦う必要がある。パーティメンバーは戦うことを避けるよう助言し、宝が入手できることも専門用語が多めで暗喩した形でしか言及されないため、見逃した人も多い。
    • 中盤まで物理の方が得意なメンバーばかり仲間になる。そのため、主人公を魔術寄りのステータスと役目にするのが自然となり、主人公の成長方向が制限される。物理方向に寄せてもクリアは可能だと思われるが、効率は落ち、中々選択肢としては選びづらいだろう。
  • ちなみに、本作発売前に配信されていた体験版では本ダンジョンの最初の中ボス戦までプレイでき、データを引き継げたのだが、セーブポイントが中ボス戦前にしかなく中ボスを倒したらセーブされずに終了だったため、体験版でここまで進めて引き継いだ人は中ボスともう一度戦う羽目になってしまう。

支援者ランクの上昇速度にムラがある

  • 前述のように、支援者のランクを上げるには各種条件を満たす必要があるが、比較的コンスタントに上げられるものとそうでないものの差が激しい。
    • 特にガリカの魔術師とニューラスの砲手はどちらも有用なアーキタイプだがランク上昇がシナリオの進行に連動しているため、中盤はランクを上げやすい他の支援者のアーキタイプに追い抜かれがち。
    • また、格闘家も解放や前半の上昇こそ早いものの、シナリオの関係で中盤を過ぎると終盤まで支援者ランクを上げられなくなり、やはり他のアーキタイプに逆転されやすい。

天候システムによる行動の制限

  • 予測不可能な天候によりダンジョン攻略やイベントが制限される。3日分の天気は占いにより確認可能なものの、それ以上先の天気は確認できないため、予定を立てづらく、面倒に感じることが多い。
    • 例えば、安売りの次の日にダンジョンに行こうと計画を立てていても悪天候で当てが外れるといったことも起こる。
    • 当日ダンジョン攻略をしようと思って天候を確認すると悪天候で予定を変更せざるを得なかったということも良く起こる。
    • 三日以上かけてダンジョンに行く場合は運に祈るしかない。
    • 特に序盤は天候を変更する方法もなく、予定を変更するしか対処方法が無い。
  • 天候により多少の変化があるが、基本的には悪天候のデメリットが大きく、天候システムの恩恵を感じづらい。
    • 悪天候により経験値が増加するが、上昇量はあまり大きくなく、恩恵を感じづらい。むしろ弱点を取れないといったデメリットの方が大きく、悪天候にダンジョンを攻略するメリットは少ない。
    • 悪天候のメリットよりも、悪天候により予定を崩されたときのがっかり感の方が大きい。
      • もう少し悪天候のデメリットが小さければ、悪天候でダンジョン攻略に行く選択肢を取り、いつもより少し難しいダンジョン攻略をしようという気にもなれるのだが……。
  • 中盤から天候変更も可能になるがコストも大きめ。
    • 天候変更ができるようになっても気軽に行うのは難しく、天候は気にする必要がある。
    • また街の天候は変更できない。

総評

一見王道に見えて現実に対する皮肉の効いたストーリーや歯ごたえと爽快感を両立させたバトルなど、RPGとしての各要素が高い次元でまとまったアトラスらしい一作。
あまりにも『ペルソナ』シリーズに近いがゆえに新鮮味という意味では物足りないが、今までのアトラス作品に触れてきた人であればシステム面でつまずくこともなく存分に楽しめるだろう。


最終更新:2025年06月23日 10:38

*1 端数の5日は12月に集中しており、この世界の大晦日は12月35日となる。

*2 イベントで入手する装備は対象外。