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NINTENDO パズルコレクション

【にんてんどー ぱずるこれくしょん】

ジャンル アクションパズルゲーム
対応機種 ニンテンドーゲームキューブ
メディア GC専用光ディスク 1枚
発売元 任天堂
開発元 インテリジェントシステムズ
任天堂
トーセ
各ゲーム開発はその他多数関与
発売日 2003年2月7日
定価 5,800円(税別)
プレイ人数 1~4人
レーティング CERO:全年齢対象
備考 収録作のうち『パネルでポン』は劣化ゲー
GBAケーブル同梱
判定 なし
ポイント 一部難ありの名作パズル詰め合わせ
クッキー』以外の2つは海外N64作品の移植
GBAまたは別売コントローラ&変換器ほぼ必須
マリオシリーズ
ヨッシーシリーズ
パネルでポンシリーズ

概要

任天堂発売のアクションパズル『ドクターマリオ』『ヨッシーのクッキー』『パネルでポン』のGC版をまとめて収録したソフト。
さらに、GBA本体に転送して遊ぶジョイキャリー版も収録している。
このうち新規に製作されたのはGCの『ヨッシーのクッキー』とGBA転送版の『パネルでポン』のみである。
これ以外はN64用として制作され海外限定で発売されていたソフトの移植、またはFC版のエミュレータ動作となっている。

本記事ではソフト全体の評価と、収録作品の個別の評価を同記事内で扱う。 各記事の詳細は『ドクターマリオ』『ヨッシーのクッキー』『パネルでポン』を参照のこと。


評価点

  • 1つのソフトに本編となるゲーム3本とおまけのゲームが3本。原作はいずれも一定以上の評価を得たソフトであり、パズルゲーム好きならお買い得な収録内容といえる。
  • セーブ機能などプレイ環境の向上、4人対戦などゲームモードの追加が図られた。
    • いずれも原作は2世代以上前のゲームでありセーブ機能はなかった。本作はハイスコアなどの記録ができるようになり、複数のプレイヤーが個別に記録できる。
      • 名前(セーブファイル)は各ゲーム毎に最大8つ用意されている。データが保存されないゲストユーザーの項目も用意されている。
    • 特にFC版を原作とした『ドクターマリオ』と『ヨッシーのクッキー』はこの傾向が顕著。
  • 3作品のエンディングを見終わった後にメニューへ戻ろうとすると、ちょっとしたご褒美が見られる。

問題点

  • ハードの問題といえるが、細やかさと激しさの両方の操作が必要なジャンルにもかかわらず、GCの標準コントローラでは操作しにくい*1
    • 同梱品のGBAケーブルにGBA本体をつなぐか、ホリ製のデジタルコントローラ、非ライセンス品のコントローラ変換器がないと快適なプレイが期待できない。
      • 当時任天堂が店頭配布していたカタログ本にはデジタルコントローラが推奨コントローラとして掲載されていた。
      • しかしGBAケーブルは保存状態が悪いと接触不良が発生しやすく、電池切れなどでいきなり接続が切れて操作不能になってしまうことがある。
      • かといってデジタルコントローラを使おうにも2021年現在はプレミア化しており、手に入れるには下手すると中古ですらこのソフトの定価よりも高くついてしまう。
    • 対戦プレイの場合は当然それらが人数分必要となり、それなりの出費がかかる。仕方なく標準コントローラを使う人は最初からハンデ状態。
      • Wii用として販売されていたGCポート ⇒ PSやSFCコントローラ変換器を使用するのもひとつの手。
  • 単体で発売されるはずだった旧機種用ソフトが元の作品2種と、新規製作作品1種を収録している構成から、メニューやセーブの仕様、ゲームモードやプレイヤーファイルの数が異なるなど、チグハグな印象を受ける。
    • 『ドクターマリオ』と『パネルでポン』はもともと64用に開発*2されており、テクスチャ等を高解像度化せずそのまま流用されているため画質が粗い。それに合わせてタイトル・ゲーム選択画面なども粗いのだが、『ヨッシーのクッキー』だけはGCソフトらしい高画質なので逆に浮いている。また、パネポンはタイトル画面のロゴだけを新たに作ったのか、なぜかロゴだけがGCグラフィック相当の綺麗なものになっていてこちらもやや違和感がある。
      • とはいえ画質が致命的なレベルで悪いわけではなく、人によっては多少気になる程度に落ち着いている。
  • 『ドクターマリオ』と『ヨッシーのクッキー』の転送版はFCのエミュレータ動作なのだが対戦プレイはできない機能制限版*3。また『パネルでポン』の転送版は新規製作でGC版よりかなり細かい設定ができるものの、エンディングなどのご褒美要素は一切ない。
    • いずれも練習用またはオマケと割り切った方がよい。メーカーもそのつもりで入れていると思われる。
    • 『パネルでポン』はメニューで「エンディング等はない」と言い切っている。
    • 『ヨッシーのクッキー』に関しては、GBAではファミコンミニや新作が発売されず、GBAで遊べる手段として活用できた。また、Wiiのバーチャルコンソールも現在配信停止されているため、現在ではFC版を遊べる手段にもなっている。
  • 『ドクターマリオ』と『ヨッシーのクッキー』の間に発売された『ヨッシーのたまご』や『カービィのきらきらきっず』といった他のパズルゲームは未収録。
    • 移植・リメイクの機会に恵まれていないものが多いだけに惜しいところである。

総評

実質は発売未定となっていた旧機種ソフト+αのパズルゲームである。
パズルゲームは一部の定番タイトルを除けばニッチ向けの作品であり、大多数の作品はプレイされる機会そのものが少ないが、本作は「一通り名の知れた複数タイトル収録によりまとめ買いを狙う」手法によりそのデメリットをカバーした。
パネルでポンの登場キャラが万人受けしないとされていた妖精に戻ったのも他2作品の存在があったからこそ、と言えるかもしれない。

旧世代版から一転してバラエティに富んだ内容となった『ドクターマリオ』と比較して、明らかにボリューム不足の『ヨッシーのクッキー』、そしてローカライズの粗が目立つ『パネルでポン』など、各ゲームのボリュームや品質にばらつきがある点は気になるところではある。
だが、これらの欠点に目を瞑れるパズルゲームファンや、新作に触れてみたい各シリーズファン、細かいことを気にせずに多人数でにぎやかに遊びたいプレイヤーには十分な決定版ソフトとなり得るだろう。


余談

  • 収録作の原作である『Dr.Mario 64』『Pokémon Puzzle League』は『NINTENDO 64 Nintendo Classics』の海外版に収録されている。
    • 『ヨッシーのクッキー』に関しては海外での発売がなく、新規に製作された作品のため、本作でしか遊ぶことができない。

ドクターマリオ

開発元 ニューコム
ポイント 北米で発売された『Dr.Mario 64』の移植
しかし順当なリメイク作品であるといえる
現状シリーズ最多のモード数
3作品の中ではもっとも高評価
登場キャラはなぜか『ワリオランド3

概要(ドクター)

2001年に北米で発売された『Dr.Mario 64』の日本語ローカライズ移植。
ルールについてはこちらを参照。


評価点(ドクター)

  • シリーズ最多を誇るモード数と新規追加要素。
    • 1人用だけで「オリジナル」「おはなし」「VS COM」「フラッシュ」「たいきゅう」「スコアアタック」と、6つもゲームモードがある。さらに「おはなし」ではドクターマリオとワリオの話がそれぞれ用意されている。
    • 2人用も「VS」「フラッシュ」「スコアアタック」の3ルール、4人用も「VS」「フラッシュ」「タッグバトル」の3ルールとゲームモードが豊富に取り揃えられている。
      • 対戦の新ルール「フラッシュ」はウイルス全てではなく、光るウイルスだけを全て消せば勝ちになるモード。そのため、ウイルスを素早く消していくことが重要になる。光っているウイルスを全て消すと勝ちというルールは『テトリスフラッシュ』に近いものとなっている。
      • 1人用の新モード「たいきゅう」は、次々に増えていくウイルスを延々と消して行くエンドレスモード。全て消しても復活するため、まさに文字通りの耐久モードである。通常の条件のほかに、上3段までにウイルスが来てしまうとその時点でゲームオーバーになる。
  • 「おはなし」モードは近今のゲーム風に仕立ててあり、簡単に言うなら『ぷよぷよフィーバー』のような形式で進行する。ただしキャラクター同士の会話はあまり多くない。
    • ストーリーを簡単に説明するとマリオの場合「ウイルスの治療薬をマッドシタインに奪われたので奪還に向かう」、ワリオの場合「マリオの治療薬を使ってひと儲けしようとしたらマッドシタインに先を越されたので奪いに行く」というもの。
    • 難易度によりストーリーモードの大きな変更はなく、敵との戦闘形式が変化*4したり、NORMAL以上の難易度である条件を満たすと隠しキャラが登場したりするのみ。一応ストーリーはマリオ編とワリオ編の2つ用意されており、マリオ編はハッピーエンド、ワリオ編はバッド(兼トゥルー)エンドとなる。
    • 「おはなし」モードで攻略したキャラは対戦モードで使用できる。対人戦では特に性能差はないのだが、対CPU戦にするとキャラに合わせてAIのレベルが変化する。
      • 隠しキャラは最初から使えず、NORMAL以上かつノーコンティニューで勝利すると使えるようになる。隠しコマンドでHARDより難易度が高い、S-HARDに挑戦できる。
  • キャラクターにそれぞれボイスが追加されている。
    • ただし2連鎖、3連鎖、4連鎖、勝利時、ダメージ時の5つまでしか用意されておらず、ボイスが豊富に存在した『ぷよぷよ』シリーズなどに比べるとやや物足りない感じはある。
      • とはいえ、連鎖で勝敗がつくゲームでもないので妥当だという考え方もできるが。
  • BGMのアレンジは耳障りにならないよう上手く仕上がっている、ローカライズ自体が非常に丁寧など、3作品の中では評判は上々。
    • 前述の通り条件を満たすことで隠しボスも出現し、後述の対戦で使用できるようになるなど、ちょっとしたやりこみ要素もある。
    • なおサウンド制作はティーズミュージックが担当している。また今作の追加BGMはのちに『Dr.MARIO & 細菌撲滅』にも使われた。

問題点(ドクター)

  • 登場キャラクターは『ワリオランド3 不思議なオルゴール』から流用されているが、その必要性が薄い。
    • クリボーやノコノコ、パタパタのような有名なキャラクターならともかく、ヤリまる、フーセン魔人、ハンマーロボ、マッドシタインなど、余程のマリオファンでないと名前がすぐ思い浮かばない(下手すれば本作オリジナルと勘違いされかねない)キャラクターを対戦相手として出されても印象が薄い、というのが正直なところだろう*5。ちなみに操作キャラではないが、カサマルもガイド役として登場している。
    • 原作のラスボスは「ナゾのゾウ」名義で登場しているため、しれっと原作のネタバレになってしまっている。*6
    • ストーリーの舞台はオルゴールの世界ではないため、ヤリまるやマッドシタイン、ハンマーロボといった一部の敵キャラは単にナゾのゾウの手下という設定で登場する。
      • 良く言えば原作のネタバレ防止かつ、原作シリーズの敵キャラの中で比較的知名度があるということだが、悪く言えば原作『ワリオランド3』の世界観を完全にぶち壊しているという事でもある…。
  • リトライが確認なしで行われる。
    • 全てのモードで共通の仕様としてポーズメニューで「もういちど」を選択するとリトライすることができるのだが、選んだ時の確認が一切ない。
      • これでリトライした場合はコンティニューした扱いになるのだが、それまで稼いだスコアもリセットされ、0になってしまう。それどころか、今までに稼いでいたスコアを基準にしてランキングに登録することもできない。
    • この弊害を受けやすいのが「たいきゅう」モード。長時間のプレイでスコアを積み上げていくタイプのモードなので、どんなにスコアを稼いだとしてもこれを選択するだけで全てが水の泡となってしまう。

総評(ドクター)

実質的に北米で発売された『Dr.Mario 64』の移植作であり、登場キャラがどういう訳か『ワリオランド3』から選出されている点など、経験者からすれば疑問符を浮かべざるを得ない部分も無い訳ではない。しかしシリーズ中最多を誇るモード数と新規の追加要素に加えて、ローカライズ自体も非常に丁寧に行われており、同時収録された作品の中では最も高い評価を得るに至った。
過去作品から順当に進化した『ドクターマリオ』として、GB版やFC版経験者のみならず、未プレイ者であっても十分以上に楽しめる一作となっている。


余談(ドクター)

  • 解析情報だが、内部データにはデバッグモードが存在しており、そこにはテキストのみだが対戦相手としてノコノコ、ボムヘイ、カメック、クッパといったおなじみのマリオキャラクターの名前が記されている。(参考:tcrf
    • ここから察するに、開発中はオーソドックスなマリオキャラクターを使った作品にする予定だったのかもしれない。
    • リストの最後には「プリンセスピーチ」の名前が位置しており、ピーチ姫が最終ボスになっていた可能性もある。

ヨッシーのクッキー

開発元 トーセ
ポイント 3作品で唯一の非ローカライズ移植の新規作品
画質に関しては3作品で一番良い
しかしモードはFC版+α程度でボリュームでは最下位
ただしゲームモードの数自体はSFC版と同じ
いちおう順当なリメイク作と言える出来

概要(クッキー)

元々N64用ソフトが原型である同時収録の他2作品と違い、これのみはパズルコレクション収録のために新規に作成された作品。
クッキーの並ぶ列を縦横にスライドさせ、一列すべてを同種のクッキーで揃えるとその列が消える。


評価点(クッキー)

  • 他の2作品よりも高画質で見やすい。唯一GCソフトらしい画質。
  • コントローラの種類を抜きにすれば、GB版以来の4人対戦が手軽に可能となっている。SFC版と同様、性能の異なるマリオ・ヨッシー・ピーチ・クッパの4名の中から使用するキャラクターを自由に選ぶことが可能。
    • ちなみにGB版では4人対戦を行うためには「本体4台、カートリッジ4本、通信ケーブル3本、4人用対戦アダプタ1台」が必要なブルジョワ仕様だった。とはいえ、GBで4人対戦できるということ自体は当時としては破格であったと言える。
  • クッキーの絵柄が変化し、ヨッシーのクッキーを使わないと消せないコウラが登場する11面以降もしっかりと収録。セーブ機能が追加されたことにより、長丁場の攻略もしやすくなった。
    • ステージ間のコーヒーブレイクも本作用に新たに作られており、オプションで自由に見ることも可能。
  • 今作で新たに「ストーリー」「ヒント」モードが追加された。
    • 「ストーリー」はドクターマリオの「おはなし」と同じく近今のゲーム風に仕上げたもの。プレイヤーはマリオ&ヨッシー(キャラの性能はマリオと全く同じ)を使い、道中に立ちはだかる敵とVSのルールで勝負していく。
      • 難易度に応じて敵の強さとタイムオーバーになるまでの制限時間が異なる。
    • 「ヒント」はゲームの操作方法や、対戦での攻撃の種類についてなど説明を見ることができる。
    • その他にゲームの設定を変えられるオプション機能も搭載している。
  • BGMは基本的に既存曲のアレンジが多く悪くないが、今作で追加された新曲も複数存在する。
    • 特に、完全新曲であるストーリーモードの通常対戦BGMは評価が高く、普通の対戦でも使いたかったという声が多い。

賛否両論点(クッキー)

  • ストーリーモード周り
    • ストーリーを簡単に説明すると、「作ったクッキーをクッパに奪われたのでクッパの城に向かい奪い返す」というかなり簡単なもの。
      • テキストはドクターマリオ以上に少ない。また、難易度を上げてもストーリーの変化は一切ない(登場するキャラは変化する)。
      • さらにこちらはメッセージの他、会話画面も子供の紙芝居風で進行する。テキストに漢字も一切使われていない。
      • ただし、登場キャラクターの多くがなぜか『ワリオランド3』からであったドクターマリオとは違い、こちらの登場キャラは『スーパーマリオブラザーズ』、『スーパーマリオワールド』のものであるため、比較的有名なキャラが多い。また、難易度によって出現するキャラも変わる*7
    • 対戦画面は常に背景が同じ、BGMも最後のクッパ戦以外は全部同じと変化に乏しい。他2作品が特徴的なのでよけいに物足りなさが目立つ。
    • ステージ6ではドッスン・カメックが一度に現れるが、3人対戦というわけでもなく普通に1回ずつ対戦するだけ。反面最終ステージのクッパは3回先取しなければならないなど、ステージの概念があまり意味をなしていない。
      • もっとも、ラストステージのクッパに関しては「ラスボスだから容易に倒せない」「ラスボスだから特別仕様」等と考えればそこまで不自然ではないかと思われる。
    • 他の二作品とは違い、HARDより上の難易度は用意されていない。ただし、オプションの項目でCOMがより強くなる「かくしCOM」という要素は存在する。

問題点(クッキー)

  • ゲームモードは1人用が「オリジナル」「ストーリー」の2つ、対戦が「ふたりでたいせん」「みんなでたいせん」の2つのみ。他の2作より明らかにボリューム不足SFC版に収録されていたパズルすらない。
    • ただしSFC版にはストーリーモードがないので、実はモードの数自体はSFC版と同じ
  • セーブの際にいちいちセーブ中画面に切り替わるので実際より長く感じる。

総評(クッキー)

GB/FC版やSFC版の『ヨッシーのクッキー』のGC版新規作品であると共に、同時収録の『ドクターマリオ』『パネルでポン』と違い、今作唯一の非ローカライズ移植の新規作品。

グラフィックに関しては3作品の中で最も良い反面、ゲームのボリュームに関しては他2作より劣る。SFC版にあったパズルモードも今作には無い。 その代わりSFC版に無かったストーリーモードが新たに追加されており、実はモードの数自体はSFC版と同じである。
加えてGB版ではハードルの高かった4人対戦も、本作とGC1台、コントローラー4個を揃えれば可能になっている。
その点を考慮すれば、GB/FC/SFC版『ヨッシーのクッキー』のリメイク作、もしくは代替品として十分以上の出来栄えであると評価していいだろう。


パネルでポン

開発元 メインプログラム:Nintendo Software Technologie(NST)
CG・BGMなど:インテリジェントシステムズ、任天堂
判定 劣化ゲー
ポイント 海外64ソフトを流用したSFC版続編リメイクのGC移植という複雑な生い立ち
米国製→ローカライズ→移植でなぜか不具合増加
ゲーム内の1分は実時間の1分10秒
ゲーム内では一切明かされない初代キャラとの母娘関係

概要(パネポン)

1995年のSFCソフト『パネルでポン』のGC移植版。

左右2マス分のカーソルを動かして下からせり上がってくるパネルを入れ替え、同じパネルを縦か横に3個以上並べると消える。
説明書ではSFC版の箱絵とともにリメイク作と紹介されているが、妖精の世界という設定はそのままに、キャラクターは従来のリップ達からフリルら次世代新キャラに交代、SFC版とは異なるストーリーが展開される。

実は海外で発売されたNINTENDO64用ソフト『Pokémon Puzzle League』を原型に、キャラクターや演出等をSFC版に準じて変更したゲームである。
そのためSFC版の次世代を描いた続編新作寄りのリメイク作であると同時に、海外N64ソフトの日本向けローカライズ兼GC移植作ともなっている。

Pokémon Puzzle Leagueについて

北米で2000年に発売されたパネルでポンの64版。メインプログラムの開発はSFC版担当のインテリジェントシステムズではなく、アメリカのNSTが担当している。 発売当時は唯一アニメ版ポケモンをベースとしたゲームであり*8、雑誌64ドリームでは任天堂広報により日本版発売の可能性もほのめかされたが実現はしなかった。

これら2作のメインスタッフおよびテストスタッフは一致しており、パネルでポンのスタッフロールには本来表記する必要のないパッケージデザイナーの名前も明記されている。

+ 参考画像
ポケモンパズルリーグタイトル画面
ルール説明画面
パネルでポンのルール説明画面。パネルの並びが一致している。

いずれもゲーム画面の数字や文字、パネルのデザインが一致しており、洋ゲーショップなどで先行してパズルリーグを購入しプレイしていたコアなパネポンファンはパズルコレクションの画面写真が公開された時点で共通性に気づいていたようだ。


登場キャラクター

本作で登場するキャラクターは17名と大幅に増えているが、そのうち2名はCOM専用キャラとなっているため、2P-VSで選択できるのは15名*9のみ。
またその他の1人用モードではSFC版同様に選べるキャラクターに制限がある*10

1P-VSではSFC版同様、前半戦のみ使用キャラがフリルで固定で、第10面のボス戦以降から仲間の妖精を自由に選択できるようになる*11
仲間キャラを使って敗北するとコンティニュー後に使用不可となるのも同様*12だが、仲間が消えてもエンディング内容には影響しない。

+ ...

妖精たち

  • フリル
    • いつでもポジティヴシンキングで明るい花の妖精。実はリップの娘。本作の主人公。
      • 1P-VS及びステージクリア最終面のプレイヤーキャラ及びステージクリア&パズルモードのラウンド1担当。
  • ティンク
    • いたずら好きでおませな性格の氷の妖精。
      • 1P-VS第2面の対戦相手。
  • ピュア
    • 明るくおちゃめな性格の宝石の妖精。ティンクと仲良しだが彼女のいたずらのとばっちりを受けて怒られることしばしば。
      • 1P-VS第3面の対戦相手。
  • セシル
    • ロマンチストでおっとりとした性格の水の妖精。
      • 1P-VS第4面の対戦相手及びステージクリア&パズルモードのラウンド2担当
  • レイア
    • 好奇心旺盛で熱い性格だが短気な炎の妖精。
      • 1P-VS第5面の対戦相手及びステージクリア&パズルモードのラウンド3担当
  • ソフィア
    • 優しくて面倒見の良い風の妖精。
      • 1P-VS第6面の対戦相手&ステージクリア&パズルモードのラウンド2担当
  • リンゼ
    • 知的で動物の言葉を理解できる能力の持ち主である緑の妖精。
      • 1P-VS第7の対戦相手及びステージクリア&パズルモードのラウンド5担当
  • ナティア
    • 海のように心が広くみんなのお母さん的存在な海の妖精。
      • 1P-VS第8面の対戦相手。
  • サラ
    • 神秘的な魅力を秘めた月の妖精。みんなを優しく見守る一番年上のお姉さんだがプライドが高く怒るとやっぱり怖い。
      • 1P-VS第6の対戦相手及びステージクリア&パズルモードのラウンド6担当
  • カイン
    • 太陽の世界を司る妖精で肩書は「太陽の王子」。シリーズ唯一の男の子の妖精。
      • 敵に単身立ち向かうも呪いで炎のライオンに変えられ、フリルに倒されたことで正気を取り戻し同行する。
      • 1P-VSモードではストーリーの都合で対戦相手としては登場せず、1P-VSの後半戦で選択可能になる他、HARD以上で追加される最終ボス戦では強制的にフリルと2人1組でプレイヤーキャラとなる。
        また2P-VSでは隠しキャラ扱いとなっており、解禁コマンドの入力により使用可能となる。

ボスキャラクター
2P-VSではCOM専用の「クジラのジルバ」及び「魔女三姉妹おばば」を除き全て隠しキャラとなっており、ゲーム内で開示される隠しコマンドの入力により解禁される。

  • ライオン
    • ポップルス各地で悪事を働く炎のライオン。第9面のボスで、EASYモードにおける最終ボス。
    • その正体は悪の手で変身させられた太陽の王子カイン。おじゃま対戦ではカインとは別枠で独立したキャラクターとして選択可能
  • キックチョップ
    • 魔王サナトスの配下で、子育て真っ最中の双頭の竜。
      • NORMAL以上で出現する第10面のボス。
  • ジョーカー
    • 魔王サナトスの配下で、人心を操る音色を奏でる悪のマジシャン。ナルシストな性格。 NORMAL以上で出現する第11面のボス。
  • 魔王サナトス
    • 闇を統べる帝王を自称する巨漢の魔王。
    • NORMAL以上で出現する第12面のボス及びステージクリアのスペシャル面&最終面のボス。
  • 女神コーデリア
    • 魔王たちを陰から操っていた黒幕で、妖精の世界を支配しようともくろむ悪の女神。
      • NORMAL以上で出現する第13面のボスで、NORMALモードの最終ボス。
        真のラスボスの出現条件を満たして勝つと打倒後の会話デモの終わり際に正体が密かに露見する。
  • クジラのジルバ
    • 幸福の象徴としてポップルスに言い伝えられる、虹色の体色を持つ伝説のクジラ。黒幕によって「聖なる目玉」を奪われ操られていたが、制御を失って暴走してしまい、フリルそっくりの影に姿を変えて襲い掛かってくる。
      • HARD以上で登場する第14面のボスで、本作の最終ボス。
  • 魔女三姉妹おばば
    • ミンギリ、ヒンダリ、マンガリの3人組からなる老齢の魔女三姉妹。ジルバの目玉を奪って世界を支配しようともくろんだ悪の根源。
    • HARD以上の難易度で条件を満たすことでエンディングデモ終了直後に出現する真の最終ボス。

評価点(パネポン)

  • 画質・表現は64相当となるがリメイク作として順当に進化している。
    • 特に対戦ゲーム画面の上に表示されるキャラクターが顕著。前作では小さめのドット絵だったが、本作ではイラスト調になり、より大きくかわいくなった。
      • 勝つと気持ちの悪い投げキッスをし、負けると白く燃え尽きる魔王など、敵キャラ陣もコミカルに描かれている*13
    • ボイスも大量追加。連鎖・同時消しでそれぞれセリフの調子が変えられており、中にはセリフそのものが違うキャラクターも存在する。
      • VS.COMや対戦モードのキャラクター選択時もアクセントを変えていたり、違うセリフを言ってくれる。
    • VS.COMではSFC版にはなかったストーリーデモが追加されストーリー性が強化された。8人の仲間の妖精たちとのセリフの掛け合いはSFC版同様存在しないが、対戦開始前後にフリルや正気に戻った妖精たちが一言セリフを喋ったり、ストーリ上の主要人物たちとの1枚絵付きの会話シーンがあったりと、パズルゲームのストーリーモードにふさわしいボリューム感がある。
      • デモで漫画のコマのような画面転換を用いたり、平面のイラストに3Dのオブジェクトやプリレンダ作成のキャラクターを重ねたり、ボスキャラであるクジラのジルバ戦では背景に一枚絵が使われていたりと演出面でも目新しさを取り入れている。
    • SFC版では一部キャラで重複のあったゲーム画面のBGMと背景が完全にキャラクター個別になった。
  • 旧作に見られたバグの改善。対戦での激しい連鎖や返しの応酬でもフリーズしなくなった。
    • SFC版に存在したおじゃまパネルに関するバグの解消。重要テクニックの「おじゃま返し」が途切れる、フリーズするなどのバグが生じていた。
    • ポケモンパズルリーグでまれに発生した「パネルがえんえんせり上がり続けて並べても消えず、ゲームオーバーにもならない」バグの修正。
    • 処理落ちの改善。しかもオプションであえて処理落ちを再現するよう設定することもできる。
  • 当時としては最強レベルのCOMプレイヤー。
    • VS.COMの難易度設定ではHARDより上のS-HARDに続き、さらに難しいV-HARDが追加された。
    • V-HARDにもなるとCOMプレイヤーはやたらと粘り強く、おじゃまパネルの送りあいによるラリーが期待できる。火力が不十分だと長引いて10分越えも。SFC版ではもう楽勝で物足りないという人も安心してその強さを体感できるだろう。
    • カーソル速度の上昇だけに頼らず、ステージごとに思考パターンを変えており、例えばプレイヤー側がせり上げするまで様子見するなど、思考ルーチンはかなり細かく組まれている。
      • V-HARD自体は『ポケモンでパネポン』で既に実装されていたが、「ステージクリア」のボスと同様にHP制の対戦方式だったため、プレイヤーと同じ条件で戦えるのは本作が初となる。

システム面の追加・改善いろいろ

  • オプションモード、自作パズル作成機能、4人対戦モードの新規追加。
    • オプションではサウンドテスト、連鎖・同時消しカウント表示の半透明化、前述の処理落ち設定なども可能。
    • SFC版では13まで、それ以上は?と表示されていた連鎖カウントが14以上も継続表示される。こちらもオプションでSFC版と同じ設定にすることも可。
  • パズルモードが選択不可のステージクリア制から問題選択制になった。
    • クリア数に応じて新たにステージが開放される形式へ変更されたため、詰まってもとりあえず後回しにして他の問題をプレイできる。
  • 3Dモード
    • 新ルールとして3Dモードが追加された。20列相当のパネルが左右が繋がった筒状になってせり上がってくる。筒を回しながらプレイし、裏側まで手を回さないといけない。
    • 従来の2D以上のパネル数があるため上級者になればアホみたいに長い連鎖も可能。脳汁が出ること請け合い。
    • 現状このモードはポケモンパズルリーグと本作のみの搭載となっている。

賛否両論点(パネポン)

  • 説明不足のキャラクター交代とその設定
    • 2002年末にパズルコレクションの発売と同作への収録、画面写真やキャラクターイラストなどの情報が公開されたが、主人公はSFC版の「リップ」に似てはいるものの、髪形や服が微妙に違う「フリル」という名の別のキャラクターだった。さらにゲーム画面で確認できた他の妖精の多くも「SFC版とは似ているようで違う」というデザインになっていた。
+ 参考画像
今作の主人公「フリル」(左)と、SFC版の主人公「リップ」(右)は別キャラ。
似てはいるものの、髪形や服が微妙に違う。
  • 発売直後もメーカーや開発サイドからの言及は特になかったが、公式攻略本で「フリルはリップの娘」と紹介され、後の世代の話であることがやっと明かされた。しかし公開された設定はたったこれだけである。
  • 初報ではこの親子関係に触れられることはなく、さらには設定説明や先代キャラの登場などゲーム内にそれを明示する表現は全くないため、しこりや余計な憶測を呼ぶ原因となった。
    • しかし他の任天堂キャラへの交代が繰り返された当シリーズにおいて、SFC版のキャラクターによるシリーズ展開を諦めていたファンからはGC版がSFC版直系の後継作として発売されたこと自体が奇跡と、おおよそ好意的に受け入れられている。
    • SFC版のリメイクを謳っていたのにキャラクターが変えられているのもおかしいのだが、初報から次世代キャラであることを公表しておけばいくらか心象は良かっただろう。
    • ゲームにはリップをはじめ大人になっているはずの先代キャラは一切登場しない。この手の世代交代物によくある両者のからみが一切見られないのは残念極まりない。
  • 女子向け色の強いキャラクターと世界観
    • また、SFC版と同じようなキャラクターのデザインである事は、良くも悪くも人によって評価が分かれやすい。「SFC版からそうだったので問題無い」「さすがにもう慣れた」という人や、「全く問題無い」「むしろこれがいい」という人もいるが、やはり「このキャラデザインには抵抗がある」という人もいる。
    • 前述の通り、オムニバスソフトの収録作となったため「パッケージを手に取りレジへ持っていく」という購入時の難易度は大幅に下がっている。恥ずかしがっていた人も今度はついでにプレイしてみてはいかかだろうか。
  • ストーリー内容に関する点
    • VS COMのストーリー序盤は「妖精界の異変から唯一免れた花の妖精が他の妖精の正気を取り戻し、皆で妖精界を征服しようとする巨悪と対峙する」というものでSFC版と一致するが、後半の筋書きはSFC版と全く異なる。
      + 以下ネタバレ注意
    • 途中で太陽の王子と名乗る美少年剣士「カイン」が現れ合流。フリルと"宿命的な出会い"(キャラクター紹介より)を果たす。
      • 後半の敵キャラが「フェニックス」「ドラゴン」ではなく、夫婦双頭竜の「キックチョップ」とマジシャンの「ジョーカー」となっている。
      • その後SFC版と同名のキャラクター「魔王サナトス」「女神コーデリア」が登場するが、外見やキャラクター設定が異なる。
        • サナトスはSFC版のデザインを踏襲した角付きモヒカンマッチョの大男だが本作では白髪になっており、たらこ唇だったり得物に巨大なハンマーを携帯していたりと、キャラクターデザインのタッチが全作とやや異なることを差し引いてもかなり印象が違う。魔王らしい威厳ある口調だった前作*14に比べ全体的にセリフ回しも若干小物っぽくなっている。前作のサナトスとの関係はもちろん、本作における女神との関係も一切説明がない。
        • コーデリアは裸で金髪ロングヘアという共通点がある。しかし顔立ちやロングヘアの流れが違っていたり、腕輪などの装飾が追加されていたり、背中に天使のような翼が生えていたりするなど容姿は大きく異なっており、各ストーリーの差異からどう考えても全くの別人。
      • 真の敵は女神に化けて私利私欲のためにクジラのジルバを操り悪事を働いた魔女三姉妹だった。この三姉妹はHARDをノーコンティニューでクリアするか、V-HARD以上でクリアすると最後に戦うことができる。
        • 勝利した後のデモの最後には三姉妹の長女が「これで終わったと思ったら大間違いだよっ!」と吐き捨てて退場するため、「この続きが見られるのではないか」「より難しいゲームモードが公開されるのではないか」と捉え、前作のようにV-HARDをゲームオーバーなしでクリアしてみたプレイヤーもいるが、それでもエンディングは全く変わらない上、そもそもV-HARDが最高難易度なので無駄な努力であった。要するに上記のセリフは正真正銘のただの捨て台詞である。
        • また続編への持ち越しとも受け取れるが、残念ながら続きの話を描いたゲームはない。エンディングの余韻をぶち破って始まるという最終戦の展開もやや蛇足的で、どちらにしても尻切れトンボ感は否めないだろう。
          • なお、勝った場合は上記のデモの後にスタッフロールのBGMが変化するスペシャルエンディングへ移行するが、負けた場合は再戦不可でそのまま通常のスタッフロールに移行する。
  • BGMについて
    • パネルでポンはキャラクター固有曲をはじめとした多数のBGMが好評を得ていた。本作において既存曲はアレンジされる、もしくは新曲へ入れ替えられているが、曲によっては賛否両論がある。
    • 多くは順当なアレンジだが、緑の妖精、月の妖精、魔王は別曲に入れ替わった*15
      • 前2曲は曲調を引き継いだ新曲となっており、前作の雰囲気を壊すものではないため、違和感はあまりない。
      • SFCの魔王曲はラスボスらしい威圧感とコミカルさが同居した名珍曲として大好評だったため、作風がガラリと変わったGC曲に残念がる人は多かった。曲自体はシリアスな正統派路線でカッコいいのだが、SFC版の印象があまりにも強すぎる。
      • 風の妖精の曲はサビがカットされ短くなり、通常エンディング曲はリピート多用でメリハリがなくなった*16
    • SFCの緑の妖精のピンチ曲はライオン(中ボス)のピンチ曲に流用されているが、こちらは一部で「怖い」とも評される激しい曲調の上、相応にアレンジされているため、違和感はない。
    • そのほかアップテンポに変化すると共に新規フレーズが追加された宝石の妖精の曲や、禍々しさは薄れそのまま善玉キャラにも転用できそうなボス・キックチョップの曲など、前作から大胆にアレンジしつつ新風を吹き込んでいる曲もある。
    • もちろん新曲もキャラクターや場面の雰囲気に合っており全体的に好評。ストーリーデモ用の曲も状況に応じて多数追加され、スローテンポのクジラのジルバのピンチ曲など意外な構成の曲もある。
    • このパズルゲームらしからぬ多様性という点においては前作のツボをきっちり押さえており、約50数曲近くと前作を凌ぐ曲数となっている。
  • 制約のある3Dモード
    • 3Dモード自体は新鮮味があり面白いのだが、 肝心の1人用VS.COMや4人対戦で3Dモードを選ぶことはできない
    • エンドレスなど3Dのあるゲームモードでも、これを選んだからといってエンディング等の変化は全くないため、中途半端さやおまけ感が拭えない。
  • 漢字かな混じりの太い丸文字フォント
    • 独特な手書き風のフォントを採用している。ポップでかわいらしいデザインとも取れるが、濁点・半濁点付きの文字は元の文字をやや左下へ詰め、右肩へ「゛」「゜」を追加するなど、各文字のサイズや太さに統一感はなく、読みやすいとも言い難い。
    • スタッフロールの人名や、作中で多用される用語の「連鎖」「妖精」「魔王」などはともかく、「好奇心旺盛」「神秘」などの漢字もごく平然と使われている。漢字を排除したほかの2作とは対照的。
    • 振り仮名の表示や、ひらがな表記のみの表示機能はない。小学生低学年あたりまでのプレイヤーにはやや厳しいものがある。

問題点(パネポン)

このゲームの問題点は、ローカライズ移植の際に粗だらけにされたプログラムと、前作プレイヤーからの評価要素を削除した一方で、改善要望には応えられていないという点に集約される。

  • 前述の通り海外スタジオ開発ソフトの日本向けローカライズ作であり、開発傾向が前作のブラッシュアップではなく、とりあえず見様見真似でひととおりの仕様だけは揃えて移植した感が強い。一方で後述の6桁固定スコアなど、原作の意図を汲んでいない仕様の改変もある。
  • さらにはローカライズと移植が施された結果として、なぜか新たなバグや不具合が増加する事態になった。
    • SFC版でプレイヤーに不利益のあるバグはおじゃまパネルの処理くらいだったので、これらのバグがよけい目立つことに。
    • バグ等に業を煮やしたプレイヤーからは、同時収録された体験版相当のGBA転送版の方がマシとまで言われてしまった。

本作固有の不具合

  • パズルゲームとして致命的なタイマーのバグ
    • このゲームではタイマーカウントの進みが僅かに遅く、実時間の約1分10秒がゲーム内では1分としてカウントされる地味ながら重大なバグが存在する。
    • そのため本来は2分ちょうどで終わるはずのスコアアタックが実際は2分20秒ほどある。他機種より制限時間が長いため容易に高得点が取れる。
    • 他のゲームモードにて表示される経過時間も当然不正確なものとなっており、実際の経過時間は表示時間よりも多い。
    • 同様に64から移植されたドクターマリオにこのバグは存在しない。またパネルやカーソルの挙動などゲームスピードに影響はない。

その他、デモやメニュー周りの不備・不具合が目立つ。一言で表現すると仕事が雑。

  • VS.COMのストーリーデモ
    • メッセージ欄横に表示されているキャラクターはセリフだけでなく、状況説明やキャラクター名紹介などセリフ以外の文章でも口パクしている。
    • フリルと背景の切り替えタイミングがズレて不自然に見える場面がある。
  • オプションのサウンドテストでフリルの説明メッセージ音が被り、うるさい。
    • 「BGMを きけるんだよ」「きにいった きょく あったかな」のメッセージ音がえんえん繰り返され、サウンドテストを全力で邪魔してくる。
      • 一応回避方法はある。あらかじめSEボリュームを下げておき、サウンドを再生したあとすぐ上の効果音へカーソルを合わせればよい。ただしSEボリュームを下げてもSEの音量が目立たなくなる程度に小さくなるだけで、完全に消えるわけではない。どうしてもカーソルの移動音やメッセージ音は被る。
      • ポケモンパズルリーグの同オプションではメッセージによる説明がないためこのようなことは起こらない。また、こちらは今作と違いSEボリュームを下げると完全にSEが消える。
      • さらに曲は必ずフェードインしながら再生されるので、先頭がわずかに切れる。ただしこれは2作とも同じ。
    • この他発生頻度は相当低いものの、メニュー画面でごくまれにフリルがくしゃみをすることがある。当然サウンドテストでもお構いなし。
      • 本来ならば聞けたらラッキーで済むサプライズ演出となるはずだが、肝心の仕様がこれなので妙なところにこだわらないで基本的なとこをしっかり作れと言いたくなってしまうだろう。
  • スタッフロール最後の著作権表記に使用されている文章画像がまともにトリミングされておらず、汚く見える。
    • GCに合わせた画素数に拡大した際の比率が合っていないのか、さらには透過処理させるつもりの文字周りが透けずに表示されているようだ。
      • 一方でタイトル画面のロゴだけはGCグラフィック相当の綺麗なもの。64ソフトとして開発していたときのロゴと差し替えたのだろうか。
  • ルール説明で特定のフリルのセリフが繰り返し表示されることがある。
    • 正確にはメッセージ欄1枚で収まらないセリフを2枚に分け、1枚目と2枚目をループ表示させている。ボタンを押し進めていないのにえんえん同じメッセージだけ繰り返されるのはかなり違和感がある。
    • 吹き出し状のメッセージ欄もフリルの動きに合わせて上下に激しく動いており、単純に読みづらい。

ポケモンパズルリーグに起因する不具合と仕様

  • VS COMでセーブをした後再開するとコンティニュー扱いとなってしまう。このためノーコンティニュークリアを目指す場合は一切中断できない。
    • ポケモンパズルリーグには逆のバグがあり、ゲームオーバーになってもその場ですぐコンティニューせずに一度メニューへ抜けてから再開すると、コンティニュー回数がカウントされない。このバグを修正しようとしたのだろうが、結果的に今度は新たなバグを生むという事態になった。
      • 本作ではコンティニューの有無によるストーリー分岐は存在しないためコンティニュー回数のカウント自体は無意味であるものの、真のラスボスの出現条件2つの内の1つにノーコンティニュークリアが絡んでいるため痛い不具合となっている*17
  • プレイヤーごとにハイスコアや最高連鎖・同時消し数の記録がされるのはいいのだが、VS COMやステージクリアの進行状況はベスト記録ではなく直近の状況が記録される。
    • 折角ゲームオーバーにならずラスボスを倒したとしても、次プレイ時にセーブをすると記録が上書きされてしまい最初から。ゲストや別のプレイヤーファイルでプレイすれば完全に防げるが、そうなると最高連鎖・同時消し数が記録されないというジレンマ。
  • スコア表示が6桁固定。
    • 他機種では5桁固定または5桁と6桁の任意切り替え。エンドレスではカウンターストップの時間を競う遊び方もあり、他機種では到達時間が記録されるものもある。
    • 本作では6桁固定で5桁への切り替えもできないため、そもそもカンスト自体が難しい。
  • ゲームフィールド周り、特にパネルがぼやけて見える。
    • これはドットが横長のSFCと同じ画面比率を再現するために正方画素で描いたパネルの絵を横に引き伸ばしたことによるもので、れっきとした仕様である。描き直しをせずGCへそのまま移植したため引き伸ばしの粗がやや目立つ。

他機種より改善されなかった点・劣化した点など

  • ゲームモードごと別にあったエンディングが削減。VS COMのストーリー分岐も廃止。
    • これらはSFC版で好評だったごほうび要素のひとつである。「カウンターストップで終わったなら…」「ほかのゲームモードをクリアしたら…」「主人公をゲームオーバーにさせなかったら…」と、プレイヤーのモチベーション維持に繋がっていた。それが特に理由もなくばっさり削減されてしまった。
    • SFCでは重複を除くとエンドレス3万点以上9万8点以下、エンドレス99999点カンスト、ステージクリア、パズル、VSでそれぞれ異なるBGMのエンディングが見られた。エンディングで流れるスタッフロールも表示の演出に変化があったり、スタッフ名の表記が漢字混じり、もしくはかな表記だけだったりと、趣向が変えられている。
    • 一方、本作でではエンディングが1つだけしかない。つまりどのゲームモードをどうクリアしようが見られるエンディングは同じ。特定条件でBGMがほかのもう一方に変わるのみ。
      • その上、エンディング内容自体が使用キャラに制限があるモードを前提とした内容*18になっているため、仲間キャラを全員使用できるVSモードでもその他のモードで使用できないキャラクターが割を食う形になってしまっているのがいただけない。
      • 一応、パズルモードのみBGMは使いまわしつつエンディング映像が新規で、「使用可能なキャラのVSモードのキャラ背景が順次表示されていく傍らでパズル問題作成スタッフの紹介が流れる」というものになっている*19
      • GB版でさえBGMは使いまわしながらゲームモードごと別演出のスタッフロールが用意されていたので、容量と表現に制約のあった先行機種よりもバリエーションは少ないことになる。
  • 相変わらず改善されていないキャラクターの選択制限。
    • 1人用のエンドレスとスコアアタックではゲーム開始前に選択したキャラクターによってそれぞれ異なる固有の背景+BGMでゲームがプレイできる。SFCではROM容量の都合もあって6人の妖精からしか選べなかったためほかの妖精や敵キャラクターでもプレイしたいという要望が多かった
      • ハード性能の向上に伴ってデータ上の制約はなくなったはずなのに、GC版でもこの制限はなぜか続投。ランダムで変わるメニュー画面の壁紙ではカタツムリ(?)、ペンギン、ラッコなど、選択できない残りの妖精のお供らしいキャラクターの姿を見ることができるものの、彼らの出番はこの壁紙以外にはない。
      • 使用可能な妖精たちのメンツも「花、風、緑、水、炎、月」と旧作から変化なしで、で残りの「氷、宝石、海」は相変わらず使えない。せめてこの3名を入れ替える形で使用可能にしてくれたらまだよかったのだが・・・。
      • 魔王サナトスの1人用画面はステージクリアのスペシャルステージ用として存在するのだが、SFCと同様にエンドレスとスコアアタックではやはり選べない。
      • ただ、ポケモンパズルリーグではスタジアムの背景1種で固定、BGMはランダムで選択もできないため、一応これでも修正された方ではある。
    • VS以外のモードでも選択できないキャラクターも存在する。
      • ラスボスである「クジラのジルバ*20」と裏ボスの「魔女三姉妹おばば」は実質的にCOM専用となっておりプレイヤー側は使えない(過去作では通常は使えないボスキャラも使用可能にできる裏技が用意されていた)。
    • VS.COMのクジラのジルバ戦で見られた一枚絵の背景も使えない。
      • ポケモンパズルリーグではラスボスのミュウツー&クローンポケモン戦で一枚絵の背景が使われており、こちらは隠しコマンドで使用することができた。
  • 2P-VSモードでのボスキャラの選択が不自由
    • 本作の2P-VSで初期状態で使えるのは主人公のフリルと1P-VSモードの8面までに登場する妖精キャラクター9名のみ。
      COM専用の「クジラのジルバ」と「魔女三姉妹おばば」を除くボスキャラクター5名と仲間キャラの1人であるカインは隠しキャラ扱いであるため、コマンドで解禁しないと使えない。
    • カインは味方側では初の隠しキャラであり、彼自身はそもそもストーリー上で対戦相手としては登場しないので隠し扱いでも不自然ではない。
    • 問題なのはボスの扱いで、前作では道中ボスの「ドラゴン」と「フェニックス」のみコマンド抜きで常時使用可能だったのに対し、本作では使用可能なボスキャラが全員隠しキャラとなっているため、「いちいち解禁コマンドを入力しないとボスキャラの選択自体ができない」という面倒くさい仕様になっている。
  • まともなフリー対戦ができない。
    • オプションのCPUスイッチをONにすると1P・2P両方ともコンピュータの操作となる。
    • 同様のオプション機能が用意されているSFC版『ヨッシーのパネポン』や『ポケモンパズルリーグ』では2PのみCPU操作にできるので、2人用ゲームでコンピュータ相手にフリー対戦をすることができた。本作ではどういうわけか、ただコンピュータ同士の対戦を見るだけの機能にされている。
    • 一応、4人対戦モードでフリー対戦はできるが、後述の変則ルールになる上に小さな画面でプレイしなければならない。

その他

  • 4人対戦モードのおじゃまパネル変則ルール
    • おじゃまパネル対戦では「同時消しをした場合はそのパネルの色、連鎖をした場合は最後に消したパネルの色と同じゲームフィールドのプレイヤーへ おじゃまパネルが降る」という変則ルールが設けられている。プレイヤー1の場合、水色▲のパネルを消してしまうと、自分で作った おじゃまパネルが自分のフィールドに降ってくる。
    • このルールはオプション等で変更することはできず、消すパネルの色を気にしながらプレイしなければならないため、自爆やミスの原因になり大不評。パーティプレイ向けの逆転要素なのだろうが、ガチ勢にとっては蛇足でしかない。

総評(パネポン)

海外版における海外チームの原作への理解の欠如ゆえの粗をローカライズで修正しきれなかったこと。この1点が本作の大きな問題点である。
時代に見合った進歩は見られるものの、原作となるSFC版や日本未発売の他機種で好評だった要素は改悪、改善すべき点はそのまま放置、バグや不可解な仕様設定による欠点も増えるなど、せっかくの新要素や改善点を打ち消してしまっている。このためSFC版の代替品としては全く機能していないと評してしまって差し支えない。

ただでさえ初代の作風を踏襲した正式な続編展開が望めず忍従を強いられていた作品だっただけに、せめて流用開発に頼らず国内の開発スタッフに任せていれば…と思わざるを得ない一作になってしまったことが惜しまれる。

余談(パネポン)

  • 本作収録の『パネルでポン』は海外で発売された『Pokémon Puzzle League』がベースとなっていると概要で述べたが、実はそちらの発売前に日本国内で『パネルでポン64』の発売予定が立っておりタイトル画面も後悔されたものの、肝心の画面写真の公開が一切ないまま発売予定が立ち消えになっている。
    • 後年に開発中ROMが発見され、アップされたプレイ動画によれば内容自体はパズコレ版とほぼ同じだったらしい(参考)ことが判明しているため、ある程度まで開発が進んだ段階で発売中止となった模様。
      • このことから、「制作中のプログラムを流用する形でポケモンにキャラを差し替えて海外でのみ発売され、パズコレ収録に当たって大本の内容に戻して発売されたことで日の目を見ることになったというのが実際の発売経緯としては正しいのではないか」と見られている。
  • 本作の新規キャラクターの内、仲間キャラのカインとラスボスのジルバは、実はゲームボーイカラーで発売された「ポケモンでパネポン」のデータ内部に残されていた幻のお蔵入りタイトル「パネルでポンGB」を初出とするキャラクターである(また、ジルバのテーマ及び1P-VSのEASYクリア時のエンディング曲もこちらに残されていた没曲からの流用)。
    • 登場人物自体は初代をベースとしつつストーリーにアレンジが加えられる予定だったらしいが、テキストが残されていないため詳細は不明。
      • 上記の幻の64版の制作にあたって没要素が再利用されたのだろう。
最終更新:2026年05月21日 14:52

*1 十字ボタンが小さく配置も悪いため誤入力が発生しやすく、スティックでは調整が難しい。

*2 詳細は当該作の余談項に譲るが、『パネルでポン』に関しては元々『パネルでポン64』の名称で発売予定が立っていたものの画面写真の公開が一切ないまま立ち消えていた。その後、開発中と思われるものがROM流出し中身がGC版とほぼ同じだったことが確認されている。

*3 元々FC版では対戦モードはプレイヤー同士限定で、COMと対戦できるモードは用意されていない。

*4 低難易度だと一対一だが、難易度を上げると4人対戦になる場面がある。

*5 今作に登場するキグモンとマユピーは、原作ではそれぞれ「木グモ」「イモムシ」名義。

*6 ただ、今作では訳ありの敵として登場しているため仕方ない部分もある。なお、正式名称が存在する海外版ではちゃんと「Rudy」名義。

*7 例としては、EASYだとテレサ、NORMALだとテレサウルス、HARDだとスプークといった具合。

*8 日本では後にアニメ発祥のキャラクターであるムサシやコジロウらが登場するポケモンミニ専用ソフト『ポケモンアニメカード大作戦』が発売された。

*9 この内、味方キャラ1名とボスキャラ5名が隠し扱い

*10 選べないのはティンク、ピュア、ナティア、カイン、ボスキャラ7名の計11名。

*11 ゲーム進行のセーブが可能になったためか、前半戦で仲間を使う裏技は未搭載。またHARD以上で出現する14面と条件を満たすことで出現する最終ステージでは特定のキャラで固定される(前者がフリルとカインのタッグ、後者がフリル単独で固定)。

*12 フリルとカインのみ負けても消滅しない。

*13 SFC版では、メインキャラよりも頭身が大きく描かれ体格差が明確にされていた魔王と女神も本作では他キャラ同様に低頭身で統一されており、頭のサイズが大きい分表情も豊かになった。

*14 ステージクリアのスペシャル面で倒すと若干小物臭い口調で捨て台詞をは気はするが。

*15 厳密には女神もピンチ曲のみ新曲に変わっている。

*16 ちなみにBGM担当がGB版『ヨッシーのパネポン』と同じ人のせいか、後者はSFC版のVSモードエンディング曲のアレンジ版であるGB版『ヨッシーのパネポン』のエンディング曲(ヨッシーアイランドのOP曲のフレーズが入っている)の更なるアレンジ流用となっている

*17 HARDモード(14面)をノーコンクリアが条件。条件のもう1つはS-HARD以上を通常通りクリアするだけなのでコンティニューの有無は問われないが、本作のCOMは非常に強いのでそこそこの腕前ではクリア自体が厳しい

*18 虹を渡るフリルのアニメーションをしばらく映した後、フリル含む使用可能なキャラクターのステージ背景の1枚絵が順に表示されていく。

*19 ただし、第5面担当のリンゼがなぜかハブられており、一切出てこないはずの魔王がラストに堂々と出てくるという不可解なところもある

*20 ゲーム上はキャラ背景とちびキャラのみフリルの色違い扱いでフリルそっくりの影として登場する。