妖怪ウォッチ4 ぼくらは同じ空を見上げている

【ようかいうぉっちふぉー ぼくらはおなじそらをみあげている】

ジャンル RPG
対応機種 Nintendo Switch
発売・開発元 レベルファイブ
発売日 2019年6月20日
定価 パッケージ版:6,458円
ダウンロード版:6,578円
プレイ人数 1人
レーティング CERO:A
備考 アップグレード版『妖怪ウォッチ4++』がPS4とのマルチで後に発売
妖怪ウォッチ4 → 4++アップグレードパック(1,650円/税込)を購入することでもアップグレード可
判定 良作
ポイント 1人用RPGに特化
前作にあったシステムはほぼ撤廃
世代を越えた壮大なストーリー
不満点の改善や作り込みと引き換えにボリュームは減
妖怪ウォッチシリーズ

※操作方法はSwitch版のものを記載しています。

概要

かつて全国的なブームを巻き起こした「妖怪ウォッチシリーズ」の第4作目。 『3』の発売以降に展開されたアニメ「妖怪ウォッチ シャドウサイド」や劇場版「FOREVER FRIENDS」などのプロジェクトを繋ぎ、ひとつのゲームに昇華させた一作。

特徴

  • 4つの世界
    • 本作の舞台は主に4つの世界。突如現れた「世界のトビラ」を通じて、これらの世界を行き来しながらストーリーを進めていく。
      • 物語は「現代」から始まる。ここは小学生のケータたちが住む過去作でもおなじみのマップで、HD化によってリアリティの増した世界を堪能できる。
      • 少しストーリーを進めると解禁される「未来」は、「妖怪ウォッチ シャドウサイド」の舞台となった現代から30年後の「さくら元町」。長い歳月をかけて妖怪たちも様変わりし、 シャドウサイド と呼ばれる凶悪な姿への変身能力を得ている。
      • 中盤で行けるようになる「過去」は、「映画妖怪ウォッチ FOREVER FRIENDS」の舞台である60年前のさくら元町。地理的には未来と同じ場所も含まれており、ノスタルジー溢れる風景が広がっている。また、ゲーム版では初となる 冬の街 である。
      • そして4つ目の世界は「妖魔界」。一口に妖魔界といってもさまざまな場所を訪れることになるが、主に探索するのは「FOREVER FRIENDS」で初登場した60年前の先代閻魔大王が治める城下町。たくさんの店が集まる活気に溢れた場所で、4つの世界すべての妖怪ガシャが集まった施設も存在する。
    • 妖怪ウォッチを持つ主人公たちは、未来で結成された「妖怪探偵団」に所属していく。フィールドでは操作キャラを自由に交代することが可能。
  • 戦闘システムが一新
    • これまではターンに従って行動するRPGだったが、本作ではアクション寄りに。 プレイ感覚としては「バスターズ」に近く、攻撃範囲をよく見てダッシュで回避したり、タンク役に攻撃を引きつけてもらったりといった戦い方がそのまま通用する。
    • 人間キャラがバトルに参加するようになった。
      3体の妖怪に加え、「ウォッチャー」として人間が前線に立って戦う。主な役割はともだち妖怪の支援だが、自ら攻撃に参加したり、敵の攻撃を受け止める役割を担うこともできる。詳しくは後述の「6人のウォッチ使い」で。
    • 戦闘中は十字ボタンで操作キャラを切り替えられる。妖怪のさぼり状態を能動的に解除したり、自分の思った通りに行動してもらうことが可能になった。絶対に倒されたくないキャラに切り替え、ひたすら逃げ回るのも作戦のうち。
    • わざの使用には YP を消費する。YPは妖怪であれば時間経過で回復する他、ウォッチャーによる「妖気スイトール」「妖気オクール」(後述)の効果でも増やせる。ただし、YPが足りていても、一度使ったわざはしばらく再使用できない。
    • 妖怪のわざはシステムに合わせて一新。設置した場所の周りに回復フィールドを展開する「やすらぎ地蔵」や、近づくと爆発してダメージを与える「妖魔地雷」など、変わった効果のスキルも増えた。
    • ひっさつゲージが満タンの時にX+A同時押しで、通常の妖怪は「 グレート化 」、シャドウサイド妖怪は「 シャドウサイド化 」が発動。一定時間能力がアップする上に、もう一度X+Aを同時押しすると必殺技を使用する。
    • 敵をひるませたり弱点を突いたりすると稀に「 ついげき 」が発生し、控えの妖怪がクリティカル相当のダメージを与えてくれる。さらに、これを受けた妖怪は一部を除いて確実に後述の「こんすい」状態になる。
    • HPがゼロになったり、ついげき等の大技を受けた敵妖怪(イベント戦の敵やボス妖怪は除く)はたまに「 こんすい 」状態になる。これは「 昏睡 」と「 魂吸い 」を掛け合わせた用語で、こんすい状態の敵からは「魂」を吸い取ることができる。これは後述の「魂カツ」で活用できるアイテム。
    • 魂の吸い取りには、 残りHPにかかわらずその妖怪を倒すことができる という副次効果も*1。これを狙って、「なまはげ」などの強敵に序盤から挑む価値が高まっている。
    • 必殺技を使うなどナイスな行動をとった仲間がいる場合、Aボタンを押すと「やるじゃん!」と声かけをする。声をかけられた側はすばやさがアップし、妖怪の場合はさぼりにくくなる。
    • +ボタンを押すと「 ストップウォッチング 」が発動してゲーム内の時間が停止。戦況を落ち着いて見渡しつつ、集中攻撃したい妖怪へピンを刺したり、アイテムの使用や交代ができる。アイテム使用と交代にはクールタイムが設けられており、一度使うとしばらく選択できない。
    • 残りHPの低下や時間経過によって、控えメンバーが交代アピールを出すことがある。Aボタン長押しでアピールに応じると、クールタイムなしで交代できる。
    • 戦闘中のメンバーが全滅すると、たとえ控えメンバーが生きていたとしてもその時点で敗北。これにより、ウォッチャーの交代要員が5人いる中盤以降でも油断はできないバランスになっている。
    • なお、-ボタンを押すと オートバトル に切り替わる。どうしても操作が苦手な人はこれに頼った方が安定する…ということもある。
  • 6人のウォッチ使い
    • 妖魔界の伝承に導かれて、妖怪ウォッチの所有者たちが「 妖怪探偵団 」として集結。時を超えて黒幕の野望に挑む。
    • それぞれ妖怪と同じように固有のステータスを持ち、また後述のスキルツリーを使ってさまざまな技を習得可能。人間離れした妖術も、ウォッチの力を解放すれば使えるようになる。
    • 全員が共通して「 妖気スイトール 」と「 妖気オクール 」を最初から持つ。これは YPを敵から吸い取り、味方の妖怪に分け与える という効果で、ともだち妖怪が十全に力を発揮するためには欠かせないもの。
    • 基本的にはこのスキルを使って、ともだち妖怪のYPをマネジメントするのがウォッチャーの仕事。戦いに参加できるようになったとはいえ、「人間が妖怪の力を引き出す」という根本は変わっていない。
    • さらに、X+A同時押しで必殺技を発動できる。どれも非常に強力で、タイミングよく使えば戦況を一気にひっくり返せる。
+ 各ウォッチ使いの詳細

※名前はデフォルトのもの。最初に変更することもできる。

  • ケータ
    • ゲームが始まったら最初に操作する、おなじみフツーの小学5年生。過去作での実績から「 伝説のウォッチ使い 」として妖怪たちの間で名が知られるように。最初は初期型の妖怪ウォッチを使っているが、途中で「妖怪ウォッチエルダ」に乗り換える。
    • 妖力、妖術まもりがやや高めで、攻撃系のスキルを中心に習得する。しかし火力はトウマに劣り、妖怪の支援はナツメやフミの方が得意と、設定通り フツー …というか若干パッとしない性能で明確な役割を持ちづらい。
    • 逆に言えば倒されることによる痛手が小さいので、未知の敵に対する小手調べや弱点探り、時間稼ぎには重宝する。
    • 必殺技は「 ミンナヘンゲ【攻】 」。味方妖怪全員をグレート化orシャドウサイド化させ、さらに攻撃力を強化する。攻めに特化した味方が揃っている時に使うのが有効。
  • フミ
    • ケータが想いを寄せる近所の女の子。本作では、本編中で初めて妖怪ウォッチを手にするという設定。ただし、その際に 以前に自分が妖怪ウォッチを持っていたような気がする と口にしている*2
    • ケータと同じく妖力・妖術まもりに優れているが、より特化型のステータスになっている。スキルは回復系が中心で、特に貴重な 全体回復技 が使えるのは大きい。
    • 必殺技は「 ミンナヘンゲ【癒】 」。味方妖怪全員のグレート化orシャドウサイド化に加え、HPを大きく回復させる。ピンチ状態から一気に攻勢に転じることができる、かなり強力な技。
  • ナツメ
    • 未来のケータの娘。中学生で、ケースケという小学生の弟がいる。「妖怪ウォッチエルダ」の使い手。
    • ステータスはバランス型で、援護系のスキルが得意。妖怪の攻撃や防御を上げたり、フミほど得意ではないが回復もできるなど、妖怪の力を最大限に引き出すことができる。自分自身の強化・回復手段に欠けるのが弱点か。
    • 必殺技は「 ミンナヘンゲ【守】 」。他2人のミンナヘンゲに比べると、守備に不安のある妖怪でも強引に攻めに行けるのが強み。
  • トウマ
    • 「妖怪ウォッチオーガ」に選ばれた少年。クールだが、年相応に厨二病っぽい一面も。
    • 彼の特徴は必殺技の「 憑依召喚 」。「剣武魔神」という特殊な妖怪を自分の体に降臨させ、しばらくの間その妖怪となって戦う。さらに召喚中は無敵のため、強気に戦える(ただし攻撃を受けたらノックバックするし、YP切れもあるのでゴリ押しはできない)。
    • ストーリーの進行とともに必殺技で召喚できる妖怪が増えていく他、ウォッチスキルを解放すれば通常の技でも一部の憑依召喚を発動できる。
    • どの技も高性能だが、クールタイムが長いため小回りが効きづらい。加えて 憑依召喚中は技が書き換わって妖気スイトール・オクールが使えなくなる など、味方の妖怪のサポートが手薄になりやすい弱点も。憑依召喚中に味方が壊滅し、解除された途端に大ピンチに陥ることもありえる。
    • 「ひとりのとき全ステータスアップ」というウォッチスキルがあるので、あえて一人で戦うというプレイスタイルも考えられる。ただし本人の守備面は脆いので、装備などでの対策は必須。
  • アキノリ
    • 妖怪探偵団のリーダーである、妖術使いの家系の大柄な少年。ストーリーの途中で「妖怪ウォッチアニマス」の使い手となる。
    • 基礎ステータスは守備型。自分がヘイトを集める(攻撃を引き受ける)ことで、味方がダメージを気にせず戦えるようにするのが得意。
    • すばやさの低さが弱点。しかし、ウォッチスキルの「アピール(自分に敵のヘイトを集める効果)」を強化してすばやさアップの効果を加えたり、「やるじゃん!」ですばやさを一時的に上げたりなど、克服の方法は多い。
    • 必殺技は、妖怪ウォッチアニマスの力による「 幻獣召喚 」。剣武魔神が統べる幻獣を呼び出し、全体攻撃や味方の回復技等を放つ。
  • シン
    • 1960年代の桜町に住む男の子。友達のイツキやタエと一緒に、母の魂を奪った妖怪を追っている。
    • 本格参戦はストーリー後半であり、慣れてきたタイミングで加わるキャラだけにピーキーな性能。
    • 物理まもりはアキノリを凌ぐほど高いが妖術まもりは低いため、ぶつける相手の判断が重要。さらにスキルは「妖魔地雷」「影縫いの術」など妨害系に特化しており、効果的に使うにはテクニックを求められる。
    • 必殺技は「 ミンナゲンキ 」。これは 戦闘不能の味方を復活させた上に全員を大きく回復させる という破格の性能を持っており、壊滅状態から一瞬で立ち直ることができる。
  • ここで説明したキャラ性能はごく一端に過ぎない。ウォッチスキルの選択によって同じウォッチャーでも戦い方にはバリエーションが生まれる上に、ストーリー終盤になると全員が新しい必殺技を習得したり、専用装備が手に入ったりして新たな特性を得ていく。
  • スキルツリー
    • レベルアップで獲得できる「ウォッチポイント」を消費して、「 ウォッチスキル 」の習得が可能。「妖気スイトール」にHP吸収効果を追加したり、味方妖怪のステータスを常時アップさせるなど、さまざまなバトルスタイルに対応できるスキルが揃っている。
    • レベルアップで新技を覚える妖怪とは違い、ウォッチャーの技はスキルツリーを使って増やしていくことになる。一度に覚えられる技は4つまでであり、それ以上習得した場合は編成画面で装備中の技と入れ替える必要がある。
    • スキルの内容はウォッチャーごとに異なる。中には固有の必殺技を強化するスキルも。
  • 魂カツ
    • バトルなどで入手できる「魂」を使って妖怪のマッチング、ともだち妖怪の強化ができるシステム。「魂サル」という妖怪が案内役を務める。
    • 「マッチング」では、魂やアイテムと引き換えに妖怪をともだちにすることができる。妖怪のレベルや性格は事前に確認できるため、いわゆる厳選の手間が必要ない。なお、ここでともだちにする妖怪は最初からニックネームが決まっている。
    • 他にも、魂やアイテムを消費して妖怪のステータスを強化する「育成」、強力な装備アイテムを作る「そうびカスタム」がある。大量の魂を要求される場合もあるが、レアリティの高い魂を「ばらす」ことでも集められる。
  • 探索・収集要素
    • マップのいたるところに「ミツマタマーク」が隠されている。サーチライトを当てて発見するとアイテムを入手できる。さらに集めた数に応じた特典も貰える。
    • あるキャラから渡される「トレジャー写真」に映った場所を探し出すとアイテムを見つけられる。ここで手に入るアイテムは比較的良いものが多い。
  • その他細かな点
    • 「ナビワン」が登場。プレイヤーの前を歩き、次に行くべき場所へと案内してくれる。マップ上にピンを指しておくと、その場所への案内も行ってくれる。
    • 妖怪サーチのシステムが変更。今までのように車や自販機の下などを覗き込む必要はなく、ライトを当てて探すアニメ準拠の仕様になった。
    • サーチライトで「妖気汚染」が見つかることがある。ひっぺがすと妖怪やアイテムが出てくるが、妖気汚染からの攻撃を受けて吸い込まれてしまうと不利な条件での強制戦闘になってしまう。
    • 同じくサーチライトによって「トビラ」が見つかることがある。ゲーム内で手に入るアークを使用すると中に入ることができ、通常より魂を落としやすい妖怪と戦ったり、ボスと再戦したりできる。
    • 配信アイテムを受け取る「こやぎ郵便」にいつでもアクセスできるようになった。
    • 玩具「妖怪アーク」と連動。1日1回、かざすとアイテムを得られる。
    • セーブデータは1つに減少。代わりにオートセーブ機能が搭載されている。

評価点

  • 繋がる壮大なストーリー
    • アニメ版「シャドウサイド」と映画版の「FOREVER FRIENDS」それぞれの展開が、繋がった一連の出来事として描かれる本作。「 時代を越えて続く友情 」がテーマの、シリーズでも屈指のスケールを誇るストーリーが持ち味。
    • 「FOREVER FRIENDS」側のエピソードは、シン1人ではなく妖怪探偵団全員で事件に立ち向かうように変わったのに伴い、映画版ではやや違和感のあったシーンに説得力が加わった上、新たな燃えどころも生まれている。
    • ケータやフミの住む現代はあまりストーリーに絡んでこないため「出す意味があったのか?」と途中で思うかもしれないが、実はとある伏線が貼られており、最後の最後で重要な意味を持つ。
    • ラスボスは「シャドウサイド」に因縁の深いキャラクターだが、その最終決戦には過去作や「FOREVER FRIENDS」を彷彿とさせるギミックも組み込まれており、 シリーズの総決算 と言えるものになっている。
  • 主要妖怪をストーリー上でともだちにできる
    • 今作では、かなり多くの妖怪がストーリー上(または簡単なクエスト)で必ずともだちになってくれる。ちょっと寄り道するだけで現代版とシャドウサイド版両方の「コマさん」「コマじろう」が中盤には揃い、終盤ともなると一部のSランク妖怪すらともだちになる。
    • 今までのシリーズでは、主要な妖怪に関してはクリア後にバトルを挑み、その上で運が良ければともだちになるという仕様だった*3。今作にもそういう妖怪は残っているが、確定加入の妖怪+ウォッチャーの強化でパーティがおおかた完成するため、そこまで気にならない。
    • レジェンド妖怪*4の撤廃や妖怪の総数自体が減っているのもあり、(連動特典などを除けば)コンプリートの難易度は大きく下がっている。
  • 進化した戦闘システム
    • 後述のように複雑ではあるが、アクションRPGとして生まれ変わった戦闘システムは自由度が非常に高く爽快感がある。
    • 戦闘中の操作キャラの切り替えが無制限なのが最大の特徴。状況に応じて操作キャラを切り替える、妖怪一体だけに絞って戦う、過去作のように人間を操作してサポートに徹するなど、戦術がより広まった。
    • ガン攻めするも良し、ヒットアンドアウェイでも良しと、一つのキャラだけでも多様な動きが取れる。今までは他の妖怪に守ってもらう必要があった打たれ弱い妖怪も、うまく攻撃をかわしつつ技を撃っていくことで手軽に活躍させることができるようになった。
    • 今作の敵妖怪は強めに設定されていて、しかも同時に6体まで出現する。今までのようにランクの高い妖怪を使ってゴリ押すのは難しく、特に終盤では「弱点を突いて『ついげき』を発動させて『こんすい』状態にし、魂を抜いて敵の数を減らす」といった、システムを活用した戦略が重要。
    • 「2」のようにやや難しめだが、装備や編成をちゃんと考えればどのようなプレイスタイルであってもエンディングまで行ける難易度に収まっている。
    • バスターズにはなかった回避アクションが追加された。攻撃の回避に運が絡む要素がなくなったので、操作に気をつければ安心して戦える。
    • オート操作のAIは結構賢く、技の動作中でなければ範囲攻撃をしっかり避けてくれたり、体力が減っている味方に近づいて「回復の陣」を張るなど、おおむね適切な行動を取ってくれる。
    • アイテムに制限が追加。一度使うごとにクールタイムが発生し、妖怪の切り替えやアイテムが使用不能になる*5。状況や戦局に応じてどのタイミングで使うかという、プレイヤーの技術も試されるように。
  • 移動の利便性がさらに向上
    • 作品を追うごとに早くなっている自転車の入手タイミングは、ついに最序盤となった*6
    • マップ上でのスタミナが撤廃。常時ダッシュで移動することも可能になった。
    • ワープ担当の妖怪「うんがい鏡」は、場所の移動だけでなく時間の移動も自由自在*7。設置頻度自体も前作から増え、どこでも使用できる「ポケットうんがい」の解禁も早くなった。
    • ナビワンについていくだけで、絶対に迷子にならずに目的地にたどり着ける。立体的な地形が多い妖魔界では特に重宝する他、地図上でピンを指した場所に案内してくれる機能も便利。
  • アニメに近づいたグラフィック
    • とくに背景は力を入れており、現代の住宅街や神社はもちろん、過去や未来の世界の建設物が細かいところまでアニメと同じように再現されている。まるでアニメと映画の世界に入り込んだような体験をさせてくれる。
    • イベント中の演出やカメラワークも強化され、没入感を高めてくれる。ストーリー性が増したことでイベントシーンが全体的に長くなっているが、急いで進めたい人のために早送り・スキップ機能もある。
  • 充実のファンサービス
    • シャドウサイドの「妖怪探偵団」とイナホ&USAピョンの「不思議探偵社」の絡みや、シンが「ガッツ仮面(「2」に登場した、60年前の漫画のヒーロー)」の名前を出したりと、本作と共通点のある過去作の要素がしっかりと拾われている。
    • ケータは「ウォッチ使いの先輩」としての一面が掘り下げられた。30年後の世界ではフミと結婚しているのだが、その未来に向けた布石も打たれる。
    • アニメで触れなかったコマさん兄弟のシャドウサイド版が 別物にしか見えない変貌を遂げている 真相も明らかに。
    • 新規BGMの中には、初代テーマやアニメED曲「ダン・ダン ドゥビ・ズバー!」のアレンジもある。どちらも流れる場面と相まって非常に好評。

賛否両論点

  • 通信対戦の撤廃
    • 今回のバトルシステムはテンポが良く好評なので、通信対戦がないことが惜しまれている。
    • ただし、過去作の通信対戦の評価が良くなかった*8ことを考えると、1人用に特化したことが功を奏したという見方もできる。
  • イナホの主人公降格やキャラ扱い
    • 前作で主人公だった未空イナホは戦闘をサポートする準レギュラーへ即座に降格させられた。しかも 妖怪ウォッチを無くした 設定になっている。
    • 前作から唐突にフミに代わって女の子の主人公となったものの、キャラクター性やアクの強い言動がファンの反感を買ってしまい、好きになれない人が多く存在した*9。今作でもキャラクター性はそのままだが、中盤を境に物語からフェードアウトするため、気になるほどのものではなくなっている。これに対しては「よく判断してくれた」「このぐらいが妥当な扱い」と肯定的な意見が多い。
    • もちろん好きな人がいるのも事実で、「外されたことに理解が出来ない」「主人公として操作したかった*10」「不憫すぎる」などの不満の声も少なくない。反面、「無かったことにされず、ちゃんと出番があって良かった」と考えるファンもおり、今作のイナホの立ち位置は絶妙な落とし所だったと言えるかもしれない。
    • 一応、後のサブクエストで今までの言動を指摘されるという形でフォローされるが、すぐに元の調子に戻る。
  • かなり複雑な戦闘システム
    • とにかく戦闘に関わるシステムが多すぎて取っつきにくい。比較対象を挙げると、発売当初「複雑」との声が多かったゼノブレイド2を上回るレベル。
    • 技だけでも結構な種類を使い分けなくてはならないのに、その上で攻撃の回避や、攻撃や回復のターゲット切り替え、操作キャラの選択、必殺技やYPゲージの管理、交代アピールへの応答などを行わなくてはならず、忙しさが尋常ではない。
    • グレート化/シャドウサイド化/必殺技はX+A同時押しであり、焦って操作すると別の技が暴発しやすい。
    • その上で「憑依召喚」などの個別システムがあり、ボス戦では専用ギミックも加わったりして複雑さが頂点を極める。
    • 「ストップウォッチング」でゲーム内の時間を止められるのが救い。慣れるまではこまめに時間を止め、落ち着いて戦況を見回すことで対処できる。それを続けるうちにだんだんシステムがわかってきて、最終的にはストップウォッチングを使わずとも動けるようになっていく。
    • いざとなったらオートバトルに任せてしまうのも手。これはこれで、妖怪の編成と交代の指示が重要な一つのゲームとして成立している。
  • 操作していないキャラがひっさつわざを勝手に使う
    • こちらが指示を出さずとも、操作していないキャラは自分の判断でひっさつわざを発動する。ピンチに備えて温存しておきたいと思う状況は少なくないので、やや困った仕様。
    • 「ひっさつわざを使って欲しくないキャラを常に操作する」「いっそ控えに降ろす」などと、勝手に発動されないようにする方法はある。このようなテクニックも含めてゲーム性と捉えられるかどうかは人による。
  • 既存妖怪の大規模なリストラ
    • 700体以上いた妖怪は、たったの 200体弱 にまで削減された。派生の妖怪や色違い妖怪はほとんど削除、メリケン妖怪や古典妖怪もかなり減らされている。このため、好きな妖怪が外されたプレイヤーからは特に不満が寄せられた。
    • 妖怪リストラの弊害を実感しやすいのはザコ敵のラインナップ。 序盤から終盤までずっと出てくる「ひも爺」 など、種類が少ないせいで長期にわたって同じ妖怪が出てくるケースが少なくない。
    • しかし、グラフィックの向上やモーション・セリフの増加などを見れば、妖怪1体あたりにかけられている手間が大幅に増えているのは明らか。初の据置機進出というのもあり、仕方ない部分が大きい。
    • 逆に言えば、妖怪をコンプリートしやすくなったとも言える。同じ妖怪が何度もザコとして出現するのも、魂を大量に集める上ではプラスに働く。
  • ミニゲーム・イベント等の大幅減
    • 鬼時間、虫取り、夕飯などのミニゲームはほぼ全面撤廃。さらに、手洗いや登り棒、電車での移動、おばあさんの道案内といった細かいイベントの類も大幅にカットされている。
    • 過去作は「適当に歩いているだけでなんらかのイベントに遭遇する」というレベルで密度が濃かったのに対し、本作では積極的に探さなければほとんど何も起こらない。
    • ストーリーに関わらないミニゲームやイベントがわずらわしいという声もあり、廃止によってゲームのテンポが良くなったのは確か。しかし、そういった要素が「小学生の夏休みを体験できる」「意外な場所に妖怪が潜んでいる」といったシリーズの魅力の一部を形づくっていた面もあり、なくなって初めて物足りなさを感じることも多い。
    • 本作はほとんどの店に入ることができない。多くの店に持ち帰り用のカウンターが用意され、外から店員に話しかけて買い物ができるようになっている。ロード時間が無くなって便利になってはいるのだが、入れない建物のハリボテ感が否めない。

問題点

  • 露骨な「見えない壁」
    • マップの端は透明な壁で強引に封鎖されている。アップデートで解禁される可能性を見越してのものと思われるが、ゲームを最後まで進めても行けるようにならないと気づいた時のがっかり感が尋常ではない。
    • 「異界のトビラ」から行ける異世界も同じで、通常世界なら通れる場所の一部も透明な壁で通行止めになっている。 異世界には地図がない ため、どこがマップの端となっているかを事前に知る方法がない。追ってくる妖怪から逃げようとしたら、見えない壁にぶち当たって戦闘になってしまう、なんてことも。
  • 結局運が絡む魂カツ
    • 「魂を集めれば指定した妖怪を必ず友達にできる」という触れ込みだったものの、結局は過去作と変わらない運頼み。
    • 肝心の魂を落とすか否かはランダムであり、面倒な作業は無くなっていない。先述のように同じ妖怪が何度も出てくる可能性が高いのがせめてもの救いか。
    • 特に低ランクの妖怪の入手難易度が大幅に上がっている。各妖怪の魂には金、赤、白の3種類があり、妖怪をともだちにするためにはこれらが指定された数必要になるのだが、 ランクが低い妖怪であっても全色の魂を要求される せいで、強さに見合わない手間がかかってしまう。
    • レア度の高い魂からレア度の低い魂を大量に作ることはできても、その逆はできない。せめてこれができれば、「必ずともだちにできる」という看板にも偽りはなかったのだが…
    • 「なまはげ」のような高ランクの妖怪に限って金魂1~2個だけでいいなどなぜか条件が緩く、 強い妖怪の方がともだちにしやすい という逆転現象が起こっている。
    • 妖怪ガシャのラインナップに魂が追加。相対的に妖怪が直接出てくる可能性が下がったため、過去作のようにトントン拍子にともだち妖怪を増やしていくことはできない。
  • 一部キャラクターの描写不足
    • アニメ版「シャドウサイド」は学校の先生や転校生に主要人物が多いのだが、本作は一連の事件がすべて夏休み中の出来事という設定に変わったため、学校に関わるキャラの描写が全体的に薄い。
    • ナツメの弟、ケースケの存在感はもっと薄い。彼の登場する重要なシーンがストーリー中に1回だけあるが、前後の出番が無さすぎて唐突に思えてしまう。
    • シンとあるキャラの出会いのシーンがカットされている。終盤にそれを踏まえた展開があるため、映画を見ていないと違和感が残ってしまう。
      • ただし、映画で描かれたそのシーンは「自殺しようとしていたところを止められる」というものであり、原因となった母の死*11もかなりショッキングな描写が含まれているため、ゲームの雰囲気が暗くならないための配慮、あるいはCERO(ゲームの年齢区分)との兼ね合いのために入れることができなかった可能性が高い。

総評

完成度の高い1人用RPGとして、ブームを終えた妖怪ウォッチシリーズの再出発を感じさせる一作。
そこには良くも悪くも「第2のポケモン」と呼ばれた時代の面影は無く、賛否が分かれる点が少なくないのも確か。しかし、新しいシステムや物語はシリーズの積み重ねがあったからこそ実現できたものばかりであり、一つ一つの要素の中に「妖怪ウォッチ」という作品の魅力を見出すことができる。
グラフィック向上の代償にやり込み度と妖怪の数は減少したが、メインストーリーのボリュームはむしろ増加しており、エンディングまで遊ぶだけでも十分にフルプライスの価値がある。
シリーズファン、JRPGファンはもちろん、一度シリーズから離れた人や、アニメをきっかけに新たに興味を持った人もぜひ手に取ってほしい。

余談

  • 初報段階では「シャドウサイド」を前面に押し出した新作となる予定だった(タイトルパッケージデザインの『4』の部分もシャドウサイド風になっている)。
    • 発売前に公開・放送された映画及びテレビアニメ「シャドウサイド」ではホラー路線へと大幅変更した事で一時的にファンは離れ、前評判はやや不評だったが蓋を開ければ剣舞魔神や幻魔の容姿や妖怪という概念がはっきりと描かれ、ストーリーも好評で路線変更は成功している。
    • 出番はかなり少ないのだが上述にもあった通り、結婚して大人になったケータやフミも登場している。息子のケースケにはフミの妖怪に取り憑かれやすい体質が受け継がれている。
      • なお、シャドウサイド以降はイナホは登場していない。当時の不満の声が届いていたのか登場し辛かったのかは不明*12。一年半後に従来の路線に戻ったアニメシリーズの終盤で再登場した。
  • あるクエストの中で、福岡県大牟田市のマスコットキャラクター「 ジャー坊 」が登場し、妖怪として仲間になる。いわゆるタイアップなのだが、実は元々このキャラを制作したのはレベルファイブである。
最終更新:2020年08月08日 11:20

*1 「そんな大事な魂を抜いてしまって大丈夫なのか?」という疑問については、「しばらくしたらまた生えてくるので大丈夫」とフォローされている

*2 本編中では過去作で起こった一連の事件を解決したのはケータということになっており、パラレルワールドの記憶という可能性が高い。

*3 『3』では一日一回限りで確率はかなり低い

*4 指定の妖怪をコンプリートすると特別な妖怪が手に入るシステム

*5 今までのシリーズでは制限がなく、難易度を下げる原因になっていた

*6 ただし、ここで手に入るのはナツメとトウマの分だけ。他のキャラで自転車に乗るためには、各自の家に取りに帰る必要がある。

*7 「2」での時間移動は「うんがい三面鏡」という別の妖怪の力を借りる必要があった。」

*8 『2』ではバグを利用した戦法と改造が横行し、『3』ではテンポの悪さやランクのバランスの不安定さが目立った。

*9 それ以前にフミが外された事のショックは大きく、この影響はキャラ個人として2chや掲示板のスレが立てられるほど

*10 過去作からでは『2』の天野ケイゾウと木霊フミアキ、『3』のマック辺りも挙げられる事が多い。どちらも重要人物ではあるが、木霊フミアキはケイゾウの差し替えのキャラクターでゲーム版だけの登場。天野ケイゾウと一緒に出してしまうと設定が崩壊させてしまうための配慮だろう。前者はともかく後者が妖怪ウォッチエルダに相応しいかどうかは微妙

*11 後に魂を取り返せば生き返れることが判明するのだが、世間的には死んだ扱いとなっている。ゲーム版では「魂を奪われた」とだけ語られ、死んだことになっている点にはほとんど触れられない。

*12 アニメに娘らしいキャラクターはいるのだが言及されること無く終わったので真相は分からないまま。漫画は一応登場している