スーパーロボット大戦R

【すーぱーろぼっとたいせんあーる】

ジャンル シミュレーションRPG
対応機種 ゲームボーイアドバンス
メディア 64MbitROMカートリッジ
発売元 バンプレスト
開発元 バンプレソフト
エーアイ
発売日 2002年8月2日
定価 5,800円
判定 なし
ポイント 難易度大幅低下
システム的な完成度は高い
好みが別れがちなオリジナルキャラ
ストーリー上の都合によるクロスオーバーの少なさ
スーパーロボット大戦シリーズリンク


概要

  • GBAにおけるスパロボ第2作目。
  • タイトルの「R」は「Reversal(逆転、反転)」という意味でありストーリーのテーマも歴史改変物なのだが、改変前のストーリーがなんとデキムのクーデターが成功しリリーナが処刑され、他作品も原作における鬱展開以上の事が起きているという凄まじいものであり、今作の評価を大きく分けるものになっている。
  • 初参戦作品は『劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』『GEAR戦士電童』の3作品。
    • また『機動新世紀ガンダムX』が携帯機初参戦。
+ 参戦作品一覧

★マークは新規参戦、☆マークは携帯機初参戦。

  • マジンガーZ
  • グレートマジンガー
  • 劇場版マジンガーシリーズ
  • ★真ゲッターロボ 対 ネオゲッターロボ
  • 機動戦士Ζガンダム
  • 機動戦士ガンダムΖΖ
  • 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
  • 機動武闘伝Gガンダム
  • 新機動戦記ガンダムW Endless Waltz
  • ☆機動新世紀ガンダムX
  • 無敵超人ザンボット3
  • 無敵鋼人ダイターン3
  • 超電磁ロボ コン・バトラーV
  • 超電磁マシーン ボルテスV
  • 機動戦艦ナデシコ
  • ★劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-
  • ★GEAR戦士電童(ギアファイターデンドー)
  • バンプレストオリジナル

特徴・評価点

システム

  • シナリオやバランスは賛否が分かれるが、明確に評価出来るのは前作『スーパーロボット大戦A』に比べてインターフェイスが格段に進化した事である。
    携帯機・コンシューマ問わず以後のスパロボ作品に受け継がれている要素が多い。
    • 戦闘デモやインターミッションのカット機能の搭載。
    • 敵フェイズの早送り。
    • 敵フェイズでのセーブ。
      • 敵フェイズセーブ以外はコンシューマでは導入されていたが、携帯機においては初めて導入されたシステムである。
    • 『A』では不完全だった援護システムが改良された。
      • 援護に入るユニットや使用武器を指定出来るようになった。
      • また合体攻撃にも援護攻撃ができるようになった。代わりに合体攻撃で敵ユニットの援護防御を無効化する仕様が廃止された。
    • 精神コマンド「愛」の効果が変わった。従来は味方ユニット全員のHPを全回復するコマンドだった(それ故にシステムに慣れてくると使用機会がなくなる)が、今作からは従来の「奇跡」*1を少し弱くした攻撃的な精神コマンド*2へ変わった。
    • 武器の改造方式が個別改造から一括改造に変更された。『Gガンダム』のスーパーモード・ハイパーモード発動時に追加される武器もちゃんと改造段階が反映されるようになった。
    • 周回引き継ぎも前のプレイのデータを引き継ぐことができるようになった。引き継がれるボーナスはユニットの改造段階、撃墜数、最終話クリア時点で持っている資金。
  • 以降の任天堂携帯機スパロボで定番となる特殊技能「撃ち落とし」の採用。実弾兵器やファンネルなどが無効化対象で切り払いより有効範囲は狭いが、演出としては一級品。
    • 本作では特定のMSパイロットしか使用できないため目に掛かる機会が少ないが、『D』以降では使えるパイロットの幅が広がった。
  • 本作では主人公は男か女どちらか選択できるが、選ばなかった方はシナリオには一切登場しない。
    また搭乗機体も男女共に「エクサランス」で固定であるが、シナリオを進めて行くと射撃型・空中型・水中型と様々な形態に換装できるようになっていく。また最終形態は男女で外見と一部性能が異なっている。

デュミナス

  • オリジナルの敵勢力「デュミナス一味」はキャラクター性、ならびに個々のシチュエーションに限って言えば好評。
  • 一言で説明すると「自分探しに耽るでかい目玉とそれにこき使われる幼女2人とショタ1人」という訳の分からない勢力。
    • デュミナスは何のために作られたのかわからない存在であり、失敗作と呼ばれ処分されかけたが、逆に抵抗して創造主を殺してしまい、以降宇宙を放浪している。
      失敗作扱いされた事から「過ち」に興味を持ち、あらゆるところで「過ち」を起こさせその何たるかを学ぼうとしているという、はた迷惑な存在である。
    • 配下の3人の狙い澄ましたキャラビジュアルと言動は一部の紳士達に好評を博している。少年が混じっているがファンからは大抵「3人娘」「過ち姉妹」などと呼ばれる。
    • 最終話前における彼女たちの会話シーンは深い家族愛を感じさせるもので、涙なくしては見られないというプレイヤーも多数。
+ 最終話のネタバレ
  • 最終戦での彼女たち3人は弱ったデュミナスを支えるために全てを使い果たした抜け殻となっているため、撃破しても一言もセリフを発さずに死ぬ。悲しく、そして不気味な演出である。
    ただし抜け殻になっても能力はそのままなので、舐めて掛かると痛い目を見る。
  • 最終的に彼らは目的を果たせないまま味方勢力に皆殺しにされるという救いのない結末を迎える事となり、「自業自得とはいえいくら何でもあんまりすぎやしないか」という同情的な意見も多かった。
  • 男主人公ルートなら前述のミズホがデュミナスに「人間になるはずだった」と(あくまで推測であるが)一応のレゾンデートルを与えるため、少しは救いがある。
    しかし女主人公ルートではラージがそのポジションなので気の利いた事は言ってくれない。ただしこちらはこちらでデュミナスの境遇に同情した上で彼の行動とそれに至った考えの問題点を指摘している。

版権(特徴・評価点)

  • 御三家であるゲッターロボが初めてOVA版の『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』で登場したのは多くのファンを驚かせた。
    • 性能面で優遇され、原作再現がしっかりしていることもあり評価は高い。しかしその後の参戦機会にはあまり恵まれていない*3
    • クロスオーバーでもそこそこ出番があり、特にゲッター線によってDG細胞が復活したというクロスオーバーは評価されている。
  • 初参戦の『GEAR戦士電童』はシナリオ・性能ともに優遇されている。
    • 主役ロボ・電童は後の『MX』では省かれた細かい技も実装している。また各形態のユニット性能差も表現され、状況に応じた使い分けができるようになっている。
    • そして最強形態であるフェニックスエールのEN回復(∞)のおかげでファイナルアタックが撃ち放題である。ただし使用期間はラスト2~3話と非常に短い。
      • しかし即座に回復するというわけでも無いので、基本は輝刃ストライカーやアカツキの大太刀の使える形態で戦いENが切れたら変形して回復、という戦法が強い。
    • ベガが搭乗する機体(というかバイク)のワルキューレが非常に強く*4、無双も可能。ただし宇宙では出せない。
      • ちなみにベガ自身も『ΖΖ』のプルより少し高い程度のパラメータを持っており、セルファイターやセルブースターに乗せ換えた場合でもほとんどモビルスーツ感覚で使える。
  • 前作『A』では微妙な性能だった『ナデシコ』勢も本作では大幅に性能が強化された。
    • さらにはパイロット全員にカットインが用意されていたり、ダイゴウジ・ガイと白鳥九十九が最後まで無条件で生存している点などもファンを喜ばせた。
    • 終盤でTV版の設定のまま劇場版の機体に乗り換えることになる。九十九がアルストロメリアに乗ったり、原作にはなかったガイ専用のスーパーエステバリスが新規設定されたりと、ナデシコ優遇の始まりとも言える。
      • ただ、スーパーエステバリスは射撃主体の機体で換装もできないので、格闘が得意なガイとは能力的に噛み合わないのがネック。
  • 『ガンダムX』系のユニットのバリエーションが敵味方合わせて非常に豊か。ユニットの種類数で言えば初参戦作品の『α外伝』やスパロボ本流シリーズの1作目である『Z』すら上回るほど。
    • フロスト兄弟の後継機だが『α外伝』に出なかったヴァサーゴCBとアシュタロンHCが後半から登場。改修前・後共に合体攻撃も実装された。
    • 水中戦があまり起きないスパロボにおいて、(隠し機体とはいえ)レオパルドS-1ユニットの登場を予測できた人はいたのだろうか?
    • 更に地味なところであるが、コルレル・ブリトヴァ・ガブルの3人組やラスヴェートがパイロット付きで登場する点は、スパロボどころか『Gジェネ』シリーズをも超える扱いの良さである。
  • ガンダムエックス(GX)及びダブルエックス(DX)は、『α外伝』にあったサテライトキャノンの使用制限(月が出ていなければ使用不可)が無くなったため、元から強かった『α外伝』より更に使い勝手が増した(MAP兵器の射程に制限はついたが)。
    ルート次第でガロードにティファがサブパイロット化してニュータイプ(X)技能&Gビットが追加、DXにそのガロードを載せGファルコンと合体すればパイロット3人化&サテライトキャノンのターン数制限が減る等、反則レベルの強さを誇る。なお、最強武装の『Gビットサテライトキャノン(DX + Gビット4機のサテライトキャノン一斉発射)』は威力・性能・戦闘外見から非常に人気が高いが、採用されたのは現時点で本作のみ。
    • さらにDXとGXでツインGビットやダブルサテライトキャノンといった合体攻撃が可能。Gビットはチャージ制限も無いので非常に火力も高く使い勝手が良い。というかサテライトキャノンの合体攻撃が出来るなど、今作くらいなものである。*5
  • 『A』で多かった版権の壁を越えた会話やシチュエーションが今作でも豊富。火星で九十九を(自転車で)追いかけるギャリソン、原作同様恐怖に支配された銀河を諭すチボデー、『ダイターン3』のソルジャーをかじるガルファの3バカ等、本作の明るい作風を構築する物が多い。
    • 原作では生存したフロスト兄弟が死亡する一方で、ハイネルが生存しカザリーンと共にどこかへ消えていくなど、原作と違う結末を迎えたキャラも一部いる。
  • 『ネオゲッター』や『電童』以外のスーパー系作品の原作再現も多い。前後の繋がりの無い単発話の多いスーパー系シナリオはなかなかスパロボでは再現されていなかったので、スーパー系好きからは評価されている。
    • 特に『ダイターン3』はコメディ要素が多く再現され、原作でも印象深いエピソードを残したコマンダー・エドウィンを初めとして、『R』でしか出ていない名有りメガノイドも数多い。また『グレートマジンガー』の生田信一郎など、前述した『ガンダムX』といい、レアなキャラが多いスパロボである。
  • UCガンダムの地球連邦や『ガンダムX』の新連邦といったガンダム系の政府組織ではなく、いわゆるスーパー系の味方組織である『GEAR戦士電童』の地球防衛組織GEARが自軍の中心になるという非常に珍しい試みが成されている。
    • これにより、今作では「敵の現れた地点に向けて基地から発進する」というスーパーロボット的な話の始まり方が多くなる。これまでは「アーガマやナデシコなどリアル系戦艦に乗り地球各所を飛び回る」という展開が多かったため、新鮮な展開。
  • 難易度は低いなりにバランスが取れており、強弱の差はあれど著しく使えないユニットは特に存在しない。

賛否両論点

  • 新路線のストーリー
    • 評価点や問題点にあるように、上手くいったものから失敗したものまである為、こういった路線に踏み切った事は賛否両論となっている。
  • 『機動武闘伝Gガンダム』は本編終了後の扱いで関連話は全てオリジナル。
    • メインは「デュミナス一味が東方不敗の墓を暴きDG細胞を植え付けた上でデビルガンダムのコアとする」という衝撃的な展開。これは賛否両論となった。
      • この影響で、デビルガンダムは終盤にデュミナス側の手駒として量産され大量に登場する。その分あまり強くないので大した問題ではないが。
    • このような、原作終了後参戦でオリジナルの話を展開する試みは、後のシリーズでより良い形で行われるようになっている。
  • 自軍の戦いの戦争臭や重苦しさといった部分がかなり薄められており、全体的に明るい雰囲気のシナリオが展開されている。この手法やノリは後の『W』や『NEO』などにも引き継がれている。
    • ただしこの弊害としていわゆるリアル系の敵がただの「地球を狙う悪役」に見えてしまうため、リアル系ファンからは不満の声が出ることもある。
      • 特にネオ・ジオンは「首領ラカン・ダカラン率いる悪の秘密組織。アルタネイティヴ社を根城に世界征服を狙う」というノリがぴったり。
  • 周回で改造を引き継ぐこともあり、シリーズ全体と比較しても難易度がかなり低く、スパロボ経験者には物足りない。
    • EN切れを気にせず戦えるエステバリス、サテライトキャノンを持ち最後まで一線を張れるガンダムXなど、序盤から強力なユニットが多いというのも理由ではある。
    • 順当に強化していけば初見でも中盤以降リアル系が攻撃を貰うケースが殆ど無くなる。
    • ラスボスがあらゆるスパロボの中で最弱。順当にゲームを進める程度の改造で、ステージ通して相手の攻撃は全て命中率0パーセントになり負ける要素は皆無。
      • ラスボスは数形態ある上に条件を満たさないと何度も復活するが、それを逆手に取られ次の周回に向けての資金稼ぎで何度も墜とされる。
      • 前のシナリオでの「大ボスであるガルファ皇帝とゼロを同じターンに撃破する」という勝利条件の方がまだ厄介である。

問題点

  • K』が現れるまでは同作が携帯機最低シナリオ作品と評されていた。『K』が現れた現在ではその下というところ。

版権(問題点)

  • 会話などの端々に推敲不足・ライターの知識不足が目立つ。以下は顕著な例。
    • ナデシコの艦長制度(メカニックの高度発展で艦長自身が与える影響が少なくなっている)での艦長選抜の際、ナデシコの会計係であるプロスペクターが、ブライト達に対して「本質的な意味での艦長は必要としない」と、逆撫でするような説明をしてしまう。
      一応、「オートメーション化が進んでいないガンダム系の戦艦ではまだまだ艦長が必要とされる」と弁解はするが、すぐに「現実を見てください。ブライト艦長とユリカさん、どちらのために死ねますかと問えば、若者はユリカさんを選びますよ」と火に油を注ぐ。そして以後フォローも無い。
      この後システムを利用されてナデシコを敵に乗っ取られ、「やっぱり艦長も大事」という結論に至る話なのだが、話の前振りとしては些か棘があり過ぎる。
      • 原作を知っていれば分かることだが、見ての通りプロスペクターが原作と全く違うキャラとなっており、「やたらと周囲の神経を逆なでする守銭奴の嫌味なおっさん」という描かれ方をしている。
        今作では登場しないアカツキやエリナの役割を担っているためと思われるが、嫌な部分が増えてしまった感は否めない。
    • ジャミル自身のコロニー落としの告白の際の「私に比べれば、アムロの戦果など微々たるものさ。」という発言。この後「もっとも、私の残した戦果は、虐殺だったが」と続くのだが、自虐というにしても「ジャミルのキャラではない」と批判された。
    • 本編の時間軸では未来にあたる『劇場版ナデシコ』や『逆襲のシャア』の機体にTV版時代のキャラが乗るのだが、それが誕生したきっかけはミズホが未来世界で収集した機体データを、『ガンダムX』のキッド・サルサミルが無断で拝借して製作したためである。
      原作のキッドはメカニックとしてのプロ意識があり、当初ガロードを「ガンダム坊や」とバカにしていたぐらいで、同業者のデータを盗み見るようなキャラではない。
      なおこの際、『ナデシコ』のウリバタケと『電童』のドクター井上が共謀している。ウリバタケはともかく井上も止めようとしないというのは…。
  • 『ガンダムX』の敵・フロスト兄弟が様々な組織で暗躍するが、ネオ・ジオンや木連など人間側で鞍替えするのはまだしも、最終的に異星の侵略者であるガルファ(『電童』の敵勢力)に付いてしまう点は、やや展開に無理がある。
  • 初参戦の劇場版『機動戦艦ナデシコ』のシナリオ上の扱いは悪い。
    • シナリオ序盤数話の悲劇的な未来世界扱いで原作の話は終了し、以降はTV版シナリオで話が進む。
      • 最終的に未来が変わったためにナデシコのキャラたちが劇場版の不幸な展開に陥ることなくハッピーエンドを迎えられたことは『ナデシコ』という作品のEDとしては良いのだが、劇場版のシナリオを期待していたプレイヤーから見ればやはり残念な形だった。
    • 劇場版の機体は終盤になれば使えるようになるが、ブラックサレナは「復讐鬼となったアキトを象徴する機体である」という認識が強く、TV版のアキトがブラックサレナに乗るのは合っていない。
  • 根本的な問題として、参戦作品の約7割が『A』と被っているため新鮮味が極めて薄い。
    • 『ネオゲ』『電童』『ガンダムX』『劇場版ナデシコ』以外の参戦作品は全て『A』にも参戦している。武装の追加や性能の変化こそあれど、戦闘デモもほぼ全て『A』の使い回しである。

オリジナル

  • 主人公たちは未来からやってきたという設定があり、歴史を変えないため版権キャラたちとはなるべく絡まないようにしている。そのため版権作品とのクロスオーバーが控えめ。また、一部の言動に問題がある。
    • デキムのクーデターが起こる(改変前の歴史ではそのままリリーナが処刑されている)日の戦いの際、男主人公のラウルが「歴史の転換期を目の当たりにするってのは、感動ものだけど」という不謹慎な発言をする。
      • 女主人公のフィオナの場合、同じ場面での台詞は仲間を見捨てる事への罪悪感や後ろめたさであるため、ラウルの場合は自分達への皮肉と自嘲でこういう台詞になったと思われる。
        しかしラウルはそれまであまり皮肉を言うようなキャラではなかったため、「いきなり何を言い出すんだ」と感じたプレイヤーが多かった。
    • ラージ・モントーヤ(主人公の幼馴染であるメカニック)の存在が著しく低評価。ファンからは名前で呼ぶのも煩わしいからか「メガネ」呼ばわりされることも。
      • 前述のクーデター戦において、仲間達が必死で戦っている裏で「未来が変わると危ないから手を抜けor戦うな」と主人公に告げる場面は特に批判の的になった。本人としては当然の事だろうが、プレイヤーには共感しにくかった。
      • 尤も主人公は他の場面でも「電童を守るために自ら盾になって機体を大破させる」「決死のボソンジャンプをかけたアキトを救出する」等仲間の危機を見捨てる事はせず、最終的にラージの忠告を振り払って仲間と協力しクーデターを阻止している。
      • ラージは動力源オタクであり、未知の動力に対して強い好奇心を示す。が、それが高じてコン・バトラーVを解体して分析しようとする。しかも素でそれが悪いことだと気がつかない。ギャグのつもりなのだろうが、一線を越えているため笑えない。
      • 女主人公の場合はラージとの恋愛描写がちょくちょく挟まれるのだが、上記の通り人間的魅力が皆無なのでプレイヤーからすれば白けるばかりである*6
      • これらのこともあってか、OGシリーズでは今のところ女主人公とラージの恋愛要素は一切描かれていない。男主人公とミズホは触れられているのだが…
  • 男主人公の方は「最終形態はかっこいいが、BGMがダサい」と言われている。そして女主人公の方は「BGMはかっこいいが、最終形態がダサい」という逆パターンであり、消極的な意味でどっちを選んだらいいか困ってしまうプレイヤーもいた。後の『OG外伝』では改善されている。
  • デュミナスも全体的には設定が推敲不足。
    • デュミナスの正体が最後まで明言されることがなかった。最終話のミズホの発言も推測に過ぎず、しかもその説は最後で一気に導き出される。プレイヤーは完全に蚊帳の外。
    • 主人公とデュミナスの関連が極めて希薄。他の携帯機シリーズだけを見ても主人公と敵との間には強い関連性があるのだが、本作の場合「地球圏で主人公たちが開発した技術をデュミナスがたまたま見つけ、利用しようとした」だけ。その距離感は同じバンプレストオリジナルというより別々の版権作品であるかのよう。

仕様の問題点

  • 特殊能力「底力」による装甲増加が明らかに低い。従来のスパロボでは装甲が5%ずつ増えていくのだが、(最高でも)HP60%以下でしか発動せず、発動した段階で装甲値が+105されるという使えない仕様なのが原因。
    • その後はHPが10%下がる度に装甲値が+5される。
      • スパロボを知らない人のために説明すると、被ダメージが1000単位で飛び交っているところでダメージが500も減らないということである。ましてや+5では10ダメージ減るかどうか…。
  • 指揮補正が従来と違い、効果の高い結果ではなく指揮レベルが高い者の計算結果を優先してしまう。
    • 例を挙げるとレベル2の者と隣接(補正値12%)していてもレベル4の者が5マス先(5%)にいると後者が優先。
    • 次回作『D』以降では敵のみしか指揮レベル4の者はいないのだが、今回に限って戦艦のパイロットは指揮レベルが4まで上昇する。
  • UIは進化しているが、多少劣化しているものもある。
    • 『A』のエステ勢は出撃直前にワンタッチでフレームを変更できたのに対し、本作では戦闘前のインターミッションで事前に換装する仕様になっている。
    • 『A』の敵フェイズではL/Rボタンで援護の有無を変更できたが、本作では援護コマンドを開いて1回1回オン/オフにする必要がある。

バグ

  • 「エニルバグ」と呼ばれる致命的バグが存在する。
    • バグ内容は説得可能な敵ユニットの一つ「ジェニス改 エニルカスタム」が周回を重ねる毎に改造限界値を超えて強化されていくというもの。このバグにより、同ユニットが登場するルートは最終的にクリアが困難となる。
      • 本作は周回引継ぎで味方の改造が引き継がれるのだが、上記のユニットは敵から味方になるため、データを別に指定しておくのを忘れたと思われる。
      • 某有名匿名掲示板に降臨した解析者によると、(異様な量のクリアボーナスは必須なものの)ガンダムDXのサテライト・キャノンやコン・バトラー&ボルテスの合体攻撃を使えば一応撃退は可能な模様。彼らは必中を使えるので攻撃をミスすることもない。
      • また、精神コマンド「自爆」*7を使うといった荒業もあるので、(壮絶な下準備はいるが)計画的にプレイすれば積みを回避できる。
  • 隣接しているユニットがカウンター技能を持つパイロットの場合、カウンターが発動するとそのユニットに重なってしまい操作不能になるバグがある。
    • 実際に移動したのはユニットのアイコンのみで、一見何も居なくなったマスを選択するとデータが残っており操作できる場合もある。

総評

今日に至る任天堂携帯機シリーズのシステムをほぼ完成させ、操作性・快適性を大幅に向上させた功績は大きい。
シナリオ面では「悲しい結末を迎えたキャラを救済する」というスパロボが持っていた1つの側面を、未来から過去へのタイムスリップを用いてストーリーの根幹に据えたのは全シリーズを通しても珍しく、今プレイしても新鮮さを感じることができるはずである。
良い点・悪い点が極端であるため、「減点法だとクソゲー、加点法だと良ゲー」とも言われ、良くも悪くもアクの強い仕上がりである。


余談

  • デュミナス一味は各社から発売されていた4コマやコミックアンソロジーでの登場率も高く、作家によってはまるまる娘達ネタで統一していた人もいたほどである。
    • 彼らの設定資料が一般には出回っていなかったため、「3人娘を描きたいのに描けない」という作家も多かった。
      その後、『OG外伝』付属の設定資料集の中に晴れて設定画が(モノクロだが)収録されたため、資料皆無という作家泣かせの状況は一応脱している。
  • OGシリーズでは『OGs』のOG2シナリオで本作のオリジナルキャラが追加登場し、『OG外伝』にて本格参戦した。
    • 味方側はラウルとフィオナが双子の兄妹という設定で共存しているほか、ラージの性格が多少改善されており、それなりに好評を博した。
    • しかし救済を期待されていたデュミナス一味の扱いが悪く、三人娘を愛する紳士達は悲嘆にくれた。しかし三人娘の一人だけが生存してラウルと共闘し、エンディングではラウル達と暮らす事になるという嬉しいサプライズ。『第2次OG』以降もラウル達と共にレギュラー参戦している。
  • 携帯電話(iアプリ)に移植されていたが、『スーパーロボット大戦モバイル』の配信に伴い入れ替わりで配信終了となった。
  • 冒頭シナリオで人類を粛清しようとしたシャアが、歴史が変わった後のエンディングでは大統領になって人類を導こうとするなど、続編の『D』への布石とも思える展開もある。