川のぬし釣り2
【かわのぬしづりつー】
| ジャンル | 釣りRPG |  
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| 対応機種 | スーパーファミコン | 
| メディア | 12MbitROMカートリッジ | 
| 発売元 | パック・イン・ビデオ | 
| 開発元 | パック・イン・ビデオ、遊遊 | 
| 発売日 | 1995年4月28日 | 
| 書換 | ニンテンドウパワー 1997年12月1日/1,000円/F×3・B×4
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| 定価 | 10,290円(税抜) | 
| 判定 | 良作 | 
| ぬし釣りシリーズリンク | 
 
概要
ファミコンで発売された第1作目がファニーゲーム賞を受賞した事で有名な『ぬし釣り』シリーズの続編。
システムやMAPなどを一新しぬし釣りシリーズの基礎を作り上げた。
特徴
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フィッシングゲームにRPG要素を足したゲームとなっており、フィールド上を移動して釣りをしながら「ぬし」と呼ばれる魚を釣り上げる事が目標。
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水辺で竿を出す事で釣りを始められる。キャストすると魚影が表示され、その魚影が食いついたタイミングでボタンを押す(アワセをする)事で魚とのファイト画面に移行する。タイミングが悪いと餌を取られてしまう。
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ファイト画面ではボタンを押すとラインを引っ張り、右上まで魚を引き寄せられれば釣り上げられる。魚の方も抵抗してくるので、その場合は一度ボタンから指を離し、魚が疲れるのを待つ必要がある。
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釣り上げた魚は釣りノート(図鑑)に記載され、魚屋に持っていく事で換金可能。また、リリースする事も出来る。逃がすと徐々に成長していき、最終的には大物になって強化される。
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若魚と表示される魚を釣りすぎると冬になり魚がいなくなる(宿屋に留まり続ければ戻せる)。魚の生息状況は全てのセーブデータで共有されており、他のプレイヤーにも影響する。
 
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釣りをするには釣り具が必要。竿、ウキ、錘、ハリ、ルアー、餌などを魚に合わせて選択する。装備は釣り具屋で購入できる。
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使用する竿に応じて釣り方も変化し、魚に合った装備でないと食いつかなかったり、簡単に逃げられてしまう。
 
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釣り場となるフィールドは様々な種類が用意されており、イベントをこなしながらぬしのいる釣り場へ向かう。
 
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プレイヤーについて
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プレイヤーは兄、妹、父、母の4人から選択可能。それぞれで釣り上げるぬしが変化する。
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プレイヤーには体力があり、泳いだり船を漕ぐと徐々に消費していく。体力が0になると力尽きて最後にセーブした地点へ戻される。
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体力は宿屋に泊まったり、釣り具屋で買える弁当や釣った魚を食べる事で回復でき、セーブはフィールドの地蔵を調べる事で行える。
 
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フィールドを歩いていると野生動物とエンカウントしてバトルに突入する事がある。
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戦闘はコマンドバトル。攻撃する際、ランダムな位置に表示される白い点が敵に重なった時に攻撃する事でダメージを与えられる。勝てば経験値を得られ、体力の上限がアップしていく。
 
 
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魚屋では、特価で売れる魚がステージからランダムで選ばれ、200円の時に大量に売ると簡単にお金を稼げる。
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後のシリーズでは削除されたため、本作独自の特徴となっている。
 
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ヒグマ・オオスズメバチ・マムシなどは強敵
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体力を増やしても勝つのが難しく、実際の自然の怖さを学べる。
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動物を一切殴らず仲良くすることで感謝状の手紙が届く。
 
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ステージ間を繋ぐ洞窟で、体力回復に使えるきのこと動物を一発で倒せる毒きのこが拾える。
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自分で食べれば即死してセーブポイントに戻れるので、いわゆるデスルーラとしても利用できる。移動が面倒な本作では割とありがたい存在。
 
小技
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主人公兄で始める際に名前を「つり太郎」にすると、スタートから所持金1000円竿や仕掛けや食べ物などが揃っており、純粋に釣りだけを楽しみたい場合役に立つ。
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タイトル画面で放置すると、今まで釣った魚を操作できるモードになる。
評価点
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ファミコンの前作から魚種が大幅に追加され66種類となる大ボリュームに。
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イワナ、ブラックバス、アユといった釣りで馴染み深い川魚からマイナーなツチフキやワタカなどの外道、更に河口ステージではクロダイやスズキなどの海の魚、果ては現在絶滅危惧種になっているヤマノカミやハリヨと広い範囲でカバーしている。
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そして、魚以外のイモリやカエルなど経験値のみで釣りノートには記録されないが、釣り上げるのが一層手ごわい外道も6種類存在する。
 
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魚のグラフィックは日本の淡水魚(山渓カラー名鑑)からそのままドットで綿密に模写しており非常に美しい。
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ステージは6箇所存在し、主人公は4人おりそれぞれの「ぬし」も異なるため、ソフト一本で家族や友達と一緒に楽しめる。
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イベントも豊富で、特定の魚で競う釣り大会なども催されている。自由度も高いので、釣りノートの全てのページを大物で埋めるなど本編そっちのけで釣りを楽しむ事も可能。
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魚を逃がしてから宿屋に泊まると魚が大きくなってゆくため、大会などで勝ちたいなら何度も釣って逃がして宿屋に繰り返しが基本となる。
 
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BGMはステージごとに違い、どれもほのぼのとした良曲揃い。
問題点
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セーブデータが壊れやすい。DQIIIほどではないが中古で買う際などは注意。
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水深が深い場所で魚がかかると、背景が真っ黒で引くタイミングが判断しづらく目にも悪い。
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上記の深い場所にしかいないアメマスは、仕掛けの設定プログラムミスも合わさって非常にバレやすい。
 
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図鑑からそのまま模写しているため、ブラウントラウトやソウギョなど一部は若魚グラフィックのまま1mを超える大物になってしまう。
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動物虐待を思わせる描写
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エンカウントする敵キャラは全て野生の動物になっており、餌付けする事で戦闘を回避する事も出来るが、それを知らない場合は普通に戦ってしまうだろう。
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リスやオコジョ、野ウサギ等人間に敵対しないような動物も多く、逆に気性が荒いであろうアオダイショウ、ツキノワグマ、スズメバチや毒グモまでも普通に殴る。
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尚、アイテムである赤キノコを与えると、その瞬間に動物が突然ばったり倒れてしまう。現代では色んなところからクレームが来そうである。
 
 
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ソウギョはゲーム中で1匹しかいない
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周囲に同じアイコンのコイやヘラブナやワタカなどが大量にいるため、育てるのが非常に困難。
 
総評
シリーズの知名度を一気に上げた今作は、後のシリーズでなくなってしまった動物とのサバイバルRPGでもある。
日本の古きよき田舎を感じさせるステージ構成・シリーズ最高と評される魚のグラフィック・のんびりしたBGMなどの要素により、スローライフ癒しゲーとしても釣りゲーとしても非常に評価が高い。
その後の展開
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1999年にエレクトロニック・アーツよりWindows 95/98版が発売、翌2000年には廉価版も発売された。
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その他、ライブウェアより2009年に各種フューチャーフォン向けアプリとして配信がなされていた。
最終更新:2024年07月04日 16:58