ぷよぷよ通

【ぷよぷよつう】

ジャンル 落ち物パズルゲーム



対応機種 (多数機種にて発売)*1
開発元 コンパイル
稼働開始日 1994年9月下旬
プレイ人数 1~2人(機種によっては1~4人)
判定 良作
魔導物語・ぷよぷよシリーズ関連作品リンク


概要

  • 落ちものパズルとして一世を風靡した前作『ぷよぷよ』の続編。
    • 前作の悪い点を改善し、登場キャラクターが3倍近くに増えたり、新システムの追加などあらゆる面でパワーアップした作品で、現在でもこの作品を最高傑作に挙げる人も多い。基本的なルールは前作と全く変わらないが、いくつかの新システムやルールが追加されている。
    • 「ひとりでぷよぷよ」では塔を登っていき、同一階での対戦で得た経験値が規定点に到達すればレベルアップして、次の階に進める。上の階を目指して対戦で勝利するという流れ。
    • 「ふたりでぷよぷよ」では前作と同様に通常のルールの他、「固ぷよ」「得点ぷよ」といった特殊なおじゃまぷよ(後述)が出現するルールなどもある。
      • 特殊ルールは基板設定により「ひとりでぷよぷよ」でも一部のステージで適用される(工場出荷設定では常に適用されない)。

新システム・評価点

相殺(そうさい)

  • 相手が連鎖をして自分のフィールドにおじゃまぷよを送り、その「予告ぷよ」がストックされている間に自分がぷよを消すと、その一回だけ送った数と同じ分だけ予告ぷよの量を減らすことができる。
    一度の相殺で残った分が降ってくるが、逆に自分の送った量が上回った場合、その余った分が相手のフィールドに送られる。
    • ちなみに本シリーズでは「そうさ」と読む方であり、もう一つの読みと意味を持つ「そうさつ」は間違いだったりする。このゲームで「相殺」という単語を覚えた子供も多い。
  • このシステムは連鎖をどこまで組むかという駆け引きの肝を担い、「致死量連鎖(おじゃまぷよが72個以上発生する連鎖)」を先に決めた者勝ちだった前作までの対戦プレイの幅を大きく広げた。
    たとえ、100個以上の予告ぷよが発生しても、それまでに連鎖をきちんと組んでいれば「相殺」によって生存・逆転の可能性を残せるという、シーソーゲームの様相を呈するようになった。
    • 例えば、同じスピードで5連鎖を作り、相手がそれを先に撃ってきても、相手の連鎖が終わるまでに連鎖を6に伸ばして発動すれば、相手から送られてきた致死量のおじゃまぷよをすべて相殺した上で、相手に大量のおじゃまぷよを送るカウンターが決まる。
      したがって「致死連鎖」さえ満たしてしまえば終了だった初代の「先手必勝」ではなく、本作ではいかに相手より大きな連鎖を作るかに重点が置かれる「後打ち有利」になった。

全消し(ぜんけし)

  • フィールドに積まれたぷよ(おじゃまぷよ含む)を1つ残らず全て消すと「全消し」となる。これを決めた後は、一度だけ次にぷよを消したときに送れるおじゃまぷよが大量に追加される。
    • 対戦ルールによって多少全消しボーナスの量は変化するが、通常時のルールでは1回の全消しで岩ぷよ1つ分(=おじゃまぷよ30個・5段分)を追加することができる。
    • 内部仕様的に言及すると、「おじゃまぷよは得点に比例した量が送られる」仕組みであり、全消しのボーナススコアは次の得点分に追加されるということになる。

クイックターン

  • 縦向きの1個分の隙間にぷよが入った時にも、ボタンを素早く2回押すことで上下を入れ替えることが出来るようになった。
  • ぷよの入れ間違えを修正できるようになり、また時間稼ぎもできるようになった。

NEXT2ぷよ

  • 画面には次の組ぷよが表示されているが、その次の組ぷよも(半分近く壁に隠れていて面積が小さく見えにくいが一応)見えるようになった。

色ぷよ、予告ぷよ、おじゃまぷよの進化

  • 普通の色ぷよが積まれた後にそのぷよの表情が変化したりと、アニメーションするようになった。
  • 予告ぷよには、前作の小(1個)・大(6個)・岩(30個)に加え、きのこ(200個)、星(300個)、王冠(400個)が追加された。
  • おじゃまぷよの種類で新たに「固ぷよ(かたぷよ)」と「得点ぷよ」が追加された。
    • 「固ぷよ」は隣のぷよが1回消えただけでは消せず、普通のおじゃまぷよに変化する。消すのに手間がかかるため、ハンパな量でも結構なダメージになる。
      ただし2方向以上が消えたぷよに隣接していると1発で消え、その際は固ぷよが砕け散って目玉が天に昇っていく演出が起こる。
    • 「得点ぷよ」は普通のおじゃまぷよと同様に消せるうえ、得点が入るので一気に消した時のカウンターがもっと強烈になる。中途半端な量を送ってしまうと相手を助けることになってしまうため、初代のような一撃必殺が求められる諸刃の剣と言える。

連鎖ボイスの増加

  • ぷよを消したときに発生する「連鎖ボイス」が、1P・2P側とも前作の4種から7種に増えた。具体的には、1連鎖目のボイスが追加され、前作の5連鎖のボイスが7連鎖ボイスとなり、5連鎖と6連鎖のボイスは新しいものになっている。
    • 1P側を例にすると、前作では(無し)「ファイヤー」「アイスストーム」「ダイアキュート」「ばよえ~ん」「ばよえ~ん」……(以下略)だったが、
      今作では「えいっ」「ファイヤー」「アイスストーム」「ダイアキュート」「ブレインダムド」「ジュゲム」「ばよえ~ん」「ばよえ~ん」……となる。
    • ただし、1連鎖目のボイス(えいっ/いてっ)は機種によっては「ひとりでぷよぷよ」では再生されない仕様。
    • また、PCエンジン版のみ前作同様2・3・4・5連鎖目の4段階のみのままだが、代わりに全敵キャラクターそれぞれに豪華声優陣による個別の連鎖ボイスとダメージ喰らいボイスが設定されており、前作と同じく対戦時にキャラクターセレクトが可能。

賛否両論点

インターフェイスは前作とほぼ変わらない

  • 本作は前作の続編ではあるが、見た目としてはキャラやぷよぷよ、フィールドのグラフィックが刷新されたくらいで、前作とほぼ一緒。
    • 「ひとりでぷよぷよ」は前作と同じく中央に敵キャラが表示される形式で、対戦背景もごくシンプルなもの。連鎖ボイスも1P側がアルルの魔法ボイス、2P側がやられ声という形式を引き継いだ。悪く言えば地味である。
    • これは「前作とほぼ同じ感覚で違和感なくプレイできる」利点であるが、同時に「前作からあまり代わり映えしない」欠点とも言えた。
    • 細かい部分では色々改善されているのだが、基本的なシステムは前作の時点でほぼ完成されており、実質的にはバージョンアップ版や改良版という位置づけに近い。
  • 後の『ぷよぷよSUN』以降ではこの点が大きく進化し、派手なフィールド背景や個別連鎖ボイス・連鎖アクションなど、画面の見た目や演出が大きく変わっている。
    • ただしその反面、続編以降でスッキリとしたシンプルさが失われたのも事実であり、本作のような簡素なインターフェイスの方が好まれることもある。

問題点

ひとりでぷよぷよの延長戦キャラが非常に出しにくい

  • 「ひとりでぷよぷよ」ではスコアとは別に「経験値」という概念があり、ボーナス点や切り捨てによる補正から求められる値が蓄積される。最上階以外の各階に規定経験値が設定されていて、それまでの獲得経験値の合計が規定点に達することで次の階に進むのだが、その階の全ての敵を倒しても規定点に届かない場合に発生するのが「延長戦」。敵がもう一人登場し、これに勝って規定点をクリアすればレベルアップ、勝ってもまだ足りなければゲームオーバーになってしまう*2
    • しかし、普通にプレイしていると規定点自体が低く、負けてもその戦いの点数自体は経験値に加算されるため*3*4簡単にクリアしてしまう事が多く、狙って延長戦に持ち込み、そのキャラを見るのはなかなか難しい。
    • 上の階の経験値はそれまでの階の合計点の上に積み重ねられるが、上の階ほど(結果として)規定値の縛りが緩くなっている。敵数の少なくなる4階(4体)や5階(2体)はともかく、3連鎖ですら点の取りすぎになってしまう低階層の方が、よっぽど出現させるのが難儀なのである。
    • 特に、アーケード版や初期の移植では階層クリア時にレベルアップボーナスも足されてしまうため、さらに難しくなっている。
    • 1階の規定点15,000点は、ぷよぷよ通の唯一の失敗として挙げられることも多い。1階のデフォルトの敵キャラ数は8体もいるのだから(このせいか、移植版の一部では規定点が25,000点もしくは30,000点に引き上げられている)。
  • このため延長戦キャラは半ば「隠しレアキャラ」のような扱いとなってしまった。
    • 上記に挙げた1階の延長戦キャラは通常プレーではまず会うことができなくなってしまったため、隠しボスとして最上階にも登場させることになったという当時のスタッフのインタビューがある。
    • 後の移植版の一部では全敵キャラクターと戦える「通モード」を搭載し、そこではこれらの敵とも普通に戦えるようになっている。通モードは最高難易度の強さだが。
    • SFC版やPS版などの「練習モード(やさしいぷよぷよ)」では延長戦キャラの一部と戦うことができる。
  • この件であおりを一番受けたのがPCE版。PCE版は2人対戦時にキャラクターを選択できる(連鎖ボイスを変えられる)が、選択できるようになる条件が「通常のひとりでぷよぷよでそのキャラクターと対戦する(アレンジによる通モード風全員対戦では不可)」であるため、延長戦キャラを出現させることが非常に困難。
    • ただし救済措置として全キャラクターを出現させる隠しコマンドは存在する。
    • バグではあるが、PCE版では大連鎖等を行って次の階の規定点をまとめて超えるほど大量の得点を入手してしまうと、オーバーフローで次の階のNEXTの数値がおかしくなり絶対に規定点を満たせなくなるため、必ず延長戦を迎えることができる。

「漫才デモ」の廃止(後の移植版で復活)

  • AC版、MD版等では対戦開始前に敵キャラクターの紹介が表示されるが、前作にあった「漫才デモ」(キャラクター同士の会話デモ)が廃止されている。
    • 元々は搭載される予定であり、アーケード版のロケテストでは漫才デモが搭載されていたが、納期の関係でキャラクターのアニメーションが間に合わず、製品版では動きを合わせる必要のないキャラクター紹介文に変更されてしまった。
    • 余談だが、AC版ではトリオ・ザ・バンシーの紹介の際に「こいつらのおかげで八部衆は11名になった」*5と表記されている。
  • 後のSS版やSFC版など、一部機種への移植版では上記の没になった漫才デモがリメイクされて追加されている。
    • SS版・PS版では「豪華コンパイル社員」と銘打ち、漫才デモがテキストではなくフルボイスで、当時のコンパイル社員が声優を担当していた。社員が声を担当していたのは前作や『魔導物語』でも同様だったのだが、長い台詞での大量収録は今回が初である。ただし、敵キャラの声の演技はあくまで素人であるため、キャラによっては演技があっていなかったりすることもある。
      • PS版では声優交代の影響で、(社員担当の敵キャラも含め)全てのデモがSS版から録り直されており、後期移植のためか演技力や細かいアニメ演出はSS版の時よりも向上している。
    • SFC版では前作同様にテキスト表示による吹き出し形式になっている。
    • PCE版では一周目はキャラ解説文だがキートン山田によるボイス付きで、さらに二周目以降に出現する隠しモードでは豪華声優陣による独自の漫才デモになっている。
    • PS2版では全てボイスが新録されテキストの吹き出しも表示される形式。ボイス担当者はアルルも含め一新されており、当然ながらコンパイル社員ではないものの広島県を意識したのか、ご丁寧にも主に当時広島県で活動していた(ややマイナーな)声優・タレント・ナレーターが担当している。

エンディングが簡素で分かりづらい(後の移植版で改善)

  • 前作でも「深い意味などまったくないぷよぷよ地獄」というオチで終わったのだが、今作のアーケード版では台詞もなく塔がいきなりロケットのように発射されて爆発、アルルがパラシュートで脱出しサタンが落下する、というもの。漫才デモが無かったこともあり、経緯が前作以上に分かりづらい。
    • ただし、本作のストーリーは単に「アルルが謎の塔を登る」というだけのものであり、元々ほとんどあってないようなもののため、あまり気にされることはなかった。
  • 後のSS版以降は漫才デモやエンディング会話デモ、エンディングムービーが追加され、「サタンがアルルとの星空のハネムーンを企んでおり、二人を乗せた塔がロケットのように発射されたが途中で爆発した」というオチが分かるようになった。
    • さらに、隠しボス・マスクドサタン*6の出現ヒントが提示されるようになり、マスクドサタンを倒した場合は彼の正体が分かる新規のエンディングへ分岐するようになった。
    • SS版・PS版におけるエンディングアニメムービーは、作画崩壊と言われる程、かなり独特なものであった。
    • SFC版ではムービーがないためドットキャラによるエンディングに置き換えられたが、こちらはイメージを壊さない出来だったため、逆に前述のムービーより好評という結果に。
    • GB版以降の携帯機版はさらにストーリーが変わり、サタンとの対戦後にアルルが塔から投げ出され、負けたショックでカーバンクル型のロケットがサタン一人を載せて発射し、月に激突するというものに変えられている。こちらも分かりづらかったのか、後にNGP版で追加メッセージが補完された。
  • ただし、アーケード版・メガドライブ版のエンディングは非常にテンポよく流れた後にプレイレコード表示へ移行するため、純粋にゲームとして見た場合は、長々としたスタッフロールのある後期移植よりも、演出が簡素なアーケード版の方が良いという意見もある。
    • 『ALL ABOUT ぷよぷよ通』では、「長々としたスタッフロールを嫌い、敢えて簡素にしたがわかりづらくなった」という旨のインタビューがある。

総評

総じて問題点は少なく、最高傑作の評価に恥じない名作であるといえる。
2作目の時点でほぼシステムが完成されており、今作で搭載された新システムは後のシリーズにも引き継がれている。


機種ごとのルール、モード

今作は様々な機種に移植されていて、以下のような、機種によってあったりなかったりするシステムやルールがある。

乱入

  • アーケードや初期の移植では格闘ゲームよろしく「ひとりでぷよぷよ」中に「乱入」できる。
    • 対戦して勝った方が「ひとりでぷよぷよ」のプレイを引き継ぐことになる。
  • 対戦中に自分のスタートボタンを押すと、乱入受付の可否を切り替えることができる。

追加ルールとエディットルール

  • 家庭用移植では対戦モードにルールが増えており、追加ルールは[2個消し]や[6個消し]など、ぷよぷよの概念そのものを覆すルールが使用できる。
  • エディットはぷよの消える数、おじゃまぷよ1個降らせるのに必要な点数、連鎖の際のおじゃまぷよの増える倍率、おじゃまぷよの得点などいろいろなルールを自分で設定して対戦できる。

れんしゅうモード

  • 「ひとりでぷよぷよ」のやさしいモード。3~7人と順番に対戦する。
    • SS版やPS版では、このモード用に追加された新たな敵キャラもいる。
    • SFC版では敵が使い回しだが、代わりに新たな漫才デモが搭載されている。

通モード

  • 「ひとりでぷよぷよ」と同様だが、ゲームランクが最高難易度に固定された状態で全キャラと順番に対戦していく、長く苦しい戦いをこなすモード。機種によってはセーブができたり、クリア後にキャラセレクトが可能になる。
  • 並び順は機種によって違っていて、先述のマスクドサタンが出てくる機種もある。

みんなでぷよぷよ

  • 最大4人(機種によってはCPUも入れられる)で同時対戦できるモード。
  • アーケード版では通信対戦専用の二台並んだ専用筐体が存在した(片方の台の状況は画面中央に小さく表示)。
  • SFC版などでは一人一人の画面は小さくなるものの多人数での対戦で盛り上がれる。

とことんぷよぷよ

  • 前作からある一人用エンドレスモードだが、今作では一部の機種にしかない。
    • 新しく、一定時間毎にお邪魔ぷよが降ってくるようになった(設定で無しにもできる)。この場合、連鎖などで多くの得点を稼ぐと、お邪魔ぷよの自然発生をしばらく止めることができる。
  • 一部の機種では、連鎖のパターンを見ることができる「おてほん」モードが追加されているものもある。

余談

開発陣の一人は『TVチャンピオン』の選手権チャンピオンであるらしい。
前作を使用した対戦があり、その時の腕前を買われた経緯がある。

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