【たいむくらいしす すりー】
ジャンル | ガンシューティング | |
対応機種 | アーケード(SYSTEM246) | |
発売元 | ナムコ | |
開発元 | ネクステック | |
稼働開始日 | 2003年4月 | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
前作から武器セレクトを追加 B級映画的な派手さは更に増した 軍事色・現実味のあるストーリー |
|
タイムクライシスシリーズ |
ガンシューティングの人気シリーズ『タイムクライシス』シリーズの第3作。
開発がナムコからネクステックへ切り替わったと共に、新たな路線へと歩み始めた新世代作となる。
前作『2』から多数の新システムを追加し、前作に続く大ヒットを記録した。
地中海沿岸の小国「ルカノ」の領土「アスティゴス島」が、ルカノとは領土・独立問題で長年対立関係にある軍事大国「ザゴリアス連邦」に軍事占領された。
「ルカノは連邦の領土で、これは反乱を鎮圧する正義の戦いである」と称する連邦の最高司令官ジオルジョ・ゾット将軍は、圧倒的な軍事力でルカノ独立解放軍の掃討を開始。
これを問題視した国連は多国籍軍による介入を検討するも、島は地中海沿岸各国の利害が混在していた為に調整が難航、計画は事実上頓挫してしまった。
それから3ヵ月後、連邦によって島の8割を占領された中、ルカノ独立解放軍は「連邦が島の古城に基地を建設、ルカノ攻撃用と目される弾道ミサイルを配備した」との情報を入手。
解放軍司令官ダニエル・ウィンストンはミサイル破壊の為、副官のジェイク・ヘルナンデスや部下と共に基地へ潜入したが、ジェイクの裏切りによって彼らは捕らえられてしまう。
ダニエル等の身柄と引換に降伏を要求してきた連邦に対し、ダニエルの妹である狙撃手アリシア・ウィンストンは、彼らの救出とミサイルを破壊すべく島へ単身潜入。
その道中でミサイルに核弾頭が搭載されている事を知った彼女は、この一件を調査していた欧州連合(EU)の国際諜報機関「VSSE」に情報を送信・サポートを要請した。
情報を受けたVSSEは核ミサイルの存在を「当事国間の他、周辺国にも大きな脅威をもたらす」と判断、若手コンビのアラン・ダナウェイとウェズリー・ランバートを島へ派遣した…。
「ペダル操作(遮蔽物に隠れる)を駆使して、アクションポイント内の敵を40秒内に倒して進んでいく」というシリーズのコンセプトを踏襲している。
前作の基本システムはそのままに、今作では2つの新要素が追加された。
+ | ステージ情報 |
開発が変わったものの、従来作と同様の細かい作りこみにより『2』の長所を受け継ぎつつ、武器セレクトを導入し爽快感をより強化させた良作。
若干高めな難易度や、一部演出での突っ込みどころを通り越した荒唐無稽な描写が悪目立ちするが、シリーズ特有のゲーム性は損なわれていない。
ゲームのボリュームとやり応え、迫力の高さも現在でも十分に一級品と言えるもので、このジャンルが好きな方ならば是非挑戦してほしい一作。
現在の稼働数はシリーズ中でも極端に減少している為、これから本作をプレイしてみたいという方は後述の家庭用移植版をお勧めする。
対応機種 | プレイステーション2 | ![]() |
発売元 | ナムコ | |
開発元 | ネクステック | |
発売日 | 2003年11月20日 | |
価格 |
ガンコン2同梱版: 10,290円 通常版: 7,190円(共に税込) |
|
判定 | 良作 | |
ポイント |
AC版をほぼ完全移植 追加要素はやり応え満載 難易度も凄まじい |
+ | ヒロインシナリオでのあり得ない行動の数々。ネタバレ含む。 |
AC版をほぼ完全移植し、追加要素もやり応え満載の力作。
家電事情の変化により、現在ではガンコン2でのプレイが困難なのが惜しまれる。
*1 ハンドガン1発分のダメージを与える弾を5発同時に発射。しかもセミオートであるため手動だが連射も可能。
*2 直撃させた敵にはハンドガン30発分のダメージを与え、さらに着弾後の爆風によって周辺の敵にもハンドガン1発分のダメージを与える。ただし着弾までにややタイムラグがあり、弾を複数所持していても連射はできない欠点もある。
*3 『4』ではゲージの残り本数がゲージ上に「×(数字)」で表示されるようになり、さらにわかりやすくなった。
*4 SD筐体では筐体上部、DX筐体ではガンホルダー部の裏に設置。
*5 ディレクターの薩川氏曰く、従来作でのヒロインが「さらわれて最後に出てくるだけだったので変えたかった」と発言している。アリシア自身も当初は「リーダーが兄なので安全な医療班に回されていた」が祖国を救いたい一心から格闘と射撃術を身につけ解放軍きってのスナイパーになっている。
*6 タマゴやエビ、かっぱ巻きなどが描かれている。続編での暴走族やバブル期のロッカー風のスタイルといい、日本文化が好きな設定なのだろうか。
*7 外伝を含めるとPSだけで発売された『プロジェクトタイタン』もシリーズ中かなりの難易度と称されている。
*8 本作以外のシリーズ作品ではデフォルトでのライフ数は全作共通で3設定
*9 ちなみに国内ガンシューティングにおいて、本シリーズと双璧を成す『HODシリーズ』を主に展開する競合メーカーのセガは既に『ロストワールド ジュラシックパーク』で走査線読み取り方式の採用を取りやめており、赤外線センサーによる検知方式へと移行している。
*10 本作を含めて採用作は『クライシスゾーン』と『ヴァンパイアナイト』の計3作品と非常に少ない。
*11 同社のガンシューティングとしては、赤外線センサー方式による検知を初めて採用したゲームは2005年稼働開始の『コブラ・ザ・アーケード』。
*12 本作は先程の項目でも記した通り、照準検知方式が他作品と異なるため内部パーツは異なる。
*13 ただし、本作で攻撃回避の際は「ペダルを離す」のに対してこちらは「ペダルを踏む」と操作が正反対であるが。
*14 アーケードモードを一回クリアすると解禁される。
*15 「ヒロインシナリオ」を一回クリアすると解禁される。
*16 アーケード版初出のBGMの音源見直し、ヒット数表記が「○○HIT!」から「○○HITS!」へ変更、ステージ3開始ムービーのアリシアの双眼鏡の距離計が黄色の「83.45」から緑色の「765.00」に変更、3-2で主人公を食い止める筈の敵兵の台詞が「Go!(仲間に対して「行け!」)」から「Freeze!(主人公に対して「動くな!」)」へ変更された、各ランキング画面の背景や表示形式の変更等が分かりやすい所だろうか。
*17 「テレビ・PS2本体・ソフト」一式を1組用意するだけで一画面を分割して行う分割方式と、先程の一式を2組(ただしPS2本体はiLINK端子を搭載しているSCPH-39000までの本体が2台必要)とiLINKケーブルを用意し、iLINKケーブルで本体同士を繋いで行う1人一画面のLINK方式の2通りが用意されている。
*18 似たようなシステムを採用した狙撃ガンシューティングゲームに、過去に同社ナムコがアーケードで発売した『ゴルゴ13』シリーズがある(あちらは専用のライフル型のガンコンを採用)。
*19 このステージに限り、ライフが幾つ残っていても失敗で即ゲームオーバーになってしまう。幸いターゲットの動きパターンは毎回固定されているが。
*20 「一瞬」とは言え、シリーズ唯一の乳揺れすらある。