このページでは『.cat 』と、その関連作品である『.cat Milk 』について記載しています。
『.cat』は
クソゲー
判定、『Milk』は
不安定
判定となっています。
.cat
【どっときゃっと】
ジャンル
アクション
対応機種
Nintendo Switch
メディア
ダウンロード専売
発売・開発元
Game Nacional
配信開始日
2021年5月13日
定価
499円
プレイ人数
1人
セーブデータ
1箇所・オートセーブ方式
レーティング
IARC:3+
備考
日本語非対応
判定
クソゲー
ポイント
白猫が主人公の横スクロールアクションアクションゲームとしてのつまらなさ エンディングの意味不明さ
概要
ブラジルのメーカーであるGame NacionalからリリースされたNintendo Switch専用ダウンロードソフト。
ジャンルは迷路的な構造の横スクロールアクション。主人公である白猫を操作し、謎の世界でゴーストを倒すという設定。
ゲームルール
ゲームの流れ
白猫を操作して迷路構造のステージの数々を進んでいき、奥にいるボス(ゴースト)を倒せばオールクリア。
ステージのどこかに「ワープゲート 」があり、そこから次のステージへと進める。ただしゲートによっては前のステージへと後戻りさせられる場合もある。
ステージ内には大量に敵が沸いており、ジャンプによる踏み付けで倒す事ができる。敵を無視しても先に進めるが、出現率が非常に高いため回避は困難。
所々に配置されているアイテム「宝石 」を獲得するとストックされるが、何の効果があるのかは不明。
ステージ内には頻繁に「チェックポイント 」が出現し、敵やトラップの接触、及び落とし穴転落のミスをするとそこからの再開ができる。
再開後も敵や宝石等の状態はそのまま。再開回数は無制限で、ゲームを一旦中断した後のチェックポイントからの再開もできる。
操作体系
アナログスティックで白猫の左右移動操作、ボタンでジャンプのみのシンプルなもの。それ以外の操作は特になし。
問題点
アクションゲームとしてのつまらなさ
身も蓋もない言い方をすれば「ただ純粋にアクションゲームとしてつまらない 」のが本作最大の問題点。
同じような地形がコピー&ペーストの如く配置され、クリアするまでそれらが延々と足場として利用する事になる。ステージならではの地形はほぼ皆無。
敵に関してはボスを除き、左右移動するだけのものが適当に配置されているだけ。無駄に大量配置されているせいで、唐突なミスに遭遇しやすいのが厄介。
後は数える程度の仕掛けや宝石が配置されているだけで、先に進んでも新鮮味や達成感というものがまるで感じられない。
これでまだ「操作が楽しい」とか「やり込み要素がある」といった救いがあれば良かったのだが、残念ながらそれらの要因もほぼ含まれていない。
表立った操作は移動とジャンプのみしかなく、これといった操作テクニックも必要としない。敵は倒すカタルシスもなく、ただふわっと消滅するだけ。
スコアなどの表示や称号集め、難易度選択やクリア後のおまけといった要素は一切非搭載。クリアした後は下記の謎エンディングに突入するのみ。
チェックポイントの発生位置によっては、復活直後に罠や敵と接触し即ミスすることがある。
無制限に再開出来る為詰むことは無いが、復活直後に無敵時間を設けるなど何らかの対策はとれたはずである。
あまりにも薄いボリューム
本作のボリュームは500円という販売価格を考慮しても薄っぺらく、遊べる範囲が大幅に限られてくる。
迷路構造で多少の迷いやすさはあるものの、順調に進んでいけば30分付近でクリアできるボリューム。上記の通り、やり込み要素もないにもかかわらずである。
宝石の存在意義がよくわからない
本作唯一のアイテムである宝石の効力が不明で、なぜ存在しているのかがわからない。
スコアの代用として解釈するにしても、やり込みやスコアランキング的なものが存在しないため、どの道集める理由付けが感じられない。
エンディングの意味不明さ
ネタバレなのでエンディング自体の詳細は割愛するが、エンディングの描写に何の意味があるのかが不明。
エンディング中も白猫を操作できるのだが、特に何も起きないままに放置される。ゲームリセットもできないため、エンディングから抜け出せなくなる。
何か起きないかと周囲を移動とジャンプを行うと、簡単な手順で壁にめり込んでしまう現象が起きる 。バグなのかそういう仕様なのかは謎である。
評価点
アクションゲームとしての体裁は保っている
アクションゲームとしての根本的なつまらなさは否定できないが、ジャンルとして崩壊している部分は見受けられない。
ジャンプが暴発しやすい一面もあるが操作性に大きな問題はない。チェックポイントが頻繁に登場する影響で、ミスをしても近場からの立ち直りも容易。
好意的に解釈すれば「シンプル操作で大した苦戦をしないまま短時間でクリアできる」お手軽さがあるといえる。それは評価点と呼べるのかはさておき…。
発生したトラップと敵の組み合わせよっては攻略が若干難しくなる場合があり、その場合次のチェックポイントまで緊張感のあるプレイを楽しむことは出来る。
グラフィック関連は及第点
グラフィックは90年代の16bit風といった趣旨のもので、外観上でいえば良い意味でのレトロ感があって味わい深い。
ステージの進行によって背景とBGMが変化する演出があり、ステージの変化が皆無な本作において、先に進んでいる実感を覚える数少ない要因となっている。
主人公である白猫が非常に可愛らしく、移動やジャンプのアニメーションも滑らかに動く。本作における癒し的な見所である。
総評
ゲームに支障をきたすレベルの欠陥は見受けられないものの、「薄くてつまらないアクションゲーム 」という一言で説明が付く残念な一作。
強引に例えるなら、ゲームボーイ黎明期のアクションゲームを少しグラフィックを向上させて現行ハードに持ってきた、と言ったところだろう。
一応はアクションゲームとして遊べなくはない内容だが、500円を出してプレイする価値があるものかといわれると首を横に振ってしまう出来。
.cat Milk
【どっときゃっと みるく】
ジャンル
アクション
対応機種
Nintendo Switch
メディア
ダウンロード専売
発売元
Game Nacional
開発元
Bernardo Game Studio
配信開始日
2022年1月7日
定価(税込)
900円
プレイ人数
1人
セーブデータ
1箇所・オートセーブ方式
レーティング
IARC:3+
備考
日本語非対応
判定
ゲームバランスが不安定
ポイント
新作なのにドットが簡易化 シビアな入力タイミング BGM1種、ストアのイメージ画像も1枚
概要(Milk)
上記の『.cat』(以下、前作と表記)より後に配信された作品。
前作から大きくゲームルール等を変更している。
ゲームルール(Milk)
前作とは打って変わり、スクロール無しの固定画面アクションとなっている。
白猫の操作は横移動とジャンプのみ。全50ステージ。
ジャンプの大小は無し。
白猫を操作してスタート地点である家から出発し、ステージ上に一つのみ配置されているミルクを回収して戻ればステージクリア。
残機等のシステムは無く、リトライ・コンティニューは無制限。
ステージから落ちたり、トゲ付きブロック、落下する針、歯車状のノコギリに触れるとミルクを失いスタート地点に戻される。
針は一度落下するとリトライしない限りは復活しない。
トランポリンや上下動する風船に触れると白猫が跳ねる。
ゲートに触れると対応したもう一つのゲートにワープする。
複数組のゲートが配置されているステージの場合はアルファベットの表記があり、同じアルファベットのゲート同士が対応している。
ゲートは一度通過すると3秒ほど反応しなくなる。
問題点(Milk)
ボリュームが薄い
50ステージと言うと聞こえは良いが、一つのステージあたりのボリュームは一般的な横スクロールアクションのものよりも遥かに薄い。
一部、迷路的な構造のステージはあるものの、片手で数える程度。大体はステージを見た瞬間に往復ルートが分かりきってしまう。
余談項に掲載されているタイムアタック動画の記録は12分。このタイムでもなお短縮の余地がある事を鑑みると、価格不相応と言わざるを得ない。
ステージの背景も変わり映えが無く、BGMも1種類のみ。
エンディングについて
+
ネタバレ注意
エンディングは非常に簡易なもので、「Thanks for playing! 」と数秒間表示されるのみ。
直後にタイトル画面に戻るのだが、何故かすぐにタイトル画面が再表示される(その間に操作をしてもタイトル画面に戻される)。
エンディングには効果音も無く、白猫に関して語られる事も無い。
オートセーブの不具合
基本的にはステージを一つクリアする度にセーブされるのだが、一部のステージでクリアしてもセーブされない場合がある(原因不明)。
対策は「さらに1,2ステージ先まで進める」といったところか。高難易度のステージで不具合に見舞われたら目も当てられない。
上記の前作と比較すると、グラフィックが簡易になってしまっている。
落下する針は一時停止中も動いてしまう。
一時停止中は白猫はダメージを受けないため、針の落下に合わせて素早く一時停止すれば無効化できてしまう。無限コンティニューと共にギミックの意味を無くしてしまっている。
ステージ46のみ、2組のゲートが配置されているにもかかわらずアルファベット表記が無い。
賛否両論点
シビアで歪な難易度
ジャンプの入力タイミングがシビアで、最速で十数秒でクリア可能なステージにもかなりの時間がかかる。
ほとんどのステージがジャンプのタイミングに徹底した構造となっており、「風船が下がったタイミングに合わせて落下ギリギリでジャンプしないとノコギリを避けられない」といった構造がコピペの様に1ステージあたり4~5回程続く。
しかも往復するルートによってはその回数は2倍となる。ステージが短いためチェックポイント等も無く、ステージに慣れるまではストレスの方が強い。
そんな中、50ステージ中6つのステージは直前に高難易度のステージがあるのにもかかわらず、非常に簡素で低難易度なステージとなっている。
特に最後の3ステージである48~50が顕著で、コンティニュー時に復活しない針を主体とした構造になっているため、無限コンティニューであっけなくゴリ押しできてしまう。
リトライ限定プレイ等の自主的な縛りプレイを行ったとしても、クリア時間を記録してくれるようなシステムが全く搭載されていないのも寂しい所。
一方で、慣れてくると一つのステージに苦戦する時間が短くなる等上達を感じる事もある。
『スーパーマリオメーカー 』等で当たり判定ギリギリのアクションを楽しんでいたプレイヤーには魅力的に思えるかもしれない。
テンポ・処理の速さ
ゲーム起動時からステージクリア時に至るまで、ロードが一切発生しない。
これだけ聞くと素晴らしい事なのだが、コンティニュー時の処理はいささか速過ぎるレベル。
本作はドット単位の精密な操作を要求する為、必然的に画面の一部に集中する事になるのだが、ミスになると一瞬でスタート地点に戻される。
しかも戻された直後も押しっぱなしのボタンには反応するため、そのままジャンプして無駄死に、なんて事も多々ある。徐々にストレスが溜まっていく要因にも。
評価点(Milk)
難易度はシビアだが、移動とジャンプのみのシンプルな操作はとっつきやすい。
総評(Milk)
定価ベースで評価すると、ペラペラなボリュームや簡素な演出面は低品質と言わざるを得ない。
かの『Getting Over It』の様に背景が変化していく事も無いため、ステージクリアの快感が慣れるまでのストレスを上回り辛いのも悲しい。
遊びやすいが練られていない針ステージと、練習量がものを言うその他のステージも方向性が一致していない。
タイムアタック等の自主的なやり込みで光る面もあるため、前作と比較するといくらか救いがあるだろう。
余談
YouTube上にはタイムアタック動画が数名のプレイヤーによって投稿されている。
+
海外のプレイヤーによるタイムアタック動画
VIDEO
eShopの販売ページでは、僅か1枚しかスクリーンショットが掲載されていない。
機械翻訳丸出しの説明文も相まって内容の推測は困難。
本作の内容が前作と大きく異なる事や、人を選ぶ難易度である事も悪質さに拍車をかけている。せめてトレーラーの一つぐらいはあっても良いのではないだろうか……。
同メーカーより本作と類似のタイトルとして、2021年12月24日に『.dog』が販売されている。
最終更新:2023年01月26日 16:36