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#contents
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*龍が如く7 光と闇の行方
【りゅうがごとくせぶん ひかりとやみのゆくえ】
|ジャンル|ドラマティックRPG|&amazon(B07X61KJ8Y)|
|対応機種|プレイステーション4|~|
|発売元|セガゲームス|~|
|開発元|セガゲームス(龍が如くスタジオ)|~|
|発売日|2020年1月16日|~|
|定価|9,229円|~|
|レーティング|CERO:D(17才以上対象)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|新主人公「''春日一番''」の熱いキャラクター性&br()バトルはまさかの''コマンドRPG''へ路線変更&br()王道に忠実な胸を打つ熱く切ないストーリー&br()前評判の悪さを覆す発売後の評価の高さ|~|
|>|>|CENTER:''[[龍が如くシリーズ]]''|
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~
#center(){{
&big(){''どうせなら、どん底から這い上がれ!''}
}}
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**概要
極道の世界を描くアクションアドベンチャー『龍が如く』シリーズのナンバリング第7作。~
バトルシステムが大きく変わり、今での喧嘩アクションから''ターン制RPG型''に変更されたことが特徴となっている。~
また主人公は「''桐生一馬''」から『龍が如く ONLINE』のメインキャラ「''春日一番''」に交代となった((ただし、『ONLINE』とは導入部こそ同じだが、物語は大きく違うパラレルな関係となっている。これはどちらがシリーズの正史という訳ではなく、どちらもそれぞれの世界の正史であるという。))。~
春日が『[[ドラゴンクエスト]]』シリーズのファンという設定で本作にも名称そのままで登場している。~
生みの親である堀井雄二氏とスクウェア・エニックスにはもちろん許可を得ている。~
また、『ONLINE』からカムロップがゲスト出演している。
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**ストーリー
>新世紀到来に沸く2001年1月1日。~
関東最大の極道組織「東城会」の三次団体「荒川組」に所属する「春日一番」は、実の親のように慕う組長の荒川真澄から若頭の沢城丈が犯した罪を被るよう頼まれ、尊敬する荒川の為に身代わりの出頭を決意する。
>
>時は経ち、2019年。服役していた春日は問題行為を起こしたために3年延長された懲役18年((ちなみに桐生は懲役10年であったため、桐生の2倍近く服役していたことになる。))という厳しい刑務所生活を送りながらもついに出所する。~
だが、彼を出迎えたのは仲間や荒川ではなく、神奈川県警の刑事を名乗る足立という男だけであった。~
足立と共に自分が殺した(ことになっている)男の墓を訪れるが、そこで敵対しているはずの関西最大の極道組織「近江連合」の墓参りを行う荒川を目撃してしまう。~
己が見たものが信じられず、足立の制止を振り切り神室町へ帰る春日であったが、神室町は警察と東京都知事「青木遼」の施策「神室町3K作戦」によって東城会が崩壊し、警察と近江連合に完全支配されていた。~
そしてこの状況を招いたのが東城会を裏切り近江連合若頭代行に収まった荒川であることを知った春日は、もう一度荒川に直接会って真相を確かめようと決意する。~
別の目的で荒川を追っていた足立の誘いに改めて乗り、協力して荒川が会食を行っている料理店に侵入して荒川の前に立つ事に成功するも、話を聞く前に銃で撃たれてしまう。~
何とか意識を取り戻した春日が目覚めた場所は、「どん底の街」と呼ばれる横浜の「伊勢佐木異人町」であった。そこで春日は自分を治療したホームレスのナンバから横浜の現状―――横浜最大の極道組織「横浜星龍会」・裏の中華街を仕切る「横浜琉氓(ハンピンリュウマン)」・コリアン街を根城にする「コミジュル」という「異人三((童謡『赤い靴』の歌詞、「異人さん(外国人)」に掛けている。))」と呼ばれる日中韓三大組織の微妙なバランスの上に成り立つ火薬庫であり、それゆえに関東で唯一近江連合の手が及んでいない―――を教えられる。~
結果的に近江連合の目から逃れることに成功した春日は、ナンバとともに再起の一歩を踏み出す。
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**新要素・特徴
***マップ
-今回の舞台は初登場となる横浜の「''伊勢佐木異人町''」をメインに、過去作に登場した東京の「神室町」と、大阪の「蒼天掘」を加えた三都市となる。
--伊勢佐木異人町は名前通り現実の横浜市伊勢佐木町をモデルにしている。ただし区別のためか「伊勢佐木異人町」が正式名、略称が「異人町」となっており、「伊勢佐木町」と呼ばれることはない。
--また、神室町には序盤に探索する2000年版と出所後に探索する2019年版の2種類が存在する。
***バトル
-&bold(){ライブコマンドRPGバトル}
--従来の喧嘩アクションとターン制RPGコマンドシステムが融合した本作のバトルの肝となるシステム。
--RPGでありながら、街中にある全ての物が一瞬も止まることがなく、リアルタイムで展開される。同時に、街の状況や敵との立ち位置が戦闘に大きく影響する。
---例えば、自身とターゲットの間にほかの敵がいた場合、攻撃を妨害される((通常攻撃のみ。極技使用時は妨害されない。))。パイロンや自転車など過去作で言うオブジェクト武器があるとそれを用いて攻撃する。
---逆に、自身と敵の立ち位置を判断して的確なコマンドを選択すれば、ターゲット周辺の敵を巻き込む攻撃が使える。
---車道近くのバトルでは、敵を攻撃でふっ飛ばし、走行中の車にぶつけることも可能。車にぶつけられれば大ダメージを与えられる。
--パーティは最大4人編成、残りは控えとなる。戦闘中も入れ替え可能だが、入れ替わったメンバーは1ターン待機となる。
-&bold(){デリバリーヘルプ}
--スマホから助っ人を呼び出すシステム。所持金を消費して使用する事で強力な技でバトルを援助する。効果もダメージから状態異常付与、味方の回復など様々。キャストはストーリーの進行やサブストーリーのクリアによって追加される。
---『[[FF>ファイナルファンタジーシリーズ]]』でいうところの''召喚獣''に相当する。
--同じキャストを続けて呼び出すことは出来ない、キャストによってターゲットや時間帯に制限がある、スマホの電波が届かない場所では呼び出せない、春日以外は呼び出せないといったデメリットも存在する。
--呼び出す際の費用は初回のみ無料であるが、その後は有料。もちろん強い助っ人の分だけ費用は高い。
-&bold(){ハローワーク}
--ドラクエの転職を現代版に変換させた施設。ここでパーティーメンバーの転職ができる。内容も機動隊員や料理人、ダンサーや占い師など多岐に渡る。%%ハローワークなのに自由業が幾つかあるとかは禁句。%%
--職業にもレベルにあたるランクがあり、上がるごとに新しい極技を覚えたり基礎ステータスが上昇する。
--極技は基本その職業専用だが、いくつかは別の職業に転職しても使えるので、その分戦闘での選択肢の幅が広がる。
--ちなみに上記の料理人やダンサーは男性用の職業だが、女性用の職業もアイドル・キャバ嬢・ナイトクイーン(いわゆる''SM嬢'')などカタギと言い切れないものが多い。
-&bold(){地下ダンジョン}
--横浜と神室町の地下にあるダンジョン。いわゆる稼ぎ場。初回はシナリオで攻略することになるが、クリア後も自由に挑戦可能。
-&bold(){蒼天堀バトルアリーナ}
--大阪の旧ドン・キホーテ((今回はタイアップしていないため名前が異なる。))の場所に建設された強敵だらけのタワー。
--レベル上げに使えるほか、最強武器作成の素材はここで集めることになる。
//逆だ逆。それだと名前が同じになっちまう。
***ゲームシステム
-&bold(){人間力}
--春日に情熱・メンタル・陽気・優しさ・知性・お洒落のパラメーターがあり、本編やサブ要素の行動で上がる。
--バトルでは状態異常耐性や一部極技の効果に、探索ではカジノ・賭場の開放や社員のスカウト等に影響する。
-&bold(){絆レベル}
--仲間との絆レベルを上げるとドラマが見られるようになる。また、レベルを上げることで他の職業にもつけるようになるほか、控えに回した時の経験値補正が緩和される。
-&bold(){浪漫製作所}
--本作の武器製作、改造を行う場所。設備投資を行うことでより強力な武器への改造がアンロックされていく。
-&bold(){バイトクエスト}
--本作の達成目録。バイトクエストはエンカウントキャラの討伐、アイテムの納品などがある。クリアして報告すると報酬がもらえる。
-&bold(){植物栽培}
--街のあらゆる所で栽培できて、時間が経てば採集できる。栄養剤を使うことで収穫までの時間の短縮、収穫量を増やすことが出来る。
-&bold(){パーティーチャット・宴会トーク}
--仲間で特定の物を食べたり、特定の場所に行くとトークが聞ける。ちょっとした蘊蓄はもちろん、バカ話だらけで笑える物が多い。
-&bold(){金庫}
--金と銀の金庫があり、街中で設置されている。開けるとアイテムが入手できる。
-&bold(){ATM}
--コンビニに設置してあり、所持金の預入れ・引き出しができる。
--本作では街中でのエンカウントバトルに負けると所持金が半減するため、こまめに預けて所持金を減らしておくと被害額を抑えられる。
-&bold(){東城会代紋集め}
--街で拾える収集アイテム。代紋を集めてカムロップに渡すことでアイテムと交換してくれる。
-&bold(){いい物サーチ}
--街で拾える収集方法。ゴミや自販機の下などで探せる。序盤の金策に役立つ。
-&bold(){スジモン図鑑}
--%%[[ポケモン>ポケットモンスターシリーズ]]%%スジモン博士から図解集めを依頼されて、エンカウントキャラやボスを倒すと登録される。弱点属性などを見返せるので、ボスとの再戦やバトルアリーナなどで有利になる。''目指せ、スジモンマスター!!''
-&bold(){CD収集}
--プレイスポットの景品等で入手でき、サバイバーで再生できる。
--曲は多岐にわたり、『0』や『北斗が如く』など過去のシリーズ作はもちろん、『[[戦場のヴァルキュリア]]』や『[[レンタヒーロー]]』など歴代SEGA作品からも収録されている。
--ちなみに別作品の曲数は作品あたり1~2曲だが『[[ペルソナ5]]』は人気を反映してか3曲収録と若干優遇されている。
***プレイスポット
-&bold(){ドラゴンカート}
--『[[スーパーマリオカート]]』…ではなく、街中をカートで競争するミニゲーム。アイテムで妨害することも可能。様々な個性豊なキャラが参加している。受付はよく見るとどこかで見た顔立ちだが…?
-&bold(){サバイバル缶拾い}
--街中に落ちている缶を拾うゲーム。ライバルのホームレスやゴミ収集車を避けながら集める。
--規定数の缶を集めて時間内にスタート地点に戻ると成功。逆に規定数の缶を集められなかったり、規定数以上の缶を集めても時間内に戻れなかった場合は失敗となる。
--クリアするとptが手に入り、交換ではここでしか手に入らないアイテムもある。
-&bold(){カラオケ}
--従来と同じだが、本作ではパーティー全員でカラオケに行くという賑やかな物になっている。そのため合いの手は過去作に比べるとかなり賑やか。
-&bold(){名画座}
--映画を見て''眠らないようにする''ミニゲーム。ボタンを押して睡魔を撃退し、終了まで起きていられたら成功。また、見ると人間力が上がる。
--仲間と見ることもでき、仲間の好みに合う映画を見ると絆レベルが上昇する。
-&bold(){会社経営}
--横浜の街にある物件を買い、売上を上げて株価ランキングトップを目指すサブゲーム。
--春日が一番製菓の社長となり経営をする。社員は街中でスカウトしたりサブストーリーで知り合った人間を雇用できる。
--雇用できる社員はサブストーリーに関わったキャラで子供・鶏・猿・ロボットも起用できて、何でもありのバカゲーとなっている。また、株主総会にも参加させることができて、色物社員に論破される株主達は爆笑物である。
--CMを使って宣伝することも可能で、その内容も地方でありそうな春日が出演するCMであり思わず笑えてくるという声もある。
---内容とは裏腹にCMを打つとその期の売上が2倍になるという強力な効果があるため、ある程度経営に慣れてくるとCMのオファーが来るのを心待ちにするようになる。
--株主総会では株主からの質問に社員が反論する形となる。春日は謝罪で株主の行動を封じるといったバックアップを担当し、場合によっては見事な''ジャンピング土下座''を披露してくれる。
--株主総会を成功させると株価ランキングが上がり、役員報酬として株価に応じたお金がもらえる。株価トップになると1期(営業4回+株主総会1回)行うだけで300万という大金がもらえるので、解禁から終盤までずっと最適な資金稼ぎとなる。
--経営不振により赤字が続き、資金がマイナスになった場合、闇金業者を強制的に利用するイベントが起きるが、闇金から借りた借金を完済できなかった場合、''闇金業者が警察に逮捕されるイベントが起きると同時に闇金から借りた借金の返済が全額免除される。''~
なので、たとえ経営難の状態が続いても破産してしまうことはない。
---経営のノウハウを十分理解していなかったり、能力が低い序盤は赤字に陥りやすいが、社員/物件を強化していく内に赤字とは無縁になり、黒字経営が当たり前になる。
#region(会社経営で赤字が続いた場合の検証動画)
#video(https://www.youtube.com/watch?v=tEC6leDtYg0)
#endregion
--資金難に陥りやすい本作において役立つ金策に挙げられやすく、資金以外にも、新たなパーティキャラの加入や専用の極技を覚えられるというメリットがある。
--中でも一位になることで習得できる極技「サテライトレーザーの極み」は春日の最強技として重宝する。
//二重になっていたので統合。
-&bold(){資格学校}
--資格試験を受け、合格すると人間力が上がる。全5問の4択問題で、基本的に5問中3問正解で合格。
--合格するまでは受けるごとに受験手数料としてお金がかかる。合格すると模擬試験に変わり無料で受けられるようになるが、代わりに合格時の人間力の上昇もなくなる。
--スポーツのルールやSEGAに関連したクイズ、さらには過去作に関する問題が出題されたりと現実での知識も問われる。
-&bold(){キャバクラ}
--仲間とキャバクラに行くことができ、行くと仲間の絆が上昇する。
-&bold(){青空将棋}
--『JUDGE EYES』では条件を満たす必要があった詰将棋が無条件でプレイできるようになった。
-&bold(){バー・サバイバー}
--中盤から春日たちのたまり場となるバー。1曲単位のカラオケのほか、パーティーチャットの振り返り、CD鑑賞ができる。
--拠点としての機能もあり、回復ポイントの布団とアイテムボックスも完備。終盤になると昼と夜を自由に切り替えられるようになる。
--また、マスターに素材を渡すと弁当や薬、果ては花束や盆栽まで作ってくれる。中でも弁当はボス戦に必須の強力なアイテムとなっている。
-&bold(){パチスロ}
--『パチスロ蒼天の拳 朋友(ホンユン)』『アナザーゴッドハーデス 奪われたZEUSver.』『ミリオンゴッド 神々の凱旋』『パチスロ猛獣王 王者の咆哮』の実在する4機種を収録。
--なお、『ミリオンゴッド』と『猛獣王』は初期状態では遊べず、PSstoreから無料DLCをダウンロードする必要がある。
--タイトルからも遊ぶことができ、この場合は所持金に関係なく遊べる。
***その他
-会話がオート再生に固定となった。
--基本的には読み切ってなお余裕があるタイミングで送られるのだが、稀にうっかりしていると読み切れない速さで送られる会話が一部にありうまく機能しているとは言い難い。
-伊勢佐木異人町のマップは最初の内は真っ黒で探索すると見えるようになっている。
--一部に絶対に埋められない部分があり、マップに中途半端に未到達箇所が残り続けるので気になる人はとことん気になる。
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**評価点
***シナリオ
-『5』『6』のシナリオを味わった過去作ファンの苦い経験と、発売直前に発表された桐生一馬や真島吾郎などの唐突な過去作品キャラの客演、そして体験版のシーンなど様々な原因から今作のシナリオの前評判はあまり良くなかった。
--しかし、蓋を開ければ地位も身分も失った主人公がどん底から這い上がる''カタルシスたっぷりの逆転劇''や、シリーズプレイヤーへのファンサービスに満ちた''旧作キャラの客演シーン''、そして''RPGと『龍が如く』のいいとこ取りのような熱い展開''が全編に渡って展開され、「高評価の『0』に並ぶ大傑作」「シリーズで最高傑作」に謳われるほど多くのユーザーから高い評価を得た。恐らく最もファンの予想を(いい意味で)裏切った要素であろう。
-シリーズ恒例の現代社会の問題に通ずる面も描かれている。
--その一方で、サブクエストはバカゲーテイスト溢れるもので、このギャップも魅力の1つとなっている。
&bold(){春日一番の熱いキャラクター性}
-春日はあらゆる点で前作の桐生一馬と正反対のキャラクター設定となっている。
--桐生が基本、クールで堂島の龍の立場上、1人で多くの敵を蹴散らす最強キャラだが納得できなかった事は強引・直情的すぎる展開が恒例となっていたが春日は陽気で、実力こそ桐生に及ばないものの、多くの仲間と力を合わせて自分より実力が上の敵とも互角以上に立ち回る。それでいてシリアスな場面では元極道という振舞いもできるキャラとなっている。
--桐生は口下手が原因で問題を起こすということがあった((遥を連れていると警官に職務質問を受けしどろもどろになるなど。))が、逆に春日は口や頭の回転が早く((主にその下っ端らしからぬ度胸と、その場を切り抜ける悪知恵やハッタリが上手いといった意味で。))、口だけでトラブルも解決することも可能である。
---基本的には見た目通りに「あまり教養がなく直情的な性格」であり、そういった少年漫画らしい馬鹿っぽい部分があるのも桐生にはなかった荒削りな魅力である。
--桐生であれば「元東城会会長」「堂島の龍」といった大きな肩書を持つ以上、一部の暴走行為に無理な展開も見られたが、春日は何の肩書もない下っ端なため比較的プレイヤーと目線が近く、親近感を持ちやすく、暴走などの理由も納得しやすい。
--一方で、義理や人情味溢れる性格という部分は共通しており、女性や子供には優しく困ってる人に手を助けるところは桐生に似ているという声もある。
---この優しさと口の上手さから、老若男女''動物''問わず、多くのキャラクターから人気を集めている。
---「なんだと?」「どういうことだ?」となることも多かった桐生と違い、状況把握も人一倍早く一緒に行動する仲間に春日が解説する展開も増えた。
--''春日への世代交代の成功によって『龍が如く』のシナリオの新しい広げ方が可能になり、物語の幅が広がった''と言える。
--春日は近江連合と横浜の裏社会の組織から狙われる四面楚歌の状態となるが、行動する内に仲間が増え、危機的状況を乗り越え、成長するという設定が''本作のRPGシステムとマッチしていると評価されている。''
--また、女性関係も口説くのではなく、好かれるタイプで多くの女性キャラと恋愛関係になる。さらに[[どこかのRPG主人公>ペルソナ5]]のような修羅場イベントも用意されている。
---実際に終盤で見られるラスボスに対する宣戦布告は前後のシーンや相手の地位、布告の内容から「まるでどこかの怪盗団のようだ」と称するユーザーもいる。
---事実、春日の人間的魅力のパラメータ「人間力」はそのシリーズのシステムとよく似ている。
&bold(){有名RPGのパロディ}
-『ドラクエ』『[[ポケモン>ポケットモンスターシリーズ]]』『[[メガテン>女神転生シリーズ]]』等の有名RPGのパロディがちりばめられており、RPGファンをニヤリとさせる。
--「ゆうべはおたのしみでしたね」「へんじがない」「にぎにぎ娘」などの有名なネタのオマージュもしっかり搭載されており、元ネタのファンの笑いを誘った。
--その様子や戦闘システムから、一部では「''汚いペルソナ''」だの「''汚いFF''」だのと称されることもある。パーティー構成が社会から弾かれた面々からか[[同社謹製の怪盗団>ペルソナ5]]をもじって「''心の暴力団''」と形容するユーザーもちらほらと…((なお、結成時点では春日も含めて全員カタギである。))。
&bold(){旧キャラへのリスペクトとマンネリへのケリ}
-『[[龍が如く6 命の詩。]]』では桐生や旧キャラの扱いに批判が出ていた。桐生を退場させたいが続編でも出したいという製作陣の考えからか、桐生を中途半端な形で退場させるという結末となり、そのどっちつかずな扱いには賛否が割れた。~
今作においても再び桐生が登場することが発表され、本作発売前は「『6』の結末が茶番になる」「春日を食いそう」という批判的な意見も多かった。
--だが本作発売後は、ようやく桐生一馬と東城会の一連のシナリオにケリがつけたと高く評価されている。
--また、新旧主人公の交流や旧キャラの登場についても、新キャラが旧キャラに食われることもなく、かませ犬にされず、''新旧どちらも適度な距離を保つことができた。''本作は世代交代ゲームの成功例の1つと言っていい。
---後述の通り初見殺しには批判もあるものの、敵としての強さは伝説の極道としての格を存分に示している。
--また、真島の「ずっと出番がなくて暇やったんや」や、桐生の「無抵抗の人間を殴る奴は許せねえ」「よく考えて行動しろ」など、『6』で批判された部分の反省とも取れる台詞も見受けられ、下記の評価へと繋がることとなる。
-ネタバレになるため詳細は避けるが、ゲーム後半では長きにわたり続いてきた極道者達の物語に一区切りをつける、思い切ったシナリオが展開される。これによりシナリオにおけるマンネリが打破されることになった。
//#region(ネタバレ注意)
//-ゲーム後半では堂島大吾と渡瀬勝が暴対法などの影響によって警察の言いなりとなる極道を憂い、''東城会と近江連合の二大組織を解散させる''というかなり思い切ったシナリオが展開される。
//--これによって真島や冴島といった極道者達の物語に一区切りをつけ、''東城会と近江連合の抗争及び東城会の内輪もめから脱却する''こととなり、シナリオにおけるマンネリを打破することが出来た。
//#endregion
--問題ありとされた『6』のシナリオを黒歴史として乱暴に否定せず、踏まえたうえでシナリオを展開していることも、本作において好感が持てる部分である。
--これは『5』のシナリオの問題部分を半ば黒歴史化してさらにシナリオの完成度が酷くなったことを反省した結果ともいえる。
//桐生に関しては、本作の外伝タイトルでさらに深い掘り下げがなされることが予告されており、スタッフが決して彼を冷遇していないことがうかがえる。
-さらにバー・サバイバーのマスターは過去作に登場した「冷麺」こと柏木修に酷似したキャラになっている。
--それどころか声優も柏木と同じ咲野俊介氏で、「昔、''[[武装ヘリにハチの巣にされて>龍が如く3]]生死の境をさまよった''」という台詞があるなど、明言こそされないが柏木本人であると示唆するような要素まで。もし本人ならよくあれで生きてられたと思わざるをえないだろう…。
--前述のマスターが作る弁当に「''冷麺''ランチボックス」が存在するのもその憶測に拍車をかけている。
-昔の東城会を知っている中国系の武器商人「チャウ・カーロン」も、過去作をプレイしたユーザーなら見覚えがあるものとなっている。
&bold(){シリーズ随一の仲間の絆}
-本作のジャンルをRPGに変えたのはこうした仲間同士の絆を表現するためでもある。春日は桐生のような圧倒的な強さや極道としての権力を持っている訳ではないので、困難に立ち向かっていくために「仲間」が必要不可欠であり、それを表現するために最も適したシステムとして考案されたと言う。
--桐生も伊達や狭山など仲間と共闘する場面もあったがそれも限られた場面だけで、その上アクションゲームということもあり桐生一人で何とかしてしまえることの方が多く、仲間と共闘している感じはイマイチ薄かった。
---この事は横山昌義氏も「アクションでは共闘している描写が不足していると感じていた」と公式も認めている。
--本作のパーティーメンバーはどれも個性豊かで、キャラも立っている。序盤で結成される横浜に来た直後である''元極道の春日''、春日を治療した元看護士である''ホームレスのナンバ''、春日が出所直後に会い、その後もとある理由から春日達の下へ転がり込んできた''風俗好きの元刑事の足立''からなるパーティーは(社会的立場的な意味で)RPG史上最低のパーティーと称されることもある。
--ストーリーが中盤に突入する付近で仲間になる向田紗栄子と鎌滝えりはシリーズ初のプレイアブルの戦える女性キャラとなった。
--さらに進むと仲間になる裏社会の住人である趙天祐とハン・ジュンギは裏社会ならではの情報網やコネ、戦闘力を持っておりストーリーとバトルの両方で頼りになる。
---特にハン・ジュンギの登場は、前作をプレイしたユーザーには衝撃的なものであった。
--そんな仲間達が春日とふざけあい、時に戦い、助け合い、笑い合うという正に苦楽を共にして危機を乗り越えるという『龍が如く』の新しいシナリオには新鮮味がある。
--仲間と協力して黒幕達にやり返し、横浜に輝く龍になるという成り上がりのシナリオを巧みに描いている。
---特にゲーム中盤でのナンバ関連のストーリーは春日との絆の深さを感じさせる熱い展開となっている。
--パーティーチャット、宴会チャット、カラオケなどサブ要素でも仲間達との交流があり、本編の良い味付けとなっている。
---チャット系は下らない雑談ばかりで、馬鹿馬鹿しさとしょうもなさで笑いを提供してくれる。またこれはチャットに限らないが、ナンバを演じる安田顕氏に関連して「水曜どうでしょう」のネタも仕込まれている。
---また 宴会は料理の様々な仲間の反応が楽しめるため今までただの体力回復でしかなかった食事パートの楽しみが増え、積極的に食事をしたくなるようになった。
''魅力に溢れたキャラクター達''
仲間になるナンバも併せて、モデリングされた俳優陣の演技はキャラクター性を上手く捉えており、高い評価を得ている。
-中井貴一氏が演じる春日にとっての恩人であり組長の''荒川真澄''は冷徹な面も見せるが仁義に厚い男で、春日との出会い自体が「敵対するヤクザから見ず知らずの青年を助けるために全く躊躇無く小指を落としてケジメをつける」と男気あるもの。
--これは一般人目線から見れば「見ず知らずの人間に何故そんなことを急にしてやるのか?」という疑問になるが、荒川が1つの看板を背負っている立場のある極道と言うことを考えると、「ここで見捨てて突っぱねると青年の言動の真偽に関わらず看板に傷がつく」と言うきちんとした理由がある上、終盤までプレイすれば「あの時はもしかしてそういうことだったのか?」と気づかされる壮大な伏線にもなっている。
-堤真一氏が演じる荒川組の"ムチ"を担う''沢城丈''は幾度も敵対することになる悪役だが、同時に凄みもあり武闘派組織の若頭として存在感を放っている。特に日和った近江連合幹部の''目玉を潰す''シーンは堤氏の狂気を孕んだ演技も相まって鳥肌物。
-それ以外の協力関係の人間も魅力的な人間が多い。特にコミジュルの総帥であるソンヒは歴代『龍が如く』シリーズの中でもかなりの美%%魔%%女であり、「『8』で仲間になる」と発表される以前から仲間にしたいという声も多かった。
--敵対関係にあるキャラも同様で、ブリーチジャパン幹部の久米颯太を演じる平川大輔氏の、久米へのヘイトを向けさせる迫真の演技の数々は倒すべき敵を明確にさせる意思が感じられると評価する声がある((久米自身の評価は今作の登場キャラの中でも最低クラスだが…。))。
&bold(){ラスボス}
-『龍が如く』シリーズの歴代ラスボス、特に『4』~『6』は迫力や魅力に欠けるという意見が多く、中ボスの方が人気だったりと評価にばらつきがあった。
--本作はそれを逆手に取り、極道としての風格や見た目の厳つさという点では明らかにシリーズ最弱の人物がラスボスとなっているが、「何故その人物がラスボスなのか」はストーリー前半から伏線が敷かれ長らく追ってきた人物であり、対峙するシーンは最高に盛り上がる。
--特に、真のラストバトルといえる戦闘では本作の特徴であるジョブシステムをうまく使った演出があり、これも高く評価されている。
//#region(ネタバレ注意)
//--本編ラストにて「東京都知事 青木遼」として一度、その後「荒川真斗」として再度の2回戦うことになる。
ムービーを挟んでの連戦となり、戦闘開始時の名前が1戦目と2戦目で切り替わる演出の評価は非常に高い。
//--直前に戦う天童陽介の火力が凄まじいのもあって、余り強く感じなかったという人が多い((一方でDLC適用後のHARD以上では劇的にステータスが上がっており、フリーターのジョブレベルが低いと逆にやられかねない。))。ただ、1回戦は護衛の数が多い上にターンが進むと青木の周りを固めるように陣形を作るため、倒すのに時間だけは掛かる。
//--2回戦は春日とのタイマンになる。この時はほぼ勝ち確定の消化試合になるが、「''ジョブがフリーターに固定された"勇者では無い"春日一番''」VS「''何の肩書もない荒川真斗''」というタイマンは泥仕合で見苦しく、''正にどん底を味わい、成長した春日一番の最終戦に相応しい物となっている。''
//--特に、「''荒川真斗''」の文字が出て来る登場シーン、撃破後の春日と真斗の熱弁は彼らを演じる中谷一博氏と鳥海浩輔氏の演技も相まって鳥肌物である。
//---なお、最弱といっても青木はアメリカ留学時に格闘技を習得していることがスジモン図鑑で明かされており、弱い敵を一方的になぶる展開にはなっていない。
//#endregion
***ゲーム
&bold(){オリジナリティのあるRPG}
-RPGと言えば多くは中世ヨーロッパ風の剣と魔法のファンタジーであるが、本作は''中年男性が現代の日本でヤクザと戦う''という非常にオリジナリティあふれるゲームデザインとなっている。
--街中で春日がヤクザやチンピラ、変態や変人共を相手に有刺鉄線バットを振り回す様は一部のユーザーから「''汚い[[MOTHER]]''」とも呼ばれたり。
-探索要素や冒険要素もあり、開拓クラッシュという技を身につけると隠れた店を発掘できたり、猫や河童の銅像を探すイベントがある。
&bold(){全体的なバカゲー化}
-過去作と比べるとかなり方向転換したゲームデザインとなっており、春日の陽気さ、ユーモアに合わせ随所にバカゲー要素が仕組まれている。桐生ではシュールな笑いであったが、''春日だとコントになる''という意見も多い。
--メインシナリオはもちろんサブストーリー、絆ドラマ、ミニゲームなどあらゆる部分に仕込まれている。
-バトルでやっている事は上記の通り「汚いMOTHER」でありあくまで現代日本なのだが、キャラが育ってくると魔法陣を展開して業火の竜巻を吹きかけたり、電撃を纏う刃物(ドス)をファンネルのように飛ばして攻撃など、明らかに中世ファンタジー以上のことをやるようになる。このことはゲーム序盤で「RPG好きの春日の妄想力が成せる技」と仲間に突っ込まれて明言されている((そもそも本作がターン制バトルであることも、勇者に憧れる春日が「敵の攻撃の順番が終わってから攻撃する」ことを律儀に守るからである。))。
-バトル中に仕込まれる春日や仲間の必殺技の台詞回しやエンカウント敵側の台詞も耳に残りやすい。占い師のジョブで得られるとある技は思わず失笑ものである。
&bold(){シリーズ屈指のボリューム}
-舞台の都市は3つとシリーズ全体で見れば中間的な数だが、横浜の伊勢佐木異人町は実に広大で、見るところが沢山ある。
--現実の伊勢佐木町と比較するとさすがに簡略化されてはいるが、現実における山下公園や日本郵船氷川丸、国際旅客ターミナルなどはしっかり再現されている。
--遠景には横浜ランドマークタワーやよこはまコスモワールド、赤レンガ倉庫をモデルにした施設などがあり、夜景はまさしく現実の横浜そのもの。
--その広さのためエリアごとに分割されており、敵の強さもエリアで変化する。
--タクシーも多く、過去の都市と比べると非常に移動しやすい。また、スマホからいつでも呼び出せるようになった((この場合料金が通常より割高になるデメリットもある。))。
---そのかわり、タクシーは一度声をかけないとマップに反映されなくなった。
-またパーティーチャット、絆ドラマ、ドラゴンカート、缶拾いなどのその他のミニゲームなど多くの要素があり、過去最大級のボリュームとなっている。
-『5』以来削除されていたパチンコ・スロットが久しぶりに搭載された。今回も実機を忠実にエミュレーションしている。
&bold(){サブストーリー}
-本作のサブストーリーは『6』と同じ52個。数自体は少ないが、その分1つの話が10分~20分以上ある長編のサブストーリーが増えたため、物足りないということはない。
-質も良く、春日のキャラクターにあった陽気な話が多い。「おそうじ丸」をはじめとしたコント仕立ての物が多い中、「君を忘れない」といったしんみりさせるサブストーリーも存在する。
--また、春日やサブストーリーに関わるキャラのボイスが多く本編同様に楽しめる。
-隠しボスへの挑戦難易度が下がった
--今作はサブストーリーの達成は関係なく、本編クリアで解禁される「ファイナルミレニアムタワー」の最上階で待ち受けている、というものに変更されて(挑むだけなら)ハードルが大幅に下がっている。
---ちなみに、今作のサブストーリーにはパチスロや麻雀などは含まれていない。
//亜門は隠し要素成分が強いので見出し変更
&bold(){ゲーム性が増した}
-『[[JUDGE EYES:死神の遺言]]』で削除された自動販売機、武器製作、武器所持、ワンボタンでのカメラ呼び出しが復活した。
-人間力という日常部分ステータスがあり、バトル以外の部分でも攻略要素が出てきた。
-仲間の絆も仲間の育成に関わっており、アドベンチャーパートとバトルパートのゲーム性が強化された。
-植物栽培は街のあらゆる場所で可能なので、アイテムに出来ることも含め攻略の手助けになる。
-『[[JUDGE EYES:死神の遺言]]』のダッシュの仕様を引き継いでいるほか、ルート案内機能も続投している。
-グラフィックの質は過去最高レベル
--特に食べ物や飲み物の描写は業界屈指の表現力と発売前から話題になった。
&bold(){従来作より過去作ネタが豊富}
-過去作の登場人物が再登場、『4』の札束風呂や『0』の武器屋のBGMが再び使われる、過去作サブストーリーが再び、といった過去作を知っていれば知るほどニヤリとできるネタが豊富にある。
-細かい点では沢城の使う剣術が『見参!』1作のみに登場した「慚愧流」だったりとかなり深いところまでネタを拾っている。
***バトル
-下記のような不満点こそあるが、独特のRPGはオリジナリティがある。戦略面も一筋縄で行かず、頭を使うゲームバランスである。
--職業では様々な技を覚えられ、育てるのが楽しくなる。また、占い師・料理人・ダンサーが戦うというバカゲーとして笑える。
--今作のファンタジー染みた演出(オーラ、敵の姿が変わるなど)は大体が春日の妄想という設定があり、何気ない街の住人が奇妙な格好で現れる。
--種類はパリピ・ホスト・スリ・ホームレス・新興宗教の信者など現代日本に一応存在する人間であり、他のRPGには出てこない敵と戦える利点がある。
---これにより敵のバリエーションが今までに比べ大幅に増えており、相手に合わせた攻撃選択がより重要になる。
---ちなみに、上記の新興宗教系の敵のモーションや台詞は明言はされていないものの『0』などに登場したムナンチョヘペトナス教に酷似している。
--極技では名刺やらCDやらお盆など職業に合わせて色々な物を使い、バカゲー要素の一部として盛り上げてくれる。
-アクションだった前作までは戦闘などでQTEがよく挟まれていたが、今作では''ほとんど''撤廃されて「ジャストアクション」として簡略化された形で残された。
--連打系は□、目押し系は△で固定されており、成否による影響はダメージ量が増加するか否かのみ。なるべくアクションが苦手な層に配慮しようとする姿勢が見える。
--エンカウントからバトルシーンへ移行((ここから操作可能になるまでは仲間の配置によってばらつきが出るが…。))、バトル終了からアドベンチャーパートへ戻る際はテンポがかなり良い。
&bold(){デリバリーヘルプ}
-本作の助っ人としてこれまでのシリーズに登場したキャラから今作オリジナルキャラまで様々な人物が呼ばれるが、どれもバカゲーとして笑える。特に真島・冴島・桐生・渡瀬・大吾の技は高い分強力であり、演出も豪華。
***主題歌・BGM
-BGMに定評のあるシリーズだが今回も評判が良く、デリバリーヘルプでは過去のキャラのBGMを使用した演出で盛り上げてくれる。
--大阪でのエンカウントBGMは『極2』の物を使用していたりといったファンサービスもあり、デリバリーヘルプと合わせて過去作ファンをにやりとさせてくれるだろう。
-湘南乃風&中田ヤスタカ氏による主題歌『一番歌』は、春日一番の成り上がりを意識して作られ、本編とよくマッチしている。
----
**賛否両論点
&bold(){要素の解禁の遅さ}
-転職、バイトクエスト、会社経営、武具作成などメイン、サブに関わる要素が5章まで進めないと解禁されない。
&bold(){コマンドRPG化}
-''本作がコマンドRPGになるとの情報が出た際に批判が見られた。''
--主な理由として、「『龍が如く』の自転車や看板といった町に設置している物が武器となる独特の喧嘩バトル」「春日一番の長い手足を活かした喧嘩アクション」というプレイヤーの期待を、本作のコマンドRPG化は裏切った形になったという点があげられる。
また、関連作品である『JUDGE EYES』のバトルが『龍が如く』シリーズと比べると劣化しており本シリーズでより戦闘面の進化・復活を期待されたのもある。
--発売後はその内容が評価されたが、アクションをやりたかったプレイヤーは相応に存在し、ジャンル変更への批判を完全に払しょくするには至らなかった。
--一方で今までの本編や一部スピンオフ作品全てがマンネリ化と指摘する声は前々から多く、バトルアクションはシリーズを通して桐生が無双して殴り進むだけのワンパターンな展開になりがちであった((各シリーズでも新システムは搭載しているがアクションの方向性は全く同じ。))。
--新システムを搭載するにつれ、桐生が強すぎて難易度を下げていったこともあり、「適当な操作だけでクリアできるからつまらない」や「アクションばかり普通に飽きてくる」という声もチラホラ増え、賛否両論のQTEが苦手という前々から多かった意見もアクションとして付いていけなくなった要因に含まれる事となった。
---「春日には従来の喧嘩アクションじゃなくてRPGの方が似合う」「機敏に無双する春日だと違和感がある」とコマンドRPG化への賛成意見も見受けられ、新システムに新鮮味を覚えたという意見もある。
---RPG特有のターン制による頭脳戦や駆け引きも重要になったことで過去作のような体力、ヒートケージの回復アイテム連続使用やヒートアクションによるゴリ押しが通用しなくなった。おかげで戦闘が手強くなり「難易度が低すぎる」という批判は一応解消している。
--しかし、下記のような演出面やテンポなどの問題も生まれているうえ、工夫こそされているがコマンド方式としてはまだまだ改善の余地はあった。
---つまるところ今作のコマンドRPG化は、「今までのバトルがやりたい」「本作のRPGとしての完成度も上げて欲しい」「どちらもやりたい」という風に声が大きく割れているのが現状である。
&bold(){2周目モードが追加コンテンツのうえ有料}
-前作まで普通に搭載されていた2周目モードが搭載されていないため、クリア後は今まででいうプレミアムアドベンチャーに強制移行する形となる。
--その後発売から3ヶ月して''有料DLC''として搭載された。多くのゲームどころか前作でも標準搭載されているのが有料になったことに関しては批判が多い。
--これまでゲーム本体に含まれていた要素を有料で販売することに開発側も思うところがあったのか、2020年5月6日までは''7円''で販売された(以降は980円)。
//&bold(){プロモーション展開で押されていた春日一番の成り上がり}
//-最終的に自分の組を立ち上げて組長に収まったりする訳でもなく、極道としての地位を手に入れるという意味では春日は最後まで下っ端のままであり、特に成り上がってはいない。
//-しかし、それ以外の要素ではただの下っ端では片づけられないほどに多方面の人物に一目置かれてるようになっている。
//--異人町の三大勢力である星龍会・横浜流氓・コミジュルそれぞれのトップ全員と知り合い、対等に近い関係となる。
//--特に星龍会は日本の昔ながらの極道であり、会長に連絡するならまずは構成員を通すことになるのが常だが、春日は星龍会会長個人の電話の番号を教えられており、電話すればすぐに会長が出る。
//---星龍会会長に関しては、春日が所持していたある物を見て荒川に縁深い人物である事を察しての特別扱いの節があるが、そもそもそれを知ることになったのは、春日が星龍会構成員がやっていた悪質老人ホームビジネスの件で丸腰で本家に殴り込むという暴挙を押し通した事が切っ掛けである。
//ただのネタバレなのでCO
//--真島・冴島・桐生など伝説の極道たちとも対等に近い殴り合いを繰り広げて認められるに至る。
//--金銭面でも、会社経営をサブストーリーだとして除外するとしても、本編中に「選挙に必要な資金300万は自分で用意しろ」と言われて本当に用意してくる場面がある。プレイヤーが用意する手段はサブストーリー由来の金稼ぎかもしれないが、登場人物たちからは「そのくらいできる」と評価されていることになる。ついこの前まで自販機の下を漁っていたホームレスであったことを考えればとてつもないレベルアップである。
//--このように、一介の下っ端ではあり得ないほど多方面との繋がりを持つ重要人物に成り上がっているのだが、上述のように「極道としての具体的な地位」が何ら変わっていないため、成り上がり要素を感じにくいという声もある。
//プロモーションの話がかかわってきており、ゲームとして問題とは言えないためCO。またそもそも実質的な物語の始まりの時点で春日は極道ではないので「極道としての具体的な地位」云々を語るのはおかしいと思われる。
&bold(){各種コンプリート要素}
-スジモン図鑑、サブストーリー、バイトクエストを完遂した報酬が今作にはない。一定割合を達成すると一応報酬がもらえるが、それだけ。
--過去作にはトロフィーのみという例もあったが本作にはそれすらない。
--逆に言えば、隠しボスがクリア後限定になったこともあり無理してやらなくてもいい、完全な自己満足で済むということでもある。
---スジモンクエストは撃破時に取得する100万円の報酬と、優秀なステータスアップアクセサリー「龍の瞳」が貰えるため、完遂報酬がしっかりとある。
//-サブストーリー
//--1つだけ終盤でしか挑めないサブストーリーがある。しかし、特に本編と関連性はなく、ゲーム的に引き延ばすような意味がない。
//---過去作では隠しボスのフラグになっていたので引き延ばすことに意味はあったが、先述の通り本作ではその必要がなく、ただ待たされるだけになってしまった。
//↑賛の要素もない上一つあるだけならわざわざ書く必要もないかと
-バイトクエストのチャレンジ
--ミニゲームの規定クリア回数が明らかに過剰に増えており、しかも中断してもクリア回数が増えなくなった((逆に『VF2』と『VF5』だけはキャラクター選択のみで使用したことに改善されている。))。
--レトロゲームに関しても過去作でイージー筐体のあったゲームでもノーマルしかないなど『6』以上に難易度が上がっているほか、何故か『0』を超える難易度を要求されるものも。
---手間がかかる割に人間力上昇量は微妙に増えた程度で、手間に見合ってるとは言い難い。
--幸いなことに人間力を上げるだけならばある程度やればレベルを最大にできるので、コンプリートはあくまでも自己満足で完結するようになっている
&bold(){強敵の多さ}
-本作ではボスがかなり強めであり、RPGに慣れていない人からはとても高い壁になり得る。特に旧キャラ達は明らかに''前後のボスよりもステータスが高めに設定されている。''
--シリーズ初の初見殺しという声も多い。また全体的にボスのHPが高く、耐性の幅が広い。レベルが低めだと消耗戦になりがち。
--真島・冴島戦
---シリーズ人気キャラとの対決であるが、真島は自己バフ・分身・麻痺・出血などによる状態異常やスリップダメージ付与、冴島はすさまじい火力と春日を狙う上に即死級の威力を持つ真島との合体攻撃を持つ。
---さらに、この2人のレベルは前の章までの敵と比べて大幅に高く、普通に進めた状態でのレベルで戦うと速攻で返り討ちを食らってしまう。裏ボスである亜門より強いとの声も多く挙がるほどの超強敵。
---一応、この戦いの前には今までの敵とは強さの次元が違う敵がいるかもしれないと念を押される上に、直前に「ここで鍛えてください」と言わんばかりに蒼天堀バトルアリーナが解放されるため、何かあると予想することは可能。バトルアリーナを最後までプレイするとレベルが適正になるうえ装備が整い、かなり楽に戦うことができる。
--桐生戦
---『0』『極』や『6』『極2』で使った各スタイルを残HPに応じて変更していくスタイルとなっており、使用する技も変わっていく。通常攻撃ですらナンバが致命傷を負うほどの攻撃力の高さ、氷属性以外に強い耐性を持つ難敵。
---抜け道として「女を殴る趣味はない」信条を今作でも貫いてる関係上、えりと紗栄子を中心にすれば前述の真島・冴島ほどの苦労はしないという攻略法もある。
--天童戦
---HPと瞬発力が非常に高いボス。電気属性以外全てに耐性を持っている為にダメージも与えづらく、おまけにHPが減ると「神の予告」という即死効果付きの極技まで使ってくる。
---そのため天童戦は即死技を防止するアクセサリーを用意しつつ、「サテライトレーザーの極み」や「いかづち占い」をひたすら連打することになりがち。幸いながら「いかづち占い」はジョブ専用極技ではないため、前もって男性陣全員を「占い師」ランク20まで上げておくことで対処できる。
//あまりに冗長なので整理
//&bold(){マフィアの描写}
//#region(ネタバレ注意)
//-ナンバの弟はコミジュルの潜入捜査をして以降行方不明になっており、後半、ナンバの真の目的が「コミジュルを嗅ぎまわって失踪した弟を探す」という事が判明する。
//--ナンバは弟が殺されたものとしてコミジュルに強い怒りの感情を持っていたのだが、実際は軟禁されていただけで、酷い仕打ちを受けるどころか厚遇されており、世話をしていた若い娘と結婚を約束し合う恋仲までになっていた。
//--しかし、作中では一般人のホームレスを失敗即始末するような組織の冷酷さ、徹底的なリスクヘッジを行っていたことを考えるとナンバの弟だけが優遇されていて不自然な展開となっている。
//--一応、「秘密を知られた上に懐柔にも応じなかったので帰すわけにはいかなかったが、総帥のソンヒに仲間に迎えたいと思わせるほどの調査能力の高さを惜しまれ軟禁に留められていた」「ライターという仕事上で多数の繋がりを持っていると思われるナンバの弟とそこらのホームレスでは、殺害した際の隠蔽の難度にも差がある」などが理由に挙げられる。
//--ナンバは弟の行方を掴むためにブリーチジャパンに協力し、春日達と敵対する展開にまで至るため、蓋を開けてみればこのオチは茶番劇のような印象を受ける。
//それならば最初から言っておけばよかったとの意見も少なからず現れることにもなった。
//(必要な記述かわからないからCOで補足)ナンバの弟の生存を明かすためには機密事項である居住区の存在を明かさざるを得ず、当時明確に敵対関係にあったナンバやその仲間である春日たちに開かせなかったという事情がある。
//あとホームレスを始末した件も実行犯の独断であることが明かされている(この件もソンヒ的には反対だった)ので、ナンバとの対応の差はそこまで不自然とは言えないのでは?
//↑ネタバレでしかないのでCO。確かにご都合主義感はあるが問題として書くほどおかしな描写でもない。
//#endregion
&bold(){女性キャラの正式参戦}
-今まで『2』で登場した「シロ婆」や「狭山」や、『4』のナイールといった戦える女性の味方はNPCでは居たが、動かせる女性キャラは本作初((『龍が如く ONLINE』では多数の女性キャラが参戦していたが、あくまでキャラカードというゲームシステム上の参戦&サブストーリーでの登場であり、メインストーリー上で実際に戦っている訳ではなかった。))。
--だが、一方で『龍が如く』の世界観で女性バトルキャラは合わないという意見もある。特に強面の男性だらけの喧嘩の場面では浮いている。
--バトル面でも敵になった冴島や真島が女性に男性ですら痛そうな技をかける姿はショッキングである。
--また、シロ婆は武術の達人で、狭山やナイールは警察官であるうえ裏社会にも携わっていることから、戦闘能力もある設定でありバトルには違和感は覚えない。
--しかし、紗栄子とえりの2人ではチーママと事務員というそれぞれの職業からは戦闘能力があるように見えず、マフィアたちと対等に渡り合う姿はリアリティが薄く、違和感が強い。
---一応、紗栄子はバーのママを務めている女性であり、いつも酒を飲んでいる足立さえも驚く酒豪で、厄介な客をあしらう経験は豊富である。
---そのため、戦闘力はともかくそういういざこざに首を突っ込む度胸がある事は不思議ではないが、えりに関してはそういった経緯も全くない完全な一般人である。
--無論、ゲーム性の広がりやキャラクター性などから歓迎する声もある。リアリティがより薄くなった点についても、今作特有のバカゲー要素として受け入れる人も多い。
---また、春日が愛してやまない『ドラクエ』は、『[[1>ドラゴンクエスト]]』とモンスターズ関連の作品以外はすべて女性キャラが戦闘に参加しており、彼の妄想という意味では自然という声もある。しかし別の問題も(後述)。
//発売前の作品の内容を評価項目に書くのは禁止。
----
**問題点
***シナリオ・キャラ
&bold(){女性キャラが少ない弊害}
-前述した通り、本作は女性のプレイアブルキャラが登場し、女性専用のジョブも存在する。
--だが、本作の女性キャラは向田紗栄子と鎌滝えりの2人のみで、後者はサブクエストを行わないと加入しないため、キャラバランスがよくないという声もある。えりはプレイヤーのさじ加減で加入タイミングが変わり、最悪未加入でもメインストーリーに影響がない立ち位置のキャラであるためイベントシーンでは一切登場しないという扱いなのがこのバランスの悪さの印象に拍車をかけている。
//女性がいること自体は問題ではないので、内容を変更しました。
//↑賛否両論はあるだろうから場所を移して復活
-味方の女性も少ないが、敵側に至っては女性が皆無。
--今まで『龍が如く』の女性の敵や女悪党は桐生やその他主人公が「女を殴る趣味はない」と言って見逃されており((当人の改心が描かれたり警察に出頭するケースも無くも無いが、反省も制裁も無いまま無条件で見逃す事が多かった。))、悪事に対する制裁に性別で明らかな差があるとして不満が多かった。
---今回は味方に紗栄子とえりが登場したことで、女性の敵キャラも描かれると期待されたが、それは全くない。やはり敵は全員男性である。
--RPG化したとは言え、『龍が如く』の世界観でプレイヤー側の男性が女性を猛烈に殴る描写はやりにくいという事情もあるだろうが、かと言って女性キャラ同士の戦いの類も無い。
---『0』の「キャットファイト」や『極』の「メスキング」と、過去にも女性同士のガチのバトル描写も無かった訳ではない。本作でなら、ソンヒと紗栄子の「女の戦い」などはあっても良さそうなものだが。
--しかも、サブストーリーでは募金詐欺をやっていた女が以前の女悪党達と同じように見逃されているため、モヤモヤしがちである。一応、以前の女の敵と違い最後は改心して募金を手伝っている描写があるので救いはあるが…。
&bold(){本編の横浜ダンジョンが長い}
-物語の中盤で春日達は横浜のダンジョンに潜ることとなるが、このダンジョンが長く、1時間から2時間程度かかる。その時間常にバトルだけやってもストレスが溜まり、ダレやすい。
&bold(){問題かは微妙だが、やや突っ込まれる部分}
#region(ネタバレ注意)
''近江連合''
-近江連合先代の墓が関東と思われる場所にある。普通は関西にあるものではないだろうか?
--春日は熊本の刑務所に服役しているのがムービー中に明かされている。春日が殺したとされる被害者の墓もなぜか近江連合先代の墓と同じ場所にあり、そこでのひと悶着の後神室町に戻ってくる際に高速道路を走っている描写があるが、それならばその2つの墓は一体何処にあるのかという疑問が残る。
--熊本から高速道路で神室町に帰還する際、関西にある近江連合先代の墓に寄っているのであればある程度説明がつくが、春日は殺したとされる東城会直系の組員の墓にしか用がないので矛盾している。
---そもそも事件が起きたのも春日が出頭したのも神室町であるのに、春日が熊本に移送された理由が謎である。
-近江連合八代目については相変わらず謎のまま。一応『5』を踏まえてか病状が安定して跡目争いと縁が薄いことは明かされている。
--八代目最有力の渡瀬は若頭のままという点も違和感はある。
''荒川真澄''
-本作初登場のキャラ((『ONLINE』にも登場するが設定は別物。))で、春日の憧れる男の中の男。
-本当の彼は春日が昔から憧れていた通りの男気ある極道から変わらず、期間が長く難しい任務を見事やりこなした上に、何も知らない春日を撃ったと見せかけ異人町に遠ざけて、結果的に事態の改善に貢献しているなど、本作で荒川真澄の傑物ぶりの説得力は十分に表現できている。
--だからこそ、こんな有能な傑物が時系列的に『6』の後までたかだか三次団体の組長ごときに収まってた設定はやや苦しいという意見もある。『3』~『6』の東城会のゴタゴタと有能な人材の少なさ故起きた問題を知っているプレイヤーには特にそう感じるだろう。これに関しては、続編の『8』でその理由らしき行動が描かれている。~
「''(過去作の)あの時に荒川のおやっさんがいてくれれば何とかなったんじゃないか?''」と(ネタで)言われるレベル。
//ただのネタバレを削除
-一方で春日に身代わり出頭を頼んだ組員殺しが真犯人である真斗は犯行を見られておらず、迎えに呼んだ沢城が来るまで死体も見られてないわけだから荒川組の死体処理方法である異人町のホームレスに任せてしまえば発覚を防げたであろうはずなのにわざわざ死体を発見させて警察沙汰にする必要性がないという疑問点も出てくる。
''桐生一馬''
-本作では『6』の様な何がしたいのか不明な老害行動は鳴りを潜め、前主人公として要所要所でバトル・メンタルの両面で春日のピンチを救い導く「伝説の極道」らしい威厳ある振る舞いは概ね高評価。
--しかし、桐生は『6』のラストにて仲間達の無事と引き換えに、自らの死を偽装してまで国のある極秘事項を守るという立場になっている。にも拘らず近江連合の本部にて近江幹部が大勢いる中で特に意味もなく堂々と素顔を晒すという暴挙をやらかしている。
--その場にいた堂島大吾や真島・冴島には当然生存がバレる羽目となった。もっともこの時の彼らの反応からして、元東条会のメンバーは桐生の死を信じていなかったようだ。
また、桐生がここに姿を現した理由は『外伝』で明かされており、そちらをプレイしたユーザーからは後付であるが納得されている。
--「俺は大切なものと引き換えに無であることを受け入れた人間だ。素性を明かす訳にはいかない」として終始春日に名乗らないままではあるが、それが通じるのは直接の面識どころか長い刑務所暮らしで世間の事情を全く知らない春日とヤクザ界隈に疎い一行相手だけである。
-桐生はメインストーリーにもかかわってくるにもかかわらず、本作での桐生の現状は上記の通り『6』をプレイしていないと分かり辛い部分があり、桐生がらみの流れは過去作を知っているともっと楽しめるというより、『6』のプレイを前提とした節がある。
//付け加えるべきかは分からないけど、ハン・ジュンギ相手に影武者かどうか聞き出そうとするなど素性を隠す気があるとは思えない会話も存在する。
#endregion
&bold(){本編後半の部分の問題点}
#region(ネタバレ注意)
//&bold(){荒川の銃弾}
//-序盤で春日が荒川に受けた銃弾は心臓を外して奇跡的に致命傷を逃れたが、後半でこれは東城会への裏切りを装う荒川が近江連合幹部面々の前で春日を逃がす為の故意的なものだったことが明かされる。
//--恐らく『4』でゴム弾の連発のシナリオに批判的なことを受けたので、実弾を使用したシナリオになっていると思われる。
//---だがそうすると、''荒川は春日の心臓部に近いながら、死亡を逃れる部分を射撃した''ということになるが、かなりの狙撃技術がいることになり少々強引ともとれる。実際春日を助けたナンバが「いつ死んでもおかしくなかった」と度々口にするくらいにはギリギリだった模様。
//--一応、荒川は「殺しの荒川」の異名があるほどの武闘派で、射撃の技術も十分備えている人物である。また荒川自身も絶対助けられるとは限らないある種の賭けだった事を口にしているが、いくら射撃に自信のある人間でも心臓部分に当てて、生存させる、というのはご都合主義過ぎるという意見も
//↑物語の重要な部分のネタバレなのでCO。作中で分の悪い賭けだったことが説明されているのなら問題とはいえない。
//-&bold(){小笠原 肇}
//--ブリーチジャパンの現代表である。黒幕の命を受けて異人三による「肉の壁」取り崩しを計るが、春日たちに返り討ちにされる。
//--その後、''春日たちに対した脅しもかけられていないのにペラペラと身内の秘密を喋ってしまう。''
//--『JUDGE EYES』で同じような場面があり、尋問相手を下着一枚という屈辱的な格好にして、精神的に追い詰めるという説得力のある場面があったためより違和感を覚える。
//--ただ近くに自分が壊滅に追い込んだマフィアがいて秘密の自白を拒み続けると普通に拷問されるような状況だったので青木を信頼しきっていたからこそさっさと秘密をペラペラ喋ったものだと考えられる。
//小笠原 肇についてはまるっと削除。大した脅しもかけられていないのに、とあったが春日がまず散々ぶん殴ると脅している上、ハン・ジュンギによって爪を剥ぐなどのさらに陰惨な拷問をちらつかされており、十分すぎるほど脅迫されている。
//いや、それが十分じゃないでしょ。言葉だけでビビってペラペラ喋るって裏社会に関わりがあるのに、根性が無さ過ぎだし、後で裏切って報復されることも考えてないとかマフィア舐め過ぎでしょ。
//小笠原 肇についてはまるっと削除。大した脅しもかけられていないのに、とあったが春日がまず散々ぶん殴ると脅している上、ハン・ジュンギによって爪を剥ぐなどのさらに陰惨な拷問をちらつかされており、十分すぎるほど脅迫されている。小笠原は少なくともハン・ジュンギがコミジュルのメンバーであることやコミジュルの所業は知っているはずだし、春日についても近江連合を引き入れてまで妨害しても止められない人物であると分かっているので、十分な脅迫力がある。小笠原自身は青木の権力で近江連合を使ってはいるが自身は裏社会の人間と言うほど荒事に慣れてる訳でもない。拷問どころか殴り合いの喧嘩すらしたことの無い可能性がある人物があそこで黙秘を貫いたらその方が不自然。
//裏社会に慣れていなくてもマフィアの報復の危険性なんて一常識で分かること。そもそも春日やハンに脅されたことがどうしても近江連合や青木にやられないと思っているのか。小笠原は一応「頭が良い」という設定であるのに、全く予想できないキャラになっている。黙秘を貫くんじゃなくて、黙秘を全くしようとしないから不自然。後一々消さないこと
//頭の良しあしよりもメンタルの問題だろう。目の前で拷問ちらつかされてプレッシャーかけられたらいくら頭良くても耐えられないし、青木も近江連合も味方と認識してたらそこまではされないとバイアスもかかる。てか自分が同じ状況に立たされて黙秘できる自信あるの?
//そもそもマフィアの危険性を分かってるなら目の前にいるコミジュル幹部の危険性も分かるだろっていう
//履歴が流れるからこれ以上はスレでやってくれ
&bold(){ミラーフェイス}
-獄中の沢城を口封じするために石尾田が雇った中国系の殺し屋。変幻自在の変装能力を持ち、自身の姿や声を成り済ました人物と全く同じ姿に変える事が出来るという能力を持つ。
--だが、その変装能力は監視カメラをごまかせるとかいうレベルではなく、足立に化けて襲い掛かってきた際には長らく同行していた春日たちが目前で見ても全く見分けがつかない、というトンデモレベル。
---現役なら星野が殺害された現場に居合わせ犯人逮捕の功労者として沢城に近づくのも容易であろうが、実際は既に懲戒免職処分を受け警察関係者でもないためどうやって拘留されてるターゲットまで近づくのかという根本的な疑問も出てくる。
//--『龍が如く』という''現実に限りなく近い日本を舞台にした世界観で、そんな変装技術だけで瓜二つな擬態ができるというキャラクター設定が不自然でリアリティがない''、と批判される。%%ルパン三世や怪盗キッドじゃあるまいし。%%
--シリーズ過去作にも顔が同じキャラというのは居たが、そのようなキャラは双子の兄弟だったり、整形や変装などリアルな擬態方法であったため、変装技術だけで瓜二つな擬態ができるというのは『龍が如く』の世界観で考えても違和感のある設定となっている。
--本作におけるハン・ジュンギの正体が本人そっくりに整形された影武者という設定もこのキャラへの批判に拍車をかけている。
//理由を述べずに消さないで下さい
//再び行われた場合は管理人に通報致します
//--また、暗殺作戦に失敗して黒幕に消されそうになるも実は春日達に助け出されており、終盤で自分を使い捨てにしようとした黒幕に愛想を尽かし春日達に協力するという重要な流れがあるが、''その場面が来るまで「実は助けられてた」「実は協力していた」という描写が匂わせ含めて一切無く''、本作の肝となる重要な場面にもかかわらずご都合主義感が強すぎるという意見もある。
//&bold(){久米颯太}
//-序盤から登場しブリーチジャパン及び青木への妄執に囚われたブリーチジャパンの暗部を象徴する人間性でプレイヤー及び春日らから煙たがられていた存在だった。
//--だが、劇中で明確な戦闘描写が一度しかなかったことや物語の最終版にて青木を刺殺し尚且つその制裁を受けた描写が本編の最後まで確認出来ないことからファンの間では「次回作があったら報いを受けてほしい」と非難の的となっている。
//--ただ春日に目撃されている上、犯行場所も監視カメラが設置されているだろう場所。しかもそれまで衆議院選挙に出馬しており多くの人々に顔を知られている彼に逃げ場など無いため、おそらくすぐに逮捕されたと考えられる。
//--ただ、青木は久米のことを「使えない」と扱き下ろし捨て駒扱いしており、「最後に捨て駒に命を奪われる」という皮肉めいたものになっており「自業自得」との声もある。
//--ちなみに、この時期のストーリーの状況的に久米は当選発表会場の横浜にいるはずであり、青木の正体が暴露されて殺害を決意しかつ神室町のコインロッカー前にいるのを見つけて刺殺するのはかなり無理がある展開であると言える。
//---だが同時に誰かの差し金、または本人を装った者の犯行である可能性も考えられる結末となっている。この辺りをどう解釈するかはプレイヤー次第といった所だが、いずれにせよどんでん返しのための描写不足は否めないところではある。
//掲示板で不要論があるためCO。
//&bold(){沢城丈}
//-沢城は一連の事件の主犯のひとりとして捕まり終身刑となる。だが、現代の日本の刑罰には''終身刑が無い((一応、終身刑に相当する刑罰としては無期懲役があるが、無期懲役は30~40年程で仮釈放される(確率はかなり低いが)。))。''
//--『4』における回想の冴島と真島の会話において「下手すりゃ無期懲…死刑だってあり得る」との台詞があるので、無期懲役のことを「終身刑」と言っただけかもしれないが、行ってきた罪状を考慮しても死刑でも何らおかしくなく、特に終身刑である必要性は感じられないとの声がある。
//---もっとも、元極道の沢城が仮釈放を認められる可能性は皆無であり、年齢的にももはや終身刑同然であるが((続編『8』のトレーラーでは既にシャバに出た沢城が描かれているが、おそらくは非合法な手段での釈放と思われる。))。
//↑ネタバレでしかない上に問題というより解釈を述べているだけになっているのでCO。
&bold(){荒川真斗(青木遼)}
-序盤では貢いでいたキャバ嬢に捨てられたヤクザのおぼっちゃん、といった情けない印象のみを残して一度物語から退場するが、春日が収監されている期間にブリーチジャパンを設立し(非合法な手を使いながら)都知事にまで登り詰めていた事実が中盤に判明する。
--さらに終盤では時の首相すら手玉に取り、日本のトップに手が届く程の才覚を見せる。後ろ盾の存在や自身の努力があったとはいえ、流石に無理がある展開と言わざるを得ない。序盤に勉学や世渡り等に優れていた描写がこれといって存在しないため、余計違和感を覚えやすい。
//---また都知事と民自党の幹事長を兼任したことに関しても「余りにも非現実的過ぎる」といった意見も少なくない。
//&bold(){春日一番}
//-ラスボスとなる真斗を追い詰めて破滅させどうするのかと思いきや「罪を償ってまた一から出直そう」と何度もすすめるが、この時の真斗はネットに自分の本性を全世界にばら撒かれもう表の世界に出られない状態になっている。かといって裏の世界になるとしても近江連合が解散しているので裏の世界にも住めないという四面楚歌の状態である。そんな状態にもかかわらず一からやり直そうと泣きついてくる春日に不快感を抱いたプレイヤーは少なくなく春日は何がしたいんだ?となったファンが多い。
//その前に「罪を償って」って言ってるんだから、かつての自分と同じように警察に自首して刑務所で罪を償い出所したら一緒に一からやり直そうって意味では?
&bold(){実は生きていたと思われる人物の存在}
-柏木や劉は死亡を惜しまれる人気キャラであり、本作で生存しているかもしれないという可能性が出てきて、素直に喜ぶ声も多い。
--しかし、この2人が生きているということになると、「錦や峯など過去作において死亡したと思われていた人物も実は生きていた可能性が出てきてしまい複雑な気分になる」「本作や今後の作品でも死んだと思われたキャラが再登場する可能性があるため、劇中で死亡シーンがあっても感情移入できない」という弊害が生まれてしまった。
--一応、本作時点で確定していたわけではなくただのそっくりさんや双子((『3』で死亡したキャラの双子がいた。))という可能性もあった。特に後者の場合は本作に登場するハン・ジュンギと同様に影武者の可能性もあった((本作に登場するハン・ジュンギは劇中で『6』で死亡した本人そっくりに整形された影武者であることが明かされている。))。あくまでファンサービスの一環だろう。
//後の作品でほぼ確定した場合ってどう書くのが良いんですかね。
//---スピンオフの『クロヒョウ』で本来いないはずの秋山((時系列的に『5』に登場したスカイファイナンス蒼天堀支店の立ち上げ中。))が登場したことがあるので、そういったゲスト出演かもしれない。
//流石に「過去作で死んだはずのキャラが生きていた」と「時系列的に別の場所にいるキャラ」を同列に扱うのは不自然だと思います。
#endregion
&bold(){『JUDGE EYES』との矛盾}
-本作では東城会は2018年に神室町3K作戦で壊滅したことになっているが『JUDGE EYES』ではまだ存続しており、逆に近江連合が不在と矛盾が生じている。
--神室町には源田法律事務所や八神探偵事務所などは存在するものの、背景の違いも見つかっている。あくまでファンサービスで残しているだけであり、「世界観に繋がりはあるがストーリーは完全なパラレル」と考える者もいる。
---『JUDGE EYES』側の公式は事前のインタビューで「世界観は共通している」と告げてるがこちらは矛盾については一度も語っていないので謎は残ったままに。
***バトル
-評価できる点も確かにあるものの、これをメインとしていくにはまだまだ完成度が低い。
&bold(){テンポの悪さ}
-一般的なコマンド式RPGでは「味方のターン → 敵のターン」という流れであることが多いが、本作は地形と敵味方の位置取りといった要素があるため「移動 → 味方のターン → 移動 → 敵のターン」となっており、更に後述のように地形に引っかかったりと行動プログラムも最適化されているとは言えないため、''他のコマンド式RPGと比べると非常にテンポが悪い。''
--特に地形に引っかかった際は''いつまでもウロウロする → ハマり防止対策のワープが発動して攻撃…''といったことが頻発する。
--極技は移動無しで使えるが、それを覚えるのはレベルが上がる中盤から後半ばかりなので序盤の戦闘ではどうしても無駄な時間のロスが発生してしまう。
-複数攻撃の扱いづらさもテンポの悪さを助長している
--全体攻撃でない複数攻撃は序盤からでも多数あるが、「指定した敵1体とその周囲」や「自分と指定した敵1体を結ぶ直線状」など、敵の位置に依存するものばかりで、多数の敵を巻き込めるかどうかはどうしても運が絡む。
--一応敵は常に動くため待っていれば複数巻き込める位置関係になってくれる事もあるが、時間はかかる上、待っていても動いてくれない事も多々ある。
--開幕直後の固まっているところに打ち込むと巻き込みやすいが、それ以降は全体攻撃以外で狙って複数人を攻撃することは難しい。
-全体攻撃を使えばこれらの問題も解決するが、ほとんどが高レベルで覚えるものばかりで、どうしても序盤の戦闘が煩わしくなってしまう。
属性の偏り
-各メンバーの専用職はほとんどが打撃に偏っている((青龍刀を使う趙と、定規やカッターを使うえりのみ斬撃属性。銃弾に至っては通常攻撃に存在せず一部ジョブの極技にのみ存在する。))。その割に中盤以降になるとボスどころか強めの雑魚ですら打撃を含め物理攻撃全般に耐性を持ち、目に見えてダメージ効率が悪化していくため、扱える属性を調整するための転職を強要されてしまう。
-武器を強化すれば属性を付与できるが、こちらも「電撃弱点、他は耐性」という敵が多いため、結局は電撃属性の武器・極技を扱えるメンバーでしかまともなダメージを与えられなくなる。
-氷属性の極技が少なく、強力なものもあまりないため氷属性単独弱点の敵は倒すのに苦労する。
--終盤のボスの中ではよりにもよって桐生と冴島が該当するため、とにかくメンバーのHPに気を配りつつの長期戦を覚悟する必要がある。
ゲームオーバー条件の厳しさ
-今作は主人公の春日が倒れると即ゲームオーバーとなるため紗栄子やナンバの蘇生技が春日には使用できず、群雄劇の本作と合わないと評されている。
-これらの蘇生技が主人公死亡時に回数制限付きで自動発動するなどの手段はあったはずだが…。それなりにレベルを上げていても、集中攻撃をくらったり範囲攻撃に巻き込まれるなどで事故ることも多い。
-HPが0になったときに一度だけ一定値で耐える極技をかなり早い段階で覚えるのでそれを使えば事故自体は減るが、そのせいで主力である春日が一手遅れてしまう。
--この仕様が最も大きく響くのが前述の真島・冴島戦。特に冴島が参加した直後は上記の極技を使わないと瞬殺される危険が常に付きまとうことになる。
見栄えの問題
-ボスとの戦闘は基本的に一対多となるため、一方的な虐めやリンチのように見える部分もある。
-一部のボスキャラについてはそれだけの数がいないと勝てないという意味合いではあるが、現代日本という舞台ゆえに気になってしまうものもいる。やっていること自体は他のRPGと変わらないのだが…。
//-タイマンとなるボス戦も、正直派手な演出に見合っていないうえ、テンポの悪さのせいでアクション時代と比べると爽快感は今ひとつ物足りない。
--そもそもRPG的な戦闘時の演出のせいで盛り上がりに欠ける部分もある。ボス戦ではその分QTEなどで補ってはいるが…。
MP回復手段の少なさ
-前述の通り、耐性持ちが多く雑魚の多さもあって戦闘のテンポが悪いため、範囲技や属性技で一気に倒そうにもMPがすぐに枯渇してしまう。さらに所持できるアイテムの数もかなり限られているため、MP回復手段も枯渇しがち。
-開発もそれがわかっていたのか一部のダンジョンでは道中にアイテムボックスを設置しており、あらかじめボックスに入れておいた回復アイテムを補給することは可能。
バカゲー技、武器の多さ
-以前からだがバカゲー要素である武器や技が増加してしまった。その分、シリアスな技が少なくなっている。ボス戦で煎餅で攻撃したり、傘で攻撃したりということが起こり、盛り上がりに欠けてしまう。
-デリバリーヘルプも演出的に封印しようとしてもボスが硬いため難しい。
-一部戦闘はジョブに関係なく上半身裸になってしまう。それはいいのだが、この状態でバカゲー要素が強いジョブで戦闘すると見た目が酷いことになり戦闘が台無しになってしまう。
酔いの仕様変更
-今までと同様にアルコールを飲むと酔い状態になるが、操作が効きづらくなる代わりにヒートゲージがたまりやすくなるという形でメリットとデメリットが存在した今までと異なり、本作では純粋な状態異常となっている。特に最大のレベル3になると「泥酔」となり一定確率で敵味方区別なく勝手に攻撃するようになる。
-さらに店やアイテムによる酔いは他の状態異常と違って永続かつ強制付与((回復ポイントで回復しても消えず、無効系の装備をつけていても防げない。))で、治療するにはアイテムを使うか戦闘でレベルを下げていくしかない。治療できる極技もあるが、戦闘中しか使用できない。
--MPの回復量が大きいというメリットはあるものの普通の料理やノンアルコールドリンクで十分代用可能であり、デメリットと釣り合っていない。
-また、キャバクラや飲食店メニュー制覇のためには飲む必要があるので、飲む → 戦闘orアイテムで解除 → 飲食店で回復orアイテム補充…と余計な出費を強いられてしまう。
&bold(){エンカウント敵のレベル上昇}
-ある章からエンカウントの敵のレベルが上昇してしまう。それまでにある程度育てておかないと後からつらくなってくる。
--その結果バイトクエストの討伐依頼を残していると、その依頼の敵を退治できなくなってしまう。
--一応地下ダンジョンの敵は終盤も固定であるが、ダンジョンにいない他の弱い敵はもう出てくることはない。
***ゲーム
&bold(){RPGに慣れていないユーザーには手ごわい難易度}
-従来のシリーズでは純粋に物語を楽しみたい人の為に用意されていたイージーモードがなく、シナリオだけ楽しみたい人には面倒。
--春日が死亡するとゲームオーバーになり、''再挑戦すると所持金が半分になる。''前者は『女神転生』、後者は『ドラクエ』や『ポケモン』にありがち((ポケモンは勝利すると得られる金額に依存するシステムで、半分ではない。))のシステムだが、そもそも『龍が如く』ではそんなシステムは無く、普通にやり直しできたため、ただ難易度が上がっている。
---ATMに所持金を預ければ被害額は抑えられるが、異人町にはコンビニが2か所しかないうえにマップの南西と中心部のみで強敵が多い東部や北部にはないため、預けに行くのも一苦労。
--エリアごとにエンカウントする敵が異なるのだが、レベル差補正が強い今作では敵のレベルが高いエリアを序盤に探索するのが難しい。特に中華街エリア辺りは強敵が多く、しかもこのエリアにはゲームセンターがあるので序盤にゲームセンターのチャレンジ達成を目指してそこへ向かおうとしたプレイヤーが返り討ちにあうことに。
--RPGにしたのがシリーズの長期化によりアクションについていけないユーザーに対処するために簡易化するという物だったのだが、今度はRPGについていけないユーザーに厳しいものとなった。
--元々、『龍が如く』シリーズ自体は戦闘外を除けば縛りや高難易度をやらない限り、普通にクリアするだけだとゲームオーバー自体なりにくい。
--また決して理不尽というわけではなく、寄り道をすることで得られる強力無比な技やデリバリーヘルプ等の難易度を下げる要素は多数あり難しいながらも対処法は存在するのでこれらを駆使する事で対抗することが可能。
---加えて、本作における雑魚との通常エンカウント条件は「気づかれた状態で視界内に一定時間留まる」というものであり、気づかれてもすぐに視界から出れば戦闘にはならないので、過去のシリーズ作に比べバトルは回避しやすい。
//女神転生のような難易度の高いゲームに比べれば全然易しい方だし、7外伝ともそこまで変わった印象なかったので、過去最高難度というのは過剰かと。
//上述の過去作が簡単すぎたなどの記述もあり、難易度についての言及がとっちらかっているのでCO。戦闘に勝てないならレベルを上げればいいだけだしRPGに慣れていないプレイヤーがいきなり強敵に突っ込んで負けたら問題っていうのは流石に無理がある。
//レベルを上げたらバトルが簡単になる。またレベル上げ自体が苦痛とされるのに、そんなただレベルを上げろ、なんて反論通らない。そもそも龍が如く自体大人ユーザーが多くレベル上げの時間も取れないユーザーも多い。簡単過ぎるという批判もそもそもシナリオ重視でクリアさせることが目標であり、投げるような難易度設定なのは問題。てか難易度選択もないのに変わった印象ないは余りにもおかしい。そもそも比べるならポケモンなどのライトユーザー向けと比べるべき
&bold(){人間力}
-人間力を上げる手段は多いが、普通にプレイしても限界までは上げにくい。
--人間力を上げられるミニゲームとして資格学校と名画座があるが、すべてクリアしても限界どころか半分もいかない。
-過去作の達成目録に当たるバイトチャレンジの達成で人間力は上がるが、個々の上り幅は小さいものが多いため、限界まで上げるには地道にこなす必要がある。
--一応人間力が低くてもメインストーリーの攻略は可能だが、街の利用制限やジョブの開放、彼女イベントなどが起きない。
-救済要素として人間力を大きく上げるアイテムが存在するが、街中にランダムでドロップする、ミニゲームの高額報酬だったりと簡単には入手できない。
--一応「お洒落」だけはスカルプD、ツイストフレグランスで上げることができ、安価でショップ購入できる。
--これについてはDLCでアイテムを売りたいだけではという声も。
&bold(){神室町や蒼天掘がおまけ程度}
-異人町がメインに展開される代わりに神室町、蒼天掘には新規ミニゲームやサブストーリーがなくシナリオの都合上出した感が強い。一応、パーティーチャットはある。
-また、バイトチャレンジ報告を2つの街にも置いて欲しいという声もある。
--意地が悪いことにレスキュー終盤になると蒼天掘や神室町にしか出現しないスジモン討伐が1つずつしか受注ができず、達成したら報告のために異人町に戻り新たなチャレンジを受注し達成するために舞い戻るということが発生する。
&bold(){キャバクラ、女性攻略関係}
-本作のキャバクラはただ指名して商品を注文するだけと操作が簡略化されており味気ない。上記の通り仲間と行くのだから、仲間同士の掛け合いなども見てみたいという声もある。
-女性攻略はただ花をあげるだけで攻略中のイベント会話は何もない。過去の『龍が如く』や『JUDGE EYES』であった要素が簡素化されてしまった。
//--一応、仲間である紗栄子は絆ドラマが該当すると言えなくはないが…。
***その他
-ひき逃げ
--今までのシリーズでは発生しなかったひき逃げが今作では普通にされるようになった。ひき逃げされるとHPが100下がるので移動の際に気をつかう必要がある。
--もっとも本作で車が走っているのは今までのような繁華街の車道ではなく国道などの幹線道路であり、速度もそれなりに出しているはずなので、ぶつかられてノーダメージのほうがおかしいとも言える。
//そもそもひき逃げで裁かれないのはどうかとの意見もあるが…。
-金庫
--「開ける」「開けない」の選択肢がワンクッション置かれるのでやや面倒。
--一応金庫に敵が入っていることもあるが、選択肢に必要性が皆無。
--開ける際のボタンの反応が悪く、慣れないと何度も金庫に体当たりをかますことに。
-有料DLCが多くなった
--追加職業や上記のパラメーターアップアイテムなど有料DLCが多くなってしまった。追加職業の作りこみ自体は良いのだが、この影響で悪目立ちしているとも取れる。
-ドラゴンカート
--ドリフトの挙動が独特で、慣れないと曲がり切れず障害物にぶつかりやすい。
//--△ボタンでカメラワークを変えることで極端に難易度を落とせる。カメラワークを変えないでプレイすること自体が縛りプレイといっていい。
-カラオケ
--なぜかハン・ジュンギだけは持ち曲が無い。合いの手や客演はキッチリしてくれるだけにファンからは残念がられた。
--趙の持ち曲は春日の持ち曲と共通で、スコアランキングや選曲回数も区別されていない。
---「情熱的に合いの手」の譜面が8分音符の三連符(二拍三連符)や裏打ちなどによってトップクラスの難易度を誇り、さらに90点以上獲得がバイトクエストの達成条件でもあるので、実際のところ春日のバージョンは救済措置の意味合いが強い。
-ランダムアイテム、イベントの確率の低さ
--にぎにぎ娘達のイベントが極めて発生が低く設定されてあり、10回以上行き来しても出ないこともある。
-バイトクエスト
--エンカウント討伐が累計ではなく、依頼されてからの数となっており、依頼を受けないとクエストにチャレンジできない。
---一部の依頼に出るスジモンがストーリー進行でマップにほぼ出なくなったタイミングで含まれていたりするなど無駄に煩わしさが上がる部分もある。
--一度に受けられる依頼の数も少なく、報告できる場所が全体的にマップ西部に偏っているため、マップ東部で達成した場合には戻るのが面倒。
-BGM
--ボスの大半が固有BGMを持っていた『6』と比較すると少なめ。
--リザルトが出る関係上仕方がないとはいえ、アウトロ演出もなくなってしまった
-移動の煩わしさ
--移動の際は戦闘に参加するメンバーも同様に移動するが、わざわざ進行方向にいたり、画面外からいきなり出てくるなどして移動の邪魔になることが多い。ぶつかると相手は悲鳴を上げる上、こちらの移動が遮られることになるためあまり気分が良くない。
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**総評
''春日一番が主人公の新たなる『龍が如く』の誕生。''~
コマンドRPG化には発売前から賛否が割れていたが、『6』の批判から立て直し、春日一番とその仲間達の絆と成り上がりを描いた熱いシナリオは高評価。とくにナンバリングタイトルで評価の高い『0』を超えた''シリーズ最高傑作''との呼び声もある。~
RPG化したバトルについてはテンポの悪さ、ゲームバランスの悪さなどまだまだ改善の余地があるものの、全体的な完成度までが低いわけではなく、従来作から続いたアクションバトルのマンネリ化からの脱却や今までに無かった戦略性が備わったことで本作にハマるプレイヤーが続出するだけの魅力は備えている。~
ボリューム、システムの質の高さも評価されており、総合的に判断すれば十分良作の水準であり、その完成度の高さから本作は''「古参ファンからの再評価」「新規ファンの獲得」「海外人気の確立」「シリーズの復権」を同時に成し遂げてしまった。''~
発表時から発売直前にかけてかなり低かった前評判を全てひっくり返したその様は、正に本作のシナリオと同じ「''どん底からの成り上がり''」である。
ただのコマンドRPGと食わず嫌いをして敬遠するには惜しい要素を持ったゲームであり、久々の快作と話題性を呼んだのは伊達ではない完成度と言える。
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**余談
-初週売り上げは15万本とかなり低く、歴代シリーズ中では下から2番目。やはりRPGに変更したことや前評判の影響が強かったことが窺える。また、「龍が如く7」と検索したときの「ひどい」などのサジェストもその影響だと考えられる。
--ちなみに、1番低かったのは初代『龍が如く』の12万本。新しい取り組みは思う以上に伸びないようである。ただ、初の試みとしては悪くない数字で今後のストーリー次第で伸び代があるかもしれない。
-前評判を覆して見事にシナリオが高く評価され、2020年のゲーム大賞で優秀賞を獲得。『0』以来5年ぶりとなる。
-本作における仲間との熱いドラマは、漫画やアニメで人気の『[[ワンピース>ONE PIECEシリーズ]]』から着想を得ていると公式で明かされている。
-ストーリーにあるように春日は2001年から2019年まで獄中にいたため、歴代シリーズ作品((初代(2005年) ~『6』(2016年)の期間。))で起きた事件については一切知らず、主だったキャラとも面識がない。
--一応「東城会にいた片目の狂犬(真島)」の噂は知っていたが、これについてはそれ以前から伝説が語り継がれているのだから当然と言えば当然である。
-堂島大吾のデリバリーヘルプとして、過去作で死亡した風間新太郎・嶋野太・堂島宗兵(''大吾の父親'')が召喚されるが、その中には柏木が名実ともにはっきりと登場する。
--なお、他の故人は足元に靄がかかっているのに対し、彼にはその演出がなく、先述のことを合わせて生存説を補強している。
-『6』『極2』や『0』『極』で使った各スタイルを使って戦う桐生だが『6』『極2』のスタイルが本作では喧嘩スタイルとなっており『0』『極』『1』~『5』までの堂島の龍スタイルと区別されている。
--これまでの『龍が如く』シリーズでは『見参!』を除いてタイアップしていたドン・キホーテが登場しておらず、安く回復アイテムを調達することはできなくなった。
---激安価格の販売がRPG的にバランスを崩してしまうからではないかと思われる。
//コラボレーションの有無は、ゲームの出来とは無関係だと思われるので余談に移動。
-体験版配信時点までの本作の評価は非常に低く、実際にプレイしてみてもイマイチピンとこないという声が多かった。
--体験版ではシナリオが盛り上がろうとする前に終わってしまう((なお、製品版は体験版終了部分から少しするとシナリオが盛り上がるようになる。))、何かとシナリオに前科のある横山氏が関わっているという点も、前評判の悪かった一因だろう。
--しかし本作はやり込む程システムの魅力に気付けるゲーム性であることや、感情移入しやすいシナリオという2つの強みは、製品版でこそ感じ取れるものだったと言えるだろう。
-本作のRPGへ路線変更の賛否意見に関しては名越監督も「このシステムが受け入れられるかどうかを見届けたい。僕らは押し売りする気は無いですし、やっぱりアクションがあっての龍が如くスタジオ作品だよねという声が大きければ、その時はその時でまた戻したいと考えています」と表意を示しており、RPG化への変更についての賛否意見は耳に入っている。
--後のスピンオフ作品『LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶』の発表イベントで名越監督はRPGコマンドのシステムが好評だったと語っている。アクション面は『JUDGE EYES』に受け継がせたと公表していることから今後発売されるナンバリングタイトルはRPGで進める方針を定めた。
---なお、リメイクに関しては『極』『極2』は当時の最新作をベースにしたリメイクであり、『3』~『6』までを「極」としてリメイクする場合アクションのままかRPGになるかは長らく不明であったが2023年に発売された『[[維新!極>龍が如く 維新!#id_7f4b8508]]』がアクションだった為、恐らくジャンル変更なしでリメイクされる可能性が高い。
-本シリーズは海外ではこれまで『Yakuza』のナンバリングタイトルで発売されていたが、本作の海外版は『龍が如く』の英訳をサブタイトルとした『''Yakuza: Like a Dragon''』のタイトルで、XSX/One/PS4/Win版が2020年11月10日に発売された((ちなみに、この日はXSXの発売日である為、海外で本作はXSXのローンチタイトルとなっている。))。
--ちなみに戦闘メニューは日本語では「極技・その他・防御・攻撃」だったものが、英語だと「COLOR(blue){''S''}kills・COLOR(blue){''E''}tc.・COLOR(blue){''G''}uard・COLOR(blue){''A''}ttack」となっており、頭文字を取ると「COLOR(blue){''SEGA''}」になるように工夫されている。
--当初「Etc.」は「More」となる予定だったが、ローカライズ会社ハチノヨンの共同設立者であるJohn Ricciardi氏からの[[Twitterでの指摘>https://automaton-media.com/articles/newsjp/20200805-132729/]]により頭文字がSEGAとなるように変更された。
--アップデートによりテキストの日本語にも対応しており「インターナショナル」版として起動する。特にPS4版は後述する日本版が発売されていないので唯一日本人がPS4で「インターナショナル」版をプレイしトロフィーを獲得できる方法となる。
//--2021年2月26日に『龍が如く7 光と闇の行方 インターナショナル』のタイトルで、日本でもXSX/Win10/Steam版が発売された((当初は2月25日に配信開始のはずだったがセガ側のミスで「日本語でプレイできない不具合」が発生。更に日本のSteamページは「購入画面が表示されない」というお間抜けなトラブルにより、全ストアにて「1日遅れの日本版発売」となった。))。
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**その後の展開
-2021年10月にシリーズの総合監督である名越稔洋氏がセガを退社し、シリーズのプロデューサーを務めていた横山昌義氏がスタジオの代表及びシリーズ制作総指揮に就任することが公式サイトで発表された([[参照>https://ryu-ga-gotoku.com/studio/jp/]])。
--同時に、春日一番のその後を描く次回作『[[龍が如く8]]((発表の際、海外でのタイトルは『Like a Dragon 8』とされていたが、後に『Like a Dragon: Infinite Wealth』に変更された。))』を新体制となる「龍が如くスタジオ」が開発中であることが言及された。
-その後、2022年9月に''春日一番と桐生一馬の両方が主人公''であることが明かされたが、同時に春日がメイン扱いになることが公式で明言されている。
--また、2023年6月の公式生放送にて日本版は副題がないことが判明し、同年9月には発売日の発表と同時に''舞台がシリーズ初の海外となるハワイのホノルル''であることも明かされた。
--過去作の人気キャラが復活するなど''シリーズ集大成''となっている一方、ジャンルは本作と同じくコマンドRPGで桐生をRPGのキャラとして動かせる初の作品ともなっている。
---対応機種はPS5/XSX/PS4/One/Winで、2024年1月26日に発売された。
-さらに、本作における桐生サイドの物語を描いた『[[龍が如く7外伝 名を消した男]]』も2023年11月9日に発売された。
--対応機種は『8』と同様PS5/XSX/PS4/One/Win。こちらのジャンルは本作とは異なり、旧来のアクションアドベンチャーとなっている。
----
*龍が如く7 光と闇の行方 インターナショナル
【りゅうがごとくせぶん ひかりとやみのゆくえ いんたーなしょなる】
|対応機種|Xbox One&br;Xbox Series X/S&br;Windows(Microsoft Store/Steam)&br;プレイステーション5|&amazon(B08PQ4CP1X)|
|発売日|【MS Store】2021年2月25日&br;【Steam】2021年2月26日((日本語パッチ対応日。))&br;【PS5】2021年3月2日|~|
|定価(税込)|通常版:6,589円&br;ヒーローエディション:7,689円&br;レジェンダリーヒーローエディション:9,889円|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[龍が如くシリーズ]]''|
※共通項目は省略
----
~
#center(){{
&big(){''人生は冒険だ''}
}}
~
----
**概要(インターナショナル)
上記の『龍が如く7 光と闇の行方』を海外向けの仕様にして販売した『Yakuza: Like a Dragon』を日本のPS5/XSX/One/Win向けに逆輸入した作品。
----
**変更点・評価点(インターナショナル)
-『龍が如く』シリーズでは海外版『1』以来の英語音声に対応((雑魚敵など、一部は日本語音声のまま))。リップシンクも合わせられており、違和感の無い出来になっている。
--英語音声でしか遊べないわけではなく、ゲーム初回起動時や設定で日本語音声と英語音声の2つから選べる。
--英語音声+日本語UIにもできるため、英語音声へのローカライズがどうなっているか確認したい方は是非。
#region(リップシンクの違いも確認できる日本語音声と英語音声の比較動画)
#video(https://www.youtube.com/watch?v=XAXFKiVjG7c)
#endregion
-一部DLCが最初から収録済
--「限界拡張マスターズキット」と「プレミアム衣装セット」が最初から収録されており、衣装はハローワークで転職できる時点で変更可能。
--PS5版は無料DLCである「パチスロ・4機種無料追加パック」も最初から収録している。
-PS5/XSX版は解像度とfpsの向上とロード時間が短縮されている。
--これはインターナショナル版の特徴というより、ゲーム機本体の性能によるものだが。
--One版のグラフィック・ロード時間はPS4版と同程度。
-Win版はこれまで同様手持ちのPCスペックに依存するが、フレームレート無制限対応((ただし、一部のプリレンダリグしているカットシーンでは強制的に30fpsに固定される。))、モニターのリフレッシュレート設定可能((いわゆるゲーミングモニターを使っている人向けの設定。使用しているモニタに依存するが最大で200Hzまで設定可能。))、5K解像度対応、マルチモニタ対応、ウルトラワイドモニター対応、FOV調整可能等と言った違いがある。
--また、今作に関しては「インターナショナル版の移植」なので主題歌である『一番歌』は差し替えが無くそのまま。
-その他、PS4版における「プレミアム・マスターズパック」DLCで追加されるトロフィーのほとんどが削除されている。
-バイトクエスト「チャレンジ」のプレイスポット項目も一部変更されパチスロのメダル獲得、ゲームセンターのバーチャファイター以外のハイスコア更新が削除されコンプリートの難易度が下がっている。バトル項目に新たに蒼天堀と神室町で規定数の敵を撃破するチャレンジが追加された。
----
**問題点(インターナショナル)
//-PS4版を買ったユーザーに対するフォローが皆無
//--PS4版からPS5版へのアップグレードやセーブデータの引き継ぎができるわけでもなく、かといってPS4版にインターナショナル版と同様のアップデートがされたわけでもない。
//↑そもそも廉価版のようなものでありPS4版をプレイした人が買うことを想定していないと思われる。
-追加要素などは特にない
--問題とされた戦闘バランスなどの改善も一切変更なく、本作の追加要素は主に英語音声と上位機種によるパフォーマンスの向上なので、PS4版をプレイしたユーザーがわざわざ買うようなものではない。
-プラチナトロフィーの難易度が上昇
--DLCとして販売していた「龍が如く7 限界拡張マスターズキット」がインターナショナルでは同封されているのだが、最難関ダンジョン「スーパー・ファイナルミレニアムタワー」のクリアがゴールドトロフィーとして登録されている。この「スーパー・ファイナルミレニアムタワー」は非常に難易度が高く、BaseLv99、JobLv99では歯が立たない((各JobのJobLvを50~99まで上げてステータス底上げ必須。))ため、クリア後に何十時間ものLv上げの苦行が必要になる。
--ちなみに、PS4版ではDLCのトロフィーは別枠だった。
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**総評(インターナショナル)
率直に言ってしまうと次世代機/PCへの移植版という感じであり、一部DLCが収録済の完全版/廉価版という扱い。~
PS4版からの変化は英語音声と上位機種によるパフォーマンスの向上のみであり、PS4版を持っているユーザーがわざわざ買い直すほどの魅力は無い。~
しかし特に劣化している部分もないため、PS4版をプレイしたことがない新規ユーザーにはおすすめである。
#contents
----
*龍が如く7 光と闇の行方
【りゅうがごとくせぶん ひかりとやみのゆくえ】
|ジャンル|ドラマティックRPG|&amazon(B07X61KJ8Y)|
|対応機種|プレイステーション4|~|
|発売元|セガゲームス|~|
|開発元|セガゲームス(龍が如くスタジオ)|~|
|発売日|2020年1月16日|~|
|定価|9,229円|~|
|レーティング|CERO:D(17才以上対象)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|新主人公「''春日一番''」の熱いキャラクター性&br()バトルはまさかの''コマンドRPG''へ路線変更&br()王道に忠実な胸を打つ熱く切ないストーリー&br()前評判の悪さを覆す発売後の評価の高さ|~|
|>|>|CENTER:''[[龍が如くシリーズ]]''|
----
~
#center(){{
&big(){''どうせなら、どん底から這い上がれ!''}
}}
~
----
**概要
極道の世界を描くアクションアドベンチャー『龍が如く』シリーズのナンバリング第7作。~
バトルシステムが大きく変わり、今での喧嘩アクションから''ターン制RPG型''に変更されたことが特徴となっている。~
また主人公は「''桐生一馬''」から『龍が如く ONLINE』のメインキャラ「''春日一番''」に交代となった((ただし、『ONLINE』とは導入部こそ同じだが、物語は大きく違うパラレルな関係となっている。これはどちらがシリーズの正史という訳ではなく、どちらもそれぞれの世界の正史であるという。))。~
春日が『[[ドラゴンクエスト]]』シリーズのファンという設定で本作にも名称そのままで登場している。~
生みの親である堀井雄二氏とスクウェア・エニックスにはもちろん許可を得ている。~
また、『ONLINE』からカムロップがゲスト出演している。
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**ストーリー
>新世紀到来に沸く2001年1月1日。~
関東最大の極道組織「東城会」の三次団体「荒川組」に所属する「春日一番」は、実の親のように慕う組長の荒川真澄から若頭の沢城丈が犯した罪を被るよう頼まれ、尊敬する荒川の為に身代わりの出頭を決意する。
>
>時は経ち、2019年。服役していた春日は問題行為を起こしたために3年延長された懲役18年((ちなみに桐生は懲役10年であったため、桐生の2倍近く服役していたことになる。))という厳しい刑務所生活を送りながらもついに出所する。~
だが、彼を出迎えたのは仲間や荒川ではなく、神奈川県警の刑事を名乗る足立という男だけであった。~
足立と共に自分が殺した(ことになっている)男の墓を訪れるが、そこで敵対しているはずの関西最大の極道組織「近江連合」の墓参りを行う荒川を目撃してしまう。~
己が見たものが信じられず、足立の制止を振り切り神室町へ帰る春日であったが、神室町は警察と東京都知事「青木遼」の施策「神室町3K作戦」によって東城会が崩壊し、警察と近江連合に完全支配されていた。~
そしてこの状況を招いたのが東城会を裏切り近江連合若頭代行に収まった荒川であることを知った春日は、もう一度荒川に直接会って真相を確かめようと決意する。~
別の目的で荒川を追っていた足立の誘いに改めて乗り、協力して荒川が会食を行っている料理店に侵入して荒川の前に立つ事に成功するも、話を聞く前に銃で撃たれてしまう。~
何とか意識を取り戻した春日が目覚めた場所は、「どん底の街」と呼ばれる横浜の「伊勢佐木異人町」であった。そこで春日は自分を治療したホームレスのナンバから横浜の現状―――横浜最大の極道組織「横浜星龍会」・裏の中華街を仕切る「横浜琉氓(ハンピンリュウマン)」・コリアン街を根城にする「コミジュル」という「異人三((童謡『赤い靴』の歌詞、「異人さん(外国人)」に掛けている。))」と呼ばれる日中韓三大組織の微妙なバランスの上に成り立つ火薬庫であり、それゆえに関東で唯一近江連合の手が及んでいない―――を教えられる。~
結果的に近江連合の目から逃れることに成功した春日は、ナンバとともに再起の一歩を踏み出す。
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**新要素・特徴
***マップ
-今回の舞台は初登場となる横浜の「''伊勢佐木異人町''」をメインに、過去作に登場した東京の「神室町」と、大阪の「蒼天掘」を加えた三都市となる。
--伊勢佐木異人町は名前通り現実の横浜市伊勢佐木町をモデルにしている。ただし区別のためか「伊勢佐木異人町」が正式名、略称が「異人町」となっており、「伊勢佐木町」と呼ばれることはない。
--また、神室町には序盤に探索する2000年版と出所後に探索する2019年版の2種類が存在する。
***バトル
-&bold(){ライブコマンドRPGバトル}
--従来の喧嘩アクションとターン制RPGコマンドシステムが融合した本作のバトルの肝となるシステム。
--RPGでありながら、街中にある全ての物が一瞬も止まることがなく、リアルタイムで展開される。同時に、街の状況や敵との立ち位置が戦闘に大きく影響する。
---例えば、自身とターゲットの間にほかの敵がいた場合、攻撃を妨害される((通常攻撃のみ。極技使用時は妨害されない。))。パイロンや自転車など過去作で言うオブジェクト武器があるとそれを用いて攻撃する。
---逆に、自身と敵の立ち位置を判断して的確なコマンドを選択すれば、ターゲット周辺の敵を巻き込む攻撃が使える。
---車道近くのバトルでは、敵を攻撃でふっ飛ばし、走行中の車にぶつけることも可能。車にぶつけられれば大ダメージを与えられる。
--パーティは最大4人編成、残りは控えとなる。戦闘中も入れ替え可能だが、入れ替わったメンバーは1ターン待機となる。
-&bold(){デリバリーヘルプ}
--スマホから助っ人を呼び出すシステム。所持金を消費して使用する事で強力な技でバトルを援助する。効果もダメージから状態異常付与、味方の回復など様々。キャストはストーリーの進行やサブストーリーのクリアによって追加される。
---『[[FF>ファイナルファンタジーシリーズ]]』でいうところの''召喚獣''に相当する。
--同じキャストを続けて呼び出すことは出来ない、キャストによってターゲットや時間帯に制限がある、スマホの電波が届かない場所では呼び出せない、春日以外は呼び出せないといったデメリットも存在する。
--呼び出す際の費用は初回のみ無料であるが、その後は有料。もちろん強い助っ人の分だけ費用は高い。
-&bold(){ハローワーク}
--ドラクエの転職を現代版に変換させた施設。ここでパーティーメンバーの転職ができる。内容も機動隊員や料理人、ダンサーや占い師など多岐に渡る。%%ハローワークなのに自由業が幾つかあるとかは禁句。%%
--職業にもレベルにあたるランクがあり、上がるごとに新しい極技を覚えたり基礎ステータスが上昇する。
--極技は基本その職業専用だが、いくつかは別の職業に転職しても使えるので、その分戦闘での選択肢の幅が広がる。
--ちなみに上記の料理人やダンサーは男性用の職業だが、女性用の職業もアイドル・キャバ嬢・ナイトクイーン(いわゆる''SM嬢'')などカタギと言い切れないものが多い。
-&bold(){地下ダンジョン}
--横浜と神室町の地下にあるダンジョン。いわゆる稼ぎ場。初回はシナリオで攻略することになるが、クリア後も自由に挑戦可能。
-&bold(){蒼天堀バトルアリーナ}
--大阪の旧ドン・キホーテ((今回はタイアップしていないため名前が異なる。))の場所に建設された強敵だらけのタワー。
--レベル上げに使えるほか、最強武器作成の素材はここで集めることになる。
//逆だ逆。それだと名前が同じになっちまう。
***ゲームシステム
-&bold(){人間力}
--春日に情熱・メンタル・陽気・優しさ・知性・お洒落のパラメーターがあり、本編やサブ要素の行動で上がる。
--バトルでは状態異常耐性や一部極技の効果に、探索ではカジノ・賭場の開放や社員のスカウト等に影響する。
-&bold(){絆レベル}
--仲間との絆レベルを上げるとドラマが見られるようになる。また、レベルを上げることで他の職業にもつけるようになるほか、控えに回した時の経験値補正が緩和される。
-&bold(){浪漫製作所}
--本作の武器製作、改造を行う場所。設備投資を行うことでより強力な武器への改造がアンロックされていく。
-&bold(){バイトクエスト}
--本作の達成目録。バイトクエストはエンカウントキャラの討伐、アイテムの納品などがある。クリアして報告すると報酬がもらえる。
-&bold(){植物栽培}
--街のあらゆる所で栽培できて、時間が経てば採集できる。栄養剤を使うことで収穫までの時間の短縮、収穫量を増やすことが出来る。
-&bold(){パーティーチャット・宴会トーク}
--仲間で特定の物を食べたり、特定の場所に行くとトークが聞ける。ちょっとした蘊蓄はもちろん、バカ話だらけで笑える物が多い。
-&bold(){金庫}
--金と銀の金庫があり、街中で設置されている。開けるとアイテムが入手できる。
-&bold(){ATM}
--コンビニに設置してあり、所持金の預入れ・引き出しができる。
--本作では街中でのエンカウントバトルに負けると所持金が半減するため、こまめに預けて所持金を減らしておくと被害額を抑えられる。
-&bold(){東城会代紋集め}
--街で拾える収集アイテム。代紋を集めてカムロップに渡すことでアイテムと交換してくれる。
-&bold(){いい物サーチ}
--街で拾える収集方法。ゴミや自販機の下などで探せる。序盤の金策に役立つ。
-&bold(){スジモン図鑑}
--%%[[ポケモン>ポケットモンスターシリーズ]]%%スジモン博士から図解集めを依頼されて、エンカウントキャラやボスを倒すと登録される。弱点属性などを見返せるので、ボスとの再戦やバトルアリーナなどで有利になる。''目指せ、スジモンマスター!!''
-&bold(){CD収集}
--プレイスポットの景品等で入手でき、サバイバーで再生できる。
--曲は多岐にわたり、『0』や『北斗が如く』など過去のシリーズ作はもちろん、『[[戦場のヴァルキュリア]]』や『[[レンタヒーロー]]』など歴代SEGA作品からも収録されている。
--ちなみに別作品の曲数は作品あたり1~2曲だが『[[ペルソナ5]]』は人気を反映してか3曲収録と若干優遇されている。
***プレイスポット
-&bold(){ドラゴンカート}
--『[[スーパーマリオカート]]』…ではなく、街中をカートで競争するミニゲーム。アイテムで妨害することも可能。様々な個性豊なキャラが参加している。受付はよく見るとどこかで見た顔立ちだが…?
-&bold(){サバイバル缶拾い}
--街中に落ちている缶を拾うゲーム。ライバルのホームレスやゴミ収集車を避けながら集める。
--規定数の缶を集めて時間内にスタート地点に戻ると成功。逆に規定数の缶を集められなかったり、規定数以上の缶を集めても時間内に戻れなかった場合は失敗となる。
--クリアするとptが手に入り、交換ではここでしか手に入らないアイテムもある。
-&bold(){カラオケ}
--従来と同じだが、本作ではパーティー全員でカラオケに行くという賑やかな物になっている。そのため合いの手は過去作に比べるとかなり賑やか。
-&bold(){名画座}
--映画を見て''眠らないようにする''ミニゲーム。ボタンを押して睡魔を撃退し、終了まで起きていられたら成功。また、見ると人間力が上がる。
--仲間と見ることもでき、仲間の好みに合う映画を見ると絆レベルが上昇する。
-&bold(){会社経営}
--横浜の街にある物件を買い、売上を上げて株価ランキングトップを目指すサブゲーム。
--春日が一番製菓の社長となり経営をする。社員は街中でスカウトしたりサブストーリーで知り合った人間を雇用できる。
--雇用できる社員はサブストーリーに関わったキャラで子供・鶏・猿・ロボットも起用できて、何でもありのバカゲーとなっている。また、株主総会にも参加させることができて、色物社員に論破される株主達は爆笑物である。
--CMを使って宣伝することも可能で、その内容も地方でありそうな春日が出演するCMであり思わず笑えてくるという声もある。
---内容とは裏腹にCMを打つとその期の売上が2倍になるという強力な効果があるため、ある程度経営に慣れてくるとCMのオファーが来るのを心待ちにするようになる。
--株主総会では株主からの質問に社員が反論する形となる。春日は謝罪で株主の行動を封じるといったバックアップを担当し、場合によっては見事な''ジャンピング土下座''を披露してくれる。
--株主総会を成功させると株価ランキングが上がり、役員報酬として株価に応じたお金がもらえる。株価トップになると1期(営業4回+株主総会1回)行うだけで300万という大金がもらえるので、解禁から終盤までずっと最適な資金稼ぎとなる。
--経営不振により赤字が続き、資金がマイナスになった場合、闇金業者を強制的に利用するイベントが起きるが、闇金から借りた借金を完済できなかった場合、''闇金業者が警察に逮捕されるイベントが起きると同時に闇金から借りた借金の返済が全額免除される。''~
なので、たとえ経営難の状態が続いても破産してしまうことはない。
---経営のノウハウを十分理解していなかったり、能力が低い序盤は赤字に陥りやすいが、社員/物件を強化していく内に赤字とは無縁になり、黒字経営が当たり前になる。
#region(会社経営で赤字が続いた場合の検証動画)
#video(https://www.youtube.com/watch?v=tEC6leDtYg0)
#endregion
--資金難に陥りやすい本作において役立つ金策に挙げられやすく、資金以外にも、新たなパーティキャラの加入や専用の極技を覚えられるというメリットがある。
--中でも一位になることで習得できる極技「サテライトレーザーの極み」は春日の最強技として重宝する。
//二重になっていたので統合。
-&bold(){資格学校}
--資格試験を受け、合格すると人間力が上がる。全5問の4択問題で、基本的に5問中3問正解で合格。
--合格するまでは受けるごとに受験手数料としてお金がかかる。合格すると模擬試験に変わり無料で受けられるようになるが、代わりに合格時の人間力の上昇もなくなる。
--スポーツのルールやSEGAに関連したクイズ、さらには過去作に関する問題が出題されたりと現実での知識も問われる。
-&bold(){キャバクラ}
--仲間とキャバクラに行くことができ、行くと仲間の絆が上昇する。
-&bold(){青空将棋}
--『JUDGE EYES』では条件を満たす必要があった詰将棋が無条件でプレイできるようになった。
-&bold(){バー・サバイバー}
--中盤から春日たちのたまり場となるバー。1曲単位のカラオケのほか、パーティーチャットの振り返り、CD鑑賞ができる。
--拠点としての機能もあり、回復ポイントの布団とアイテムボックスも完備。終盤になると昼と夜を自由に切り替えられるようになる。
--また、マスターに素材を渡すと弁当や薬、果ては花束や盆栽まで作ってくれる。中でも弁当はボス戦に必須の強力なアイテムとなっている。
-&bold(){パチスロ}
--『パチスロ蒼天の拳 朋友(ホンユン)』『アナザーゴッドハーデス 奪われたZEUSver.』『ミリオンゴッド 神々の凱旋』『パチスロ猛獣王 王者の咆哮』の実在する4機種を収録。
--なお、『ミリオンゴッド』と『猛獣王』は初期状態では遊べず、PSstoreから無料DLCをダウンロードする必要がある。
--タイトルからも遊ぶことができ、この場合は所持金に関係なく遊べる。
***その他
-会話がオート再生に固定となった。
--基本的には読み切ってなお余裕があるタイミングで送られるのだが、稀にうっかりしていると読み切れない速さで送られる会話が一部にありうまく機能しているとは言い難い。
-伊勢佐木異人町のマップは最初の内は真っ黒で探索すると見えるようになっている。
--一部に絶対に埋められない部分があり、マップに中途半端に未到達箇所が残り続けるので気になる人はとことん気になる。
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**評価点
***シナリオ
-『5』『6』のシナリオを味わった過去作ファンの苦い経験と、発売直前に発表された桐生一馬や真島吾郎などの唐突な過去作品キャラの客演、そして体験版のシーンなど様々な原因から今作のシナリオの前評判はあまり良くなかった。
--しかし、蓋を開ければ地位も身分も失った主人公がどん底から這い上がる''カタルシスたっぷりの逆転劇''や、シリーズプレイヤーへのファンサービスに満ちた''旧作キャラの客演シーン''、そして''RPGと『龍が如く』のいいとこ取りのような熱い展開''が全編に渡って展開され、「高評価の『0』に並ぶ大傑作」「シリーズで最高傑作」に謳われるほど多くのユーザーから高い評価を得た。恐らく最もファンの予想を(いい意味で)裏切った要素であろう。
-シリーズ恒例の現代社会の問題に通ずる面も描かれている。
--その一方で、サブクエストはバカゲーテイスト溢れるもので、このギャップも魅力の1つとなっている。
&bold(){春日一番の熱いキャラクター性}
-春日はあらゆる点で前作の桐生一馬と正反対のキャラクター設定となっている。
--桐生が基本、クールで堂島の龍の立場上、1人で多くの敵を蹴散らす最強キャラだが納得できなかった事は強引・直情的すぎる展開が恒例となっていたが春日は陽気で、実力こそ桐生に及ばないものの、多くの仲間と力を合わせて自分より実力が上の敵とも互角以上に立ち回る。それでいてシリアスな場面では元極道という振舞いもできるキャラとなっている。
--桐生は口下手が原因で問題を起こすということがあった((遥を連れていると警官に職務質問を受けしどろもどろになるなど。))が、逆に春日は口や頭の回転が早く((主にその下っ端らしからぬ度胸と、その場を切り抜ける悪知恵やハッタリが上手いといった意味で。))、口だけでトラブルも解決することも可能である。
---基本的には見た目通りに「あまり教養がなく直情的な性格」であり、そういった少年漫画らしい馬鹿っぽい部分があるのも桐生にはなかった荒削りな魅力である。
--桐生であれば「元東城会会長」「堂島の龍」といった大きな肩書を持つ以上、一部の暴走行為に無理な展開も見られたが、春日は何の肩書もない下っ端なため比較的プレイヤーと目線が近く、親近感を持ちやすく、暴走などの理由も納得しやすい。
--一方で、義理や人情味溢れる性格という部分は共通しており、女性や子供には優しく困ってる人に手を助けるところは桐生に似ているという声もある。
---この優しさと口の上手さから、老若男女''動物''問わず、多くのキャラクターから人気を集めている。
---「なんだと?」「どういうことだ?」となることも多かった桐生と違い、状況把握も人一倍早く一緒に行動する仲間に春日が解説する展開も増えた。
--''春日への世代交代の成功によって『龍が如く』のシナリオの新しい広げ方が可能になり、物語の幅が広がった''と言える。
--春日は近江連合と横浜の裏社会の組織から狙われる四面楚歌の状態となるが、行動する内に仲間が増え、危機的状況を乗り越え、成長するという設定が''本作のRPGシステムとマッチしていると評価されている。''
--また、女性関係も口説くのではなく、好かれるタイプで多くの女性キャラと恋愛関係になる。さらに[[どこかのRPG主人公>ペルソナ5]]のような修羅場イベントも用意されている。
---実際に終盤で見られるラスボスに対する宣戦布告は前後のシーンや相手の地位、布告の内容から「まるでどこかの怪盗団のようだ」と称するユーザーもいる。
---事実、春日の人間的魅力のパラメータ「人間力」はそのシリーズのシステムとよく似ている。
&bold(){有名RPGのパロディ}
-『ドラクエ』『[[ポケモン>ポケットモンスターシリーズ]]』『[[メガテン>女神転生シリーズ]]』等の有名RPGのパロディがちりばめられており、RPGファンをニヤリとさせる。
--「ゆうべはおたのしみでしたね」「へんじがない」「にぎにぎ娘」などの有名なネタのオマージュもしっかり搭載されており、元ネタのファンの笑いを誘った。
--その様子や戦闘システムから、一部では「''汚いペルソナ''」だの「''汚いFF''」だのと称されることもある。パーティー構成が社会から弾かれた面々からか[[同社謹製の怪盗団>ペルソナ5]]をもじって「''心の暴力団''」と形容するユーザーもちらほらと…((なお、結成時点では春日も含めて全員カタギである。))。
&bold(){旧キャラへのリスペクトとマンネリへのケリ}
-『[[龍が如く6 命の詩。]]』では桐生や旧キャラの扱いに批判が出ていた。桐生を退場させたいが続編でも出したいという製作陣の考えからか、桐生を中途半端な形で退場させるという結末となり、そのどっちつかずな扱いには賛否が割れた。~
今作においても再び桐生が登場することが発表され、本作発売前は「『6』の結末が茶番になる」「春日を食いそう」という批判的な意見も多かった。
--だが本作発売後は、ようやく桐生一馬と東城会の一連のシナリオにケリがつけたと高く評価されている。
--また、新旧主人公の交流や旧キャラの登場についても、新キャラが旧キャラに食われることもなく、かませ犬にされず、''新旧どちらも適度な距離を保つことができた。''本作は世代交代ゲームの成功例の1つと言っていい。
---後述の通り初見殺しには批判もあるものの、敵としての強さは伝説の極道としての格を存分に示している。
--また、真島の「ずっと出番がなくて暇やったんや」や、桐生の「無抵抗の人間を殴る奴は許せねえ」「よく考えて行動しろ」など、『6』で批判された部分の反省とも取れる台詞も見受けられ、下記の評価へと繋がることとなる。
-ネタバレになるため詳細は避けるが、ゲーム後半では長きにわたり続いてきた極道者達の物語に一区切りをつける、思い切ったシナリオが展開される。これによりシナリオにおけるマンネリが打破されることになった。
//#region(ネタバレ注意)
//-ゲーム後半では堂島大吾と渡瀬勝が暴対法などの影響によって警察の言いなりとなる極道を憂い、''東城会と近江連合の二大組織を解散させる''というかなり思い切ったシナリオが展開される。
//--これによって真島や冴島といった極道者達の物語に一区切りをつけ、''東城会と近江連合の抗争及び東城会の内輪もめから脱却する''こととなり、シナリオにおけるマンネリを打破することが出来た。
//#endregion
--問題ありとされた『6』のシナリオを黒歴史として乱暴に否定せず、踏まえたうえでシナリオを展開していることも、本作において好感が持てる部分である。
--これは『5』のシナリオの問題部分を半ば黒歴史化してさらにシナリオの完成度が酷くなったことを反省した結果ともいえる。
//桐生に関しては、本作の外伝タイトルでさらに深い掘り下げがなされることが予告されており、スタッフが決して彼を冷遇していないことがうかがえる。
-さらにバー・サバイバーのマスターは過去作に登場した「冷麺」こと柏木修に酷似したキャラになっている。
--それどころか声優も柏木と同じ咲野俊介氏で、「昔、''[[武装ヘリにハチの巣にされて>龍が如く3]]生死の境をさまよった''」という台詞があるなど、明言こそされないが柏木本人であると示唆するような要素まで。もし本人ならよくあれで生きてられたと思わざるをえないだろう…。
--前述のマスターが作る弁当に「''冷麺''ランチボックス」が存在するのもその憶測に拍車をかけている。
-昔の東城会を知っている中国系の武器商人「チャウ・カーロン」も、過去作をプレイしたユーザーなら見覚えがあるものとなっている。
&bold(){シリーズ随一の仲間の絆}
-本作のジャンルをRPGに変えたのはこうした仲間同士の絆を表現するためでもある。春日は桐生のような圧倒的な強さや極道としての権力を持っている訳ではないので、困難に立ち向かっていくために「仲間」が必要不可欠であり、それを表現するために最も適したシステムとして考案されたと言う。
--桐生も伊達や狭山など仲間と共闘する場面もあったがそれも限られた場面だけで、その上アクションゲームということもあり桐生一人で何とかしてしまえることの方が多く、仲間と共闘している感じはイマイチ薄かった。
---この事は横山昌義氏も「アクションでは共闘している描写が不足していると感じていた」と公式も認めている。
--本作のパーティーメンバーはどれも個性豊かで、キャラも立っている。序盤で結成される横浜に来た直後である''元極道の春日''、春日を治療した元看護士である''ホームレスのナンバ''、春日が出所直後に会い、その後もとある理由から春日達の下へ転がり込んできた''風俗好きの元刑事の足立''からなるパーティーは(社会的立場的な意味で)RPG史上最低のパーティーと称されることもある。
--ストーリーが中盤に突入する付近で仲間になる向田紗栄子と鎌滝えりはシリーズ初のプレイアブルの戦える女性キャラとなった。
--さらに進むと仲間になる裏社会の住人である趙天祐とハン・ジュンギは裏社会ならではの情報網やコネ、戦闘力を持っておりストーリーとバトルの両方で頼りになる。
---特にハン・ジュンギの登場は、前作をプレイしたユーザーには衝撃的なものであった。
--そんな仲間達が春日とふざけあい、時に戦い、助け合い、笑い合うという正に苦楽を共にして危機を乗り越えるという『龍が如く』の新しいシナリオには新鮮味がある。
--仲間と協力して黒幕達にやり返し、横浜に輝く龍になるという成り上がりのシナリオを巧みに描いている。
---特にゲーム中盤でのナンバ関連のストーリーは春日との絆の深さを感じさせる熱い展開となっている。
--パーティーチャット、宴会チャット、カラオケなどサブ要素でも仲間達との交流があり、本編の良い味付けとなっている。
---チャット系は下らない雑談ばかりで、馬鹿馬鹿しさとしょうもなさで笑いを提供してくれる。またこれはチャットに限らないが、ナンバを演じる安田顕氏に関連して「水曜どうでしょう」のネタも仕込まれている。
---また 宴会は料理の様々な仲間の反応が楽しめるため今までただの体力回復でしかなかった食事パートの楽しみが増え、積極的に食事をしたくなるようになった。
''魅力に溢れたキャラクター達''
仲間になるナンバも併せて、モデリングされた俳優陣の演技はキャラクター性を上手く捉えており、高い評価を得ている。
-中井貴一氏が演じる春日にとっての恩人であり組長の''荒川真澄''は冷徹な面も見せるが仁義に厚い男で、春日との出会い自体が「敵対するヤクザから見ず知らずの青年を助けるために全く躊躇無く小指を落としてケジメをつける」と男気あるもの。
--これは一般人目線から見れば「見ず知らずの人間に何故そんなことを急にしてやるのか?」という疑問になるが、荒川が1つの看板を背負っている立場のある極道と言うことを考えると、「ここで見捨てて突っぱねると青年の言動の真偽に関わらず看板に傷がつく」と言うきちんとした理由がある上、終盤までプレイすれば「あの時はもしかしてそういうことだったのか?」と気づかされる壮大な伏線にもなっている。
-堤真一氏が演じる荒川組の"ムチ"を担う''沢城丈''は幾度も敵対することになる悪役だが、同時に凄みもあり武闘派組織の若頭として存在感を放っている。特に日和った近江連合幹部の''目玉を潰す''シーンは堤氏の狂気を孕んだ演技も相まって鳥肌物。
-それ以外の協力関係の人間も魅力的な人間が多い。特にコミジュルの総帥であるソンヒは歴代『龍が如く』シリーズの中でもかなりの美%%魔%%女であり、「『8』で仲間になる」と発表される以前から仲間にしたいという声も多かった。
--敵対関係にあるキャラも同様で、ブリーチジャパン幹部の久米颯太を演じる平川大輔氏の、久米へのヘイトを向けさせる迫真の演技の数々は倒すべき敵を明確にさせる意思が感じられると評価する声がある((久米自身の評価は今作の登場キャラの中でも最低クラスだが…。))。
&bold(){ラスボス}
-『龍が如く』シリーズの歴代ラスボス、特に『4』~『6』は迫力や魅力に欠けるという意見が多く、中ボスの方が人気だったりと評価にばらつきがあった。
--本作はそれを逆手に取り、極道としての風格や見た目の厳つさという点では明らかにシリーズ最弱の人物がラスボスとなっているが、「何故その人物がラスボスなのか」はストーリー前半から伏線が敷かれ長らく追ってきた人物であり、対峙するシーンは最高に盛り上がる。
--特に、真のラストバトルといえる戦闘では本作の特徴であるジョブシステムをうまく使った演出があり、これも高く評価されている。
//#region(ネタバレ注意)
//--本編ラストにて「東京都知事 青木遼」として一度、その後「荒川真斗」として再度の2回戦うことになる。
ムービーを挟んでの連戦となり、戦闘開始時の名前が1戦目と2戦目で切り替わる演出の評価は非常に高い。
//--直前に戦う天童陽介の火力が凄まじいのもあって、余り強く感じなかったという人が多い((一方でDLC適用後のHARD以上では劇的にステータスが上がっており、フリーターのジョブレベルが低いと逆にやられかねない。))。ただ、1回戦は護衛の数が多い上にターンが進むと青木の周りを固めるように陣形を作るため、倒すのに時間だけは掛かる。
//--2回戦は春日とのタイマンになる。この時はほぼ勝ち確定の消化試合になるが、「''ジョブがフリーターに固定された"勇者では無い"春日一番''」VS「''何の肩書もない荒川真斗''」というタイマンは泥仕合で見苦しく、''正にどん底を味わい、成長した春日一番の最終戦に相応しい物となっている。''
//--特に、「''荒川真斗''」の文字が出て来る登場シーン、撃破後の春日と真斗の熱弁は彼らを演じる中谷一博氏と鳥海浩輔氏の演技も相まって鳥肌物である。
//---なお、最弱といっても青木はアメリカ留学時に格闘技を習得していることがスジモン図鑑で明かされており、弱い敵を一方的になぶる展開にはなっていない。
//#endregion
***ゲーム
&bold(){オリジナリティのあるRPG}
-RPGと言えば多くは中世ヨーロッパ風の剣と魔法のファンタジーであるが、本作は''中年男性が現代の日本でヤクザと戦う''という非常にオリジナリティあふれるゲームデザインとなっている。
--街中で春日がヤクザやチンピラ、変態や変人共を相手に有刺鉄線バットを振り回す様は一部のユーザーから「''汚い[[MOTHER]]''」とも呼ばれたり。
-探索要素や冒険要素もあり、開拓クラッシュという技を身につけると隠れた店を発掘できたり、猫や河童の銅像を探すイベントがある。
&bold(){全体的なバカゲー化}
-過去作と比べるとかなり方向転換したゲームデザインとなっており、春日の陽気さ、ユーモアに合わせ随所にバカゲー要素が仕組まれている。桐生ではシュールな笑いであったが、''春日だとコントになる''という意見も多い。
--メインシナリオはもちろんサブストーリー、絆ドラマ、ミニゲームなどあらゆる部分に仕込まれている。
-バトルでやっている事は上記の通り「汚いMOTHER」でありあくまで現代日本なのだが、キャラが育ってくると魔法陣を展開して業火の竜巻を吹きかけたり、電撃を纏う刃物(ドス)をファンネルのように飛ばして攻撃など、明らかに中世ファンタジー以上のことをやるようになる。このことはゲーム序盤で「RPG好きの春日の妄想力が成せる技」と仲間に突っ込まれて明言されている((そもそも本作がターン制バトルであることも、勇者に憧れる春日が「敵の攻撃の順番が終わってから攻撃する」ことを律儀に守るからである。))。
-バトル中に仕込まれる春日や仲間の必殺技の台詞回しやエンカウント敵側の台詞も耳に残りやすい。占い師のジョブで得られるとある技は思わず失笑ものである。
&bold(){シリーズ屈指のボリューム}
-舞台の都市は3つとシリーズ全体で見れば中間的な数だが、横浜の伊勢佐木異人町は実に広大で、見るところが沢山ある。
--現実の伊勢佐木町と比較するとさすがに簡略化されてはいるが、現実における山下公園や日本郵船氷川丸、国際旅客ターミナルなどはしっかり再現されている。
--遠景には横浜ランドマークタワーやよこはまコスモワールド、赤レンガ倉庫をモデルにした施設などがあり、夜景はまさしく現実の横浜そのもの。
--その広さのためエリアごとに分割されており、敵の強さもエリアで変化する。
--タクシーも多く、過去の都市と比べると非常に移動しやすい。また、スマホからいつでも呼び出せるようになった((この場合料金が通常より割高になるデメリットもある。))。
---そのかわり、タクシーは一度声をかけないとマップに反映されなくなった。
-またパーティーチャット、絆ドラマ、ドラゴンカート、缶拾いなどのその他のミニゲームなど多くの要素があり、過去最大級のボリュームとなっている。
-『5』以来削除されていたパチンコ・スロットが久しぶりに搭載された。今回も実機を忠実にエミュレーションしている。
&bold(){サブストーリー}
-本作のサブストーリーは『6』と同じ52個。数自体は少ないが、その分1つの話が10分~20分以上ある長編のサブストーリーが増えたため、物足りないということはない。
-質も良く、春日のキャラクターにあった陽気な話が多い。「おそうじ丸」をはじめとしたコント仕立ての物が多い中、「君を忘れない」といったしんみりさせるサブストーリーも存在する。
--また、春日やサブストーリーに関わるキャラのボイスが多く本編同様に楽しめる。
-隠しボスへの挑戦難易度が下がった
--今作はサブストーリーの達成は関係なく、本編クリアで解禁される「ファイナルミレニアムタワー」の最上階で待ち受けている、というものに変更されて(挑むだけなら)ハードルが大幅に下がっている。
---ちなみに、今作のサブストーリーにはパチスロや麻雀などは含まれていない。
//亜門は隠し要素成分が強いので見出し変更
&bold(){ゲーム性が増した}
-『[[JUDGE EYES:死神の遺言]]』で削除された自動販売機、武器製作、武器所持、ワンボタンでのカメラ呼び出しが復活した。
-人間力という日常部分ステータスがあり、バトル以外の部分でも攻略要素が出てきた。
-仲間の絆も仲間の育成に関わっており、アドベンチャーパートとバトルパートのゲーム性が強化された。
-植物栽培は街のあらゆる場所で可能なので、アイテムに出来ることも含め攻略の手助けになる。
-『[[JUDGE EYES:死神の遺言]]』のダッシュの仕様を引き継いでいるほか、ルート案内機能も続投している。
-グラフィックの質は過去最高レベル
--特に食べ物や飲み物の描写は業界屈指の表現力と発売前から話題になった。
&bold(){従来作より過去作ネタが豊富}
-過去作の登場人物が再登場、『4』の札束風呂や『0』の武器屋のBGMが再び使われる、過去作サブストーリーが再び、といった過去作を知っていれば知るほどニヤリとできるネタが豊富にある。
-細かい点では沢城の使う剣術が『見参!』1作のみに登場した「慚愧流」だったりとかなり深いところまでネタを拾っている。
***バトル
-下記のような不満点こそあるが、独特のRPGはオリジナリティがある。戦略面も一筋縄で行かず、頭を使うゲームバランスである。
--職業では様々な技を覚えられ、育てるのが楽しくなる。また、占い師・料理人・ダンサーが戦うというバカゲーとして笑える。
--今作のファンタジー染みた演出(オーラ、敵の姿が変わるなど)は大体が春日の妄想という設定があり、何気ない街の住人が奇妙な格好で現れる。
--種類はパリピ・ホスト・スリ・ホームレス・新興宗教の信者など現代日本に一応存在する人間であり、他のRPGには出てこない敵と戦える利点がある。
---これにより敵のバリエーションが今までに比べ大幅に増えており、相手に合わせた攻撃選択がより重要になる。
---ちなみに、上記の新興宗教系の敵のモーションや台詞は明言はされていないものの『0』などに登場したムナンチョヘペトナス教に酷似している。
--極技では名刺やらCDやらお盆など職業に合わせて色々な物を使い、バカゲー要素の一部として盛り上げてくれる。
-アクションだった前作までは戦闘などでQTEがよく挟まれていたが、今作では''ほとんど''撤廃されて「ジャストアクション」として簡略化された形で残された。
--連打系は□、目押し系は△で固定されており、成否による影響はダメージ量が増加するか否かのみ。なるべくアクションが苦手な層に配慮しようとする姿勢が見える。
--エンカウントからバトルシーンへ移行((ここから操作可能になるまでは仲間の配置によってばらつきが出るが…。))、バトル終了からアドベンチャーパートへ戻る際はテンポがかなり良い。
&bold(){デリバリーヘルプ}
-本作の助っ人としてこれまでのシリーズに登場したキャラから今作オリジナルキャラまで様々な人物が呼ばれるが、どれもバカゲーとして笑える。特に真島・冴島・桐生・渡瀬・大吾の技は高い分強力であり、演出も豪華。
***主題歌・BGM
-BGMに定評のあるシリーズだが今回も評判が良く、デリバリーヘルプでは過去のキャラのBGMを使用した演出で盛り上げてくれる。
--大阪でのエンカウントBGMは『極2』の物を使用していたりといったファンサービスもあり、デリバリーヘルプと合わせて過去作ファンをにやりとさせてくれるだろう。
-湘南乃風&中田ヤスタカ氏による主題歌『一番歌』は、春日一番の成り上がりを意識して作られ、本編とよくマッチしている。
----
**賛否両論点
&bold(){要素の解禁の遅さ}
-転職、バイトクエスト、会社経営、武具作成などメイン、サブに関わる要素が5章まで進めないと解禁されない。
&bold(){コマンドRPG化}
-''本作がコマンドRPGになるとの情報が出た際に批判が見られた。''
--主な理由として、「『龍が如く』の自転車や看板といった町に設置している物が武器となる独特の喧嘩バトル」「春日一番の長い手足を活かした喧嘩アクション」というプレイヤーの期待を、本作のコマンドRPG化は裏切った形になったという点があげられる。
また、関連作品である『JUDGE EYES』のバトルが『龍が如く』シリーズと比べると劣化しており本シリーズでより戦闘面の進化・復活を期待されたのもある。
--発売後はその内容が評価されたが、アクションをやりたかったプレイヤーは相応に存在し、ジャンル変更への批判を完全に払しょくするには至らなかった。
--一方で今までの本編や一部スピンオフ作品全てがマンネリ化と指摘する声は前々から多く、バトルアクションはシリーズを通して桐生が無双して殴り進むだけのワンパターンな展開になりがちであった((各シリーズでも新システムは搭載しているがアクションの方向性は全く同じ。))。
--新システムを搭載するにつれ、桐生が強すぎて難易度を下げていったこともあり、「適当な操作だけでクリアできるからつまらない」や「アクションばかり普通に飽きてくる」という声もチラホラ増え、賛否両論のQTEが苦手という前々から多かった意見もアクションとして付いていけなくなった要因に含まれる事となった。
---「春日には従来の喧嘩アクションじゃなくてRPGの方が似合う」「機敏に無双する春日だと違和感がある」とコマンドRPG化への賛成意見も見受けられ、新システムに新鮮味を覚えたという意見もある。
---RPG特有のターン制による頭脳戦や駆け引きも重要になったことで過去作のような体力、ヒートケージの回復アイテム連続使用やヒートアクションによるゴリ押しが通用しなくなった。おかげで戦闘が手強くなり「難易度が低すぎる」という批判は一応解消している。
--しかし、下記のような演出面やテンポなどの問題も生まれているうえ、工夫こそされているがコマンド方式としてはまだまだ改善の余地はあった。
---つまるところ今作のコマンドRPG化は、「今までのバトルがやりたい」「本作のRPGとしての完成度も上げて欲しい」「どちらもやりたい」という風に声が大きく割れているのが現状である。
&bold(){2周目モードが追加コンテンツのうえ有料}
-前作まで普通に搭載されていた2周目モードが搭載されていないため、クリア後は今まででいうプレミアムアドベンチャーに強制移行する形となる。
--その後発売から3ヶ月して''有料DLC''として搭載された。多くのゲームどころか前作でも標準搭載されているのが有料になったことに関しては批判が多い。
--これまでゲーム本体に含まれていた要素を有料で販売することに開発側も思うところがあったのか、2020年5月6日までは''7円''で販売された(以降は980円)。
//&bold(){プロモーション展開で押されていた春日一番の成り上がり}
//-最終的に自分の組を立ち上げて組長に収まったりする訳でもなく、極道としての地位を手に入れるという意味では春日は最後まで下っ端のままであり、特に成り上がってはいない。
//-しかし、それ以外の要素ではただの下っ端では片づけられないほどに多方面の人物に一目置かれてるようになっている。
//--異人町の三大勢力である星龍会・横浜流氓・コミジュルそれぞれのトップ全員と知り合い、対等に近い関係となる。
//--特に星龍会は日本の昔ながらの極道であり、会長に連絡するならまずは構成員を通すことになるのが常だが、春日は星龍会会長個人の電話の番号を教えられており、電話すればすぐに会長が出る。
//---星龍会会長に関しては、春日が所持していたある物を見て荒川に縁深い人物である事を察しての特別扱いの節があるが、そもそもそれを知ることになったのは、春日が星龍会構成員がやっていた悪質老人ホームビジネスの件で丸腰で本家に殴り込むという暴挙を押し通した事が切っ掛けである。
//ただのネタバレなのでCO
//--真島・冴島・桐生など伝説の極道たちとも対等に近い殴り合いを繰り広げて認められるに至る。
//--金銭面でも、会社経営をサブストーリーだとして除外するとしても、本編中に「選挙に必要な資金300万は自分で用意しろ」と言われて本当に用意してくる場面がある。プレイヤーが用意する手段はサブストーリー由来の金稼ぎかもしれないが、登場人物たちからは「そのくらいできる」と評価されていることになる。ついこの前まで自販機の下を漁っていたホームレスであったことを考えればとてつもないレベルアップである。
//--このように、一介の下っ端ではあり得ないほど多方面との繋がりを持つ重要人物に成り上がっているのだが、上述のように「極道としての具体的な地位」が何ら変わっていないため、成り上がり要素を感じにくいという声もある。
//プロモーションの話がかかわってきており、ゲームとして問題とは言えないためCO。またそもそも実質的な物語の始まりの時点で春日は極道ではないので「極道としての具体的な地位」云々を語るのはおかしいと思われる。
&bold(){各種コンプリート要素}
-スジモン図鑑、サブストーリー、バイトクエストを完遂した報酬が今作にはない。一定割合を達成すると一応報酬がもらえるが、それだけ。
--過去作にはトロフィーのみという例もあったが本作にはそれすらない。
--逆に言えば、隠しボスがクリア後限定になったこともあり無理してやらなくてもいい、完全な自己満足で済むということでもある。
---スジモンクエストは撃破時に取得する100万円の報酬と、優秀なステータスアップアクセサリー「龍の瞳」が貰えるため、完遂報酬がしっかりとある。
//-サブストーリー
//--1つだけ終盤でしか挑めないサブストーリーがある。しかし、特に本編と関連性はなく、ゲーム的に引き延ばすような意味がない。
//---過去作では隠しボスのフラグになっていたので引き延ばすことに意味はあったが、先述の通り本作ではその必要がなく、ただ待たされるだけになってしまった。
//↑賛の要素もない上一つあるだけならわざわざ書く必要もないかと
-バイトクエストのチャレンジ
--ミニゲームの規定クリア回数が明らかに過剰に増えており、しかも中断してもクリア回数が増えなくなった((逆に『VF2』と『VF5』だけはキャラクター選択のみで使用したことに改善されている。))。
--レトロゲームに関しても過去作でイージー筐体のあったゲームでもノーマルしかないなど『6』以上に難易度が上がっているほか、何故か『0』を超える難易度を要求されるものも。
---手間がかかる割に人間力上昇量は微妙に増えた程度で、手間に見合ってるとは言い難い。
--幸いなことに人間力を上げるだけならばある程度やればレベルを最大にできるので、コンプリートはあくまでも自己満足で完結するようになっている
&bold(){強敵の多さ}
-本作ではボスがかなり強めであり、RPGに慣れていない人からはとても高い壁になり得る。特に旧キャラ達は明らかに''前後のボスよりもステータスが高めに設定されている。''
--シリーズ初の初見殺しという声も多い。また全体的にボスのHPが高く、耐性の幅が広い。レベルが低めだと消耗戦になりがち。
--真島・冴島戦
---シリーズ人気キャラとの対決であるが、真島は自己バフ・分身・麻痺・出血などによる状態異常やスリップダメージ付与、冴島はすさまじい火力と春日を狙う上に即死級の威力を持つ真島との合体攻撃を持つ。
---さらに、この2人のレベルは前の章までの敵と比べて大幅に高く、普通に進めた状態でのレベルで戦うと速攻で返り討ちを食らってしまう。裏ボスである亜門より強いとの声も多く挙がるほどの超強敵。
---一応、この戦いの前には今までの敵とは強さの次元が違う敵がいるかもしれないと念を押される上に、直前に「ここで鍛えてください」と言わんばかりに蒼天堀バトルアリーナが解放されるため、何かあると予想することは可能。バトルアリーナを最後までプレイするとレベルが適正になるうえ装備が整い、かなり楽に戦うことができる。
--桐生戦
---『0』『極』や『6』『極2』で使った各スタイルを残HPに応じて変更していくスタイルとなっており、使用する技も変わっていく。通常攻撃ですらナンバが致命傷を負うほどの攻撃力の高さ、氷属性以外に強い耐性を持つ難敵。
---抜け道として「女を殴る趣味はない」信条を今作でも貫いてる関係上、えりと紗栄子を中心にすれば前述の真島・冴島ほどの苦労はしないという攻略法もある。
--天童戦
---HPと瞬発力が非常に高いボス。電気属性以外全てに耐性を持っている為にダメージも与えづらく、おまけにHPが減ると「神の予告」という即死効果付きの極技まで使ってくる。
---そのため天童戦は即死技を防止するアクセサリーを用意しつつ、「サテライトレーザーの極み」や「いかづち占い」をひたすら連打することになりがち。幸いながら「いかづち占い」はジョブ専用極技ではないため、前もって男性陣全員を「占い師」ランク20まで上げておくことで対処できる。
//あまりに冗長なので整理
//&bold(){マフィアの描写}
//#region(ネタバレ注意)
//-ナンバの弟はコミジュルの潜入捜査をして以降行方不明になっており、後半、ナンバの真の目的が「コミジュルを嗅ぎまわって失踪した弟を探す」という事が判明する。
//--ナンバは弟が殺されたものとしてコミジュルに強い怒りの感情を持っていたのだが、実際は軟禁されていただけで、酷い仕打ちを受けるどころか厚遇されており、世話をしていた若い娘と結婚を約束し合う恋仲までになっていた。
//--しかし、作中では一般人のホームレスを失敗即始末するような組織の冷酷さ、徹底的なリスクヘッジを行っていたことを考えるとナンバの弟だけが優遇されていて不自然な展開となっている。
//--一応、「秘密を知られた上に懐柔にも応じなかったので帰すわけにはいかなかったが、総帥のソンヒに仲間に迎えたいと思わせるほどの調査能力の高さを惜しまれ軟禁に留められていた」「ライターという仕事上で多数の繋がりを持っていると思われるナンバの弟とそこらのホームレスでは、殺害した際の隠蔽の難度にも差がある」などが理由に挙げられる。
//--ナンバは弟の行方を掴むためにブリーチジャパンに協力し、春日達と敵対する展開にまで至るため、蓋を開けてみればこのオチは茶番劇のような印象を受ける。
//それならば最初から言っておけばよかったとの意見も少なからず現れることにもなった。
//(必要な記述かわからないからCOで補足)ナンバの弟の生存を明かすためには機密事項である居住区の存在を明かさざるを得ず、当時明確に敵対関係にあったナンバやその仲間である春日たちに開かせなかったという事情がある。
//あとホームレスを始末した件も実行犯の独断であることが明かされている(この件もソンヒ的には反対だった)ので、ナンバとの対応の差はそこまで不自然とは言えないのでは?
//↑ネタバレでしかないのでCO。確かにご都合主義感はあるが問題として書くほどおかしな描写でもない。
//#endregion
&bold(){女性キャラの正式参戦}
-今まで『2』で登場した「シロ婆」や「狭山」や、『4』のナイールといった戦える女性の味方はNPCでは居たが、動かせる女性キャラは本作初((『龍が如く ONLINE』では多数の女性キャラが参戦していたが、あくまでキャラカードというゲームシステム上の参戦&サブストーリーでの登場であり、メインストーリー上で実際に戦っている訳ではなかった。))。
--だが、一方で『龍が如く』の世界観で女性バトルキャラは合わないという意見もある。特に強面の男性だらけの喧嘩の場面では浮いている。
--バトル面でも敵になった冴島や真島が女性に男性ですら痛そうな技をかける姿はショッキングである。
--また、シロ婆は武術の達人で、狭山やナイールは警察官であるうえ裏社会にも携わっていることから、戦闘能力もある設定でありバトルには違和感は覚えない。
--しかし、紗栄子とえりの2人ではチーママと事務員というそれぞれの職業からは戦闘能力があるように見えず、マフィアたちと対等に渡り合う姿はリアリティが薄く、違和感が強い。
---一応、紗栄子はバーのママを務めている女性であり、いつも酒を飲んでいる足立さえも驚く酒豪で、厄介な客をあしらう経験は豊富である。
---そのため、戦闘力はともかくそういういざこざに首を突っ込む度胸がある事は不思議ではないが、えりに関してはそういった経緯も全くない完全な一般人である。
--無論、ゲーム性の広がりやキャラクター性などから歓迎する声もある。リアリティがより薄くなった点についても、今作特有のバカゲー要素として受け入れる人も多い。
---また、春日が愛してやまない『ドラクエ』は、『[[1>ドラゴンクエスト]]』とモンスターズ関連の作品以外はすべて女性キャラが戦闘に参加しており、彼の妄想という意味では自然という声もある。しかし別の問題も(後述)。
//発売前の作品の内容を評価項目に書くのは禁止。
----
**問題点
***シナリオ・キャラ
&bold(){女性キャラが少ない弊害}
-前述した通り、本作は女性のプレイアブルキャラが登場し、女性専用のジョブも存在する。
--だが、本作の女性キャラは向田紗栄子と鎌滝えりの2人のみで、後者はサブクエストを行わないと加入しないため、キャラバランスがよくないという声もある。えりはプレイヤーのさじ加減で加入タイミングが変わり、最悪未加入でもメインストーリーに影響がない立ち位置のキャラであるためイベントシーンでは一切登場しないという扱いなのがこのバランスの悪さの印象に拍車をかけている。
//女性がいること自体は問題ではないので、内容を変更しました。
//↑賛否両論はあるだろうから場所を移して復活
-味方の女性も少ないが、敵側に至っては女性が皆無。
--今まで『龍が如く』の女性の敵や女悪党は桐生やその他主人公が「女を殴る趣味はない」と言って見逃されており((当人の改心が描かれたり警察に出頭するケースも無くも無いが、反省も制裁も無いまま無条件で見逃す事が多かった。))、悪事に対する制裁に性別で明らかな差があるとして不満が多かった。
---今回は味方に紗栄子とえりが登場したことで、女性の敵キャラも描かれると期待されたが、それは全くない。やはり敵は全員男性である。
--RPG化したとは言え、『龍が如く』の世界観でプレイヤー側の男性が女性を猛烈に殴る描写はやりにくいという事情もあるだろうが、かと言って女性キャラ同士の戦いの類も無い。
---『0』の「キャットファイト」や『極』の「メスキング」と、過去にも女性同士のガチのバトル描写も無かった訳ではない。本作でなら、ソンヒと紗栄子の「女の戦い」などはあっても良さそうなものだが。
--しかも、サブストーリーでは募金詐欺をやっていた女が以前の女悪党達と同じように見逃されているため、モヤモヤしがちである。一応、以前の女の敵と違い最後は改心して募金を手伝っている描写があるので救いはあるが…。
&bold(){本編の横浜ダンジョンが長い}
-物語の中盤で春日達は横浜のダンジョンに潜ることとなるが、このダンジョンが長く、1時間から2時間程度かかる。その時間常にバトルだけやってもストレスが溜まり、ダレやすい。
&bold(){問題かは微妙だが、やや突っ込まれる部分}
#region(ネタバレ注意)
''近江連合''
-近江連合先代の墓が関東と思われる場所にある。普通は関西にあるものではないだろうか?
--春日は熊本の刑務所に服役しているのがムービー中に明かされている。春日が殺したとされる被害者の墓もなぜか近江連合先代の墓と同じ場所にあり、そこでのひと悶着の後神室町に戻ってくる際に高速道路を走っている描写があるが、それならばその2つの墓は一体何処にあるのかという疑問が残る。
--熊本から高速道路で神室町に帰還する際、関西にある近江連合先代の墓に寄っているのであればある程度説明がつくが、春日は殺したとされる東城会直系の組員の墓にしか用がないので矛盾している。
---そもそも事件が起きたのも春日が出頭したのも神室町であるのに、春日が熊本に移送された理由が謎である。
-近江連合八代目については相変わらず謎のまま。一応『5』を踏まえてか病状が安定して跡目争いと縁が薄いことは明かされている。
--八代目最有力の渡瀬は若頭のままという点も違和感はある。
''荒川真澄''
-本作初登場のキャラ((『ONLINE』にも登場するが設定は別物。))で、春日の憧れる男の中の男。
-本当の彼は春日が昔から憧れていた通りの男気ある極道から変わらず、期間が長く難しい任務を見事やりこなした上に、何も知らない春日を撃ったと見せかけ異人町に遠ざけて、結果的に事態の改善に貢献しているなど、本作で荒川真澄の傑物ぶりの説得力は十分に表現できている。
--だからこそ、こんな有能な傑物が時系列的に『6』の後までたかだか三次団体の組長ごときに収まってた設定はやや苦しいという意見もある。『3』~『6』の東城会のゴタゴタと有能な人材の少なさ故起きた問題を知っているプレイヤーには特にそう感じるだろう。これに関しては、続編の『8』でその理由らしき行動が描かれている。~
「''(過去作の)あの時に荒川のおやっさんがいてくれれば何とかなったんじゃないか?''」と(ネタで)言われるレベル。
//ただのネタバレを削除
-一方で春日に身代わり出頭を頼んだ組員殺しが真犯人である真斗は犯行を見られておらず、迎えに呼んだ沢城が来るまで死体も見られてないわけだから荒川組の死体処理方法である異人町のホームレスに任せてしまえば発覚を防げたであろうはずなのにわざわざ死体を発見させて警察沙汰にする必要性がないという疑問点も出てくる。
''桐生一馬''
-本作では『6』の様な何がしたいのか不明な老害行動は鳴りを潜め、前主人公として要所要所でバトル・メンタルの両面で春日のピンチを救い導く「伝説の極道」らしい威厳ある振る舞いは概ね高評価。
--しかし、桐生は『6』のラストにて仲間達の無事と引き換えに、自らの死を偽装してまで国のある極秘事項を守るという立場になっている。にも拘らず近江連合の本部にて近江幹部が大勢いる中で特に意味もなく堂々と素顔を晒すという暴挙をやらかしている。
--その場にいた堂島大吾や真島・冴島には当然生存がバレる羽目となった。もっともこの時の彼らの反応からして、元東条会のメンバーは桐生の死を信じていなかったようだ。
また、桐生がここに姿を現した理由は『外伝』で明かされており、そちらをプレイしたユーザーからは後付であるが納得されている。
--「俺は大切なものと引き換えに無であることを受け入れた人間だ。素性を明かす訳にはいかない」として終始春日に名乗らないままではあるが、それが通じるのは直接の面識どころか長い刑務所暮らしで世間の事情を全く知らない春日とヤクザ界隈に疎い一行相手だけである。
-桐生はメインストーリーにもかかわってくるにもかかわらず、本作での桐生の現状は上記の通り『6』をプレイしていないと分かり辛い部分があり、桐生がらみの流れは過去作を知っているともっと楽しめるというより、『6』のプレイを前提とした節がある。
//付け加えるべきかは分からないけど、ハン・ジュンギ相手に影武者かどうか聞き出そうとするなど素性を隠す気があるとは思えない会話も存在する。
#endregion
&bold(){本編後半の部分の問題点}
#region(ネタバレ注意)
//&bold(){荒川の銃弾}
//-序盤で春日が荒川に受けた銃弾は心臓を外して奇跡的に致命傷を逃れたが、後半でこれは東城会への裏切りを装う荒川が近江連合幹部面々の前で春日を逃がす為の故意的なものだったことが明かされる。
//--恐らく『4』でゴム弾の連発のシナリオに批判的なことを受けたので、実弾を使用したシナリオになっていると思われる。
//---だがそうすると、''荒川は春日の心臓部に近いながら、死亡を逃れる部分を射撃した''ということになるが、かなりの狙撃技術がいることになり少々強引ともとれる。実際春日を助けたナンバが「いつ死んでもおかしくなかった」と度々口にするくらいにはギリギリだった模様。
//--一応、荒川は「殺しの荒川」の異名があるほどの武闘派で、射撃の技術も十分備えている人物である。また荒川自身も絶対助けられるとは限らないある種の賭けだった事を口にしているが、いくら射撃に自信のある人間でも心臓部分に当てて、生存させる、というのはご都合主義過ぎるという意見も
//↑物語の重要な部分のネタバレなのでCO。作中で分の悪い賭けだったことが説明されているのなら問題とはいえない。
//-&bold(){小笠原 肇}
//--ブリーチジャパンの現代表である。黒幕の命を受けて異人三による「肉の壁」取り崩しを計るが、春日たちに返り討ちにされる。
//--その後、''春日たちに対した脅しもかけられていないのにペラペラと身内の秘密を喋ってしまう。''
//--『JUDGE EYES』で同じような場面があり、尋問相手を下着一枚という屈辱的な格好にして、精神的に追い詰めるという説得力のある場面があったためより違和感を覚える。
//--ただ近くに自分が壊滅に追い込んだマフィアがいて秘密の自白を拒み続けると普通に拷問されるような状況だったので青木を信頼しきっていたからこそさっさと秘密をペラペラ喋ったものだと考えられる。
//小笠原 肇についてはまるっと削除。大した脅しもかけられていないのに、とあったが春日がまず散々ぶん殴ると脅している上、ハン・ジュンギによって爪を剥ぐなどのさらに陰惨な拷問をちらつかされており、十分すぎるほど脅迫されている。
//いや、それが十分じゃないでしょ。言葉だけでビビってペラペラ喋るって裏社会に関わりがあるのに、根性が無さ過ぎだし、後で裏切って報復されることも考えてないとかマフィア舐め過ぎでしょ。
//小笠原 肇についてはまるっと削除。大した脅しもかけられていないのに、とあったが春日がまず散々ぶん殴ると脅している上、ハン・ジュンギによって爪を剥ぐなどのさらに陰惨な拷問をちらつかされており、十分すぎるほど脅迫されている。小笠原は少なくともハン・ジュンギがコミジュルのメンバーであることやコミジュルの所業は知っているはずだし、春日についても近江連合を引き入れてまで妨害しても止められない人物であると分かっているので、十分な脅迫力がある。小笠原自身は青木の権力で近江連合を使ってはいるが自身は裏社会の人間と言うほど荒事に慣れてる訳でもない。拷問どころか殴り合いの喧嘩すらしたことの無い可能性がある人物があそこで黙秘を貫いたらその方が不自然。
//裏社会に慣れていなくてもマフィアの報復の危険性なんて一常識で分かること。そもそも春日やハンに脅されたことがどうしても近江連合や青木にやられないと思っているのか。小笠原は一応「頭が良い」という設定であるのに、全く予想できないキャラになっている。黙秘を貫くんじゃなくて、黙秘を全くしようとしないから不自然。後一々消さないこと
//頭の良しあしよりもメンタルの問題だろう。目の前で拷問ちらつかされてプレッシャーかけられたらいくら頭良くても耐えられないし、青木も近江連合も味方と認識してたらそこまではされないとバイアスもかかる。てか自分が同じ状況に立たされて黙秘できる自信あるの?
//そもそもマフィアの危険性を分かってるなら目の前にいるコミジュル幹部の危険性も分かるだろっていう
//履歴が流れるからこれ以上はスレでやってくれ
&bold(){ミラーフェイス}
-獄中の沢城を口封じするために石尾田が雇った中国系の殺し屋。変幻自在の変装能力を持ち、自身の姿や声を成り済ました人物と全く同じ姿に変える事が出来るという能力を持つ。
--だが、その変装能力は監視カメラをごまかせるとかいうレベルではなく、足立に化けて襲い掛かってきた際には長らく同行していた春日たちが目前で見ても全く見分けがつかない、というトンデモレベル。
---現役なら星野が殺害された現場に居合わせ犯人逮捕の功労者として沢城に近づくのも容易であろうが、実際は既に懲戒免職処分を受け警察関係者でもないためどうやって拘留されてるターゲットまで近づくのかという根本的な疑問も出てくる。
//--『龍が如く』という''現実に限りなく近い日本を舞台にした世界観で、そんな変装技術だけで瓜二つな擬態ができるというキャラクター設定が不自然でリアリティがない''、と批判される。%%ルパン三世や怪盗キッドじゃあるまいし。%%
--シリーズ過去作にも顔が同じキャラというのは居たが、そのようなキャラは双子の兄弟だったり、整形や変装などリアルな擬態方法であったため、変装技術だけで瓜二つな擬態ができるというのは『龍が如く』の世界観で考えても違和感のある設定となっている。
--本作におけるハン・ジュンギの正体が本人そっくりに整形された影武者という設定もこのキャラへの批判に拍車をかけている。
//理由を述べずに消さないで下さい
//再び行われた場合は管理人に通報致します
//--また、暗殺作戦に失敗して黒幕に消されそうになるも実は春日達に助け出されており、終盤で自分を使い捨てにしようとした黒幕に愛想を尽かし春日達に協力するという重要な流れがあるが、''その場面が来るまで「実は助けられてた」「実は協力していた」という描写が匂わせ含めて一切無く''、本作の肝となる重要な場面にもかかわらずご都合主義感が強すぎるという意見もある。
//&bold(){久米颯太}
//-序盤から登場しブリーチジャパン及び青木への妄執に囚われたブリーチジャパンの暗部を象徴する人間性でプレイヤー及び春日らから煙たがられていた存在だった。
//--だが、劇中で明確な戦闘描写が一度しかなかったことや物語の最終版にて青木を刺殺し尚且つその制裁を受けた描写が本編の最後まで確認出来ないことからファンの間では「次回作があったら報いを受けてほしい」と非難の的となっている。
//--ただ春日に目撃されている上、犯行場所も監視カメラが設置されているだろう場所。しかもそれまで衆議院選挙に出馬しており多くの人々に顔を知られている彼に逃げ場など無いため、おそらくすぐに逮捕されたと考えられる。
//--ただ、青木は久米のことを「使えない」と扱き下ろし捨て駒扱いしており、「最後に捨て駒に命を奪われる」という皮肉めいたものになっており「自業自得」との声もある。
//--ちなみに、この時期のストーリーの状況的に久米は当選発表会場の横浜にいるはずであり、青木の正体が暴露されて殺害を決意しかつ神室町のコインロッカー前にいるのを見つけて刺殺するのはかなり無理がある展開であると言える。
//---だが同時に誰かの差し金、または本人を装った者の犯行である可能性も考えられる結末となっている。この辺りをどう解釈するかはプレイヤー次第といった所だが、いずれにせよどんでん返しのための描写不足は否めないところではある。
//掲示板で不要論があるためCO。
//&bold(){沢城丈}
//-沢城は一連の事件の主犯のひとりとして捕まり終身刑となる。だが、現代の日本の刑罰には''終身刑が無い((一応、終身刑に相当する刑罰としては無期懲役があるが、無期懲役は30~40年程で仮釈放される(確率はかなり低いが)。))。''
//--『4』における回想の冴島と真島の会話において「下手すりゃ無期懲…死刑だってあり得る」との台詞があるので、無期懲役のことを「終身刑」と言っただけかもしれないが、行ってきた罪状を考慮しても死刑でも何らおかしくなく、特に終身刑である必要性は感じられないとの声がある。
//---もっとも、元極道の沢城が仮釈放を認められる可能性は皆無であり、年齢的にももはや終身刑同然であるが((続編『8』のトレーラーでは既にシャバに出た沢城が描かれているが、おそらくは非合法な手段での釈放と思われる。))。
//↑ネタバレでしかない上に問題というより解釈を述べているだけになっているのでCO。
&bold(){荒川真斗(青木遼)}
-序盤では貢いでいたキャバ嬢に捨てられたヤクザのおぼっちゃん、といった情けない印象のみを残して一度物語から退場するが、春日が収監されている期間にブリーチジャパンを設立し(非合法な手を使いながら)都知事にまで登り詰めていた事実が中盤に判明する。
--さらに終盤では時の首相すら手玉に取り、日本のトップに手が届く程の才覚を見せる。後ろ盾の存在や自身の努力があったとはいえ、流石に無理がある展開と言わざるを得ない。序盤に勉学や世渡り等に優れていた描写がこれといって存在しないため、余計違和感を覚えやすい。
//---また都知事と民自党の幹事長を兼任したことに関しても「余りにも非現実的過ぎる」といった意見も少なくない。
//&bold(){春日一番}
//-ラスボスとなる真斗を追い詰めて破滅させどうするのかと思いきや「罪を償ってまた一から出直そう」と何度もすすめるが、この時の真斗はネットに自分の本性を全世界にばら撒かれもう表の世界に出られない状態になっている。かといって裏の世界になるとしても近江連合が解散しているので裏の世界にも住めないという四面楚歌の状態である。そんな状態にもかかわらず一からやり直そうと泣きついてくる春日に不快感を抱いたプレイヤーは少なくなく春日は何がしたいんだ?となったファンが多い。
//その前に「罪を償って」って言ってるんだから、かつての自分と同じように警察に自首して刑務所で罪を償い出所したら一緒に一からやり直そうって意味では?
&bold(){実は生きていたと思われる人物の存在}
-柏木や劉は死亡を惜しまれる人気キャラであり、本作で生存しているかもしれないという可能性が出てきて、素直に喜ぶ声も多い。
--しかし、この2人が生きているということになると、「錦や峯など過去作において死亡したと思われていた人物も実は生きていた可能性が出てきてしまい複雑な気分になる」「本作や今後の作品でも死んだと思われたキャラが再登場する可能性があるため、劇中で死亡シーンがあっても感情移入できない」という弊害が生まれてしまった。
--一応、本作時点で確定していたわけではなくただのそっくりさんや双子((『3』で死亡したキャラの双子がいた。))という可能性もあった。特に後者の場合は本作に登場するハン・ジュンギと同様に影武者の可能性もあった((本作に登場するハン・ジュンギは劇中で『6』で死亡した本人そっくりに整形された影武者であることが明かされている。))。あくまでファンサービスの一環だろう。
//後の作品でほぼ確定した場合ってどう書くのが良いんですかね。
//---スピンオフの『クロヒョウ』で本来いないはずの秋山((時系列的に『5』に登場したスカイファイナンス蒼天堀支店の立ち上げ中。))が登場したことがあるので、そういったゲスト出演かもしれない。
//流石に「過去作で死んだはずのキャラが生きていた」と「時系列的に別の場所にいるキャラ」を同列に扱うのは不自然だと思います。
#endregion
&bold(){『JUDGE EYES』との矛盾}
-本作では東城会は2018年に神室町3K作戦で壊滅したことになっているが『JUDGE EYES』ではまだ存続しており、逆に近江連合が不在と矛盾が生じている。
--神室町には源田法律事務所や八神探偵事務所などは存在するものの、背景の違いも見つかっている。あくまでファンサービスで残しているだけであり、「世界観に繋がりはあるがストーリーは完全なパラレル」と考える者もいる。
---『JUDGE EYES』側の公式は事前のインタビューで「世界観は共通している」と告げてるがこちらは矛盾については一度も語っていないので謎は残ったままに。
***バトル
-評価できる点も確かにあるものの、これをメインとしていくにはまだまだ完成度が低い。
&bold(){テンポの悪さ}
-一般的なコマンド式RPGでは「味方のターン → 敵のターン」という流れであることが多いが、本作は地形と敵味方の位置取りといった要素があるため「移動 → 味方のターン → 移動 → 敵のターン」となっており、更に後述のように地形に引っかかったりと行動プログラムも最適化されているとは言えないため、''他のコマンド式RPGと比べると非常にテンポが悪い。''
--特に地形に引っかかった際は''いつまでもウロウロする → ハマり防止対策のワープが発動して攻撃…''といったことが頻発する。
--極技は移動無しで使えるが、それを覚えるのはレベルが上がる中盤から後半ばかりなので序盤の戦闘ではどうしても無駄な時間のロスが発生してしまう。
-複数攻撃の扱いづらさもテンポの悪さを助長している
--全体攻撃でない複数攻撃は序盤からでも多数あるが、「指定した敵1体とその周囲」や「自分と指定した敵1体を結ぶ直線状」など、敵の位置に依存するものばかりで、多数の敵を巻き込めるかどうかはどうしても運が絡む。
--一応敵は常に動くため待っていれば複数巻き込める位置関係になってくれる事もあるが、時間はかかる上、待っていても動いてくれない事も多々ある。
--開幕直後の固まっているところに打ち込むと巻き込みやすいが、それ以降は全体攻撃以外で狙って複数人を攻撃することは難しい。
-全体攻撃を使えばこれらの問題も解決するが、ほとんどが高レベルで覚えるものばかりで、どうしても序盤の戦闘が煩わしくなってしまう。
属性の偏り
-各メンバーの専用職はほとんどが打撃に偏っている((青龍刀を使う趙と、定規やカッターを使うえりのみ斬撃属性。銃弾に至っては通常攻撃に存在せず一部ジョブの極技にのみ存在する。))。その割に中盤以降になるとボスどころか強めの雑魚ですら打撃を含め物理攻撃全般に耐性を持ち、目に見えてダメージ効率が悪化していくため、扱える属性を調整するための転職を強要されてしまう。
-武器を強化すれば属性を付与できるが、こちらも「電撃弱点、他は耐性」という敵が多いため、結局は電撃属性の武器・極技を扱えるメンバーでしかまともなダメージを与えられなくなる。
-氷属性の極技が少なく、強力なものもあまりないため氷属性単独弱点の敵は倒すのに苦労する。
--終盤のボスの中ではよりにもよって桐生と冴島が該当するため、とにかくメンバーのHPに気を配りつつの長期戦を覚悟する必要がある。
ゲームオーバー条件の厳しさ
-今作は主人公の春日が倒れると即ゲームオーバーとなるため紗栄子やナンバの蘇生技が春日には使用できず、群雄劇の本作と合わないと評されている。
-これらの蘇生技が主人公死亡時に回数制限付きで自動発動するなどの手段はあったはずだが…。それなりにレベルを上げていても、集中攻撃をくらったり範囲攻撃に巻き込まれるなどで事故ることも多い。
-HPが0になったときに一度だけ一定値で耐える極技をかなり早い段階で覚えるのでそれを使えば事故自体は減るが、そのせいで主力である春日が一手遅れてしまう。
--この仕様が最も大きく響くのが前述の真島・冴島戦。特に冴島が参加した直後は上記の極技を使わないと瞬殺される危険が常に付きまとうことになる。
見栄えの問題
-ボスとの戦闘は基本的に一対多となるため、一方的な虐めやリンチのように見える部分もある。
-一部のボスキャラについてはそれだけの数がいないと勝てないという意味合いではあるが、現代日本という舞台ゆえに気になってしまうものもいる。やっていること自体は他のRPGと変わらないのだが…。
//-タイマンとなるボス戦も、正直派手な演出に見合っていないうえ、テンポの悪さのせいでアクション時代と比べると爽快感は今ひとつ物足りない。
--そもそもRPG的な戦闘時の演出のせいで盛り上がりに欠ける部分もある。ボス戦ではその分QTEなどで補ってはいるが…。
MP回復手段の少なさ
-前述の通り、耐性持ちが多く雑魚の多さもあって戦闘のテンポが悪いため、範囲技や属性技で一気に倒そうにもMPがすぐに枯渇してしまう。さらに所持できるアイテムの数もかなり限られているため、MP回復手段も枯渇しがち。
-開発もそれがわかっていたのか一部のダンジョンでは道中にアイテムボックスを設置しており、あらかじめボックスに入れておいた回復アイテムを補給することは可能。
バカゲー技、武器の多さ
-以前からだがバカゲー要素である武器や技が増加してしまった。その分、シリアスな技が少なくなっている。ボス戦で煎餅で攻撃したり、傘で攻撃したりということが起こり、盛り上がりに欠けてしまう。
-デリバリーヘルプも演出的に封印しようとしてもボスが硬いため難しい。
-一部戦闘はジョブに関係なく上半身裸になってしまう。それはいいのだが、この状態でバカゲー要素が強いジョブで戦闘すると見た目が酷いことになり戦闘が台無しになってしまう。
酔いの仕様変更
-今までと同様にアルコールを飲むと酔い状態になるが、操作が効きづらくなる代わりにヒートゲージがたまりやすくなるという形でメリットとデメリットが存在した今までと異なり、本作では純粋な状態異常となっている。特に最大のレベル3になると「泥酔」となり一定確率で敵味方区別なく勝手に攻撃するようになる。
-さらに店やアイテムによる酔いは他の状態異常と違って永続かつ強制付与((回復ポイントで回復しても消えず、無効系の装備をつけていても防げない。))で、治療するにはアイテムを使うか戦闘でレベルを下げていくしかない。治療できる極技もあるが、戦闘中しか使用できない。
--MPの回復量が大きいというメリットはあるものの普通の料理やノンアルコールドリンクで十分代用可能であり、デメリットと釣り合っていない。
-また、キャバクラや飲食店メニュー制覇のためには飲む必要があるので、飲む → 戦闘orアイテムで解除 → 飲食店で回復orアイテム補充…と余計な出費を強いられてしまう。
&bold(){エンカウント敵のレベル上昇}
-ある章からエンカウントの敵のレベルが上昇してしまう。それまでにある程度育てておかないと後からつらくなってくる。
--その結果バイトクエストの討伐依頼を残していると、その依頼の敵を退治できなくなってしまう。
--一応地下ダンジョンの敵は終盤も固定であるが、ダンジョンにいない他の弱い敵はもう出てくることはない。
***ゲーム
&bold(){RPGに慣れていないユーザーには手ごわい難易度}
-従来のシリーズでは純粋に物語を楽しみたい人の為に用意されていたイージーモードがなく、シナリオだけ楽しみたい人には面倒。
--春日が死亡するとゲームオーバーになり、''再挑戦すると所持金が半分になる。''前者は『女神転生』、後者は『ドラクエ』や『ポケモン』にありがち((ポケモンは勝利すると得られる金額に依存するシステムで、半分ではない。))のシステムだが、そもそも『龍が如く』ではそんなシステムは無く((ただし『0』ではとある敵キャラに負けると所持金をすべて失うペナルティがあった。))、普通にやり直しできたため、ただ難易度が上がっている。
---ATMに所持金を預ければ被害額は抑えられるが、異人町にはコンビニが2か所しかないうえにマップの南西と中心部のみで強敵が多い東部や北部にはないため、預けに行くのも一苦労。
--エリアごとにエンカウントする敵が異なるのだが、レベル差補正が強い今作では敵のレベルが高いエリアを序盤に探索するのが難しい。特に中華街エリア辺りは強敵が多く、しかもこのエリアにはゲームセンターがあるので序盤にゲームセンターのチャレンジ達成を目指してそこへ向かおうとしたプレイヤーが返り討ちにあうことに。
--RPGにしたのがシリーズの長期化によりアクションについていけないユーザーに対処するために簡易化するという物だったのだが、今度はRPGについていけないユーザーに厳しいものとなった。
--元々、『龍が如く』シリーズ自体は戦闘外を除けば縛りや高難易度をやらない限り、普通にクリアするだけだとゲームオーバー自体なりにくい。
--また決して理不尽というわけではなく、寄り道をすることで得られる強力無比な技やデリバリーヘルプ等の難易度を下げる要素は多数あり難しいながらも対処法は存在するのでこれらを駆使する事で対抗することが可能。
---加えて、本作における雑魚との通常エンカウント条件は「気づかれた状態で視界内に一定時間留まる」というものであり、気づかれてもすぐに視界から出れば戦闘にはならないので、過去のシリーズ作に比べバトルは回避しやすい。
//女神転生のような難易度の高いゲームに比べれば全然易しい方だし、7外伝ともそこまで変わった印象なかったので、過去最高難度というのは過剰かと。
//上述の過去作が簡単すぎたなどの記述もあり、難易度についての言及がとっちらかっているのでCO。戦闘に勝てないならレベルを上げればいいだけだしRPGに慣れていないプレイヤーがいきなり強敵に突っ込んで負けたら問題っていうのは流石に無理がある。
//レベルを上げたらバトルが簡単になる。またレベル上げ自体が苦痛とされるのに、そんなただレベルを上げろ、なんて反論通らない。そもそも龍が如く自体大人ユーザーが多くレベル上げの時間も取れないユーザーも多い。簡単過ぎるという批判もそもそもシナリオ重視でクリアさせることが目標であり、投げるような難易度設定なのは問題。てか難易度選択もないのに変わった印象ないは余りにもおかしい。そもそも比べるならポケモンなどのライトユーザー向けと比べるべき
&bold(){人間力}
-人間力を上げる手段は多いが、普通にプレイしても限界までは上げにくい。
--人間力を上げられるミニゲームとして資格学校と名画座があるが、すべてクリアしても限界どころか半分もいかない。
-過去作の達成目録に当たるバイトチャレンジの達成で人間力は上がるが、個々の上り幅は小さいものが多いため、限界まで上げるには地道にこなす必要がある。
--一応人間力が低くてもメインストーリーの攻略は可能だが、街の利用制限やジョブの開放、彼女イベントなどが起きない。
-救済要素として人間力を大きく上げるアイテムが存在するが、街中にランダムでドロップする、ミニゲームの高額報酬だったりと簡単には入手できない。
--一応「お洒落」だけはスカルプD、ツイストフレグランスで上げることができ、安価でショップ購入できる。
--これについてはDLCでアイテムを売りたいだけではという声も。
&bold(){神室町や蒼天掘がおまけ程度}
-異人町がメインに展開される代わりに神室町、蒼天掘には新規ミニゲームやサブストーリーがなくシナリオの都合上出した感が強い。一応、パーティーチャットはある。
-また、バイトチャレンジ報告を2つの街にも置いて欲しいという声もある。
--意地が悪いことにレスキュー終盤になると蒼天掘や神室町にしか出現しないスジモン討伐が1つずつしか受注ができず、達成したら報告のために異人町に戻り新たなチャレンジを受注し達成するために舞い戻るということが発生する。
&bold(){キャバクラ、女性攻略関係}
-本作のキャバクラはただ指名して商品を注文するだけと操作が簡略化されており味気ない。上記の通り仲間と行くのだから、仲間同士の掛け合いなども見てみたいという声もある。
-女性攻略はただ花をあげるだけで攻略中のイベント会話は何もない。過去の『龍が如く』や『JUDGE EYES』であった要素が簡素化されてしまった。
//--一応、仲間である紗栄子は絆ドラマが該当すると言えなくはないが…。
***その他
-ひき逃げ
--今までのシリーズでは発生しなかったひき逃げが今作では普通にされるようになった。ひき逃げされるとHPが100下がるので移動の際に気をつかう必要がある。
--もっとも本作で車が走っているのは今までのような繁華街の車道ではなく国道などの幹線道路であり、速度もそれなりに出しているはずなので、ぶつかられてノーダメージのほうがおかしいとも言える。
//そもそもひき逃げで裁かれないのはどうかとの意見もあるが…。
-金庫
--「開ける」「開けない」の選択肢がワンクッション置かれるのでやや面倒。
--一応金庫に敵が入っていることもあるが、選択肢に必要性が皆無。
--開ける際のボタンの反応が悪く、慣れないと何度も金庫に体当たりをかますことに。
-有料DLCが多くなった
--追加職業や上記のパラメーターアップアイテムなど有料DLCが多くなってしまった。追加職業の作りこみ自体は良いのだが、この影響で悪目立ちしているとも取れる。
-ドラゴンカート
--ドリフトの挙動が独特で、慣れないと曲がり切れず障害物にぶつかりやすい。
//--△ボタンでカメラワークを変えることで極端に難易度を落とせる。カメラワークを変えないでプレイすること自体が縛りプレイといっていい。
-カラオケ
--なぜかハン・ジュンギだけは持ち曲が無い。合いの手や客演はキッチリしてくれるだけにファンからは残念がられた。
--趙の持ち曲は春日の持ち曲と共通で、スコアランキングや選曲回数も区別されていない。
---「情熱的に合いの手」の譜面が8分音符の三連符(二拍三連符)や裏打ちなどによってトップクラスの難易度を誇り、さらに90点以上獲得がバイトクエストの達成条件でもあるので、実際のところ春日のバージョンは救済措置の意味合いが強い。
-ランダムアイテム、イベントの確率の低さ
--にぎにぎ娘達のイベントが極めて発生が低く設定されてあり、10回以上行き来しても出ないこともある。
-バイトクエスト
--エンカウント討伐が累計ではなく、依頼されてからの数となっており、依頼を受けないとクエストにチャレンジできない。
---一部の依頼に出るスジモンがストーリー進行でマップにほぼ出なくなったタイミングで含まれていたりするなど無駄に煩わしさが上がる部分もある。
--一度に受けられる依頼の数も少なく、報告できる場所が全体的にマップ西部に偏っているため、マップ東部で達成した場合には戻るのが面倒。
-BGM
--ボスの大半が固有BGMを持っていた『6』と比較すると少なめ。
--リザルトが出る関係上仕方がないとはいえ、アウトロ演出もなくなってしまった
-移動の煩わしさ
--移動の際は戦闘に参加するメンバーも同様に移動するが、わざわざ進行方向にいたり、画面外からいきなり出てくるなどして移動の邪魔になることが多い。ぶつかると相手は悲鳴を上げる上、こちらの移動が遮られることになるためあまり気分が良くない。
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**総評
''春日一番が主人公の新たなる『龍が如く』の誕生。''~
コマンドRPG化には発売前から賛否が割れていたが、『6』の批判から立て直し、春日一番とその仲間達の絆と成り上がりを描いた熱いシナリオは高評価。とくにナンバリングタイトルで評価の高い『0』を超えた''シリーズ最高傑作''との呼び声もある。~
RPG化したバトルについてはテンポの悪さ、ゲームバランスの悪さなどまだまだ改善の余地があるものの、全体的な完成度までが低いわけではなく、従来作から続いたアクションバトルのマンネリ化からの脱却や今までに無かった戦略性が備わったことで本作にハマるプレイヤーが続出するだけの魅力は備えている。~
ボリューム、システムの質の高さも評価されており、総合的に判断すれば十分良作の水準であり、その完成度の高さから本作は''「古参ファンからの再評価」「新規ファンの獲得」「海外人気の確立」「シリーズの復権」を同時に成し遂げてしまった。''~
発表時から発売直前にかけてかなり低かった前評判を全てひっくり返したその様は、正に本作のシナリオと同じ「''どん底からの成り上がり''」である。
ただのコマンドRPGと食わず嫌いをして敬遠するには惜しい要素を持ったゲームであり、久々の快作と話題性を呼んだのは伊達ではない完成度と言える。
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**余談
-初週売り上げは15万本とかなり低く、歴代シリーズ中では下から2番目。やはりRPGに変更したことや前評判の影響が強かったことが窺える。また、「龍が如く7」と検索したときの「ひどい」などのサジェストもその影響だと考えられる。
--ちなみに、1番低かったのは初代『龍が如く』の12万本。新しい取り組みは思う以上に伸びないようである。ただ、初の試みとしては悪くない数字で今後のストーリー次第で伸び代があるかもしれない。
-前評判を覆して見事にシナリオが高く評価され、2020年のゲーム大賞で優秀賞を獲得。『0』以来5年ぶりとなる。
-本作における仲間との熱いドラマは、漫画やアニメで人気の『[[ワンピース>ONE PIECEシリーズ]]』から着想を得ていると公式で明かされている。
-ストーリーにあるように春日は2001年から2019年まで獄中にいたため、歴代シリーズ作品((初代(2005年) ~『6』(2016年)の期間。))で起きた事件については一切知らず、主だったキャラとも面識がない。
--一応「東城会にいた片目の狂犬(真島)」の噂は知っていたが、これについてはそれ以前から伝説が語り継がれているのだから当然と言えば当然である。
-堂島大吾のデリバリーヘルプとして、過去作で死亡した風間新太郎・嶋野太・堂島宗兵(''大吾の父親'')が召喚されるが、その中には柏木が名実ともにはっきりと登場する。
--なお、他の故人は足元に靄がかかっているのに対し、彼にはその演出がなく、先述のことを合わせて生存説を補強している。
-『6』『極2』や『0』『極』で使った各スタイルを使って戦う桐生だが『6』『極2』のスタイルが本作では喧嘩スタイルとなっており『0』『極』『1』~『5』までの堂島の龍スタイルと区別されている。
--これまでの『龍が如く』シリーズでは『見参!』を除いてタイアップしていたドン・キホーテが登場しておらず、安く回復アイテムを調達することはできなくなった。
---激安価格の販売がRPG的にバランスを崩してしまうからではないかと思われる。
//コラボレーションの有無は、ゲームの出来とは無関係だと思われるので余談に移動。
-体験版配信時点までの本作の評価は非常に低く、実際にプレイしてみてもイマイチピンとこないという声が多かった。
--体験版ではシナリオが盛り上がろうとする前に終わってしまう((なお、製品版は体験版終了部分から少しするとシナリオが盛り上がるようになる。))、何かとシナリオに前科のある横山氏が関わっているという点も、前評判の悪かった一因だろう。
--しかし本作はやり込む程システムの魅力に気付けるゲーム性であることや、感情移入しやすいシナリオという2つの強みは、製品版でこそ感じ取れるものだったと言えるだろう。
-本作のRPGへ路線変更の賛否意見に関しては名越監督も「このシステムが受け入れられるかどうかを見届けたい。僕らは押し売りする気は無いですし、やっぱりアクションがあっての龍が如くスタジオ作品だよねという声が大きければ、その時はその時でまた戻したいと考えています」と表意を示しており、RPG化への変更についての賛否意見は耳に入っている。
--後のスピンオフ作品『LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶』の発表イベントで名越監督はRPGコマンドのシステムが好評だったと語っている。アクション面は『JUDGE EYES』に受け継がせたと公表していることから今後発売されるナンバリングタイトルはRPGで進める方針を定めた。
---なお、リメイクに関しては『極』『極2』は当時の最新作をベースにしたリメイクであり、『3』~『6』までを「極」としてリメイクする場合アクションのままかRPGになるかは長らく不明であったが2023年に発売された『[[維新!極>龍が如く 維新!#id_7f4b8508]]』がアクションだった為、恐らくジャンル変更なしでリメイクされる可能性が高い。
-本シリーズは海外ではこれまで『Yakuza』のナンバリングタイトルで発売されていたが、本作の海外版は『龍が如く』の英訳をサブタイトルとした『''Yakuza: Like a Dragon''』のタイトルで、XSX/One/PS4/Win版が2020年11月10日に発売された((ちなみに、この日はXSXの発売日である為、海外で本作はXSXのローンチタイトルとなっている。))。
--ちなみに戦闘メニューは日本語では「極技・その他・防御・攻撃」だったものが、英語だと「COLOR(blue){''S''}kills・COLOR(blue){''E''}tc.・COLOR(blue){''G''}uard・COLOR(blue){''A''}ttack」となっており、頭文字を取ると「COLOR(blue){''SEGA''}」になるように工夫されている。
--当初「Etc.」は「More」となる予定だったが、ローカライズ会社ハチノヨンの共同設立者であるJohn Ricciardi氏からの[[Twitterでの指摘>https://automaton-media.com/articles/newsjp/20200805-132729/]]により頭文字がSEGAとなるように変更された。
--アップデートによりテキストの日本語にも対応しており「インターナショナル」版として起動する。特にPS4版は後述する日本版が発売されていないので唯一日本人がPS4で「インターナショナル」版をプレイしトロフィーを獲得できる方法となる。
//--2021年2月26日に『龍が如く7 光と闇の行方 インターナショナル』のタイトルで、日本でもXSX/Win10/Steam版が発売された((当初は2月25日に配信開始のはずだったがセガ側のミスで「日本語でプレイできない不具合」が発生。更に日本のSteamページは「購入画面が表示されない」というお間抜けなトラブルにより、全ストアにて「1日遅れの日本版発売」となった。))。
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**その後の展開
-2021年10月にシリーズの総合監督である名越稔洋氏がセガを退社し、シリーズのプロデューサーを務めていた横山昌義氏がスタジオの代表及びシリーズ制作総指揮に就任することが公式サイトで発表された([[参照>https://ryu-ga-gotoku.com/studio/jp/]])。
--同時に、春日一番のその後を描く次回作『[[龍が如く8]]((発表の際、海外でのタイトルは『Like a Dragon 8』とされていたが、後に『Like a Dragon: Infinite Wealth』に変更された。))』を新体制となる「龍が如くスタジオ」が開発中であることが言及された。
-その後、2022年9月に''春日一番と桐生一馬の両方が主人公''であることが明かされたが、同時に春日がメイン扱いになることが公式で明言されている。
--また、2023年6月の公式生放送にて日本版は副題がないことが判明し、同年9月には発売日の発表と同時に''舞台がシリーズ初の海外となるハワイのホノルル''であることも明かされた。
--過去作の人気キャラが復活するなど''シリーズ集大成''となっている一方、ジャンルは本作と同じくコマンドRPGで桐生をRPGのキャラとして動かせる初の作品ともなっている。
---対応機種はPS5/XSX/PS4/One/Winで、2024年1月26日に発売された。
-さらに、本作における桐生サイドの物語を描いた『[[龍が如く7外伝 名を消した男]]』も2023年11月9日に発売された。
--対応機種は『8』と同様PS5/XSX/PS4/One/Win。こちらのジャンルは本作とは異なり、旧来のアクションアドベンチャーとなっている。
----
*龍が如く7 光と闇の行方 インターナショナル
【りゅうがごとくせぶん ひかりとやみのゆくえ いんたーなしょなる】
|対応機種|Xbox One&br;Xbox Series X/S&br;Windows(Microsoft Store/Steam)&br;プレイステーション5|&amazon(B08PQ4CP1X)|
|発売日|【MS Store】2021年2月25日&br;【Steam】2021年2月26日((日本語パッチ対応日。))&br;【PS5】2021年3月2日|~|
|定価(税込)|通常版:6,589円&br;ヒーローエディション:7,689円&br;レジェンダリーヒーローエディション:9,889円|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[龍が如くシリーズ]]''|
※共通項目は省略
----
~
#center(){{
&big(){''人生は冒険だ''}
}}
~
----
**概要(インターナショナル)
上記の『龍が如く7 光と闇の行方』を海外向けの仕様にして販売した『Yakuza: Like a Dragon』を日本のPS5/XSX/One/Win向けに逆輸入した作品。
----
**変更点・評価点(インターナショナル)
-『龍が如く』シリーズでは海外版『1』以来の英語音声に対応((雑魚敵など、一部は日本語音声のまま))。リップシンクも合わせられており、違和感の無い出来になっている。
--英語音声でしか遊べないわけではなく、ゲーム初回起動時や設定で日本語音声と英語音声の2つから選べる。
--英語音声+日本語UIにもできるため、英語音声へのローカライズがどうなっているか確認したい方は是非。
#region(リップシンクの違いも確認できる日本語音声と英語音声の比較動画)
#video(https://www.youtube.com/watch?v=XAXFKiVjG7c)
#endregion
-一部DLCが最初から収録済
--「限界拡張マスターズキット」と「プレミアム衣装セット」が最初から収録されており、衣装はハローワークで転職できる時点で変更可能。
--PS5版は無料DLCである「パチスロ・4機種無料追加パック」も最初から収録している。
-PS5/XSX版は解像度とfpsの向上とロード時間が短縮されている。
--これはインターナショナル版の特徴というより、ゲーム機本体の性能によるものだが。
--One版のグラフィック・ロード時間はPS4版と同程度。
-Win版はこれまで同様手持ちのPCスペックに依存するが、フレームレート無制限対応((ただし、一部のプリレンダリグしているカットシーンでは強制的に30fpsに固定される。))、モニターのリフレッシュレート設定可能((いわゆるゲーミングモニターを使っている人向けの設定。使用しているモニタに依存するが最大で200Hzまで設定可能。))、5K解像度対応、マルチモニタ対応、ウルトラワイドモニター対応、FOV調整可能等と言った違いがある。
--また、今作に関しては「インターナショナル版の移植」なので主題歌である『一番歌』は差し替えが無くそのまま。
-その他、PS4版における「プレミアム・マスターズパック」DLCで追加されるトロフィーのほとんどが削除されている。
-バイトクエスト「チャレンジ」のプレイスポット項目も一部変更されパチスロのメダル獲得、ゲームセンターのバーチャファイター以外のハイスコア更新が削除されコンプリートの難易度が下がっている。バトル項目に新たに蒼天堀と神室町で規定数の敵を撃破するチャレンジが追加された。
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**問題点(インターナショナル)
//-PS4版を買ったユーザーに対するフォローが皆無
//--PS4版からPS5版へのアップグレードやセーブデータの引き継ぎができるわけでもなく、かといってPS4版にインターナショナル版と同様のアップデートがされたわけでもない。
//↑そもそも廉価版のようなものでありPS4版をプレイした人が買うことを想定していないと思われる。
-追加要素などは特にない
--問題とされた戦闘バランスなどの改善も一切変更なく、本作の追加要素は主に英語音声と上位機種によるパフォーマンスの向上なので、PS4版をプレイしたユーザーがわざわざ買うようなものではない。
-プラチナトロフィーの難易度が上昇
--DLCとして販売していた「龍が如く7 限界拡張マスターズキット」がインターナショナルでは同封されているのだが、最難関ダンジョン「スーパー・ファイナルミレニアムタワー」のクリアがゴールドトロフィーとして登録されている。この「スーパー・ファイナルミレニアムタワー」は非常に難易度が高く、BaseLv99、JobLv99では歯が立たない((各JobのJobLvを50~99まで上げてステータス底上げ必須。))ため、クリア後に何十時間ものLv上げの苦行が必要になる。
--ちなみに、PS4版ではDLCのトロフィーは別枠だった。
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**総評(インターナショナル)
率直に言ってしまうと次世代機/PCへの移植版という感じであり、一部DLCが収録済の完全版/廉価版という扱い。~
PS4版からの変化は英語音声と上位機種によるパフォーマンスの向上のみであり、PS4版を持っているユーザーがわざわざ買い直すほどの魅力は無い。~
しかし特に劣化している部分もないため、PS4版をプレイしたことがない新規ユーザーにはおすすめである。