ソードアート・オンライン アーケード ディープ・エクスプローラー

【そーどあーとおんらいん あーけーど でぃーぷえくすぶろーらー】

ジャンル アクションRPG
発売元 バンダイナムコアミューズメント
開発元 アートディンク
対応機種 アーケード
プレイ人数 1人~3人
稼働日 2019年3月19日
プレイ料金 1クレジット100円
判定 良作
ポイント SAO初のアーケードゲーム
初心者から上級者まで楽しめるシステム
備考 データの保存にはバナパスポートカードが必要
電撃文庫シリーズ関連作品リンク

概要

  • 『ソードアートオンライン』シリーズ初のアーケードゲーム。開発は『ロスト・ソング』と同じくアートディンクが担当。
  • プレイヤーはアバターの一人という設定でキリトやアスナ達を冒険へ導くことになる。
  • プレイ画面は以前に同社が製作していた『ドルアーガオンライン THE STORY OF AON』 を彷彿とさせる感じになっているが、あちらの作品とは異なり、移動はジョイスティックを使用して行う。攻撃ボタンは3種類あり、ボタンごとに使用するキャラを交代し、そのまま攻撃することが出来る。

ストーリー

ザ・シードのネットワーク内に突如出現した謎の空間、通称「Unknown」。 君は、ゲームセンターの新型ゲーム機「ViSTer(ビスター)」から、 Unknownにダイブ中のキリト達をサポートする形で、共に冒険へと挑むことに。

システム

  • ViSTerステーションでチケットを購入し、各種ゲームモードをプレイ出来る。自分だけのキャラクターにカスタマイズすることも可能。
    • ステーションに併設されているViSTerターミナルではクレジットを消費して、リソースカードの印刷やランキングの確認、ガシャの利用が可能。

ViSTerステーション

  • エピソード
    • チケットを1枚消費してストーリーを楽しめるクエスト。クエストについては後述。
  • トライアルタワー
    • 難易度が高いクエストに挑める上級者向けのモード。このモードをクリアすると希少な報酬が手に入る他ランキングに登録できる。また、時々開催されるイベントはこのモードでしか進めることはできない。日替わりで特定のエリアにおけるレアドロップ率が増加する。
  • カスタム
    • クエストで入手したリソースを用いて、パーティーの編成や装備が可能。ただし、一定時間を越えるとチケットが消費される。ダブッたカードを合成に使用して覚醒レベルを上げることも可能。
  • ショップ
    • リソースカードをスキャン(複製)してゲーム内で購入、
    • ショップ限定リソースをCol,チケット、ユイメダルのいずれかで購入
    • ガシャで得たメダルでガシャ限定リソースを交換(所謂、天井)
    • 手持ちのリソースを売却
    • ……のいずれかが可能。
    • ログイン時に1回入ることができる。クエストを行うごとに再入場可能。なお、ショップ時間は延長ができない。
    • リニューアルに伴い、ログインボーナスとして手に入るユイメダルを使用して、ショップ限定リソースを購入することが可能になった。
  • デフラグマッチ
    • 07月19日のアップデートで追加された新モード。最大3名のプレイヤーが時に共闘し、時にライバルとなって競い合う風変わりなモード。マッチの結果獲得できる“リーグポイント”を競い合う。
    • リーグポイントの獲得方法は、モンスターの撃破、アイテムの回収、ランダムボーナスのクリア、大型モンスターへのファーストアタックとラストアタックなど様々。
    • バトル中に得られるリーグポイントを既定のボーダー以上稼ぐとリーグスコア獲得でき、バトルを繰り返して“リーグスコア”をためることで、より上位のリーグに挑戦できる。
    • リーグはスタンダードリーグ、アドミンリーグの2段階に分かれており、特定のクラスに到達すると、限定称号やヒーローログなどを獲得できる。
    • デフラグマッチで使用できるカードにはサポートログが50種以上追加され、サポートログを編成してデフラグマッチに挑むと、サポートスキルを発動できる。
    • サポートスキルは強化、固有、回復の3種類があり,覚醒レベル5まで強化可能。

ViSTerターミナル

  • カード印刷
    • リソースカードやプロフィールカードの印刷ができる。ガシャで手に入れたカードをスキャンするにはこのモードが必須。
    • 印刷する際に100円追加することでホロ加工することも可能。
  • 剣士の碑
    • 店内ランキングやベストスコアを確認できる。
    • 良く使われているヒーローログなど様々なジャンルでのランキングや階層ごとの1位のパーティメンバーが確認でき、自分のチームの編成する際の情報に役立つ。
  • ガシャ
    • ヒーローログ、武器・防具が出てくる要素。
    • 期間限定ガシャ、プレミアムガシャ、VPガシャの3種類がある。
    • 100円を投入すると10個の未解析ログが出てきて、3つが解放され、次の100円を入れると3個解放、最後に100円を入れると4個解放される。解放せずに途中でやめることもできる。
      • カードのレアリティは星1~5まで存在する。星1は青、星2は銅、星3は銀、星4は金、星5は虹で表示される。
  • VPガシャ
    • ゲーム内で手に入れたVPを消費するガシャ。100VPで3連、300VPで10連。
  • プレミアガシャ
    • 比較的レアなカードが出やすいガシャ。
  • 期間限定ガシャ
    • その名の通り期間内にピックアップされたキャラのカードがゲットしやすくなるガシャ。
    • ピックアップされるキャラクターは一週間毎に変わる。

カード

  • ヒーローログ、武器、防具に分かれている。
    • ヒーローログにはそれぞれロールと装備できる武器の種類が決まっていて、リーダースキルに関してはキャラクター毎に決まっている。
    • サポートログが新たに追加されデフラグマッチでのみ効果を発揮する。

クエスト

  • 活動限界(いわゆる制限時間)*1*2内にフィールドにいるボスを倒すだけでクリアとなるが、タイムオーバーになるとゲームオーバーとなり、コンティニュー画面になる。コンティニューは1チケットを消費するが、 チケット切れの場合は強制的に1クレジット消費となり、このタイミングでチケット購入はできない。
    • 活動限界が半分以下になるとグリードが発生し、撃破するとリソース等のアイテムが大量に出現する。
  • スキル
    • 画面右下のパネルをタッチすることで、スキルレベルに応じたスキルを発動できる。
    • クエスト開始時はスキルレベルは0だが、敵を倒したりダンジョン内に設置されたミッションを成功することでレベルが上がり、威力も強力になる。
      • スキルを連続で使用すると「アクセラレーション」が発生し、ダメージ倍率がどんどん上昇していく。
    • また、スキルには以下の種類が存在している。
    • 攻撃スキル…強力な攻撃系のスキル。属性攻撃なども存在。
    • 補助スキル…回復やステータスの強化ができるスキル。
    • パッシブスキル…発動後、効果が常に発動するスキル。
    • カードを登録するとさらに以下のスキルを発動できる。
    • シンクロスキル…リーダーを任命するとクエスト中に一度だけ使用できるスキル。効果は強力なものばかり。
    • フレンドスキル…プロフィールカードをスキャンするとそのキャラのゴーストが出現して攻撃を行う。
  • フィールドでは以下のギミックが用意されている。
  • エスケープポイント
    • クエストから離脱できる装置。それまでに獲得したリソースは持ち帰ることができる。
  • ミッション
    • 達成でスキルレベルが上昇。アイコンの赤い色の割合が多いほど、難易度が高くなる。
  • ヒールスポット
    • この装置に乗るとパーティ全員のHPが徐々に回復していく。
  • フラグメント
    • 一定量集める毎に「未解析ログ」が獲得できる。
  • クエストをクリアするとリソースを報酬として入手できる。
    • リソースには以下の種類がある。
  • ヒーローログ
    • ログに描かれたキャラクターをクエストに出撃させられるようになる。
  • 装備品
    • 武器や防具、アクセサリ等があり、ヒーローログに装備させることが可能。
    • ただし武器に関してはヒーローログに記されていた武器アイコンと同じ種類にしか装備できない。
  • 消費アイテム
    • コル(お金)を入手する、ヒーローログや装備品強化の材料になるなど、様々な種類がある。

Visterモバイル

  • 「Visterモバイル」という連動サイトがある。フレンドの管理、キャラを探索に出してColや育成アイテムを回収したり、筐体では時間制限内に行わねばならないストレージ整理・合成などを時間無制限で行える。登場キャラとチャットを行う事もできて、たまにキャラクターから冒険のお誘いが貰える。お誘いに乗ってゲームセンターに行き、誘われたキャラクターを編成するとそのキャラの能力が一時的に強化される*3。このあたりは同じバンナム作品の、アーケード初代「アイドルマスター」の息吹を感じさせる。なおあっちの伊織様と違って呼び出しの有効期限は全キャラ一律で(Visterモバイルにログインした時点を起点に)24時間となっている。
  • ゲーム中に閲覧したエピソード(会話シーン)をブラウザで見直す機能もある。

評価点

  • 原作の再現に力が入っている
    • 中でも新しいスキルは全て爽快感がある。
  • プレイヤーはキリト達の協力者という点を上手く活かしている。
    • クエスト開始時には先頭にしたキャラと画面越しにタッチを交わす演出が入る。エギルは他キャラと比べて目に見えて手が大きく、リーファはリアクション時に揺れる
  • テンポが良く、ゲームを進める度にキャラがわかりやすく強くなる。
  • ガシャの価格が安い
    • 100円~300円。さらにレアリティ内訳は最初の100円で判明するので、目当てのレアリティが来るまで100円3個開封を繰り返すといったプレイである程度節約が可能。ピックアップについてはガシャメダル交換という形で事実上の天井も実装されている。
    • ホロ仕様にするのも100円を追加するだけで済む。
  • ダブッたカードが無駄になりにくい。
    • 上述で挙げたように合成でキャラの経験値になる。同一種類のカードを合成すると「覚醒」となり、経験値による強化より大幅なパワーアップが見込める。
  • カードのバリエーションが豊富
    • 期間限定のカードは水着や温泉にGGOで披露した男の娘キリトなど時期に合わせたものが多い。それぞれ性能や持てる武器・スキルが異なり、同じキャラで複数のプレイスタイルが可能。
  • 度なるアップデートにより遊びが大幅に広がる
    • 中でも初回プレイ(チュートリアル)無料化やレベル上限解放、合成でのEXP増加等恩恵が非常に大きい場面も。入手まで日数がかかっていたユイメダルも最大で1日2枚入手出来るようになった。

問題点

  • トライアルタワーとデフラグマッチが高い。
    • トライアルタワーとデフラグマッチはエピソードとは異なりチケットを2枚必要とするため(ボーナスはあるものの)進めていくとなるとどうしてもお金がかかる。また、進めていけばいくほど難易度が上がるためヒーローログや武器の強化は必須。イベントのメインタスクやサブタスクもこちらでこなすことになる。
  • ログの強化に時間がかかる。
    • ヒーローログ、武器、防具の強化はトライアルタワーやエピソードを進めるのに必須であるものの、レベルアップに必要な経験値が多く強化に必要な素材、あるいはEXPチップを入手するのにもエピソードやらトライアルタワーやらを進める必要がある。また、武器や防具はヒーローログに比べてレベルアップに必要な経験値が少ないものの、合成でしか強化できない。(ただし、最初から強化されている武器や防具が入手できることがある)合成EXP増加キャンペーンなど、強化が促進できるイベントが定期的に開催されているので、その時期を狙えば多少は軽減可能。
  • ユイメダルの入手方法 (改善)
    • ショップの特別なアイテムや他人のカードから得られた星4~5のリソースを購入できる「ユイメダル」というアイテムがある。現在は毎日のログインボーナスとして1枚、さらに1クレジット以上消費すると1枚追加でもらえる。(以前は通算ログイン2~4日ごとに1枚で、それなりの日数のプレイが必須だった)
  • 戦闘面ではゴリ押し戦法になりやすい。
    • そもそもアーケードでは欠かすことの出来ない時間制限が存在する関連上、ガードするより殴る方が良い場面が多い。ボス部屋突入→温存しておいたLv4/5のスキルを連続発動→秒殺……はよくある光景である。極端に強い隠しボスの場合は流石にガードや回避も必要だが、それでも上位スキル連打がトドメになるのはあまり変わらない。
  • キャラの格差
    • 中でも新キャラのアルゴは全体的に隙が少なくサーチとクイックの合わせ技も面白いスキルを持っており、トライアルタワーの攻略に使われやすい。
  • エピソードの扱い
    • ゲームのメインストーリーを追う「エピソード」だが、ゲーム内ではChapter2が終わったところで続きのステージが出現しなくなる。しかしストーリーは終わっておらず、 続きはVisterモバイル内で「エピソードキー」アイテムを消費してアンロックして閲覧 という形になる。不完全燃焼のまま、続きはWebでというのもなんともやりきれない。もっとも、ゲームの本番はトライアルタワーとデフラグマッチなのでエピソードが中途半端でもやりこみ勢からは問題にされていない、という面もある。
    • Visterモバイルのエピソードページ、メインストーリーのタブには「第1部」という意味深な表示があるが今後「第2部」が増えるのかどうかは不明。
    • なお、エピソードキー自体はステージクリアごとに手に入り、気がついたら99個になっていた……というぐらいには余るので、そっちの心配はほぼ無用。
  • やることが同じなので作業になってくる。
    • エピソードにしろトライアルタワーにしろやることは敵を撃破してボスを撃破するという流れに変わりは無い。そのボス戦も有利属性でスキル連打でほぼ片付いてしまうので、作業感が強い。

総評

  • 「ソードアートオンラインシリーズ」初のアーケードゲーム。
    • システム面は簡単操作で初心者でも楽しめるシンプルな構造であるアクションパート、ワンコインで比較的レア度の高い者が入手し易くなるガシャ…とどれを取っても比較的高い完成度にまとまっている。
    • ストーリーやカードの多くも原作を再現しており、原作ファンならそれなりに楽しめることは間違いないだろう。
    • 反面このゲームそのもののストーリー要素はかなり薄い。ただ、他のSAOシリーズにしばしば見られる重いエピソードやキャラの生死が懸かるような展開も無いので、そういった面ではSAOの世界観をライトに楽しめるゲームともいえる。

余談

  • 稼動店舗が少ない。シンクロニカよりはましな数ではあるがラウンドワンに1店舗も設置されていないのはかなり痛い
  • 稼動からわずか2ヶ月で本作のカードを収納できるカードケースが発売された。
    • ただし、このケースのサイズはスリーブ有りのカードには入らずスリーブなしでピッタリ入る程のサイズなので要注意。
  • 2022年6月7日をもって定期アップデートは終了となった。
  • 2023年3月1日に4月19日26:00でサービスを終了するアナウンスがされており、それ以降は遊べなくなる。
最終更新:2025年04月20日 08:30

*1 パーティーの体力が0になると活動限界が減ってその場復活。

*2 デフラグマッチは体力が0になると活動限界はほとんど減少しないが一定時間戦闘不能になる。3人同時に戦闘不能になるとスタートに戻り復活。

*3 強化の有効期間は編成を組んで出撃したときからログアウトまで。有効時間が残っていてもログアウトの時点で打ち切りになる。逆に言えば連コイン等でつづけて出撃すれば強化は持続する