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きこりの与作

【きこりのよさく】

ジャンル アクション
対応機種 カセットビジョン
発売・開発元 エポック社
発売日 1981年7月30日
定価 4,980円
プレイ人数 1人
判定 良作
ポイント 記念すべきカセットビジョンソフト第1号
カセットビジョンの代表作にして人気作
実は権利関係が色々怪しい代物


概要

新日本企画(後のSNK)のアーケードゲーム『与作』のカセットビジョン移植版。
パッケージに「1」のナンバリングが付けられていることからもわかる通り、本作はカセットビジョンと共に発売された、カセットビジョン用ゲームソフト第1号である。
元ネタは北島三郎の楽曲『与作』であり、本ゲームにもその楽曲のメロディが使用されている。


特徴

  • 与作を操作して木を切り倒すゲーム。
    • 与作はレバーで左右移動、2つのボタンでジャンプと斧を振る動作を使い分けることができる。
    • 斧を振る動作で木を切り倒すことができる。また、後述する敵の一部は斧で攻撃することが可能。
    • 画面上には敵や障害物などが動き回っている。
      • 空を飛んでいる鳥がフンを落としてきたり、木を切ると木の枝が落ちてくる。これらに当たると与作は一定時間動けなくなる。
      • 地上を横切るイノシシや地面の下から這い出てくるマムシが存在し、それらに与作が当たると死亡してしまう。これらの敵は斧で攻撃することで倒すことができる。
  • 2種類のゲームモードがそれぞれ3つの難易度に分かれており、本体のセレクトボタンでモードと難易度を切り替えることができる。
    • 「与作の得点ゲーム」:ゲームモード1がこちら。木を全て切り倒してハイスコアを目指すモード。難易度によって与作の残機が異なる。
    • 「与作のタイムレース」:ゲームモード2がこちら。木を全て切り倒すまでの時間を競うモード。スコアの代わりにタイムが表示される。このモードでは残機の概念は存在しない。

評価点

  • アーケード版と比べて緩和された難易度と、向上したアクション性
    • 与作のアクションにジャンプが追加されており、原作では斧で倒すしかなかった敵をジャンプで避けることができるようになった。
      • 本作の仕様上、斧で攻撃する場合、与作の向いている方向にしか斧で攻撃できないため、後ろからイノシシが来た場合などに咄嗟にジャンプで避けることが可能になっている。
    • 他にも原作と比べて敵の当たり判定に調整が入っており、敵を倒したり避けやすくなっている。
    • アーケード版では当たると即死だった木の枝も、本作では一定時間動けなくなるだけ。
    • ゲームモード1の初期残機も最低難易度なら7と、この時代のゲームとしてはかなり多い。
  • 有名なBGMの使用
    • ゲーム開始時に北島三郎の『与作』のメロディが流れたり、与作の死亡時にクラシック音楽の『運命』『葬送行進曲』のメロディが流れるようになっているなど、キャッチーなBGMを流すことで、ゲームを上手く彩ってくれている。
  • コミカルな演出
    • 上述の有名BGMの使用に加えて、鳥がフンを落としてくる、与作の死亡時には天使の姿となって昇天するといったように、コミカルな描写も多く使われている。

問題点

  • 斧やジャンプがボタンを押してもすぐ出ない
    • 斧を振る動作やジャンプがボタンを押した直後に発動せず、ほんの少しだけだがラグが存在する。
    • そのため、慣れないと敵を倒そうとしたり避けようとしてボタンを押したが、攻撃やジャンプが間に合わない……ということを体験しがち。
  • アーケード版と比べるとグラフィックは流石に劣る
    • もっともカセットビジョンの性能を考えれば致し方ないのだが。

総評

単なるアーケードゲームのベタ移植にとどまらず、家庭用ゲーム機向けに難易度調整を施した良移植で、当時の子供たちの心をつかみ、人気を博した。
その人気っぷりは「カセットビジョンと言えば『きこりの与作』」というイメージを根付かせるほどで、当時を知る人たちからも、本作を楽しんだ・欲しがったという声は、現代のネット上でも決して少なくない。


余談

  • 概要にて新日本企画のアーケードゲーム『与作』の移植であることを説明したが、実はこのカセットビジョン版、新日本企画に無断で移植したものである
    • また、本作においても北島三郎の『与作』のメロディが流れることは前述した通りだが、本作のパッケージ・カセット・説明書のいずれにもJASRACの認可マークが存在せず、恐らくこちらも無許可で使用している
      • ちなみに新日本企画のアーケード版『与作』の方はJASRACの許諾をちゃんと受けている。
    • 今ならとても考えられないことをしでかしているが、当時は色々な意味でおおらかな時代だったのだろう……。
      こうした事情からカセットビジョン版の正式な復刻は不可能に近く、カセットビジョン実機で遊べる環境を整えないといけないのが惜しいところである。
    • 更に余談になるが、当時はカセットビジョン版『きこりの与作』以外にも、『与作』を真似たゲームが様々な中小企業からリリースされたらしく、それらは「与作系ゲーム」として密かにジャンルと化していた模様。
  • 原作のアーケード版はネオジオポケットカラー『ザ・キング・オブ・ファイターズ バトルDEパラダイス』に隠しゲームとして収録されている*1
    • また、カセットビジョン版は非公式ながらX68000やiOS*2に移植されている。
  • アニメ『妖怪ウォッチ』第24話にて、主人公・ケータが本作(と思われるゲーム)をプレイしているシーンがある。
最終更新:2025年12月19日 13:14

*1 モノクロのネオジオポケットで起動すると遊べるほか、カラーでも最後の隠し要素として存在する。

*2 ただしタイトルは『kikori』に変更されている