超次元ゲイム ネプテューヌ GameMaker R:Evolution

【ちょうじげんげいむ ねぷてゅーぬ げーむ めーかー れぼりゅーしょん】

ジャンル RPG


対応機種 Nintendo Switch
プレイステーション5
プレイステーション4
Xbox Series X/S
Windows(Microsoft Store)
発売元 【Switch/PS5/PS4】アイディアファクトリー
【XSX/Win】Idea Factory International
開発元 コンパイルハート
発売日 【Switch/PS5/PS4】2023年8月10日
【XSX/Win】2024年10月30日
定価 【Switch/PS5/PS4】8,580円
【XSX/Win】5,850円
プレイ人数 1人
レーティング 【Switch/PS5/PS4】CERO:C(15才以上対象)
【XSX/Win】IARC 12+
判定 なし
ポイント 『VII(R)』以来の大人ネプ再登場&主人公初抜粋
シリーズの強みは十分に表現
戦闘システムの品質は前作から向上するが難易度も上昇
新要素の部分は問題が多い
ネプテューヌシリーズ


概要

『ネプテューヌシリーズ』のスピンオフ作品。略称は『ネプ社長』、『ネプgame』あるいは『GMRE』。 大人ネプテューヌが再登場し、本作の主人公を務める。
システムの大元は『超次元ゲイム ネプテューヌ Sisters vs Sisters』(以下『SvS』)と同様で、本作独自の特徴はゲーム会社を経営する「経営システム」になっている。

本記事では便宜上、主にシステム面が共通する『SvS』を「前作」として比較解説する。ただし、両作品にストーリーのつながりはほとんどない。
また、本記事では、バージョン1.07時点での説明を行う。


ストーリー

ゲームメーカー群雄割拠の世界…
ゲームメーカー世界は【シェア】を獲得するために、
ゲームメーカーたちが覇権争いの戦いを広げていた。

そして、 新たなゲームメーカー が、
ゲイムギョウ界の生き残りをかけた戦いに、
足を踏み入れようとしていた。

(公式サイトより引用)


特徴・システム

システムの大元は前作『SvS』と同様なので、同じ点は簡潔に留め、前作から変わった点と本作からの新しい要素を中心に紹介する。

ゲームの流れ

  • ADVパート、マップ探索と戦闘を交互にやって進めていく。

戦闘

「アクション」と「戦術」を融合させたバトルシステム。様々なコマンドを駆使して、モンスターを撃破する。シンボルエンカウントの形式で戦闘を開始する。『SvS』からの大きな変更点は詳しく説明する。

  • コンボスキル
    • 最も基本的な攻撃方法。戦闘前にコンボスキルの順番や種類を自由にカスタマイズして、オリジナルの攻撃ルートを設計しておく。ルートは2種類あり、1つのルートに4つのコンボスキルを設定できる。
    • 個々のコンボスキルには様々な特徴がある。また大きく分けると3種類あり、それぞれ特性が異なる。
      • パワー :攻撃力が高い。相手を怯ませやすい。
      • ラピッド:ヒット数が多く、後述するタクティカルゲージ、女神ゲージやリンクゲージを貯めやすい。
      • ブレイク:敵をガードブレイク状態にしやすい、相手から攻撃を受けても怯みにくい。
    • 『SvS』からの変更点
      • AP制が廃止された。
      • 最初のコンボスキルが特殊仕様だったが、今作は最後のコンボスキルが特殊仕様になっている。
  • チェイン
    • 最後のコンボスキルやタクティカルスキル発動時に切り替えることで、連携攻撃が発生する。また、チェインすればするほどダメージ倍率が増加する。最適なタイミングは自動で表示される。
    • 『SvS』からの変更点
      • 「リンクチェイン」という連携攻撃システムが追加された。チェイン2回目以降で発動する。
      • チェインする回数ごとに攻撃参加メンバーが増えていく(最大4名)。
  • タクティカルスキル
    • 時間経過や攻撃のヒットで蓄積していくタクティカルゲージを消費して、強力な攻撃技やサポート技を出すことができる。
  • 女神化(変身)
    • 女神ゲージがマックスになることで発動できる。女神化中は、女神ゲージが時間経過で減少していき、無くなると終了する。女神化には以下のような恩恵がある。
      • 基本ステータスの上昇。
      • コンボを繰り返すことができる。ただし、最後のコンボスキルは省略される。
      • タクティカルゲージが無尽蔵になる。
      • 大幅に怯みにくくなる。
      • チェインが途切れにくくなる。
  • 『SvS』からの変更点
    • 女神化とエグゼドライヴに必要なゲージが別々になった。
  • エグゼドライヴ/リンクドライヴ
    • リンクゲージを消費することで発動できる。特殊演出とともに、敵に大ダメージを与えることができる。
    • 『SvS』からの変更点
    • リンクゲージのレベルが2以上でリンクドライヴとなり、レベルが上がるごとに攻撃に参加するメンバーが増える。より強力な攻撃ができる。
  • アイテム使用
    • タクティカルゲージを消費することでアイテムが使用できる。
  • パーティー
    • 最大4人まで組むことができる。ストーリーの展開上、参加必須キャラが存在することがある。
  • 作戦
    • プレイヤーが操作していないキャラクターはAIが操作しているが、「攻め」や「守り」などの指示を出すことができる。戦闘前や戦闘中に変更可能。
  • リリィ編成
    • パーティーに入っているキャラクターと入っていないキャラクター同士でペアを組ませることで、パッシブスキルを付与することができる。
  • フォーメーション
    • バトル開始時のパーティーメンバーの位置を決めることができる。

既存のキャラクター(公式サイトより引用)

  • 超次元とは別の次元での話なので、一部キャラクターの設定が過去作と異なっている所がある。
  • パーティーに加入するのは大人ネプテューヌと女神8人、失敗女神3人の合計12人。
  • 大人ネプテューヌ
    • 本作の主人公。並行世界のもう1人のネプテューヌ。 明るく前向きな性格で、数多の次元世界を旅する少女。
      「失敗女神」と呼ばれる女神たちと出会い、ゲームメーカー「ビクトリィー」の社長になってほしいと頼まれる。
      「ねぷのーと」と呼ばれる、あらゆる対象を標本にすることができる書物を所持していたが何処かで落としてしまい、「ねぷのーと」を探す目的も兼ねて、ゲーム開発ブームの世界の冒険に胸を膨らませる。
    • 女神ではないため女神化はできないが、OVAで初登場したジェネレーターユニット装備形態が女神化扱いで使用可能。
  • ネプテューヌ
    • ゲームメーカー『プラネテューヌ』の社長。 『ファーストメーカー』と呼ばれる強豪ゲームハードメーカーの1つ。
      女神化することで、女神パープルハートに変身する。
  • ノワール
    • ゲームメーカー『ラステイション』の社長。 『ファーストメーカー』と呼ばれる強豪ゲームハードメーカーの1つ。
      女神化することで、女神ブラックハートに変身する。
  • ブラン
    • ゲームメーカー『ルウィー』の社長。 『ファーストメーカー』と呼ばれる強豪ゲームハードメーカーの1つ。
      女神化することで、女神ホワイトハートに変身する。
  • ベール
    • ゲームメーカー『リーンボックス』の社長。 『ファーストメーカー』と呼ばれる強豪ゲームハードメーカーの1つ。
      女神化することで、女神グリーンハートに変身する。
  • ネプギア
    • ゲームメーカー『プラネギア』の社長。 『セカンドシスターズ』と呼ばれる強豪携帯ゲームハードメーカーの1つ。
      女神化することで、女神パープルシスターに変身する。
  • ユニ
    • ゲームメーカー『ラステニータ』の社長。 『セカンドシスターズ』と呼ばれる強豪携帯ゲームハードメーカーの1つ。
      女神化することで、女神ブラックシスターに変身する。
  • ロム
    • ゲームメーカー『デュアルスモール』の社長の1人。 『セカンドシスターズ』と呼ばれる強豪携帯ゲームハードメーカーの1つ。
      女神化することで、女神ホワイトシスターに変身する。
  • ラム
    • ゲームメーカー『デュアルスモール』の社長の1人。 『セカンドシスターズ』と呼ばれる強豪携帯ゲームハードメーカーの1つ。
      女神化することで、女神ホワイトシスターに変身する。
  • クロワール
    • 黒い本に乗った、妖精のような姿をした少女。数々の次元で愉快犯として自分が面白いと感じる歴史にしようと混乱を招いてきたが、大人ネプテューヌの手によってねぷのーとに封印されていた。
      ねぷのーとの封印から解放され、海賊メーカーの拠点に身を潜めている。
  • マジェコンヌ*1
    • ゲームの違法コピーや転売活動を行っている海賊メーカーを牛耳っている。 「ハーハッハッハ!」という時代遅れな笑い方をする悪役。 真面目に悪事を働こうとするが、周りの環境・人物によって、コメディな悪役へとランクダウンしてしまう。
  • ビーシャ*2
    • 『ゴールドサァド』と呼ばれる強豪ソフトメーカーの社長の1人。明るく無邪気な少女。
  • シーシャ*3
  • ケーシャ*4
    • 『ゴールドサァド』と呼ばれる強豪ソフトメーカーの社長の1人。普段は大人しい性格で、かわいらしい敬語口調で話す文学少女。
  • エスーシャ*5
    • 『ゴールドサァド』と呼ばれる強豪ソフトメーカーの社長の1人。高貴かつクールな印象を持つが、中二病をこじらせている。

新キャラクター(公式サイトより引用)

  • ピピ*6(CV: 夏吉ゆうこ)
    • 失敗女神と呼ばれるようになった女神の一人。 自信家で猪突猛進。みんなを引っ張っていくリーダー気質の少女。 世界で一番自分が賢いと思っている。
      失敗女神の3人の中では常識人枠で、主にツッコミ担当。 ゲーム開発では「ピピP」としてプロデューサーを務める。 ゲームで「世界を一つにする」という壮大な目標がある。
    • なお下記二人含め女神化は可能だが、既存キャラのような「〇〇ハート」の名称は存在しない。
  • ジャーガ*7(CV: 宮原颯希)
    • 失敗女神と呼ばれるようになった女神の一人。 物静かで落ち着きのあるクールガールで、まとめ役。 世界で一番自分が計算できると思っている。
      「T・K・G(たまごかけごはん)」といった略語を多用する。 決め台詞として「Do the math」と言うが本人はあまり理解して使っていない。 人手不足のゲームメーカー「ビクトリィー」において、ゲーム開発では「演出」や「広報」などを担当している。
      虫やお化けが苦手で立ったまま気絶していることがある。
  • リディオ*8 (CV: 羊宮妃那)
    • 失敗女神と呼ばれるようになった女神の一人。 笑顔で毒を吐く天然マッドサイエンティスト。 世界で一番自分が常識人だと思っている。
      掴みどころがない性格でへらへらとしており、いつもニューエクスペリエンスな体験を求めて、様々な実験を繰り返している。 人手不足のゲームメーカー「ビクトリィー」において、ゲーム開発では「プログラム」と「グラフィック」などを担当している。 試作品の薬品付けカラフルおでんをピピとジャーガに無理矢理食べさせている。 おでんの具はトマト、こんぶ、チーズで、くしに刺して食べる
  • エフーシャ*9(CV: 中臣真菜)
    • ゲイムギョウ界のあらゆるエリアに進出しており、「呪い」という謎の存在を求めて行動している。 無口で無表情のため、最低限のことしか話さない。 失敗女神を敵視しており、とある因縁を抱えている。
  • コピー・ザ・ハード(CV: 真野恭輔)
    • マジェコンヌの部下であり、海賊メーカー幹部の1人。 販売されているゲームハードのコピーハードを開発して販売している。 真面目な性格だが、何処か抜けているため、マジェコンヌからよくツッコミを受けている。
      ロボット、ヒーロー系アニメのお約束な展開が大好き。
  • コピー・ザ・アート(CV: 永木さくら)
    • マジェコンヌの部下であり、海賊メーカー幹部の1人。 販売されているゲームの芸風やビジュアルをコピーして販売している。 初対面の人間とコミュニケーションを取るのが苦手だが、持ち前の謎の自信と強気で乗り切っている。
      締め切りや絵が上達しないなど、常に何かに追われている。
  • コピー・ザ・コード(CV: 柳木みり)
    • マジェコンヌの部下であり、海賊メーカー幹部の1人。 販売されているゲームを解析して、似たようなコピーゲームソフトを販売している。 天真爛漫で頼れる姉御気質の少女。 完璧な情報網を持っているが口を滑らせやすく、相手にペラペラと情報を教えてしまう。

システム

  • 経営システム、ディスク開発システム
    おそらく 本作の目玉要素。様々なシステムを利用して、会社を発展させて、戦闘で役に立つディスクを作成していく。
    • 開発室
      • スキルを付与するディスクを作ることができる。
      • 開発ジャンル、作風、クリエイター、アイディアジェムを選択して、評価の高いゲームや強力なスキルを持つディスクを作成する。
      • ディスクの出来や流行(後述)で、CP(カンパニーポイント)の量が決まる。
  • メール確認
    • お客様の声、委託メール、要望のメールを確認できる。
  • 投資強化
    • CPを消費して、会社を発展させていくことができる。
    • 特にビルレベルは重要で、ディスクの出来に直結するクリエイターの数を増やすことができる。
  • 模様替え
    • 投資強化で手に入れたオブジェを設置することで、クリエイターの能力を向上させることができる。
  • ショップ
    • 戦闘で役に立つアイテム、アクセサリーやバイクを購入できる。
  • クリエイターズギルド
    • クリエイターを招集、開発環境を整備、クリエイターを派遣ができる。
    • 開発環境を整備すると、ディスク開発時間が短縮される。
    • クリエイターを派遣すると、戻ってきた時にアイテムがもらえたり、クリエイターのレベルを向上させることができる。
  • パブリッシュ商会
    • CMを流す、流行操作、追加コンテンツ配信ができる。
    • CMを流すと、次に開発するディスクの売上が向上する。
    • 流行操作をすると、次に開発するディスクの売上が向上する。
    • 追加コンテンツ配信をすると、作成済みのディスクに新たなスキルを付与できたり、アイテムが貰えたりする。
  • 決算報告
  • チャプターの終わりに「ビルレベル」、「開発したディスク」、「総収支」、「倒したエネミーの数」、「進出したエリアの数」、「ワールドシェア率」によってプレイヤーのプレイが評価される。
  • 評価次第で様々なアイテムが手に入る。
  • バイク
    • 本作からの新要素。マップ探索で使用可能。
    • 一部マップでは、タイムレースやモンスターとの競争がある。
  • コロシアム
    • ミッションが難易度ごとに区切られており、ミッションを達成すると報酬がもらえるという一般的なコロシアム。
      • 「特定のキャラクターのみ」など制限付きの戦闘やボスラッシュが新たに追加された。
    • 練習場が設けられており、練習場ではモンスターの種類・数・動きを設定して模擬戦闘を行うことができる。
      • 今作はセーブポイントでも模擬戦闘することが可能。
  • ネプトラルタワー
    • ストーリーに関わらない特殊なダンジョン。強力なモンスターを撃破したり、貴重なアイテムを入手しながら、上の階を目指す。
    • 今作は序盤から探索が可能になっている。
    • マップはこれまで探索してきたマップの一部分となっている。
    • 上位マップとして、真ネプトラルタワーや極ネプトラルタワーが存在する。

評価点

ストーリー

  • 『SvS』のストーリーはかなりの好評であり期待値が上がっていたが、今作も出来映えは健在。引き続き高い評価を得ている。
  • キャラクター描写、ゲームやネットのネタをモチーフにしたギャグの数々(それぞれ詳細は下記)は十分に表現できており、シリーズに求められている要素はしっかりと含まれている。
    • 前作『SvS』と比較すると、雰囲気が変わり全体として明るめのギャグ寄りになっている。シリアスな要素は後半になってから現れる。
    • クオリティーは『SvS』に軍配が上がるものの、作風の差別化が出来ているので、好みはあるにせよ大きな問題ではないだろう。

魅力的なキャラクター

  • シリーズ最大の魅力であるキャラクターの良さは本作も健在
    • 『VII(R)』以来出番が無かった大人ネプテューヌやゴールドサァド*10が再登場。久しく出番が無かった彼女らの再登場に喜ぶ声が挙がっている。
    • 大人ネプテューヌは主に失敗女神のまとめ役として活躍する。
    • (普通の)ネプテューヌと同等かそれ以上にギャグ的な発言や行動をするが、真面目な時は真面目、落ち着いた雰囲気もあるのが彼女の特徴。『VII(R)』で、彼女を気に入ったプレイヤーは今作でも引き続き気に入ることだろう。
  • ゴールドサァドは主に業界の治安維持係として活躍する。
    • 序盤は大きな失敗を犯してしまった失敗女神を敵対視しているが、中盤以降は彼女らと和解し、コピー三人衆やマジェコンヌの悪巧みに対抗するために大人ネプテューヌ達と協力する。
    • 『VII(R)』の後半では活躍の場があまり無く、扱いが良いとは言えなかったが、今作では全体を通じて見せ場があり、プレイヤーの印象に残ることであろう。
      • 特に『VII(R)』でやや扱いが難点だったエスーシャに対しては掘り下げでフォローが入っている。
      • また、元ネタとなった会社のパロディーが『VII(R)』の時より多くなっている。

新キャラの失敗女神、コピー三人衆やエフーシャらも全員キャラが立っている。

  • 失敗女神は過去の失敗を省みながら、自社の発展に努力する。
    • 三人の特徴を一言で表すとすれば、ツッコミ担当だがギャグ要素も多いピピ、クールだがあどけなさもあるジャーガ、掴み所がない性格で変わった発言が多いリディオといったところで特徴的で魅力十分である。
    • ピピとベール、リディオとロムやラム、ジャーガとケーシャなど既存のキャラとの関わりも好評。
    • 今作の雰囲気はギャグ寄りではあるが、彼女らの目的は真剣なものになっておりプレイヤーの心に感ずるものがある。
  • コピー三人衆は三人とも個性的で面白みがある。
    • 三人の特徴を一言で表すとすれば、お約束展開が大好きなハード、エセ関西弁のアート、頼れる姉御気質と見せかけて実はポンコツなコードといったところで、インパクト十分。
  • エフーシャは、序盤では謎に包まれているが、中盤以降に全容が分かっていく。
    • 「だまして悪いが」などフロム・ソフトウェア関連の発言もあり、元ネタの作品を知っていれば、ニヤニヤできるだろう。
  • ただ、既存キャラの四女神(候補生)の出番はさほど多くない点には注意。詳細は賛否両論点で述べる。

ゲームやネットのネタをモチーフにしたギャグの数々

  • ある意味本シリーズ最大の特徴。パロディ自体は様々な作品で見られるが、ここまで全面に押し出しているのは本シリーズぐらいであろう。本作の世界線上、他シリーズ作品よりさらに多くなっている。
    • 『SvS』から引き続き内容は比較的新しめ、あるいは聞いたことのある有名なものが多く、若年層や非ゲーマーにも理解しやすい内容になっている。理解しやすいからといってつまらないということはないので、この傾向は概ね好評である。
    • 『VII(R)』や『ブイブイブイテューヌ』のように企業や各作者を侮辱、不快に感じうる悪ノリなネタは扱っていない。
  • 総じて、人をあまり選ぶことなく、面白おかしく楽しむことができるだろう。

高品質なLive2D

  • 今作も引き続きLive2Dを用いてイラストを動かしている。
  • 滑らかに動くだけでなく、ピースサインをとるといった比較的複雑な動きも見せてくれるおかげで魅力的なキャラクターや可愛らしい絵柄も相まって、本作最大の魅力の一つとなっている。
    • クリア後には、キャラクター・表情・ポーズを好きなように設定して鑑賞できるモードが追加される。
  • なお、大人ネプテューヌとクロワールは立ち絵自体も一新されている。

戦闘アクション
『SvS』と大元は一緒。『SvS』の時点で光るところはあったが、同時に粗が多く完成度が高いとは言えなかった。しかし、今作は改善点が多くみられ(改善点の詳細は下記に記載)、総合的に見て良いものになっている。以下にコンセプトとその良い点を説明する。

  • 「戦術」アクション。
    • 戦闘前にコンボスキルを設定するシステム。説明を見ながら自分にとって気持ちの良い攻撃方法を模索する。
    • 自分で考えた攻撃コンボが上手くつながると気持ちが良い。単純な強さだけではなく、見栄えやキャラの特色も考慮すると良いだろう。
      • 見栄えやキャラの特色を全く考慮しなかった場合(同じ技の連発など)、強さは十分であったとしても、面白さをあまり感じられないのでその点は注意。
    • 一般的なアクションと趣が異なるので、初めは違和感を覚えるかもしれないが、慣れてくると面白さが見えてくるだろう。
  • 簡単操作で派手な攻撃。
    • 難しいコマンド入力をせずとも、キャラが派手な攻撃を繰り出してくれるので爽快感を簡単に味わえる。以下に具体例を2つほど挙げる。
      • 例1 ブラン:「目の前をハンマーで叩きつけ、更に前転しながら追撃する」→「氷の棘で敵を引き寄せて、近づいてきた敵をハンマーで吹き飛ばす」→「氷の回転ノコギリを敵に向かって飛ばす」→「近くにいる敵へ瞬時に移動し、氷の闘気ととも急襲する締めの一撃」
  • 例2 ノワール:「斬り上げて敵を打ち上げ、横切りで大きく吹き飛ばす二連撃」→「敵の頭上に魔法の剣を作り出し、落下させて攻撃する」→「斬撃を飛ばして怯ませ、急接近して連続刺突で攻撃する」→「幾重にも重なった鋭い斬撃を飛ばし、敵を吹き飛ばす攻撃」
  • 作品によってゲームシステムが異なる本シリーズにおいては、(操作が)難しいアクションが苦手な人でも楽しめる設計となっているのは望ましいことだと言えよう。
  • よく動きよく喋る魅力的なキャラクター。
    • お気に入りのキャラがいれば、見聞きするだけでも楽しめるだろう。
      • 双子のロムとラムでも、遠距離魔法特化のロムと中近距離魔法と物理のラムといった具合に差別化がされている。
    • 保有している武器や能力によって出来るアクションが異なっており、キャラの差別化が出来ている。アクションにしたことで、キャラの魅力をより引き立たせられている。
  • ディスクスキル付与によるアクション性の向上。
    • 自分の立ち回りに応じて必要なスキルを選定していく。
    • どんどんスキルを付与していき、キャラクターを強化していくのはRPGの醍醐味だろう。

『SvS』から改善された点が多い

  • 戦闘面
    • パーティーメンバーが4人となり、女神(候補生)全員での戦闘が可能になった。 前作からできるようにしておくべきではと言ってはいけない。
      • 攻撃の硬直が軽減され、戦闘のもっさり感が解消。またコンボスキルの途中でガードや回避、ディスクを装備しスキルを付与することでアクション性が向上し、より快適なプレイが実現できるようになった。
    • プレイスタイル次第では女神化ゲージが溜まりやすくなり、使用頻度が増した。
      • これにより、『SvS』で問題視されていた女神化空気問題が少し改善された。
  • 連携攻撃「リンクチェイン」が追加され、『SvS』では乏しかった連携の要素が追加された。
  • ディスクで付与されるスキルが一部重複するようになった。
    • これにより例えば、女神化時間延長を付与するディスクを複数枚装備することで、かなり長い時間女神化を維持できるようになるなど、プレイヤーの自由度が増した。
  • 戦闘終了後にリザルト演出が追加された。
    • キャラクターがポーズを取って色々喋り、とてもかわいらしい仕上がりになっている。
  • 練習がセーブポイントでもできるようになった。
  • マップ探索面
    • マップのバリエーションが増えた。
      • 具体的には山岳、神殿や砂漠など。本シリーズでは珍しくマップの使い回しが少ない。
      • 旧『SvS』のマップは探索しなくてもいいステージに割り振られている。
  • 無駄に広いマップが縮小され、さらに任意に歩きとダッシュを切り替えられるようになった。
    • マップ探索のテンポの悪さが改善された。
  • 移動手段としてバイクが追加された。
    • 一部のマップで探索がスムーズになる。
    • タイムレースやモンスターとの競争があり、気分転換・暇つぶしになる。おまけ要素の充実は良い点だといえる。
    • ただし問題点もある(問題点を参考)。
  • プレイヤーを煽るようなボイスが発せられる頻度が低下した。
  • イニシアティブアタック(先制攻撃)が敵に発見されていても可能になった。
  • 道中にNPCが出現するようになり、依頼を受けることができる。
    • 前作では一回探索を完了しないとそのマップに関する依頼が来なかった。
    • 一話完結ではない依頼もある。
  • 謎解き要素が増え、単調にならないような工夫がなされた。
  • システム面
    • フォトモードの機能が拡充された。
    • 全体的なロード時間が少し短くなった(バージョン1.07時点)。

その他の評価点

  • 『SvS』から引き続き、クリア後に全てのイベントを見返すことができる。
  • 真、極ネプトラルタワーやコロシアムのボスラッシュなど、クリア後のやりこみ要素が多くなった。

賛否両論点

ストーリー面

  • 今作のストーリーは評価点の説明にあるように、新キャラと大人ネプテューヌがメインでユーモアなものになっている。分かりやすく言えば従来のシリーズ路線に戻った。
    • これ自体は特に問題はないが、前作『SvS』のストーリーは既存キャラ(女神候補生)がメインのシリアスなものであり、様相が大きく変化している。
    • 結果、「いつもの路線に戻って嬉しい」と喜ぶ声もいたが「前と比べて違和感がある」と少々人を選ぶ形になってしまった。
  • 大人ネプテューヌはネプテューヌと名前、容姿が同じと言う点に関しては今回は全くと言うほど触れられない。
    • 『VII』で初登場してからOVAなどでそこそこ出番が与えられているため、同じネタの天丼は流石にくどいと思った可能性が高いが、女神の方のネプテューヌを知る失敗女神や、候補生たちが触れないのは不自然ではあるし、初見だと特に気になる部分となっている。

戦闘面

  • まず『SvS』と比べて難易度が大幅に上昇。とくに雑魚敵は少し強くなった程度だが、ボスは大幅強化されている。
    • 例えば、序盤のボス「ホワイトシスターズ」の時点で、『SvS』のほぼ全てのボスよりも強くなっている。ところどころで新しいボスが一つ前のボスやその時点での雑魚敵より大幅に強くなる箇所が有り、LV上げやバトルシステムの理解度が不十分だとしばらく足止めされることになる。
  • 簡単すぎる『SvS』よりも良いと迎合する声もあるが、大幅な難易度上昇に否定的な声もある。
  • ディスクスキル付与によるキャラクター強化がほぼ必須というレベル調整になっている。新要素のディスク開発を無視してクリアできるバランスにしたくなかったのだと思われる。
    • これを「キャラクターを強化していくのがRPGの醍醐味」と捉えるか、「自由度が低くRPGとして問題」と捉えるかはプレイヤーに依るだろう。
  • 難易度が高いといっても、あくまで『SvS』と比較したときの話であり、他のアクションゲームと比べて特段難しいということはない
    • 難易度設定が存在する万人向けアクションRPGと比較するとすれば、『SvS』はベリーイージーで、今作はノーマルといったところだろうか。
  • なお、一般的な高難易度アクションに要求される、反射神経や敵の攻撃パターンの暗記の類はほぼ不要。必要なのは攻撃技やディスクスキルの理解である。

経営システム、ディスク開発システム関連

  • どうすれば良いゲームが作れるか説明がほとんど無いので序盤は手探りで進めることになる。
    • 最初は知識不足と物資不足のために出来の悪いゲームを量産することになる。
    • ディスクスキル自体は序盤でも有用なものを付けられるが、レビューでボロくそに書かれるので良い気はしない*11
    • 説明が丁寧すぎると試行錯誤の余地が消失しワンパターンなゲーム性になってしまうので、説明不足は必ずしも悪いとは言えない。しかし嫌気が差してもおかしくないゲームシステムになっているのは惜しいところである。
  • 総じて、手探りで進めることに面白みを見出すか、ただただ複雑で面倒なシステムと捉えるか人を選ぶ形になってしまった。
    • 『SvS』のディスク開発は極めてシンプルなシステムになっていたのも、なおさらその傾向を強めていると言えるだろう。
  • 説明不足と問題点(後述)により目玉要素として売り出すのは少々厳しい仕上がりになっている。しかし、単にキャラクターを強化するシステムと捉えると、まず自分が欲しいスキルを考えて、それに応じたクリエイターなどを選ぶというところに一定の面白みはあり、評価する声もある。

問題点

戦闘面、バランス関連

  • 評価点にも書いてあるとおり、改善した箇所はあるが如何せん新たな問題も増えた。
    • 一部コンボスキルの効果の「パワーの後に出すと攻撃力上昇」などの攻撃力上昇率がかなり大きく、少々ゲームバランスを悪化させている。
      • 普通に出すとダメージ量が500の場合、効果発動時には1500前後になる。発動条件の易しさに反して、かなりの高倍率である。特にパワーの後に出すと攻撃力上昇がするパワーコンボスキルなど、連発しても効果を発揮するものはバランスブレイカー気味。
      • 同じ技を連発するだけで最高レベルの強さになるが、こうすると、本作のアクションの面白みがほとんど無くなってしまうので、封印が推奨される。
    • 加えて、「パワー最速化キャンセル」などで即キャンセルしたとしても、効果を発揮するのもやや問題だといえる。
    • 同じコンボスキルを連発すると攻撃力が低下する*12、キャンセルした場合は効果適用外などのシステムが望まれるところである。
    • またスキル効果を考慮せずともリディオの「スピニングスフィア」やロムの「ツインソーソリッド」等、脳死でぶっぱしてるだけで敵が溶ける強コンボスキルも存在する。
  • 雑魚敵の個性が他作品のRPGと比べるとやや薄い。
    • 回復する、ガードを一撃で壊してくる、怯みにくい、などあるにはあるのだが、やや乏しく、敵に合わせてスキルを選定するor立ち回りを変えるといった機会があまり訪れない。
      • 敵自体も前作の流用が多く、やや手抜きだと感じられる。
      • 「弱点属性でないとダメージが通らない」や「中遠距離からの攻撃は無効*13」など大きな特徴を持つ敵がいても良かったと思われる。
  • 魔法攻撃力が極端に低いキャラの魔法攻撃が不遇。
    • モンスターに与えるダメージが極めて低い。物理攻撃は1000を超えるが、魔法攻撃は10前後ということもザラにあり、使い道が限られている。
      • 自分や敵の移動を伴う技やビジュアルが良い技は使う意義を見いだせるものの、実用性という観点で見ると優先度は低くなっている。
  • リンクチェインの属性がキャラ問わず魔法になっている
    • とくにブランの魔法攻撃力は極めて低いので、彼女のリンクチェインの火力は悲惨なことになっている。
    • 一応、リンクチェインの攻撃力は選択したキャラ依存なので、チェインする際に選ばなければ良い。つまり、単にパーティーに入れる分には戦力の低下は見られない。

システム、UI関連

  • ディスクスキルの効果が少々分かりにくい。
    • コンボスキルの途中でガードをしたい時には対応する最速化キャンセルとガードキャンセル両方が必要となる。どちらか一方だけでは不可。
  • 「射程」の説明がやや不親切。
    • ロムの「サイクロンショット」と「ツインソーソリッド」はどちらも射程が長距離となっているが、前者は近中長距離どこでも命中し、後者は長距離でしか命中しない。
    • 射程の表記を近◯中◯長◯や近X中X長◯の形にする、映像を用意するなどもう少しやりようはあったかと思われる。
  • 非操作キャラクターが使用する回復アイテムの選定は回復量が全然足りないアイテムを使う。
    • 『ポケモンシリーズ』で例えるなら、中盤や終盤で「まんたんのくすり」や「すごいキズぐすり」ではなく普通の「キズぐすり」を使うようなものである。
    • 一応、回復量が低いアイテムを全て売却すれば対策は出来なくもないが、モンスターからのドロップで入手してしまうことがあるので安定はしない。
      • ただ、回復系のタクティカルスキルを保有しているキャラはそれを優先して使う。そういったキャラの価値が上がっているのは不幸中の幸いか。
  • ターゲット変更がやりづらい。
    • ターゲットを変更したい時は、現在ターゲットになっている敵の右側にいる敵にはR1or2、左側にいる敵にはL1or2を押せば変更できるゲームが普通である。
      • しかしながら、本作は敵に番号が形式的に割り振られており、R1orL1を押すことで、番号に沿ってターゲットを変更するというシステムになっている。
    • 分かりやすくするために、敵が4体おり現在敵1をターゲットにしている状況を想定する。この場合、R1を押すと敵2をターゲットに、L1を押すと敵4をターゲットにする。
    • このシステムでは、R1を押したが、右側の敵ではなく全く見当違いの敵をターゲットにしてしまうということが起こり得る。
      • 敵を回復するヒールスライヌ系列の敵や広範囲・高火力のマシンソルジャー系列の敵が出てきた時は、それらを優先して撃破したいが、この仕様のせいでやりにくくなっている。

経営システム、ディスク開発システム関連

  • 強力なディスクを作るステップがほぼワンパターンになっている。
    • 「パブリッシュ商会」の「追加コンテンツ配信」によるスキル追加をやっておけば問題ない。一定以上の品質が担保されていれば、簡単にかつ高確率で強力なスキルを付与できる。
    • まだ大量の資金を用意さえすれば強力なディスクを作れるといったシステムであれば、(ゲームとして面白いかは別にして)納得できなくもないが、よりにもよって「追加コンテンツ配信」が最も良い手段というのは、現実に即しておらずかなり不自然である。

マップ探索面

  • 性能が悪いバイク
    • 通路が狭く障害物が置いてあるマップなどバイクが活かしきれない場面が多く砂漠や旧『SvS』のマップ以外でバイクに乗る利点はほぼ無い。バイクに乗っている間は敵を轢いてエンカウント回避といったメリット要素がないのもそれに拍車をかける。
      • それ以前に操作も性能も微妙。『ドリフト不可』『ブレーキをかけただけでスピードがすぐに落ちる』『移動速度の割に旋回速度が速すぎる』とおまけ要素だからこんなものだからと心持ちが要求される。
    • 室内では乗れない仕様になっているが、ネプトラルタワーでも乗ることが出来ない。見た目が屋外でも乗ることができないことに不満の声も。
    • せっかくの新要素であったが、多くの状況で徒歩で探索する方が先決で使用頻度が低くなってしまったのは残念である。
  • モンスター関連
    • 狭い通路にもモンスターが配置されており、戦闘回避が不可能な場合がある。
      • それ自体は様々な作品でみられるが、本作はその頻度が多い。人によっては煩わしさを感じるだろう。
      • そこそこ接近してからはじめてリスポーンしてくるので、バイクで高速移動している場合、避けきれずエンカウントしてしまうことがある。

ショップの品揃え

  • 四女神(候補生)がパーティーに加入した時に、大人ネプテューヌや失敗女神と同じ強さの武器が売られていない。ある程度チャプターを進めないと武器が追加されない仕様になっている。
    • それ故、四女神(候補生)は必然的に物理攻撃力・魔法攻撃力が低い状態でしばらく戦うことになる。好きなキャラクターが使えるようになったのに、我慢して使わないといけない状態に陥るのはキャラゲーとして問題だといえる。
    • さらに、四女神が加入して少し進めるとゴールドサァドたちとの戦闘があるが、その戦闘では全てのキャラクターを使用することになる*14。下記の手段で、四女神(候補生)に強い武器を用意しておかないと苦戦は必至
    • 一応、四女神の武器は加入後すぐのダンジョンで入手可能ではあるが、見落とす可能性があるので措置として適切かは疑問。また、ネプトラルタワー11階~で様々な武器が入手できるが、時間がかかり運要素も絡む。そもそもそこで入手できることを知らないプレイヤーも多数。
  • ショップの品揃えの不備がキャラゲーとしてもゲームバランスにも悪影響を及ぼすことになってしまった。

決算報告

  • 言ってしまえば本作へ入れる必要性が皆無であり、存在意義が特に見当たらない。
    • チャプターの終わりに評価してくれるシステムはシューティングゲームなどで良く見られ、そういったジャンルではプレイヤーの実力を提示する意義がある。
    • 忘れてはいけないが本作のジャンルはRPG。やりたいプレイが制限されたり、意味のない作業を強いられることがあるので相性はとても悪い。
    • 終盤では、十分強いディスクの開発が完了している場合、新たに開発する必要はないため「開発したディスク数」は必然的に少なくなる。そういった場合でも低い評価をされてしまうのは不当に感じられる。
      • おまけに最終チャプターでは、ラスボスを倒した後イベントを見てその後に評価される。評価がBやCのときは興ざめしてしまう。

その他の問題点

  • レギュラーキャラのイストワール、アイエフとコンパが一切登場しない。
    • 別の次元の話、ネプテューヌが主人公でない、アイエフはゴールドサァドと役割がかぶるなど登場させていない理由は推測でき、フォローの余地はある。
    • また、あえて登場キャラを減らすことで大人ネプテューヌらの出番を増やし、作品の特徴を際立たせていると好意的な解釈も可能だが、彼女らのファンの残念がる声が見られる。
  • 回復アイテムがモンスターからのドロップ等で過剰に手に入る。
    • 直接ショップで買わなくとも、カンストするレベルで入手できる。
    • それゆえ、「ボス戦だから回復アイテムを◯◯個用意しよう」、「回復アイテムを買うお金を節約するために回復技が使えるキャラを使おう」といった思索の余地を無くしてしまっている。
  • 『SvS』のマップ、プラネテューヌが削除された。
    • 世界線が違うので登場しないのは自然であるものの、作り込みが良かっただけに残念がる声が多い。
      • 街をバイクで散策できたら楽しかったと思われるが…。
  • 最初の戦闘開始時のロードが少し長い。
    • 戦闘用のマップを読み込んでいるからだと思われる。
    • マップが頻繁に入れ替わるネプトラルタワーで顕著。
  • BGMのバリエーションがやや物足りない。
    • 「Will be Venus*15」といったシリーズの人気曲が登場しない。また、ゴールドサァドとの戦闘で「Providence*16」が流れない。
    • 印象的な曲が未登場なことに残念がる声も。
  • モンスター討伐などの依頼を達成した後、直接報告しないといけない。
    • 少々面倒と言わざるを得ない。携帯電話などで報告できるシステムを導入しても良かったと思われる。
  • マップの脱出が出入り口とセーブポイントだけでしか行えない。
    • マップのどこにいても脱出できるアイテムが欲しかったところである。
  • ユニの3Dモデルが妙に小さい。
    • ユニは設定上はネプテューヌとネプギアのちょうど間くらいの身長なのだが、本作の3Dモデルでは何故かネプテューヌどころかブランよりも小さい。

アップデートで改善された問題点
本シリーズの購買層の性質上、発売日すぐにプレイするユーザーが多いので、ネット上ではこれらに関して否定的な意見が見られる。アップデートを経ずども、快適なプレイができる作品が望まれるところである。

+ 開く
  • 発売当時はバトル終了演出*17がスキップできず、強制的に数秒間待たされていた。
    • 演出としては悪くないものの、戦闘のテンポ面に問題を抱えていた。
    • 『SvS』から劣化した要素と見なす声が多く、特に否定的な意見が見られた。
    • バーション1.04で、スキップできる様に修正された。
      • PS4版では◯ボタンでスキップできる。
  • Switch版のロード時間がかなり長かった。
    • バージョン1.04で、主にSwitch版のロード時間が短縮された。
  • セーブ時に女神ゲージが保存されるように修正された。

総評

戦闘アクションを中心に前作『SvS』から良くなっている点は多く、全体的な品質は前作よりも向上したと言える。
また、本シリーズの特徴かつ特長である魅力的なキャラクターとゲームやネットミームをモチーフにしたギャグの数々は健在であり、アクションもなかなかの出来映え。
総合的な出来は本シリーズの中で上位といったところで、本作を評価するプレイヤーは多い。

しかしながら戦闘、システム、ストーリー全て『SvS』の特徴とは対極にあるといっても過言ではなく、また、本作の特徴である経営システムやバイクといった新要素に関しては粗も目立ち、それゆえに特に前作ファンからは厳しい評価を下されることも少なくない。

やや賛否両論の傾向が見られる本作だが、シリーズの強みはしっかり表現できているので興味があるプレイヤーは手にとってみる価値はあるだろう。


余談

  • 海外版(Switch/PS5/PS4)の発売日は2024年5月14日になっている。
  • 本作は任天堂ハードとソニーハードとで同日発売されており、これはシリーズ初。
    • 同じくファミ通の記事によると、2021年頃からマルチプラットフォーム化の方針に沿っているとのこと。
  • 次回作は『爆走次元ネプテューヌ VS巨神スライヌ』で、発売日は2024年6月27日。本作や前作では登場しなかった天王星うずめが登場&主人公に抜粋。ジャンルは「バイクアクション」となっている。

最終更新:2025年02月01日 03:28

*1 ゲームのコピーツールの総称として使われる単語「マジコン」が由来。ネットの普及とともに2000年代頃に大きな問題となった。なお「マジコン」という名前自体は台湾製スーパーファミコン用コピーツール「スーパーマジコン」が由来といわれているが、主に任天堂製の携帯機に(GBAやDSなど)おいて問題となった。

*2 モチーフはバンダイナムコ

*3 モチーフはカプコン

*4 モチーフはコナミ

*5 モチーフはスクウェア・エニックス

*6 モチーフはバンダイとAppleが共同開発したゲーム機「ピピンアットマーク」。世界で最も売れなかったゲーム機とされている。

*7 モチーフはアタリが開発したゲーム機「アタリジャガー」。世界で3番目に売れなかったゲーム機とされている。

*8 モチーフはThe 3DO Companyが開発し、旧松下電器産業などから販売されたゲーム機「3DO」。世界で6番目に売れなかったゲーム機とされている。

*9 モチーフはゲームソフト開発会社フロム・ソフトウェア。

*10 『四女神オンライン』や『SvS』で存在は確認できる。

*11 一部「ヤギになるゲームのが多分おもろい」など面白いものはある。

*12 『テイルズオブアライズ』など他作品で、似たようなシステムが見られる。

*13 コロシアムでは、そのような敵と戦うことができる。

*14 ゴールドサァドは4人で、こちらのパーティーメンバーは12人。3人ずつ割り振って戦う。

*15 過去シリーズにおいてネプテューヌ達が女神化して「格好良くキメる」シーンの曲。今作の失敗女神達にも噛み合いそうなシーンは有るのだが。

*16 『VII』におけるゴールドサァド4人共通のバトル曲。2015年の同作から8年ぶりの再登場なのでBGMも再現してほしかったところである。

*17 リザルト画面とは別。