ジャン狂
【じゃんきょう】
4人打ち麻雀
【よにんうちまーじゃん】
ジャンル
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テーブル(麻雀)
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対応機種
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PC-6001/mkII、PC-8001mkII、PC-8801、PC-9801 MZ-1500、MZ-2200、X1、FM-7、MSX、S1、IBM JX、IBM-5550、M5 ファミリーコンピュータ
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発売元
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【PC】ハドソン 【FC】任天堂
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開発元
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ハドソン
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発売日
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【PC】1983年~1984年 【FC】1984年11月2日
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定価
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【6001・MZ-1500・MZ-2200・X1・FM-7・S1】4,000円 【MSX】4,800円 【FC】4,500円【他】6,800円
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プレイ人数
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1人
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判定
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なし
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ポイント
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本格思考の麻雀ゲーム
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概要
ハドソンが1983年~1984年に発売したPC麻雀のゲーム。
4人打ち方式の麻雀ゲームで、プレイヤー対CPU3人で対局する。
1984年11月にファミリーコンピュータ移植版『4人打ち麻雀』として任天堂から発売。
任天堂は1983年8月に『麻雀』(こちらは2人打ち)を発売しており、その続編のようなタイトルになっているが開発元が全く違うため基本的には続編という立ち位置にはならない。
内容
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4人分の捨牌と手牌が4段に並ぶレイアウトになっており、プレイヤーが1番下。
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それぞれプレイヤーの横には上2段が捨牌、下1段が手牌となっている。
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ノーテンリーチ、ノーテン和了、ヤクナシ和了、フリテンといったチョンボはリーチや和了そのものを拒絶するため発生しない。
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基本的なルールは以下の通り。
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役は後付け。
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半荘終了時27000点で始めて返し30000点で得点を計算。
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2人以上同時にロンが成立した場合は頭ハネとなる。
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ノーテンでの罰符は3000点(1人ノーテン・3000点を3人で1000点ずつ分ける 2人ノーテン・1500点 3人ノーテン・1000点ずつ回収)
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フリテンリーチ可。
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5本場からは2飜縛りとなり、積み棒の100点棒の色が変わる。
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カンしてもウラドラは常に1つ(増えるのは表のドラのみ)。
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喰いタンはゲームスタート時に有無を選択する。
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オープンモードにする否かは、喰いタン同様にタイトルで選択。
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FC版ではゲーム中にいつでもセレクトボタンで切替可能。
評価点
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オープンモードによって、イカサマのない思考ロジックであることがよくわかる。
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それまで麻雀ゲームとは元々イカサマありきだったものなので、しっかりロジックが組まれていることが良くわかる。
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わずかながらルールのアレンジが可能。
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当時の麻雀ゲームはルール固定が標準だったが、本作は喰いタンのみであるもののルールの有無を選べる。
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数少ない4人打ち方式。
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まだPC自体も一般家庭では普及していると言うには程遠い草創期ということもあるが、リアルの麻雀では4人打ちが標準であるにもかかわらず、ゲームで4人打ちを実現したものは少なかった。
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更にFCでは初の4人打ちである。
問題点
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牌の配置が少々見にくい。
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元々小さい画面に4人分の配牌、捨牌を並べて隙間がほとんどなく密集しているため、かなりわかりにくい。
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配置も縦並びという直観性に欠けるものになっている。
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また、先述のスピーディなテンポが災いして捨牌の確認しにくさも併発している。
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一応時間制限はないので、致命的なものにはならないが。
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上記に付随して、CPUの捨て牌スピードが少々速すぎるように感じられる。
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制限時間などがあるわけではないし、チーやポンができるタイミングでは一時的に止まるので致命的ではないが、CPUの喰い等が発生すると状況が理解しづらい。
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また、折角CPUの思考ロジックがあるのに、その動向を見づらいと言う難点もある。
総評
4人分の手配、捨牌がタテ並びで間隔がなくビッチリ詰められた牌の配置が見にくいことはプレイする上で、その状況を把握しにくい難点は否めない。
イカサマ前提だった当時の麻雀ゲームでイカサマ抜きのガチなロジックが組まれていることをアピールするためのオープン機能を取り入れたのはよくわかるが、結局はそれに何もかも集約されただけの内容。
その後の展開
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FCでの任天堂発売の麻雀ゲームは6年半以上も後の1991年6月28日発売『新4人打ち麻雀 役満天国』までない。
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本作とGBローンチの『役満』(1989年4月21日発売)の流れを汲んだ作品という位置付けになっているが、そもそも発売が任天堂というだけで開発はどちらとも違うので一概に続編とは言い切れない。
余談
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FC版『4人打ち麻雀』タイトル画面でのクレジット表記は「1984 HUDSON」となっており任天堂の名前がない。
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発売元は任天堂でありながら、その表記がないのは珍しい。
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ハドソンはこの他に「~狂」シリーズとして「野球狂」という野球ゲームをPC各機種で発売していた。
最終更新:2025年03月17日 12:01