外の世界の佐渡島で人間と共に長年生き続けた由緒正しい化け狸。
幻想郷で進化してきた妖怪とは異なり、頭に木の葉・大きな尻尾と割と古典的な容姿を持つ。
妖怪撲滅を謳う 豊聡耳神子が復活したため、それを妖怪の危機とみた 封獣ぬえが、対抗手段として勝手に呼び寄せた。 *1
騒ぎの後は命蓮寺に居着いたようで、妖怪の悩みを聞いてくれる頼れる親分として皆に頼りにされているようだ。
佐渡では人間と共に暮らしていたようで、貧しい人物にはお金を貸したり、依頼された仕事をしたりと、
妖怪でありながら人間社会にかなり馴染んでいた。 そのせいか服装もかなり近代的なデザインをしている。
ちゃんと外の人間社会に溶け込んでいるため、忘れ去られ幻想入りしたとは言い難く、
また結界が張ってあるはずの幻想郷で、なぜぬえが彼女を呼ぶ事が出来たのか等、幻想入りには謎が多い。
『求聞口授』を読む限りでは割と行き来は容易そうな印象も受けるが……(後述)。
「佐渡に人間と共に住んでいた」「狐と仲が悪い」等の台詞・設定から、元ネタは日本三名狸の一角「団三郎狸」と思われる。
「二ッ岩大明神」というれっきとした神格持ちの大妖怪である。
マミゾウという名も、狸・ムジナを表す「猯(まみ)」と、人を誑かす魔物を表す「 魔魅(まみ)」に、
団三郎の「三」を付けたものと考えられる。
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団三郎狸とは? |
団三郎狸は、佐渡狸軍団の総元締めであり、
淡路の「芝右衛門狸」、香川の「屋島の禿狸」と並ぶ日本三大狸の一角を謳われる大狸である。
狡知に長け人々に色々ないたずらをする一方、義理人情に篤く佐渡金山で築いた圧倒的な財力を活かし、
金に困った人達には惜し気もなく金を貸していたという。
その名声は全国的なもので、かのジブリアニメ『平成狸合戦ぽんぽこ』では、
四国の六代目金長狸に「佐渡の名高い団三郎先生」と呼ばれている。
金長狸は阿波の狸合戦の一翼を担ったとして知られる狸の雄であるが、
そんな英雄の名を継いだ狸からも「先生」と呼ばれている程であるから、
狸界においてのその実力、カリスマの傑出ぶりたるや推して測るべしと言える。
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『神霊廟』での騒ぎの後は幻想郷に居着いたようで、主に命蓮寺や魔法の森で活動している模様。
妖怪達の相談相手になったり、何者かに襲われた時は自ら抗議に向かうなど色々頼りにされているようである。
その一方幻想郷での勢力の拡大にも余念が無く、『鈴奈庵』での宴会シーンや『心綺楼』での戦闘シーンなどの描写から、
幻想郷の化け狸を既に相当数傘下に収めていると思われる。
この辺りの手の早さは流石親分と言った所。
上記の通り由緒正しい大妖怪だが、軽いフレンドリーな話し方や「鍛えてやる」等の発言から分かるように、
強力な妖怪としての自負を持ちつつも親しみやすさを備えた性格。
BGMに付いた原作者のコメントでは、
「何か判った風で偉そうにしているマミゾウ。でもその実体は面白そうな事につい顔を出してしまうだけの妖怪」
と評されている。
人間に「カモ」とルビを振って話す(『神霊廟』)、
付喪神の宴会に迷い込んできた人間に対し凄まじい眼力の一睨みと共に「人間風情が」と罵り威圧する *2(『鈴奈庵』)など、
妖怪らしい危険な一面も窺えるが、それでも問答無用で襲い掛かったりは決してせず、普段は温厚さやノリの良さ、懐の深さの方が目立っている。
一人称は「儂(わし)」で、語尾に「~じゃ」と付く事があるなど 全体的に老人口調であり、それもまた温厚そうなイメージを持たせる要因だろうか。
ただ、本人としては口癖のようなものでさほど年寄りのつもりはないらしい。
一方、『心綺楼』では化けた姿が爺むさいと言われて「光栄なこって」と返したり、千歳は超えているはずの雲山を若造扱いするなど、
年寄りである事を肯定するような言動も見られる。
能力の「化けさせる」は、物の姿を本来と違うものに見せる能力。
あくまで化け させるのであって、化ける能力では無い。
ぬえのものと似ているが、ぬえが相手の認識に依存するのに対して、マミゾウは自分の発想に依存する。
化けさせる対象には自分も含まれるようで、変化「 まぬけ巫女の偽調伏」の時には、自身を霊夢に「化けさせ」ている。
しかし自分を化けさせても巨大な尻尾が目立つので看破は容易。ただ尻尾の大きい狸ほど力が強いためバレバレなほど危険とも言える。
本人も妖怪としての格の証にしているのか尻尾を隠す事はしていない。
弾幕は彩色の無い白一色で、外から来たばかりで「美しく魅せる弾幕勝負」には慣れていないようだ。
だが、それを「化狸が変化する際にモクモクと上がる白煙を描写している」と考察する人もいる
(実際、後に『心綺楼』に参戦した際は通常弾幕の1つが煙だった)。
終盤の耐久スペル「マミゾウ化弾幕十変化」では、最大10人に 分身する。
変化弾幕の種類も多種多様で弾数も多く、ラストスペルの「ワイルドカーペット」よりも数段キツい。
初期頃はこのスペルを取得しようとすると マミってバグって落ちてしまう事があったが、現在はパッチで解消している。
弾幕アクションゲーム『東方心綺楼』でも登場。
事前には発表されておらず、公式サイトのキャラ紹介にも姿が無いという、俗に言うサプライズ枠として登場した。
ほぼ全キャラクターのルートで、ラスボスの一つ前のステージで現れる。立ち位置的には この人に近いポジション。
ルートによって霊夢or白蓮or神子のいずれかに化けて登場し、一度倒した後、正体を現したマミゾウそのものとの戦いになる。
ちなみに初戦での姿形と名前表示は変身後そのものであり、尻尾も隠れているが、BGMがまんま本人のテーマ曲であり、口調も隠す気がさらさら無い。
このマミゾウが化けたキャラのスペルカードはどれも『 源平討魔伝』のパロディが含まれており、偽霊夢はボーナスステージのお釈迦様、
偽白蓮は中ボスの琵琶法師をオマージュしている。
巨大化頼朝をオマージュした偽神子に至っては、スペルカード名まで 「たわむれはおわりじゃ」である(元々『神霊廟』の時にも出ていたセリフだが)。
2戦目のBGMはZUN氏が「佐渡の二ッ岩」をセルフアレンジした曲「幻想郷の二ッ岩」となっている。
条件を満たす事でプレイヤーキャラとして使用出来るようになる。
唯一今回の異変の本質を見抜いており、立ちはだかったのは人気(希望)を集める宗教家や妖怪達の覚悟を試すためである。
化けて見せたのも「宗教の人気など、偽者の悪意で失墜してしまう蜃気楼のようなもの」という事を示すためと、あとは趣味であった。
勝利した相手に異変を収束させるべく、感情が失われた丑三つ時の人里を訪れるよう示唆する。
ただしあるルートでは「誰かに犠牲になってもらい事態を収めるつもりだった」と、
後のストーリーを考えるとラスボスに負ける事が前提とも取れる発言もしている。
またラスボスであり異変の原因である 秦こころに対しては、他のキャラ以上に何かと導くような言動を取っており、
後の書籍では異変後も世話を焼いてこころの更正に一役買って出ている=異変解決後のアフターフォローも担うなど、
正にあらゆる方面からこの異変における影の立役者と言える。
公式書籍『東方鈴奈庵』で登場した際には、まさかの人間姿も披露。二つ名は「捕らぬ狸のディスガイザー」。
主人公本居小鈴が住む貸本屋「鈴奈庵」に足を運び、妖怪である事を隠しながら人間の小鈴に助言したり忠告するなど、
所謂 知恵袋妖怪的な知識を授ける役として登場している(その登場頻度もあって準レギュラー扱いされる事も)。
尤も、決して人間の味方をしているわけでもなく、里の人間が自業自得とは言え妖怪に憑依され、
乗っ取られるのを「面白そうだから」と傍観を決め込む等の在り方は、やはり妖怪である。
このため小鈴からは「格好いい」人と 憧れを向けられる一方、彼女が人間だと思い込んでいる事や、
「妖怪は信用ならない」といった発言をしている事から、今後の二人の動向に注目が集まっている。
『東方深秘録』でも『心綺楼』に引き続き登場。
キャラ選択時の凄く悪そうな顔の通り、汚れ役を買うわ化かしを仕掛けるわと異変解決に向けて暗躍しているのは相変わらずだが、
異変後は黒幕に温情を持って接する辺りは彼女らしい。
使用するオカルト名は「M.I.B.(メン・イン・ブラック)」(訳すると 不確定名「黒づくめの男達」)。
秘密裏に人間社会に宇宙人を紛れこませる闇の組織が存在したら…というアメリカの都市伝説で、
これを題材にした映画も人気を博した。
オカルトアタック使用時も映画のコスプレである黒いスーツに身を包み、
怪ラストワードでも映画に出てくる記憶消去装置を使用している。
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博麗大結界に関する話 |
「こんなボール無くても
外の世界と行き来することくらい自由自在の儂じゃ」
本作では博麗大結界に関して、
- 博麗大結界を越えるには正式な手続きによるものと無理矢理結界に干渉して行うものがある
- 正式に結界を越えると定住する。無理矢理結界を越えると一定時間で戻される
といった事が明かされ、ストーリーに大きく関わっている。
強い妖怪ならば正式な結界越えは博麗の巫女の世話にならずとも自力で済ませられるようで、同作では 華扇も行っている。
断言は出来ないが、『神霊廟』当時もぬえが自力で結界を越えてマミゾウを呼び、
マミゾウも自力で結界を越えてきたのかもしれない。
蛇足だがこの設定と共に、
「外界の住人が何故か結界を越えて幻想郷にやってきた」系の幻想入りの二次創作が 幻想入りしたと考えて差し支えない。
とはいえ、これ以前の作品に「設定と違う」と目くじらを立てるのはお門違いである。
別にこれ以降も妖怪に正式に招かれたり事故で結界に穴が空いてたりすれば済む話だしね!
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何気に旧作にいた朝倉理香子に続く、Win版初の眼鏡っ娘でもある。
(以上、ニコニコ大百科などより転載・改変)
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