【せんごくむそうつー】
ジャンル | タクティカルアクション | |
対応機種 |
プレイステーション2 Xbox 360 Windows XP/Vista |
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メディア | DVD-ROM 1枚 | |
発売元 | コーエー | |
開発元 | コーエー(オメガフォース) | |
発売日 |
【PS2】2006年2月24日 【360】2006年8月17日 【Win】2008年7月11日 |
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定価 |
【PS2/360】7,140円 【TREASURE BOX(PS2限定版) 】11,340円 【Win】4,179円 |
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プレイ人数 | 1~2人 | |
セーブデータ | 【PS2】272KB以上 | |
レーティング | CERO:B(12才以上対象) | |
周辺機器 |
【PS2】PlayStation BB Unit 対応(HDDのみ) 【Win】DirectX 9.0c対応の12ボタンのゲームパッド推奨 |
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ディスクレス起動 【Winのみ】 |
不可 | |
廉価版【PS2】 |
PlayStation2 the Best:2007年8月2日/4.179円 同・価格再改定版:2010年7月29日/2,079円 |
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配信 | 【PS2】PS2アーカイブス:2012年9月19日/1,500円 | |
備考 |
【360】戦国無双2 with 猛将伝(*1):2008年3月19日/7,560円 【Win】動作環境はこちらを参照 |
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判定 | 良作 | |
無双シリーズ |
一騎当千の爽快感を味わう無双シリーズの舞台を日本の戦国時代に移した『戦国無双』シリーズのナンバリング第2作。
前作の『戦国無双』は、低レベルプレイ必須と揶揄されるゲームバランスの悪さにより不評を買った。
一応『猛将伝』で改善はしたものの、結果としてユーザーに不信感をもたれることになってしまっていた。
今作はテーマを「関ヶ原」に据え、参戦武将も徳川家康・石田三成・島左近・島津義弘らと、大幅に増加。
また、アクション面でも大幅なテコ入れを行ったことで、『真・三國無双』シリーズとは異なる『戦国無双』シリーズの確立にも成功した。
スティール機能や武将たちの扱いの差については不満の声もある。
だが、それ以外の点については『戦国無双』シリーズ随一の快作と言って良い出来。
前作での不満をことごとく潰し、ゲームバランスもちょうど良い。
史実とIFが絶妙に入り混じった美麗な戦国絵巻をどうぞお楽しみあれ。
浅井長政の無双演武第5話「金ヶ崎の戦い」において見ることができる珍現象。
このシナリオにおいては、当初の敵総大将の織田信長を撃破すると長政ら浅井軍が味方の朝倉軍を裏切り、織田・徳川連合軍に参入するイベントが発生する。
このとき織田信長の撃破前に、それ以外の織田・徳川連合軍武将をほとんど撃破していなかった場合この現象が起こる。
織田・徳川・浅井連合軍はイベントにより士気が高いため朝倉軍の武将を次々と薙ぎ倒していき、そのまま朝倉軍の本陣に乗り込むと本多忠勝や柴田勝家などの猛将も含め最大26名の武将(*13)による朝倉義景への集中攻撃が繰り広げられる。
朝倉義景もハイパー化しているのだが、流石に最大26名の武将の猛攻を凌げる訳も無く、為す術もなくただひたすらに攻撃によって宙を舞い続ける様がさながら胴上げのように見えるという点でこう呼ばれており、本作に限らず大体の無双シリーズ無印および猛将伝共通の仕様で、プレイヤー以外は敵総大将にトドメを刺すことが出来ない仕様であるため、制限時間が許す限り見ることが可能。
これまでのシナリオで浅井軍は朝倉軍の無能さや身勝手さに散々辛酸を嘗めさせられていることもあり、この光景に溜飲が下りたプレイヤーも少なくはないようだ。
一応は義景もたまに反撃に成功し、味方武将を落馬させる事がある。
PS2版ではハードスペックの問題で武将が消えたり(ステルス)、処理落ちが頻繁に起こってしまうが、360/Win版(*14)で描写設定を最大値にした上で行われるワッショイはまさに圧巻。
後にHD化してPS3に発売された時は、HD画質での朝倉ワッショイが見たいがために買ったというプレイヤーもいたとかなんとか…
+ | 朝倉ワッショイと金ヶ崎の戦い全編 |
無双武将のアクション調整で爽快感が大幅に改善された本作ではあるが、今度は味方の敗走率の高さや味方本陣の襲撃イベントの多発など自軍が劣勢になりやすい事が多々ある。
そればかりか生存している味方武将が比較的多いにもかかわらず何時の間にか本陣を突かれ、そのまま味方総大将の敗走や味方本陣の陥落も少なくない。そればかりか気が付いたら敗北条件を満たしていたといった事態に陥る事も…。
自軍の天梯車や大筒車は先にルート上の敵を倒さないと短時間で破壊されてしまう。
味方武将いずれかの敗走が敗北条件のステージに至っては悪夢そのもの。保険のために途中保存しても再開したらすぐに味方武将が敗走してゲームオーバーなんて事も…。
いくら必死で戦いを進めても味方武将が一人でも敗走したらそれまでなのでその点で無用なストレスを産む事になる。
そもそも味方武将の残存体力は近くまで行かないと確認出来ないため、途中保存して確認のためにイチイチ走り回って被害状況を確認する必要が出て来る上に瀕死の武将が敵陣に特攻しよう物なら諦めて最初からやり直した方がマシと言った有様で余計にイライラを募らせる。
ゲームバランスこそ改善されたが、かと言って難易度が低い訳でもない。むしろ本作の難易度を上げているのは上記の問題点であり、初見ではいつの間にか劣勢になりやすい。
しかし、パターンやミッション等を覚え真っ先に撃破すべき敵武将と後回しにすべき敵武将を見極め、援護するべき味方や放置する(or見捨てる)べき味方を把握し対策を立てればクリアは可能であり、そうした事から覚えゲーに近い物がある。
敵一般兵も弱体化され、かつ高難易度でも大した脅威ではない。(勿論初期状態の武将でいきなり高難易度に挑むのは流石にリスクが高い上に逆に敵武将はかなりの脅威ではあるが)
そうした事からプレイヤースキル以上に戦略や攻略方法の方が重要視されており、そうしたゲーム性からアクションゲームでありながらむしろよりシミュレーションゲーム寄りの味付けである。
(わかりやすく言えば豪傑プレイよりも軍師プレイの方が勝利に導きやすい)
本作初登場の無双武将の内のひとりである直江兼続は現在の作品こそ兜に取り付けられているのに対し、この頃は代わりに背中に「愛」の字が書かれていた。
理由としては「操作する際に目立たなくなるから」との事。実際プレイしてみると基本的に画面に対して背中を向けるのは必然である。故に兜に前立てを付けると目立たなくなってしまう。
しかし、コーエーの言い分はごもっともではあるが逆に敵として遭遇した場合は肝心の「愛」の前立てがないのでこの点で不満を持つプレイヤーも当然少なくなかった。
(『無双OROCHI 魔王再臨』では隠しコスチュームには前立てが兜に取り付けられた物が存在する)
結局『戦国無双3』以降は兜に前立てを取り付けられる様になり、背中の「愛」の字は『戦国無双2』限りとなった。