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SONG MASTER - (2021/10/19 (火) 08:10:02) の編集履歴(バックアップ)


SONG MASTER

【そんぐますたー】

ジャンル RPG
対応機種 スーパーファミコン
メディア 8MbitROMカートリッジ
発売元 やのまん
開発元 日本アートメディア
発売日 1992年11月27日
定価 9,000円
プレイ人数 1人
セーブファイル 6個
判定 クソゲー
ポイント やのまんSFC第一作
鈍足
EDは一枚絵満載
アレサとは僅かに関連


概要

本作は、GBでアレサシリーズ?を発売したやのまん/日本アートメディアの記念すべきSFC第1作目である。
ファンタジーのRPGで、アルビオン大陸を舞台に主人公ユーリがソングマスターを目指す物語である。

特徴

  • OP導入
    • 広大な自然をバックに、ケインという人物が『ソングマスター』としてアルビオン大陸の王になるまでのストーリーが文章で示される。
    • 序盤ではユーリが祖父から修行の旅に出る流れで一見平和だが、邪悪なアッハルが復活をもくろみ各地では色々な形で魔の手を伸ばしてきている……
  • 半歩移動
    • これだけでも当時としては画期的ではあるが、アレサシリーズと違い斜め移動ができなくなっているため自由自在には移動できない。
  • 戦闘終了後にHP1で復活
    • 本作では戦闘時にキャラのHPが0になると気絶するが、戦闘終了後にHP1で復活する。
      • ただし、水晶の状態異常は戦闘後も続く。
  • EDでは豊富な一枚絵
    • ラスボス撃破後エンディングが始まるのだが、まるでPCエンジンのゲーム大半で使われたビジュアルシーンを彷彿させるがごとく一枚絵で流れるようになっている。
      • ここだけは非常に力が入っており、やのまんの後の作品でもここまでの演出は見られない。
+ 登場人物
ユーリ・フェルム(初期レベル1)
  • 本作の主人公。ソングマスターの資質を持つが、力を暴走させて授業を中断させるなど迷惑な暴走もしばしば。
  • 育ての親ロビントンからソングマスターを目指すための修行の旅に出るように言われる。それが壮絶な旅になるとは夢にも思わなかった……
シオン(初期レベル1)
  • ユーリと同じ町で生活して来た。剣の使い手であり彼も一緒に旅をする。短期間離れるものの彼が一番長い付き合いになる。
エル・ラーン(初期レベル10、再会時22)
  • 妖精の王。ユーリ達と旅をするが顔も広く信頼も厚い。ストーリー上でも円滑に話をまとめたりする。
  • 終盤では世界のために4回目の再生に旅立ちの儀式に挑むなど命をかける。
ロビントン
  • ユーリの祖父。ユーリに色々な事を学ばせるために修行の旅に出す。
  • 終盤では世界が危機に瀕している事に対し事態を重く見て、各地の国に協力を要請する。
デントン
  • シオンの師匠。序盤でのみ登場。
マーシャ
  • ユーリの知り合いで、亡くした夫が使っていたショートソード、スモールシールドをくれる。
デヴィ
  • 日夜研究に明け暮れている…序盤のプレーヤーの行動次第で何を逃れるかアッハルの狂信者になり果ててしまうかが中盤の終わり頃に分かる。
ジャック(初期レベル10)
  • 山賊のアジトで知り合う。共に戦う事もあるが、仲間のイベントアイテムを持ち逃げするような手癖の悪さなど頭が痛い場面も。ただ、往生際が良かったり、頭に血が上ったり色々な表情を見せる。
セレナ(初期レベル17)
  • マーシア城のコルマン王の娘。妹のレティシアと色々過ごしていたが、母のかたきを討つべく旅に同行するようになり、旅を続けていくうちに、ユーリに恋心を抱くようになる。
  • アレシアの村が襲撃されるのを予知する能力も持ち合わせていたりする。
  • 再会時にはボス戦があるため、別れる際に装備品を外さないのも手。
  • エンディングで死亡する事があるが、すぐに蘇生する。
フェリオン(初期レベル24)
  • 彼に教えを乞うのが旅の目的の1つでもある。アレシア村に住んでいる老人で、かつてロビントンとともにソングマスターを目指した仲である。最後には不治の病に倒れユーリに使命を託し息を引き取る……
エイリア(初期レベル34)
  • エルフの女王であり、エル・ラーンの妻。ロビントンたちと会議に参加する。
    • 旅する期間は短いので装備品を買い与える必要はない。
ニメンス(初期レベル55)
  • ファローンの英雄と謳われる剣士であり各地に名を轟かせている。クーレアの王子ヴァージルと知り合いでもある。
アーサー(初期レベル35)
  • 学問の都エルース・ノアでアクローンの神官をしており、あらゆる魔法を駆使する。
  • ウーサーのかたきを討つために旅に同行するようになる。
ヒルダ(初期レベル70)
  • ユリアン・ジークフリードのマトリックスであり、ユーリもユリアン・ジークフリードのマトリックスなど色々知っており、終盤で仲間になる。魔法は使えないがレベルが高く頼りになる。
ラグナス
  • 黒づくめの騎士で何度も牙を剥いて来る。
  • クロワドールの王ゼノンの息子であり、親子揃ってアッハルの狂信者で復活を企てるべく各地のオーブを狙う。
    • その過程で、盗賊たちをけしかけて人々を殺害したり、ラミアに王妃を殺害させたり、部下のエレウス更にはゼノン王すらも怪物にしてぶつけてくるなど、とんでもないゲスのクソ外道とされている。
  • パーティーメンバー
    • 最大5人まで。シナリオの進行に応じて入れ替わる仕様で、プレーヤーが選択する余地はない。
    • やのまんのRPGの特質として、名前をいつでも変更する事が出来る。
      • ただし、全空白で決定をすればデフォルトネームが出て来るという事がないため、本来の名前を忘れると困る。パーティーにいない場合は当然名前変更も出来ない。
      • 自己責任レベルになるが、変な名前を付けたキャラと再会するという珍事もありうるので注意。
  • 本作には他にも色々と不親切な点も多いので、メモを取る事を薦めたい。

ゲーム内容

  • 概念は普通のRPGであり、特筆すべきものはあまりない。
  • 買い物
    • 通貨はギョーム。敵を倒すと落としたり、道中では宝箱から手に入ったりもする。
    • 装備品には、武器と、兜、鎧、盾があり、中には追加効果など個性があったりする。キャラクターによっては得意な装備があり適合しないものを無理に装備させると効果が低減したりする。
    • アイテムもHP回復から攻撃用など色々と用意。それぞれ99個まで持てるので予算に応じて揃えると良い。
  • 戦闘
    • エンカウント方式で1画面の中で戦う。画面下が主人公達、画面上が敵達。
    • 順番が回ってきたら、武器やマジックやアイテムなどを選択、防御や逃げるコマンドも用意。
    • 負けイベントはなく、全滅したら即ゲームオーバーと言う仕様になっている。
  • マジック
    • MPを消費して色々行う。「せいれい」「かいふく」「しょうかん」が用意されている。
    • 「せいれい」はファイアー、サンダーなどで攻撃を行う。
    • 「かいふく」は色々な魔法。HP回復は勿論あるが、攻撃力強化などのサポート魔法も用意。
    • 「しょうかん」は色々なものをその場に精霊を召喚する。一緒に戦ってくれる。
    • 「♪」マークが表示されているが、高ランクで消費MPも多くなるようになっている。
      • 言い換えれば、ファイア、ファイラ、ファイガと使い分けみたいなものである。
  • アイテムやマジックの種類は多く、ページの切り替えはLRボタンで切り替えよう。
  • レベルについては経験値の取得に応じて上がる仕様。経験値の表記は次のレベルまであと何EXPという仕様である。
    • 「♪」マークも増えてより高度なマジックも扱えるようになる。
  • ストーリーの本当に微妙な変化
    • 基本ストーリーは一本道だが、一部のイベントでは別ルートが選べたりもする。
    • 例えば、序盤では洞窟の魔方陣を片付けるかどうかが、後々になって研究者デヴィがアッハルに利用されるか難を逃れるか違って来る。
  • セーブファイル
    • セーブファイルが6箇所用意されている。どこでもセーブ可能な仕様と相まって詰み防止に役立ってくれる。

評価点

素材

  • グラフィック・演出には力が入っている。
    • メニュー画面では、顔グラがあり、アイテム、装備品にはアイコンが用意されている。移動カーソルも簡素ながらも剣の形をしていて面白い。
    • フィールドではMODE7が使われており拡縮補間で状況に応じて全体を見たり一部を拡大するようになっている。
    • 街中でも建物には色々な看板が用意されている。
  • キャラクターのドットも大きく、一般には無理やり16×16ドットに収めた作品が多い中で本作は1.5等身で見栄えが良い。
    • しかも半歩移動も併用。
      • これによりきめ細かい移動が出来るたりもするが、何と言っても、イベントの際に人物達が自然な配置になるので見栄えが良い。状況によってはドット絵の表情も変わる。
  • 終盤では、意表を突いた展開が用意されている。
    • エンディングでは一枚絵が多数使われており、大団円で盛り上げてくれる。この点に関してだけは後の作品にもなかった魅力と言える。

戦闘

  • 戦闘の際は敵はアニメーションする、魔法もエフェクトが用意されている。
  • レベルアップした際は、全部のパラメータがビフォーとアフターが同時に表示されて分かり易い。
  • 戦闘曲もフィールド・ダンジョンに応じて2通り用意されておりいずれも良く合っている。こういう取り組みをやっているのは『魔神英雄伝ワタル外伝』『エルナード』くらいで珍しい。ただし、ボス曲も2曲、更にはラスボス用の曲も用意されている。

RPGの仕様

  • 選択肢が分かり易い
    • 一般にRPGでは「はい」「いいえ」の2択が多いが、本作では選択肢が文章で表示されているため内容が分かり易く個性がある。
  • 地名は一つ一つ用意されている。
    • 町や城の名前は勿論、林道の名前まで設定されている。
  • 道中には宝箱が多数配置されており、通貨ギョームや装備品が結構な頻度で配置されているので助けになる。

賛否両論点

  • 相手のHPが見える
    • ザコ敵は勿論、ラスボスのHPすら伏せることなく数値で表示されているのでこのあたりをどう取るかはプレーヤー次第。
  • ストーリーは結構重い
    • 祖父から修行の旅というと平和に聞こえるが、行く先々では人々が殺されたり、戦争の準備が行われたり、村が滅ぼされたり、仲間が命を落としたり悲惨な事が多い。
  • 頻繁に仲間が入れ替わる
    • プレーヤーの好みも分かれるところである。レベルを上げたり装備品を買い与えても棒に振る印象は拭えないものの、強いキャラが加入するので戦力面で困る事はないようになっている。
      • 1度に3人離れて行って心細いとおもったら、その後は次々と仲間が参加するという事もある。

問題点

移動速度が遅い

  • もっさり移動でダッシュ機能もないので移動するにも時間がかかりイライラする事間違いなし。これがなければクソゲー判定は免れたかも知れない。
    • 後の作品では改善されているのだが、GB「アレサ」では自由自在な快速移動を実現していた開発会社がなぜこのような仕様に退化させたのか疑問である。
  • 仮にオーバークロックで解決できたとしても他の問題点も多い。

文字の表記がひどい

  • OPでこそ漢字が多用された文章で色々と語られるが、それが最初で最後。
  • 作中ではフォントがファミコンレベルの平仮名主体になっている。
    • 申し訳程度に漢字が使われてはいるが、「えい兵」「王きゅう神かん」「王ひ」「きょ大」「こう山」「山ぞく」「邪ま」「しゅう中かんり」「神でん」「生めい」「大じん」「旅だち」「中しん」「洞くつ」「人げん」「人ずう」「はん人」「武きや」「武ゆう」「防ぎょ」「よう兵」など見栄えがよろしくない。
    • かといって、フォントのサイズは小さく、漢字を追加するというのも無理な話である。
    • ただこの時期のSFCのRPGは本作に限らずファミコンレベルの小さなひらがなフォントが主流であり、丁度漢字表記できるほど大きくなる過渡期でもあった。本作が違和感を感じやすいのは申し訳程度に半端に入れた漢字のためであり、小さな文字でも違和感なく漢字を入れられていたGBのアレサシリーズのようにはSFCではいかなかったということである。
  • 誤字脱字もあり、終盤でオンサの村から東の遺跡の後に会話があるが「うちゅう」ではなく「うちゅ」となっている。
    • さらには「魔法を有効に使って"功撃"だ!」とパッケージまで間違っている。漢字も有効に使ってほしいものである。
  • マジックの「かいふく」について
    • 確かにHP回復魔法はあるが、他にもサポート魔法などがあるのでもっと別な表記があったのではと思われる。

マップの構成が悪い

  • まずバリエーションに乏しい
    • 各地を旅する事になるのだが、その殆どが林道、洞窟である。林道は一本道であり宝箱の一つもないし、洞窟も殆ど仕掛けの類は無いし、迷いの森も繋がり方が少々ひねったのみで面白みに欠ける。終盤こそ予想も付かない場所で見た目こそ違うものの通路と部屋のみで形骸化しておりそちらも芳しくはない。
      • しかしながら森林のグラフィックには力を入れておりグラフィックは良い。同社の後の作品でも森林が多数登場しており、中にはラストダンジョンに森を仕込んだ作品まである。
    • 村や町なども林の土地に建物が点在するのみで個性がなく似たり寄ったり。滅びた村もあるが、よく見るとマップチップの置き換えで手抜き感がひどい。
  • 組み立て方もおかしい
    • 城や町で、屋外の建物と内部構造がかみ合わないのはザラ。外見は同じサイズなのに中に入ってみると広かったり2階建てになっていたりするなど整合性が取れていない。
    • カウンターテーブル
      • 本作では、テーブルを1歩離れてからカウンターに向かわないとならないので、わずかに不便。
      • テーブル越しに移動していると何故か横にずれていくのは珍しく、後の他作品『エスパークス?』の看板が読みにくいという問題に良く似ている。
  • 宝箱を開けるごとにBGMがリセットされる
    • 重要アイテムならまだしも、ただの回復アイテムや、型崩れの装備品でもいちいち鳴るので鬱陶しい。
  • 大陸全体ではMODE7が使われている反面、マップでは遠景による多重スクロールがあるわけでもなく安っぽく平坦である。
  • 次にすべき事が分かり辛い
    • 一応、次の目的地は言ってもらえるのだが一度きりだったりする事も多く聞き逃すと大変なことになる。
    • 例えば、囚人から『グリフォンのなみだ』がヒントになると教えられるのだが、それが役に立つのはかなり後の話。
      • 後に来訪すると囚人から無視されて教えてもらえないようになっており、仲間が覚えているという事もないので、予めメモでも取っておかないと厳しい。
      • グリフォンの涙は1回ではなく、2回話さないとならないので本当に覚えていないと偶然に頼るのも難しい。
      • 一般に、作者がイベントを手抜きしてセリフが変わらないというのはよくあるが、本作では意図的に分かり辛くなっており意味不明である。仲間たちもグリフォンのなみだについては何も言ってくれない。
  • 作中の人物は、プレーヤーが行った事が無い場所やそれまで聞いた事のない用語で盛り上っており、置き去り感が強い。
    • 子ども扱いされている感はある。
  • 離脱する仲間の装備品が戻って来ない
    • 本作は仲間の入れ替えも頻繁な方で、その分パーティーから離脱するキャラもいるが、その際は装備品は戻って来ない。そうなると、イベントを見た後にリセットして装備品を外してやり直すので興が削がれたりする。
    • 例えばエイリアはすぐに離脱するので装備品を買い与えると無駄になるし、剣士二メンスはボス戦の後に離脱するので特にメデューサの盾、フォースメットなどを装備させているとそれらは失ってしまう。
      • また、適合しない装備を出来てしまうのも全く意味がなくかえって分かり辛いだけになっている。
    • 誰か離脱するのか予想もつかないため、装備品の買い控えもありがちだが、終盤ではもう武器防具の購入は出来なくなるので頭が痛いところである。
    • ただ、道中の宝箱に色々配置されてはいるので極端に不利にだけはならない。
  • 自由度はあるようで無い
    • 中盤まではあらゆる町や村に行くので自由度が高いように思えるが、終盤になると行動範囲が広がるどころか引き返す事は出来なくなる。
    • 船や空飛ぶ乗り物は存在するもののプレーヤーが操作する事は出来ない。
    • 最後の最後には回復やアイテム販売などはあるが、武器防具の購入が出来ないのはかなり痛い。
      • 仲間の入れ替わりが激しいため、買い与えても無駄になるのではと買い忘れがち。特にアーサーの最強武器は市販品であるが買い忘れると、ヒルダのおさがりを装備する事になる。
      • ただし、道中で武器防具が手に入るのが救いで極端な弱体化はないようになってはいる。
  • 敵兵
    • 本作では適当にうろついていて、こちらから話しかけないと戦闘にならないのでやる気に欠けるのだが、戦闘前には威勢の良いセリフを言うので流れがおかしいと言える。
    • ただ、扉を塞いでいる配置もあるのでそちらは戦うしかないようにはなっている。
  • 終盤のノースシールドの建物内部の2Fの北西あたりに不備がある
    • 隠し通路かと思ったら、あらゆる個所に繋がっていたり、ボスまで直行できたり、ループしていたり、前に行ったグレートウォールと同じマップもある。
    • 更には普通ではありえないようなゴチャゴチャした部分もある。これはTAS動画などでマップが滅茶苦茶になるのをナイトメアマザーに例えられているがそれに匹敵するレベルである。このあたりは、どう考えてもマップの設定ミスなのは明らか。
    • 見た目は派手に崩壊しているが、被害はせいぜい入口まで戻される程度。ただしこれを利用して他の地域に行く事も不可能ではある。
    • 来る前には「ノースシールドは迷路になっていると聞いている。用心されよ。」と言われているが、それはこういう場所に迷い込んでしまったせいなのかも知れない。

戦闘バランス

  • ボス戦
    • 例えばヘビ型のボスは強烈な地震攻撃でパーティーを全滅させて来るのだが、そうかと思えば緩い攻撃ばかりやってきて逆にこちらが一方的に畳みかけたり出来て強さが安定せず適当である。運ゲー気味。
    • 再挑戦する際は、どこでもセーブが出来る仕様のおかげで道中を棒に振る恐れはないものの、ボス戦の前に長いイベントを毎回見るのは面倒。
  • 全体攻撃は、1つ1つ表示していくので時間がかかる
  • ファイアーピラーが強すぎる
    • 大概のザコ敵はこれで倒せてしまうので戦略もあれもあったものではない。終盤では回復拠点の近くでクロワドール兵を倒せば良い。
      • HP7500があるが、ファイアーピラーで6000削れるので楽である。
    • そうかと思えば、アスタロトはHPが高く魔法も効かない上に、強烈な全体魔法メテオで畳みかけてきたり状態異常を駆使したりするので、4体で来られたらある意味ラスボスよりも危険である。
      • 他にもゴールドドラゴンは倒しづらく通貨をあまり落とさなかったりと、危険度のわりに倒しても旨味がなく逃げが得策。このあたりから見てもバランスが取れてるとは言えないだろう。
  • ラスボス戦のバランスが悪い
    • まず、戦う場所が道中の使い回し。
    • 耐久力が高く、まともにダメージが通るのは、装備品の効果で攻撃をはね返す、会心の一撃くらいであるが、これだけでは時間がかかり過ぎてしまう。
      • まずは、回復のバーニングを重ねがけで攻撃力を増強→飛び道具を投げつけると良い。ポイズンダーツなら確実に毒状態になるので、毎回1000ダメージが期待できる。
    • その一方、ラスボス特有の技は一切なく、やって来るのは通常攻撃や状態異常ばかり。厄介なのは全体混乱状態くらいであるが安価なアイテムで簡単に治せるし、仮に戦闘不能に陥っても復活した際はバーニングの効果は残っており、凍てつく波動の類もやってこないので安定する。
  • ここまで来ると、バランス面では欠陥だらけであり、テストプレイが不十分なまま世に出されてしまった疑いが濃厚である。

総評

とにかく歩行速度の遅さに辟易するが、それ以外にも、森と洞窟、ゲームバランスなどが足を引っ張っており評判が悪い。色々と力は入っているのに残念である。
やのまんのSFCデビューは先が思いやられる出だしとなってしまった。

余談

  • 本作は単独作であり「アレサシリーズ」との関連は薄いのだが、「GBアレサIII?」ではソングマスターというアイテムが手に入ったり、ポーションやメラジンなどの消耗品はこの後のSFCアレサに取り入れられ、一部のフレイムボーンみたいな敵は後の『リジョイス ~アレサ王国の彼方~』でも雑魚敵として登場していたりはする。
  • 本作の日本アートメディア側のプロデューサーとして「日野晃博」がクレジットされている。しかし「レベルファイブの日野晃博」には日本アートメディアにいたという経歴は書かれていないため関連性は不明である。
  • 92年11月の悪夢
    • 当時の発売日には『あしたのジョー』『餓狼伝説 宿命の闘い(SFC)』も発売されているがそちらも粗悪品であり、クソゲーの三重奏になってしまった。
    • しかも丁度先週は、トミーからもSFC第一作目でウルトラクイズのクソゲーを発売しているなど、クソゲー率の高い悪夢のような月間となってしまった。
      • KOTYにおいて、年末商戦に無理やり間に合わせた結果生まれるクソゲーは「年末の魔物」と呼ばれている。この傾向は92年から健在だったようだ。

その後の展開

  • やのまんは本作を含めSFC作品を8作品発売する事になる。
    • 本作は振るわなかったが、発売から1年後(1993年)の11月26日に『アレサ ARETHA the SUPER FAMICOM?』を、2年後(1994年)の10月28日に、『FEDA』を、同年(1994年)の12月2日に『アレサII アリエルの不思議な旅?』を、3年後(1995年)の4月21日に『リジョイス ~アレサ王国の彼方~』をそれぞれを発売した。
      • 『FEDA』は本格的な戦争シミュレーション作品であり、アニメや実写など色々な取り組みが行われて来ている。詳しくは記事にあるが、こちらもやのまんの代表作とも言える作品である。開発は本作・アレサシリーズとは別のマックス・エンターテイメントが行っている。