ファンタシースターポータブル2

【ふぁんたしーすたーぽーたぶるつー】

ジャンル RPG
対応機種 プレイステーション・ポータブル
発売元 セガ
開発元 アルファ・システム
発売日 2009年12月3日
定価 5040円(税込)
判定 良作
ファンタシースターシリーズリンク

概要

前作及びPS2版の不満点・要望点を見直し、発展・改良させたPSUシリーズの完成系。 開発チームが謳う『5つの超進化』、非常に豊かなキャラクタークリエイト機能、PSPでは異例のインフラストラクチャーモードの搭載、などが話題となった。


世界観・ストーリー

遠い宇宙の太陽系…文明が発達し宇宙へ進出したヒト達の住む「グラール太陽系」のうち、
「惑星パルム」「惑星ニューデイズ」「惑星モトゥブ」が主な舞台となる。

3年前に謎の生命体群「SEED」により滅亡の危機を迎えたグラールだが、
そこに住むヒューマン(人間)・ニューマン(優性種)・キャスト(アンドロイド)・ビースト(獣型改造種)の4種族が心を一つにして立ち向かい、激しい戦いの末にSEEDを封印。

後に『SEED事変』と呼ばれる戦いを切り抜けたグラールだったが、残された傷跡は深かった。
それに追い打ちをかけるように、太陽系の資源枯渇が大きな問題として持ち上がりつつあった。
共存し繁栄してきた住民達は、グラール再興の道を外宇宙への移民計画に求めることになる。政府・軍・三惑星の企業達は再び結束し、
外宇宙航行の鍵・『亜空間航行理論』を現実のものとするため、「グラールの新しい未来」を願って動き出していた…


特徴・評価点

充実したキャラクタークリエイション

このゲームシリーズの大きな特徴の1つであり、このゲームが「キャラクリゲー」と呼ばれる所以は、
携帯機のみならずオンラインRPGの中でも優れた部類のキャラクタークリエイションにある。
個性的な4つの種族と豊富な衣装、多種多様な装備、そして今作から新たに追加された新要素「オートワード」により「自分好みのキャラクターを作り、演じる」ことが可能となっている。

  • キャラクタークリエイトでは、種族、性別、髪型・髪色のみならず、豪華な声優陣によるボイスの設定、さらに体型・身長までも変更できる。
    特に、体型・身長をほぼ無段階に調節できるのは珍しく、「小柄のキャラに身長にそぐわない巨大な武器を装備させる」など、自由なキャラを設定できるのが大きな魅力である。
  • 「オートワード」は、様々な状況に応じて自動的にセリフを発するシステムで、今作から導入された新要素のひとつ。
    回復時や攻撃時のみならず被弾時(ダメージ量に応じて3段階に分かれている)にも設定でき、死亡・蘇生時、ミッション開始時、果ては一定時間無操作時・メニューウィンドウ回覧時に至るまで設定できる。これにより自キャラクターに、プレイヤーが意識して幅広い個性を色づける事が出来る。
    • オートワードが使えるのはマルチモードのみだが、『インフィニティ』ではストーリーモードでも使用可能になった。
  • 武器は打撃武器(剣・大斧・槍など)・射撃武器(ライフル・グレネード・レーザーカノンなど)・法撃武器(テクニックおよびロッド・ウォンドとマドゥーグ:いわゆる魔法的な技術)の3種からなり、多種多様な武器がある。
    それぞれに違った技や用途(加えて武器開発企業ごとの性能差傾向)があり、プレイヤーの好みに応じて使い分けることができる。
    • 入手確率が低いがユニークな装備・所謂「レア物」のアイテムは多種多様に存在している。一方でそれがなければ厳しいと言う状況にもなりにくいため、ライトユーザーでも気兼ねなくヘビーユーザーと混合してプレイできる。
    • 言うまでも無く「レア物」の中でも高位にあたるアイテムは見た目・性能共に優れたものが多く、それを求めて徘徊するユーザーも多い。

PSPとしては異例の「インフラストラクチャーモード」の搭載

  • 「インフラストラクチャーモード」は、無線LAN環境があれば、インターネットを通して全国のプレイヤーと冒険することができるオンラインマルチモード。
    • 携帯機/PSP用のソフトには非常に珍しく、オンラインゲームとして本格的なシステムを搭載する事に成功している。(例を挙げると部屋の作成及び検索・乱入、フレンドのログイン状況の確認、メールの送受信などが可能である。)
    • PSP故に使い辛いが、ショートカットメッセージ及びチャット機能も搭載しており、プレイヤー同士の意思疎通も行うことができるようになっている。
    • 「インフラストラクチャーモード」は無料で利用でき、無線環境さえあれば比較的簡単に利用することができる。そのハードルの低さ・手軽さも相まって、好評を博すこととなる。

前作及び本家PS2/PC版との比較

 ここでは、主に前作及び本家にあった問題点・要望に対して変更された点について取りあげていく。 この項を見る前に、本家の問題点及び前作の問題点を見て頂くとよりその変化(特に戦闘関連について)が分かりやすいかと思われる。

  • 要望の多かった『回避・任意防御』が導入された。これはもともとDSで発売されていた同社同シリーズ作品の『ファンタシースターZERO』初出のアクションだったが、好評だった為にこちらにも搭載される事になった。
    • これに伴い新装備カテゴリー「シールド(大盾)」が追加された。左手に装備し、ガード行動時は盾を構える。普通にガードすると90%ダメージカットだが、敵の攻撃に合わせてタイミング良くガードすると「ジャストガード」となり、自身のダメージを100%カットし、「シールドアーツ」と呼ばれる反撃ダメージを与える。全ての攻撃に加え、罠・敵の自爆でさえジャストガード可能であり、気持ちの良い効果音も相まってアクション制の向上に一役買っている。
      • なお、両手打撃武器・両手射撃武器でもガードは可能だが、その際にカットされるダメージ量は70%に低下し、ジャストガード時の反撃効果も発生しない。
    • このシリーズでは元々回避・任意防御の概念は無く、情報が発表された当初はこれらを搭載することによるゲームバランスの悪化を懸念する声があったが、
      同時に敵の攻撃モーションも調整が入った結果、従来よりアクション性が増し、結果的には好評を博すこととなる。
  • 射撃武器に一定時間ボタンを押し続けると強力な攻撃を放てる「チャージショット」が追加された。
    カテゴリー毎に異なる性能を持ち、ライフルやハンドガンなら爆発する弾丸、レーザーカノンなら大型の貫通ビームを発射するなど、単調になりがちだったレンジャーにもアクション性と武器ごとの個性、そして爆発力が生まれた。
  • 通常攻撃を織り交ぜるほど効率を稼げる「チェイン」要素が追加された。同一の敵に通常攻撃・□ボタンにセットしたテクニックで攻撃してから、一定時間内にスキル・チャージショット・△ボタンにセットしたテクニックで攻撃するとダメージが倍増する(チェインフィニッシュ)。
    • 基本的にダメージの上昇率やその効果時間はチェイン数に比例するが、最低限のチェイン(通常攻撃1発だけ)でフィニッシュしても通常の2倍の威力は保証される。
      これにより従来作品で問題となっていた「フォトンアーツを連打するだけの単調な戦闘」には、大幅な改善がなされたと言える。
    • スキルにおいては全段ジャストアタックに効果を載せられるほどのチェインを稼ぐか、あるいは最速で繋ぎきって手っ取り早く終わらせるかという駆け引きもある。
    • ただし、武器カテゴリー間の調整が足りないのか、チェインを稼ぎやすい・稼ぎにくい武器で優劣が発生している。
  • 前作と比較して大幅にレベル上限が上がり(100→200)、装備/衣装・モンスター数が飛躍的に増加している。
    発売当時は本家PS2/PC版PSUを遥かに凌ぐボリュームであり(とはいっても本家と違いこちらはロビー・マイショップ等は無いが)、後に装備・衣装のボリュームは本家PSUに逆輸入されるほどの好評を博している。
  • 戦闘タイプ(職業)は、「ファイマスター」や「ガンテクター」などの上位職・複合職が廃止され、打撃特化の「ハンター」・射撃特化の「レンジャー」・テクニック特化の「フォース」、そして新たに片手武器全種を得意とする「ブレイバー」の4種類に統合された。
    --さらに職業毎に設けられている武器カテゴリ・グレードの制限が撤廃され、代わりに「タイプエクステンド」と呼ばれるシステムが導入され職業の自由度が増した。
    • 初期は装備できる武器の種類に乏しいが、タイプLvを上げることで手に入る「エクステンドポイント」を割り当てて装備できる武器カテゴリを増やしたり装備グレードを上げる。逆に使わないであろう武器を封印してポイントを回収することもできる。
      ただし職業と武器の組み合わせによって消費ポイントが決まっており、そのクラスで得意とすべき武器に比べ、苦手となる武器の必要ポイントはその倍になる。
    • これにより最終的には(全てSグレードとまでは行かないものの)ほぼ全ての武器種を使用可能にできる。この「タイプエクステンド」システムが無ければ、後述の職種間のバランス問題は深刻化していただろうに違いない。
  • 今まで種族ごとの「特殊能力(超必殺技)」はビースト専用の「ナノブラスト」、キャスト専用の「SUVウェポン」しかなく、ヒューマン・ニューマンには暫定的に追加された専用SUVウェポンしか存在しなかったが、
    今作から新たにヒューマン・ニューマン専用の必殺技「ミラージュブラスト」が実装された。特殊能力としては唯一属性を持つ区分であり、6属性分ある。そのうち光・闇は種族限定の強化能力であり、ヒューマンは闇属性が、ニューマンが光属性のブラストを使える。
    • ただしミラージュブラスト間のバランスはあまり良いとは言い難い。強力ではあるのだが…
  • 新たに「アビリティカスタマイズ」が搭載された。本家PSUでいうところの「GAS」であり、キャラクター性能での個性付けも可能となった。
    基本は特定の能力を伸ばすものが多いが、経験値・メセタ・レアアイテム出現率にボーナスをつけることも可能。
  • 「アイテム倉庫」の容量が200個から1000個に増加して「共有倉庫」となったことで、アイテム収集を行いやすくなった。
    • 前作では何故か倉庫がキャラクター別に用意されており、キャラクター間のアイテム移動が不可能だった。しかし「共有倉庫」が実装されたおかげで、強いキャラクターで手に入れた装備を、別のキャラクターに装備させることが可能となった。
      • ただ前作「PSPo」の改悪された倉庫の仕様が元に戻っただけであり、決してこのシステムが画期的というわけではない。前作ではこの仕様が無いことを致命的な欠点とされており、修正要望の声が多く出ていた。
    • 加えてミッション中に所持品(及び最大所持数)がいっぱいになった場合に備え、ミッション中でもアイテムを「共有倉庫に送る」事が可能となり、ドロップアイテムを無駄なく拾えるようになった。
  • その他、ドロップシステム・インターフェイスの改善や、ストーリーモードのシナリオ強化など、細かい改善点を挙げればキリがない。
    • これまでのPSUシリーズにおける従来のストーリーモードは自分のキャラクターが非常に空気な存在であり、決して開発者の謳うような「プレイヤーと共に進むストーリー」ではなかった。
      今作ではそれに幾許かの改善を試みており、自分のキャラクターがストーリーに絡むということをある程度実感出来るようになっている。特にエンディングのスタッフロール後は必見
    • 従来ならドロップアイテムが共有(1つのアイテムを4人で分ける)だったが、今作ではプレイヤーにごと別々(プレイヤー間でそれぞ違う抽選でアイテムがドロップし、表示もプレイヤー毎に分けられる)になり、不平不満が生まれにくくなった。

賛否両論点

  • 技を使用する際に消費するPP(フォトンポイント)が、武器ごとの消費から全て1つのゲージから消費されるように変更された。これにより従来では大量に持ち込んでいた武器を持ち運ぶ必要がなくなった。
    • これに関しては若干賛否両論で、この恩恵を受けた武器と地位を落とした武器が存在する。
      射撃武器は扱いが難しくなった他、序盤でもテクニック重視のフォースの立ち回りはかなり難しいものとなっている。
  • 「スケープドール」と呼ばれる、戦闘不能時にプレイヤーを蘇生してくれる救済アイテムが存在する。
    ミッション途中でこれを所持せずに戦闘不能になると「ミッション失敗」となり、ミッションを初めからやり直さなければならない。
    そのため重要なアイテムであるが、今作では一度に所持できる最大の数がたったの1個に変更された。
    • 前作『ファンタシースターポータブル』・本家『PSU』では10個まで所持できた。
    • 回避と任意防御の導入によりアクション性が増した結果、過去の「ごり押しゲー」が終わりを告げ一躍慎重な操作が求められるようになっている。
      それによるミッションの難易度上昇は相当なものであり、さらにモンスター自体の強化も重なったことで、ライトユーザーからは非難の声も出ている。
      なにしろレベルが3ケタを超えると敵の攻撃力と機動力が半端ではなくなり、こちらのHPが4ケタになっている頃の敵レベルでは一発食らうと瀕死か即死というゲームバランスで1個なのである。
    • ちなみに『ファンタシースターZERO』においては3個まで所持できていた。これぐらいが丁度よかったのではないだろうか?
    • これに関しては『インフィニティ』にてアビリティが追加され、体力が一定値を切ると自動でメイトを使用する「オートメイト」アビリティとHP半分以上からの即死を防ぐ「ハーフディフェンス」を組み合わせることで緩和される。
      スケープドールを2個持てるアビリティも追加されたが、先の組み合わせとこのアビリティでそれぞれ3枠という非常に重いコストを持つ。
  • ビーストの特殊能力「ナノブラスト」である条件を満たすと「暴走状態」となり、凄まじい攻撃力を得るのだが…。
    • なんと「暴走状態」では敵・味方無く攻撃する事が出来る。PK(プレイヤーキル)を行うことが出来る恐ろしい仕様。
    • そのためオンラインでは、元の状態に戻るまでフィールドの端で待機するビーストが続出。強い必殺技に限って暴走状態になり得るため、ビースト本人にとっても困り者。
  • マルチモードの敵のHPは、ストーリーモードに比べて非常に高い。通常の武器よりも、低確率で相手を一撃で倒す特殊効果:戦闘不能を持つ「即死武器」の方が早くラクに攻略できるため、「即死武器」が非常に流行したが…
    • 高難易度のエクストラミッションでは、相手のHPが高すぎるために、ハンターであっても事実上「即死武器」の使用を強制される。その戦闘スタイルは「チェインシステムを無視し、広範囲を攻撃できるPAを連打することで敵を倒す」であり、本家の戦闘スタイルを彷彿とさせ、単調でつまらない戦闘となってしまっている。これでは折角のチェインシステムも意味が無い。
    • とはいえ、この即死武器はそれ以上に強力な武器を持っていないプレイヤーやフォースが用いても簡単に敵を倒すことができるため、ある種の救済処置になっている。
    • 発売後配信されたミッションは、敵のHPが低く設定されていたり、即死武器が通用しない大型モンスターばかり登場するようになった。即死武器を使っても、使わずとも攻略できるようになっており、一種の棲み分けができている。
    • 『インフィニティ』では敵HPが全体的に低下するという調整によって、この問題を解消している。
  • プレイヤーの回避力を十分に上げると正面からの物理攻撃に対して「自動回避」が発生、敵の攻撃が殆ど当たらなくなる
    • アクションが苦手な人にとっては、これもまた一種の救済処置になっているが、テクニックや一部の敵の攻撃はガッツリ当たる。
    • 回避する必要がなくなるため、せっかく追加されたガード・緊急回避をする必要が無い。アクション性の低下に繋がっているという指摘もある。
    • とはいえ、本作では飛び道具を持った敵が多く、高難易度になるにつれて敵の攻撃が全体的に激しくなる上に攻撃力も大きく上昇し、一度に多くの敵が一斉に攻撃してくるため、自動回避がないと辛いのもまた事実。
    • 特にストーリーモード(ソロプレイ用)では敵キャラの殆どがプレイヤーキャラを一直線に狙ってくる(パートナーキャラがいてもほぼガン無視して狙ってくる)仕様になっているため(一部例外はあるものの)集団で敵が出てくる場面では四方八方から敵の攻撃が飛んでくるため、緊急回避やガードだけではとてもさばききれない。緊急回避はPPを消費するため連発出来るほど多用は出来ず、ガードもタイミングが合わないとPPを一瞬で削られる上、正面以外(側面や背後)からの攻撃には無力。
      • 発売後配信された一部のミッションでは、敵の命中力が非常に強化されたため、敵の攻撃を自動回避することは困難になっている。ユーザーからは非難の声が出たため、再度難易度を下げて配信し直したということも。
      • また『インフィニティ』でも、高LV帯での100%回避はかなり難しいとされる調整になっている。
  • 本来称号でしか手に入らないレアアイテムの一部が、後から配信されたDLミッションの景品となったが…。
    • たとえば、バトル称号の報酬の1つである両剣「クレアダブルス」。本来バトルを極めたプレイヤーにしか手に入らない、勲章とも呼べる貴重な武器であったが、後から配信されたDLミッションの景品となってしまった。さらに、称号報酬は無属性固定であるのに対して、DLミッションの景品は属性付きの上吟味まで行える*1
    • 強力な両剣「テンイムソウ」を手に入れるには、全ての称号を手に入れる必要があった。即ち、バトルを極めて、バトル関連の称号を全て得る必要があった。その「テンイムソウ」さえもDLミッションの景品に成り下がっている。
    • ただし、バトル自体があまり好評ではない。職種間のバランスが非常に悪く、ラグの問題もある。それにも関わらずバトル称号には、勝利数に関連したものだけでなく、ある職を極めた場合に与えられるものも存在する。称号をコンプリートするにはそれぞれ4つの職種でプレイし極めなくてはならず、苦行を強いられる。*2
    • バトルをしなくても、貴重なアイテムが手に入る反面、アイテムのためにこつこつバトルを頑張った人は全く報われない状況となっている。
    • 以上のことから、オンラインでは八百長部屋が立つ始末で「バトル=ただの作業」と認識されている。八百長部屋を利用しても苦行なのは変わりは無いが。

問題点

  • インフラストラクチャーモードのラグが酷い。
    • そのためオフラインと同じタイミングでガードや回避を行ってもダメージを受けてしまう事も。
    • これは流石に携帯機かつ未開のシステムで、仕方が無いといえば仕方が無いとも言える。
    • その割にはマルチモード限定のミッションは、「誰かが回線落ち=離脱した時点でミッション失敗」となる事が多い。回線落ちしやすいプレイヤーにとっては、周りに迷惑をかけてしまうため恐ろしい仕様である。たとえ進行不能になったとしてもミッションを放棄すればいいだけである。
    • 発売後配信されたマルチモード限定のミッションにはこの仕様は無い。流石にメーカーもマズイと気付いたのであろう。
  • 打撃武器・射撃武器・法撃武器という大きなカテゴリ間のバランスは依然として悪い。これによって、職業・種族間に明らかな優劣が発生している。
    • PPがキャラクター依存になった他、「チェインシステム」の導入によりPPを消費しつつチェインを溜めることになる射撃・法撃武器は基本的に不利である。
    • 敵には「耐性」と呼ばれるパラメータが存在し、「射撃耐性」ならば射撃武器のダメージを半減させる。問題なのは大型の敵の殆どが「射撃耐性」を持っていることで、射撃武器ではあからさまに不利なシーンが多い。その割には「打撃耐性」を持つ敵があまり居ないため、打撃武器はリスキーな分断然有利。
      • そもそもチェイン/耐性云々の問題ではなく、単純に打撃武器が強いバランスが未だに続いている。他の武器も戦えないわけではないが、打撃武器で戦った方が操作も難しくないうえに手っ取り早く敵を倒せる
  • それを抜きにしても武器のカテゴリー間には武器で覆せない部分に激しい優劣が生じている。
    • 例に挙げれば長槍(スピア)と双手剣(ツインセイバー)。フォトンアーツが威力・命中補正・モーションどれも全体的に優れており、前衛であれば最低どちらか1本は携帯するほどの万能っぷり。
    • 逆に射撃武器は上述した仕様変更から余計に不遇。前述したPPシステムの変更に伴い扱いが難しくなってしまった。
      • とりわけ長弓(ロングボウ)はPSUでは一味違う尖った性能(法撃力依存で敵防御の無視・長射程バレットの存在)を持つことで他の射撃武器とバランスを取っていたのだが、それらの性能が尽く失われ威力や命中力も単純に低下したため、今作でもっとも弱体化されてしまった武器のひとつに。
    • 更に付け加えれば、従来作品から存在する技が全体的に今作から追加された技と比較して一回り性能が劣っている。
      一部の技は今作でも通用する性能なのだが、大半が新技の劣化でしかなく、新技以外を使うメリットは薄い。
    • ロッド(長杖)にいたってはガード機能が使えない。ただでさえHPや防御力が低いばかりか、回避にPPを回したくないフォースにはきつい。
  • 結果、打撃武器が得意なハンターが有利であり、射撃武器・法撃武器の得意なレンジャー・フォースは不利のまま。その影響は種族にも及び、ハンターにあまり向かずHPも低いニューマンは名実ともに上級者向けとなっている。無論HP・攻撃力が高くハンターに向くキャスト・ビーストが有利となっている。
    • 上述した「タイプエクステンド」のシステムが無ければ、レンジャー・フォースは強力な打撃武器を装備する事ができなくなるため、この問題はもっと深刻化していただろう。
    • ブレイバーは強力な「EXトラップ」と呼ばれるアイテムが使用できる。どれほど強力かと言うと、1つ使うだけで雑魚敵の集団を壊滅させることができ、ボスもEXトラップをすべて使うだけで倒せることがあるほど強力である。
  • 以上のことから職業のバランスが悪く、オンラインでは花型といえるハンターとブレイバー使いが大多数にこのグラフから見て取れるように,ハンター・ブレイバーだけで全体の75%を占めており,特にフォースの使用率が8%であることは特筆に値する。
    • ただしフォローすると、高レベル帯でのレンジャー・フォースの能力も十分高い。特に射撃武器は今作では命中力がダメージに直結するようになったため、高い命中力を誇るレンジャーは、高レベル敵のHPを安全圏から確実に削っていけるという強みを持つ。フォースもPPこそ多く使うものの、テクニックの必中特性のおかげで命中率に左右されずに大ダメージを与えられる。
    • 上記の要因により、レンジャーやフォースは多人数プレイでのチェイン数稼ぎや補助テクニックなどでハンター・ブレイバーの補助的役割を担うことのほうが多い。
  • 4段階あるミッションの難易度の内、AとSにおける難易度の上がり方が極端に厳しい。難易度Aが解禁された直後に挑戦しようとすると間違いなく戸惑うほどの強さ。モーションがより素早くなり、敵の回避力が高く、ようやく攻撃を当てても滅多に仰け反らない等、従来の難易度の装備では思うように戦えない。
    • ミッション選択時に敵のレベルが表示される為、それである程度は敵の強さを判別することが出来る。しかし敵の強さの割に解禁レベルは早めで、少しだけ慣れた程度のプレイヤーであれば必然的に選んでしまいがち。
  • 相も変わらず武器グラフィックの色だけを変えた使い回しは多く残っている。
    • ただPSUに逆輸入が多数存在していることも有り、過去作と比べても今作はデザインが豊富な部類に入る。
  • バグは少ないが、フリーズするなどの強烈なバグがごく僅かに存在する。
    • 有名なのが"ロレイバグ"。マルチモードで「ディー・ロレイ」というボスと戦う前のローディングでフリーズすることがある。そのため、「ディー・ロレイ」と戦うミッションは不人気となっている。
  • システムの裏を突いて、アイテムの増殖(所謂DUPE)や不正にアイテムを入手できてしまう。さらに、異常な数値を持つ改造武器(通称、悪魔武器)が入ったデータがインターネット上に配布され、それを用いてオンラインモードをプレイする悪質なプレイヤーが出現した。
    • 幸いこのゲームはプレイヤー間のアイテム交換に制限がかかっていたから良かったものの、オンラインゲームかつアイテム掘りゲーではこのことは致命的である。
    • プレイヤーの年齢層が年齢層だけに、彼らはこれを「ウラワザ」程度にしか捉えていないのか、オンラインでは罪悪感も無く「悪魔武器(改造武器)持ってる人来て!」というような部屋が乱立することに。SEGAはその都度アカウント永久停止措置(BAN)を行っていると公言しているが、悪質なプレイヤーが長い間BANされなかったという事実もある。
  • 真のエンディング条件の1つに時間制限が必須なので、種族&職業によっては達成が困難。
    • 元々、『ファンタシースターオンライン』の「PSOファン感謝祭ファミ通カップ」のタイムアタックでハンター優位、レンジャー/フォースが不遇と言う結果*3を出しているのに、これを一部のクライアントオーダー込みでやらなくてはいけないのでキツイ。
    • サイドストーリーでは、時間制限クリア以外に、特定のキャラクター生存クリア、設備を防衛しつつ敵を倒す、手の込んだ罠回避クリアもある上に、その間にフルボイスのストーリーと分岐本編ストーリーエンディングに関わる会話選択がステージ毎にある為、ゲームのテンポを崩す*4
    • ある条件付けのクライアントオーダーの中には、ストーリーモード限定でフルボイスのストーリーがスタート時に追加されているが、クリア後にはストーリーの追加が無く内容によっては戸惑うものがある。
  • ストーリーは明らかに若い生身の男性主人公主観になっている。そのため、今作のヒロインの交流で女性主人公と中年以上の男性主人公が、身体を癒す表現では機械の身体を持つキャスト主人公の場合で相当な矛盾が起こっている。
    • 特にPSUでも多かった女性主人公を扱うプレイヤーからのクレームが目立っていた。『インフィニティ』の新ストーリーでは、女性主人公でも矛盾していない内容分岐が用意されている。
  • 一部のサイドストーリーは前作や『ユニバース』2作品をやらないと全く判らない内容になっている。これに関する説明は、ビジフォンの用語集ライブラリを含めて作中では一切無い。
  • ビジフォン用語集において、前作までに登場した用語は殆ど流用。今作品限定のキャラクターの紹介についてはノーマルモードの中盤以降になっていきなりフラグ無しで内容が更新される。
    • 更新内容の中には「こんなストーリーあったの!?」と言うものやクリア後に出現するサイドストーリーのネタバレまで見られる。構造上、クリア後のサイドストーリーはあらすじそのものが本編に大きな影響を及ぼすことになるものである。
  • 2012年2月22日をもって本作のインターネットマルチモードのサービスが終了されたため、インフィニティへの引き継ぎを行わないとオンラインモードがプレイできなくなった。

総評

  • シリーズファンの願いが届いたのか、携帯機でのオンラインプレイやアクション性の向上などの大幅な進化を遂げた一作であり、PSU以降低迷していたファンタシースターシリーズの地位を一気に復権させることに成功した作品である。
  • そして本作の成功によって、PC版PSUもアイテム・ミッション追加アップデートが継続することとなった。これにより一時は存続が危ぶまれていたPSUシリーズは、ひとまず一定のレベルまでの復活を果たした。


余談

  • PSOは数少ない純国産オンラインアクションRPGであり、あの『モンスターハンター』も本作がなければ生まれていなかったであろうほどの高い地位を持っていた*5が、無印版PSUの販売時期の度重なる延期に始まり初期のバグや対応の悪さ、作りこみの粗さが今の今まで大きく響くことになり、本作発売までシリーズの地位は『モンハンシリーズ』とは程遠い底まで落ちていた。
    • しかしセガが開発陣とディレクターを一新し、さらに外注のアルファ・システムによる力添えを受けたことで
      「超進化」と銘打って発売された本作は従来プレイヤーのみならず新規プレイヤーの心も掴み、シリーズ復権へ大きく前進する事に成功した。

*1 たとえその武器の能力が高くても、属性率次第ではそれを下回る性能の武器の方が強いという状況が起こりうる。そのためこのゲームにおいては武器の属性率は非常に重要な要素であり、無属性武器は(極一部を除いて)一般に''ハズレ''と認識される。クレアダブルスの場合、称号報酬では無属性であるから能力が高くない上、それを手に入れるには多大な労力を必要とするのに対し、発売後配信されたDLミッションでは属性率が最高で非常に強力なクレアダブルスを、簡単に入手できかつ複数本手に入れることができる。いわばDLミッションで手に入るクレアダブルスは完全な上位互換であるから、無属性クレアダブルスのためにわざわざ称号を得る必要性がなくなってしまった。

*2 なお、単純に勝率50%でバトルをしたと仮定すると、4つの職種の称号を得るにはおよそ''9時間必要''とし、その後勝利数を稼いだとすると''6時間必要''とする。もちろん、もう少し短い時間で称号を得る方法も存在する。

*3 ちなみにこれはプレイヤーの任意で遊べるストーリー無関係のモードで、さらに言えば当時のアクション内容は本シリーズと比較して大きく制限されていた。

*4 一応、スタートボタン長押しで選択肢の場面までスキップが可能。

*5 実際、『モンスターハンター』は開発者が「PSOを参考に作った」と発言している。