ぷよぷよ!! Puyopuyo 20th anniversary
【ぷよぷよ とぅえんてぃーす あにばーさりー】
ジャンル
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アクションパズル
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対応機種
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ニンテンドーDS ニンテンドー3DS Wii プレイステーション・ポータブル
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発売元
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セガ
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開発元
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DS/3DS
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セガ ハ・ン・ド(開発協力)
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Wii/PSP
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オーツー
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発売日
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DS
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2011年7月14日
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3DS/Wii/PSP
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2011年12月15日
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定価
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共通(通常版)
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4,800円(税別)
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PSP(DL版)
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4,500円
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DS(初回限定)
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8,379円(税5%込)
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3DS(限定)
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8,715円(税5%込)
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プレイ人数
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DS/3DS
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1~8人
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Wii/PSP
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1~4人
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廉価版
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共通
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スペシャルプライス 2012年12月13日/2,800円(税別)
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配信
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PSP(DL廉価)
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2012年12月13日/2,800円(税別)
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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良作
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ポイント
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初心者から上級者まで楽しめる 充実のキャラ・ストーリー・ゲームモード 前作からの際どいネタも健在
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魔導物語・ぷよぷよシリーズ
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概要
『ぷよぷよ』シリーズ20周年の記念作品。『ぷよぷよ! Puyopuyo 15th anniversary』と同様にナンバリング本編ではなく、同作同様のお祭り作品。
公式での略称は『ぷよぷよ!!』もしくは『ぷよ!!』で、ファンからは『20th』とも略される。
ストーリーの舞台は『ぷよぷよフィーバー』等と同じ「プリンプタウン」で、物語の流れとしては前作『ぷよぷよ7』からの続きとなる。
魔導キャラ、フィーバーキャラに加え、今回は『7』のキャラ達も再び異なる世界「チキュウ」から飛ばされてきた設定で、物語が展開する。
DS/3DS/Wii/PSPの4機種で発売された。各機種版ごとの違いについてはこちら。
評価点
新旧豊富なルール
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今回は「ぷよぷよ」「ぷよぷよ通」「ぷよぷよフィーバー」「なぞぷよ」といったおなじみのルールから、シリーズでは久々の復活となった「ぷよぷよSUN」に加え、『7』を少しアレンジした「でかぷよラッシュ」「ちびぷよフィーバー」、さらに今作の新ルールとして「ちびぷよはっくつ」「とっぷう」「スロット」「よんてさき」「ブロック」「アクティブ」「クロスかいてん」「カルテット」の計15種類ものルールが最初から遊べる。
さらに、『ぷよぷよ!』に収録されていたルールのうち5種類が隠しルールとして再録されており、ゲームを進めることで合計20種類ものルールがプレイ可能となる。
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このほか、2対2で対戦する新モード「ペアでぷよぷよ」も収録。収録されているルール数は、シリーズでは過去最多となった。
キャラクター
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初代『ぷよぷよ』『フィーバー』『7』から24名ものキャラクターが参戦。
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さらに通常キャラのバージョン違いとして、衣装や姿が異なるチャレンジキャラ6名、姿は同じだが連鎖ボイスの声色が違う声違いキャラ11名が隠し要素で存在しており、それらを含めれば41名ものキャラクターでプレイすることができる。
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その他、初代『ぷよぷよ』出身キャラクター8名のみ隠しコマンドを使うと後述の裏ルールに限りボイスが変更される(各2種類)であるため、それらも含めると収録ボイスは計57キャラ分である。
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声違いキャラは普段のイメージとは大きく違った印象のボイスのキャラクターでプレイできるだけでなく、キャラによっては一部の台詞やCPUの強さが変わるので完全なる別キャラとして対戦可能という楽しみ方も可能。
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ただし、「ストーリー」モードで個別ストーリーが用意されているのは通常バージョンの24名だけである。
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登場キャラクター(ネタバレ)
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初代『ぷよぷよ』:アルル・シェゾ、ルルー・すけとうだら・ドラコケンタウロス・ウィッチ・カーバンクル(隠)・サタン(隠)
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『フィーバー』シリーズ:アミティ・ラフィーナ・シグ・リデル・クルーク・おにおん・ユウちゃん&レイくん・どんぐりガエル・フェーリ・レムレス・さかな王子・アコール先生(隠)
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『ぷよぷよ7』:りんご・まぐろ・りすくませんぱい・エコロ(隠)
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声違い(全て隠し、グラフィック自体は同じ):りりしいこえのアルル・つめたいこえのシェゾ・ねむたそうなこえのルルー・りりしいこえのアミティ・しあわせなこえのシグ・こわがりなこえのラフィーナ・おとなしいこえのりんご・かっこいいこえのまぐろ・うたがわしいこえのりすくませんぱい・はげしいこえのサタン・こわいこえのエコロ
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デザイン違い(全て隠し):あやしいクルーク・くろいシグ・きいろいサタン・あかいアミティ・しろいフェーリ・かわったエコロ
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旧作で人気だった「ウィッチ」が久々に復活参戦したことや、『7』で大量リストラされていたフィーバーキャラの復活に喜ぶファンも多い。
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『15th』や『7』では「従来シリーズではCPU操作時に組ぷよの回転をしなかった一部のキャラが普通にぷよの回転をしてくる」という微妙な変更点がみられ、そのキャラに思い入れが強い人にとっては違和感を持ってしまう可能性があったが、今作では従来シリーズでぷよ回転をしなかったキャラクターは従来と同様にぷよの回転をしないようになっている。
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その他にも、『15th』『7』では「CPU強化の隠しコマンドを入力すると、独自の組み方を行ってくるキャラでも、他のキャラと同様に普通の組み方になってしまう」という問題があったが、それも今作では解消され、たとえ隠しコマンドでCPUを強化しても、(上記の「ぷよ回転を行わないキャラ」も含め)そのキャラ独自の組み方をしてくるままで強化されるようになっている。
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キャラのイラストの画風が変わり、今までよりもやや丸く柔らかいタッチになった。
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キャラクターデザインは『ぷよぷよフィーバー2』や『15th』で担当していたNino氏が復帰して担当。ちなみに、『7』でキャラクターデザインを担当していた三瓶映氏は、今作ではアートディレクションを担当している。
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なお、Nino氏は『15th』の後にセガから独立してフリーイラストレーターとなっているため、今作では外注としての参加となっている。
「ストーリー」モード
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今作ではチャレンジ、声違いを除いた全キャラクターにストーリーが用意されている。
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特に『7』で初登場した「りんご」「まぐろ」「りすくませんぱい」「エコロ」はいずれも描写がかなり増えている。旧キャラもはっちゃけているにも拘らず、不評は意外と少なかった。
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今作のストーリー(まんざいデモ)は24キャラのそれぞれに8話ずつ用意されており、さらに条件を満たすと【
最終章(エクストラ)の8話
】(※ネタバレ防止のため白反転)も出現する。このためストーリーのボリュームは非常に多い。
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最初は『7』の主人公であるりんごしか選べないが、ストーリーをクリアするごとに関連するキャラクターのストーリーが解禁されていく。
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また、大会設定でほぼ全員共通の流れだった『15th』とは異なり、今作ではそれぞれが全く別々の目的を持ってストーリーが進行するため、話のバリエーションも広がっている。
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今作は過去作を元にしたネタを多く取り入れており、旧作をプレイした人ならわかるようなセリフやシーンも存在する。
初心者から玄人ぷよらーまで遊べる難易度
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過去作と同様に「おぷしょん」内でゲームの「なんいど」を変更でき、「やさしい」や「すごくやさしい」にすれば、初心者でも「ストーリー」モードをクリアできるレベルとなっている。
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また、ぷよぷよの基本や各種ルール、連鎖のテクニックを学べる「がっこう」モードが『7』から引き続き搭載されている。
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さらに、「とことん」モード内にて、「とことんぷよぷよ」に巻戻し機能が付いた「とことんれんしゅう」が新たに搭載。連鎖を組めない初心者もステップアップしやすい、やさしい設計となっている。
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一方、ぷよぷよを極めてきた人たちにとっては、なんいどを「むずい」にしてもCPU戦では物足りないバランスであったが、今回は非常に難しい問題や手ごわいCOMと勝負できる「チャレンジ」モードを追加。10連鎖以上をするとクリア等の難易度の高い問題や、非常に強いCPU達に挑戦することができるようになった。
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DS版では、「チャレンジたいせん」の一部ルールの難易度は低めだったが、3DS版以降では強化された。
その他
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『7』で好評だった「クイックドロップ(一部ルールのみ)」や「れんしゅうノート」が引き続き搭載されている。
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『7』で減少していた連鎖アニメ(だいへんしんモード時のカットインも含めると数自体は減ってはいなかったが)が増加、その演出も過去作にくらべてパワーアップしている。また、おじゃまぷよを相手にお返しする際の連鎖アニメやボイスも復活している。
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このほか、組ぷよの「ちぎり」が若干遅くなり、『7』にあった「だいへんしん」ルールはアレンジされた新ルールに変更されたり、「ぷよぷよフィーバー」ルールでは連鎖のタネのパターンや細かな仕様が『ぷよぷよフィーバー』初期の形式にもどっている等、細かい変更点が多い。
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隠しコマンドで、「ぷよぷよ」「ぷよぷよ通」「ぷよぷよSUN」ルールのみ裏モードに切り替えることができる。
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初代『ぷよぷよ』出身キャラクターのみ連鎖ボイスが旧作風のセリフ(声優は本作のまま)に変更され、「ぷよぷよ」ルールはPCエンジン版『ぷよぷよCD通』風、「ぷよぷよ通」「ぷよぷよSUN」ルールは『ぷよぷよSUN』風になる。
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それ以外のキャラクターは通常のボイスと同じだが、「ぷよぷよ」ルールでは初代に準拠して1連鎖目のボイスがカットされる。また、共通して連鎖カットインが無くなる。
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「ぷよぷよSUN」のみルール自体も変更され、ゲームボーイ版『ぽけっとぷよぷよSUN』を再現したルールに変更される。
賛否両論点
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『7』に引き続き、いわゆる「全年齢対象」とは思えないようなギリギリのネタもいくつか存在しており、直接的ではないものの、別のことを連想させるようなフレーズを使っている箇所がある。
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ただし、過去の『ぷよぷよ』シリーズにもそういう路線の描写は存在し、特別激しいネタという訳ではないものの、良くも悪くもはっちゃけている今作のストーリーでは、それが目立っている。
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特に『7』出身のキャラクターでこの傾向が顕著であり、過去作から定番の言い間違いネタで「ヘンタイ」呼ばわりされるシェゾよりもよっぽどそちらの方が変態なのでは?と首を傾げるような台詞回しも存在している。
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余談だが本作のシナリオ担当は女性である。
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『7』の新キャラの組ぷよパターン(ツモ)が一新
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「フィーバー」ルールの組ぷよが過去のキャラで流用されていた『7』の新キャラ全員+ドラコは、該当のフィーバーキャラの復活に伴い、新規の組ぷよパターンが設定し直された。
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これに伴い、『7』でこれらのキャラクターを愛用していた場合はやや使い勝手が変わってしまっている。
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『7』にて新キャラ勢が使いまわしパターンだったことは手抜きとも取られていたため、完全新規のパターンを貰ったことを喜ぶファンもいる一方で、前作から引き続き使おうとすると性能の違いに戸惑う事になってしまった。
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性能面で乗り換える場合、旧りんご→ユウちゃん&レイくん、旧まぐろ→どんぐりガエル、旧りせぱ→おにおん、旧ドラコ→リデル、旧エコロ→アコール先生にそれぞれ対応している。
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変更は組ぷよのみで、レートのバランス自体は『7』から変更はされていない。
問題点
ストーリーに関して
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今作のストーリーで最初に選べるのは『7』の主人公であった「りんご」のみ。りんごのストーリーをクリアすると、『7』出身のまぐろ、『フィーバー』出身のアミティ、初代出身のアルルのストーリーがそれぞれ出現し、各3世代のキャラ達のストーリーを順にクリアしていくとそれぞれのキャラ達、そして最後にボス(エコロ・アコール先生・サタン・カーバンクル)が開放され、全キャラクリアすると【
最終章(エクストラ)
】(※ネタバレ防止のため白反転)が出現するという形式になっている。
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誰をクリアしてどのストーリーが出現するのかは完全に固定。このため、『15th』とは違い目当てのキャラクターによってはストーリーをすぐにプレイすることができず、かなりの遠回りを強いられることも。特に歴代ボス勢まで解禁するのはかなりの道のりとなる。
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また登場キャラクター数の関係か、『フィーバー』初出であるはずのどんぐりガエルが何故か魔導組のルートに含まれている。当然サタンやカーくんの出現条件にも含まれる。
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解禁順フローチャート(参考)
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りんご
├━まぐろ━━━りすくませんぱい━━━━エコロ
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├━アミティ
│ ├ラフィーナ━━シグ━━━クルーク┐
│ ├リデル━━━おにおん━━フェーリ┼アコール先生
│ └ユウ&レイ━さかな王子━レムレス┘
└━アルル
├シェゾ━━━━ルルー━━━━┐┌サタン
├ドラコ━━━━ウィッチ━━━┼┤
└すけとうだら━どんぐりガエル┘└カーバンクル
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ただし、救済措置として隠し要素の全解禁を行える隠しコマンドが存在しているため、徐々に解禁することが面倒ならばコマンド入力でクリア数を無視していきなり全話をプレイ可能にすることもできる。
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全キャラにストーリーがあるとはいえ、いわゆる「キャラ崩壊」がおきているのもちらほら。
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旧キャラのキャラ崩壊を怒る声もあるが、逆に(フィーバーの世界が舞台であるのにもかかわらず)フィーバー勢の影が薄くなっているという声も。
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今回は旧作のネタを多く取り入れようとしている傾向もあるのだが、露骨に過去ネタをなぞって、やや不自然な展開やセリフになっている箇所もある。
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また、『15th』や『7』のストーリーを中途半端に引き継ぎ、一部のキャラは過去作の流れで面識があると思えば、一方で初対面の反応に戻っていたりするキャラも居る。
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ただし、これは過去のシリーズでもしばしば見られたことである。
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前述のように『15th』と違って本作ではそれぞれが完全に独立した別々のストーリーを持った結果、出現する対戦キャラの偏りが非常に多くなっている。
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例えば、多くのストーリーに相手として出現し出番の多いシェゾやサタンなどに比べ、カーバンクルやさかな王子は僅かにしか出現しない。また、旧ぷよ(魔導)以外のキャラとはほとんど関わらないアルルについても賛否両論。
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だが、他シナリオで出番の少ないキャラでも自身のストーリーはきちんと持っているため、過去作のようにちょい役だけで終わるような状況よりは遥かに優遇されている。
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旧ぷよ(魔導世界)・ぷよぷよフィーバー(プリンプタウン)・ぷよぷよ7(チキュウ)という3つの世界の出身者が複雑に入り乱れているにも拘らず、それに関する詳しい説明は作中ではほとんどないため、過去作をプレイしていない人にはやや置いてけぼりな感覚になる場面も。
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作中のストーリーに関しては、基本的にぷよぷよフィーバーのプリンプタウン内のみで完結している。ストーリーの大筋は過去作をプレイしなくてもわかる内容である。
ルールに関して
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『15th』の頃から「ぷよぷよフィーバー」ルールにおけるキャラの性能差が一部問題視されていたが、それに関しては今作でも目立った修正はない。
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『フィーバー』初期からの問題点だった「強すぎるカーバンクル」や、「コツコツジャブ攻撃、自力で連鎖系キャラの冷遇」「他のキャラの下位互換と言える性能になっているキャラが存在する」という点が改善されていないのは、さすがに深刻と言わざるをえない。
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一応、フィーバールールは「最初の2手が必ず3色になる」補正がかかるようになり、これによりカーバンクルやフェーリの3手全消しが不可能になったため弱体化はしている。
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声違い・デザイン違いのキャラクターの性能自体は元のキャラと同一(CPU操作時の思考ルーチンはやや異なる)。このため、『フィーバー2』では独自の性能を持っていたあやしいクルークは、今作では通常のクルークと同一の性能になっている。
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旧ルール5種類(「ぷよぷよ」「ぷよぷよ通」「ぷよぷよSUN」「ぷよぷよフィーバー」「なぞぷよ」)ではクイックドロップが使用できない。ルールエディットでの個別設定も不可。
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クイックドロップ自体は元々『7』で初登場したシステムではあるのだが、他の新ルールでは全て使用できるため慣れてしまうとやや戸惑う。
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「ペアでぷよぷよ」「ちびぷよフィーバー」などの一部のルールでは、システムの性質上、延々と試合が続いてしまい、なかなか決着がつかないことがある。
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「ペアでぷよぷよ」などでは、「ぷよぷよフィーバー」ルールにおけるキャラクター別の組ぷよと、通常時のレートをそのまま流用している。
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このため、「フィーバー」で通常時のレートが弱かったいわゆる「フィーバーで逆転タイプ」のキャラクターは、これらフィーバーモードが存在しない一部ルールにおいては単純に不利となってしまう。
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『7』で搭載されていた「だいへんしん」ルールは「でかぷよラッシュ」「ちびぷよフィーバー」として、どちらも『15th』の「ずっとフィーバー」に近い内容にアレンジされた形で搭載されているが、「だいへんしん」ルール自体は今作では収録されておらず、復活してほしいという声もある。
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ただし、「だいへんしん」を採用する場合はでか姿とちび姿のアニメ・連鎖ボイスを個別に用意する必要が有るため、不採用もやむを得ないとも考えられる。
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「ぷよぷよSUN」ルールが久々に復活した一方、『ぷよぷよ~ん』の特技ルールは搭載されていない。
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ただし、「特技」に関してはキャラ毎に別々のものを用意する必要があったり、その調整も必要などで、再現が難しいという問題も考えられる。
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『15th』に存在した特殊ルール「ばくだん」「サーチライト」「すいちゅう」が廃止。
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いずれもクセのあるルールだったため未収録でもやむを得ないが、「すいちゅう」についてはとっつきにくいものの独自のゲーム性を持っていたため、消滅を惜しむ人も。
バグ・その他の問題点
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「とことんれんしゅう」の巻き戻し機能にバグがある。
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最悪の場合フリーズすることもあるので、この機能は無闇に使わない方がいいかもしれない。
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今作のDS版・Wii版での「Wi-Fi」では、ソフトの仕様によるものなのか不明だが、対戦中にラグが発生しやすい。
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各プレイヤーの回線の影響も考えられるが、特に4人対戦時はラグにより重くなることが多い。
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3DS版の「ネットたいせん」内の「ぷよぷよフィーバー」ルールにて、「フィーバーモード」中の相手に自分が送ったおじゃまぷよが、上段の予告おじゃまぷよ(「フィーバーモード」に入った際、それまで送られていた予告おじゃまぷよを表示する位置)に合算されてしまい、フィーバーモード中におじゃまぷよが降らないバグが確認されている(ごくまれにおじゃまぷよが落下する場合もある)。
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現時点でこのバグは修正はされておらず、このバグにより、フィーバーモード中の相手を邪魔するテクニック、いわゆる「フィバ潰し」がほぼ不可能となっている。
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なお、オフライン(ひとりでぷよぷよ・ローカル通信)で「ぷよぷよフィーバー」ルールをプレイする場合は、上記のバグは発生しない。
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DS・Wii版のみ、おじゃまぷよに10点の得点が設定されている。このため、得点ぷよのように、おじゃまぷよを巻き込んで消す方が有利となってしまっていた。PSP・3DS版では修正された。
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後発であるはずのWii版で修正されていないのは、DS版との通信を考慮してのものと思われる。
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おじゃまぷよの落下時の硬直時間が、『7』に比べてやや長くなっている。
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「ぷよぷよフィーバー」ルールでの「さかな王子」の連鎖倍率のタイプ表記は、取扱説明書やゲーム画面では前々作同様の「フィーバーで逆転タイプ」(本来ならば通常モードが弱くフィーバーモードで強い)と表記されているのだが、実際にはそれとは完全に真逆で通常モードの方が強くフィーバーモードが弱い「自力で大連鎖タイプ」と同等(アコール先生やエコロと同タイプ)の連鎖倍率に設定されている。こちらは、連鎖倍率・タイプ表記共に全機種で修正されていない。
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性能自体は弱いわけではなく、むしろ自力で大連鎖タイプとして見ればかなり上位に位置するのだが、タイプが完全に真逆であるため『15th』以前に使っていた人は戦法の変更を余儀なくされる上、事実上タイプ表記詐欺となってしまっているので評価はあまりよくない。せめてタイプ表記の方を直していれば……。
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このほか、BGMや連鎖ボイスなどの細かいバグがいくつか存在するが、これについてはプレイに支障をきたすほどではない。
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これまでのシリーズで必ず登場し定番となっていた「組ぷよを回転できない骨キャラ(スケルトンT・おしゃれコウベ)」が本作ではどちらも未登場。
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もっとも、『15th』では「おしゃれコウベ」は普通にぷよ回転をしてきたうえに、同じく過去作でぷよの回転をしなかった「おにおん」「バルトアンデルス」も普通にぷよ回転を行ってきたため、「組ぷよを回転できないキャラ」という定番に関しては5年前の時点で既に崩れていたりしたのだが。
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なお、「組ぷよを回転できない」というCPUルーチンについては「おにおん」「ドラコケンタウロス」が受け継いでいる。
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機種ごとの格差が激しい。上記URLの比較を見てもらえれば分かりやすいが、演出や機能の部分で明らかに3DS版が優遇されている。先行販売のDS版はともかく、PSP版やWii版と比べても8人対戦の有無や演出の細かさなどで明らかに3DS版が勝っている。
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もっとも、3DS版の3・4人対戦はPSP/Wii版の3・4人対戦と比べ処理落ちが激しい点は他機種版の方が勝っており、そもそも8人対戦や演出に興味がない人にとっては些細な問題である。
総評
多数のキャラに、ストーリー、多数のゲームモードと、『ぷよぷよ』20周年記念作品にふさわしいボリュームとなっている。
一方で、今作ではゲームモードが多数搭載されたことの弊害か、一部調整不足と思われるルールやモード。そしてネットワークに関しては上記のバグにあるような問題点・不具合が確認されており、これについては不満の声が多い。
ストーリーに関しては好き嫌いが分かれるかもしれないが、キャラ目当ての人や久しぶりに『ぷよぷよ』を遊びたい人には充分楽しめる作品であろう。
余談
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3DSの『ニンテンドーeショップ』にて、一部のルールとゲームモードを抽出した3DSのDLソフト『ぷよぷよ!!ミニバージョン』が配信されている。
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こちらは、通信対戦のモードが搭載されていない1人用のソフトで、価格は300円。
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2021年8月に大手ニュースサイト『ねとらぼ調査隊』で行われた「ぷよぷよシリーズの中で一番好きなのは?」というアンケートにおいて本作が1位に選ばれた。
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本作の画風は以降のシリーズ作品にも受け継がれている。
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後に配信されたソーシャルゲーム「ぷよぷよクエスト」もこのタッチがベースになっているが、後に「プリンプタウンシリーズ」として『チュー!』の絵柄を再現したカードも登場している。
最終更新:2024年05月19日 06:40