【ぐらんど せふと おーと すりー】
ジャンル | クライムアクション | ![]() ![]() |
対応機種 |
Windows 2000/XP プレイステーション2 Xbox |
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発売元 | カプコン(*1) | |
開発元 |
【Win/PS2】DMA Design 【Xb】Rockstar Vienna |
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発売日 |
【Win/PS2】2003年9月25日 【Xb】2004年7月29日 |
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定価 | 6,800円 | |
レーティング | CERO:(18才以上のみ対象) | |
判定 | ゲームバランスが不安定 | |
ポイント |
シリーズ初の3D まだまだ改良の余地は多い 世界初「オープンワールド」 業界前代未聞の有害図書指定 CERO改定の発端にもなった |
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Grand Theft Autoシリーズ |
LIBERTY CITY アメリカ最悪の町。
『Grand Theft Auto』シリーズ第3作。
全世界で1500万本の売上を達成し、『GTA』と「Rockstar(ロックスター)」の名を世界に轟かせ、世界中で大ヒットしたクライムアクションゲームの金字塔となった有名作。
シリーズ名でもある「Grand Theft Auto」とは「重自動車盗(*2)」を意味し、本作では街中に走っている車や停めてある車を自由に盗んで自分のものとすることができる。したがって車の絡むミッションが多い。
本項で「前2作」と記述する初代と『2』は見下ろし型の2D視点であったが、今作は三人称視点となった。
それまで概念として存在していた、開かれたマップを自由に歩き回って攻略するプレイに対して「オープンワールド」という言葉を初めて使用し、ゲーム業界に定着させた記念碑的な作品でもある。
2001年、リバティーシティで銀行強盗が発生。実行犯である主人公とその恋人・カタリーナは部下と共に銀行から脱出するが、逃走する際にカタリーナの裏切りに遭う。カタリーナの手によって部下は殺され、ピストルで撃たれた主人公もその場で倒れてしまい、警察に逮捕されてしまう。
その後、有罪判決を受けた主人公が警察の護送車で運ばれている最中に、護送車がギャングからの襲撃を受ける。その混乱の最中、護送車から脱出できた主人公は他の囚人とともに事件現場から逃走する。自由を取り戻した主人公は、カタリーナに復讐すべく様々な犯罪的仕事をこなしていく。
舞台はニューヨークをモデルとした「リバティーシティ」という大都市。犯罪者の巣窟であり、警察も賄賂に浸かりきった「アメリカ最悪の街」と呼ばれるこの街で主人公は生きて行く。
当然のことだが、罪を犯せば警察に指名手配される。
前2作にあった殺戮ミッション(メッタ殺し)に加え、本作は乗り込んだ車に応じたミッションが用意されている。クリアすれば相応の見返りもある。
PS2版においてR3ボタンでミッション開始となることから俗に「R3ミッション」と呼ばれる。
本作に限らず『GTA』シリーズの暴力性の強さは、やはり槍玉に挙げられる。
余談にもあるように本作も数々の問題を起こし、本国でも問題視され批判を浴びた。
当時はまだ「洋ゲー=大雑把で敵の攻撃が激しい」という傾向の強い時代であり、本作も例外ではない。
システムの不親切さも手伝って、ストレスの溜まりやすいタイプの高難易度となっている。
悪事を重ね、指名手配レベルが最大の6になると軍隊が出動してくるようになるのだが、その軍隊が非常に強い。
M16やスナイパーライフルだと頭や四肢を撃てば確実に1発で死亡するが、それ以外の武器ではそうではない。
初3D作で前2作の雰囲気・要素を受け継いでいることから以降のシリーズにある華やかさは無く、3Dシリーズ作全体で見ても退廃的で殺伐とした世界観となっている。
ゲームシステムが一新され、これまでの『GTA』とは全くの別物となったのに加え、他では味わえない自由度がこのゲームが大ヒットとなるきっかけとなった。
3D化第1弾ということもあってやりこみ要素はまだ少なく、システムも今見ると非常に不親切ではあり、これらの点は次回作以降で改善していくことになる。
現在はスマホ版が配信されて敷居は低くなっており、他のGTAから本作に興味が湧いたなら悪くないかもしれない。
+ | オリジナル版とリマスター版の比較動画 |
*1 Win版は日本語マニュアル付きの非ローカライズ版もズーから発売されている。
*2 累犯などで重罪化した自動車窃盗罪。本編でもこの単語そのまま、あるいはもじったタイトルのミッションが登場する。
*3 警察官の格闘攻撃でダウンされる、ダウンしている所をすぐそばまで接近される、車から引きずり降ろされる等
*4 ボート自体は初代に存在していたが、こちらが操縦することはできなかった。
*5 船に乗ろうとして大波を受けた際などもダメージを受ける。
*6 ちなみに主人公だけでなく、NPCキャラも水に落ちると何故か全員溺れてそのまま死んでしまう。車に乗っているNPCの場合は車が数秒浸かっていると消えてしまう。
*7 爆弾の有効化ボタンを押して車を降りた後に誰かがその車に乗り込んでエンジンを再始動すると起爆する。
*8 なお、本作のFBIはアメリカの連邦捜査官であるにもかかわらず、何故か旧ソ連軍のアサルトライフルであるAK-47を装備している。
*9 1つ取るごとに手配レベルが1ずつ減る。
*10 費用を払って手配レベルを0にしてくれる。以降のシリーズと違って即座に消える。
*11 手配度は犯罪を犯すと上がっていく内部の手配用の数値だけによって決まる。極端な場合だと3秒で消えるなんてことも。
*12 追われている=手配が消えない、は必ずしも成り立たない。
*13 手配度がついていないかつ持ち込んだ車両の耐久値が無傷もしくはほとんど減ってない場合は色変更と外装の修復が行われ、その場合は無料となる。塗装される色は車両毎に設定された色からランダムで選ばれる。
*14 野良車両だと手配度の内部数値も同時に上がる
*15 ただし、Sentinel(の過去モデル)名義で実装されているものはどちらかといえば『VC』に近い(特にホイールのスポークが唯一6本な点)。代わりに兄弟車というべきzionの過去モデルとしてそっくりなものが実装されている。
*16 車両の残骸は爆発から60秒後に乗り捨てた車だろうがミッション用の車両だろうが勝手にゲーム側で消せる。
*17 以降のシリーズ作と異なり、車両のどの部分に攻撃を受けても乗員へのダメージは一切入らない。
*18 車両などの爆発に巻き込まれた際にも、腕や足が面白いように吹っ飛びバラバラになった。
*19 本作のそれがあまりにも残虐すぎたのか、『VC』以降は腕や足の部位欠損描写が無くなっている。
*20 その上、車に乗り込んだ際に人間爆弾の特攻して爆破までの流れをわざわざムービーで描かれる徹底ぶり。
*21 さらに、日本語版ではコーヒー店を壊すと表示されるカウントの中に「(壊した数)of9」という9つ存在することが判る表記が無くなっている。
*22 コーヒー店に接近するとミニマップに座標が表示される。
*23 ライフの上限を25オーバーさせる手段もあるが、時間とカネがかかり効率が悪いマルマケ技である。
*24 撃ったときにどれだけ狙ったところからズレるか決まり、さらに通常の銃弾は即着弾する。
*25 戦車を使わない場合は防弾チョッキだけで済む。
*26 以降の作品と違って隠れ家の武器は数十メートルも離れればすぐ再スポーンする。
*27 『VC』以降の3Dシリーズでは、運転席にいる場合のみ炎上中の車を銃弾で爆発されなくなった。ただし乗降車中は適用されない。また『IV』以降のHDシリーズにはないが、車のどの部分に銃撃しても即座に爆発するわけではないので特に大きな問題にはなっていない。
*28 時間制限以外にもダメージを受けすぎても爆発する。
*29 正確には最終ミッション中に「Cochrane Dam」と右下に出るようなゾーンに入るとそれ以降にスポーンするコロンビアン・カルテルのメンバーの武装が強化される。ミッションに失敗しても武装は戻らない。
*30 つまり「敵対していない」か「敵対している」かのどちらか。
*31 ギャングの近くでうろつくと絡まれ、時間経過で殺害を始めようとする。
*32 通常の人約0.5人分。
*33 スポーン時の人や警官の命中精度の設定が60に対して軍人は84。なお、命中精度の値は最大100である。
*34 ついでに、今作では1個だけ持っているが未使用だった手榴弾も手持ちの武器に含まれなくなった。
*35 それでも連射速度や人数の多さのおかげで無策だとあっさりとやられかねない程に強力だが…。なお、前述の通り軍事基地付近でスポーンする軍人はギャング扱いのため、近くに警察官や指名手配中に現れる国家権力のNPCが通りかかると軍人に向かって攻撃し始めるという非常に奇妙な光景が起きる。
*36 ただし、警察ヘリだけは当ミッション外と同じく2機現れる。
*37 また、このミッション自体、メインストーリーを進める上で必ずしもクリアする必要はない
*38 M16とスナイパーライフルとショットガン以外では、頭と四肢を撃って即死させられる確率が約6.25%である根拠はPC版の1.0のexeでは0x4EA780付近の機械語命令の部分が該当する。
*39 序盤に大仕事をこなせばファミリーの新たな一員と迎えられる所まで来る展開があるのだが、ある人物の行動によって阻止されてしまう。
*40 『VC』『VCS』でコメディ寄りのキャラになったフィル・キャシディも本作では真面目な凄腕の元傭兵といったキャラ付けとなっている。
*41 加えて、パンチも一撃で相手を吹っ飛ばす程に威力が強化される。
*42 ロックオンはできないが基本的に徒歩で銃を装備するといつも照準が出ている。
*43 本作から12年後に発売された『V』にて再び武器全種類の所持が可能になった。
*44 たまにゆっくり歩いて車を盗むNPC。
*45 次回作の『VC』から出来るようになった。
*46 ただし、引きずり降ろし自体は防げないため、一瞬でも左右視点を解除してドアを開けられると、すぐに左右視点に戻してもアウトである。
*47 ただし、オンラインでは悪用防止のために死亡するようになっている。それでも死亡しない穴もあるが。
*48 本ページ最下部にあるように、そもそも飛べること自体がバグによる副産物とのこと。
*49 せいぜい夜中に現れるコソ泥に車を奪われた際に仕返しで使う程度。
*50 PS2版でのカラーフィルターは海外では割とよく話題になる。
*51 ちなみに、ヤクザ自体は前作『GTA2』のステージ1にて、3つの勢力の内の1つとして登場している。
*52 一応、中には英語を喋る人も居る。
*53 ちなみに、ヤクザの幹部を留置場から奪還するミッションを達成した際、そのヤクザの幹部からねぎらいの言葉として言われるセリフがよりにもよってこれである。
*54 一方、「これは俺の車だっちゅーねん」とか「いい服着てんじゃんよー」と言ったようなごく普通(?)のセリフもちゃんとある。こちらもかなり流暢な日本語で喋る。
*55 この車に限らず各ギャングが運転をしている車両の名前は原則的に「所有しているギャング名+ベースとなった車両名」となっている。
*56 もう1つはショアサイトベイルをテリトリーとするストリートギャングの「フーズ」。もっともこのギャングは「レッドジャックス」と「ナインズ」の二つの勢力に分かれており、ゲームの進行次第では片方を壊滅させてしまうのだが…。
*57 この規制は後のアップデートで一部を除き撤廃された。
*58 「死んじまった!」⇒「死んでしまった!」等。
*59 銃火器に対してまともに反撃できないからという理由で逃げなくなるのは武装チート固有の効果ではなく、MODで銃火器を武装させても再現できる。1つでもインベントリに銃火器があれば、非武装や近接武器を選択しているかつ攻撃時に相手との武器の「格差」を無視するように設定していなくても銃火器を取り出して攻撃できるようになったのは『IV』から(武器の「格差」を無視する設定は『SA』で追加された)。
*60 外部スクリプトが必要だが、発射物が撃った人自身にもぶつかる仕様はプレイヤーがロケットランチャーを撃ってから前方にワープさせると自分にも当たることを確認できる。
*61 re3のソースコードのCProjectileInfo::AddProjectileで、ゲーム内でロケットを撃ったときの速度を決める行列の初期化法を再現したものを確認できる。
*62 ただしToreno's Last Flightでロケットランチャーを装備する敵はヘリが離陸するとピストルを持たされ、そちらの弾薬が無くならない限りロケットランチャーは撃たない。
*63 ただし照準を真上、真下に向けるとNPCの目の前にいても外れる事もある。
*64 あるNPCがスナイパーライフルを撃たずに構えるメインミッションがある。
*65 『2』までの日本向けローカライズを担当していたズーは本作ではローカライズせず、代わりに日本語マニュアルを同梱して発売した。英語がわからないユーザーへの配慮かサブミッションを含む全ミッションの説明と最終ミッションを含む全メインミッションの攻略ヒントまで付いているため、先の展開のネタバレ要素がきわめて強いのが賛否両論かもしれないが。
*66 サツやバラせ!のワード自体は初代GTAの日本語版でも既に使われていたが。
*67 ほぼ鵜呑みな審査体制、より過激なはずの『VC』は対象外など、批判も多い。
*68 折り悪く、無関係(?)ながらもほぼ同時に「『SA』のホットコーヒー問題」も併発したことも忘れがたい。
*69 当然ながら無許可である。Rockstar側もご立腹だったようだ。
*70 ちなみに、ダニエル・ラドクリフ氏は『ハリー・ポッター』シリーズが完結して以降、他の俳優が演じないような極めて癖の強い役ばかり演じていることで有名である。
*71 この事件の影響で本作の発売も延期され、パトカーの配色等一部内容も修正されている。