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銃鋼戦記 バレットバトラー
【じゅうこうせんき ばれっとばとらー】
| ジャンル | RPG |  | 
| 対応機種 | ゲームボーイカラー(全GB共通) | 
| 発売元 | コナミ | 
| 開発元 | コナミコンピュータエンタテインメント神戸 | 
| 発売日 | 1999年10月21日 | 
| 定価 | 4,500円(税別) | 
| 判定 | 良作 | 
 
ストーリー
これは、異世界アルハ・ラウスの物語である…
ハンターと呼ばれる冒険者の少年リュートは、森の国サレーナにやってきた。
リュートがサレーナ国の城下町、マールの酒場で旅の情報を集めているとき、突然暴走したバトラーが町に現れて、襲いかかってきたのだ!!
荒れ狂うバトラーから逃げまどう人々。
リュートは、元ハンターの老人からデータバレットとアクティブガンを受け取り、暴走バトラーを阻止するためバレットバトラーを起動させるのであった。
放たれた弾丸からデータが実体化し、起動する鋼鉄の巨人…
ぶつかり合う巨体が大地をゆらす!
そのころ、サレーナ城では「リアラ姫」が何者かに連れ去られ、行方不明に…
広大な、このアルハ・ラウスの世界に何が起きようとしているのか?!
いま、リュートの冒険が始まる!
概要
1999年にコナミから発売。銃弾に入ったバトラー(巨大ロボット)を銃で実体化させて戦う正統派RPG。
バトラーを入手するには、「吸収弾」というアイテムで捕獲したり、バトラーを進化させたり、合体させたり、攻撃属性に相性関係がある等、ポケットモンスターを意識して作られている。
通信交換機能や対戦機能も有るのだが、作品がマイナー故に使われたことは少ないと思われる。
評価点
非常に個性がある各バトラー達
    
    
        | + | 6種族の紹介 | 
鉄鋼兵
蛇や蛙、少数ながら人型タイプも属する。
物語の開始時に、最初に手にするタイプのバトラーでもあり、主人公機的な存在となっている。
能力的には癖が無く、非常に扱いやすいタイプのバトラーである。
 
獣戦士
豹や虎、鳥に恐竜をモチーフとしたタイプのバトラーが属する。
「進化ディスク」と言うアイテムを使うことで、全てのバトラーが進化するのも特徴である。
能力的には攻撃力・HPが高く、素早さとEP(RPGにおけるMP)が少ないという、典型的なパワータイプのバトラー。
 
鉄騎兵
海洋生物をモチーフとしたタイプのバトラーが属する。
空や沼地、海の移動など物語の攻略には必要不可欠な存在。
海洋生物がモチーフと称しつつ、ドリル戦車や列車、VTOL機などモチーフとは関係が無いのもいる。
戦闘力は並である。
 
幻獣士
人魚や不死鳥、ペガサスなど、神聖な獣達をモチーフとしたバトラーが属する。
魔獣士の対となる存在であり、スタージュエルと言うアイテムを装備することで、専用のウェポンが起動するバトラーも存在する。
能力的には鉄鋼兵の能力を更に強化した、非常に扱いやすいタイプのバトラーである。
 
魔獣士
悪魔や魔獣等の邪悪なイメージをモチーフとしたバトラーが属する。
幻獣士の対となる存在であり、ダークジュエルと言うアイテムを装備することで、専用のウェポンが起動するバトラーも存在する。
能力的には幻獣士の攻撃力を更に強化したタイプのバトラーであり、非常に強力なバトラー達が多い。
 
ギガンツ
物語中に語られる伝説の古代バトラー達であり、これを追い世界を旅するのがストーリーの目的となっている。
5種族のバトラー達の原型となったオーダーと呼ばれる5体、それには属さない、カオスの2体、合計で7体のギガンツが存在する。いずれも上の5種族を上回る、圧倒的なまでの戦闘力を持つ。
通常はサイフレアと呼ばれる、専用のサポートバトラーとしか組めないのだが。
裏技で通常のバトラーと共に戦わせることが可能である。
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各バトラー達にはスーパーウェポン、ロボットアニメで言う所の「必殺技」が用意されている。各バトラー事に差はあるが2、3種類の専用のカットインが用意されており、どれもかなり力が入った出来となっている。
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レベルが上がると威力も上がるが消費も増加するので、使うタイミングは良く考える必要がある。
 
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また、「進化ディスク」「合体ディスク」で作り出されたバトラーはレベル1となるが、代わりに通常よりも能力が高くなるように設定されている。
よく描き込まれたグラフィック
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このゲームのグラフィックは、ゲームボーイカラーとしては、カラー専用も含め確実にトップレベルのグラフィックである。
 
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バトラーのグラフィックは非常によく描き込まれていて、本当に見事。
 
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バトラーだけではなく、フィールド等もよく描き込まれている。
音楽
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このゲームは先頭にしたバトラーの種族によって、個々に専用の戦闘BGMが用意されており、6種いずれもかなり力が入った出来となっている。
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物語のラスボス・ルゴルとの対決で流れる緊迫感に満ちた「選ばれし者」、対ギガンツ戦で流れる緊迫・重圧感にあふれた「ギガンツ」、鉄騎兵を先頭に戦闘をすることで流れる「メタルインパルス」など名曲揃い。
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中でも本作の主人公リュートのライバル・メット操るガンロックとの戦闘で流れる、「強襲!ガンロック」は、その疾走感、爽やかな曲の完成度から、本作を象徴する曲となっている。
 
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ゲームのセーブデータのオプションとして、サウンドテストが用意されており、ゲーム中の全71種類の曲を聴くことが可能。
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一部の曲はネタバレ要素の為、視聴する為にはゲーム中に実際に流れる所まで進めたデータの読み込みが必要である。
 
豊富なやりこみ要素
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各バトラーは、ジュエルや特殊なアイテム装置を装備することでウェポンが起動するのだが、起動するにはそれぞれに決められた組み合わせがあり、それを探すこと自体がやりこみ要素となっている。
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一例としては、非常に貴重なジュエルとアイテムを組み合わせて初めて起動する物や、同じアイテムを複数個装備して起動する物など多岐にわたる。
 
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特定のダンジョンにおいてパスワードを入力することで、さらに特殊な空間へ入れるのだが、その空間で入手できるレアなバトラーがいる。パスワードを知っていれば、序盤から入手可能だが、それに該当する2体のバトラーはかなり強いので、生半端な状態だと入手どころか返り討ちに遭う事も。
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クリア前には入れない、謎の扉が有るのだが、それはクリア前に貰えるガン・キーと呼ばれる道具を使うことで開くことができる。
 このガン・キーには4つの種類があり、条件を満たすごとに上のレベルへ上がっていく。
    
    
        | + | その条件というのが…… | 
クリア前にキャッスル・オブ・ギガンツと言う場所で、このゲームの真ラスボスであるギガンツと戦闘になる。
この時に戦闘を行うギガンツは、ゲーム中の選択で5つに分かれており、どう言った回答をするかで変化する。この時の戦闘でガン・キーを入手する。
このキーはギガストーンを集め、ギガンツを開放する度に、レベルが上がっていく。
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このゲームの本当の魅力は、クリア後のキー入手後から実感できる。
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ガン・キーは同じレベルの扉までなら、どんな場所の扉も開けられる。また上位になると、下位の扉を開けることが可能となる。
 その扉を探し周り中にある貴重なアイテムを収集したり、これを使うことで初めて入手できるバトラーを集めても良いし、ギガストーンを5つ集め、さらなるギガンツの開放とガン・キーのレベル上げをするのも良い。
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余談として。ギガストーンが入手できる場所の中には、突然ギガンツが襲撃してくる場所も有る。その場所へストーンを取りにいく時は、入念な準備をして置くことを奨める。
 
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因みにクリア後からギガンツは捕獲可能であり、最初は3体のギガンツを捕獲することが出来る。内一体は、クリア前の選択肢で戦闘した者となっている。
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残りの4体のギガンツを入手したければ、ギガストーンを集めて1体ずつ開放してい必要がある。
 
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ギガンツを全て開放後にもう一度EDが見られるのだが、その時のEDは、最初のゲームクリア時とは別のものとなっている。そちらのBGMは穏やかで、何処か寂しげな印象の出来栄えの曲となっている。
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ゲームボーイカラーで販売されたRPGとしてはかなり珍しく、2種類のED曲を持っていることもこの作品の特徴である。
 
問題点
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バトラーの保管、消去、進化、合体は、ストーリー上で最初に行く、サレーナ国のバトラーハンガーでしかできない。
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そのバトラーハンガーは町の入り口から結構遠く、往復が面倒に感じることも。
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またバトラーを預けることができる、バトラーハンガーのコンテナにも難点がある。保管できるバトラーの数が30と限られており、 
 全てのバトラーを集めハンガーに保管することは出来ない。
 
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預かり所に預けられるアイテムの総数も30とこれまた少ない。
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本作はウェポンを起動する為のアイテムが豊富な為、使わないアイテムを預かり所に保管しているとすぐに満杯になる。
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バトラーにアイテムを装備させた状態でバトラーハンガーに保管することで、擬似的にアイテムを預けることができるが、やはりアイテムの取り外しなどで面倒である。
 
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ギガンツのサポートバトラーであるサイフレアは、ギガンツと共に出現する都合上から、ギガンツを全て捕獲すると入手不可能となる。
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救済措置なのかギガンツは捕獲しない限り、何度でも復活する。つまりギガンツを捕獲するまでは、サイフレアを好きなだけ入手できる。
 
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対ギガンツ戦が、かなりダルイ。HPの高いRPGのボスの宿命かもしれないが。
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中でも特に厄介なのが、解放後に戦闘をするギガンツの1体・バルザドラグーンとの戦い。破壊した後に一度だけ復活するため、完全に撃破するにはもう一度倒す必要がある。
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データクラッシュを使用したウェポンなどにより運次第では一撃で破壊できるが、それもそれで問題ではある。
 
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EDは一度しか見られず、クリアしたら二度と見ることが出来ない。曲を聞くことは出来るのだが。
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一度目も二度目もEDを見るためには、キャッスル・オブ・ギガンツで戦闘をする必要がある。その場所はセーブ不可能なため、また見たければその前の場面でセーブしておく必要がある。
 
総評
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ゲームボーイカラーとしては、カラー専用も含めトップレベルのグラフィックと演出を誇るゲームである。
 ゲーマーとして一見の価値有り。
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これだけグラフィックに凝ったゲームなのに、ゲームバランスもまあまあの出来であるのは以外。
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これから約1ヶ月後に『ポケットモンスター 金・銀』が発売された為、その陰に埋もれてしまった隠れた名作。
 ゲーム自体の出来は名作・良作なのだが、メディア展開は少なく、当時コロコロコミックに僅かに載っただけであった。
 非常にボリュームが有り、今でも十分に通じるゲームなので、中古屋等で見つけたら、買ってプレイしてみることをお勧めする。
余談
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「コナミ公式ガイドブック パーフェクトシリーズ」の1冊として本作の攻略本が発売されている。
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本編クリア後のフリーパートを含めたダンジョンマップ、各バトラーのデータ集などが載っており無難な内容。
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データ集ではギガンツと一部の隠しバトラーに関しては詳細が伏せられている。
 
 
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マイナーなゲームであるが故に、攻略サイトも少なく、プロバイダーの閉鎖などで現在はその殆どが消滅している。
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現存する@ウィキでは攻略本に掲載されていない各バトラーのレベル毎の成長値が掲載されている。
 
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本作の発売当時、日本ケロッグ社のシリアル食品のおまけとして多数のゲーム会社のゲームキャラクターのカードが封入され、その中に本作のバトラーのカードも含まれていた。
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オークションサイトの出品記録などで確認できる限りではタイタン、ガンロック、ビートパルド、モスウォーカー、ソニックファング、マッドスカルの6種類。
 
最終更新:2022年02月27日 22:37