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風ノ旅ビト

【かぜのたびびと】

ジャンル アドベンチャー
対応機種 プレイステーション3
プレイステーション4
メディア ダウンロード専売
発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメント
開発元 thatgamecompany
発売日 【PS3】2012年3月15日
【PS4】2015年7月23日
定価 【PS3】1,143円(税抜)
【PS4】1,200円(税抜)
プレイ人数 1~2人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
ポイント 美しいビジュアルとBGMから生まれる雰囲気
雰囲気重視の内容である点には留意すべし
thatgamecompany作品
Flow - Flowery - 風ノ旅ビト
SIEワールドワイド・スタジオ作品


概要

『flOw』や『Flowery』を手掛けたアメリカのthatgamecompanyによる、3Dアクションアドベンチャーゲーム。
原題は『Journey』*1。「Journey」とは旅という意味で、「Travel」とは異なり長い陸上の旅を指すことが多い。

特徴

  • ゲームは広大な砂漠からスタートし、タイトル通りプレイヤーは旅をしていく。
  • 基本操作
    • 左スティックで移動。
    • 右スティックでカメラを操作。
    • 〇ボタンで光と音を出す。特定のオブジェクトが反応する。
    • スカーフが光っているときに×/L1/R1ボタンで飛行可能。スカーフの光は各地で飛んでいる赤い布に触れることなどで再び光るようになる。
  • ゲーム構成
    • ステージ制を採用。様々な砂漠ステージの他に、後述の地下や山などのそれらも存在する。
    • 個々のステージでは出口を探して進んでいくことになり、高所をジャンプで踏破したり、ガジェットを探して操作しないと進めないこともある。
  • オンラインプレイにも対応しており2人プレイも可能。
    • インターネットに接続していると、進行状況の近いプレイ中の人物と自動的にマッチングされる。
    • PS Plusに加入していなくてもオンラインプレイは可能となっている。
    • 出会った他のプレイヤーとは、協力プレイに加えて簡単な意思表示も交わせる

評価点

本作が高い評価を得られているのは、クオリティーの高いビジュアルとBGMによって表現される「雰囲気」が最高であることが要因であろう。

  • 非常に美しいビジュアル
    • ステージも砂漠から始まり、遺跡、地下道、雪山など様々なロケーションが存在し、どれもが非常に美しい。特にステージ4の、空飛ぶ不思議な生き物達の下を爽快に滑走する自キャラクターの周囲で、砂漠の砂が一粒一粒太陽に照らされて輝くシーンでは、何らかの感動を覚えたプレイヤーも多いのではないだろうか。
    • シンプルだが、適宜緻密で色彩的な描写が加えられた、絵本のようなグラフィックも幻想的な雰囲気を醸し出しており、後述のBGMも合わさって非常に評価が高い。
  • BGM
    • オースティン・ウィントリー氏による、オーケストラを用いた様々な状況に合わせたBGMも好評。美しい独奏チェロによるテーマの他に、特に終盤のとある箇所はビジュアルも合わさって非常に壮大なシーンとなっている。

賛否両論点

  • 世界観やストーリーの具体的解説は一切ない
    • 本作のストーリーらしきものは文章ではなく、壁画やカットシーンなどで表現されている。
    • 主人公はどうやら巨大な存在を目指して旅しているようなのだが、文章も操作説明以外全く出てこないので、本作の世界観とストーリーをどのように解釈するかは、完全にプレイヤー自身に委ねられている。
    • 考察などのやりがいがある、説明せずとも伝わってくるという意見もある一方、本当に全く説明されないので意味不明と感じる人も少なくない。
  • ゲーム性・やりこみ要素は低め
    • ゲームオーバーといったものも存在せず、良く言えばシンプル、悪く言えば単調な内容となっている。
    • 戦闘や複雑なアクションも無いに等しく、普通にクリアするだけなら簡単だが、トロフィー取得を目指そうとするとある程度の探索や敵からの攻撃の回避などを要求される。
      • もっともゲームの実績/トロフィーというものはゲームの評価に絡めるほど重視する人がいる一方で、全く気にしない/ゲームの評価には含めない人もいるので、これをやり込み要素として見るにしても賛否が分かれる。
    • 本作は雰囲気重視の作りとなっているので、世界観に魅力を見出せるかどうかで評価が分かれるところ。

問題点

  • ボリュームは少ない
    • ロープライスゲームなので価格相応ともとれるが、2~3時間程度で一周できる。

総評

美しいビジュアルと壮大なBGMで最高の雰囲気を感じ取れる秀作。
一方で本作がいわゆる「雰囲気ゲー」である点には留意して頂きたい。
雰囲気こそ最高だがシンプルなゲームシステムや、文章では語られない物語など人を選ぶ内容であることも事実であり、購入を検討する際はその点を十分に理解する必要がある。

余談

  • 本作を高く評価する人からは本当に評価が高く、事実2012年 Game of the Yearを総なめしている。
    • 特にGame Developers Choice Awardsでは、Game of the Yearを含むノミネートされた全6部門を全て制すという偉業を成し遂げている。
  • 2019年には精神的続編とされる『Sky 星を紡ぐ子どもたち』が、同じthatgamecompanyから発売された(当初はiOSのみで、このあと他のハード版も発売された)。
    • 基本無料制を採用して、旅の途中でさらに多くの「旅人たち」と交流できるようになっている。

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最終更新:2023年01月06日 16:24

*1 Win(Steam)版及びiOS版は原題で発売されており、こちらはAnnapurna Interactiveがパブリッシャー。