【かんごくとう めありすけるたーつー】
ジャンル | 謎解き×パニック×アクティブ3DダンジョンRPG | ![]() 通常版 ![]() Switch版 |
![]() 限定版 |
対応機種 |
プレイステーション4 Nintendo Switch |
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発売元 | コンパイルハート | ||
開発元 |
ゼロディブ コンパイルハート |
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発売日 |
【PS4】2018年7月12日 【Switch】2019年8月22日 |
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定価 |
通常版:7,776円 / 限定版:10,476円 ダウンロード版:6,912円 |
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プレイ人数 | 1人 | ||
レーティング | CERO:D(17才以上対象) | ||
判定 | 賛否両論 | ||
ポイント |
1作目リメイクと新作の二本立て 前作のシステムとバランスを変更 代わりに別の要素が尖った さらに暗くシリアスなストーリー 複数回のアップデートでより難しく |
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コンパイルハートWizライク系列 限界凸記 モエロクロニクル / 限界凸起 モエロクリスタル / メイQノ地下ニ死ス /神獄塔 メアリスケルター 塔亰Clanpool / 神獄塔 メアリスケルター2 / 神獄塔 メアリスケルターFinale |
DRPG『神獄塔 メアリスケルター』の正当続編。登場人物の多くは共通しているが、ストーリーとMAPはもちろん別物。
これまでずっとヴィータでリリースされてきたコンパイルハートのWizライク系列の内の一作だが、今作で初めて対応機種がプレイステーション4(のみ)へ移行した。
開発スタッフは前作と共通している。
前作は超巨大MAPを筆頭に面倒な要素が多かったが、これを反省してか発売前に「マップの縮小」「開発期間とデバッグを倍にした」と公表。
問題の解決が図られ、システムが部分的に変わっている。
一方で、難易度はむしろ上がっている。
ジェイル——それは「生命ある監獄」と呼ばれる難攻不落の人間収容所。
数十年前に突如街が陥没し生まれたこの監獄は、「メルヒェン」と呼ばれる不気味な化け物によって管理されていた。
少年「ジャック」はジェイルの収容者としていつが始まりだったのかを忘れる程の永い時を夢や希望、心の平安、人間らしさの全てを奪われ、日夜不条理な拷問を受けながら、ただ生かされていた。
しかし全ての光から閉ざされたような日々の続くある日…血式少女隊の「つう」と「人魚姫」と名乗る少女がジャックを牢獄から救い出す。
それは自らも血式少女と共に脱獄を企てる運命の始まり…となるはずだった。
逃亡の途中で不死身の怪物ナイトメアに襲撃されたことでジャックの幼馴染「アリス」が謎の暴走を起こす。
アリスを止めようとするも逆に攻撃を受け、ジャックは致命傷を負ってしまう。
さらには地面が崩れ、つうと人魚姫とジャックが転落。その先で、ジャック自身がナイトメアと化してしまうのだった!
つうは他の血式少女隊の仲間と合流し、窮地を乗り切ることができるのだろうか?
…と、何故か1作目の冒頭としか思えないようなシーンから始まりながら、
故人であるはずの人魚姫が平然と登場し、ジャック(前作主人公)を差し置いて謎の新キャラ「つう」が新主人公に据えられている。
2作目から始めてもついていける構成でありつつ、1作目の既プレイ者には驚きの連続、というニクいストーリー。
なお、公式ツイッターおよびスタッフのコメントでは2→1の順にプレイすることをむしろ推奨しているが、それについてファンの反応は賛否両論である。
他、作中とは全く別のお気楽世界観を舞台にした、ショート恋愛ADVゲーム『恋獄塔 めありーすけるたー』が本作のDLC予約特典として付いてくる。(*1)
1&2と合わせ、「計3本の全く異なるストーリーを楽しめる」ことが本作のウリの一つである。
1&2が全体的にシリアスになっているのに対し、「恋獄塔」は煉獄の当て字ながら字面通りのまったり甘い内容となっている。
わざわざ予約特典ゲーム限定の学生版立ち絵と一枚絵が多数用意されている。
前作はメニューで黒色と赤色がふんだんに使用されていたが、2では白色と青色を基調にしたメニューにデザインが変更されており、これはつうと人魚姫のシンボルカラーでもある。
2では、前作と仲間に加入するタイミングがほぼ逆になっている(選択肢による順序変化は無し)。また、基本のコスチュームや容姿に変更が加わっている。^ 割と早期に便利な血式スキルを持つハーメルンやグレーテルが加入するようになっている。
主な仕様は前作準拠。拠点とダンジョンを行き来し、ダンジョンでシナリオが進む基本的な構成はそのまま。
以上のシステムにより、プレイヤーがダンジョン探索を自主的にカスタマイズ可能になり、効率よく装備品を回収できるか等プレイヤーの工夫で探索効率が大きく左右されるようになった。
+ | 2新規のザコ敵は、複数の生物が縫合されていたりときついデザインのものが増え、美少女vs化物の構図がさらに印象的に(スクリーンショット)。 |
以上のシステムにより、戦闘が1ターンで即終了ということが無くなり、ザコ戦でもじっくり戦わせる調整になった。なおいずれも2のみの要素である。
+ | 1と同じ場所も登場するが、MAPはもちろん外観も変化し、場所によってはさらに狂気を感じる装いに(スクリーンショット)。 |
+ | 相変わらず、ブラッドスケルターモードでは半裸から全裸に近い姿になり、新登場の人魚姫に至っては下半身が化物になってしまう(スクリーンショット)。 |
ゲームバランスの調整とシステムの追加により、単調さがかなり薄れたが決して楽にはなっていない。
バランスも全体的に尖っており、ともすれば概ね適正ともいえるし、人によってはバランスが悪いとも感じる。
ストーリーも2単体で見ると悲劇の連続であるが、だからこそ真エンドまで辿り着きたいと思えるゲームでもある。
真エンドまで到達したプレイヤーの多くは展開に感嘆しており、システムまで気に入ったプレイヤーなら手放しで絶賛評価している。
ストーリーと雰囲気を重視したDRPGとして、ますますコアなファンを獲得した一作となった。
*1 『恋獄塔 めありーすけるたー』は予約特典でしか遊べない
*2 公式サイトのキャラクター紹介を見ればすぐ分かり、隠しもしておらず、摩訶不思議な続編と公式で銘打つなどむしろその違和感を推しているかのような宣伝をしている
*3 これらの事前情報に加え前述の予約特典の『恋獄塔 めありーすけるたー』の存在もあって、本編はシリアスで恋愛要素はこちらで補完するのではないかと予想していた人もいた(本編に微笑ましいイベントもあるためシリアス一辺倒ではないものの、ギャルゲー風味な雰囲気を味わうという意味では当たっていた
*4 発売前の電撃PS誌のインタビュー記事にて「新しい男主人公と前作キャラがイチャイチャするのは見たくない」というスタッフの発言があった
*5 変貌前には人を何度も庇ったり変貌後も心優しさが強調されることも多く、仲間たちからの扱いも悪くなく見せ場もある。無論、怪物然とした容姿であったり意思疎通が困難な点を受け止められないという意見もある
*6 作中でもキャラクターが「いらいらする」と感想を漏らすほど
*7 コンパイルハートはパラレルワールド扱いの続編をよく出していたため、発表直後には本作もそうだと思われたが、前作の小説担当及び本作の原作者が自ら「パラレルではない正統続編」だとツイートする事態もあった
*8 10レベル上げるごとに転職が1回可能になるシステム。よっぽど寄り道していない限りレベル10台前半で第二ボスに到達する。
*9 前述の通り、何故か電パイルとして扱われていなかったのは、Switch版の展開も視野に入っていたためだろうか?
*10 前3作はDL専売という形式だった。