プロゴノスの追憶
おじいさんが死んだ時、僕は形見として懐中時計が欲しかったのだけど、それは姉さんにとられてしまった。家にこもって本ばかり読んでいる君には必要ないでしょ、と一笑に付された僕は、代わりに革表紙の日記帳を譲り受けた(相当のボロだ)。
かくして僕のものとなった日記帳に記されていたのは、おじいさんの旅の記録だ。僕のおじいさんは、家でじっとしていることができない人で、年中旅をしていた(そのせいで、随分とおばあさんを困らせたみたいだ)。ゆえに、僕も直接会話した記憶は少ない。
「A州の小汚いパブにて、珍妙な郷土料理を食す」「B自治領に入ったところをスリ集団に囲まれて一文無しに」……。棚いっぱいの冒険物語(子供向けのやつだ)に飽き飽きしていた僕にとって、おじいさんの「冒険」は少し悪っぽくて、たまらなく憧れた。
さて、時計がないから正確な時間はわからないが、窓の外から汽笛の音が聞こえた。僕は、日記帳を父さんの旅行鞄に押し込んで(勝手に拝借)、家を出た。おじいさんは、僕にもこうしてほしかったに違いない。空白のページは、僕が引き受けるつもりだ。
| 武器種 | 杖 | レアリティ | ★★★★ |
| 属性 | 光 | シリーズ | 想起 |
| EN | Ancestral Memory | ||
神秘石の杖
深い、深い、谷の底でとある鉱石が発掘される。
強い魔素を帯びた鉱石はあらゆるものに加工され、
この世の奇跡を人に与えた。
強い魔素を帯びた鉱石はあらゆるものに加工され、
この世の奇跡を人に与えた。
争い倒れゆく人を憂いた一人の女は、
鉱石を杖にし、癒やしの力に使う。
老人や貧しいもの、敵にすら施しを与えてまわった。
鉱石を杖にし、癒やしの力に使う。
老人や貧しいもの、敵にすら施しを与えてまわった。
骨折も、風邪も、裂傷も、腹痛も。
あらゆる苦痛を癒やしてしまうその力は強大で、
その女の周りにはあらゆる人が寄り集まった。
あらゆる苦痛を癒やしてしまうその力は強大で、
その女の周りにはあらゆる人が寄り集まった。
やがて女は、聖女と呼ばれ平和の象徴へとなった。
どんな傷を受けても立ち上がり、決して死なない兵士を持つ、
武装国家が建国された。
どんな傷を受けても立ち上がり、決して死なない兵士を持つ、
武装国家が建国された。
| 武器種 | 杖 | レアリティ | ★★★★ |
| 属性 | 光 | シリーズ | 神秘石 |
| 追加日 | 2021年2月28日 | ||
| EN | Cryptolith Staff | ||
| 解放: F66x(形而上の女囚) | |||
覇国の天意
戦争好きな王様が治める王国に、第一王子として生まれた少年がいました。きらびやかな衣装を身に纏い、少しでも父王の助けになろうと懸命に政治の手伝いをしています。
王城の下に広がる城下町には、多くの国民が暮らしています。心根の優しい少年は、戦争の絶えないこの国で、どうしたら国民が幸せに暮らせるかいつも想いを巡らせていました。
通例となった開戦の式典では、父王が何百もの兵士に向け演説します。王の言葉に、雄叫びをあげる兵士たち。少年は、戦争に赴く彼らが無事に帰還できるようにと、いつも祈っていました。
でも、少年は解っていました。不治の持病により、いずれ父王に見限られることを。圧政に加担する王子として、国民や兵士からも憎まれていることを。己は抗えぬ糸で踊る、ただの傀儡なのだと。
| 武器種 | 杖 | レアリティ | ★★★★ |
| 属性 | 光 | シリーズ | 覇国 |
| 追加日 | 2021年4月30日 | ||
| EN | Stratocratic Providence | ||
| 解放: リオン(形而上の亡命者) | |||
黒鳥ノ祀杖
教会に響くは鐘の音、鴉の声。
遺体を啄み天へと運ぶ、鴉の歓声。
遺体を啄み天へと運ぶ、鴉の歓声。
教会に響くは諍う音、人の声。
葬儀の手法に異を唱う、人の罵声。
葬儀の手法に異を唱う、人の罵声。
教会に響くは鈍い音、女の声。
恋人を呼んだ鴉を憎む、女の怒声。
恋人を呼んだ鴉を憎む、女の怒声。
教会に響くは歪な音、鳥の声。
其は黒く女の末を嗤う、鳥の笑声。
其は黒く女の末を嗤う、鳥の笑声。
| 武器種 | 杖 | レアリティ | ★★★★ |
| 属性 | 光 | シリーズ | 黒鳥 |
| 追加日 | 2021年7月21日 | ||
| EN | Blackbird Crosier | ||
煌めきの内海
昼の陽の下では、日光を反射して美しく煌めく。
夜の闇の中では、黒々と染まり恐ろしくもある。
ある移り気な学者はそんな海に親近感を抱いた。
夜の闇の中では、黒々と染まり恐ろしくもある。
ある移り気な学者はそんな海に親近感を抱いた。
生命の起源と言われ、未だ多くの謎を持つ大海。
学者は考えた。海の一部を切り取れたのならば、
海が持つ魅力の正体に、近付くことができると。
学者は考えた。海の一部を切り取れたのならば、
海が持つ魅力の正体に、近付くことができると。
しかし当然、海の水をただ器に入れただけでは、
海を切り取ったとは言えず塩辛い水でしかない。
海を海たらしめる物とは何か、学者は頭を捻る。
海を切り取ったとは言えず塩辛い水でしかない。
海を海たらしめる物とは何か、学者は頭を捻る。
昼夜での違い、多様な命の起源、未だ数多い謎。その魅力は二面性には留まらず、まるで球状だ。そこで学者は思い出す、海もおよそ惑星を覆う球状である事を。そうして学者は惑星の研究を始めた。
| 武器種 | 杖 | レアリティ | ★★★★ |
| 属性 | 光 | シリーズ | |
| 追加日 | 2021年6月30日 | ||
| EN | Glimmering Bay | ||
| 解放: リオン(亡命者の夏) | |||