3Dブロック崩し

【すりーでぃーぶろっくくずし】

ジャンル ブロック崩し
対応機種 ニンテンドー3DS
メディア ダウンロード専売
発売・開発元 シルバースタージャパン
配信開始日 2011年6月7日
定価 509円
プレイ人数 1人
セーブデータ 1箇所・オートセーブ方式
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 なし
ポイント 極めてシンプルなブロック崩しゲーム
操作がほぼ十字ボタンオンリー
シンプルすぎて味気ない


概要

シルバースタージャパンがリリースしたニンテンドー3DSのダウンロード専売ソフト。3DSのDL専売としてはローンチタイトルであり、同社が初めて手掛けた3DSソフトでもある。

極めてシンプルなスタイルのブロック崩しゲームがプレイできる。なお、3Dと銘打っているが3D的な要素は含まれていない*1

全50ステージ構成のステージセレクト制。


ゲームルール

  • 操作体系
    • 十字ボタンでパドルの左右移動を行う。他はボタンでボールを発射するのみ。
      • 3DSのゲームではあるがスライドパッドやタッチ関連の操作には一切対応していない
      • パドルの当てた位置によってボールの角度が変わる。また、ミスせずにパドルで跳ね返し続けると、ボールのスピードが徐々に上がり続ける。
  • ゲームの流れ
    • 各ステージを段階的にクリアしていくのが大まかな目的。それ以上でもそれ以下でもない。
      • ゲーム初期時はごく一部のステージしかプレイできないが、クリアを続けると選択可能なステージが増えていく。
      • ステージクリアをすると、ハイスコアや最速クリアタイムがステージ単位で記録される。
  • ブロック・アイテムの種類について
    • 本作に登場するブロックやアイテムの種類は以下のものがある。
      • ブロックはすべて不動かつ同じ形である。ブロックを破壊すると時折何かのアイテムが出現・落下し、それをパドルに接触させれば効果が発揮される。
+ ブロック・アイテム一覧
ブロック
通常ブロック ボール1回を当てると破壊可能な水色ブロック。
強度+1ブロック ボール2回を当てると破壊可能な緑ブロック。
強度+2ブロック ボール3回を当てると破壊可能なオレンジブロック。
破壊不可能ブロック ボールでは破壊できない黒ブロック。誘導ブロックの爆発の巻き添えのみで破壊可能。壊さなくてもステージクリアは可能。
誘導ブロック ボールを当てると爆発し、周囲のブロックを巻き添えで破壊できる赤ブロック。
アイテム
パドル拡大 一定時間、パドルが大きくなる。
パドル縮小 一定時間、パドルが小さくなる。
パドル倍速 一定時間、パドルのスピードが上がる。
パドル低速 一定時間、パドルのスピードが下がる。
パドル粘着 一定時間、パドルにボールが触れると引っ付く。引っ付いたボールはボタンで発射できる。
バリア 一定時間、パドル下側にバリアが張られミスを防いでくれる。
ボール貫通 一定時間、ボールにブロック貫通能力が付く。
ボール倍速 一定時間、ボールのスピードが上がる。
ボール低速 一定時間、ボールのスピードが下がる。
ボール分裂 ボールが2つに分裂する。片方がパドル下側に落ちてもミスは免れる。
スコア倍率 一定時間、入手スコアに倍率がかかる。「×2」と「×5」の2種類あり。
1UP ボールのストックが1つ増える。
  • ステージクリア・ミス条件について
    • 画面内にあるブロック(破壊不可能ブロックを除く)をすべて破壊すればステージクリアとなる。
    • パドルの下側にボールを落としてしまうとミス。ボールのストックは各ステージ一律で5つ。

評価点

  • ブロック崩しとしてはごく無難な出来
    • 特にプレイ環境の不具合やゲームバランスが崩壊している部分はなく、とりあえずは遊べるゲームではある。
      • 「シンプルで無個性といわれようが問題なく遊べればいい」という言葉がしっくりくる内容というべきだろうか。
      • 各ステージにボールのストックが5つあるので、ある程度のミスをしても十分にクリアは可能。各ステージの難易度も平坦である事が多く、苦戦する局面は少ない。
  • 幻想的な雰囲気のグラフィック・BGM周り
    • 透明感のあるグラフィックとそれに合ったBGMが幻想的な雰囲気を醸し出している。
      • 外観的には平凡ではあるものの、どことなく癒しを感じさせる外観でプレイできるというのはある意味本作の特色といえる。
      • 10の倍数ステージをクリアする度に背景とBGMが変化する。また、言葉では伝えにくいがステージクリアの楽曲が謎の神秘性を感じさせる。

問題点

  • 十字ボタン操作にしか対応していない
    • 3DSでリリースされたにも拘らずスライドパッドやタッチ関連の操作に完全非対応
      • 先代機であるニンテンドーDSでタッチ(スライド)操作のブロック崩しゲームが前例としてあるのに、常時十字ボタンのみでパドル操作をしなければならない。
  • シンプルすぎて味気ない
    • たった5種類のブロックが全ステージで使い回されるので、各ステージのバリエーションが悲しい位に少ない。
      • どのステージもブロックの種類と位置が気持ち程度に変えられているだけで、このステージならではというべき変化性がほぼ皆無。
      • 強いていえば誘導ブロックを破壊した時の爆発に特性があるものの、この程度のものでは正直焼け石に水である。
    • ブロック崩しとしての最低限のゲーム性が再現されているだけで、本作独自のオリジナリティというものもかなり薄い。
      • 特別にブロックを壊しまくる爽快感がある訳でも、嬉しくなるような派手な演出が搭載されている訳でもなく、あまりにもシンプルすぎて全編通してプレイが味気ない。
  • 視覚的な問題の数々
    • アイテムのグラフィックがやけに小ぢんまりと描かれており、何のアイテムなのかが非常に判別しにくい。
      • 明確な色分けや分かりやすい記号表示などがされておらず、肉眼で確認するのが難しい位に分かりにくい。おまけに高速気味で落ちてくるのでより混乱してくる。
    • パドルと背景が同化しているステージが一部あり、時折ボールの跳ね返しがやり辛い事がある。
      • これのせいで変なミスに陥りやすくなっており、クリア自体は容易でもノーミスが地味に困難になりやすい。

総評

ブロック崩しとしては致命的な欠陥はなく、遊べるといえば遊べるゲームではある。誰にでもプレイできるシンプル趣向な内容なのは決して悪いものではない。
しかし、あまりにもシンプルすぎて本作ならではの面白みを感じにくく、新作として製作された意図がいまいち見えてこない。
本作よりもボリュームや演出の面で優れたブロック崩しゲームは他にたくさんあるので、わざわざ本作を選ぶ意義もないだろう。

最終更新:2022年03月27日 01:06

*1 本体の3D立体視に対応しているだけで、ゲームとしては完全に2Dのゲームである