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どうぶつの森 ハッピーホームデザイナー

【どうぶつのもり はっぴーほーむでざいなー】

ジャンル ホームデザイン


対応機種 ニンテンドー3DS
発売・開発元 任天堂
発売日 2015年7月30日
amiiboセット:2016年3月24日
定価 4,320円(税8%込)
NFCセット/amiiboセット:各5,400円(税8%込)
レーティング CERO:A(全年齢対象)
周辺機器 amiibo対応
判定 賛否両論
ポイント 本シリーズの魅力の一つ、「家づくり」に特化
どうぶつの森シリーズリンク


概要

今となっては不動の人気と知名度を持つ「どうぶつの森シリーズ」において、ゲームとしては初となる番外作品である。
プレイヤーは不動産屋「たぬきハウジング」の社員となり、依頼人の希望するイメージに沿って家や施設をデザインしていく。
機能が部屋・家づくりに特化している反面、従来の要素がいくらかオミットされている。


特徴

今回の舞台は村ではなく、開発途中の「ニュータウン(以下、街)」である。
このゲームでは大別すると「散策パート」と「家づくりパート」に分かれており、前者では街や施設内を散策したり、住人の家に行ったり、街や家にいる住人に話しかけることができる。家づくりの依頼もこのパートで受ける。

  • 拠点であるたぬきハウジングの周辺には家づくりを希望する住人がいて、彼らに近づくと希望する物件のイメージがわかる。家づくりの依頼を受けたい場合は住人に話しかける。
  • 依頼を受けたら土地と部屋の間取りを選択し、家づくりパートに移行する。そこで部屋および外観を依頼に沿ってコーディネートし、ふたたび住人に話しかけると完成となり、散策パートに戻る。
    • ゲームの中断や家づくりのキャンセルも住人に話しかけることで行う。
  • シリーズ本編作品とは異なり、ゲーム内の時間はリアルタイムではない。
    • 朝にたぬきハウジングへ出社し、日報を書くとゲーム内の一日が終わって次の日が始まる(一日が終わる時点でタイトル画面に戻ることも可能)。日報を書かなければ一日は終了しないが、依頼は一日に一度しか受けられない。 他にも以下のような機能が追加された。

amiibo・amiiboカードに対応

  • 本作と同時に発売された「amiboカード(カード状のamiibo)」または「amiibo」を用いて、以下のことが可能になった。
    • amiiboに書かれた住人の依頼を受けることができる。とたけけやたぬきちなど特殊な住人はこの方法でのみ依頼を受けられる。
    • 完成済みの家または施設に、amiboに書かれた住人を招待できる。
    • amiiboに家具を記録させ、他人の3DSに読み込ませてカタログに家具を追加できる。
      • つまり、自分の持っていない家具を他人から譲り受けることができる。
  • 通常の3DSでamiiboやamiiboカードを読み込むには別売の「NFCリーダー/ライター」が必要(初回限定生産でソフトに同梱されているものも発売された)。New 3DSでは周辺機器無しで読込可能。

ホームデザイナー交流サービス「ツクッター」

  • 「更新データver. 2.0」で新しく追加された機能。
  • デザインした作品を投稿して、他のプレイヤーがその家に見学できる。
  • 毎月家づくりのコンテストが開催される。参加するとコンテスト限定の特大家具が手に入る。

評価点

部屋・家づくり作業が快適に

  • 従来のシリーズ作品において、家具を部屋に置くためには以下の手順を踏む必要があった。
    1. タンス・クローゼットから置きたい家具を手持ちに入れる
    2. 手持ちメニューを開く
    3. 手持ちメニューから家具を取り出す
    4. プレイヤーを十字キーで動かすことで、家具を置きたい場所に移動させる
  • 部屋をコーディネートする際に何度もタンスを開けて手持ちの家具を出し入れする必要があり、家具の位置を変えるのも一苦労だったが、本作では下記のシステムが採用され、コーディネートが楽になっている。
  • 家具などの移動、撤去、リメイクはタッチペンで行う。
    • 上画面は通常の画面、下画面が部屋の見取り図となっており、見取り図に表示された家具のアイコンを動かすことで家具を配置する(家具の移動は従来の方法でも可能)。不要な家具はゴミ箱マークへスライドすれば撤去される。
    • 複数の家具を囲んでからスライドすると家具をまとめて移動でき、大がかりな配置換えや撤去が一瞬で可能。
    • LまたはRボタンを押しながら家具をタッチするとその家具がコピーされる。同じ家具を複数置く時に大変重宝する。
    • 家具のリメイクも特定のアイコンにスライドさせることで行える。その際はリメイク画面が開き、家具の見た目をプレビューを見ながら変更できる。
    • ちなみにプレイヤーや住人もスライドで好きな場所へ移動できる。タッチペンで掴んでる間は驚いた表情で空中をふよふよ浮いており、少々可哀想だがユニークでもある。
  • 家具を新しく取り出す際はカタログメニュー(家具の一覧表)を開き、置きたい家具を選択する。
    • 家具だけでなく壁紙や床の模様、屋根や外壁などもカタログメニューから選択し、一瞬で変更される。
    • 入手した家具ならスペースさえあればいつでも何個でも設置できる。このためタンスの容量を気にする必要がなくなった。
    • カタログメニューでは選択した家具のプレビューが確認できる。従来の作品では実際に配置するまで全体像が分からなかった(木の葉マークなどのアイコン表示だった)ため、配置の手間も相まって不便だったのが改善された。

家づくりの自由度が高い

  • 家具の種類がとにかく豊富。
    • 前作の『とびだせ どうぶつの森(以下『とび森』)』に出てきたアイテムのうち、インテリアとして設置できるものはほぼ登場している。例外はどうぐだった「あみ」や「つりざお」など。配信限定家具や海外版限定家具も使用できる。
    • 上記の既存家具に加えて新規の家具が大量に追加。完全新作もあれば『とび森』では公共事業だった噴水や街灯なども家具として登場した。
    • 新しい家具のカテゴリである「吊るし家具」が登場した。シャンデリアや案内ボードなどを天井にぶら下げる形で設置でき、部屋の表現の幅が広がった。
  • 窓の形、カーテン、室内のドアのデザインが変更できる。
  • マイデザイン枠の大幅増加。
    • 最大120枠まで保存できるようになった。
  • 多くの家具が室内・外の両方に設置できる。本棚やベッドを庭に置くなんてことも可能。
  • 家具が半マス単位で設置できる(旧作では1マス単位まで)。プレイヤーが半マス間を通り抜ける際はいわゆるカニ歩きになる。
  • 部屋の内装・外装は完成した後でいつでも手直し可能。部屋の間取りや地形も、手間はかかるが変更できる。
  • 環境音が設定できる。
    • 波の音や雨の音などの環境音を室内のBGMに選べる。音楽プレーヤーからのミュージックと併用も可。

施設のコーディネート

  • ゲームを進めると街の施設のデザインを依頼される。依頼主は『とび森』で大人気だったしずえ。
  • 学校、病院などのオーソドックスなものもあれば、自由度の高いお店や飲食店などがデザインできる。
  • 音楽ホールが完成してから中に入ると、住人たちがとたけけの楽曲に合わせて楽器を弾いたり、マイクで歌ったりするステージが始まる。

住人のリアクションが増加

  • 椅子に座ってコーヒーを飲んだり居眠りをする、本棚の前で立ち読みをする、水中の音がする部屋では泳ぐマネをするなど。

作った家のデータが全て残せる

  • 住民335人全員の家のデータが残る。「お気に入りの住人が引っ越してもう会えない…」という事態が起こらない。

プレイヤーの表情が変えられる

  • たぬきハウジングの2階にパーママシンがあり、そこで髪型とともに表情も変更できる。表情については従来のシリーズ作品においてデータを作り直さない限り変更できないものであったため、驚いたファンも多かった。

賛否両論点

家づくり“のみ”に特化したゲームデザイン

  • 本作の中核にして最大の賛否両論点。
  • 本作はシリーズの人気要素の一つである部屋・家づくりに特化しているため、魚釣りや虫取り、村の散策などの人気のある遊び要素の多くが利用できない。
    • あくまで本作は「家づくりに特化した番外作品」であり、既存の要素がすべて揃う必要はないが…。
  • 元々どうぶつの森シリーズは自由気ままな村生活を送るゲームであり、豊富な遊び要素と自由度の高さが売りであった。後述するように家づくりのゲーム性が低いのも相まって、家づくりに興味のないファンからは早々に飽きられた。
    • しかし、家づくりやマイデザインが特に好きな層からは家づくり作業の快適さと自由度の高さから人気が高い。どうぶつの森シリーズ…いや、任天堂の作品としても数少ない「プレイヤーを極端に選ぶゲームデザイン」となっている。

「すれちがい通信」の非対応

  • 前作の『とび森』ではすれちがい通信によって相手の家を見学できる機能があり、この作品でも続投が期待されていた。しかし実際はすれちがい通信機能自体が非搭載であった。
    • ただし、前作のすれちがい通信にも問題が全くなかった訳でもなく、悪趣味な部屋を知らぬ間に受け取ってしまう危険があった。

家づくりにスコア要素が一切存在しない

  • 出来た家が渾身の力作であろうが、指定の家具しか無い殺風景なものであろうが、住民からの評価は一緒である。どんな家を作っても評価されるのは自由度があるとはいえ、これではモチベーションも続かない。
    • 本家シリーズの「ハッピールームアカデミー」では部屋に置かれている家具の統一感や種類、風水などでスコアが上がる要素があった。
    • とはいえ「好きに家をデザインしたい」というプレイヤーにとっては、スコア要素に束縛されることなく思うままの家作りができるということでもある為、一概に問題とは言い切れない面もある。

問題点

家具のコンプリートが困難

  • 特定のamiiboカードやamiiboがないと手に入らない家具がある。
  • ツクッター参加の記念家具は開催時期を逃すと、amiiboを介して他の人から貰うしか手に入れる方法がない。
  • 大半の家具は依頼をこなすことで手に入る。しかし全て集めるには大量の依頼をこなす必要があり、時間がかかる。

やや残念なインターフェイス

  • 家具のカテゴリの仕分け方が合理的でない。
    • 寝具のカテゴリーがあるのにゆきだるまベッドは雑貨カテゴリー内にある、電子レンジは水回りなのにトースターは食材カテゴリ扱い、など。
  • カタログの最後のページから最初に戻ることができない、ページジャンプ機能がない。
  • リメイクした家具を撤去し、ごみ箱から戻すとリメイク前の状態に戻る。
  • 敷いたマイデザインのタイルが複数選択できない。

プレイヤー自身の家が存在しない

  • 「住民の家とは別に、プレイヤー専用の家が欲しい」という不満が続出した。

住人関連

  • 家具に対するリアクションが増えた一方で、会話のパターンが減少。
  • 今回の住民は親密度が一切変わらない。いくら話しかけても当たり障りのない会話が続き、寂しさを感じる。
    • 手紙交換やおつかいなど、シリーズ恒例の親密度が上がるイベントもない。

ツクッター関連

  • 投稿作のページが一方通行でしか見られない。間違えて次のページに進むと前に戻れなくなる。
  • 投稿作をランダムに探すことができない。
    • せっかく良作品を投稿しても、閲覧する人がタイミングよく表れないと大量の作品の中に埋もれてしまう。

QRコードの読み取り精度の低下

  • 『とび森』で不自由なく読み込めた「QRコード」が、本作では3DSのカメラをかざしても反応に時間がかかる。

総評

ジャンル「ホームデザイン」とあるように、これまでの「どうぶつの森シリーズ」のインテリア&エクステリア成分のみを抽出・特化させたゲームとなっている。
この作品の中心である家のコーディネート要素が快適かつ高い自由度となった一方で、既存のシリーズの目玉であった「魚や虫を集めたり、住民と交流するなどのスローライフ生活を送る」要素は大きく排除され、ボリュームも減少した。
プレイヤーそれぞれが、どうぶつの森に何を求めているかによって極端に評価が分かれる作品となってしまっている。

もし貴方がNPCとの交流やコレクション要素により強い楽しみを覚えるのであれば、本作を手に取るのは考えたほうがいいだろう。
一方で何かをデザインすることにやりがいを感じる、或いは昔「シルバニアファミリー」などの人形遊びが好きだったような人ならば、ひょっとしたら本家どうぶつの森以上に楽しめる作品となるかもしれない、そんな一作である。


余談

  • 本作で使用できるamiiboカードが発売された。本作以降に発売された『amiiboフェスティバル』や『とび森amiibo+』等でも使用可能。
    • 第1弾が本作と同時発売され、第2~4弾は段階的に発売されている。各100種・計400種となっており、タクミを含む本作の登場キャラクターは網羅されている。
    • amiiboの機能がある分一般的なトレーディングカードより高め(3枚入で324円(税8%込))なので、コンプリートを狙う際は注意(箱買いで一通り揃うが)。
  • 『とび森』の大型アップデート版である『amiibo+』では本作のコーディネート機能が逆輸入された。また本作のセーブデータ(パッケージ版・ダウンロード版どちらでも可)があると、連動させることで特別な家具を入手できる。