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カエルの為に鐘は鳴る - (2019/06/01 (土) 20:51:47) の編集履歴(バックアップ)
カエルの為に鐘は鳴る
【かえるのためにかねはなる】
ジャンル
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アクションRPG
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対応機種
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ゲームボーイ
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発売元
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任天堂
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開発元
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任天堂 インテリジェントシステムズ
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発売日
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1992年9月14日
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定価
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3,800円(税別)
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配信
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バーチャルコンソール 【3DS】2012年9月5日/411円 |
レーティング
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CERO:A (全年齢対象)
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判定
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良作
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ポイント
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コメディチックなストーリー プレーヤーから根強い人気の一作
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ストーリー
サブレ王国の王子とカスタード王国のリチャード王子は生まれた時からの良き友人でライバル同士。しかし、何故か剣術だけはリチャード王子に勝てないサブレ王子。
いつものように二人が剣の練習試合をしていた中、ミルフィーユ王国が魔王デラーリンによって侵略を受け、美しいと評判のティラミス姫が捕らえられたと言う知らせを受ける。
二人は先を競うようにミルフィーユ王国へと向かうが、その陰に怪しい魔女が付き纏う。
リチャード王子に先をこされず あくのぐんだんゲロニアンから
ティラミス姫を ぶじたすけ出すコトができるのか!?
さぁ、ものがたりの はじまり はじまり!
特徴
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見下ろし型視点のRPGないしアクションアドベンチャーと、真横視点の横スクロールアクションゲームを足したゼルダライクなシステム。
公式やCMでは『
変身ギャグベンチャー
』と銘打たれている。
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フィールドマップや町中では見下ろし型視点で移動、ダンジョンでは真横視点で「ジャンプ」を駆使した謎解き・探索重視の2Dアクションとリンクの冒険に近い。ただし本作では戦闘にアクション要素はない。
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戦闘はシンボルエンカウントだが、運要素のない完全なオートバトル。主人公の能力が一定以上あれば確実に勝利することができる。戦闘中にBボタンを入力すると、「逃げる」か「アイテム使用」を選択できるが、できることはこれだけである。
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経験値によるレベルアップ方式ではなく、アイテム取得によるパワーアップによってストーリーを進めていく。このパワーアップは実質的に、ボス攻略のためのフラグ立てでもある。
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ボス敵に対しては、現時点で取ることの出来るステータス上昇アイテムとその時点での最強の武器と防具を取得した上、ライフ満タンで挑んでギリギリ(残りライフがハート1個、という具合)勝てる、というバランスで設定されている。
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ボス戦では逃げられず、アイテムも「使う隙が無い」と出て使えない場合が多いのでオートバトルに任せるしかなく、戦闘前の準備で全てが決まる。
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すなわち、ボス敵に勝てないときは何らかのアイテムを取り逃している場合がほとんどである。逆に言えば、準備さえ整っていればボスに必ず勝てるということでもある。
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ただし終盤のボス戦はライフに余裕をもって倒せたり例外的な攻略法のものが多く、ステータス上昇アイテムを全て取らずとも勝利可能。そのため終盤のステータス上昇アイテムは攻略上の必須アイテムではなく、一種のやり込み・収集要素となっている。
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見下ろし型視点・一画面単位でのスクロール方式、ハートによるライフ表示(ハート1個が4段階に分かれる)、回復アイテムを入れる瓶、重い物を動かせるようになるアイテム、最強の盾の特徴などもゼルダの伝説シリーズと共通している。
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アイテムの日記帳を使うことで、どこでもセーブが可能。またライフがゼロになってもゲームオーバーにはならず、最後に訪れた町の病院に送られるだけでペナルティは無い。
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ゲームボーイでは珍しく、テキストが漢字カナ混じりである。
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使用されている漢字は102種類と少ないものの、十分に漢字が使われている印象を受ける。
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むしろ複雑すぎる漢字を使わないおかげで非常に読みやすい。
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「怒声」「驚愕」など、場面に応じて文字サイズが四倍角になる。特徴的なSEも同時に流れるのでインパクト抜群。
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「人間」「カエル」「ヘビ」の3つの形態を使い分けながら攻略していく。
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シナリオ進行に伴い、水に浸かればカエルに、温泉卵を使用して飲み込めばヘビに変身できるようになる。食べると気持ちよくなって気絶する果実を使用することで人間に戻る。これらの形態の切り替えは、主に横スクロールアクションの場面で重要となる。
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人間状態は重いブロックを押して動かすことができる。戦闘能力が最も高く、人間キャラとの会話などが行える。総じて基本形態と言ったところ。
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カエルになればジャンプ力が格段に向上し、水の中も自在に移動することが出来る。
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反面戦闘能力は著しく低下し、特にヘビ相手だと無力だが、逆に虫系の敵に対しては食べる事で一方的に倒せる。
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ある一定の時期まではゲロニアン兵に話しかけることでエサをもらい、ライフを回復することもできる。
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ヘビになるとジャンプ力は皆無になる(1ブロック分の高さならはい上がることが出来る)が、細い通路を這い進める。
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自分より弱い敵ははじき飛ばすか、噛み付いて「ブロック」にするかを選択出来る。このブロックは足場として利用できたり、人間の状態で押して動かすことができる。
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ヘビ相手なら会話もできる。ゲロニアン兵に話しかけると苛められ、カエルに話しかけると(例外はあるが)逃げられる。
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これらの人間・カエル・ヘビ形態をうまく使い分ける謎解きアクションが本作のキモ。この難易度が複雑すぎず、かと言って簡単すぎずで絶妙な難易度調整となっている。
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ダンジョンでは人間・ヘビ形態になる必要がある場所ではたいていの場合変身アイテムが宝箱に入っている親切設計。一方でジャンプでミスると敵に囲まれる場所で無力なカエルになるトラップがあったり等、配置については完璧と言わざるを得ない。
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フィールドBGMである「王子の冒険」はゲームボーイのいわゆるピコピコサウンドを生かした軽快な一曲となっており、今なお絶大な人気を誇る。
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BGM担当はとたけけこと戸高一生。氏おなじみの「けけソング」もある場所で聞ける。
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その他のBGMも作風に合わせてどこかコミカルな楽曲揃い。一方ダンジョンでは緊迫感が漂うおどろおどろしい楽曲になっている。
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パッケージや前置きからは王道っぽい設定・展開を想像させるのだが、
その実はとにかくパロディやジョークがあちらこちらに散りばめられている。
斜め上にプレイヤーの予想を裏切っていくストーリーは、かなり「してやられた」気分になる。
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一方ですべての伏線を回収した最後の最後でド直球の王道展開となるのが実にお見事。ラストバトルは若干ショボいが(後述)、流れる音楽と相まってかなり熱い。
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シナリオ担当はファミコン探偵倶楽部シリーズを手掛けた坂本賀勇氏である。
パロディやジョーク
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ゲームタイトルからしてパロディである(ヘミングウェイの小説『誰がために鐘は鳴る』をもじったもの)。