ポパイ
【ぽぱい】
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ジャンル
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アクション
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対応機種
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アーケード ファミリーコンピュータ
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メディア
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【FC】192KbitROMカートリッジ
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発売・開発元
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任天堂
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稼動開始日【AC】
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1982年
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発売日【FC】
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1983年7月15日
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判定
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良作
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ポパイシリーズリンク
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概要
ほうれん草を食べると超人的パワーを出す主人公ポパイで有名な同名のアメリカンカートゥーンアニメのゲーム化作品。
セーラー服男ポパイとその恋人オリーブ、ポパイのライバルで恋敵の大男ブルータス(ブルート、後述の余談も参照)を取り巻く三角模様を軸にしたアニメ作品で、本作はその構図を生かして制作されたシンプルなアクションゲームである。
ゲームシステム
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プレイヤーはポパイを操作する。操作は移動と攻撃(パンチ)のみ。はしごや階段の前でレバーを上下すると昇降可能。
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3ステージループ制で、どのステージも画面上でオリーブが投げてくるハートや音符、アルファベットを全て受け止めればクリア。
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オリーブの投擲物を拾わずに一定時間放置するか、障害物に当たると1ミス。3ミスでゲームオーバー。
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障害物は恋敵のブルータスに始まり、彼の投げるビンやいじわる魔女シーハッグの落とす髑髏、ハゲタカのバーナードなど多岐にわたる。
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瓶や髑髏やハゲタカはパンチで破壊したり倒せたりするが、ブルータスだけは唯一パンチで倒せない。
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ブルータスを倒す際はステージ端に置いてある無敵アイテムのほうれん草をパンチで取って、『スーパーマリオブラザーズ』のスターよろしく体当たりする必要がある。
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ステージ1のみ、1回だけブルータスの頭上から桶を落として攻撃することができる。命中するとブルータスがしばらく動けなくなりボーナス点。またステージ2ではジャンプ台で画面上部のスウィーピーに当たるとボーナス点。
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ゲーム目的は「ブルータスを倒す」ことではなく、あくまでも「オリーブの投擲物をすべて回収する」ことである。そのため、ブルータスを含めて、敵を倒しても「完全に消滅させた」とは見なされず、何度でも復活してくる。
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ブルータスの行動パターンは多彩で、ポパイが同じ段上にいる時に稀にビンを投げつけてくるほか、段の上にポパイがいるとジャンプパンチで、段の下にポパイがいる時にはしゃがみ込んで手を伸ばして攻撃してくる。あちこちにうろつくためどの位置にいても油断はできない。
評価点
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いわゆるキャラゲーに分類される作品の最古参でありながら、任天堂らしい秀逸な作りとなっている。
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一発逆転アイテムのほうれん草やステージ2の赤ん坊スウィーピー、現れては消えるいじわる魔女シーハッグなど、原作(アニメ)を彷彿とさせるゲーム設定が秀逸で、原作要素をきちんと活かしている。
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オリーブの投擲物はなるべく高い位置で取った方がスコアが高いが、ブルータスがちょこまか歩き回っていたり、他のキャラの邪魔もあって一筋縄ではいかない。このもどかしさがゲーム性を高めている。
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殆どのアクションゲームにある即死トラップ「画面下の穴」が本作には存在せず、障害物と投擲物だけ気をつければ初心者でもクリアできる内容。
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その分、「取得すべきアイテムを取りこぼすとミス」という、『ゲーム&ウオッチ』ではよくあった要素が追加されており、安全圏でのみ行動するというプレイが封じられている。
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シンプルだが質のいいBGM
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起動すると、いの一番にアニメで流れたポパイのテーマ曲が流れる。版権もので原曲のテーマ曲が使われるのは珍しい。
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タイトルにデカデカと描かれたポパイが、メインテーマのアレンジBGMのフィニッシュに合わせてほっぺたを膨らませて「ポッポー」とパイプを膨らませる演出(ちゃんとSEで再現している)も何気にポイントが高い。
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各ステージにメインBGMが用意されている他、ブルータスが接近してきた時、ブルータスやいじわる魔女シーハッグが障害物を投げてくる時、オリーブの投擲物がマップの最下段に落ちた時、それぞれに専用BGMが用意されており、状況に応じて適度に緊迫感を煽ってくる。曲数が少なくシンプルな構成ながら、効果的に音楽が使われている。
問題点
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いじわる魔女シーハッグの投げる髑髏の軌道が読みにくくミスする事が非常に多い。こうした読み合いの苦手なプレイヤーはイラつくかもしれない。
総評
最初期のキャラゲーながら、任天堂ならではの丁寧な作りのゲーム性と原作を大事にしたキャラクター性が光る良作。
キャラゲー故バーチャルコンソールでの配信は絶望的であるが、運良く触れられる機会があったら是非遊んでみてほしい。
移植
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ファミリーコンピュータ版
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タイトル画面やステージ開始、最終ステージクリア時の演出が削除されている他は忠実に移植されている。
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のちにバンダイナムコゲームスからファミコン版をもとにした携帯アプリが海外で配信された。
関連作品
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1981年に液晶電子ゲーム機『ゲーム&ウオッチ』でもポパイが題材のゲームが発売されており、こちらも人気作であった。
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本作のファミコン版発売から数ヶ月後、本作をベースにした教育ソフト『ポパイの英語遊び』も発売されている。詳細は個別項目を参照。
余談
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当時の任天堂は『ゲーム&ウオッチ』でディズニーを含むいくつかの版権ものをリリースしている。ちなみにこの版権はいずれもトランプで使用していた版権である。
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ポパイのライバルは原作ではブルート(Bluto)だが、本作では日米のアーケード版・ファミコン版ともにブルータス(Brutus)名義になっている。
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本来はブルートもブルータスも同一人物で、原作及び1930年代のフライシャー・スタジオ制作の短編アニメ映画ではブルート名義だった。
しかし、1960年代にキング・フィーチャーズがテレビアニメを制作する際、「ブルート」という名前の権利を旧アニメの配給会社であるパラマウント・ピクチャーズが持っていると誤解されていたため、法的な問題を避けるため新たにブルータスと命名された。
この影響もあって、1980年代当時の任天堂のゲーム版もブルータス名義を採用していたと思われる。
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その後、ブルートの名前の権利が原作側のみにあるため使用しても問題ないと判明したことで、再び原作準拠のブルート名義に戻されている。このため、後年の資料では任天堂版もブルート名義で紹介されていることもある。
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さらに1988年のコミック以降、「ブルートとブルータスは双子の兄弟」という新設定が追加され、当時のデザイン差を元に筋肉質な兄のブルートと少し太り気味な弟のブルータスとして同時に登場していることもある。
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本作はキャラクターの知名度もあいまって80年代のゲームセンターで相当な人気があったらしく、3本あるファミコンの同時発売タイトルに選ばれた(残りの2本は『ドンキーコング』と『ドンキーコングJR.』)。
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元々は、本作の前年にリリースされた『ドンキーコング』がポパイのゲームとなる予定だったが、版権の都合がつかなかったためオリジナルキャラで制作されることになった(ドンキーコングシリーズの余談を参照)。本作は、その後ポパイの版権許可が降りたため改めて制作されたゲームとなる。
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現在は、原作であるポパイが著作権満了済みなので、「ポパイ」その他のキャラクター名を使用しなければ許諾不要で配信できるだろうが…
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2021年11月4日にNintendo Switchで『Popeye』がダウンロード販売された。発売元は『カルキュレーター』で
色んな意味
で話題を集めたSabec Limitedであり、任天堂とは無関係。
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……なのだがゲームルール自体本作からそのまま持ってきた内容に加え、
商用アセットをほぼそのままブチ込んだ所謂「アセットフリップ」
であることが指摘されている。(参考:Reddit)
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ちなみに何故か
1499円($12.99)
と妙に強気な価格設定。
最終更新:2026年02月23日 05:47