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宇宙船ダムレイ号
【うちゅうせんだむれいごう】
このゲームにはチュートリアルや操作説明といった案内がありません
不明なことを手探りで見つけることも遊びのひとつであるとの考えの元に作られています
概要
『GUILD01』の続編『GUILD02』の作品のうちの1つ。
『GUILD02』の詳細については先に執筆された『怪獣が出る金曜日』の記事を参照。
本作は『かまいたちの夜』を手懸けた麻野一哉と我孫子武丸が再び組み、制作を手掛けている。
公式サイトや前宣伝などで
「予備知識やマニュアルなど説明を徹底的に省いた新しいゲームスタイル」
を謳っており、電子説明書にも
「物語に関する予備知識を得てしまう可能性があります」
と注意書きが載せられている。
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知識を得ることで本作をプレイする際の楽しみが失われてしまう可能性があるので閲覧注意。
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導入
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ゲームスタート直後はカプセル内部で目覚めた主人公が外に出るためにカプセル内部を調べていき、コンピュータのOSへアクセス。作業用ロボットを遠隔操作して船内を探索する…という流れ。
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ロボットを遠隔操作してからは3Dマップで描かれた船内の探索が主となる。
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船内には「スペースリーチ」と呼ばれるヒルのような宇宙生命体が存在している。スペースリーチ発生箇所では音が鳴るため、発見はしやすい。
全20体のスペースリーチを駆除することでおまけシナリオが解放される。
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『GUILD01』パッケージ版との連動により、更なるシナリオが解放される。ただし閲覧は本編クリア後から。
評価点
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結末や伏線の回収にどんでん返しを入れつつもコンパクトに纏まったシナリオ
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エンディングロールにおいて一連のストーリーの種明かしが行われるが、全ての謎が破綻もなく綺麗に纏まっている。
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謎解きもそれなりに頭を使うが、極端に難易度の高いものもない程よい難易度。
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ゲームスタート直後のカプセル内部を調べていく流れが本作で1番手探り感を味わえるとして好評。
賛否両論点
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BGMがほとんど無い
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異変の起きた宇宙船内部という本作のホラーな世界観には合う。
問題点
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誇大広告
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チュートリアルが無いということは、単にゼロ年代以前のゲームデザインとほぼ同様であり、さらに説明書も読まずにプレイするようなものである。
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ゲーム内容も手探り感をウリにしている割に、実際の内容は箱庭的な探索アドベンチャーといった趣であり、一言でかつあえて辛辣に言うなら
「時代遅れのゲームデザイン」
である。
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おまけシナリオは本当におまけ程度でしかない短さであり、本編の謎が解けるような要素も無い。
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また、『GUILD01』パッケージ版との連動特典は『GUILD02』の他2作とは異なり、本作単独だけで解放することは出来ない。
内容自体も連動にする必要性は無く、余計に謎が増えるものである。
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とはいえ、我孫子武丸氏が執筆しただけあって、短編ながらテキストは良質で読ませる出来栄えである。
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単純に薄い
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クリアまで2〜4時間程度のみのボリュームであり、ゲーム中でのテキストもほとんど無く、800円は少々割高に感じやすい。
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それなりに多くのキャラが登場する割に、大半のキャラとの会話は一切無く、愛着が湧きづらい。
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一応人物紹介の項目はあるが、その内容もストーリーの本筋とはあまり絡まない。
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スペースリーチも放置しておくと何かしらのデメリットが発生するという要素も一切無いため、作業感の強い収集となっている。
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他のGUILDシリーズ作品に見られる斬新なアイデアといった特色も薄い。
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強いて言うならこの前宣伝こそが最大のアイデアなのかもしれない。
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移動の操作性は少し悪い
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正面を向いたままでの横移動が出来ないため、移動の度にいちいち正面を向かせる必要がある。
また、移動も1マスではなく半マスずつのため、部屋の入口への移動が合わせづらい。
総評
公式サイトなどでの前宣伝で散々煽っておきながら、実際の内容は「単に説明書のないだけのアドベンチャー」程度の出来であり、多くのプレイヤーがガッカリした。
脱出アドベンチャーそのものとしては破綻も無く纏まっている方であり、クソゲーとは程遠い出来ではあるのだが、前宣伝で期待を集めすぎた反動でか、GUILDシリーズの中で特に低い評価がされてしまっている。
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最終更新:2022年08月17日 20:17