beatmaniaIIDX 24 SINOBUZ

【びーとまにあ つーでぃーえっくす とぅえんてぃーふぉー しのばず】

ジャンル DJシミュレーション
対応機種 アーケード
販売・開発元 コナミアミューズメント
稼動開始日 2016年10月26日
判定 なし
ポイント 大筋は前作からの引継ぎ
豊富な旧作オマージュ
改善の意欲は見て取れる
3年ぶりの難易度インフレ
beatmaniaIIDXシリーズリンク


概要

beatmaniaIIDXシリーズ25作目。「シノビ」をコンセプトとし、黒を基調に和風を前面としたデザイン。
イメージキャラクターは「サクラ」「サヤ」「セム」「ユーズ」でシリーズ初の4人。やや若い設定になっている。

特徴・新要素

  • サブコンセプト
    • 最前線で活躍しているアーティストの楽曲収録、最近収録されていなかったジャンルの再解釈収録*1の2つ。

遁術システム

  • 曜日ごとに五行・陰陽*2をモチーフとしたバージョンに変化する。
    • それぞれに、個別のデザインとシステムBGM、更にゲームに影響する特殊効果が設定されている。
      • 例えば、日曜日・月曜日ならそれぞれDJ VIP PASS PLATINUM・BLACKが1つ無料プレゼントされる、金曜日ならゲーム内通貨の獲得量が1.24倍になるなど。
    • PENDUALにあったデュアルバージョンの改良形で、あちらと違って日付変更時にバージョンも変更される*3、プレイヤーに恩恵があるといった違いがある。

TIME FREE・TIME FREE PLUS・TIME HAZARDモード

  • 既存モードを時間制でプレイできるシステム。それぞれ4分・6分・8分間の貸し切りとなる。
    • 遁術システムに連動して発動するもので、TIME FREE・TIME FREE PLUSは水曜、TIME HAZARDは火曜のみ利用できる。
      • ちなみに、TIME HAZARDは、強制HAZARDモードでのプレーとなる。
    • 基本的には、通常モード時とプレイできる曲数は同じ。また対象日であれば、コイン・PASELIプレイを問わず強制発動となる。
    • その他の仕様は、PREMIUM FREEモードに準ずる。

忍者ランク

  • SINOBUZフォルダ・LEVEL別フォルダの楽曲成績に応じて専用のランクが付くシステム。『REFLEC BEAT』シリーズにあったスキルポイントシステムをフォルダに限定して導入したもの。
    • フォルダごとにDJ POINTの上位30曲からポイントを算出、それに応じてランクが付与される。一例としては、「☆12 BRONZE 下」など。
      • 譜面数の少ないフォルダに関しては対象曲が少なくなる。
    • 一定の忍者ランクに到達させることが、新規のLEGGENDARIA譜面の解禁条件になっている。

師弟システム

  • プレイヤー同士が師弟関係となり、師匠は課題を設定して弟子がその課題をクリアすると、共に褒美が貰える。
    • 課題はビンゴカード方式で、各マスに楽曲や難易度やクリアタイプなどを設定する。

選曲画面

  • FULLCOMBO RATEの常駐、RATEの表示桁追加
    • 従来はHAZARDモード限定で表示された項目だが、STEP UPを除く全モードでCLEAR RATEと併記されるようになった。
    • また双方ともに、数値が小数点以下第一位まで表示されるようになった。
  • DJ POINT表示
    • スコアデータにDJ POINTも表示されるようになった。
    • フォルダ内で忍者ランクの対象になっている場合は、文字色が変化する。
  • ソート追加・操作変更
    • 上記2項目の表示追加に伴い、ソートに「フルコンボレート」「DJ POINT」が追加。
      • 「フルコンボレート」はHAZARDモードでクリアレートに代わって表示されていたが、仕様変更を受けて追加された。
    • 従来黒鍵盤かテンキー2で下方向にしか操作できないソートだったが、2・4鍵盤で下方向に、6鍵盤で上方向への移動が可能になった。テンキーでの操作もそのまま残されている。
  • 「ALMOST FULL COMBO CLEAR」フォルダの追加
    • スコアの付いている楽曲の内、ミスカウントが5以下かつフルコンボクリアしていない楽曲が表示される。

プレー画面

  • グラフエリアカスタマイズ
    • グラフエリアに背景を表示できるようになり、レーンカバーの背景をそちらにも利用できるようになった。
  • PACEMAKER NEXT
    • ペースメーカーを自分のベストスコアに合わせて自動設定してくれる項目。
      • 例えば、過去の記録がDJ LEVEL Aであった場合、AとAAの中間である「A+」、A+なら「AA」といったように、ステップアップする要領で決定される。ただしA未満の場合は全て「A」となる。

その他

  • ノーマルリトライ
    • FREE系モード限定で使用できる機能。EFFECTボタンとVEFXボタンを同時押ししたままリザルト画面を終了すると、すぐに同じ曲を開始できる。
      • RANDOM系のオプションを適用している場合、レーン配置は再度シャッフルされる。
    • 同じような機能に、e-AMUSEMENTプレミアムコースの特典である「PREMIUM FREEクイックリトライ機能」があるが、あちらと違ってリザルト画面からしか使用できない。
  • 初期エフェクトモード設定・エフェクトモードロック
    • 前者はゲーム開始後に設定しておいたエフェクトに自動的に切り替わる。後者はVEFXボタンを押しても、エフェクトの種類が変わらなくなる。
  • トランメダルブラック
    • 黒色のトランメダルが新たに追加された。
    • ステータスなどではブロンズメダルの後ろに並んでおり、その立ち位置通り他のメダルとは特殊な取得条件が課せられている。
      • 他のトランメダルと異なり、貰えるBUZZは一定ではない。
  • テンション
    • eAMUSEMENTサイトのステータスに記載される項目で、顔と表情の描かれたアイコンが5段階に変化する。
    • 効果は不明だが、プレー期間で変化が起こる辺りプレイ状況の指標と思われる。
  • チュートリアルの一部変更
    • アトラクトのゲーム説明にて、CNの後にHCNの説明が追加され、チュートリアルモードもHCNの解説と練習が追加された。
      • ちなみに、ゲーム上では前作同様「特殊な長い音符」と書かれている。
  • ゲーム内通貨の名称が「BUZZ」に変更。
  • バズファイブ
    • BUZZ入手企画。
    • IIDXを2回プレーする度に抽選できる。
    • 1~25から5つ数字を選び抽選。発表された組み合わせと何個数字が同じだったかで貰えるBUZZが決まる。
  • オカルト研究所
    • 2作ぶりに復活のクプロガチャ。
    • 一部過去のサントラ特典等のものも解禁可能になった。
    • 「バズ5」と合わせて安くなるキャンペーンが開催された。
  • EDP×beatnation summit 2017
    • beatnation10周年記念ソング「crew」がデフォルト追加。
      • 各プレイスタイルと難易度別に、オリジナルver.とリミックスver.の計5種類の音源が収録されている。
    • 30回プレーすることで、「crew」の全ver.を収録したCDが先着で手に入るキャンペーンも行われた。
  • CLASSIC CLASS
    • AC、CSの歴代段位を再現したEXPERTコース。
    • 悪名高きAC10thのSP八段*4や、3QことCS DistorteDのDP皆伝*5などが収録されている。
    • 一部コースでは、復活曲や†譜面(CSの黒譜面)が組み込まれており、完走することで解禁される。

イベント

イベント展開は前作にほぼ沿っている。

BUZRA ARTS

  • 前作の「Season Line」同様のEXTRA STAGE専用曲イベント。
    • 今回は、1週目から全難易度が出現する。当然、譜面難易度が高ければ条件も厳しくなる。
      • 途中で新曲登場の間隔が伸びた。
    • 稼働終盤で、ONE MORE EXTRA STAGEも登場。

攻城シノバズ伝

  • 稼働から1ヵ月弱で開催された第1回イベント。
    • 忍者であるクプロが、日本各地にある城へ潜入し攻略するというもの。
    • 楽曲プレイにより獲得する「米俵」を「おにぎり」に変換、おにぎりを「ぱくぱく(消費)」することで進行する。
      • 潜入する城を選択し、まずは「探索」コマンドにより城内を探索する。探索によりイベントカードを入手したら、今度は「事象」コマンドでイベントカードの攻略に移る。カードごとに城門や門番、宝箱といった相手が決まっており、戦闘によりそれらのHPを無くす事で楽曲やBUZZを獲得できる。
      • クプロにはステータスとして「力」という数値が設定されており、自分と相手の力の差で戦闘結果が決まる。力の差は相手を選択する際のアイコンで大まかにチェックでき、力に不安があれば「鍛錬」コマンドを実行する事で強化できる。相手を倒すごとに鍛錬コマンドの効果も上がる。
      • プレイしなくても時間の経過に応じておにぎりが自動で貯まっていき、「年貢」コマンドからそれを受け取る事ができる。備蓄量に上限があるので、時折様子を見て受け取っておくのが望ましい。
      • また「忍術」というコマンドがある。城ごと回数制限があるものの、これを使えば各コマンドを有利に実行できるようになる。
      • これらコマンドを実行し城を制覇すれば新たな城へと潜入できるようになる。

忍々七鍵伝

  • 前作の「Mystery Line」の流れを汲むイベントで、形式は伝統のボスフォルダ。
    • シノビであるプレイヤーが道場破りをしていくという設定で、複数の道場から一つを選択して攻略してゆく。
    • 今回はクリアではなくスコアが重視される。
      • 七つの鍵盤に対応する門下生(敵)が割り当てられている。楽曲をプレイすると七つの鍵盤毎にDJランクが表示され、ランクに応じたダメージを与えられる。敵を倒していくことで楽曲などの報酬が得られる。
      • 門下生全員を倒すと師範が登場。こちらは七つの鍵盤にボスの部位が充てられており、それらを破壊して報酬を得つつ、全て破壊すれば道場破りとなり新曲が解禁される。
    • 一人プレー時かつスタンダードモード限定だが、それ以外でも1曲プレー毎に「忍気」を溜める事ができ、これを自動消費して攻撃力を上げることができる。
    • 1ゲーム中1回だけなのは前作と同じだが、どのステージからでも挑戦できる。この間だけは選曲のレベル制限も無くなる。
  • ノスタルジアFORTE バージョンアップ記念 楽曲交換イベント
    • 「ノスタルジアFORTE」との軽い連動。
    • IIDX、ノスタルジアを1プレーずつで終わるイベントだが、開催期間が2週間と短い。

評価点

多彩な楽曲群

  • 「忍び」というテーマがありながらも、サブコンセプトによってそれに囚われない幅広いジャンルを収録している。
    • Lincleで初参戦し前作からも続投したNhatoの「Beyond The Seven」、Ryu☆とmoimoiのコンビによるバブルガムダンスの「OOO」、久々のSETUP名義となったdj TAKAの「TOGAKUSHI」、他にも前作で参戦を果たしたアーティスト達が数多く続投している。
    • その一方でテーマを尊重した楽曲もちゃんとある。ジャンルが「PIECED MAKIBISHI(撒菱を撒く)」という凄まじさで鼓を取り入れたProject B-の「Sarutobi Champion is 拙者」、歌詞に『忍者』や『花吹雪』が入ったXceonの「冬椿」、ハイスピードながらも和風情緒を残す黒脛の「忍恋花」など。
    • サブコンセプトにより、旧来のファンには嬉しい楽曲も。
      • 和風テーマに反し、5鍵beatmaniaの『tribe groove』彷彿とさせるRyu*(Ryu☆の別名義)のTRIBAL HOUSE「¡Viva!」、『DJ BATTLE』をモチーフとしたHommarjuの「Beat Juggling Mix」など。
      • 5鍵beatmaniaの名曲『PAPAYAPA BOSSA』をモチーフにしたかめりあの「PAPAYAPA BASS」、GOLD以来実に9年ぶりとなるHIPHOP「焱影」、など、基本的にRHYZEメンバーは1人1曲は懐かしさを感じさせる楽曲を提供している。
      • また、HuΣeR流のBUCHIAGE TRANCEとして登場した「ECHIDNA」は、通常の制作手順とは逆に譜面の構成をほぼ決めてから楽曲を完成させるという面白い試みをしている。
      • ノスタルジアFORTEとの楽曲交換イベントでは、かつてIIDXに携わっていたMr.Tこと内田智之の「Surf on the Light」が移植され、旧作ファンを歓喜させた。
    • もう一方のサブコンセプトにより、banvox、MASAYOSHI IIMORI、Massive New Krew等の実力派若手も参加。今までのIIDXに無かったようなサウンドを披露した。
  • 今作の復活曲は4曲。内2曲はLOUNGE HOUSE「SWEET LAB」、2 STEP「Luv 2 Feel Your Body」と、こちらも近年では収録されることのなかったジャンルの楽曲である。
  • beatnation10周年を記念した楽曲「crew」はプレイスタイルと難易度によって編曲、ボーカリスト及びジャンルが代わるという初の試みがなされた。
    • 両プレイスタイルNORMALで原曲(dj TAKA&猫叉Master&星野奏子)、SPHでVENUS、SPAでRyu☆&NU-KO、DPHでkors k&星野奏子、DPAでL.E.D.&Primとなる。

ビジュアル面

  • 楽曲と同様、BGAもbeatmaniaシリーズを意識したようなものが多い。
    • プレイに合わせて動くムービーで、一人の男性とそれを追う赤い鬼の恐怖を描くというイロモノ的なノリの「HADES」、黒い背景を基調にSDキャラや手書きの線、初代beatmaniaを彷彿とさせるペンキのようなタッチで描かれた静止画寄りレイヤーが主体の「SAMURAI-Scramble」。先の「PAPAYAPA BASS」や「Beat Juggling Mix」はもはや言うまでもない。
    • これら以外では、儚いタッチで楽曲を彩る「冬椿」、アメコミタッチでストーリーが描かれる「Amazing Mirage」、作曲者・USAOの趣味である男の娘が登場する「BroGamer」が話題を集めた。
    • BEMANI芸人実写ムービーで特に話題になったのがジャカルタファンクブラザーズのアブディことDJ TOTTOによる「ROTTERDAM SHOGUN」。楽曲・ムービーともに過去作でsampling masters MEGAが展開していたrottelシリーズのリスペクトとなっており、忍者の格好をしたジャカルタファンクブラザーズがエビマヨを作る腹筋に良くないムービーとなっている。
    • 隠し曲「Snakey kung-fu」では金獅子、麒麟、獏の3人にライオン好きのライオンが登場、ジャッキーもびっくりな謎のカンフー映画調とダイレクトに腹筋を狙いに来ているとしか思えないムービーに。
    • 記念ソングらしくライブ映像を繋げて主要アーティストを登場した「crew」等、真面目なものもある。
    • 〆のONE MORE EXTRA STAGE楽曲「刃図羅」では本作新曲のBGAのキャラクターたちが一堂に会す豪華仕様。最後に次回作の要素もチラリと覗かせて本作の幕引きを飾った。

システム面

  • 日替わりバージョンによる恩恵
    • PENDUALという前例があったために不安視された日替わりバージョンシステムだが、実際にはプレイヤーに恩恵が多くあった事から好評をもって迎えられた。
      • これまでPASELI限定であったシステムがようやくコインプレーでも楽しめるようになり、PASELIによる格差も一部ではあるが改善される事となった。特に時間内貸し切りモードはプレイ方針にも影響が大きいものであったために、PASELI非対応店舗を拠点としていたり通常料金でプレイしたいプレイヤーにとって嬉しいものであった。
      • 曜日ごとに違った選曲BGMを楽しめるという、このシステムならではの長所もきちんと受け継がれている。
    • さらに基本的にイベントには影響しないという部分も好感があった。
      • PENDUALでの不評もこの部分が災いしていたために、きちんと反省しているという意思が伝わったのも大きかった。
  • 便利な機能の追加
    • 特に評価できるのがノーマルリトライ。TIME FREE・HAZARDの存在から利用機会も多くなった。
    • 師弟システムもプレイヤー間でモチベーションを上げるものとして貢献しただろう。

イベント

  • 前作の反省からか、イベントに運の要素を廃する動きが見られた。
    • 攻城シノバズ伝では戦略性の導入、忍々七鍵伝では攻略対象の任意選択により前作のような運要素を廃している。
    • いち早く解禁したい曲があるので力押しに打って出る、解禁が遅くなっても効率重視で少しずつ進めるといったプレイスタイルに幅を生んでいる。
    • 「結局はプレイを積み重ねれば終わりじゃないか」と思うだろうが、アーケードである以上インカムを求めるのは仕方がない話である。本作の場合はなかなかプレイできないユーザーに対しても「年貢の受け取り」や「無条件で攻撃力MAX」という形でフォローしており、極力格差が生まれないような配慮をしている。
      • おにぎりの所持数は城ごとに独立しており、さらにイベント画面に入って米俵を変換しなければおにぎりを増やせないため、アップデートに備えて進行を工夫する必要もない。毎回全員が同じスタートを切れる。
      • 忍々七鍵伝にしても、スコアや実力に自身のないプレイヤーでも必ず一体には大きなダメージを与えられるため*6、解禁の為に選曲を縛られたりする事は少ない。
  • ONE MORE EXTRA STAGEの改善
    • 前作同様の新仕様のワンモアだが、その不満は大きく解消。
      • 召喚難易度とのバランスで登場時は不満の声もあったが*7、隔週緩和によりASSISTクリアでもアイコン取得/常駐できるようになり、(紫ランプに抵抗の無い)適正者からの不満は解消。
      • アイコン集めは7曲も必要だが、EXTRA STAGE以外でも集めることが出来るようになった。つまり最短2プレーで再挑戦できる。
      • ワンモアのゲージは1回目こそ回復無しEX-HARDだが、2回目は通常HARD、3回目は通常ゲージ…と前作よりも親切になった。

賛否両論点

  • 「忍々七鍵伝」の仕様
    • 前述の通りイライラしやすい点は撤廃されたのだが、選曲縛りが残っている。
      • 極一部だが☆12を1st、2nd stageに選曲できるため、その点を得に感じる上級者もいた。
    • 1つの楽曲の1つの難易度だけ欲しいプレイヤーにとってはその解禁プレー数が微妙に増えている。
    • STANDARD以外のモードで「忍気」が貯まり1回のダメージを増やせるが、効率は落ちる。
      • 結果、人のプレイスタイルによって評価が変わってくるイベントだったと言えよう。
  • 物量譜面重視の忍者ランク
    • DJ POINTはEX SCOREから算出されるものなので、ノーツが多い曲ほど高くなる。
      • よって、ノーツが少なめで癖のあるタイプの譜面は、忍者ランクに関係しない傾向にある。
  • 最高難易度譜面の扱い
    • 本作のラスボスポジである「Mare Nectaris」は、聴こえにくいノイズ音を非常に細かくノーツに割り当てるという強引な難易度の上げ方をしており、楽曲共々評価が大きく割れている。
      • そして、それから1ヶ月も経たないうちに、CSDJTのナンバー2的存在である「ICARUS」の黒譜面が†譜面としてまさかの移植。結果として「Mare Nectaris」の存在を喰う形になってしまった。「ICARUS」の黒譜面移植自体を歓迎する意見がある一方、もう少し譜面追加の時期について配慮して欲しかった、という声も少なからずあった。
  • SPADAを上回った難易度インフレ
    • 音ゲーには良くあるのだが、本作はSPADAを上回る難易度インフレを発揮していた。デフォルト楽曲では尖った高難易度譜面は無かったものの、後の解禁楽曲、及び†譜面にて高難易度譜面のインフレを見せた。
      • 先ずは2017年2月にて追加された、攻城シノバズ伝のラスボスである「Go Ahead!!」から始まった。譜面構成は前作に相当する「Go Beyond!!」と似ているが、今度は例の発狂が後半に配置されており、その後の地帯を全てGREATでつないだとしても60%程度しか回復できない為、ノマゲクリアの難易度も更に高くなった。HARD以上は言わずもがな。
      • 次にEXPERTが実装された3月にてCLASSIC CLASSのSP皆伝コースにてCS GOLDをモチーフとした段位が追加されたが、そのラストである「KAMAITACHI」の†譜面が登場した。HARDは勿論難しいが、ラストの発狂が他の☆12最上位譜面と比べても引けを取らない程とても難しい。尚DP側にて新譜面が追加されたが、こちらも非公式12.7という超難関譜面(最上位クラスの難易度)になっている。
      • 更に7月に追加された、忍々七鍵伝のラスボスである「Mare Nectaris」だが、今度はそのSP ANOTHERが256BPMの速さで16分と32分階段が頻発するトンデモ譜面になっている。その難しさは、クリアレートがそれまで最低だった「Plan 8」を下回ったことからもうかがえるだろう。上記と同様、DP ANOTHERも非公式12.7という非常に難しい譜面になっており、クリアレートも1桁未満を記録している。
      • そして、それで終わりかと思いきや、トドメとして8月にて追加されたEXPERTのSOF-LANコースにてCS DJ TROOPERSのナンバー2である「ICARUS」の黒譜面が登場した。ノマゲ難易度は同傾向の譜面である「冥」より難しく、HARDに至っては「冥」を凌ぐ最強クラスである為、本作の難易度インフレはこの譜面によってピークを迎えてしまった。DP側の†譜面も登場し、こちらも他の非公式12.7譜面と比べても引けを取らない程の突破難易度を誇る。
    • 以上の事から、本作は途轍も無い難易度インフレが起きていると言う事がうかがえるだろう。ちなみに次回作のCANNON BALLERSでは自重する様になった。

問題点

解禁・イベントに関する問題点

「攻城シノバズ伝」の問題点

  • 仕様が説明されていない部分(戦況、鍛錬の上昇量など)があり、効率の良い進め方がパッと見では分かりにくい。
    • 一方で、分かったら分かったでただの作業ゲーと化してしまう。
  • 演出が長くテンポが悪い。おにぎりを貯めて一気に消費しようとすると時間がかかってしまう。

終了イベントの救済措置が一切無い

  • 「攻城シノバズ伝」とノスタルジア連動イベントは、終了後の救済措置が一切無かった。
    • 「攻城シノバズ伝」はイベント終了から稼動終了まで8ヶ月。「HADES」など、BEMANI全体で相当話題になった曲があるだけに余計に痛いポイントとなってしまった。

旧曲解禁が重い

  • 前作と全く同じ問題点である
    • 本作ではSECRETコースでの解禁は無く全てサイトでの解禁で、相変わらずベーシックコースの加入が必須。
    • 曲数が多く全体的に価格が統一されており、イベントや曲次第では割高な感もあったりとまちまち。
      • 金遁効果や「バズ5」を考慮しての値段なのだろうか。
    • 前々作開催の「FLOOR INFECTION」は未だに再開催されていない。解禁していないプレイヤーが該当曲をプレーするには、課金アイテムを使うしかない。
    • ちなみに、稼動終盤でWRに合わせて「Season Line」曲が限定解禁されていたのだが、もう無条件解禁でよかったのでは…。

「BUZRA ARTS」の問題点

  • 前作の「Season Line」同様、PASELI非対応店舗ではプレイできない*8
    • また、楽曲常駐が可能になるまで相変わらずかなり遅い。1曲目登場から10ヶ月半もかかっている

CLASSIC CLASSでの復活曲解禁

  • 復活曲は2曲あり、それぞれ七段と十段の「完走」が求められる。相応の実力があるプレイヤーなら1プレーで気楽に解禁できるのだが…。
    • 特にN・H譜面狙いの初~中級プレイヤーには、最高難易度の☆12の譜面が一定程度出来る人向けである十段を完走するのはまず不可能であり、不釣合いもいいところである。フルアシスト、VIP PASS BLACKを用いたとしても、4曲目は必ずクリアする必要があるのも厳しい。
      • 解禁条件の緩和も無く、無理なプレイヤーは解禁を諦めるしかなかった。何かしらの救済措置は設けるべきだっただろう。

BUZZの使い道が乏しい

  • 稼動後に追加されたカスタマイズアイテムはオカ研のみ。
    • 結局、BGMやフレーム等のアイテムも追加されず。特に本作の曜日BGMはカスタマイズさせてほしいという声もあった。
      • また、「バズ5」も当たってもそれ程嬉しくはない状態だったため厳しい評価となった。

ゲームシステム面に関する問題点

STEP UPモードの運ゲー化

  • クプロの入手はステージをクリアするだけと簡単になったのだが、次に選択できる2ステージがランダムであるために運ゲーとなってしまった。
    • クプロパーツ入手がある程度進むと、入手済みのステージを選ぶしかないこともしばしば…。
      • ちなみに、STEP UPは全12ステージだが、最後の一人が登場するかどうかは確率1/6になっているためしんどい。
  • イベントでの運要素撤廃の反動、と言えるかもしれない。
  • 前作までは2周目以降に攻略とは別の条件を満たさなければ取得できなかったクプロパーツが1周クリアするだけですべて入手可能になったのは幸いか。
    • 一応そこまで含めての所要プレー数であれば前作までを下回る。

改善されないLEGGENDARIAフォルダの仕様

  • 本作では、EXPERTコースを通して†譜面が多く追加されたため、選曲制限に関する問題もさらに浮き彫りになった。
    • 一応、時間制限系FREEモードでも課金アイテムを用いることで選曲できるようになったがかなり割高で、連続でプレイしたいが時間が無い人向け。
      • PENDUAL以降、†譜面の選曲に関する問題は全く解決できていない。本作では、☆10から12中位レベルの†譜面が多めに追加されため、この仕様に対する不満が一層深まる形になった。

LEVEL別フォルダの肥大化・12段階難易度表記の限界

  • 本作では、SP譜面において、☆9は400譜面、☆10は500譜面、☆12は250譜面を突破した。
    • 特に☆12は、黒譜面移植の影響などで更なるインフレが起こったこともあり、最下位と最上位の難易度差が一層目立つことに。
    • その結果、攻略サイトや非公式の難易度表を参考にしないと、適正プレイヤーには選曲しづらい状況になってしまっている。
      • SPADAの頃から多くのユーザーから散々指摘されているが、12段階の難易度表記もいい加減限界が来ていると言わざるを得ない。もしくは、クリアレートをゲージ別にする等の改善が求められるだろう*9

選曲バー横のHCN表示が消滅

  • このため、STEP UPの選曲画面では、HCN譜面なのかどうかが一切確認できなくなってしまった。
    • PENDUAL稼働時から言われているが、非表示にするメリットや必要性は全く無い。過去に出来ていた事が何故改善ができないのか?

モード選択画面のデザイン

  • 各項目が従来のような縦・横一列の並びから、デザインに合わせたサークル状に変更されたのだが、PASELI専用モードの存在や2人プレー時などで項目の位置が変化するために、操作ミスによる選び間違いの危険性がやや高まった。
    • 項目が少ない場合は四角形、多い場合はサークル状といったように外見自体の変化が生じることも操作ミスを招く一因と思われる。

EXPERTモード解禁の遅さ

  • ただし前述の通り、本モードで解禁できた旧曲は全て無条件解禁するという救済策は採られているため、そこまでの批判はなかった。
    • オリジナルコースの実装も遅く、稼動から半年経ってようやくである。

その他の問題点

ミスマッチすぎるボス曲のレイヤーアニメ

  • 本作の2つのメインイベントの大ボス曲では、イベントに登場した敵キャラを強引に出演させたせいか批判が巻き起こった。
    • 「攻城シノバズ伝」の「Go Ahead!!」は「Go Beyond!!」の続編曲なのに関連が薄いキャラ物アニメにされ、ボス曲なのに曲の雰囲気に合っているとは言い難いミスレイヤーがつけられた。
      • 一応、キャラがつけている鎧の花の部分は「Go Beyond!!」のムービーに登場する花のリスペクト…ということらしい。
    • 一方、「忍々七鍵伝」の「Mare Nectaris」はイベントで用いたアニメをそのままレイヤー映像に流用しており、曲調に合っておらずミスマッチ。
      • しかもテーマ設定の癖にテニスをするアニメという馬鹿らしさから、「テニス」という蔑称に近い愛称がつけられるハメに。
      • キャラアニメ及びレイヤー映像を制作したGOLI氏曰く最初から「忍々七鍵伝」最終解禁曲に使用する予定でアニメーション制作していたとのこと。制作完了時には最終解禁曲がどのような曲になるか決定していなかったためこうなってしまったと思われるが、それでも何とかならなかったものだろうか。
  • 譜面に関するバグ・不具合
    • 「Seaside Labyrinth」の後半のベース音が抜けているミスがあったが、早期に修正。
    • 旧曲である「Daisuke」の譜面バグが発生したが、早期に修正。
    • 「Macuilxochitl」の小節線が変拍子を無視した配置になっていた。これに関しては本作稼働中に修正されなかった。
      • 同様の不具合が発生していた『IIDX 22 PENDUAL』での隠し曲「少年は空を辿る」も次回作で修正されたため、「Macuilxochitl」の不具合修正も同様に次回作へ持ち越しになった。
  • 隠し曲バレ
    • 「BUZRA ARTS」の「yamabiko(SINOBUZ Edtion)」が登場前にビンゴカードで設定できるようになってしまうミスがあり、解禁ネタバレを招いてしまった。
  • 段位認定課題曲に関する問題
    • ☆8上位~☆9下位クラスが主に選ばれるSP五段の曲目で、☆8でも最も易しいと言われる「Follow Tomorrow(HYPER)」「Mermaid girl(HYPER)」が選出され、多くの不評が挙がった。
      • 「Mermaid girl(HYPER)」は「22PENDUAL」で初めて五段に選出されて以降、易し過ぎるとの批判が絶えなかった。
      • そのような中で、☆8で最も易しく級位クラスのプレイヤーがEXTRA召喚に用いることも多い「Follow Tomorrow(HYPER)」が五段課題として選出され、一層激しい批判を浴びることとなった。
      • これらの問題は「25CANNON BALLERS」でも継続し、「26Rootage」でやっと是正された。

総評

前作を参考に運営したと言えるバージョン。前作からそのまま放置された問題も多く、中には改悪された点も増える結果となった。

とはいえ、前作より改善点も多々見受けられたイベントや、遁術システムやCLASSIC段位等の新要素は好評を博した。また、旧作(beatmaniaシリーズ含む)をオマージュした楽曲とビジュアルの数々は、古参からは懐かしさを、新参からは新鮮味をもって迎え入れられており、本作のテーマとサブコンセプトは成功したと言えるだろう。

欠点の項の通り無視できない問題もあったが、本作を良作として捉えているプレイヤーは少なくない。

次回作

  • 本作に関しては、次回作『beatmaniaIIDX 25 CANNON BALLERS』のロケテスト中止騒動、全BEMANI機種でのBST問題からうかがえる社内でのゴタゴタから、稼動が少し伸びたという説がある。実際、BUZRA ARTSの最終緩和から次回作稼動まで1ヶ月半以上の間が空いてしまっている。
    • ただし、次回作がハードウェアレベルでの大規模な刷新を予定していたため、その調整も影響していると考えられる。
  • やや長い稼動期間を経て、12月21日に次回作『beatmaniaIIDX 25 CANNON BALLERS』が稼動した。
    • 本作の遁術システム、忍者ランクは「曜日ボーナス」、「DJランク」と名称を変えて続投した。曜日ボーナスは若干内容が変更。
    • ただし、2017年12月21日以降も本作で更新停止にしている店舗もちらほら見られる。ハードウェア刷新等で、これまでと異なり次回作へのアップデートが有償となっているためである。
      • 原則オフライン状態での稼働が不可能で、2018年6月30日で本作のオンラインサービスは終了しているため、次回作へアップデートしていない筺体は同日以降プレイ不可能となっている。

余談

  • 上記のトラブルのせいか(?)、本作のVOL.2サントラ発売が稼働中に発表されない事態に。
    • 同様に他BEMANI機種のサントラ発売も中々発表されていなかった。それらに関しては2017年11月末にGITADORA、jubeatの2機種のサントラ発売が発表された。
    • その後本作VOL.2サントラを待たずして次回作『IIDX 25 CANNON BALLERS』のサントラ発売が発表された。
      • 同作のサントラではDisc 3及び4に本作の残りの楽曲が収録、つまり次回作のサントラのDisc 3及び4は本作のVOL.2扱いされていて、過去に発売された『IIDX 21 SPADA』サントラと同様のケースという事になる。
  • 本作発表の少し前に前作にて収録されていた楽曲「NINJA IS DEAD」であるが、今作の最後のWEEKLY RAKING課題曲に抜擢されネタとして話題となった。ニンジャ殺すべし。
    また、次回作CANNON BALLERSでも稼働初日のオススメ楽曲となっていた。
  • 『IIDX 11 RED』から欠かさずデフォルト楽曲を提供していた星野奏子のデフォルト楽曲収録が無くなってしまった。
    • 次回作『IIDX 25 CANNON BALLERS』においても、現時点で同氏の新規歌唱曲は収録されていない。IIDX常連アーティスト複数人の楽曲提供が途絶えた『IIDX 20 tricoro』以降の事例のように、これも一つの移り変わりと言えるだろうか。
    • 本作においてはデフォルト楽曲ではないものの、記念ソングとして後日追加された「crew」の原曲(NORMAL)及びkors k mix(DPH)でボーカリストとして参加している。