Club Drive
【くらぶどらいぶ】
ジャンル
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レース
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対応機種
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ATARI Jaguar
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発売元
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アタリ ムーミン(日本)
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開発元
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アタリ
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発売日
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1994年11月(北米) 1995年3月24日(日本)
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レーティング
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ESRB:K-A
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プレイ人数
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1~2人
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判定
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クソゲー
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ポイント
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同世代機はおろか前世代機末期にも劣るグラフィック 全く活かせてない箱庭マップ
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概要
ATARI Jaguarでリリースされたレースゲーム。
特徴
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3Dのレースゲーム
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ゲーム内のグラフィックはマップや車を含め、3Dのポリゴンで作られている。
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ゲームモードは大きく分けて、「コレクトモード」と「レースモード」の二つ。
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コレクトモードでは、箱庭型のマップ内に落ちている「パワーボール」を集めていくのが目的。パワーボールを全て集めると「GAME OVER」の表記が出て、タイトルへと戻される。
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レースモードでは、同じく箱庭型のマップ内で、スタートからゴールへと目指してレースをする。
問題点
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グラフィックが94~95年に発売された3Dレースゲームのクオリティーに達していない。
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前述したように、本作のグラフィックは3Dのポリゴンで作られているのだが、そのクオリティーが94~95年のゲームのソフトとは思えないほど酷い。
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まず、車体がポリゴンをそのまま継ぎ接ぎしただけで、テクスチャー的なものは一切使われていない。後方からは辛うじて車とわかるように作られているが、車体を前方から見ると、とてもじゃないが車には見えない。
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本作と同時期に発売されたPS版『リッジレーサー』とは比べるまでもなく、SFCの『ワイルドトラックス』やMDの『バーチャレーシング』にすら劣る始末。仮にも64ビットシステムのマシンと銘打ったゲーム機のソフトで、この有様である。
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ただし「Jaguarが64ビットマシン」というのは厳密には誤りで、Jaguarにはビットを決めるメインCPUが存在せず、32ビットのチップ3つと64ビットのプロセッサー2つが並列動作するという特殊な作りであった。もっとも、その事情を差し引いても本作のグラフィックが酷いことに変わりはないのだが。
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無理矢理フォローするならば、90年に発売されたMD版『ハードドライビン』よりは僅かに上回っていることぐらいだが、4年近く前に発売された前世代機のゲームと比較される時点で……。
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箱庭型のマップが活かしきれていない。
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本作のマップは箱庭型のマップとなっているのだが、それが全く活かされていない。
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ただ、箱庭というだけならまだしも、坂を上ったり立体的な構造になっていることもあるため、車を操作するレースゲームと噛み合っていない。
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コレクトモードは、そもそもレースゲームなのに箱庭型のマップ内でアイテムを収集するというゲームデザインが不可解。『Cybermorph』といい、何故既存のゲームに則ったオーソドックスなゲームデザインにしないのか……。
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レースモードでも、マップは変わらず箱庭なので、純粋にゴールや順路がどこかわかりづらい。
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ミニマップも劣悪
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箱庭型のマップということで、一応ミニマップが画面下側に表示されているが、車の向きがわからない上に、マップの立体構造が考慮されずに車体やパワーボールの位置が表示されるため、使い勝手がかなり悪い。
評価点
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強いて挙げるなら、当時のレースゲームとしては珍しく、箱庭型のマップを採用したことだろうか。
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もっとも、前述したようにそれがゲームの面白さに繋がっておらず、これならシンプルにコースを走るゲームにした方がよかったのではと思わざるを得ないところ。
総評
94~95年発売の第5世代ハードでリリースされたレースゲームの中でも最低クラスのクオリティーである。
ATARI Jaguar自体が特殊な構造故に、ポテンシャルの低いゲーム機だとしても、あまりにも酷すぎる出来である。
しかも、これがJaguarの発売元であるアタリが直々に開発したという事実が、目も当てられない。
余談
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2014年にPS4で発売された『DRIVECLUB』とはタイトルが似ているが、全く関係はない。
最終更新:2025年01月27日 18:19