【のぶながのやぼう らんせいき】
ジャンル | SLG | ![]() |
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対応機種 |
Windows 98~XP Xbox プレイステーション2 |
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発売・開発元 | コーエー | ||
発売日 |
【Win】2001年2月10日 【Xb】2002年2月22日 【PS2】2002年4月4日 |
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レーティング | CERO:全年齢対象(*1) | ||
判定 | 賛否両論 | ||
ポイント |
ターン制からの脱却 諸勢力貢ぎゲー 歪すぎるゲームバランス 良くも悪くも毛色が違う作品 |
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信長の野望シリーズ |
『信長の野望』シリーズ9作目。全国が1つのマップで表現されるいわゆる箱庭内政だった前作『烈風伝』から大幅にシステムを変更し、新たな戦国歴史シミュレーションとして生まれ変わった。
諸勢力の登場
信長の野望は奇数の作品でシステムをがらりと変更し、偶数の作品でそれを発展させる傾向にあった(*7)(*8)。
本作も『将星録』『烈風伝』の流れを切り、新たにシステムを刷新した作品となるが、好評だった前作から見ると変更点が多く、全くの別ゲーになってしまい、評価が低い作品となってしまった。
好評だった箱庭内政を廃止し、戦争も粗の多いリアルタイムに変えられ、不足する石高からなんとか物資を捻出し、諸勢力にひたすら貢ぐ、という点が目につきシリーズの中でも特に不人気であり、クソゲー寄りな評価を受けることが多い(参照)。
ただ、『天翔記』から『烈風伝』までの作品には見られなかった戦国のリアリティを追求し、組み込もうとした形跡が随所に見られ、歴史シミュレーションゲームとしては正しい変更とも言える。
同様の試みをして失敗気味に終わってしまった『覇王伝』と似た立ち位置にいるが、本作で初めて実装された「諸勢力」や「リアルタイム合戦」といった要素は、以降の作品でも形を変えながら引き継がれる。
結果的に定番化したところから、本作の試みは全くの的外れではなく、バランス次第では良作となりうる可能性が秘められていたとも言える。
本作と次回作の『蒼天録』をもって、信長の野望の「記、伝、録」の伝統(*9)は終了し、良くも悪くも本作はシリーズの転機となった。
*1 廉価版で付与されたレーティングを記載。
*2 例えば、伊賀衆の百地三太夫ならば、忍者の出自を持つ滝川一益を向かわせることで登用できる。
*3 寿命の単位が5年ないし10年と大雑把であるため、没年よりも5~10年以上も長生きしたり、若干早くに死んでしまったりとバラつきがあった。
*4 自勢力の城や同盟国の城、友好な諸勢力の拠点。
*5 国をすべて支配する事で、国の色がその家の色で塗りつぶされる様は武将風雲録に近い。
*6 PS2版パワーアップキットでは、寺社衆も「焼討」の繰り返しで滅ぼせるようになった。
*7 そのせいか、偶数作の方が作りこまれており、良作扱いになっていることが多い。ただし、12作目の『革新』は11作目の『天下創世』の要素を引き継がずにがらりとシステムを変更、13作目の『天道』は『革新』の要素を引き継いだ作品になったため、現在においてはこの法則にズレが生じている。
*8 なお、同社製の無双シリーズにおいても似たような傾向が見受けられているが、あちらの場合は「奇数作品でシステムをがらりと変更するが練りこみ不足でガッカリゲー止まり、その後偶数作品で再び従来のシステムに戻した結果良作判定」という傾向が多い。
*9 戦国群雄伝以降、○○記、○○伝、○○録のいずれかのタイトルが付けられていた。
*10 本作では武将への褒美や、寺社衆の取り潰しが可能になるといった変更がある。また、合戦も3Dで描かれWin版より見栄えがいい。
*11 Win版での有料シナリオの標準搭載に加え、CS専用のシナリオもある。