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アルカナハート2 - (2014/01/11 (土) 20:51:21) の編集履歴(バックアップ)
すっごい!アルカナハート2 (PS2)
【すっごい!あるかなはーとつー】
ジャンル
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対戦格闘
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対応機種
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プレイステーション2
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発売元
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AQインタラクティブ
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開発元
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キャビア、エコールソフトウェア
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発売日
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2009年4月9日
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定価
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6,090円(税込)
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分類
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クソゲー
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劣化移植
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ポイント
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いちいち処理落ち 長すぎるロード 通称『ひっどい!アルカナハート2』 ギルティギアXX ACと違ってその後のフォローも一切なし KOTYでは情報不足でノミネート逃す
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概要
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同名のアーケードゲームの移植作。開発(の片割れ)はあの『デスクリムゾン』を産んだエコールソフトウェア。
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家庭用特典は前作『アルカナハート』と同様にストーリーモードのフルボイス化とギャラリーモード、さらにトレーニングモード(前作と同じ時間無制限)が追加される。
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バージョンはAC版『すっごい!アルカナハート2』(2.5)に準拠し、数ヶ所が2.6仕様に変更されている。
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なお、ラスボスのパラセはAC版と同様にCPU専用のままである。前作では最低難易度でも比較的容赦なかったミルドレッドと比べ、今回はアヴァロン姉妹もパラセも最低難易度にすれば、文字通り易しくなっている。
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何故か没データとして『アルカナハート』のラスボス性能のミルドレッドが存在している。
問題点
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処理落ちが酷すぎる。
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飛び道具を出すだけで遅くなる。キャラによっては通常技を出すだけでラグが発生する。
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特にペトラは普通に動かしただけでも処理落ちしてしまうほど酷い。
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さらに処理落ちの最中はコマンド入力を受け付けない。
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正確には「処理落ちの速度にあわせてコマンド入力をしなければならない」つまり処理落ちを考慮しないと一部のコンボができなくなる。なんでこんなものを考慮しなくてはならないのだ。それでも慣れてしまえばさほど難しくはないのだが。
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ジャギ(解像度が低くなる現象)が酷い。
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キャラクターが歩くだけ、通常技を出すだけでジャギが発生し、キャラクターにモザイクがかかったように汚く見える。
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一部キャラは立ち絵でモザイクがかかる始末。自主規制ですか?
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更にはエフェクトまでジャギが発生する始末。その酷さたるや、SFC並と言って差し支えないほどにまで劣化する。処理落ちも当然実装。
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本作はキャラゲーとしての売り(所謂、キャラ萌え人気もあるゲームである)が他の格ゲーに比べ重要なため、そういった部分には気を使わなくてはいけないのだが、その大事な部分をほぼ見事に台無しにしてしまったがために不満を述べる人間が多数。
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ちなみに前もって公開されていたスクリーンショットでは、ジャギの発生していない綺麗な物のみが公開されていた。PS2版の画面を公開する事による悪評を避けるため、AC版の写真をPS2版と偽って公開していたものと思われる。詐欺だの羊頭狗肉だのと言われても当然である。
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音質もかなり酷く、マジでオススメできない代物になってしまった。
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音声やBGMの途切れ、遅延、オプションのモノラルとステレオの設定が逆と言った不具合もある。
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トレーニングモードのCPUがしゃがみ状態のまま中段攻撃をガードするという、格ゲーの常識を覆す現象までも……。
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ちなみに全体的にロード時間も長く、特に試合前のロード時間は約19秒とかなり長い。
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このような要素が組み合わさった結果、ゲームスピードは元のものよりも3倍くらいもっさり感が増えてしまった。
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格ゲーと言うジャンルではもっさり感を感じること自体がかなり致命的だということも忘れてはならないだろう。
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と言うかアーケードどおりの仕様でプレイし難い事が何よりも致命的である。
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加えて、本作が発売した時の、ゲーセンでの本体Verは2.6。だが前述どおり、この移植版ではほとんどが前Verの2.5のまま。
格闘ゲームと言うものはちょっとバージョンが違えば大小なりとも差が生じてきてしまい、最悪、それが勝敗に直結する事もあるので、この仕様もおかしいと言わざるを得ない。
参考動画
補足
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ただし内部データ自体は文字通り完全移植であり、劣化の原因はPS2のスペック不足、ないしは移植に際しての調整を施さなかったことにあると思われる。
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前作『アルカナハート』の時点でPS2のスペックをギリギリまで使った移植であり、キャラが追加された本作の移植は無理がありすぎたと言える。
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事実、開発元のエコールの真鍋社長がセガの家庭用ハードと心中するとまで発言していたにも関わらず、『MELTY BLOOD Act Cadenza』のDC移植を否定した理由として「テクスチャーの容量が思った以上に使用しているので、DCの内蔵メモリでは移植が難しい。パターン等を色々削減すれば無理やり移植できなくもないが、それはもう完全移植じゃないから」と述べていたが、今回は皮肉にも過去に否定していた事を実践してしまった事になる。
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もっとも、あくまでもエコールは下請けとして移植を担当しただけなので、不本意感があるのかも知れないが。
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ただ前作『アルカナハート』でも、家庭用移植の際に新たな不具合・バグが発生してしまった事から、エコールの移植技術力の低さ・デバッグ姿勢の甘さを指摘・批判する声が多く、原因自体はシンプルな答えで実際問題「金が欲しかった」だけであり購入者(被害者)の事を考えもせず合法的な「悪徳詐欺師」として嫌悪された。
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そもそも「不要な筈のミルドレッド(前作ボス・今作使用不可)のデータが削除されていない」と言う所から見て、スペックがどうこう以前に手抜き疑惑が強い。しかも、同時期にPS2に移植した『MELTY BLOOD』シリーズでは、家庭用オリジナル要素も追加した上完成度の高い移植を行っていたため、「エコールは秋葉を三種類作るのに忙しかったんだろう」と揶揄される事も。
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もっとも、『MELTY BLOOD』シリーズに関してはエコールは販売等の担当で、実際の開発は同人サークル「フランスパン」、そして「TYPE-MOON」が担当しているので実情とは異なっている点には留意しておきたい。
結論
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糞移植のいい見本。AC版はWinベースの基板のEXボードで開発されていたので、普通に考えればスペックの高いPS3かXbox360に移植すべきなのだが、家庭用開発時期の問題か、開発の判断ミスかPS2での移植を決行したのが最大の原因。
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開発時期的にPS3がまだ普及しておらず、普及しているハードでの開発に踏み切ったのだろうが、結果はこの有様である。
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そもそも処理落ちを考慮しないとコンボができない時点で異常である。SFCやPS時代ならともかく、いまや格ゲー移植作品というのはアーケードと同じ感覚でプレイできるのが当然で、それができ難い時点で擁護のしようがない。
さらに本作は格闘ゲームであり、一瞬の操作のミスが勝敗に繋がるジャンルである。にも関わらず、処理落ちしまくりで思い通りに動かしにくいこの仕様では、最早対戦ツールとしてもほとんど機能しないと言っていい。
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シューティングゲームで例えるなら、処理落ちしまくって自機が思い通りに動かせなくて、当たるはずのない弾幕に当たってしまう状態である。シューティングゲームをプレイする人間なら、これがどう言う状態か手に取って分かるだろう。
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当然ながらファンからの評価は低く、特にエコールソフトウェアに対しての不信感が強まっている。
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またバグセントコア騒動は、後にアペンドディスクという形でのフォローを行ったが、こちらはフォローは一切なし。これも企業としての責任を疑うところである。無論、原因が本体のスペックによるものである以上、アペンドディスクでの対応が不可能……と言う問題もあるが。
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まあいまさら不信感が高まったところで……元々デス様作ってる会社だし。
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よってユーザーからは「所詮はデス様のエコールか」「まるで成長していない」と皮肉を言われた。
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カイザーナックルのジェネラル級と称されるほどの有名なパラセをゲーセンで殺せないプレイヤーが多い事もあり「練習台」として本編を楽しみにしていたプレイヤーの実情もあってか非難が多かった。
その後の展開
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悪評はスタッフにも伝わっているようで、アーケード版を開発したエクサムの広報に「そのゲームはらめぇ!」と叫ばれるほど。
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続編『アルカナハート3』も後に家庭用移植が行われたが、今度はエコールではなく、『GUILTY GEAR』『BLAZBLUE』シリーズでお馴染みのアークシステムワークスに変更された。
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機種自体もPS3とXbox360に変更され、リンクアニメや追加ボス、ネット対戦環境の充実など、本作とは比較にならない良移植となっている。