【てっけんふぉー】
ジャンル | 対戦格闘 | |
対応機種 | アーケード(SYSTEM246) | |
発売・開発元 | ナムコ | |
稼働開始日 | 2001年8月 | |
判定 | シリーズファンから不評 | |
ポイント |
前作からシステム大幅変更 使用できるキャラ数が減少 ストーリーやキャラ描写にも批判が集中 キャラバランスはシリーズとしてはまとも |
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鉄拳シリーズ |
今や『ストリートファイター』と並んで日本を代表する格ゲー(*1)となり、ナムコの代表作とも言える『鉄拳』シリーズの(外伝である『タッグトーナメント』を含めて)5作目。
実質的に前作にあたる『TT』の完成度の高さに感動したファンの期待は否応なしに高まっていたが、システム面での大きな変更が施されたことが従来のプレイヤーに受け入れられなかったことにより、ファンに落胆されてしまった。
第3回大会、風間仁を利用して闘神を誘き寄せた三島平八は、闘神の生け捕りには失敗したが血液などから遺伝子を採取。
それを用いて自分の遺伝子を組み合わせ新生物を作ろうとするが、闘神の遺伝子を取り込むにはデビル因子という特別な遺伝子が必要だと知る。
その遺伝子を有する仁を探し求める平八だが、大会終了後の仁の行方は知れなかった。調査の中で、平八は「火口に横たわる翼の生えた男性の死体」の写真を発見。
その姿に覚えのあった平八は、更なる調査からそれが遺伝子分野で近年急速に発展する新興企業「G社」と関わりがあると知り、
私設部隊の鉄拳衆をG社に送り込んだ。G社で鉄拳衆が見たものは、20年前に平八によって火口に投げ込まれ死んだはずの平八の息子にして仁の父「三島一八」の姿だった。
火口に落とされた後、デビルの力によって生死の境をさまよいつつも生き延びた一八は、
自分を救助したG社に自らを研究材料として差し出し、その技術でデビルの力を研究しながら平八への復讐の時を待っていたのだった。こうして一八の生存を知った平八は、彼を誘き寄せるため翌年に第4回大会を開催。
一八はこれを自分を誘き寄せる罠だと知りつつ、あえて大会に参加する決意を固める。一方、第3回大会で平八に裏切られた後デビルの力を発現し、失踪していた風間仁。
三島の血とデビルの力双方を憎悪する彼は、平八に叩きこまれた三島流喧嘩空手をすべて捨て去り、
オーストラリアに潜伏して正統派空手の修行を行っていた。
そして第4回大会の開催の報を受け、仁は三島の血統を滅ぼすことを目的に、大会に参加するのであった。
デフォルトで10名+タイムリリース11名(カラー違いで別キャラ扱いになるものが2名なので実質9名)
+ | デフォルトのプレイヤーキャラクター |
+ | タイムリリースキャラ |
+ | 家庭用の追加キャラ(他のキャラの3Pカラー扱い) |
ストーリー面
スタッフは本作のストーリーについて「プロの脚本家に執筆してもらった」「前作のように遊園地が欲しいから参加ということはない」という旨の発言をしており、1つの売りとしていた要素であったのだが、結果としては批判意見の方が強いものとなってしまった。
ステージ名 | ボス | 備考 | |
1 | 三島ビル | コンボット | |
2 | 遺跡ジャングル | クマ | 分岐あり |
3 | 回廊 | 三島一八 | BGMが『鉄拳2』の一八ステージ(AC版)と同じ |
4 | 平八御殿 | 三島平八 |
システム面の大幅な変革に加え、演出面やキャラクターの面でもファンにとっては無視できない変化が多かったことも影響し、旧来からのファンにとっては「黒歴史ゲー」と言われることが多い作品となった。
純粋なゲーム面を見れば、多少ボリューム不足な感はあるものの、ゲームそのものの完成度はそれなりに高い。ゲームバランス的には、シリーズ最高傑作との呼び声の高い『3』と比較しても『4』の方が上という意見もある。
対応機種 | プレイステーション2 | ![]() |
メディア | DVD-ROM 1枚 | |
発売・開発元 | ナムコ | |
発売日 | 2002年3月28日 | |
定価(税別) | 6,800円 | |
レーティング | CERO:12歳以上対象(*22) | |
廉価版(税別) |
PlayStation 2 the Best 2004年11月3日/2,800円 |
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判定 | シリーズファンから不評 |
AC版から約半年後に発売されたPS2版。AC版がPS2互換基板(SYSTEM246)で開発されたということもあり移植度は高い。
ゲーム雑誌のインタビューによると、AC版が完成した時点でPS2でも動作する状態だったようである。
PS版『鉄拳』シリーズではハードの制約上モデリングデータを圧縮していたが、PS2に移行してからはそういった苦労が無くなった。
本作品はPS2でプログレッシブ映像出力に初めて対応したソフトである。
対応テレビにコンポーネントかD端子ケーブルで接続した状態で、起動時に△+×ボタンを押しっぱなしにすれば、プログレッシブ出力するためのメニューが表示される。
*1 ただし、『ストリートファイター』シリーズが「2D対戦格闘」であるのに対し、『鉄拳』シリーズは「3D対戦格闘」という扱いになっている。もっとも、『ストIV』以降は2Dと言いつつ2.5Dの表現を取り入れており、『スト6』では実質的に3D対戦格闘となっている。
*2 厳密には『3』のステージにも壁はあった。
*3 多くのキャラで共有している、各攻撃ボタン単発押し等複雑なコマンドを要しない技。
*4 厳密にはエディやアンナなど『3』時点で勝利時に台詞を発するキャラが存在していた。
*5 長らく舞台を中心に活動しており、本格的な声優業としては本作が初。以降も声優業はナレーションが中心で、洋画吹き替えを除けばキャラクターの声を担当するのはほぼ一八のみであり、実質的に専属声優となっている。ちなみに偶然にも一八と同じく、スニーカー収集が趣味。
*6 仁との学友としての描写は『TT』の制服姿シャオユウのED(登校中の仁を見つけて親しく接する)を反映したものと思われる。
*7 キャラ設定的に言えばネイティブ並に話せるということになる。
*8 これは『6』を最後に削除された。
*9 厳密には一八と同じ左投げ「旋蹴り」のみ保持している。
*10 それぞれ2パターンの衣装の色違い(ヴァイオレットは紫基調、リーは青基調)。
*11 『2』『TT』の勝利ポーズに似た、姿勢を低くして相手に手招きする動作。ボクシングにおける同名の構えとは異なる。
*12 初代『鉄拳』のジャックと『2』まで登場した初代クマは不参加。
*13 ちなみに、ロウのエンディングにおけるある描写が伏線として機能していたりもする。
*14 EDでは描写されていないが、初代でも「党首である吉光本人が囮として大会に参加し、その間に部下に財閥の富を盗ませる」という作戦を取っており、正史としても扱われている。
*15 よく見るとふんどしというよりはまわしに近いデザインではあるが。
*16 漫画『ジョジョの奇妙な冒険』のポルナレフが元ネタとされる、上にまっすぐ伸ばして立てた髪型。格闘ゲーム界隈では『ストリートファイター』シリーズのガイルと『THE KING OF FIGHTERS』の二階堂紅丸と合わせて「格ゲー三大ポルナレフ」と呼ばれることも。
*17 道着自体も前作のITF型(上着の前方左右を帯で合わせる形式だが、ファランは前方を合わせず着崩している)からWTF型(上着がVネックシャツに近い)に変更されている。これは師匠ペクに合わせたものとも解釈できなくもないが。
*18 死体蹴りそのものは初代『鉄拳』の時点で可能であったが、CPUが仕掛けてくるのは本作が初。
*19 片腕で相手の首を絞めて掴み上げ侮辱する一八、倒れた相手の上に座り込んで悪態をつくファラン、対戦相手に馬乗りになって殴りまくるブライアンなど。
*20 通常の対戦画面から、ややキャラクター後方に横移動したもの。
*21 その他の敵は取り囲んでタイミングを待っている様な状態。
*22 廉価版で付与されたレーティングを記載。
*23 逆に言えばストーリー上存在するのに、ゲーム自体には参加できなかったということだが。
*24 『3』には「JACK-2」の補修、改良型である「GUN JACK」が登場している。