ワギャンランド3
【わぎゃんらんどすりー】
| ジャンル | アクション |  | 
| 対応機種 | ファミリーコンピュータ | 
| 発売・開発元 | ナムコ | 
| 発売日 | 1992年12月8日 | 
| 定価 | 5,800円(税別) | 
| 判定 | 良作 | 
| ワギャンシリーズリンク | 
 
概要
FC『ワギャンランド』『ワギャンランド2』、SFC『スーパーワギャンランド』に続いて発売されたシリーズ4作目。
ワギャンアイランドで家族水入らずで過ごしていたワギャンの元に遠い親戚と名乗る『ヒソピソ』が現れ、
彼の助けの求めに応じて謎の侵略者からヒソピソ星を救うべくワギャンが奮闘する、というもの。
宇宙(他の惑星)が舞台ということで様々なタイプのステージが存在するのが特徴的。
システム
- 
音波砲で敵を痺れさせて動きを封じたり足場にしたりして進んでいき、ボス戦はミニゲームで決着をつけるという、基本的には従来作と同様のシステムである。
- 
ただし前述の通り今作では様々なタイプのステージが存在する。一部のステージは前のステージをクリアした際にどのようなステージなのかが予告される。
    
    
        | + | ステージ一覧 | 
| ノーマルステージ | 特に何の仕掛けもなく、従来通りの感覚で操作できる。 |  
| 低重力ステージ | 重力がかなり弱く、ジャンプ力が高くなる上、ジャンプの上昇や下降がかなり緩やかになる。 |  
| 高重力ステージ | 重力がかなり強く、ジャンプ力が低くなる上、音波砲も重力によって下へ押されてしまう。 |  
| 無重力ステージ | 重力が全く無い為、ジャンプすると前方斜めへ直線的に飛んでいき、壁や天井にあたると跳ね返る。下の床に着地するまで制御は一切効かない。 |  
| 高速スクロールステージ | 強制スクロールする中、足場は次々と現れるリフトのみであり、どんどん飛び移っていくテクニックが要求される。 なお、高速なのは背景のスクロールであり、ゲーム画面のスクロールは速くない。
 |  
| 低速リフトステージ | 低速強制スクロールで画面下では常にリフトが低速で進んでいる。他に足場などもあるが基本的に下には床が無い。また、壁と画面端に挟まれるとミスになる。 |  
| 上下床ステージ | 中央の高さを境に重力が逆転しており、(下から見て)天井のない所は穴になる為、入ると当然ミスとなる。他にも敵の挙動にも注意が必要である。 |  
| ベルトコンベアステージ | 強制スクロールではないがステージ全般にわたって床がベルトコンベアになっており、常に制御が要求される。 |  
| サボテン岩ステージ | 低速強制スクロールする中、ロケットベルトで飛行してサボテン岩をよけながら進んでいく。音波砲が出せないので他の敵もよけなければならない。 |  
| 重力切替ステージ | 音波砲を当てると重力が上下逆になる装置が道中に設置されており、これを活用して進んでいく。その都合上、ステージが上下に広い。 |  
| 氷洞窟ステージ | 『スーパーワギャンランド』のと同様、凍る音波砲を活用して進んでいく。マス目状の背景が地味に目安になる。 |  
| 滑り台ステージ | シリーズ恒例の滑り台は今作も健在。 |  |  
 
 
- 
ボス戦のミニゲームはいつもの「しりとり」と「神経衰弱」、『2』初出の「数探し」の3種類。
- 
『スーパーワギャンランド』に引き続き、しりとりのパネルの裏読みに「ん」で終わるものが含まれるようになり、迂闊に選ぶと負けになってしまう。
 
- 
「ひとなみコース」「かみさまコース」の2つの難易度設定があり、後者は総ステージ数の増加や敵の配置、ボス戦のノルマなどが変化する。エンディングに追加シーンあり。
- 
ステージ中には残機を増やしてくれる仲間が隠れている。過去作のワープの要領で特定の場所に音波砲を当て続けたり近寄ることで入り口が出現する。
- 
仲間に会う前にボス戦が発生する入り口も存在する。
- 
エンディングの最後で見つけていない仲間の数が表示されるようになっており、すべての隠れた仲間の発見は本作のやり込み要素になっている。
 
- 
恒例のボス戦のミニゲームである「しりとり」「神経衰弱」「数探し」が1Pと2Pで対戦できるようになった。
- 
どのゲームも2本先取で勝利。しりとりと神経衰弱は制限時間をプレイヤー別に設定でき、ハンディキャップ戦も可能。
- 
神経衰弱は本編と違いパネルの配置に法則性が無くなり、真っ当な神経衰弱で対戦できる。
- 
数探しはパネルの総数を設定できる。引き分けが無いので奇数のみ。
- 
なお、対戦モードの司会はワギャンが担当。神経衰弱で一度めくられて位置が判明しているパネルを当てられなかった時のコメントが「すばらしい!おおまぬけ!」と辛辣。
 
評価点
- 
上記のように様々な仕掛けのあるステージが多数ある上、かみさまコースで総40ステージもある為、遊びごたえがある。
- 
一部の仕掛けは続編の『スーパーワギャンランド2』にも採用された。
- 
ステージクリア時、次が特殊なステージの場合はその内容をアナウンスしてくれる親切設計。
 
- 
ボス戦はメッセージだけでなく、スコア加算やセブンアップなどもボタン押しっぱなしで早送りできるようになった。
- 
『スーパーワギャンランド』に引き続きパスワード制を採用。加えてゲームオーバー直後のタイトル画面で「パスワード」を選べばゲームオーバー時に表示されていたパスワードが既に入力済みの状態になっている親切設計。
- 
これが実質コンティニューとして機能する為、FC版前二作にあったコンティニューは廃止された。
 
- 
ボス戦のミニゲームで対戦できるようになり、遊びの幅が増えた。
- 
総ステージ数が多いにもかかわらず、各ステージのグラフィックの大半は固有のもので占められている。
- 
BGM担当は荒川美恵氏から『バーニングフォース』などを手掛けた川元義徳氏に交代。過去作に比べると地味な印象もあるが、総じて質は高い。
賛否両論点
- 
神経衰弱は前作から引き続き相変わらずパネル配置が規則的である。
- 
規則的であることによりパーフェクトボーナスを狙いやすくなっていることや、ボスは一度見たパネルは必ず覚えていることからも、ビデオゲームとしてのバランスをとるために意図的にそうしていると推測される。
- 
本来の神経衰弱のゲーム性とは異なるため違和感はあるが、パネルの配置がパターン無しで完全ランダムだったりしたら、なかなか決着がつかなかったり勝つのが難しくなったりと、別の不満が出る怖れがあるため、必ずしも問題とは言い切れないところもある。
 
問題点
- 
グラフィックは進化しているものの、若干無理している感があり、FC版前二作と比べるとカラフルとは言い難い部分もしばしば見受けられる。
- 
『スーパーワギャンランド』と同様に隠し要素の発見状況をプレイ中に確認できない。
総評
当時はFCからSFCへ主流になりつつあり、『スーパーワギャンランド』の後に出た事もあってかやや知名度が低いものの、独特の面白さを持つ作品ではある。
その後の展開
余談
- 
本作はアニメ制作会社のスタジオ・ライブが制作に携わっており、エンディングの最後で共同ペンネームのマンドリルクラブがクレジットされている。
最終更新:2025年07月07日 21:52