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GUITARFREAKS - (2019/10/08 (火) 13:07:58) の編集履歴(バックアップ)


この項目ではアーケード版・プレイステーション版を共に解説しています。 AC版、PS版共に「判定なし」です。



GUITARFREAKS

【ぎたーふりーくす】

ジャンル 音楽シミュレーション
対応機種 アーケード
販売元・開発元 コナミ
稼動開始日 1999年3月15日
(稼働時のリリース記事)(公式ソース)
判定 なし
GuitarFreaks & DrumManiaシリーズ

概要

『Dance Dance Revolution 2ndMIX』が日本中で大ブームとなった1999年にBEMANIシリーズ第4弾として製作された作品。

ギター演奏をモチーフとしており、従来の音楽ゲームには無かった、実際にある楽器の演奏を体感する要素を強く押し出した作品となっている。

操作方法

  • ゲーム筐体にはテレビモニターの他に、実物のエレキギターとほぼ同じ形状のギター型コントローラが2個(2P分)設置されている。
    これには3個の「ネックボタン」と1個の「ピックレバー」がついている。
  • ネックボタン
    • ボタンが3個(RGB)並んでおり、本物のギターと同じくネックを持つように押さえる。
    • 基本的に赤に人差し指、緑に中指、青に薬指を押さえるスタイルが一般的。
  • ピック
    • 本物のギターと違い短いレバーとなっており、右手の指を使ってピックレバーを操作する。
    • 上と下に動かせるが、どちらに動かしても構わない。
  • ノーツが判定ラインに来たら、ネックボタンを押さえながらピックを弾く。ネックボタンとピックのタイミング、両方とも合ってないとミスとみなされる。2つ、3つのネックボタンを同時押しする場面も頻出する。
    • 以上の通り、ギター型のコントローラを抱えて、ネックのボタンを押さえながらボディ側のピックレバーをつまびくという、実際のギター演奏と極めて似た形式の操作が最大の特徴である。本当にギターを弾いてるような感覚を味わえる。
    • なおコントローラのボタン配置は左右対称なのでレフティ(左利き)プレイも問題なく可能。

ゲームの特徴・評価点

選択可能なモードと収録曲について

  • PRACTICE
    • このモードではゲームの操作方法や基本ルールが学べる他、1曲お試しでプレイが出来る。
  • NORMAL
    • GUITARFREAKSのメインモード、初期設定では3曲のプレイが出来る。
    • プレイ楽曲は入門曲である「CUTIE PIE(ジャンル:MOTOWN)」、「Chicago blues(ジャンル:BLUES)」や「THE ENDLESS SUMMER(ジャンル:OLDIES)」
    • 特に人気が高かったのは「Happy Man(ジャンル:PUNK)」、コミカルなクリップも相まって幸男という愛称が付けられた。
      • 人気の高さ故に他機種への移植機会も多く、初出がシリーズ処女作である本作ということも相まって、GFdmシリーズ全体を代表する一曲と位置づけられている。
    • EXTRA STAGE(後述)は「HYPNOTICA(ジャンル:DIGI ROCK)」、DDRで一躍有名になったNAOKIがPARANOiAに続くボス曲としてリリース。
  • EXPERT
    • NORMALから譜面の難易度が上がり、「L.A RIDER(ジャンル:HARD ROCK)」「SHAKE IT UP!!(ジャンル:METAL)」といった激しめの曲が多い。
    • 渋めの路線ではJimmy Wecklの「JAZZY CAT(ジャンル:JAZZ)」、渡辺篤紀(Atsuki)の「Dry Martini(ジャンル:FUSION)」
    • NORMALではEXTRAとして立ちはだかったHYPNOTICAだが、NORMALとは比べ物にならない程難易度が上がっている。
    • EXTRA STAGEは「LUCKY? STAFF(ジャンル:PUNK)」、高速BPMに泣かされたプレイヤーも多いはず。
      • 初代GF限定でスタッフロール(後述)になっているのも評価が高い。

初代GF特有の特徴

  • ツインギター
    • GF初代~6thMIXまでは2人でプレイすると、1Pと2Pで譜面が変わる仕様になっていた。
    • 一方でバッキングギターを担当しつつ、もう一方ではギターソロを担当するなど、遊びの要素が強い仕様である。
  • シークレットボーナス
    • 2Pプレイ時のみ不可視ノーツが存在しており、弾くとボーナス点が貰える。
    • 他社の音ゲーではあるが、後のGROOVE COASTERにも似たようなシステムが存在している。
  • HIGH SPEED EDITION
    • 曲自体の速さが2倍になる。スクロール速度も倍になる為、ゲームスピード自体が2倍になると考えてよい。
    • 単純に2倍にした分、曲によっては無茶なシーケンスも降ってくる。
    • 特にTHE ENDLESS SUMMERのHSEモードでは、現行作で猛威を奮っているIMI(BPM291の16分オルタ)より高速(BPM320の16分オルタ)なオルタ譜面が流れてくる。
      • 様々な高速オルタ曲が増えた現在でもその暴力的な速さゆえ、当時のオーパーツ的な存在として語り草となっている。

GFdmシリーズ共通の特徴

  • イメージクリップ
    • プレイ画面の中央(drummaniaでは画面右側)に流れている映像で、1曲に1つ用意されている。
    • 基本的に使い回しは殆ど無く、その曲独自のイメージクリップが味わえるのも評価が高い。
      • DMXG2/V8で描き下ろしクリップが廃止されるまで、全ての曲に作られた。
  • EXTRA STAGE
    • 1ST STAGE~FINAL STAGEまで好成績を出すと、EXTRA STAGEに進出しEXTRA専用曲がプレイできる。
      • GF4thではさらにENCORE STAGEが登場することになる。

オプション

現行機種と違い、当時は「プレイスタイル」画面が存在せず、オプションを使うにはコマンド入力が必要。

  • FAST FLOW
    • 譜面のスクロール速度を上げる事ができる。
      • ただし、現行作基準の3倍速しか無い為、高ハイスピに慣れた現在のユーザーにとってはタイミングが取りづらいであろう。
  • HIDDEN
    • 譜面の途中からシーケンスが消失する。現在と異なり消失点は固定。
  • RANDOM
    • シーケンスが小節単位でランダムに変化する。
    • 例えばRレーンだけ降ってくる譜面では、GレーンやBレーンに降ってくることもある。
  • BATTLE
    • 1Pと2Pで同じ譜面が降ってくる。

その他の評価点

  • BEMANI初のシステムBGMのプレイアブル化
    • 本作のEXTRA STAGE楽曲の「LUCKY? STAFF」はエンディングの楽曲であるが、スタッフロールが存在するムービーと同時に譜面も流れてくるため、実際にプレーが可能。
    • 本作がリリースされた当時のBEMANI機種における選曲画面やオープニング、エンディングといったシステムBGMは基本的にプレーが不可能な物が多かったのだが、本曲はエンディング曲にも関わらず実際のプレーも可能という事から、とても珍しく映っていたようだ。
    • 以降も多くの機種でオープニングやエンディングBGMのプレイアブル化が行われる様になり、同曲は「システムBGMのプレイアブル化」を確立させた存在と言えよう。

賛否両論点

  • 収録曲は全てインスト曲。
    • 本作に収録されている楽曲には全て歌詞の無いインスト楽曲で構成されている。
    • 本作稼働当時のBEMANI機種の多くでは言語問わずボーカル曲が増加しつつある傾向があり、このためか本作のインストのみの楽曲構成は好みが分かれやすかった。

問題点

  • PRACTICEモードでも普通にゲームオーバーになる。
    • 操作に覚えて慣れる為のモードでありながら、ノルマに失敗すると 問答無用でゲームオーバー になる。
      • 例えるならば「リブルラブル」のステージ開始前の練習で宝箱を囲めなかった時点で「お前はこのゲームをやる資格なし」と突き放してゲームオーバーになるようなモンである。
    • 当作及び、後のギタドラシリーズ各作品ははBEMANIシリーズの中でも判定がかなり厳しめなだけに、これは頂けない...。
    • もっとも当時のアーケード音ゲーにはチュートリアルモード自体が皆無だったため、初代「GUITARFREAKS」の時点で実装されていただけでもまだマシなレベルだったのかもしれない。
  • 収録曲数が少ない。
    • 本作はシリーズ処女作だけあってか、収録されている楽曲の数も12と少ない。
    • 曲数だけ見ると初期のBEMANIシリーズにしては許される部類ではある。が、当時のBEMANI機種の多くは続編の稼働によって収録曲数の多さを競い合っていた傾向にあったため*1、本作の収録曲数の少なさは特に顕著に見られてしまった。

総評

ギタドラの始祖とも言える第一作目でありながら、渋めの楽曲性を持ちつつ、現在にも通用するクオリティは流石BEMANIと言った所であろう。


その後の展開

  • 本作から5ヶ月後の1999年7月10日には次回作『GUITARFREAKS 2ndMIX』がリリースされた。
    • 同作では本作に加えて新曲が収録されたことによって、大幅にボリュームがアップした。また、前作でプレイヤーから希望があったボーカル曲も同作でようやく収録されることになった。
    • 加えて、同日よりdrummaniaとのセッションにも対応。当時は機種固有楽曲の多さからそれぞれ別の機種として扱われていたが、後に二つで一つの機種に統一されることになる。


プレイステーション版

ジャンル 音楽ゲーム
対応機種 プレイステーション
発売・開発元 コナミ
発売日 1999年7月29日
(BEST版)2000年x月x日
定価 6,980円(専用コントローラー付属版)
判定 なし
ポイント 専用コントロラーの出来はそこそこ
EDITモード実装
ACとの連動隠し曲

概要(PS)

  • アーケードでギター演奏を体感できるギターフリークスの家庭用初移植作品。
  • 2ndMixからの先行収録曲をはじめ、ACとの連動要素が取り入れられた作品でも合った。

評価点(PS)

  • EDITモードの搭載
    • 家庭用独自の要素として、音色を自由に配置できるEDITモードが挙げられる。
    • EDITモードを使いこなすにはある程度の慣れと音感は必要になってくるが、極めればオリジナリティの強いアレンジも作成出来るようになれる。
    • また他の曲のメロディーを割り当てて、1つの作品に仕上げている動画もあり、そちらも一見の価値は高い。
    • また、当作で作ったEDITデータをゲームセンターに持ち込んで、当時稼働していた『GUITARFREAKS 2ndMIX Link version』でプレイする事も可能だった。
      • PS2以降の作品ではカップリング収録によるディスク容量の問題なのか、同モードは収録が見送られている。

問題点(PS)

  • 隠し曲の解禁条件
    • 本作では8曲の隠し曲が存在する。うちCS書き下ろし2曲と2ndからの先行収録3曲の計5曲を解禁するためにはアーケードのGUITAR FREAKS 2nd MIX Link ver.のプレイ時に、PS版のデータがあるメモリーカードを通さなければならない。
    • 現在ではGF2nd Link ver.はおろか、V筐体の設置でさえ大変少なくなっており、メモリーカードを通した解禁方法は全く現実的ではないだろう。
      • ただしプレイ回数でのタイムリリース解禁も存在するため、致命的な問題点には至らない。

総評

ギタフリの家庭用初移植作品となった一作は、EDITなどの家庭用独自の要素も取り込み、シリーズとしては好発進の運びとなった。

ACとの連動要素には若干の難はあるが、プレイ回数という代替案もある為、問題点としてはそこまて尾を引いている訳ではない。

プレイ環境のセッティングが大変なdrummaniaと違い、専コンさえあればACに近いプレイ環境を味わえるのも、現在でも需要が高い理由の一つになっている。

特にEDITモードは現在にも通用するクオリティで、これはきっかけに作曲に目覚めたアーティストも多いだろう。それだけにPS2版以降では未実装である事が悔やまれる。

とはいえ、現在は次回作の2ndMixに本作収録曲の殆どが再録されているため、本作の存在意義はやや落ちているのは否めないだろう。


その後の展開(PS)

  • 本作発売の翌年の2000年2月24日には次回作の2ndMIXもPSに移植された。
    • 同作は当時の家庭用BEMANIシリーズが得意としていたアペンドディスクとしての発売で、本作をキーディスクとして起動させる必要がある。
    • もっとも、3rd以降はアペンドディスク制が廃止されたPS2での発売という関係上、本作のキーディスクとしての役割は1回限りで終わったのだが。