G.Gシリーズ ハリセンBON!
【じーじーしりーず はりせんぼん】
ジャンル
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シューティング
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対応機種
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ニンテンドーDS(ニンテンドーDSiウェア)
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発売元
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グッドビジョン
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開発元
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朱雀
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配信開始日
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2015年7月1日
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価格
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204DSiポイント
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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1箇所・オートセーブ方式
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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備考
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『G.Gシリーズコレクション+』の1タイトルとしても収録
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判定
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なし
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ポイント
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ハリセンボンが自機の海中シューティング 慣れが必要な特有の操作体系 即ゲームオーバーの危険性
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G.Gシリーズ
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概要
かつてジェンダープライスが発売、朱雀が開発を行っていたニンテンドーDSiウェアの『G.Gシリーズ』の一作。
2016年5月にジェンダープライスが倒産したため、現在では引き継ぐ形でグッドビジョンが発売元となる。
元はDSのジャケットソフト『G.Gシリーズコレクション+』の収録タイトルの1つだったが、後に単独配信されている。
ジャンルとしては海中を舞台とした任意スクロールによる横シューティングに該当する。ただし、一部ステージは強制スクロールの場合あり。
ハリセンボンの「BON」が海中にいる悪い魚たちを退治し、海の平和を守るために戦うという設定。
『G.Gシリーズコレクション+』における本作のナビゲートキャラはダイビングウェットスーツのコスプレである。
ゲームルール
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操作体系
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主な操作はBONの移動と2種類の攻撃があり。海中が舞台という関係上、BONの移動には常に慣性が働く。
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十字ボタン左右で左右移動兼向き調整。BONは勝手に下方向へと沈んでいく性質があるため、左右移動と針アタックを絡めた操作感覚を掴む必要がある。
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AボタンでBONの体が針むき出しになりながら膨らむ「針アタック」を行う。針アタックには攻撃判定があり、倒せる敵であれば触れるだけでダメージをあたえる。
さらには針アタックを行うとBONが微小に上方向へと浮く性質がある。よって、針アタックは攻撃手段と上昇操作の両面を同時に行う形となる。
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BボタンでBONの向いている方向へ「針ショット」を撃つ。他のシューティングと同じ感覚での発射となるが、連射はあまり効かない。
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ステージ構造について
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原則として右方向への任意スクロールでゲームが進む。全5ステージ × 3エリア構成。
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スクロールは一本道かつ一方通行で、右方向以外のスクロールはない。また、一部のエリアは強制スクロールや画面全域が暗闇になる場面もある。
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全体的に地形の配置率が多めで、BONの移動に制限がかかる局面が多い。トゲのある地形に触れるとダメージだが、それ以外の地形はダメージを受けない。
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各エリアには50つの「☆アイテム」が設置されており、これをすべて回収した上でクリアすると特別スコアボーナスが入る。
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BONを助けてくれるアイテムとして、ライフを1つ回復する「ハートアイテム」や、敵を一定時間停止させる「時計アイテム」も一定間隔で配置されている。
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ほとんどの雑魚敵は針アタックもしくは針ショット1発で倒せる。また、各ステージのエリア3には固定スクロールでのボス戦が待ち構えている。
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ステージクリアとミス条件について
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本作では各ステージが3つのエリアに分けられている関係上、ステージクリアをするには3回分のエリアすべてをクリアする必要あり。
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各ステージのエリア1~2は右奥にあるゴール地点に到達すればクリア。エリア3は右奥に待ち構えるボスを倒せばステージクリアとなる
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3つのライフ制を採用しており、ライフが0になるとゲームオーバー。
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BONが敵や敵弾、及びトゲに触れるとダメージでライフが1つ消費される。エリア及びステージをクリアしてもライフの回復はされない。
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地形のない落とし穴的な底沼にBONを沈めてしまうと即ゲームオーバー。それに加え、強制スクロールと地形に挟まってしまうと同様のゲームオーバー。
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さらには各エリアに160秒の制限時間があり、尽きてしまうとこれもゲームオーバーとなる。本作における即ゲームオーバーの遭遇率はかなり多い。
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コンティニューは無制限。『G.Gシリーズコレクション+』ではノーコンティニューでそれまでに到達した範囲でのステージ(エリア)セレクトが可能。
評価点
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特有のふわふわ遊泳シューティング
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本作は他のシューティングではあまり見られない、「ふわふわと泳ぎながら」移動を行う操作体系が特徴的。
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BONの移動中は常に慣性が働く上に、上昇(針アタック)と下降(自動)の組み合わせが絡んでくるので、明らかに他のシューティングとは操作感覚が異なる。
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シューティングである以上、当然敵を倒す操作も必要となる。敵に対する体当たり(針アタック)と遠くの敵を倒す手段(針ショット)の使い分けも重要。
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トゲなどの避けなければならない障害物が多めに配置されており、繊細な操作テクニックでその場を掻い潜らなければならない場面も多い。
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その特有さのため慣れないうちは操作が難しく感じる可能性があるが、ふわふわ感に乗りながら先に進んでいく楽しみは非常に高い。
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海洋生物キャラがユニークで可愛らしい
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ハリセンボンが自機という設定がユニークで、ゲーム内でその設定が上手く活かされている。
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通常時のBONは小さい体格だが、針アタックを行うと大きく膨らみ針まみれになる。まさに「膨らむと触れるのが痛そう」というハリセンボンの性質を表現している。
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ヒレをぴくぴくさせながら踏ん張る膨らみ中のBONの表情が萌えどころ。ゲームオーバー時の逆さになりながら海底へと沈んでいく姿に哀愁を感じる。
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設定上は悪い魚たちという事になっているが敵の海洋生物もみんな可愛らしく、ほのぼのとした雰囲気を漂わせている。
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のどかさを感じさせるステージ舞台とBGMも相まって、敵が悪い事をしているようには見えない。全体的に平和的なイメージが強い外観である。
問題点
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即ゲームオーバー多発の恐怖
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ライフ制を採用している本作だが、即ゲームオーバーになる環境があまりにも多すぎる。
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操作体系にあくせくしている最中に「底沼に沈む」「強制スクロールによる地形挟まれ」でゲームオーバーになるのはお約束。本当あっさりと終わるので怖い。
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制限時間も厳しめに設定されているので、悠長な操作は確実にゲームオーバーへと近づく。特にボスがいるエリア3全般は非常に危ない。
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ライフそのものもたったの3つしかないので、状況次第ではゲームオーバー同然の危険がある。
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特にボス戦は弾幕を張ってくる上に微妙なランダム性も発生するので、特有の操作体系の件もあり弾を避けるのが難しい。ノーダメージで倒すのは至難の業である。
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さらにはボス戦は画面全域が底沼なので、操作を誤ると沼に沈んでゲームオーバーとなる。ボス戦中はハートアイテムが出現しないので、ごり押しで倒すのも困難。
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その一方で道中戦ではハートアイテムが適度に出現するため、強制スクロールやボス戦に比べると安定した攻略が行いやすい傾向になる。
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ボスの種類が少ない
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使用素材の節約は『G.Gシリーズ』全般にいえる事だが、本作ではボスの顔ぶれがたったの2体しかいない。
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ボスは「タツノオトシゴ」と「カニ」の2体のみで、後のステージでは色変えの攻撃強化版が登場するのみ。最終ステージはこの2体の連続戦で済ませている。
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雑魚敵の種類も豊富とはいえないが、地形の配置を組み替えるなどの差別化により単調にならない工夫が図られている。
総評
海中を舞台にハリセンボンを自機として操作するという発想がユニークな一作。ゲームとしても『G.Gシリーズ』ならではの遊びがいのある作りとなっている。
異様なまでのゲームオーバーの陥りやすさが厄介なところだが、その特有の操作体系によるふわふわ感は他のシューティングではなかなかお目にかかれない面白さがある。
最終更新:2020年07月26日 13:12