New ガンダムブレイカー

【にゅーがんだむぶれいかー】

ジャンル 創壊共闘アクション
対応機種 プレイステーション4
Windows(Steam)
発売元 バンダイナムコエンターテインメント
開発元 クラフト&マイスター
発売日 【PS4】2018年6月21日
【Win(Steam)】2018年9月25日
定価 【PS4】
 通常版:7,600円(税別)
 ビルドGサウンドエディション:9,600円(税別)
 プレミアムエディション:11,800円(税別)*1
【Win(Steam)】オープン価格
プレイ人数 1~6人
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
判定 クソゲー
シリーズファンから不評
ポイント 2018年クソゲーオブザイヤー据え置き機部門次点
制作陣を一新した結果大幅劣化
システムの大幅改変が悉く裏目に
付いたあだ名が「ガンプラ運動会」
発売2ヶ月で新品90%OFF
ファンの心も信頼もブレイクしてしまった
公式からも事実上なかった事にされる
クソゲーオブザイヤー関連作品一覧
ガンダムシリーズ


概要

「ガンプラを操作して」他のガンプラを蹴散らしていく人気ガンプラバトルシリーズの都合4作目。
本作はナンバリングの「4」ではなく、「New」の名前が与えられている。
その名の通り、制作陣の一新も含めて、これまで3作で着実に煮詰められてきたベースを元にこれまでとは一味違うガンダムブレイカーとして新機軸を打ち出した作品。


特徴

ヒロイン選択によるADVパートの拡張

  • 物語は「ガンブレ学園」に主人公が転校生としてやって来る所から始まり、ヒロイン達と共に学園を力で支配する生徒会に戦いを挑む…という展開。
  • 本作では6人+隠し1名の7人のヒロインによって物語のルートが分岐する。これに伴い、前作以上にADVパートが増えており、各ステージの前後には必ずADVパートが挿入される。
    • とはいえ、誰を選び、その中でどんな選択肢を選ぼうと結末そのものが変わるわけではなく、最終的には隠しヒロインを除いてどのルートでも同じラスボスと相対し、同じ展開で勝利を収める。

更なる画質の向上

  • 本作は全体的な画質が更に向上。ペイントによる質感が若干変わってはいるが、光のテカリなどの質感はより「ガンプラらしく」なっており、
    「ガンプラ同士が戦っている」という意味では、今までで一番それらしくなっている。
    • 特に挙げられるのが出撃シーン。「前作」もPS4として充分な出来だったが、機体と画面全体の色合いが上手くマッチしており、その点には力を入れた事が窺える。

全体的なゲームシステムの変更

  • 本作の名に冠された「New」の名の通り、これまでシリーズで培ってきたものを最低限残した上で、機体の挙動からパーツ性能まで大きく変更されている。
    • ゲームのルールについても大きな変更が加えられたのだが……詳細は問題点にて。

RTC(リアルタイムカスタマイズ)

  • パーツアウト(パーツ外れ)を利用した形で追加された新システム。
    • ガンプラバトルでは、攻撃を受け続けるとパーツが外れてしまう。例えば頭部がパーツアウトすると相手をロックオン出来なくなる等、操作にも支障が出る。
    • 本作では、戦闘中に敵機体や第三勢力機体が落としたパーツを5つまで拾ってキープしておくことが可能で、自機がパーツアウトした際、自機のパーツを拾わなくても、既に拾っている敵パーツで補えるようになった。
    • 後述するが、EXアクションがパーツと紐づく形になった事も合わせ、戦いながら次々とパーツを入れ替え、変幻自在の戦闘を展開するという形にしたかったのかもしれない。

インナーフレームの追加

  • 本作では、ガンプラのベース性能を決めるものとして「インナーフレーム」と呼ばれるパーツが追加された。
    • インナーフレームは5種類に分かれており、それぞれ選択したものによって、バランス(バランス型)、ストライカー(近距離戦向け)、ガンナー(攻撃特化)、サーチ(後方支援向け)、エンチャント(囮向け)といった形で分かれている。
    • 更に各インナーフレームには、それぞれ性能を微強化する10種類のアビリティが存在しており、それを2種類選択して、強化・差別化を図る事ができる。

パーツ間性能の差別化

  • 前作では、前2作で起こっていた「パーツ間の基本性能差のため、強い/使いやすい構成が限られている」という問題点を解消するため、パーツ付属のオプションやEXアクション*2を除いて、基本性能は全て統一となっていた。
    • しかし、本作では一度消えていた、パーツ毎の基本性能差が復活。射撃武器は武器種毎、その他は原作での活躍や扱いによって、幾つかの種類に分けられている。

オプション攻撃の撤廃(EXアクションとの統合)

  • ビルダーズパーツの武装や、パーツ付属オプションなど、前作まで通常攻撃やEXアクションとは別枠に用意されていた「オプション攻撃」が、従来のEXアクション枠に統合された。
    • EXアクションはL1やR1との同時押しを併用して6枠に拡張。ごく一部EXアクションは強化の上、事実上の覚醒技枠である覚醒時専用の2枠へ移行した。逆に、覚醒技からEXアクション枠へ払い下げになった技も多数。
    • この影響で、いくつかオプション攻撃の併用が不可能になった他、任意使用や回復ができない分、オプション攻撃類は大まかに性能強化の方向で調整がなされている。

PvPの追加

  • これまでのマルチプレイは、協力してミッションをクリアしていく共闘タイプのプレイ方式しか用意されていなかったが、本作では「PvP」いわゆる対人戦が追加された。
    • 前作でも「NPCが操る他人の作った機体」と戦闘を行う事はできたが、本作では「他人が操縦する他人の作った機体」と戦う事ができるように。
      シリーズが続く中でどんどん向上してきた自由度満点なアセンブル、自分好みに調整した機体と磨きぬいた立ち回りで、存分に友と、まだ見ぬ強敵と戦う、「真の意味でのガンプラバトル」が遂に実現すると思われていた。

その他

  • 『3』まではシリコンスタジオ製のOROCHI3がゲームエンジンに使われていたが、本作ではUnreal Engine4が使われている。

評価点

全体的な質感の向上

  • 前作から更に画質が向上。正確にはガンプラの質感が改変され、より「ガンプラ同士が戦っている」感が増した。
    • ただ、前作までとはメタリック塗装の質感が変わっており、現実における「METAL BUILD」シリーズに代表される様な、超合金に近い頑強な雰囲気は出しにくい。この他にも、細かな点で前作と勝手が異なる部分が点在する。
    • アセンブリ画面にしても同様であり、「ガンプラ」というよりは「機体」だった前作に比べると、ディスプレイ状態共々「ガンプラっぽさ」は同じPS4作品の前作よりも更に上と言っていい。

アセンブリシステム単体の強化

  • 本作では新たに「インナーフレーム」という形で、機体の方向性を左右する基礎性能の要素が追加され、アセンブリ面での戦略性が加わった。
    • 前作では、機体固有のオプション装備*3を除いた基本性能が統一化されたため、見た目は文字通り千差万別の機体構成ができるようになっていた。
      ただ、逆に考えるとアビリティを含めた性能面の部分は、最強を目指すといずれも似たようなものになってしまうという指摘も、問題というべきかは別にしてある事にはあった。
    • そこに「インナーフレーム」という形で、機体の土台となる性能を変化させる要素が出た事で、ある程度パーツの自由度を継承しつつ、戦略的な差別化が図れるようになった。
      この点は、「チーム制でのオンライン対戦」を実現した本作において、非常に大きなウェイトを占める要素となり得るものだった。
  • ただし、本項にて述べているのは、あくまでそのインナーフレームの追加に限った話である。詳しくは後述。

一部カスタマイズ要素の拡張

  • 本作を評価するプレイヤーの多くが挙げているポイント。本作は主にビルダーズパーツの調整幅が広がっており、見た目のカスタムはかなり無理がききやすくなっている。
    • 拡縮や引き伸ばしといったパーツに直接作用するものから、パーツの設置場所も含めた位置調整の幅も含め、全般的な自由度は前作から更に向上した。
    • 人によってやや評価が変わるが、一部機体ではパーツ塗装の色分け区域も再設定されており、「頭部をツートンにしたいのに大部分を単色で塗りつぶしてしまう」という様なジレンマが解消されたパーツもある。
  • 総じて「ガンプラバトルシミュレーター」ではなく、「ガンプラシミュレーター」という意味では、明確に拡張されていると考えていい。
    特にビルダーズパーツの拡張はかなりのモノであり、公式Twitterには本当にガンプラと呼んでいいのかというレベルの奇ッ怪な機体(?)が載っている。

新規の大型エネミー

  • 本作では新たに『鉄血のオルフェンズ』より、大型MA「ハシュマル」と、『00』より母艦「プトレマイオス2」が登場。前者はこれまでのシリーズから見ても何かと特徴的な存在。
    トレミーも、戦闘で戦える「真っ当な戦艦*4」としては初登場で、その参戦自体は評価されている他、『2』で主人公達の母艦だった「アークエンジェル」も、トレミーと同様にターゲット戦艦として復活している。

豪華な声優陣

  • 攻略可能のメインヒロイン役には東山奈央氏、伊瀬茉莉也氏、井上麻里奈氏、村川梨衣氏、上坂すみれ氏、佐倉綾音氏らが名を連ねる。
    これは現代のアニメ好きならばまずどこかで聞いたことがある主役級の人気声優ばかりで、「美少女モノの深夜アニメ番組」と見紛うばかりの豪華さが発売前から話題となった。
    • ヒロイン以外でも、小野坂昌也氏、前野智昭氏など全体的に実力のある声優が多く、演技が拙い・棒読み・滑舌が悪いといった問題は皆無と言っていい。
      『2』ではカレヴィ、『3』ではミスターガンプラと、二作連続で重要ポジションのキャラを演じ、プロモーション動画にも積極的に出演するなど、シリーズの顔になりつつある小西克幸氏も続投。ただし、名有キャラではあるがかなりの端役になった。

賛否両論点

すーぱーふみなの登場

  • 本作には、アニメ「ガンダムビルドファイターズトライ」最終回に突然登場したMS少女「すーぱーふみな」が、初回限定特典DLCのスペシャルミッションの大型エネミーとして登場する……のだが、これがまた一癖ある存在。
    • 原作通りの武器やポーズを取るなど演出自体はこだわっているのだが、さながら大昔のペコちゃん人形が如く、張り付いた様な表情が異様に怖いのである。アニメの造形とは雲泥の差で、一部ではあの「邪神モッコス」を彷彿とさせるとも。
      • 一応擁護すると、これでも「すーぱーふみな」はガンプラのため、細かい表情をさせることができないという点自体はおかしくない。もっと言えば、大きさのせいか陰影のつき方が悪いだけで、アレとは違って顔の造形も悪くない。
        ただし、原作では表情も人間並みに動くという設定がある*5ため、意図的に強張らせる必要もない。この点における確認を怠った可能性はあるだろう。
    • すーぱーふみなのミッションは1日1回しか挑めない仕様だが、ミッション報酬としてガンプラのパーツを1つだけタダで交換できるチケットが手に入る。
      本作はパーツが従来作と比べても集まりにくい仕様になっているため、その点における救済措置としては優秀。ただしふみなのパーツは手に入らない。この点については「ふみな顔の化け物MSを作られたくなかったのでは?」と言う説が最有力。
  • ただし、PS4の内蔵時計を弄るという、このご時世にしては古典的なやり方でミッションを再受注する事も可能。前述の造形問題も含め、賛否両論というよりは、ただただ失笑を買っている様な一面がある*6
    • ちなみに、これは「初回限定特典」のDLCであり、そこを回避した逃したプレイヤーでは手に入らない分、確実に損をする形になっている点が指摘されている。
      もっと言えば、Steam版では配信開始と同日に無料DLCとして配布されたが、PS4版では相変わらず初回限定版のみ。
      オープン価格のSteamに比べ、中古(=安価)でソフトを購入できるから等の理由も考えようはあるが、それを免罪符にするのはいただけない。

問題点

本作の特徴がほぼ全てにおいて空振りしている

  • 本作で追加された新要素のほとんどが、これまでのシリーズを覆す様な形で捻じ込まれており、特にシリーズ経験者は同じジャンルのままでありながら別物のような印象を受けてしまう。
    • 「New」なのだからこれまでとは異なる作品になって当然と言えばそうなのだが、 特に戦闘面においては新要素が悉くストレスフルな要素となっており 、全体としてみればただただ劣化しただけとも言えるような惨状となっている。
    • その他にも、明らかに「何かをはき違えた」「ユーザーの要望と制作側の改善点が一致しない」等、これまで積み上げてきたノウハウやユーザーの要望、動向を活用できていないと思われる点も多数。

ゲームシステムについて

ゲームの基本的なルール

  • これまでの本シリーズは、多少の差異や変更はありながらも、「敵を蹴散らして先に進む」という点では何れも一致していた。しかし、本作では新たに「ミニクエスト制によるポイント争奪戦」という形に大幅に変更された。
    • バトルは単一マップで展開し、その中で発生するクエストを相手よりも早くクリアする事で、ポイントを獲得していく。最終的に、制限時間内に相手よりも多くのポイントを獲得しているか、クリア条件となるメインクエストを達成すれば勝利となる。
      • 戦闘は自チームと敵チームの他、「第三勢力」と呼ばれる、ターゲット役になる雑魚が存在。基本的に第三勢力は自チーム・敵チームともに平等に狙うが、現在は妨害らしい妨害はできないようになっている。
    • クエストの内容は多岐に渡らず、以下の8つですべてである。
      • 「第三勢力を20機撃破」
      • 「第三勢力の特定の機体を4機撃破」
      • 「第三勢力の特定機体を撃破し、ドロップしたパーツ*7を回収用ボックスに回収する」
      • 「コンテナを10個破壊」
      • 「どこかに隠された金のコンテナを破壊」
      • 「パーツを3つボックスに回収」
      • 「敵チームの機体を3回撃破」
      • 「敵チームのリーダーor巨大MAを撃破」
  • つまるところ、「ザコを決められた形or無差別に撃破」「パーツを回収してボックスへ入れる」「コンテナを壊す」「敵チームとやりあう」の4種類しかなく、シナリオのミッションは全て「フィールドが違うだけで同じことの繰り返し」となる。
    • しかも、ストーリーミッションでは最終ターゲットの撃破が勝利条件となるため、極端な話、自機が100回撃墜されようが相手に大差をつけられて負けていようが最後に敵のリーダーを撃破すれば勝ちである。
      クエストには何の捻りもない上、後述するが、一部クエストの影響でゲームのコンセプトそのものに悪影響を及ぼし、しまいにはそれらの積み重ねを無視したちゃぶ台返しのクエストが必須という有様。
  • オンライン対戦では流石にメインクエストが省かれるが、少なくともストーリー中は1試合の時間である10分以内に、一定のクエストをこなして敵リーダーの撃破クエストを引っ張り出せばいい。
    • というよりも、味方NPCがそこそこ真面目に仕事をするおかげで、「自機を完全放置でも、各ストーリーミッションをそれぞれリトライ3回以内で全て勝利した」という報告も上がっている。ライトユーザー向けとかそういう次元ではない。
  • 上記ミニクエストは「半分近くは自機が戦闘を行わずとも達成可能」。後述するフレームレベルの件も含め、少なくとも前半は敵をガン無視してパーツ回収やコンテナ破壊に勤しむのが定石。 そもそも、自機が撃破されても「復活まで5秒かかる」「リスポーン地点へ飛ばされる」「覚醒ゲージがリセットされる」というだけで、チームに対してのデメリットは皆無。
    むしろ、敵チームに構う暇があったら第三勢力撃破やパーツ回収が優先。これで緊迫した戦闘や駆け引きをしろという方が無理である。
    • マップを走り回ってコンテナを壊し、パーツを拾ってボックスへ入れ、気が向いたら敵の邪魔をし、言われたら敵からパーツを奪ってボックスへ。大きな敵は皆で仲良くやっつけ、最後はたくさん得点をもらった方が勝ち……
      そんな繰り返しは「ガンプラバトル」とは到底呼べず、結果、ついたあだ名が「ガンプラ運動会」である。
      • コンテナ破壊=かけっこ、敵勢力撃破=騎馬戦、パーツ回収=玉入れ、キーパーツ回収=借り物競争、PGor大型MA撃破=すず割り…と、なんとなく当て嵌めが効いてしまう点も失笑を買うポイント。
  • また回収クエストが存在する関係で「拾ったパーツはボックスに回収するか終了時に自機で保有していないと、戦闘終了後に獲得できない」。つまりパーツが欲しければ、戦闘とは全く無関係な回収作業を強いられる事になる。
    • パーツは一度に5つまでしか持ち運べず、回収自体も、そこそこの時間をボックスの周囲で棒立ちする必要がある。ボックスは一度回収すると消滅し、少しした後に、複数の設置場所のいずれかにランダムでリスポーンする等、著しく利便性が悪い。
      自分だけのオリジナル機体を作る事を第一にしたゲームで、作成用のパーツ回収を根本的に困難にしているのである。一体何をさせたいのだろうか。
    • そもそも、ミッションでいいランクを取ろうとすると、必要外のパーツ収集をしている暇がないため、パーツ収集はもちろん、それに付随する売却GPの獲得さえ覚束ない。良い結果を残しても先には繋がらないのだからやってられないところ。
  • ちなみに、前作『3』では、「敵がドロップしたパーツは触れた時点で全て獲得」「仮に獲得し忘れても、エリア移動時に自動的に回収」「獲得したものはミッション終了時に全て自由に取捨及び売却の選択」という仕様。
    プレイ次第では1ミッションで30を裕に超えるパーツが手に入る。「選別が面倒」という意見も一部ではあったが、少なくとも、ガンプラがメインの作品で、「運動会」と「ガンプラ構築」の二者を天秤に掛け、「運動会」の方を優先したのは失敗としか言い様がない。
  • マップの出来も決して良いとは言えない。ストーリーは各ヒロインでほぼ共有のため、同じマップを何度も何度も繰り返す事になるが、特に行き来に難があるマップである「月面基地」と「ジャングル」はプレイヤーから嫌われている。
    • どちらのマップも、全体的な広さもさることながら、4つに区切られたエリアの内、ターゲットが出るのはどこか1エリアのみという点が厄介。ミニマップを見てもエリア間の繋がりは極めて判別し辛く、初見では高確率でターゲットを見失う。
    • 加えて、前者は大型MAや戦艦が登場するエリアへの道筋が非常に厄介。マップの端っこにある背景同然の廃墟に入り、奥にある壁の大穴から隣接する廃墟へ移り、その廃墟に空いた大穴から出る事でそのエリアに出る。
      ミニマップでは陸続きにしか見えず、出現位置の近くにあるワープ装置は全く別の場所へワープさせて来る等、知っていれば面倒なだけ、知らないと不親切にもほどがある場所になっている。
    • 後者は見通しが悪く、性能で大きく劣る開始早々、狭い屋内で乱戦を強いられ、外に出れば、無駄に広いマップにも拘らずターゲットが1か所のエリアにしか出てこない、回収ボックスの位置すら把握しにくいなど。
      一つのエリアに向かいにくい月面基地に比べると、ジャングルマップは全体的に無駄な部分が多く、こちらの方が面倒なステージになっている。

パーツ性能を含む戦闘バランス

  • 戦闘バランスも良好とは言い難い。特に、本作は射撃武器であればどんな攻撃でも、必ずよろけを取る事ができるため、敵チーム2機に接近されると、交互に射撃を喰らって抜け出せないまま撃破される
    • 更に、本作のCPUは敵味方問わず、ポイントの高いクエストを優先してこなそうとするため、必然的に、プレイヤー以外の全員が同じ目標に対して動く。
      なおかつ、敵チームの機体に限り、自機が近くにいる場合は優先的に自機を狙ってくるため、積極的に戦闘へ関わるほど、このような理不尽なハメ技を喰らう事になる。
    • マルチプレイが閑散としているために大きな問題とはなっていないが、ボイスチャットなどで連携が取れる場合、プレイヤー2名で1人を徹底的に妨害しつくす事も可能と言えば可能。
      極論、何かしら引っかけてよろけさせれば、それを起点に一方的に撃破できるため、仮にもオンライン対戦ができるゲームとしては大きな問題である。
  • 逆に、ダウン中は前作と違って完全に無敵状態になるように変更されている。これ自体は敵味方平等な要素であり、表面上はハメ殺しの防止にもなっている。
    • しかし、問題は本作におけるダウン誘発の定義であり、ライフル等の射撃武装は何発当ててもよろけるだけだが、格闘武器は強弱問わずワンコンボでダウン確定で、リスクの割にダメージを稼ぐ事ができない
      • おまけに本作はEXアクションの仕様変更に加え、パーツ強化によるDPS向上も図れなくなったことから、射撃武装と格闘武装の格差が一気に拡大。
        「攻撃時間が長い」「動かない」「一発ごとの威力が弱い」「全体的にリーチや踏み込みに乏しい」「よろけたらその場で中断、防ぐ手立て無し」等、格闘攻撃は、文字通り射撃武器のリロード時間を稼ぐための攻撃方法に成り下がった
    • 逆に、空中でダウンしている敵には攻撃が通るため、「敵を打ち上げる」性質が追加されたバズーカ系の武装は有利。他にも、移動軸を合わせる事で、ライフル系の武装でも簡易的にハメる事も可能。
      本作ではまともによろけやダウンを軽減する手段がないため、対戦ゲーム向けにこれらの仕様が追加された結果、バランスはかえって大幅に悪化する事になった。
    • 後述のイベント配信ミッションではアップデート前は敵が全員バズーカ、グレネード装備だったためハメ殺しされることが頻発した。
  • 極力自分だけのガンプラを作れる様に、ある程度の要素以外の性能が均一化されていたパーツ群に再び性能差が生じたのも問題。
    • 射撃武器は武装のジャンルごとに性能が均一化されているが、格闘武器は同じジャンルでも何故か性能差がついていたり*8、本体パーツに至っては、性能強弱の基準すら不明瞭なものも*9
      強力なEXアクションや基本性能が高いパーツがはっきりしており、気軽に気に入ったパーツを選びにくい状態になっている。
      • 前作でもオプション武装による差が無い訳ではなかったが、少なくともEXアクションについては使い込む事で制限が解除され、全く関係ない機体でも同じ攻撃を行う事が出来た*10
        その点における戦力差もわざわざ潰していただけに、何故今更この仕様に戻ったのかは不明。
    • また、その差を埋めるためか、本作からEXアクション扱いになった一部のオプション武装が無駄に強化されていたりする。
      「バーストブレイカー」という、前作まで覚醒技扱いの大技で斬りかかった機体が、敵の「頭部バルカン」を喰らってあっさり棒立ちになる姿などは、もはやシニカルな笑いを誘う。
    • 更に、有志による検証の結果、本作はフレームレベルによる性能強化が固定倍率式である事が判明。そのため各種パラメーターは元の性能が高いほど加速度的に性能が向上する一方、元の性能が低いパーツは元の値も強化幅も劣ることになる、という問題が明るみに出た。
      • 例を挙げると、超低防御で使いようのない「アストレイブルーフレーム*11」や、これまた超低威力でどう使っても弱い「ガトリング系射撃武器*12」のようなパーツが、その最たるもの。
        つまるところ、弱いパーツはとにかく下位互換で、強いパーツは見た目以外の理由で選ばない手はないという状態。「俺ガンプラ」はどこへ行ってしまったのだろうか……
  • インナーフレーム自体の性能もバランスが取れているとは言い難く、ほぼ上位互換・下位互換が分かれてしまっている。
    • 基本的に「最も射撃武器の弾数が多く、バランスの2倍の基礎攻撃力を持つ『ガンナーフレーム』」「全フレーム中、唯一前作に近い機動力を発揮でき、立ち回りで圧倒できる『サーチフレーム』」の二つが特に強いとされている。
      • 前者は全フレーム中最も低い耐久と、スラスター容量は大きいがブースト速度自体は遅いのが難点で、上級者向け。
        後者は射撃容量が少なめ、かつガンナーに次ぐ低めの耐久が厳しいが、とにかく動けるので使いやすい。しかも固有アビリティによってフレームレベルの強化も早くなる。ゲーム中の説明に反して実際は初心者向け。
    • サポート系EXスキルの効果が増大する『エンチャントフレーム』も、スキル云々よりも単純に高耐久で、その他性能のバランスも取れているため、運用次第ではそれなりに使える。
    • 一方、パーツ破壊力の高さと高耐久が魅力だが足が絶望的に遅く、射撃ゲージ量も極端に少ない『ストライカーフレーム』はかなり明確に不利を背負っている。
    • 『バランスフレーム』は全フレームのアビリティを装備可能なため、サーチ同様にアビリティ面での優位性はある。一方、基礎性能は器用貧乏と言わざるを得ず、回復技も自機や僚機を守り抜く必要性が薄いために使いどころが無く、対人/NPC問わず強みに欠ける。
  • なお、インナーフレームの性能はフレームレベルでは一切変動しない固定値であるため、射撃ゲージ量やアビリティ、耐久値といったインナーフレーム独自のステータス以外はパーツ構成でカバーすることは可能。
    逆に言えば、パーツ構成次第では結局フレームごとの個性も相殺してしまうため、むしろフレームにパーツ構成も引っ張られてしまう事にもなり、かえってガンプラゲーとしての楽しみを狭めている。
  • 本作でも引き続きビルダーズパーツが存在しているが、装着したビルダーズパーツは戦闘力の微調整アイテムへと劣化し例え武装パーツであっても、それを攻撃に利用する事は一切できない
    • 前作では武装パーツは「オプション兵装」として、ちゃんと原作通りの攻撃を行う事が出来、GNドライヴの様に、EXアクションとして分類される行動を追加する事も出来た。
      しかし、本作ではビルダーズパーツは「いずれかの性能を犠牲にいずれかの性能を微強化する」という役割に終始しており、例え「刀」や「対艦ビームキャノン」を装備しようとも、性能が僅かに上下するだけである。

異様なほどのコンテナ重視

  • 本作にはインナーフレームの強化具合を表す「フレームレベル」というものがあり、これを上げるアイテムはフィールド各所のコンテナから集めるようになっている(一応、第三勢力の機体撃破でもドロップはするが、それをあてにするのは難しい)。
    • EXアクションはフレームレベルによって順次解放されるため、初期状態だと待てど暮らせど基本的な射撃と格闘しか行えない。更にフレームレベルは自機の戦闘力にも密接に関わっており、低いと雑魚敵である第三勢力に毛が生えた程度の機体性能しか発揮できない。
    • 一方、敵は最初からある程度フレームレベルが高いため、開戦直後から基礎性能で勝る上に間もなくEXアクションを使い始める。この状態の敵との戦力差たるやかなりのもので、とてもではないが腕でカバーできる領域ではない。
    • 結果、機体を強くというより最低限出来る事を増やすためにコンテナを壊しクエストで指定されてコンテナを壊し射撃のロックを吸われてコンテナを壊し、ステージによってはコンテナを探してマップ中を右往左往する。どこまでコンテナ推しなんだと。
  • 逆に言うと、コンテナを破壊し続け高いフレームレベルに到達できれば、後は基本的に消化試合となる。
    敵チーム機体はビームライフルなら2発程度のチャージショットで撃破、雑魚の第三勢力は射撃であれば一撃、耐久値の上がるターゲット機体であってもほぼ同様に労せず撃破可能。
    • つまるところ「前半は全て味方CPUに任せ、自分はひたすらコンテナを破壊。フレームレベルを上げた後半に一気に戦局をひっくり返す」という戦術が最も安定する事になる。

RTC(リアルタイムカスタマイズ)について

  • 本作の目玉の一つとして扱われていたが、これは「使えば強力」ではなく「使わなければならない」様な調整がなされたものであり、戦闘中は否応なく組み換えを強要される
    • 前作まではアビリティによってパーツアウト(パーツ外れ)の確率を低下させる事もできたが、本作はそれら要素が無く、パーツアウト自体は避けられない状況になっている。
      • 更に、本作では各パーツにも耐久値がある。これまでの様に被弾時にランダムで外れるだけでなく、耐久0になったパーツも強制的に外れ、拾って付け直しても次の被弾で確実に外れてしまう。
    • おまけに、パーツ毎にEXアクションが紐づいている関係上、外れたパーツのEXアクションはフレームレベル云々以前に使えなくなる。そして別パーツを付けると、付けたパーツが持つEXアクションに強制的に切り替わってしまう。
  • 以上の様に、「自分が組んだ自分の機体」で戦い続ける事は出来なくなっており、本作も含めて今まで散々推してきた「俺ガンプラ」という要素を根本から否定する有様である。
    • ちなみに、どうしても「俺ガンプラ」で戦い続けたい場合は、一部機体のボディパーツに組み込まれているEXアクション「自爆」を使って復活する事が推奨されている。
      本作は自機が撃墜される事へのペナルティが緩い*13ためにこのように言われているのだが、「自機を保つために自爆する」という、もはや言葉自体の理解に苦しむ内容である。
  • 尤も、アップデートによって第三勢力が無力化された現在、コンテナ優先で交戦は避けた方が無難な本作ではパーツアウトの影響が顕著に出る頃には覚醒できる*14か撃墜されているかのどちらか。
    このため、システムとして失敗しているだけで、実害的にはパーツアウトが多すぎてストレスになるという程度で済んでいる。修正を加えていった結果、本作の目玉となる仕様が隅に追いやられるという、なんとも皮肉な話である。

推した割にお粗末なADVパートとキャラクター

  • ヒロインは6名+隠し1名で7名だが、大筋のストーリーに分岐はない。ADV・戦闘パート・敵味方問わず、無理やり気味に原作のセリフや用語を捻じ込み、誤用や妙な言い回しが頻出するため、全体的に「クサい」雰囲気のまま進む。
    • ゲーム開始から間もなくして「ファンネルみたいに、ちゃんと付いてきて」という、ガンダムを知っている者なら首を傾げるような用法*15が出て来る。これが悪い意味で目立っており、序盤からシナリオの「ガンダム愛」に疑念を感じてしまうプレイヤーも多い。ついでに言うとこのような表現もシナリオ冒頭がほとんどで、それらについても徹底されてない。
    • そもそも、前作は「全体を通して見た王道ストーリー」が評価されているのであり、(人気はあるが)ヒロインが確固たるポジションを確立した事が評価を上げている訳ではない。
      本作もストーリーは学園物として見れば、王道といえるのかもしれないが、このセリフ問題や、展開が変わらないのにわざわざ複数のヒロインを用意しているあたり、その辺を何か勘違いしたとしか思えない。
    • さらに言えば、この「キャラのセリフがクサい」というのは、初代の時点で散々批判を浴び、『2』『3』と自重されていたポイントである。なぜ悪いほうに原点回帰したのか分からない。
  • 肝心のADVとしてみても、選択肢によって少し会話が分岐する程度のもの。無理やり捻じ込んでおきながら、会話スキップはADVパートをまるっきりすっ飛ばすだけ(=展開そのものに影響がない)で、バックログも無い。
    イベントCGもキャラ毎に3枚が精々、そもそも、展開自体は全ヒロインでほぼ同じと、中途半端さが目立つ。
    • 周回前提のためか、1周あたりのストーリーもかなり短く、伏線らしい伏線も皆無。話に広がりを感じる事は難しい。大筋の流れは「旧生徒会の面々が、学園を牛耳る新生徒会のメンバーを順番に倒して奪還する」の一行で説明できてしまう
      • もっと言えば、学園は「ガンプラバトルに強くなるための学園」であるにもかかわらず、「本来のガンプラバトルとは全く勝手が異なるバトル形式を採用している」とわざわざ作中で語っている。
        初戦で「主人公は学校のルールに慣れてないから、勝てるかどうか……」という台詞も出るが、そんなルールに慣れたとしても世間一般のガンプラバトルに強くなれるわけではない。開始数分かつ土台となる設定でさえこの有様。
    • 敵キャラも基本は倒されるとあっさり改心してフェードアウト。最初から最後まで「戦う→改心して次へ」を繰り返すだけ。
      そもそも終始生徒間の内ゲバ話でしかなく、加えて何の捻りもないままストーリーが完結してしまっているため、面白みがないと言えばそれまで。
    • キャラの設定も深みに乏しく、おまけにありがちな設定を順番に割り振っていったようなもの。ラスボスでさえ、主人公への幼少期の誤解と逆恨みが原因で、何の関係もない学園を荒らしているだけである。
      しかも、それが分かるのはラスボス倒した後の話なので、因縁にもなっていなければ、学園を荒らした事の理由にすらならない。
    • 全体どころか1話1話の繋がりさえ、言葉尻だけ変えて同じ事をただ繰り返しているだけとしか表現のしようがない。ヒロインでさえ、口調が異なるだけで、全員同じ場面で同じ意味合いの言葉を言っている。
      唯一、隠しヒロインだけは本筋のバックグラウンド的な流れで進んでいくが、解禁されるタイミングが「隠しヒロイン以外の全員のストーリーを終える事」なので、あまりに今更。これでも公式でギャルゲー(ADV)要素を推していたのだが……
    • ヒロイン毎の専用シナリオもあるにはあるが「ヒロインとペアミッションをプレイして仲良くなる→EDは生徒会室(もしくは部室)でイチャついている」という判を押したかのような展開になる。
      ヒロインを増やすためにストーリーを短くしストーリーが短くなったことでヒロインの個性が無駄になったのだとしたら、もはや呆れるしかない。
  • 短い話なのに、違和感のある・明らかに矛盾した描写も度々見られる。
    • 特によく指摘されるのが、学生からパーツを奪っていた新生徒会傘下の不良、ショウゴが叱責されるシーン。「人から無理矢理奪ったパーツで組んだその機体が本当にあなたの機体なの?」と言葉面だけで言えば正論を述べるが、
      RTCによって敵のパーツに強制換装されるこのゲームで言われても、説得力が微塵もない
    • 主人公達と新生徒会勢力との試合は全て放送部によって全校向けに実況されているにもかかわらず、新生徒会との対立が鮮明になった後から「どこに生徒会支持者がいるか分からないから大人しく秘密にしていましょう」という会話をするシーンがある*16
    • ヒロインの一人が「勝った方が正義だなんて間違ってる」と言った直後に「この調子で、生徒会のメンバーを倒していきましょう!」と同意を求める等、共通の大筋に沿って思考停止で台詞を書き連ねている*17様子がありありと見て取れる。
  • キャラデザイン、イベントCGのクオリティについては特筆すべき事はない。ただし女性キャラは顔つきが似たり寄ったりになっている。

モーション・エフェクトや武装の全般的な劣化

  • 本作ではトランス系*18のEXアクションを中心に、エフェクトが劣化している。
    • NT-Dはブースト移動した際にでる、帯の様な特徴的なブースト残光が出ない、トランザムも残像の質は前作どころか『2』以下のクオリティにまで劣化。
  • それだけならまだしも、ゲームシステムが変更された煽りを受け、エフェクトどころか攻撃そのものが妙な変更を受けたパーツもある。
    • 特に顕著なのが、vガンダムのフィンファンネル。前作までは、ロックした敵に対してゲージの続く限り自動で四方八方から攻撃を仕掛け、ボタン一つで戻ってバリアの展開もできる武装だったが、
      本作では発動すると横に5つ並んで、同時に1発ずつビームを放つだけ。おまけにその間、プレイヤー機は動きが止まる。バリアは別技としてどちらか片方しか選択出来ない。
      • ちなみに、本作におけるサイコミュ兵器は見た目の違いこそあれど、やっている事は全部同じ。ドーベンウルフの有線式インコム等だと2基しか撃てないため、自機のすぐ近くでダブルビームを撃って終わりになってしまう。
      • 更に言えば、本体も本来折れる方向とは逆方向に折れている、いわゆる逆パカ状態。『3』の時はすぐさま修正されたのに本作で逆戻りした理由は不明。鈍い動作と手抜きな攻撃方法のせいで悪目立ちし、これも大いに叩かれる原因となった。
  • ビルダーズパーツに関しても同様。武装としての使用が一切できなくなったことは上で触れているが、追加大型ブースターの様に、本来はそちらにもエフェクトが出てしかるべきパーツにもエフェクトは出ない。
    • 前作では同じ大型ブースターを装備すればそこからもブーストの噴射炎が出たし、GNドライヴを装備すれば、正規のバックパックよりは少ないが、ちゃんとブースト時にGN粒子を噴き出していた。これも単純に劣化である。
  • このほかにも、明らかに合っていないゲームシステムのために犠牲になった武装や技は多岐にわたる。ゲームとしての面白さや爽快感を奪ってまで変えるべき、採用するべきシステムだったのだろうか?
  • それ以外にも、ゲームスピードの変化の煽りを受けたのか、機体のモーションも全体的にチープ。特に本作はワチャワチャとした戦場であるのに加え、前述の射撃武器の点も含め今までとは比較にならない程よろけやダウンが頻発し、モーションがキャンセルされてばかりになる事も余計に拍車をかけている。
    • 性能調整ができないと判断したのか、前作から削除されたEXアクションも多数存在しているが、その代わりに追加されたのがほとんどモーションの見えない「膝蹴り」だの、
      前作では通常攻撃だった上にエフェクトが消えた「徒手空拳」だのと、どれもこれも手抜きと取られても文句は言えないモノばかり。
  • 特徴に出撃シーンの美麗さも上がっているが、正直、「見た目が綺麗なだけ」であり、動きはむしろ劣化。『3』では「歩行→発進待機→加速態勢」といった一連の動きが専用モーションで作られていたが、
    本作の出撃シーンについては「棒立ちで格納状態を解除→中腰ポーズのまま、カメラを動かして発進体制を取った様に見せかける→飛行ポーズにブーストエフェクトを付ける→機体を上下に揺らして動いたフリ」が正確な表現である。
    手法としてはセガサターンやPS1時代に使われていたような、あまりに古典的なやり方。しかも、エフェクトに機体を被せている、あるいはその逆をやっているだけのため、よく見れば背景に対して機体が浮いている点も同じ。
  • 本編ストーリー中の演出も劣化に劣化を重ねており、こちらは明確に前々作『2』以下と断言できるレベル。
    • 本作ではフィールドに登場する戦艦や大型MAの類も、(性能はともかくとして)扱いは完全にターゲットの雑魚と変わらないため、登場しても撃破しても実況が一人で盛り上がるだけで何の演出もない。
      このため、ストーリーはもちろん、戦闘における演出面でも何の起伏もない状態が続く。本作のストーリーに面白みがないと言われる原因の一つ。
      何も大型エネミーが登場する度に演出を入れるというのではなく、せめてストーリーの中で、少し存在を際立たせるくらいの事はしてやるべきではなかったのだろうか。
    • いわゆる「名有り」、ストーリー中の敵として戦う相手も、戦闘前に各々口上を述べながら、決めポーズ的な何かを取ってそれで終わり。
      散々上述している通り、セオリー通りに戦えば、1試合中に5回か6回、それしか考えなければ1試合中で十数回以上撃破できる事もあり、負かした事に対する演出は皆無。立ちはだかる強敵を打ち負かすカタルシスはない。
      もっと言えば、試合終了時の敗北台詞についても、実況が散々わめいている間にリザルトのロードが完了し、自動で画面が遷移してしまうため、ほとんど聞く事のない無駄データと化している
      • 唯一の勝利演出があるラスボス戦も大概。力尽きたラスボスを前に、何故かヒロインがプレイヤーへ告白(もしくは独白)を始め、最後は二人でラスボスをパンチして撃破するという、何とも言いようのない微妙なもの。
  • 『2』『3』でもこの点には力が入っていたのだが、本作のラスボスは言ってしまえばそこらの相手と同じただのガンプラ、しかも一度負けた後に「機体を3機に分身させ、それぞれを自分で同時かつ別々に操る」というインチキを通り越したオカルト要素までぶち込んでくる
    • 似たような超常的展開は前二作にも確かにあったが、『2』は「そういう設定のゲームのラスボス」であり、『3』も「相手が戦闘フィールドの管理AI=ある程度パラメーターを好き勝手にできる」と、それなりに筋の通りそうな理由付けがあった。
      一方、本作のそれは本当に「超常現象的な何か」としか言及されておらず、「ただのご都合展開」としか表現のしようが無い。
      もっともガンダムシリーズ自体「リアル路線のSF+超常現象」という要素がご多分に存在するモノではあるが、それにしたって無茶苦茶な設定。
  • 流石に三作続けて同じ展開だとしたらそれはそれで問題だが、そこから変えるにしては前述したチープな演出や設定放棄がやたらと目に付く。

参戦ガンプラの少なさと追加配信の遅さ

  • 本作で使用出来るガンプラが、発売当初は全113体と前作から大幅に劣化した。ラインナップも平成以降の作品における、所謂「後継機」の類はほとんどリストラされていた。
    • 新規追加機体は『鉄血のオルフェンズ』や『ビルドファイターズ GMの逆襲』など、直近の作品や「MSV」等の外伝作品から参戦しているが、全部で10体と前作の半分に落ち込んだ。
    • このような機体の少なさもあり、NPCの会話で名前が出てきたりゲーム中に背景に映る機体ですらゲーム中では登場しないという状態になっていた。
  • 新規追加機体は本編中には非常に低確率でしか登場せず、特定の追加機体だけをピックアップした、専用のイベントミッション、もしくは、その後継機能であるエクストラミッションで探す事になる。
    • そのエクストラミッションだが、フィールドはだだっ広く、障害物の一切ない「工場」ステージで固定。その上敵勢力の面々も固定。繰り返しプレイしなければならないミッションにもかかわらず、本作で一番簡素な出来になっている。
      中身の方も、メインクエストが発生しないため制限時間いっぱいまで戦い続けなければならない。パーツを獲得できる時間がそれだけ伸びるという事にはなるが、逆に言えば、どう頑張っても10分は拘束される事になる。
    • 進め方も「コンテナを壊して最大までレベル上げ→遠距離からちょっかいを出しつつ、NPCの戦闘で散らばったパーツを適当に回収→たまに釣れてしまった敵を引き撃ちで撃破」の流れで変わらない。
      例によって、積極的に交戦しなくてもポイントは溜まるしパーツも落ちる。運悪くポイントで押されていたとしても、コンテナを破壊する時間も山ほどあるため、ほとんど無双状態の自機で介入すればすぐにひっくり返ってしまう。
    • 敗北、引き分けになった場合でもパーツは入手できるが新規獲得したパーツの数によっては手に入れられるパーツが減る事もある。まさかの初代仕様の復活である。
  • 当初、機体追加に採用されていた「イベントミッション」は、配信期間1週間で、一度に1機ずつしか追加されないというスローペース。
    おまけに、配信期間を過ぎると敵としてランダムで出現するのを祈る以外にパーツ取得方法が無い上、そもそも、配信される機体も前作では基礎収録されている機体ばかりと、ちゃんとした出来のゲームなら完全に無駄な手順になるものだった。
    中身も、当初はジオン系列の量産機ばかりで、リストラされた主役級の機体はほとんど登場せず。たまにガンダムタイプが配信されても、むしろ「なんで最初から入っていないのか」というレベルの機体ばかりで大顰蹙を買う事に。
    • しかもデータの解析によって「配信」ではなく「アンロック方式」であった事がほぼ確定*19*20している。
      「(データとして)入っているのにわざわざ封印している意味が分からない」「元々使えていた機体を、さも目玉の様に紹介しているのはおかしい」と、これも大きな批判を受けた。
      • 公式Twitter上で、配信機体予告の画像にまだ配信されていない、よく似た機体の武装が誤って装備されていた事もあった。当該ツイートは削除されずに残っている。
  • 仮に週1ペースで配信を続けた場合、収録発表済みのガンプラが全て追加されるまで約2年かかる事が分かっていたため、ユーザーの間では「普通はないと思うが、平気でやりかねないのがNew*21」と、大変に危惧されていた。
    しかし、10月上旬から、一度の登場機体を大幅に増やした「エクストラミッション」の配信が開始。一つ辺りの対象機体が大幅に増えた事から、スケジュールも一気に書き換わると期待されたが……
    • まず、初回分で登場が発表された17機の内、本作が初出の機体は1機のみ*22。この時点で怪しさ満点だが、それでも「配信数は増えた」と喜ぶ健気なプレイヤーもいた。
    • だが、翌週に追加された第2弾での新規機体追加は皆無*23。第3弾に至っては従来作機体の追加すら1機になり、後はバルカンポッドの有無程度のコンパチ機体になった。
    • 流石に評価が絶望的になった第4弾でようやく新規機体が同時に2機配信、下記ビルドダイバーズ新作の主人公前期機体が追加され、ようやく旧来ビルドシリーズの機体も復活した。
      以降は配信される機体が増加するようになり、年の瀬も迫る12月25日の配信を以って新規を含めた追加の機体配信が完了した。
    • それでも収録機体だけは前作並になるというだけで、全体としてみたシステムやパーツ収集効率の悪さはまた別の話。PVで宣言されていた「現在の参戦機体一覧には載っていない機体の追加」についてもたった二機だけという有様である。
  • 本作の発売は「ビルド」シリーズの新作アニメ「ガンダムビルドダイバーズ」の放送に合わせる形でスケジューリングされていたと言われているが、
    実際には、新作アニメの主人公機が番組終了前後に追加されなかったという、斜め上の対応も失笑を買った。
    • ビルドシリーズと関係ない別のガンダムゲーがアニメ最終回に合わせて主役機を解禁していく中、最も繋がりが深いはずの本作がガン無視だったため、流石に批判というよりは「もう意図を読む事も出来ない」と困惑した声が広がった。
      • 目立ったタイアップといえば「ビルドダイバーズ」の「ガンダムAGEIIマグナム」が基礎収録で登場、カスタマイズコンテストにアニメ本編に登場する機体を募集する企画はあった。
        逆に言えば、放送開始前の最低限の情報で片付くこの二つを置いておいただけで手一杯。
    • 結局、前期主人公機は放送が終わってからしばらくしてようやく追加され、後期主人公機が追加される事はついぞ無かった

ゲームバランス崩壊級のバグ

  • 発売から少し経った頃、「無限核バズーカ*24」と呼ばれるバグ*25が猛威を振るい、オンラインマルチは核の炎に包まれる事に。二重苦三重苦を抱えたマルチはあっという間に閑散とし、核で荒廃した世界観を持つ某漫画に準えて、誰が呼んだか「世紀末マルチ」という名称まで出る始末。
    • オープンβでは派手な性能が危惧されており*26、製品版初期にも多用されていたが、実際の使用感としては「癖は強いが扱い次第では強い」という程度に収まっていた。
      しかし、癖の強さはそのままに性能を下げる謎修正が入ったかと思えば、そのまま件の無限核が発見された。
    • 後の評価はまさしく御覧の通りであり、ただでさえ閑古鳥の鳴くマルチは、もはやまともなマッチングさえ困難になる始末。
      ようやく無限核が修正されたかと思えば、今度は新たにリロード完了次第勝手に発射するバグが発見されるなど、もはや本作の悪評とは切っても切れないバグとなった。
  • なお本作で「バランス調整」として修正されたのはこの武器のみ。フレームレベルの部分に記載されていたような、どうにも使いようのない低性能のパーツでさえ無視されている。

その他前作から劣化した点

  • オプション武装が撤廃され、「頭部バルカン」や「(バックパック付属の)ビームサーベル」といった武装は一律で、従来のEXアクションと同じタイプの扱いになった。
    • これまでのEXアクションにあたる枠は6つに拡張されたが、オプション武装撤廃という観点で見ると、前作は「(オプション武装)4方向×2度押し+(EXアクション)4種」で、12種類の行動選択肢があったが、それが単純に半分になったと言える。
    • より正確には、各パーツに一つEXアクションを紐付けて、結果的に6種類という形になっている。簡単に言えば、EX枠は増えたが、機体としてできる事は半減したという形になる。
    • EXアクション化して然るべき武装がただの飾りと化している手抜き仕様のパーツが複数存在する。分かり辛い内蔵武装はまだしも目に見える形で装備されている刀剣類などは「ただのカウンターウェイト」と皮肉られている。
  • マニュアル照準、いわゆる「シューティングモード」が廃止。本作では無数のコンテナや、数だけは多い第三勢力にロックを奪われて、俊敏なロック変更が難しいため、従来作よりも重要度は遥かに高かったはずである。
  • 本作は『3』からの引継ぎが一切できない。機体設計図はもちろん、GPやパーツといった基礎的な部分すら不可能。
    • 当初、前作に収録された機体の多くが本作には収録できていなかった事*27や、インナーフレームといった新要素があるためと思われるが、
      設計図はともかくも、GPやその他所有パーツに関してはただ劣化しただけの話であり、擁護のしようがない。
      • ちなみに、『2』→『3』の引継ぎではパーツレベルやアビリティはリセットされてしまうが、設計図とそれに登録されているパーツ、一定額毎にはなるが、ある程度のGPもちゃんと引き継ぐ事ができた。
        そもそも、インナーフレームは後から追加選択すればいい話、収録できていない分は未装着パーツとして扱う事も出来たはずである。
    • 前述した配信ペースの件も含め、タイムリリースで従来の機体を追加する「『イベントミッション』のタネに機体を出し惜しみする事が目的としか思えない」という意見が非常に多かった。
      ただ、有志による様々なリサーチの結果、恐らく前作までとはデータ体系が全く異なり、3Dモデルや音響関係のデータ以外は流用できなかったのが主因と思われる。詳しくは余談の項にて。
  • ペイントやビルダーズパーツの調整において、数値を10ずつ動かす事が出来なくなった。調整範囲は-100~100、もしくは-300~300まであるため、手間は大きい。方向キー長押しで一気に数値を動かす事もできるが、微調整はなかなか効かない。
    • 併せて、同じ色の一括塗りもなくなった。パーツ内で同一カラーを設定する場合は、部位ごとにその都度変更していく必要がある。
    • また、ビルダーズパーツの調整において、設定項目の「デフォルトに戻すボタン」を押すと、そのビルダーズパーツの全項目がデフォルトに戻ると言った地味に面倒くさい仕様もある。
      特にペイント関連部分に関しては、前作では普通に実装されていた点であるため、単純に調整不足や怠慢としか言いようがない。
  • ガンプラは1つでもパーツを手に入れればその機体の全てのパーツが購入可能、武器はもちろんHG、MGも関係無く解放される。
    • ところが価格が異常に高く、主人公機は1つ100000GP、それ以外の人気機でも50000GPとなっている。
      しかも、一度のミッションで手に入るGPはアップデートで追加された稼ぎミッションでさえ2~3万前後と少ないため、当該機の出てくるミッションをやってパーツ回収をした方が効率的。
    • 本作はミッションをクリアした事による基本報酬が少なく、獲得GPを左右するのは、重複獲得したパーツの自動売却による分。つまり、資金を稼ぎたければ、それこそ最低限の仕事以外はCPUに任せきりで、パーツ集めを行うのが最も早い。
  • インナーフレームのアビリティは育成可能だが、取得経験値はバトルの内容に関わらず、マルチで勝利すれば200、それ以外なら100の固定値。マルチ敗北・引き分けだけでなくオフラインのミッションも含め全て100。
    • 1つのアビリティを最大レベルにするのに必要な経験値量は56100。マルチ勝利以外の場合、561回のバトルをこなしてようやく最大レベルになるというとんでもない要求値になっている。
      • 最も手短に済むミッションでもロード含め2分は必要なため、単純計算でも1112分(18.7時間)必要となる。
        当然マルチ対戦など、他のミッションやモードで遊べば所要時間は増大する。(マルチモードの場合、オフラインミッションと異なりバトル終了まで10分で固定)
    • しかもアビリティ総数は100個以上あるため、全て育てる場合2000時間以上必要。無用なアビリティも多く(それはそれで問題だが)全てを育てる必要はないとはいえ、やり込みの域を超え、調整放棄したと言われても文句は言えないだろう。

アップデートで改善(?)した点

+ 詳細
  • ボタンを「長押し」と判定されるまでの時間が長く、これによって長押しが必要な射撃武器やブースト移動など、全体的にもっさりとしたラグが生まれていた。
    • これについては、現在はアップデートにてほぼ解決している。全体的なゲームスピードの遅さはもはや如何ともしようがないが……
  • マルチプレイの報酬は自分で獲得したパーツしか手に入らない
    • アップデートにて全員が手に入れたものを共有できるようになったが、それまでは目当ての機体が出たら文字通りの奪い合い、当然パーツの収集効率も最悪。
      現在は改善されているものの、上記の無限核バグを含め、これではマルチプレイから人が離れて当然である。
    • なおオフラインプレイの場合は相変わらず自分で獲得したパーツしか手に入らない。味方はポイントの高いパーツ獲得系クエストを優先して行うため、マップの遠方でキーパーツを取られると、欲しくても回収できない事が多い。
  • ソート機能
    • 発売から3ヶ月後のアップデートにて、ようやく作品毎やEX技ごとのソートが出来る様になった。
      しかし、問題なのはそもそもこの機能が無かったことであり、ましてやシリーズ全作に存在した機能が発売から3ヶ月でようやく追加されたのだからどうしようもない。
  • 第三勢力の存在自体が極めて大きなストレス。「数が多い」「群がって行動している」「行動範囲も広い」という負の三拍子が揃っており、ボックスにパーツを移している間にこちらを取り囲み、ボコボコと攻撃しパーツを叩き落としてくる。
    • この点はアップデートにより、第三勢力の攻撃ではパーツを落とさないように改善。ただ、元々攻撃力は雀の涙程しかない上、今度はまともな妨害すらも出来なくなったため、いよいよガンプラの形をしたただの的と化した。
      これと競って倒しあうくらいなら、まだ敵チームとの3vs3のみで真っ当に殴り合った方がゲームとして引き締まっていただろう。
  • 自動ロックオンとコンテナの弊害
    • 本作では前述の通りマニュアル照準が存在せず*28、自分でロック対象を切り替える事も出来なかった。
    • 更に、本作自体、各所に点在するコンテナのせいでロックできるオブジェクトの数が無駄に増えており、機体の向きに合わせて遥か遠方のコンテナまでロックしてしまうなど散々な状態だった。
    • アップデートで少しずつ改善され、最終的には任意でロック対象の変更や、コンテナをロックしない様にする事も可能になった。
      ただ、今度はコンテナ破壊そのものが難しくなったり、任意で変更と言っても、大量のコンテナや第三勢力にロックを持って行かれる等、結局何の解決にもなっていない。
  • 劣悪なカメラ挙動
    • 本作に入ってから大型機体のパーツ等もチラホラ出始めたが、本作ではパーツや機体サイズの違いによるカメラワークの調整が一切なく、大きな機体はそっくりそのまま画面の邪魔になるという問題点があった。
    • アップデートによって多少調整されるようになったが、そもそも本作自体、自機の大きさも人それぞれなゲームなのだから、デフォルトのカメラ位置から、プレイヤーが固定値でカメラ位置を補正するような設定があってもよかったはず。
  • プチフリーズ地獄
    • アップデート前はプレイ中にプチフリーズが頻発して非常にストレスフルであった。1回フリーズすると2~3秒程度は止まる上に制限時間はしっかり経過している状態で、ひどい時は紙芝居のような動きになっていた。
    • 体験版の時点でプチフリーズが頻発していたのだが、発売日当日にパッチが出たにもかかわらず、まさかの「フリーズについては放置」という状態でリリースされていた。なんとも杜撰な仕事である。
    • 一応、追って配信されたアップデートの過程で解消はされたものの、その間には無限核等でマルチそのものがそっぽを向かれている状態になっていた。
  • Co-opプレイの廃止
    • 本作はこれまで出来た協力プレイが廃止され、マルチモードはPvPのみに。「創壊共闘アクション」と謳いながら協力プレイを無くすのはどういう事なのか?という意見が多く見受けられた。
    • これはアップデートにて、3vs3だけでなく、3vsCOMの戦闘形式も追加された事で一応改善。ただし、正直、配信イベントミッションを一人でやる方がGPもパーツも効率よく集まるのだが……
    • ちなみに、このアップデートでは同時に「ルームの条件検索」「ルームのパスワード設定」「連絡のつく者同士で6人集まり、3vs3のチームバトルができるルームマッチの追加」が行われた。
      ……まぁ、逆に言えば、この程度の基礎機能もない状態だったという事になる。新システムが大ゴケし、おまけに基礎部分でさえこのザマでは、どう考えてもマルチプレイに人が集まらないだろう。e-Sports等もっての外である。
  • マップの種類
    • 本作はマップの種類も少なかったのだが、アップデートにより2種類のマップが追加された。
      当初はオンライン限定でしか遊ぶことができなかったものの、アップデートによってエクストラミッションでプレイすることができる様に。オンライン限定のままでは見る事すら難しくなっていた。
    • もっとも、フィールドに追加されたマップ自体、「だだっぴろい長方形のマップに、軽いブーストで飛び乗れてしまう障害物を1つ、2つ設置しただけ」のもの。
      • 正直面白みに欠けるとしか言いようが無く、かえってやっつけ仕事感がありありと出てしまうような構成。新たな制作陣のやる気のなさはもはや言うまでもない。
  • 総ツッコミを受けたフィンファンネル
    • 当初は裏表逆に展開しており、ありえないミスとしてかなり指摘を受けていた。
  • 一応、擁護としては、上記アップデート内容は、発売して程なく改善点として時期も含めて大筋を発表していたため、それを忠実に守っていたということは事実ではある。
    とはいえ、既にその程度では離れたプレイヤーが戻らないくらいの惨状のため、たとえアップデート内容やシステムに多少変化が起ころうが、打てる手は打つのが善後策だとは思うが……

総評

制作陣を一新して生み出された本作だが、粗削りながら光る部分も多かった『1』、そこから着実に進化していった『2』『3』を経て築き上げたシリーズの基盤を「ブレイク」してしまうという本末転倒の結果に終わった。
全体的なゲームバランスの悪さ、コンテナ破壊や第三勢力、パーツ回収にボックスのランダムリスポーンなどといった運要素等、勝っても負けても後味が悪くなる要素がてんこ盛り。
「新規機体や新規ビルダーズパーツを集めてカスタマイズしたガンプラを眺める」という本シリーズ最低限の楽しみでさえ、パーツ集めが面倒過ぎるのがネックで楽しめない。
一説にはe-sportsを意識したという話も出ているものの、明らかに進む方向性を間違えている。

結果として、ファンの心も期待も「ブレイク」するという無残な出来になってしまったことは残念と言うほかない。

シリーズ未経験が遊ぶとしても上記のような問題は経験に関係なく響いてくるため、おススメは出来ない。
パッケージ版なら超安価で購入できるが、それでも前作『3』の方を遊ぶことが薦められる。
あえて本作を遊ぶなら、シナリオクリアまでに味わう苦痛度はガンダムゲーとしては間違いなくトップクラスなので、相応の覚悟が必要。


余談

声優関連

  • 2019年3月9日(土)開催の第13回声優アワードにて、本作のメインヒロインの一人で出演した東山氏の受賞直前の映像に、本作のものが使用された。


発売前の発表

  • 発売前、シリーズお馴染みの「ガンダムキャラが登場するPV」が配信された。それ自体はシリーズの慣例なのだが、そのPVには後に詐欺要素となる発表も多数含まれていた。
    • 例えば、過去作のPVにもあった「前作をプレイしたユーザーの声」。これは総評にも書かれているシリーズの成り立ちから考えても重要な要素なのだが、ほとんどの意見が本作に悪い方に反映されている事がわかる。
      • 「パーツの整理が面倒」「固定機体になってしまう」→パーツ整理は複数所持のシステムごと無くなり、代償にパーツ格差が復活。おかげで機体の固定化は前作どころか前々作クラスの水準に劣化。
      • 「対人バトルがしたい」→導入されたがゲームシステムのせいで全く楽しめない。むしろ敵チーム撃破クエスト以外での交戦は非効率ですらある。なお、『3』のPVには「PvPは入れないでほしい」という意見が採用されていた。
      • 「ガチバトルはしたくない」「ミッションが単調」→マップ数の減少、「ガンプラ運動会」と揶揄される緊張感皆無のルール、同じ展開を6回も繰り返させる上に工夫もないメインストーリーと、更に単調でつまらなくなった。
    • 「対戦はしたいがガチバトルはしたくない」「パーツ整理は面倒だけど同じ機体ばっかは嫌だ」等、矛盾しているような意見もみられる。客の意見を取り込むことは重要だが、すべて取り込もうとして中途半端になってしまったのだから目も当てられない。


体験版の配信時期

  • 発売1週間前に本作の体験版が配信された*29
    • しかし肝心のゲーム内容が上記の有様だったため、パッケージ版の予約をキャンセルする人、キャンセル不可のダウンロード版*30を既に予約して頭を抱える人が続出した。
    • 『1』の体験版(厳密に言えばベータ版)では配信から製品版発売まで間があったので、プレイヤーから寄せられた意見をフィードバックする事も出来た。後述の通り開発環境が変わったのであれば、本作も同様の体制をとるべきだったのではないだろうか…。


発売後のバンナムの対応

  • あまりの酷評の多さに、北米バンダイナムコのTwitterアカウントが異例とも言える謝罪を行う始末だが、肝心の日本アカウントは告知以外に無視を決め込んでいる。
    • 特に米国は訴訟大国としても知られており、海外ファンにとっては待望のガンダムIPであるのも相まって、「下手に不誠実な態度を取ると後が怖い」という意識も大きい。
  • 発売して間もなく発表されたアップデート予定は、9月3日のver1.04を以て大方完了したことになる。
    ただし、完了と言っても、あくまで「未完成状態が解消された」だけの話であり、「○○が良くなった」というよりは「○○すらなかった」という方が表現として正しい。
    • 本作に一縷の望みをかけ更なる改善アップデートを待ち望んだ者もいたが、結局、その後のアップデートは予告していた機体を追加するだけのものしかなかった。
  • その後の運営の仕事は季節ごとのガンプラ構築コンテストを開催するだけに留まった。
    • 2019年4月11日を以ってカスタマイズコンテストも終了。発売から9ヶ月少々で本作の運営は完全に機能を停止した。


開発環境の変化

  • メインデベロッパーはシリーズを通して「クラフト&マイスター」が担当しているが、『3』までの実開発として携わっていた「イリンクス」(シリコンスタジオの関連会社)は本作では参加していない。
    • イリンクスは『3』までのプログラム・企画全般に加え、『2』『3』では機体モーションやデザインの一部まで担当しており、文字通り本シリーズにおける版権以外のほぼ全てを握っていたと言っていい。
    • いわば「脊髄と心臓を一挙に抜いてしまう様な暴挙」であり、いくら「New」を冠するとはいえ流石に無謀としか言いようがない。


限定版付属プラモ

  • 本作には前述の『ビルドGサウンドセレクション』の他、「HGBD 1/144 ガンダムAGEIIマグナム [クリアカラー]」が付属してお値段12,744円(税込)のプレミアムエディションが存在。
    • しかし本作発売1ヶ月後にガンダムフロント東京のイベント限定とはいえ、ラメ入りクリアカラー版の同じ機体のガンプラが単品販売された。こちらは値段が1,944円(税込)と通常のガンプラと変わらない。
      どちらのカラーバリエーションが良いかは個人の好みによるため一概に言えないものの、数倍の値段でこんなクソゲーまで押し付けられた限定版の購入者があまりに浮かばれない話である。


Windows(Steam)版の販売と価格について

  • PS4版発売から3ヵ月経った9月25日、Windows版がSteamで発売された。
    • 当初はPS4版の発売翌日にSteam版も全世界同時配信開始の予定だったが、直前になって2018年夏に延期され、その後9月に「PS4版のVer.1.04ベース」の内容で配信が決まった。
    • Steam版の価格は日本版が8,208円なのに対して海外版は49.99ドル(約5,640円)と、所謂おま値状態である。本作に限った話ではないので詳細は省略。


外部サイトの評価

  • 通販サイト大手のAmazonでは8割以上のレビュアーから☆1を付けられている*31
  • 基本的に評価の甘くなるPSストアのレビュー*32ですら☆1.5。
  • Amazonレビューや5chの本スレは勿論、本作の攻略wikiですら「ガンブレ3を買いましょう」と推奨している。
    • Twitterなどの各種SNSなどでも「ガンブレの最新作は3」「Newガンダムブレイカーなんてゲームは存在していない」などと、専ら存在を無かった事にされているのが現状である。


その後の展開

  • 発売直後の時点で値崩れが凄まじく、発売から2ヵ月程でAmazon等の通販サイトでは新品未開封のディスク版の値段が定価の80~90%OFFで安定した。
    • 一方、本作の値下げと反比例する形で前作『3』の中古価格が若干値上がりした。買い直し等で前作を購入するプレイヤーが増えた事と、全く無関係ではないだろう。
  • 2018年度クソゲーオブザイヤー据え置き部門でノミネートされ、当初は大賞候補と目されていたが、『RPGツクールMV Trinity』の登場により次点止まりとなった。
  • 本作発売の約1年後、2019年7月31日よりスマホ向けアプリ「ガンダムブレイカーモバイル」が配信開始。約4年後の2023年6月5日にサービスが終了した。
    • 結局のところ、本作で今までのノウハウを放り投げてでも開発会社やエンジンの変更*33を行ったのは「スマホ版リリース」という目標のためである事はほぼ確定している。現に第3弾PVで「スマホゲーム化は時代の流れ」と公言していた。
    • ゲームとしては「ゲーム性の簡素化」「課金要素」といった、本作とは真逆に抜かりないソーシャルゲーム化がなされたが、「俺ガンプラ」作りは十分楽しめ、ストーリーも本作よりはマシ。アップデートもマメに行われ、十分に遊べる内容だった。
    • 2021年に『ガンダムブレイカー バトローグ』としてアニメ化。『モバイル』を原作に『3』のキャラも登場。ただし本作のキャラや設定などは登場しなかった。
    • 2023年には「ROAD TO GUNDAM BATTLE」*34というイベントが開催。こちらはまだ実験的なイベントではあるが、マップやUI周りが本シリーズに酷似している等、実質本シリーズの続編と推測できる要素が多数存在する。
  • 2024年2月21日の「ニンテンドーダイレクト ソフトメーカーラインナップ」で新作『ガンダムブレイカー4』が発表された。 『New ガンダムブレイカー2』ではない 。プラットフォームはSwitchの他、PS4/PS5/Windows(Steam)で発売された。
    • インタビューでも本作の不満や批判を反省しつつ『3』までのナンバリングに沿ったゲーム内容となっていることが明かされている。公式サイトでも本作ではなく『3』からの進化点を紹介されている*35
    • 『4』で追加されたジオラマ機能用のパーツには『New』のキービジュアルポスターも含まれているので、本作が完全に黒歴史化したわけではない。
    • シリーズの公式サイトも本作から『4』のものに置き換わった*36が、本作の公式サイト自体は残っている。しかし検索サイトやガンダムゲーム公式ポータルサイト等ではリンクがいまだに修正されていないため「『New』の公式サイトが削除された」と勘違いする人もいた。
    • 同年4月には『RPGツクールMV Trinity』以来の据置機向けツクールシリーズ新作『RPG Maker WITH』の発売が予定されており、奇しくも2018年度KOTYのツートップが6年越しに捲土重来を狙う形となる。
最終更新:2024年09月18日 10:45

*1 「ビルドGサウンドエディション」に加え、HGBD 1/144 ガンダムAGEIIマグナム [クリアカラー]が付属

*2 ゲージを溜める事で使える必殺技。ただし、EXアクションは使い込む事で全く無関係な機体でもほぼ劣化なく流用できるようになる

*3 例えば初代ガンダムのバックパックにマウントされているビームサーベル、エクシアの脚部にはGNブレイド(ショート/ロング)とGNダガーといった具合

*4 一応、『2』では「アドラステア」が敵戦艦として登場しているが、これは「バイク戦艦」と呼ばれる異様な外見をしており、動きもそのまんま、地上で直進とターンを繰り返すため、とてもじゃないが、原作シリーズにおいても「戦艦」とは呼び難い代物だった

*5 詳細は不明だが、原作の「ベアッガイIII」に関しては頭部に液晶画面がはめ込まれている事が明言されており、この辺の技術の応用と考えられる

*6 ローカル管理な上に、0時等でロック解除ではなく、単純にミッションクリア後の24時間後に再受注出来る様になるため、どんどん時間がずれ込んでいくなど杜撰な点が目立つ。

*7 ゲーム内ではキーパーツと呼称

*8 ガンダムエクシアのGNソードがこれにあたる。主人公機かつこれまでにないタイプの武器だったため、理解できない事もないが、このパーツだけソード系の中で微妙に攻撃力が高く、何故かダッシュ攻撃のモーションだけが僅かに異なる

*9 例:ガンダム>ガンダムMk-2=NT-1等。射撃武装はガンダム>Mk-2という図式が本家アニメの設定で示唆されているが、装甲は両機共に初代ガンダムより明確に上という設定がある

*10 例えば、ただのザクでストライクフリーダムのスーパードラグーンを使う事も可能。ドラグーンやファンネルを搭載していなくとも、量子ビットの様なシステム上のサイコミュ兵器を生成して攻撃を行ってくれる

*11 本機体のパーツのみで組むとゲーム中最低の防御力50になる。現在多用されているのは防御力300超え程度。なおフレームレベル7でのダメージ軽減率は前者が5%に対し後者は30%超え

*12 攻撃力がなんと一桁であり、フレームレベルを最大まで上げても威力がちっとも伸びないどころか、逆に相手もフレームレベルを上げていく中で相殺されたり、むしろ双方Lv1の時よりも弱体化してしまう

*13 自機撃墜時には溜まっていた覚醒ゲージが無くなるが、それ以外のペナルティは基本的に存在しない。

*14 一定時間自機を強化する他、パーツアウトや別パーツで補っていた部分も、強制的に元に戻せる。ただし、覚醒時に自機に付いてるパーツの耐久値は回復しないため、一度別パーツを装着しなければならない

*15 一応説明すると「ファンネル」とは本体から射出して遠隔攻撃を行うための兵器であり、シューティングゲームのオプションのように自機に追従するものではない。

*16 一応、実況自体が入った事自体はとあるキャラの差し金であり、主人公達の感知する所ではない。ただ、試合中から実況部部長の実況が入っている=公的な試合になっている事は全員認識していた事が後に明かされるため、「本筋執筆中では気づいていない事にしたが、後からあるキャラのストーリーを追加するにあたって矛盾点になった」可能性が高い

*17 このヒロインは、過去に自身の勝利至上主義で一悶着起こした事を気に病んでいるため、前述のような台詞が出る。逆に言えば、その設定に沿ったストーリーの差別化が行われていないため、このような矛盾が生じてしまっている

*18 NT-Dやトランザムといった、自機の性能を一時的に強化するEXアクション

*19 まず、そもそもの大前提として、機体データやイベントが配信された形跡がない。改善アップデート時にマスクで機体データを追加していた可能性はあるが、それならそうと、その追加分も一度のミッションで解禁した方が効率的である

*20 後にアップデート時に機体データを追加した旨を記述する様にはなったが、アップデートと称して機体データを追加しているだけの時もある=データなしではアップデートすらしなくなるという事情も……

*21 実際、批判が集まるまでは上記の通り、「宇宙世紀」かつ「ジオン(=敵勢力)」かつ「量産機(あるいはコンパチ)」と、主役機は目玉扱いで、本当に長々と配信し続けるのではと思わせる要素はあった

*22 前作までには登場していた機体が3機、基礎収録機体のコンパチが5機、既に配信済みの前作登場機体が2機、残りはただの基礎収録機体

*23 第1弾で追加されたバーザムが含まれているのみ。もっと言えば、追加機体のラインナップも、未だに宇宙世紀前半で止まっていた状態

*24 ガンダム試作2号機に装備されていた「アトミック・バズーカ」と呼ばれる武装。本シリーズはおろか、「ガンダムシリーズ」として、クロスオーバーする作品ではガンダム内外問わず、最強クラスの武器として扱われる代物

*25 この「核バズーカ」を無限に放つことのできるバグ。ポーズ2回+射撃ボタン2回と非常に簡単に発生してしまう。「操作レスポンスが悪い」という意見を反映するために発射処理の開始を早めた結果、弾切れの確認判定より先に発射処理が割り込むことが原因とされている

*26 オープンβの段階では、製品版で多用されることになる2連及び3連ビームライフル系統の武器が入手出来なかったのも要因の一つ

*27 武者ガンダム系やSD機体、それに付随するEXアクション

*28 正確には、一切の補助機能を無くした、文字通り画面の真ん中を攻撃するだけのロックフリーにはできる

*29 『1』は発売3か月ほど前から、『2』は発売1週間後に体験版が配信されたが、『3』では配信されていない。

*30 これは「一度購入すると予約解除不可」という当時のPSNの基本仕様によるもの。ただし購入時には全ゲームに共通して、返品できない旨の警告は表示される他、現在はPSNの利用規約改定により、一定条件をクリアしている場合のみキャンセルできるようになった。

*31 2019年3月現在、約350件のレビュー中約300件

*32 PSストアのレビューは購入者しかできない仕様。シリーズ随一のクソゲーとして話題になったPS3版「テイルズ オブ ゼスティリア」ですらPSストアでは☆3

*33 『3』までで使われていた「OROCHI」は、ACゲームやPS4/Win系列のコンシューマーソフトでの実績はあるが、スマホでの使用実績は皆無だった

*34 「スキャンしたガンプラを操作してVR空間上で戦う」という、ビルドシリーズを実現させたかのような内容。

*35 実際、『New』を知らない『3』プレイヤーがわかりやすい変更点の紹介になっている。

*36 「検索サイト等から飛べるシリーズサイトのトップアドレスが、最新作のHPにリダイレクトされる」という仕様のため。