2019年4月18日よりVer.2、2019年12月12日にVer.2.2なる大型アップデートが行われ、それぞれ挙動を始めとした各種仕様が多数変更されています。
そのため挙動変更やランキングのリセットに伴い、Ver.1、Ver.2、Ver.2.2で区別します。
次回作は『頭文字D THE ARCADE』で取り扱います。
【いにしゃるでぃー あーけーどすてーじ ぜろ】
ジャンル | レースゲーム | ![]() |
|
対応機種 | アーケード | ||
使用基板 | Nu2 | ||
発売・開発元 | セガ・インタラクティブ | ||
稼動開始日 | Ver.1 | 2017年3月4日 | |
Ver.2 | 2019年4月18日 | ||
Ver.2.2 | 2019年12月12日 | ||
サービス終了日 |
オンライン 2021年4月30日 (※日本国内のみ) |
||
判定 | 賛否両論 | ||
ゲームバランスが不安定 | |||
ポイント |
新劇場版を土台にした新作 2度目の筐体刷新 大幅削減された内容 演出面の再現性が低下 相変わらずな仕様群 前作からの引継は完全不可 |
||
頭文字Dシリーズリンク |
しげの秀一の漫画『頭文字D』の序盤を新たにリメイクした映画『新劇場版 頭文字D』(以下「映画」)を題材としたレースゲーム。
登場から9年経ち陳腐化した前作までの筐体からより高性能な筐体を新たに採用、シフトレバーがH型に変更され、記録媒体もサーバー上にデータを保存する「Aime」と「バナパスポート」に変更する等、大規模なリフレッシュを図った。ちなみに筐体は翌年から稼働を開始した「SEGA World Drivers Championship」にも流用されており、Hパターンシフトをオミットしバタフライシフト採用ステアリングへの換装が可能となっている。
今作も正式稼働前のロケテスト時までは従来作と同様の順番待ちが出る程の高い人気を維持していたのだが、正式稼動時に一変。
やり過ぎと言わんばかりな内容削減と仕様変更が賛否を招き、結果的に好スタートを切れたとは言い難い出来栄えになってしまった。
公道列伝
タイムアタック
全国対戦
Dフェス
収録車種は前作『8』とほぼ同様(*2)で、かつグラフィック等の変更点も無い為、今作で追加された完全新規車のみを掲載する。
この内、車名に「魔王号」を冠すコンプリートカーは、ビデオマガジン『Hot-Version』(*3)とのコラボレーションで追加された。
+ | 追加車種一覧 |
収録コースは稼働初期は『4』の全コース+『8』の箱根のみであったが、約2ヶ月毎のアップデートで『8』のコースが原作での登場順に復活している。
追加車種と同様、従来コースは各景観のグラフィック以外に変更点も無い為、今作で追加された完全新規コースのみを便宜上掲載する。
+ | 追加コース一覧 |
新筐体の恩恵
やはり自由度の高いカスタマイズ
挙動面の全体的な見直し
よりプレイヤーに親切になった環境設定
その他
相変わらず癖の強い挙動
極端なまでに原作再現が重視されたCPUの仕様
痒い所に手が届かない新筐体
新劇場版ベースの割には中途半端な演出面
車種性能の問題(Ver.1)
+ | R32&補正走行問題の詳細 |
『4』レベルにまで退化したオンラインサーバー
相変わらずなポイント周り
相変わらず不便なカスタマイズ
記録等に関する問題点
稼動当初のシステム削減ぶり
対戦における問題点(Ver.2)
スキール音が大きすぎる問題(Ver.2.2)
『新劇場版 頭文字D』に合わせて心機一転、根本的に世界観を見直してゲームや挙動もリフレッシュ。新しい世代へバトンタッチし、そして再スタート。
しかし世界観を変えた割には基本内容が大幅削減され原作再現性も大幅に低下、それどころか新劇場版再現として見た場合ですらも問題になる点が散見され、更には前作までの「負」の要素が余り改善されているとは言えない点も多く、下手をすればACシリーズ9作目にして15年前の初代レベルに逆戻りした部分まであるなど、ファンが納得出来る出来栄えとは到底言えないレベルでの稼働開始を迎えることに。
一応、レースゲームとしてはきちんと体を成してはおり、破綻しているゲームバランスや高難易度寄りに偏りきった内容、その他問題点に瞑れば遊べなくは無い。事実、稼働から2年後には過去作の要素が複数復活、『Hot-Version』とのコラボレーションと、やりこんでいるユーザーに限るが新旧ユーザーに嬉しい方向へと徐々にだが進んでいった。単体のバージョンとしての稼働年数がシリーズ最長の4年も継続したことがその証明と言えるだろう。
それでも、今作において新劇場版を題材としたこと自体を非難する姿勢は『ARCADE STAGEシリーズ』を拠点とするプレイヤーの間でも無関係ではなかった。中にはこの点だけを根拠に「Zeroは失敗作」と言ったような批判の槍玉として挙げられることすらも散見され、現在に至るまで禍根を残してしまうことに。
結局、そうした情勢を体現したかのように、心機一転にありながら新劇場版を題材にしたタイトルは今作限りとなり、次回作『頭文字D THE ARCADE』では新劇場版要素自体が影も形も無くなることとなった。
東方コラボ
*1 俗に「番車(番長車両)」と言われる。基本的には原作でそのコースを本拠地とするキャラの車が当てはめられている。
*2 稼働当初は多数の車が削除されていたが、アップデートにより現在は全ての車種が復活している。
*3 同誌は土屋圭市氏がMCを勤め、アニメ版『頭文字D』の演出協力や監修を務めた。例えば、TVアニメ版の一部車両のエンジン音等は土屋氏のAE86や同誌に登場したチューンドカーのもので、土屋氏自身もTVアニメ版において本人役で出演(しかも藤原文太の友人という背景付きで、本人の自伝に『頭文字D』のキャラを加えたともいうべき内容のドラマCDまである)、副MCである谷口信輝氏は新劇場版の各車のサウンド収録を担当(ついでに豆腐屋出身のAE86ユーザーという拓海によく似た経歴を持つ)、同副MCである織戸学氏は『頭文字D』のファンを公言し、86/BRZレースにて新劇場版の宣伝ラッピングを施した現行86で参戦する等、関係は深い。
*4 '04年度。ちなみに本車を打ち破ったのが、原作後期の啓介仕様のモデルである、RE雨宮のデモカーRX-7である。
*5 '14年度~。殿堂入り魔王
*6 '08、'13年度。現殿堂入り魔王。戴冠以来、5年近く王位を守った、啓介仕様のモデルであるRE雨宮デモカーを打ち破ったのがこのマシン。
*7 もともと「群サイ」は自転車をメインとする複合施設である為、サーキットとは言っても道幅は全体的にかなり狭い。自動車が走行するには難しい箇所が多く、同ビデオ内でのルールも「先行・後追いの頭文字D方式」「追い抜きは危険回避以外では禁止」とし、約4、50秒ほどの区間を使用して1コーナー進入時とゴール時の車間距離の差や、道中のコーナリングの差で勝敗を判定している。
*8 タイヤが大きく音を上げる程ハンドルを切りすぎる・溝跨ぎ失敗・壁に接触すると、タイヤが激しく磨耗してバトル後半に加速力が鈍ってしまう。
*9 『5』でコーナーリングすると高回転域でも目に見えて回転数が落ちて失速する要素が追加され、この現象を回避する為にブレーキとアクセルペダルを反復運動的に乱暴に扱う走法のこと。この走法の重要性は『5』以降の続編毎に強まっていた。
*10 ハンドルの重さ、BGM・SEの音量(それぞれ無音化も可能)、デフォルトBGMの固定、使用するメーター・コップの変更、強制終了・コーナー予告・ゴースト・ガイドラインの有無、タイムアタックリザルトのスキップ。
*11 前作では有料サービスの頭文字D.NET会員のみ公式サイトからボイスタイプを変更でき、各タイプの声は各キャラクターの声優陣が掛け持ちで担当していた。
*12 ゲーム内では『文太チャレンジ』と表記。内容は「敵に大差を付けて勝て」等のわかりやすい物が大半だが、「コーナーを攻めろ」「タイヤをへたらすな」という抽象的なものも。
*13 選択肢は「マイルド」「スタビリティ」「ピーキー」。コーナリング時の進路補正の強さや速度の落ちやすさに影響し、後者ほど補正が弱く・速度が落ちにくくなる。かつては『6』のみに存在していた要素であった。
*14 特にR34などは酷い。なおR34は初心者にもお勧めとゲーム内では表記されている
*15 要するにプレイ回数で経験値を稼ぐと上がるユーザーのレベル
*16 レベル10でスタビリティが解放、ピーキーは30で開放。
*17 コミック巻数で言えば全48巻中の5巻まで。高橋涼介とのバトルが終わった所、と言えばわかりやすいか。
*18 埼玉北西エリア連合として原作でバトルした走り屋は「秋山渉」とカプチーノ乗りの「坂本」、参謀役のアルテッツァ乗り「秋山延彦」の3人。岩瀬恭子は厳密には『定峰峠が拠点のチームを秋山延彦と組んでいる走り屋』に過ぎないのだが、本シリーズでは便宜上同じ括りにされている。
*19 キャラボイスこそ旧アニメシリーズと同じ声優だったが、『4』以降もライバルキャラのアイコンや一部デモシーンには原作絵が使用され、一部ライバルの車では原作仕様と旧アニメ仕様のパーツが混在していた。
*20 1位の「THE TOP」と6位の「STOP YOUR SELF CONTROL」。それぞれ、前者が『7』での椿ライン及びプロジェクトD等のBGM、後者が『Ver.3』での秋名(夜)と秋名雪のデフォルトBGM。
*21 秋名雪に『6』で同コースのデフォルトBGMだった「FOREVER SAD」、定峰に同作の椿ライン及びプロジェクトD戦のBGMだった「MAD DESIRE」。
*22 脇役といっても台詞や出番が複数ある、いわゆる「扱いの良い脇役」である。
*23 単なる一般車役としてもZ32フェアレディZ・JZX110マークIIグランデiR-Vと走りの良い国産スポーツカーが登場している。
*24 ポニーテールの男「弘道」と片割れの男「正一」の2人組。仲間の180SX乗り「章央」と共に、中里を倒したハチロクトレノを確認しに秋名に訪れ、そこにいた樹とハチゴーを3人で貶した為、拓海の逆鱗に触れ、彼の運転するハチゴーに抜き去られた。
*25 全体像が写らないものの、容姿が拓海に似ている男。映画での声優もアニメ版で拓海を担当した三木眞一郎氏で、愛車の86のナンバーも「3-954」とアニメ版の拓海トレノの「13-954」を模している。
*26 映画では紺の単色だが、今作では紫/グレーのツートン。
*27 映画ではトヨタエンブレムを外したボンネットとトランク(輸出仕様「TOYOTA」のエンブレム付)に、純正リアスポイラーが装備されていた。
*28 主人公の藤原拓海の場合、三木眞一郎氏から宮野真守氏に変わっている。アニメ第一期が90年代作品な上に、当時から実績のあるメンバーを起用していた事もあり、旧来の声優陣は既に大多数がベテラン・大御所となっている。
*29 本シリーズは湾岸マキシと並び、今となっては数少ない走り屋題材のゲームであることからレースゲームとしての需要も存在するが、「レースゲームとしては癖が強いが、原作再現度の高いキャラゲー」として評価できる部分のほうが多い。
*30 セガのアーケードゲームであれば、例えば三国志大戦シリーズなどは最大でも3試合すると絶対に一度終了する仕様になっている※稼働末期など、カード無しで数千円で何時間遊び放題、といった料金体系をとることはあるが。
*31 それぞれ勝利orゴールで300、ドリフトボーナスが最大100。
*32 上記で指摘されている公道列伝の内容の薄さも全国対戦をメインに遊ぶプレイヤーであれば気にならず、そういう意味では前作と変わらない感覚で遊ぶことが出来るだろう。
*33 ちなみに相手は人気(?)のあの東京から来たオタクコンビである。
*34 コラボの期間とは別。一応、古いチケットの期限も切れていなければ最後に取得してからにリセットしてくれるという救済措置はある。