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スーパー特撮大戦2001 - (2016/02/27 (土) 23:29:19) の編集履歴(バックアップ)


スーパー特撮大戦2001

【すーぱーとくさつたいせん にせんいち】

ジャンル シミュレーションRPG
対応機種 プレイステーション
発売元 バンプレスト
開発元 日本アートメディア
発売日 2001年9月6日
定価 6,800円(税別)
判定 クソゲー
ポイント 致命的なバグ
運ゲー同然の不条理すぎる難易度
改造型差別
あんまり協力してないヒーロー達
出撃制限シビアすぎ
貧乏な敵組織
なげやりなシナリオ
悲しすぎるキカイダーの扱い
負けバトルなのに負けられないという不可解さ
巨大ユニットのことなんかいいよ
バンダイナムコゲームス クロスオーバー関連作品シリーズ?
ウルトラシリーズ
仮面ライダーシリーズ
スーパー戦隊シリーズ
メタルヒーローシリーズ?

概要

そっくりそのまま『スーパーロボット大戦』の特撮版。成長システムなどに若干の違いがあるが、ベースはスパロボである。
スパロボにおける『スーパー系』『リアル系』に対応するのは生体改造兵器に変身する『バイオ系』と強化スーツを装着する『メタル系』。参戦作品は以下の項目を参照されたし。

+ 参戦作品一覧
ウルトラシリーズ ウルトラマン
ウルトラセブン
帰ってきたウルトラマン
仮面ライダーシリーズ 仮面ライダー
仮面ライダーV3
仮面ライダーBLACK
仮面ライダーBLACK RX
スーパー戦隊シリーズ 秘密戦隊ゴレンジャー
宇宙刑事シリーズ 宇宙刑事ギャバン
宇宙刑事シャリバン
宇宙刑事シャイダー
等身大ヒーロー 人造人間キカイダー
キカイダー01(ゼロワン)
イナズマン
イナズマンF(フラッシュ)
巨大ロボット ジャイアントロボ
スーパーロボット レッドバロン
大鉄人17(ワンセブン)
その他 バンプレストオリジナル

特撮のクロスオーバーゲームはウルトラマンや仮面ライダー同士がそれぞれ共演するものや、ガンダムを交えたSDキャラ達が活躍する『コンパチヒーローシリーズ』などがあるが、スパロボシリーズのように、版権の壁を越えての、原作をベースにしたクロスオーバー作品は今のところ本作が最初で最後となっている。

問題点

ゲームバランス

  • まともに調整されているのは序盤の数話のみ。それ以降は目茶苦茶。
    • 基本的に敵との能力差が激しく、ほとんどのキャラクターが手も足も出せずになぶり殺しにされるか即死する。命中率・回避率がシビアなうえに、それを補完する手段にも乏しく、ある程度のセーブ&ロードは必須。味方にもバランスブレイカー級の強さを持っているユニットが何人かいるが、彼らをフル活用させてようやく勝てる難易度だと言えばその凄さが分かっていただけるだろうか。
+ 攻略に欠かせない主なバランスブレイカー
  • ヴォルテックス
    • バイオ系の主人公。非常に攻撃力が高く、接近戦も遠距離攻撃もこなせる万能キャラ。運動性などの基礎能力も優秀で、レベルの上がってきた後半戦では並の怪人程度なら変身しなくても倒せるほど。
    • 逆に、メタル系主人公のルシファードはヴォルテックスほど強くはないため、その時点で難易度に大幅な差が付く。スパロボシリーズでも主人公のタイプ選択によって難易度に差が出ることはあるが、おそらくそれ以上の落差ではないだろうか?
    • ただし、ルシファードには宇宙刑事系の異次元空間でも活動できるというアドバンテージがある。活かす機会はかなり少ないのだが。
  • イナズマン
    • イナズマンのみが持つ特殊能力「逆転チェスト」は気力が一定以上の時、一定確率で相手の攻撃をそのまま相手に跳ね返すという前代未聞の能力である。イナズマン自身の攻撃は別に行われるので、場合によっては攻撃→逆転チェストという怒涛の2連撃も可能。更に逆転チェストとは別に分身で敵の攻撃を回避することも出来るため、極めて被弾が少ない。運動性がやや低いという欠点があるが、ある程度レベルが上がれば全く気にならないほど強くなる。
    • ちなみに、あるイベントを経由するとイナズマンF(フラッシュ)にパワーアップすることができ、その際に追加される新必殺技「ゼーバーイナズマンフラッシュ」は桁外れの圧倒的な攻撃力と射程距離を誇る。これがあれば、かなりゲームを進めるのが楽になるだろう。
    • なお、味方ユニットで専用特殊能力を持つのはイナズマンだけ。攻撃を反射する技や武器を持つヒーローは他にもいるはずなのだが*1
  • パワーアップ方式による格差が激しい
    • 武装と本体がスパロボシリーズと同様の"改造"によるパワーアップ方式*2と"レベルアップ成長"によるパワーアップ方式*3が存在し、合計4パターン*4。それぞれが一長一短…のように見えるが、実は能力の上昇比率はレベルアップ成長するキャラのほうが圧倒的に有利であり、改造パワーアップ方式のキャラはゲームが進むたびに差が開く一方。能力値に倍近くの差がつくことさえある。
    • 特に改造方式は本体の限界値がシビアすぎで、途中まではしっかり改造していれば低いわけではないが、後半になってくるとフル改造では明らかにステータスが足りていない。限界値を低く設定しすぎである。
    • 武装と本体が異なる成長設定となっているキャラクターは武器と本体の成長度に差が開き、変身しないで格闘する方が強い場合が出てくる。ンなアホな。
    • その仕様の煽りをモロに受け、全ての能力を改造でパワーアップさせるキカイダーは、いつしかあらゆる能力値が他のヒーローに劣る弱キャラに成り果ててしまう。実際、射程も移動力も悪いので放置されてますます差が開く。
      • キカイダーは後述のハカイダー関連の問題もあり、ハカイダーが出現すると敗北条件にキカイダーの撃破が加わるのに弱いため、シナリオでは助けにきたはずなのに、むしろプレイヤーにとっては敗北条件を増やされるだけになってしまう。
      • さらに、キカイダーの技は追加武装のキカイダースパークを除き、全て隣接するユニットにしか効かない。確かに原作でも延々殴り合いばかりしていたような印象が強いが、同じく敵と殴り合いばかりしていた01や仮面ライダーのジャンプ系の技*5が1-3というそこそこの射程があるのに対し、キカイダーは同じような技でもことごとく射程1である
      • そんな中で唯一有射程なのが中盤で追加されるキカイダースパークなのだが、メタル系でしか入手することが出来ない。対になっているはずのイナズマンのパワーアップはメタル系、バイオ系どちらでもできるのに…。そんなにキカイダーを活躍させたくないのか
      • ちなみに敵キャラは所属組織の系統に関係なく、怪人もロボットも本体と武装共に全てレベルアップのタイプ。まるで嫌がらせである。
    • 「資金さえ稼いでいれば最初から強いキャラクターで戦う事が可能」という触れ込みだが、ゲームバランスが悪く全滅プレイの概念も無いこのゲームで、そんな資金をつぎ込む余裕など全く無い*6
      • また「一見ロボットのように見えるがれっきとした生命体である」という設定がファンには常識であるはずのカプセル怪獣ウインダムに改造パワーアップを採用したり、逆にサイボーグ人間であるはずの荒井誠*7にレベルアップ成長を採用したりするなど、その選考基準にもいささか不可解な点がある。
    • 「資金」だけでユニットを改造するのではなく「資金」と「資材」の両方が必要となるのだが、どちらか片方が余ったりするなどして明らかに煩わしいだけ。独自のシステムを活かしきれているとは言い難い。
      • 成長タイプのユニットは「闘えば強くなる」という昔のスポ根漫画の如く必要資金も資材も無に等しいので、この資金と資材が必要なことも改良ユニットと成長ユニットの格差を招いている。
  • 常に強制出撃ユニットが中心となって話を進めていくため、任意で出撃できるユニット数の制限がシビアで、ほんの数人程度しか出撃させることが出来ない。キャラの成長具合が偏りやすいのは勿論、ゴレンジャーを5人全員出撃させることさえままならない(ちなみに、このゲームの最終ステージの選択出撃ユニットは4体までである)。後述の理由で巨大ロボも同様。
    • それなのに、唐突にサブキャラや巨大ロボが強制出撃させられるマップが幾つもある。もちろん、彼らを育てていなかったら詰みである。
    • 特にLサイズユニットは選択出撃枠は常に1体かつ、選択出撃の機会自体が滅多にないという酷い有様。強制出撃すら少ないのでそもそも出撃させられないという酷すぎる状態である。
      • 該当するのはジャイアントロボ、レッドバロン、ワンセブン、ゾフィー、ワンエイトの5体。後者2体はほぼいないものと考えて良い。
  • スパロボシリーズではレベル不足のユニットの救済措置やピンチの時の回復アイテムの役目も果たしていた「精神コマンド」が存在しない
    • 安易に真似をしたくなかったのかもしれないが、こういう作品だからこそ、精神コマンドは苦境に陥ったヒーロー達の一発逆転の手としてむしろ入れるべきではなかったろうか。
    • そのため、実際に戦う前から結果がかなり予測できてしまい、戦術・戦略的にも底が浅くなってしまっている。
  • 全滅プレイによる稼ぎができない
    • 代わりに"コンティニューするたびに敵のレベルが1つ下がる"という措置がありはするが、最大で10までしか下がらないのでそれで駄目なら完全な詰み。
    • 特に命中率や回避率をフォローする手段に非常に乏しく、レベルの低いキャラを後から育てるのは難しい。
  • 唯一のフォロー手段である強化パーツもスパロボよりも効果が低いものが多く、ハロ*8のような強力パーツもない。さらにパーツスロットも一律2であり、弱いユニットをフォローするのはかなり難しい。
  • とんでもない高難易度のステージが幾つか存在する。
    • 味方のHP強制半減や変身の強制解除が立て続けに起こる『世紀王ブラックサン』、ベル・ヘレン(『宇宙刑事シャリバン』のヒロイン)で戦闘員6体を倒した後、回復なしでまた怪人+戦闘員4体と闘わされる『慟哭』、超強力なボスキャラを2度も倒さなければならない『赤射・蒸着・焼結』などは、多くのプレイヤーが辛酸を舐めた。
    • 後述の『超合金バロニウム』も負けず劣らずのとんでもない難易度で、下手をすると詰む可能性すらある極悪ステージである。
    • 前後半に分かれているステージの後半開始時は、「HPやエネルギーが全回復し、気力も初期値に戻る」、「HPやエネルギーが全回復するが、気力は上がったまま」、「HPやエネルギーは減ったまま、気力も初期値に戻る」など、ステージによって状況が異なり、その選考基準は謎。
      • 序盤ステージでは連戦なのに回復していたりするが、中盤以降のステージではたとえ前半と後半の間で数日が経過している設定であってもほぼ全て3番目の状況になっており、理不尽に苦戦を強いられる事が多い。

巨大ユニット関係

ストーリー、ゲームバランス共に人間サイズユニットに比重が偏りすぎているため、巨大ユニットはあらゆる意味でとにかく不遇。
「いっそ、等身大ヒーローオンリーにした方がもっとマトモなゲームになったのでは?」 とさえ思える。これでは巨大ヒーローのファンが楽しめるはずがない。

  • このサイズによる違いは等身大組(Sサイズユニット)のステータスが攻防ともに2ケタ程度なのに巨大組(Lサイズユニット)は4ケタあり、それでは巨大キャラ無双かと思うとLからSへの戦闘は対Sユニット専用の武器でしか行えない。しかし、味方の巨大ユニットはその対Sユニット武器のないものが大半であり、レベルを上げにくい。
    にもかかわらず、敵の怪獣やロボット兵器はバンバン等身大ユニットを攻撃してくる卑怯者ばかり*9なので、完全にバランスがおかしい。ステータス差以前にダメージ計算にも問題があり、Lサイズユニットはやたらデカいダメージが出やすい。
    • 味方のSサイズユニットもLサイズユニットを攻撃できるのは、戦車や戦艦を除けば、防衛軍の隊員と宇宙刑事シャイダーくらいしかいない。ギャバンは普通にレーザーZビームでマクー戦闘機を撃墜していたのですが。イナズマンも島ほどもある要塞マンモスアイを真空チェストで吹っ飛ばしていたんですが…。
      • とはいえ「人間と同サイズのキャラが巨大な敵相手に無双してしまっては、巨大キャラの立場がない」という見方もできる。しかしいくらなんでも攻撃くらいできてもよさそうなものだが。
      • 勿論、Lサイズ戦においては主人公とヒロインは何もすることが無く、せいぜい敵怪獣やロボットの周囲を塞ぐトラップくらいにしかならない*10
      • なお、攻略本では「味方のLサイズ4体で敵のSサイズを包囲すれば一方的だ!」といった記述があるが、そんなことができるステージはない。
  • 敵の巨大ユニットは怪獣などボスクラスのユニットが単体でちらほらと出てくるだけであることが殆どなので、尚更レベルを上げにくい。ザコキャラがワラワラと出てくるマップもあるにはあるが、そういうマップに限って味方ユニットの引退試合だったりする
    • 登場する巨大ユニットで、ザコキャラといえるのはオリジナル敵の「ケルバーン」のみだが、このケルバーン、とりわけ後継機のケルバーンIIは妙に強く、並み居るヒーローを一瞬で蜂の巣にしてしまう。こんな「ザコ」キャラがワラワラと登場するのだからたまったものではない。ゲームシステムとシナリオを熟知して、対策を立ててようやく対処できる状態である。
      • 念のためにいうと「巨大戦は原作でもタイマンだから仕方ない」というわけでもなく、ウルトラシリーズ(特にセブン)では「怪獣や巨大宇宙人+円盤部隊」という構成が時々あったし、東映組にも宇宙刑事やゴレンジャーには敵軍の戦闘機が出てきて主人公たちのマシンと戦ったりしていたのに一切出てこない。本作に登場する作品でもマクー戦闘機やファントム戦闘機など、そういった兵器を有している敵勢力は多い。「ヒーロー戦記」や「スーパーヒーロー作戦」などで大量に怪獣やUFOなどが雑魚敵として登場したことを考えれば、金と時間の余裕さえあればいくらでも作れそうなものだが、本作の敵ユニットの数や能力設定を見るとよほど敵ユニットに手間をかけたくなかったのだとしか思えない。ひどい話である。
      • 例外的に、「侵略者を討て」に登場するバルタン星人は分身でいくらでも増えるのだが、こいつも回避率が高く決して経験値稼ぎに使えるような雑魚敵扱いしていいものではない。しかも肝心の巨大ユニットは出撃できない。断言してもいいだろう。本作における防衛組織は無能だ。
  • レッドバロン、大鉄人ワンセブン、ジャイアントロボはそれぞれの初登場マップと最終決戦を除けば、自由選択出撃の機会がなんと2回だけ*11レベルの底上げ等の救済も無く、プレイヤーによっては加入時のレベルのまま50台の敵の相手をさせられる。しかも出現位置が悪く、戦闘に満足に参加できないこともある。
    • 特にレッドバロンは、『超合金バロニウム』という6体の敵をレッドバロン1体だけで1ターンで倒さないとゲームオーバーというすさまじい難易度のマップがある。前述の通りロボ系のユニットは極端に使いにくいので、最悪詰まってしまう。選択肢によって回避できるが、このマップを通らないとレッドバロンが強化されないというジレンマもある。
  • ウルトラマン系は必殺技が強いが、中盤までは避けられず、当てられず、おまけに脆い。初登場イベントの初戦で即瀕死なんてザラ。ただ、レベルアップ成長型のため後半はパラメータが凄まじい勢いで伸び、スパロボで言うアムロやカミーユの如き無双キャラとなるので育てておいて損は無い。そこに至るまでが茨の道だが。
    • またウルトラ勢は、空を飛んでいる間は大技が殆ど使えず、もっぱら頭突きや体当たりなどで戦う。原作では、飛行中でもスペシウム光線などの必殺技を普通に使っていたのだが…*12
      • 勿論「火力の高いウルトラマンがずっと空から攻撃するのはズルい」という意見もあろうが、そうでもしなければクリアできるゲームではないのである。*13また、ウルトラマンたちは後述のようにターン制限や変身の仕様の問題から、いちいち飛行する余裕がなく余計に飛行状態の使い道がない。
    • 何気にゾフィーとジャックのユニット名が「ゾフィ」と「帰ってきたウルトラマン」であり、つまり放送当時の旧表記。本作の発売時点で既に彼らの正式名称は決まっていたのに、敢えて旧表記を採用した意図は不明。
    • ちなみに、これはどうでもいいことであるが、初代マンの顔グラフィックは画像の縮尺比率を微妙に間違えており、上下に潰れたような顔になっていて非常にカッコ悪い。他のウルトラ兄弟はまともな顔なのに何故…?
    • 1ターン=1分という設定のため、初代マンやジャック、ゾフィーが3ターンしか戦えないのは解るが、ウルトラセブンだけ何故か6ターン。セブンは資料によって制限時間の設定にバラつきがあるものの、ゲーム的にはえこ贔屓されているようにしか見えない
    • 一方で「巨大化だけでなく人間サイズでも戦闘できる」という原作設定は再現されていない為、変身後は常に巨大ユニット扱いである。『ガイアセイバー』や『ヒーロー戦記』ではこれが再現されていたため、室内でも行動できていた。
      一万歩譲って「設定や世界観をすり合わせているコンパチシリーズとは違うため」だと考えても、「なぜプレイヤーにとって有利になりそうな設定だけは採用しないのか?」という疑問が沸いてくるばかりである。
    • 確かに初代マンとジャックは原作内において等身大での戦闘シーンが一回も無かった(等身大になったことはあるがすぐに巨大化して戦っている)が、設定上不可能ではないはずである。ちなみにウルトラシリーズで初めて人間サイズで戦ったのはセブン*14。原作設定を取り入れて、活躍させて欲しかった…。
      • 当然、ウルトラ世界の宇宙人軍団も全員がデカブツばかりである。ガッツ星人やバルタン星人は等身大で登場したはずなのに、戦闘画面では全員が巨大化している。唯一のSサイズユニットは巨大化能力を持たないミイラ人間のみ。
      • 追い打ちをかけるかのように、ウルトラマンたちだけ任意での変身解除ができない。もちろん原作では時間切れになる前に変身を解除するシーンは無数に存在する。それどころか、マンは時間切れになった後でベータカプセルを太陽にかざして再チャージした後、短時間の再変身を行ったこともある。
      • いっそ変身をEN制にして、変身を解除するとターン経過で回復するようにすれば使い分けが出来てよかったのではないだろうか。
  • ゾフィーに関する全てがおかしい。不具合の塊でまともに使うことができない。特定ルートを通らなかった時、終盤に初代マンの離脱するタイミングで加入するのだが…。
    • 武器を含むユニット能力が一切成長しない。加入レベルは64もあるのに初期値なのはこのためで、レベルを上げても一切成長しない。おまけに倒されるか3ターン経つとユニットが消滅して2度と使えなくなる。しかもゾフィーだけ空を飛べない
      • なお、ゾフィーが飛行不能なのは「原作で飛んでいなかったから」と攻略本に記述されているが、原作初登場話*15にてしっかりと飛行している。このことから、飛行中のデータを用意できなかった、もしくは用意する気が無かったのだと思われる。むしろ上記の有様であることから、開発途中に投げたように見える。
      • 彼らがどうやって地球まで来たか考えれば、少なくとも「飛べない」という結論にはならないと思うのだが。
    • そもそも攻略本の情報では仲間にならないルートで中盤に加入すると記載されており、実際会話シーンなどシナリオの内容からも、本来加入するタイミングで正常に加入されない不具合が発生しているのだとしか考えられない。
    • さらにM87光線を使うと、戦闘シーンではダメージが表示されない、敵のHPも減らないとメチャクチャ。内部処理はされているので、敵はダメージを受けているのだが何故か戦闘シーンでのみ反映されていない。何がどうなっているのか。
  • ミクラスは原作25話で使用された熱線攻撃が使えず、ウインダムは格闘ができずアギラは何故か格闘攻撃なのにENを消費するなど、カプセル怪獣にもよくわからない不備がある。
    • ミクラスの熱線やアギラのEN消費はゲームバランス上の仕様なのかもしれないが、ウインダムの格闘に関しては「何故行えないのか」がまったく分からない。原作では宇宙人に操られてウルトラセブンと取っ組み合いをしたり、敵の円盤を蠅のように叩き落としたりしていたのだが。というかその手足は飾りか?
      • ウインダム以外も格闘できて当然の怪獣達に「火や光線を放つだけでEN切れになっても断固として格闘しない」という奇妙なユニットが何体かいるが、これは怪獣だけに限った話ではなく敵ユニット全般がかかえる問題*16。武器が2つ用意されているユニット*17がほとんどいない時点でおかしい。最低限無消費の格闘攻撃と消費式の特殊攻撃の2種類くらいは必要なはずなのだが。
  • 巨大ロボはレベルの他に改造も可能だが、上記の通り出撃のチャンスが限られ過ぎな上、出撃できるマップでも敵との能力差がありすぎで改造しても悪あがきにしかならない。フル改造して臨めばまだ当てられるし耐えられるが、だからといって出撃機会の少ない彼らに資金や資材を注ぎ込めるかというと…。
    • しかし資金と資材をつぎ込んで改造しないとクリアできないようなステージもあるジレンマ。
  • ウルトラ勢は各防衛隊のメンバーまで全員出演しているのに対し、巨大ロボ勢は必要最低限の登場人物しか出演していない。例を挙げると、「ジャイアントロボ」のユニコーンの隊員の中でユニットとして戦わせることが出来るのは主人公の草間大作くん(10歳)だけである。
    • 敵ユニットは全体的に不遇だが、なかでも「レッドバロン」は敵ユニットがたったの3体と仮面ライダーBLACKと並んで少なく、不遇さに拍車がかかっている。
    • また「ジャイアントロボ」は登場ユニットがかなり偏っており、ほとんどロボットばかりで怪獣はスパーキィしか登場していない。逆に原作では動いてすらいないカラミティ*18が、普通に動いて敵ユニットとして登場する点もいまいち理由がよくわからない*19
      • ちなみに上記のスパーキィはジャイアントロボの初戦の相手なのだが「メガトンパンチ以外受け付けない」という謎の仕様にされている。今作の巨大戦の敵は有効な武器が決まっているものは他にもいるがゼットンやキングジョーと違い、こいつは原作で特にメガトンパンチ以外無効描写はないどころか、2回登場して両方とも他の攻撃でとどめを刺されている。
  • 上記3体の冷遇に反し、宇宙刑事トリオの巨大戦艦はマップ上で召喚*20できるうえに原作ムービー付きで変形までするが*21、やはりフル改造しても移動手段や時間稼ぎにしかならない。戦艦が戦闘機や改造車と同等の攻防であることがおかしいことに気づいたスタッフはいなかったのか?
    • なお、シャリバンとシャイダーの巨大戦艦は各種形態がきっちり再現されているのに、何故かギャバンの戦艦のみ変型できない*22
    • だからといって全くの役立たずというわけではなくとあるシナリオではドルギランを使用しないと絶対にクリア出来ない。ヒントは当然の如くない。
  • 巨大ユニットは種類こそ多いものの、上記の宇宙刑事の戦艦のように、非常に能力値が低くザコキャラにすら太刀打ちできないなど何のために登場したのか解らないようなユニットがとても多い*23
    • ゴレンジャーの専用メカであるバリドリーンも例によって能力値が低いが、巨大ユニットが全くいない状況で黒十字城(ゴレンジャーのラスボス)とタイマンを張らされるシナリオがある。当然強化していないと詰み。
  • ウルトラ警備隊のメンバーの1人・フルハシ隊員は超強力な対巨大ユニット用兵器であるライトンR30爆弾*24をシナリオの途中で入手できる。一介の脇役隊員が何故そんな強い武器を持てるのか*25も謎だが、前述のように計算式がおかしいためあんまり強いような気がしない
    • 一方で、科特隊のアラシ隊員が持つペンシル爆弾*26そこまで強くはないため、原作再現だとしても疑問が残る。
    • もっとも、フルハシで大型ユニットを相手にしないといけないステージがあるので、もしライトンR30が弱ければ絶対にクリアが不可能ということもあり、その点では妥当な調整ともいえるが…。
      • ただし、ライトンR30爆弾の入手時期は中盤、ペンシル爆弾は終盤なので入手時期を考えるとやはり設定がおかしい。そのくせ威力は倍どころではない差がある。
  • これらの滅茶苦茶なバランスのせいで、中盤辺りまでの対巨大ユニット戦は、ウルトラマンなどをベンチにしてウルトラ戦士の人間形態含む防衛隊員の火器やシャイダーのビッグマグナムなど人間ユニットの対巨大ユニット武器でちまちま削った方が確実という有様である。しかし、エネルギー消費量の関係上連発は出来ないため、それはそれで楽な道とは言い難い。
    • 結局のところ、最終的には長い冬の時代を堪え忍んで大器晩成型のウルトラ勢を使い続ける以外に道は無い。
    • もっとも、マン、セブン、ジャックはそれぞれハヤタ、ダン、郷の姿で怪人や戦闘員がワラワラ登場するステージで戦闘に参加することも出来るので、育てるのは比較的簡単である*27
    • またウルトラ勢は上記の用に隊員として出撃するので、巨大ユニットの出撃枠ではなく、等身大ユニットの出撃枠で出撃できるというのも非常に大きい。巨大ロボはそもそも出撃自体が出来ないのである。
      • ただしウルトラマンジャックだけはレベルを上げすぎると変身できなくなるという、別の問題点があるが…。
    • 『ウルトラセブン』の最終回では「行こう!地球の平和は人類の手で勝ち取らねばならない!」というセリフがあったが、本作のようにウルトラマンと歩兵におんぶにだっこの戦闘でそれを言っても虚しいだけではないのだろうか…。
  • そもそもユニットの特徴*28として、等身大系・巨大系となっているが…シナリオでのルート分けの基準はバイオ系・メタル系。この時点で巨大ユニットを活躍させようと言う気がない
    • 最終決戦は等身大系のみで行われ、巨大系は最終決戦に参加することは出来ない。自分達がメインの時は理不尽な戦いばかりを強いられ、いざシナリオが重要な部分に差し掛かったら退場させられてしまうなんて、何のためにいるのだろうか。ファンに対してもこの扱いではあんまりである。もちろん最終決戦には巨大ユニットは出撃できない。

仕様の問題、バグ

  • 弾数制の武器がステージをクリアしても補充されない
    • 弾数は回復アイテムなどを使い、マップ上で回復させる必要がある。弾数消費制の武器しか持っていないキャラが大勢いるため、弾数回復アイテムは何よりも重要。ちなみに、このことは取扱説明書で言及されていないため、仕様ではなくバグであると思われる*29
    • 基本的にメタル系には弾数制武器、バイオ系にはEN制武器が多い傾向があり、上記のパワーアップ方式の違いによりただでさえバイオ系に劣るメタル系が更に使いづらい存在となっている
    • 一応、マップ中にある補給基地で弾数を回復できるステージも多いため、武器が弾数制のユニットもまったく役に立たないというわけではない。ただし、逐一回復に向かう手間を考えると使い勝手の点ではかなり劣ることになる。
    • ちなみにスパロボシリーズの異端児「Scramble Commander」でも「ドック入りさせなけければ修理/補給が行われず、最低でも1ステージは作業中で出撃出来ない」という仕様があったが、出撃ユニットのローテーションを組み「次に繋がる、負けない戦い」を心がければ問題は無かった。本作にはそんな配慮はなく、単に面倒くさいだけ。
  • ENの自然回復がない。つまりENが0になるとなんらかの方法で回復しないとステージ中はずーっと0のままである。この仕様、実はプレイヤー側にとっての問題点と言うより、敵側に対して問題が多々発生する。
    • 特に深刻なのが、敵ユニットのEN切れによる詰みである。そもそも敵ユニットは武器が必要最低限以下しかなく、EN消費式の武器しか持たないユニットが多い(特にボスクラス)のだが、敵ユニットに倒される必要があるステージでその敵がEN切れになってしまうと本当にゲームが進まなくなってしまい、取り返しがつかなくなる。うーむ、アホだ
      • 一部のステージにあるように必中即死扱いにすればよかったのだが、多くのユニットは通常判定。
      • 特に敗北戦闘の相手・ブラックキングが弱い。バイオ系の終盤で原作通りウルトラマンジャックが離脱するシナリオで、この怪獣に倒される必要があるのだが、敗北しなければならないユニットにしては異様に能力が低く、さらに悪いことに必中即死判定になっていない。そのため、攻撃を外してガス欠を起こす可能性が敗北戦闘用のユニットの中で最も高い。ブラックキングはEN消費式の武器しかない上に燃費も悪いので、そうなると完全に詰む。原作ではスペシウム光線もブレスレットも効かず、腕力でも完全にジャックを上回る明らかな強敵であったのだが。
    • 味方側はパーツやマップ上の施設での回復が可能の他、弾数と違ってステージクリア時にもちゃんと回復する。
  • ゲーム内で敵キャラクターの能力値を把握する手段は無い。そのため、敵の能力値や武器の強さは戦って確かめるか、攻略本を見るほかない。
    • 戦略SLGの基本中の基本である「相手の戦力を調べ、射程や特殊能力を知った上で作戦を練る」ということが出来ないというのは大問題である。
  • イベント関連のフラグ管理がおかしい。さらに勝利条件は正しく表示されないので、本当の勝利条件は会話などから読み取らなくてはいけない。
    • 特定のイベントではなく、普通に敵を全滅させればクリアになる条件のマップで、敵を全滅させてもクリアできないことがある。
      • このバグが発生する原因は不明だが、マップ兵器で何人か自殺すると何故かクリアになることがある。敵の残数が0になったか否かではなく、ステージ開始からの撃墜数を数えてクリア条件にしているのだろうか?
      • 後述のキカイダー01の初登場ステージなどもこの例の一つ。
    • 味方キャラクターの1人であるキカイダー01が駆けつけに来るとあるシナリオで、01がマップ上に2人登場するなど、ひとめ見ただけで異常と分かる不具合も存在する。
    • マップ上にある天才塾に入るステージでは入らなくてもクリアに何の影響もない。
  • キャラクター辞典の不具合
    • 大鉄人ワンセブンが休止状態になっているときの形態である「要塞ワンセブン」は、きちんと姿などのデータが存在するが、ステージ中に休止状態になる事は無いので、ステージ中にこの姿を見ることは無い。
      • もっとも、戦闘中に休止状態になられても困るだけだし、休止中であるべきインターミッションではきちんと要塞形態を見られる。図鑑にもきちんと載るので、これはバグと言うよりは力の入れ所が間違っていただけだろう。*30
    • 本編に登場しないキャラクターが何人か辞典に居る(閲覧不可)。チートによって閲覧することはできるが、逆に本編に登場しているのに辞典に存在しないキャラも多い。
    • キャラクター辞典で、フルハシ隊員とソガ隊員のグラフィックを取り違えてしまっている。あくまで辞典内の話で、ゲーム本編内では正常ではあるが…。
  • セーブの仕様による問題点
    • インターミッション画面でのセーブとマップ上でのセーブが同一枠として扱われるため、やり直しの余地が残せるようにセーブのタイミングにまで気を使うことになる。
    • クイックロードのやり方が説明書に書いていない。追い討ちをかけるように、スパロボと入力が異なっている
  • ユニットの適応地形には「宇宙」というカテゴリーが存在するが、宇宙で戦うマップはたった1つしかない。その上全ルート共通のステージではないため、ゲームの進み方によっては全くお目にかかれないことも。
    • しかも、そのシナリオというのは最終決戦の舞台などではなく、「街の中に突如宇宙空間が出来た」という無茶苦茶な舞台設定である。
    • 他にも「魔空空間」「幻夢界」「不思議時空」という地形が存在するが、それらの地形に適応できるのは宇宙刑事系のキャラクターとメタル系主人公・ヒロインのみで、それ以外のキャラは適応「E」で戦闘は愚か操作自体不可能になる。
      • これらの地形は基本的にイベントで発生するのだが、自発的に発生させることができる敵もおり、そいつらを野放しにしておくとマップがとんでもないことになる*31
      • そもそも宇宙刑事以外のヒーローもたくさんいるのに、わざわざ3つとも区別して再現している意味がない。宇宙刑事3作のキャラたちだけ微妙に適応が違うが、宇宙刑事以外の作品のキャラにはなんの違いもないのでほぼ無意味な再現になっている。
    • なお、ヒーロー達が宇宙に行かないのは、後述のヒーロー達の拠点が一介の喫茶店にすぎない点も原因である。『仮面ライダースーパー1』じゃないんだから。
  • 特殊能力のひとつ「太陽電池」の効能があまりにも微々たるもので、プレイしていても全く効果を実感出来ず、こんな能力を設定した意味が分からない。
    • その効果は「昼間のマップでは毎ターンENが5回復、夜間のマップでは毎ターンENが2減る」というもの。5%とかなら役に立ったかもしれないが、固定数値では効果が低すぎる。
  • 一部のキャラクターに、装備した強化パーツが強制的に解除されてしまうバグが存在する。
  • バイオ系シナリオの後半、ヒロインが暴走し異形の姿となって襲い掛かってくるというシリアスなシーンにおいて、何故かまるで関係のないキャラの変身ムービーが流れる。オプション内では正しいムービーを観ることができるので、つまり純然たるプログラムミス
  • 終盤のシナリオで、『V3』の敵幹部であるヨロイ元帥の顔グラフィックがヒラ怪人のテレビバエになっているというバグが起こる。
  • 変身した状態でないと使用することが出来ない宇宙刑事系の乗り物ユニット(サイバリアンなど)は、"パイロットが乗っている間に変身が解除されてしまう"といった事態を全く想定に入れていなかったらしく、もしそうなってしまった場合は誰も乗っていないはずのユニットがさも当たり前のように戦闘画面で敵を攻撃する
  • 一部のシナリオでウルトラホーク1号をα号、β号、γ号へと分離させると、合体前の各機にパイロットの設定をしていなかったのか、搭乗者のいない無人機が発生することがある。
    • この状態のウルトラホークを地上に降ろすと、巨大ユニット以外なら誰でも適正の有無に関わらず搭乗させることができ、戦闘機に乗って怪人を射殺する仮面ライダー*32といった極めてシュールな光景が展開されることとなる。ゲームの進行不能を誘発するので注意。
  • 大鉄人ワンセブンの敵ロボットである「ハーケンキラー」のステータス設定があからさまにおかしい。たしかに原作でも素早いという設定ではあるものの、運動力と回避がぶっとんでおり、特に運動力は並のユニットより100近くも高く、ろくに攻撃が当たらない。ウルトラマンたちですら辛うじて命中させられるかどうかという有様で、ロボたちではまずかすりもしない*33
    • 本作には必中にする手段はないため、とても正常な数値設定とは考えられない。しかも後述のシナリオの演出から考えても、ワンセブンでこいつを倒すのは不可能なので問題となっている。

シナリオ

  • シナリオのクロスが不足している。この手のゲームの魅力である、版権を超えたクロスオーバーシナリオが殆ど見られない。最初の数話だけなら非常に引きこまれる作りであるのだが、だんだん完成度が低くなっていく。
+ 以下、あまりに問題点の多いシナリオの紹介
  • 基本的にライダー達はライダー同士、宇宙刑事達は宇宙刑事同士、という風に同じシリーズ同士でしかつるまない。一応渡五郎(イナズマン)は誰とでも仲良くなるが。
    • 版権の枠を超えたクロスオーバーといえるのは等身大ヒーロー達が仮面ライダーに登場した喫茶店*34「スナック アミーゴ」に集うシーンと、終盤アミーゴの常連たちがオリジナル系シナリオで協力体制を組むぐらいである。
    • 他にも、イデ隊員が立花藤兵衛(おやっさん)に自分の悩みを相談したり、ライダー2号がシャリバンを見て「やはり2号は赤いのがお約束か!」と言ったり、『帰ってきたウルトラマン』の次郎君が少年ライダー隊のメンバーになったり、『ゴレンジャー』の機関車仮面がアミーゴに来店したりもするが、細かいところまで挙げてもこの程度である。
    • あるキャラが他のキャラに呼びかけているのに相手は返事もせず1人で決意表明をしていたり、セリフが噛み合っていなかったり、やたらオウム返しを連発したりと、会話は常にグダグダ。
  • 何らかの原作エピソードを再現したシナリオでは、他の番組のキャラが不自然に登場しない事が多い。出撃できず、会話にも混ざらず、そもそもどこで何をしているのかすら全く触れられない。
  • 敵の組織達も基本的にバラバラに活動しており、足の引っ張り合いはまったくしない*35。一応互いの存在を認知しており、中盤から協力し合う組織も出てくる*36のだが、ヒーロー達と結託先以外の組織については、「我らショッカーの邪魔となるイナズマンを抹殺しろ」などといったそのヒーローたちの存在や行動を意識した台詞が無い。
    • 「悪の組織は日本しか狙わない」というお約束は勿論本作でも存在する。ショッカー首領などは日本支部が仮面ライダーに叩き潰されただけで、ゲルダム団との合併を打ち出す*37
    • 複数の組織の怪人が同時に現れるマップもあるが、偶然同じ場所に居合わせただけで、怪人同士のやりとりも何もない。
  • 多くのマップでは原作を元にしたシナリオが他作品の要素と"クロス"されず、マップの左でウルトラマンシナリオ、右でイナズマンシナリオ、といった具合に、1つのマップで複数の原作のシナリオが"並行"して展開される。
    • 戦闘に入った際に「近くでたまたまイナズマンが別の事件追ってるから協力しあえ」と取って付けた台詞があるが、それに対する掛け合い等もなく、物語上は一切無干渉である。薄情な連中だ。まあ、等身大軍団の攻撃など敵怪獣にとっては蚊が刺したほどにしか感じないのだから仕方ないのだが。
    • 特にゴレンジャー、ジャイアントロボ、17、レッドバロンは他作品との絡みが異常に少ない。
  • ヒーロー側は、マシンに乗った姿や飛行する姿など各形態が(意味もなく)細かく用意されているのだが、その分敵側のユニットを圧迫したのか、どこの面でも同じような怪人ばかり何度も出てくる。とりわけゴルゴムは、雑魚怪人がサイ怪人ただ1体という冷遇ぶり。おのれバンプレスト!*38
    • 例を挙げると、ライダー1号・2号のバイクであるサイクロン号は徐々にバージョンアップする上に変身後と変身前の通常形態まで再現されており、なんと計6ユニット×2人分で合計12ユニットもある。ゲーム的に意味があるかはかなり怪しいが…*39
      • その敵対組織であるショッカーは戦闘員と幹部を除けば、蜘蛛男・蝙蝠男・蜂女・さそり男・ゲバコンドルの5ユニットのみ。ゾル大佐に至っては変身後の黄金狼男のユニットしか戦闘画面に出てこない。旧1号編の怪人ばかりが延々使い回されるため、ショッカーが出てくるたびに「他に怪人いねえのかよ」と突っ込みたくなったプレイヤーも少なくあるまい*40
    • 敵ユニットの怪人は量産型の雑魚(戦闘員ポジション)などではなく、きちんとした単体のユニットで何回も何回も使い回される。あれ、何かこんなゲーム前にもあった気が…
    • 多い怪人にもなると11回以上も使い回される。世界征服を企む軍団なのに、いくらなんでも貧相すぎる。
      • 前述したとおり使用回数も異常で、一組織に大体2~3人しか怪人がいない。確かに『ジャイアントロボ』などでは何回も同じ怪獣が使い回されてきたが、本作はそう言った使い回しの少ない『人造人間キカイダー』『イナズマン』のシナリオでグレイサイキングやイツツバンバラが何回も出てきてその度に爆死するのである。敵組織はどこまで貧乏なんだ。
      • 『仮面ライダー』のシナリオ*41では「ショッカーは怪人の量産化に成功したのだ」という旨の台詞がある。また、『仮面ライダーBLACK』や宇宙刑事シリーズのシナリオでも「サイ怪人やサイダブラーが数体出てくる」ことがあるので、「使い回し感」は薄い*42
      • 読んできてお気づきだろうがサイの怪人が多い。動物をモチーフにした怪人は特撮番組の定番中の定番であるが、グレイサイキング、サイダブラー、サイ怪人と、ただでさえ少ない怪人の中でここまでモチーフまで被りまくる必要があるのか。これを見ても登場キャラのチョイスもあまり考えられていない。
  • 敵キャラはユニットの数も少なければ武器も少なく、ザコだろうがボスだろうが大半のユニットはたった1つしかない。これではまともな戦いにならないのは明らか。2つ以上の武器を持つのはオリジナル敵*43かごく一部の敵ユニットのみである。巨大ユニットともなれば、武器が1つしか無いのは当たり前*44
    • また、これだけ武器が少ないにも関わらず絶対に使ってこない武器がある*45
  • ある目的のため敵組織を騙すために本郷と一文字が一芝居打つというシーンがあるのだが、「うわー大変だー」といった感じの棒読みの演技をし、主人公達にドン引きされているだけでなく、敵組織は全く疑う事無く信じている。コメディ描写のつもりなのかもしれないが、ライターの力量不足のため 二人を馬鹿にしているようにしか見えない
    • 勿論原作ではこんなシーンはない。
  • 「アイデンティティ」という言葉の意味を脚本家が(キャラクターが、ではない)明らかに理解せず使っている会話がある。
  • 話がクロスオーバーしていないので、原作からチョイスしたエピソードの羅列と化しており、各話に連続性が無い。まるで傑作選のビデオ。
    • このせいで初代ウルトラマンなどは何の前触れもないまま最終回シナリオに移行して退場していってしまう。
    • しかも、ファンですら覚えていないような非常にマイナーな回も多く含まれる。
  • 一応有名どころも抑えられているが、「有名な回=サブキャラが殺されるなどして、話が大きく動く」なので主人公の親友や家族がいきなり出てきては無残に殺される連続である。
    • 中盤が特に酷く、ただひたすらに敵も味方も死にまくる。
      • エピソードの羅列になっているので、ついでの様に殺される人すら出てくる始末。中にはジャミラ等のメジャーキャラも存在する。
    • クロスオーバーものなら原作で死ぬキャラが死なないルートが用意されてもいいのだが、ほとんど無い*46。サブキャラが殺されるイベントはクロスオーバーが一切無く、別番組のヒーローは存在してないかのような雰囲気である。
    • 全体的にお涙頂戴系エピソードが多く、娯楽エピソードはまるで見あたらない。そのせいかメジャーな人気悪役でありながら登場していないキャラクターも多い*47
    • 『大鉄人17』の18は原作でグラビトンすら回避してしまう強敵ハーケンキラーを倒すため17を裏切った振りをし、17がグラビトンを放った瞬間ハーケンキラーを羽交い絞めにして敵を道連れにする形で大破した…のだが、本作ではハーケンキラーはやられず18のみが大破してしまう。ハーケンキラーは大破は免れたものの、自慢の機動力がなくなってしまったとか大ダメージを受けたといった描写があるわけでもなく何事もなかったかのように戦闘続行。まさに犬死。
      • 羽交い絞めにしているグラフィックや状況を説明するような台詞はなく、作中の台詞のみで再現されているため『17がグラビトンを発射した瞬間裏切った18が「コノトキヲマッテイタ」と言いながらMAP上でハーケンキラーとの間に入って爆発する』という展開になっておりハーケンキラーをグラビトンから庇って大破したようにしか見えない。しかも直後にグラビトンから敵を庇った(ようにしか見えない)18が「ヤッタナ(17)ニイサン…」と言いながら大破し、せっかく18が身を挺して守った(ようにしか見えない)ハーケンキラーとは戦闘続行してそのまま撃破、そしてクリア後には「18はグラビトンを決めるために裏切ったふりをしていたのか…」とか言いながら皆が悲しむのだから原作を知らない人からすれば非常に意味不明な展開に見えてしまう。
      • 前述のようにハーケンキラーはワンセブンにまともに勝たせる気のないようなステータスをしており、本当はこのイベントで強制撃破させる予定だった(つまり設定ミスで生き残っている)のではないか?という意見もあるが上述とは違うステージにもハーケンキラーは一回だけ登場するので真偽は不明。そのステージではウルトラセブンなどが出撃しているので、ウルトラセブンでなら倒せなくはないが、それならばやはりステータス設定がおかしい。
  • 仮面ライダーBLACK RXが登場したかと思ったらいつの間にかクライシス帝国と決戦間近だったりと、時間軸が目茶苦茶。四幹部の殆どとはロクな戦闘描写も無い。
    • 最も、クライシス皇帝が地球侵略を諦めて怪魔界に撤退したため、原作最終回の救いようのないラストだけは避けられたという改善描写もあるが。
    • 『RX』関連のテキストは原作そのままが多いので、原作を見たことの無い人には状況が飲み込めない場面が多い。『ゴレンジャー』も同様で、マグマン将軍のエピソードなどがいい例である。
  • ゲルショッカーやゴルゴム、鉄面党など出番自体非常に少なく、ほとんど何もしていないのに壊滅する。ゲルショッカーにいたっては、結成から壊滅までわずか3シナリオという短さ。首領やライダーたちの会話は原作抜粋なので全く理解出来ない流れになっている。
  • イナズマンFが隠しユニット扱いなのに、敵の組織であるデスパーは普通に出てくる。RXのクライシス帝国も同様。これでは隠しキャラにした意味がないのでは…。
  • キカイダーのライバルキャラとして有名なハカイダーはもちろん登場。しかし、ハカイダーは倒すと自動的にゲームオーバーになってしまう特別な敵キャラであり、しかも射程距離が長く、交戦すればただでは済まないくらい強いため、現れたら戦闘を避けて尻に帆かけて逃げ回るという情けない戦法しか選択肢が無い。原作を再現するとどうしてもこうなってしまうとはいえ、これでは何のために登場したのか解らない。しかも気力が必要な武器を2つも持っているのだが、気力が上がる前に撤退するので意味がない。
    • 結局、ハカイダーはキカイダーと1度もガチンコ勝負をすることが無いまま、原作とは違う理由により退場してしまう。
    • あくまでもゲームであるのだから「倒したとしても手負いにしたという扱いで逃げているだけ」といった、スパロボでよく見られる方式にでもすればハカイダーとの戦闘も可能だったのに、戦闘自体避けるべきでは意味がわからない。原作では葛藤しつつも普通に戦っていたはずなのに。
    • それらの点を踏まえてもBGMの優先順位がおかしく、ステージBGMを十数秒おきに無理矢理ぶつ切りにしてくる*48ので嫌がらせでしかない。しかも専用BGMはラッパの低音から始まり、その部分だけが延々と繰り返されるのでプアープアーうるさい。
    • さらに続編である01に登場する通称ギルハカイダー(ならびにハカイダー四人衆)はスルーされている。こんな有様の出番ならば、ゲームとしてはこっちを登場させるべきなのでは?
  • また、レッドバロンが参加する際に「鉄面党の悪のエネルギーを感じ取り封印が解けた」と言う理由でキカイダー01もアミーゴ組(仮)に参加するのだが、この時点で01は既に完全な良心回路を持っており、ギルの笛の音にもびくともしない。
    にもかかわらず、その後かなりシナリオが進んでもギル教授は「キカイダーが完全な良心回路を手に入れ、『完全無欠の人造人間』が完成すること」を恐れているという致命的な矛盾が生じている*49。ギルにとって01はそんなにどーでもいい敵だとでも言うのだろうか。本人が聞いたらバンプレスト本社にブラストエンドを打ち込むことだろう。
    • これなら漫画版と同じく「01には良心回路が無い*50」としてしまった方がまだマシである。
  • 原作で恋仲であったビジンダーとワルダーが二者択一の扱い(『第4次スパロボ』におけるダンクーガとコン・バトラーVのようなもの)で、片方しか仲間に出来ない。
    • ビジンダーには合体技で使用出来る専用のマップ兵器があるから優遇されているように思えるのだが、中立ユニットとして登場するたびに敵のど真ん中だったり勝手に敵に突っ込んで死んでしまうので嫌な印象しか無い。そもそも出撃枠が限られているので不遇なキカイダー達を出す余裕が無い。結果、性能的にワルダー一択になっている。
  • 『宇宙刑事シャイダー』の中で特にファンからの評価が高いといわれている第14話『恋のミュータント』を再現したシナリオがあるが、キー・パーソンであるジミー北原はシナリオを進めている途中でいつの間にか姿をくらまし、そのことについて何も語られることがないまま次の話へ進んでしまう。以降のステージで触れられることもない。つまり、完全に投げっぱなしになったシナリオすらあるということである…。
    • 他にも、激痛回路をリモコンで作動させられ苦しむマリ*51をイチローが助けようとして「次回に続く」となり、次の話では何事もなかったかのようにイチローが出てくる、というとんでもないシナリオもある。普通に考えれば、見捨てて逃げ出したってことだよね。
  • 終盤、バイオ系ヒロインがモンスター化し敵となるのだが、倒すとゲームオーバーなのでハカイダー同様逃げ回るしかない。
    • そして彼女は突然謎のポエムを呟き始め、勝手に自己解決して正気に戻る。何が何だかわからない。
    • そもそも単純に展開が雑。せめて説明くらいはちゃんとシナリオに組み込むべきだったのではないだろうか。
  • 『シャイダー』の敵組織であるフーマと決着をつけるシナリオがなく、いつのまにか壊滅したことがテキストによってわずかに触れられるだけ
    • 原作では全宇宙規模の勢力を誇り、大規模な侵攻作戦によって宇宙征服目前まで迫るほどの特撮史上有数の超巨大組織であるにも関わらず、である*52
    • ヒーロー戦記』のように、世界観を繋げるためにあえて原作より規模を縮小するのはクロスオーバーにはよくある手法だが、本作はその類の設定を導入していない。むしろフーマの巨大さは作中でも言及されている。シナリオライターが設定を持て余してしまったのだろうか?
    • ルート分岐により直接の決戦をしないまま壊滅する敵組織*53は珍しくないが、分岐に関わらずそもそも存在しないのは異例である。
      • そもそも本作は敵キャラがとにかく雑な扱いなので、何も考えていなかった可能性すらある。
  • メフィラス星人のマップでは何故か『ウルトラマン』のフジアキコ隊員ではなく『ウルトラセブン』のアンヌ隊員と『シャイダー』のアニーが巨大化。上述したような有様なのにいきなりクロスオーバーされても誰得としか言えない。
  • ラスボスが、いくらレベルを上げようと速攻で瀕死になる程の異様な火力を持つ。イメージ映像だろうが、相手を太陽系外まで吹き飛ばして銀河の10分の1ほどの爆発を起こすなどと言った桁外れにド派手な攻撃を行う。
    • しかし、マップ兵器やアウトレンジ(射程距離外)攻撃で反撃の機会さえ与えなければ意外なほどあっけなく倒せる。
    • おまけに一個前に戦う敵がラスボスの完全下位互換のため、グルリとラスボスの周りを一定の距離を取って攻撃する布陣になっているため、下手すればラスボスは1ターンで倒せる。
  • シナリオをラストまでたどり着いても、結末は尻切れトンボ同然。続編を匂わす終わり方にはなっているものの、2016年現在、続編の発表は一切ない。
    • エンディングに使われるムービーの一部がオープニングに使われている始末。
    • もっとも、オープニングムービーにエンディングを使いまわした可能性もあるが。
      • ちなみに強制参加以外のヒーローは最後のイベント会話に加わらない。そもそも居ないのだから仕方ないが、別ルートで合流してくるなど出来たはず。

訳の分からないシナリオ分岐条件

シナリオの分岐条件に不可解なものが多い。製作スタッフとしては意外性やサプライズを狙いたかったのかもしれないが、ただ単に脈絡が無くて意味不明なだけに終わっているものが殆どである。

  • たとえば、このゲームでは『宇宙刑事シャリバン』のベル・ヘレンと『仮面ライダーV3』のライダーマンが完全な二者択一キャラとなっており、その選考基準は「ウルトラマンが宇宙怪獣ベムラーをスペシウム光線で倒したか否か」。前情報無しで分かるかそんなもん。
    • 確かにベル・ヘレンとライダーマンは共通項も多く、ベムラーはスペシウム光線を使わなくとも倒せてしまうような弱い怪獣なのだが、「原作通りベムラーをスペシウム光線で倒してしまったばっかりに、ライダーマンが登場しなくなる」というのは関連性もなく意味不明である。
    • なお、ウルトラマンとライダーマン、もしくはベル・ヘレンの間にストーリー的な因果関係は一切無く、ただウルトラ系シナリオから地続きになっているだけである。
  • 分岐条件のステージから実際に分岐するまで結構なシナリオを挟むことが多く、分岐のやり直しが非常に面倒。ただでさえプレイするだけで苦労する本作でこの仕様は非常に厄介である。
  • 「ヘリのパイロットにならない」という、原作とあべこべの行動を取らないと光太郎がRXにならない
    • 一応、仮面ライダーBLACKはRXにならなくても他のライダーに引けをとらない程度の強さは持っているのだが、こうまで完全に引っ掛けられるとは誰も思わないだろう。「原作どおりの行動をとりたい」というファンの心情を踏みにじる行為とも取られかねない。
    • しかも始末の悪いことに、パワーアップしない選択を選んだ場合の利点は一切なく、シナリオがいくつかスキップされるだけである。これはイナズマンや仮面ライダー1号2号も同じで、パワーアップを選ばない利点はほぼ無いに等しい。
  • キレンジャーが食べたカレーの料金を、主人公が肩代わりするか否か」という分岐条件がある。ここまでくると完全にお遊びや悪ふざけの領域である*54
  • ヒロインと話をしているときに、「レッドバロンとジャイアントロボのどちらが好きか」という話題が出てくる場面がある。これは答えたほうのロボットにパワーアップイベントが起こるという伏線になっているのだが、もしどちらも選ばずにヒロインの機嫌をとるような選択肢を選んだ場合、何のイベントも起こらない
    • ちなみにこのシーン、メタル系主人公の場合は特に問題無いのだが、バイオ系の場合ヒロインがレッドバロンを「消防自動車」、ジャイアントロボを「カツラお化け」呼ばわりするなど、原作ファンに怒られても仕方のないような失言をかます。
    • 特に「カツラお化け」は完全に悪意のこもった発言であり、キャラクターの設定を考慮しても酷い暴言である。一応、主人公には「間違っても本人の前で言うな」と強く諌められるのだが…。

登場人物の改悪

  • 「おやっさん」こと立花藤兵衛が必要以上に粗野な性格になっている。
    • 「ダイラカツヨシ*55」という暗号の意味を、主人公に解説されても理解できない。説明されて逆さから読んでも「シヨツカライダ」じゃないかと、まだわからない。主人公たちが匙を投げた後、一人で頓珍漢な解釈をする。
    • 要人(科学者)の護衛に失敗した一文字隼人を手厳しく批難し、「お前の替わりはいくらでもいる」とまるで悪役みたいな台詞まで言い放つ。その後で、他のヒーローに一文字のフォローを頼むのだが。
      • 原作においては「ライダーが負ければ他に戦える者がいない状況」において、あえて「ライダーがやられたら俺達(ヒーローでもない一般人)だって戦う」と宣言し、一文字に悪と戦う覚悟を改めて決意させるというシーンなのだが、ゲームにおいてはライダー以外にもヒーローがいるので、結果的に「お前の替わりはいくらでもいる」と言ってしまってるようになってしまっている。
  • ヤマオカ極東支部長官がウルトラ警備隊を厚遇する一方、MATに対しての態度は厳しく「MAT不要論が市民から出ているのでしっかりしてくれ」などと手厳しい叱咤激励をしたりする。
    • つまり、本作では『セブン』のヤマオカ長官が『帰ってきたウルトラマン』の岸田長官の役回りも兼任しているということ。*56
    • が、そのおかげで部下の選り好みが激しいタチの悪い上司のように見えてしまう。役者は同じとはいえ、ヤマオカ長官と岸田長官は違う人物像であるため、役者つながりというだけで兼任させてしまった弊害といえる。
      • MATの扱いは他の防衛組織に比べるとやや悪く、伊吹隊長も登場しなければ、ペンシル爆弾やライトンR30のような強力な武器も追加されない*57
  • TDFの参謀たち(日本人)がこれまでの体制を見直す中、明らかに1人だけ何も考えていないアメリカ白人のボガード参謀。

無駄な原作再現

  • 敵ユニット出現のSEが各作品の戦闘員の声であるなど、細かなこだわりが魅力である一方で、「そこは再現せんでいい!」と突っ込みたくなるような再現部分も数多い。
  • 昭和特撮特有のナレーションの多さ。ストーリーの説明にナレーションを使うのは昭和特撮の常だが、本作でもそれを再現。登場人物の台詞以外のメッセージは全てナレーションとしてフルボイスで読みあげられる
    • それ自体は良い演出なのだが、問題は本当に昭和特撮の如く話の細部(事件の捜査など)をナレーションで片付けてしまうことである。このことが登場人物の絡みの少なさを助長している一面がある。
    • ナレーションを担当しているのは仮面ライダーシリーズでお馴染みの中江真司氏。ファンなら嬉しい要素である。
      • ただ、本編映像のデモムービーでは、政宗一成氏や大平透氏といった各原作のナレーションがノーカットで堂々と流れてしまうため違和感も強い。
  • ゴレンジャーや草間大作には原作どおり空中飛行形態が用意されているが、なんと武装が皆無になるため使い道はあまりない。
  • 防衛軍がウルトラマン抜きで怪獣と戦うマップでは、本当に防衛軍系のユニットしか使えない。だから何やってんだよ巨大ロボは!!
  • 原作で敗北する戦闘では、何のヒントもなしに自発的に敗北しなければならない。原作の知識が無かったり、該当キャラを育てすぎていると詰む。勝利条件は「敵を倒せ」の一点張りで何の役にもたたない。
  • 「宇宙刑事シャリバン」のベル・ヘレンが孤立奮戦の末に息絶えるマップでは本当にベル・ヘレン独りで戦わなければいけない
    • しかも、原作の「眼前の敵には勝利するも隙をつかれ致命傷を負う」という展開を反映し、他の負けイベントと違い、わざわざ敵を全滅させて勝利し死亡イベントを発生させなければいけない。普通に死ぬとゲームオーバー。
    • 尚、ベル・ヘレンは余程のファンでない限り貴重な出撃枠を消費してまで育てられるキャラではなく、加入してからこのシナリオまで約20話、全く育てていなかったプレイヤーは多いと思われる。
  • 巨大ロボ勢であるジャイアントロボ、ワンセブン、レッドバロンは、3体とも途中離脱する。
    • Gロボ&ワンセブンについては原作通りだが、レッドバロンは原作でも破壊されておらず、むしろ途中リタイヤは原作に反している。敵の大ボスを倒すたびにガンダムが大破し離脱していくスパロボがあれば、それこそ非難轟々だろうに。
      • 厳密に言うと本作でもレッドバロンは明確に離脱する訳ではないのだが、Lサイズ最終出撃時に強制でジャイアントロボが出る(Gロボルートと逆になる)。

参戦作品

  • タイトルにもある通り、2001年に発売されたゲームなのに一番新しい参戦作品は1988年の『仮面ライダーBLACK RX』。参戦しているのは昭和作品のみ*58で、90年代以降のヒーローは完全にスルーされている。
    • ウルトラマンの放送は1966年なので、参戦作で最も古い作品の放送開始からは35年経っている。例えるなら、2007年に出た『スーパーロボット大戦W』に参戦している作品が、マジンガーZ、ゲッターロボ、コン・バトラーV、1stガンダム…と続いていき、1994年公開の「機動武闘伝Gガンダム」が最新参戦作、といった感じになる。当然、今こんなソフトを出しても一部のマニアしか買うまい。子供は完全に置いてけぼりである。
    • このゲームの時代設定は現代にされているが、作中の登場人物の台詞が原作と殆ど変わっていないため、今が現代なのか昭和なのかさえ把握することが困難。現代的な箇所を強いて挙げれば、作中に携帯電話やパソコン、携帯ゲーム機が出てくるくらい。『帰マン』のシナリオでは原作どおり「先の戦争で…」というセリフがあるため、尚更時代設定が解りづらい。
    • こればっかりは仕方のない事なのかも知れないが、夏服と冬服の統一も出来ていない。
    • 参戦作品が昭和ばかりなうえにラインナップにも乏しく、一部の例外を除けばほぼ全てが東映or円谷プロダクションの作品のみ。それだけこの2社の守備範囲が広いことを物語っているともいえるが、ピープロや国際放映、萬年社の作品はない。また、円谷プロからの参戦はウルトラシリーズ3作だけであり、それ以外の作品は1つもない。巨大ユニットはM78星雲人とロボットしかおらず、ミラーマンもゾーンファイターもスペクトルマンもシルバー仮面ジャイアントもいない*59。実質本作の参戦作品は、東映作品のみであると言っても良いだろう*60
      • 『ゴジラ』の東宝もなければ『ガメラ』の大映もない。これらの圧倒的な知名度を誇る作品までも出演させないとは、冷静に考えるとおかしな話ではある*61。本作の巨大キャラクターへの配慮の無さを如実に物語っている一例と言えるだろう。
    • 90年代は仮面ライダーのTV番組がなかったとはいえ、メタルヒーローシリーズやスーパー戦隊シリーズ、平成ウルトラ3部作といった有名どころはそれなりに多く、決して参戦作品の種類が足りないということはないはずである。もっともこの完成度では、たとえ参戦させたとしても原作の魅力をどこまで引き出せたか疑問が残るが。
  • 現状の参戦作品自体に特に問題があるという訳ではないが、若年層の特撮ファンにとっても、昭和作品に精通したマニアック志向のファンにとっても、巨大ヒーローのファンにとっても不満の残るラインナップで、このゲームの地味な印象を強めてしまうことになってしまった。
    • むしろタイトルに2001などとつけてしまったせいで、古い作品ばかりであることとタイトルがかみ合っていないのが問題だと思われる。

その他

  • なぜか自衛隊*62のオリジナル隊員や兵器が登場する。ウルトラシリーズにも一般の自衛隊員が登場するシーンは何度かあった*63が、東宝のような自衛隊絡みの作品が参戦していない本作では違和感が強い。
    • リーダー格にして紅一点のキタクラ班長はそれなりにシナリオ上でも目立ち、能力も頭ひとつ抜けているが、はっきり言ってそれ以外の隊員たちは数が多いばかりで戦力としてはまるで役に立たない。キタクラ班長より更に格上であるはずのサワ隊長でさえ、なぜか能力値は一般隊員と同レベルに設定されている。
      • 自衛隊の兵器は、戦車、自走砲、高射砲…などかなり細かく分類され、それぞれの性能も丁寧に差別化されているが、一部のヒーロー側のマシンがポンコツ同然であることを考えれば、明らかに力の入れどころを間違えている
      • というか『大鉄人17』のレッドマフラー隊(未登場)は制服や兵器が自衛隊とほぼ同じなため、名前と顔グラ用意するだけで「レッドマフラー隊」として成り立つのに、なぜわざわざオリジナル隊員を出したのか?という疑問も残る。
      • ちなみに上述のサワ隊長は容姿や登場時の台詞がレッドマフラー隊の剣持保隊長(未登場)そのままである*64。剣持隊長は常人離れした戦闘力と冷静な判断力で物語前半もう一人の主人公ともいえる程の大活躍をしていた人物であり、『大鉄人17』のファンからすればサワ隊長は外面だけ似せたできの悪いパチモンを見せ付けられているような凄まじい違和感と不快感を感じるキャラである。
    • また、作中では戦車や装甲車で戦闘員部隊を鎮圧することもできる*65のだが、変身前のヒーローの打撃一発で死ぬような雑魚敵が、改造していないと戦車砲を浴びせても一撃では倒せないこともある。「変身せずとも戦車より強い」とはさすがはスーパーヒーローと言ったところだが、戦車まで引っ張り出して戦闘員一人倒せない自衛隊というのはいくらなんでもあんまりな扱いではないだろうか。
  • ヒーロー達の拠点が、ただの喫茶店であることも割とシャレにならない。
    • 本作は仮面ライダー以外にも多くのヒーローや組織が存在している中、わざわざ拠点がアミーゴであることには違和感を感じてしまう。もちろん最初から最後まで拠点はアミーゴのまま。
    • メタル系の主人公は敵組織の元幹部でギャバンからも追われている犯罪者(指名手配犯)であるから、どこかの組織に所属するのは難しいのかもしれない。しかしスパロボでも現役テロリストがメンバーに入ってたこともあるし…。
      • そもそも喫茶アミーゴは旧1号編の僅か1クールのみ登場した施設である*66。2号編突入後は「立花モータース」というバイク屋に代わっており、以降も新シリーズ開始の度に新しい店を立ち上げていたが、基本的に立花藤兵衛の職業はオートバイ関係である*67
    • そのためか、本作のシナリオの舞台は(具体的には地名は出てこないが)関東周辺に集中しており、宇宙はおろか海外すら舞台にならない。ウルトラシリーズや宇宙刑事は宇宙で戦うことすらあったのに。おかげで事実上、宇宙という地形が意味をなしていない。
  • セリフの中に、「荒井さん、ミサイルだ!」「いかん、非難するんだ!」という豪快な誤字がある。突然ミサイルが飛んできたら文句の一つも言いたくはなるだろうが…。
  • レッドバロンを主役とした『超合金バロニウム』というタイトルのシナリオがあるが、『レッドバロン』の番組に出てくる金属は「バロニウム」ではなく「バロンニウム」である。「バロニウム」は、同シリーズの『スーパーロボット マッハバロン』に登場する金属。
  • ジャイアントロボが攻撃を仕掛ける際、わざわざメッセージウインドウに「ま゛っ!」と台詞が表記されるが、ジャイアントロボ=ま゛っ!というのは当時の視聴者が草の根的に広めた単なるネタであり、別に公式設定というワケではない*68
    • 一説によれば、漫画家の江口寿史氏が自分の作品の中で「ジャイアントロボの真似」をさせた時の台詞が基で広まったらしい。字幕が標準装備でなかった時代の番組なので、何と言っているのか正確に把握するのは困難だったのだ。
  • ウルトラホーク1号・2号や変身後の宇宙刑事達の宇宙適応が最低のE、RXが「リボルクラッシュ!」と言う*69、アニーの持っている光線銃が「バードニアブラスター」であるなど、細かい所でも原作無視をしている。
    • ウルトラホークは本来宇宙での活動を念頭に置いて造られたはずだし、宇宙刑事も言わずもがな。RXは「リボルケイン」や「RXキック」等技名を叫ぶ事はあるが、「リボルクラッシュ」と言った事はない。また、アニーの銃は「レーザーセンサーガン」である。
  • 意外と少ないのが中の人ネタ。ムラマツキャップと立花藤兵衛*70や、アオレンジャーと仮面ライダーV3*71のような有名どころをあまり取りあげない一方*72、『キカイダー』のハンペンこと服部半兵衛に化ける不思議獣*73やマリに惚れる滝*74のようなマイナーなネタが出てきたりする。
    • この怪人はアニーメインのシナリオに登場しているため前記の巨大アニーを含め製作スタッフに思い入れがあるのかもしれないが、不思議界フーマの扱いが悪いためやはり誰得感が否めない。

評価点

  • 登場するヒーローは、変身した姿だけではなく変身前の人間の姿でも戦うことが出来る。これらの姿は状況に応じて適度に使い分けていく必要があり、戦略的にもきちんとした意味を持っている。
    • 変身前のヒーロー(本郷猛、渡五郎、一条寺烈など)は原作再現度もそれなりで、いかにも本人(演じた俳優)が言いそうな台詞、やりそうな殺陣を繰り出してくれる。
    • ただし、キレンジャーに変身する大岩大太は「まっかせんしゃい!」でも「トイヤッ!」でもなく敵に洗脳された時の「ホイ!」という掛け声を上げる。と言うかそれは黒十字団の雑魚の台詞(ショッカー戦闘員の「イーッ!!」と同じ)なんだが…。
  • ヒーローだけでなく、ヒーローに変身しない脇役のサポートキャラ(ウルトラシリーズの防衛隊員など)も大勢参戦しており、味方ユニットとして実際に使うことが出来る。これも従来の特撮ゲーでなかなか見られなかった斬新な点である。
    • もちろん、これらのサポートキャラは主役級のヒーローに比べれば戦闘力は格段に低いのでウンザリしたプレイヤーも多かったであろうが、なるべく意識して活躍の機会を与えてやればゲームを進めるのがグッと楽になる。かつてウルトラシリーズで再三に渡って語られたように、「地球の平和は我々地球人が努力して勝ち取ることに意義がある」ということか。
      • ちなみにこれはどうでもいいことであるが、ウルトラシリーズの防衛隊員たちは何故か揃いも揃って無駄に大仰なファイティングポーズを取っているのに肉弾戦は一切不可能で武装は携行火器のみ。キタクラ班長率いる一般隊員たちなら、銃剣で攻撃を行えるのだが。
  • BGMはまあまあ良く出来ており、特に本作オリジナル主人公たちのメインテーマは名曲と言われている。
    • 他にも『ゴレンジャー』のみED曲(いわゆるバンバラバン)を採用したり、知る人ぞ知る『アニーにおまかせ』を戦闘用BGMに起用するなどツボを押さえた選曲がなされている。
      • ただしこれら2曲と『イナズマン』『同F』の主題歌のみ何故か曲の一部分が省略されている。また『ウルトラマン』のBGMは作中でよく用いられていた「戦え!ウルトラマン」のインストアレンジではなく、歌のほうのメロディーで収録されている。この選曲は違和感を感じる。
  • オープニングムービーで流れる主題歌『君は閃光☆THUNDERBOLT』はかなり熱い名曲。歌うのは宇宙刑事シリーズでおなじみの串田アキラ氏。タイトル画面で流れるだけのスパロボシリーズと違い、ちゃんとムービー中に流れてくれるのは嬉しい。
    • ただし、肝心のムービーの出来は微妙。初代マンが夕日をバックにゆっくり歩いてきたり*75ギャバンが自分の足で延々走っていたり*76と、原作的に違和感のある描写も。
      • また、このムービーに登場するのは主人公2名、ギャバン、イナズマン、ウルトラマン、仮面ライダー5人のみ。キカイダーや巨大ロボ勢、ゴレンジャーは何故か一切登場しない。別シリーズの版権ヒーローが同時に映っている場面は、ギャバンとイナズマンが並んで走っているごく短いパートしかない。
    • ちなみに、主題歌のアレンジBGMが最終決戦時に流れるのは、『第2次α』より早かったりする。
  • 戦闘シーンのON/OFFは「決定に使うボタンが○か△か」で判定され、非常に分かりやすくスピーディー。
    • 戦闘シーンのアニメーションも意外と頑張っている。同時期の『スパロボα』に比べれば派手さで劣るとはいえ、少ない作画枚数で堅実に動きを生みだしている。敵キャラはユニットごとにおおまかではあるが撃破時の爆発演出も異なっているし、決して出来が悪いわけではない。
      • ただし変身時のデモムービーは原作の映像をそのまま使ったものと写真と映像効果を組み合わせてFLASH動画のように作ったものとの2種類があり、同じシリーズ内でも仕様がバラバラである(例えばキカイダーは前者、キカイダー01は後者。)ため後者の違和感が際立っている。

総評

普通に遊ぶこと自体がやり込みプレイである。ある程度の攻略に関する予備知識やルート分岐のプランニングは必須、場合によっては(禁じ手であるはずの)チートコードでゴリ押ししてもクリアが困難という有様である。また、「敵に倒される」ことでイベントが進行するステージが複数あるため、敵の攻撃が当たらないぐらいに強化していると進行不能になることがある。イライラ棒のようなゲームと言えよう。

企画者の意気込みはよく伝わってくるが、それを実現するための全ての要素が不足していたといえる。不必要な部分でスパロボを意識しすぎだと思われる部分も少なくなく、無理に意識した結果ちぐはぐになってしまったとも見れるかもしれない。バイク等のサポートメカの召喚と搭乗、ユニットの変形などの要素は忠実に再現されており、ゲームとしての出来はアレだが、キャラモノとしてはまあまあだと言える。
また、2組のオリジナル主人公はデザインや「敵組織に改造され、親友が敵幹部で戦わざるをえない宿命がある(バイオ系)」「実は敵組織の幹部であり、首領や他の幹部は家族。ギャバンとも交戦しており因縁がある(メタル系)」という設定はベタながらも評判は悪くは無く、今後別の形での再登場が期待される。


余談

  • これは一部でまことしやかに囁かれている噂なのだが、「このゲームの開発スタッフたちがある日バンプレストの『スーパーロボット大戦α』を見てみたところ、あまりにも自分達のゲームと出来栄えに差があることに気付き、なんとか追いつこうと大急ぎで作り直したものの、過酷な突貫工事に嫌気が差したスタッフ達が次々と抜けていったため、最終的にどこかちぐはぐで詰めの甘いゲームに仕上がってしまった」と言われている。
    • 実際、本ソフトの中身を解析したユーザーによれば、本編には登場しないはずのバイオマンやXライダーのデータや使用されていない謎の顔グラフィックが複数残されていたとのことである。ゴタゴタの末に没になってしまったデータなのだろう。