忍者じゃじゃ丸 コレクション

【にんじゃじゃじゃまるこれくしょん】

ジャンル オムニバス(アクション、RPG、アクションRPG)

対応機種 Nintendo Switch
プレイステーション4
発売・開発元 シティコネクション
発売日 【Switch】2019年12月12日
【PS4】2021年5月20日
定価 パッケージ
【Switch/PS4】4,200円(税別)
ダウンロード
【Switch】3,619円(税別)
【PS4】3,600円(税別)
プレイ人数 1人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
ポイント 「レトロゲーム詰め合わせ」ゲームのひとつのお手本
最早文化的価値すら感じられる資料コーナー
凶悪な妖怪を圧倒的火力の自機でねじ伏せる「地獄モード」
忍者くんシリーズ


概要

忍者じゃじゃ丸シリーズ令和の最新作。
ファミコン時代のじゃじゃ丸くんシリーズにフォーカスした5作を移植+本作で初登場の完全新作を収録している。
2013年にハムスターから発売された3DS用ソフト『忍者じゃじゃ丸くん さくら姫と火竜のひみつ』以来のシリーズ復帰作となる。

システム(妖怪大決戦)

  • 昔ながらのじゃじゃ丸くん同様、高低差のある足場で区切られた小さなステージ内を駆けまわりつつ、妖怪たちを手裏剣などで仕留めていく2Dアクションゲーム。
    • すべての妖怪を倒すとステージクリアとなり、次のステージが開放される。
    • 敵を間隔を空けず連続で倒すとコンボが成立、入るスコアが段々と上がっていく。
    • グラフィックは忍者じゃじゃ丸くん一作目を思わせるドット絵。システムも見た目も原点回帰となっている。
  • 足場に併設されているブロックを頭突きで破壊するとアイテムが出る仕様も健在。攻撃範囲の増加や移動速度アップ、トロッコやガマパックンといったおなじみの忍法があり、ゲーム攻略の鍵となっている。
  • 下+ジャンプボタンでどのような足場でもすり抜け下の段に飛び降りる事が可能。これにより下方向へ非常にスムーズに移動する事ができる。
  • 妖怪を倒すと周囲にお金「金つぶ」をまき散らす。これを獲得するとスコアになる他、リザルト画面で一定レートのポイント「ジャレコイン」に換算される。
    • このジャレコインが定められた量に到達すると、「新しいプレイヤーキャラクターの獲得」「ゲーム内壁紙の開放」「設定資料集の開放」などの特典を得られる。
  • プレイヤーキャラクターは体力(HP)制。0になるとミスとなり、リザルトには移行しポイントも得られるが、当然次のステージは開放されない。
  • 特定ステージではクリア後にボス戦へと移行。ボスは『じゃじゃ丸の大冒険』でも四天王を務めた虚無僧やカミナリパンツ、ザビエル、らしゃ面にアーケード版『VS.忍者じゃじゃ丸くん』にておゆきの代役を務めた皿女、そして宿敵なまず太夫。
    • 自身の体力はステージクリア時点の状態がそのまま引き継がれるため、ボスありステージでは道中のダメージマネジメントも留意する必要がある。
  • 敵を間隔を空けず5連続撃破するとステージ上空から桜の花びらが舞い落ちてくる。これをステージクリアまでに3枚集めることで、クリア後にボーナスステージが開始される。
    • ボーナスステージは制限時間内にブロックに隠された宝箱を見つけ出すというもの。宝箱には大きさに応じた金つぶが設定されており、これもリザルトでジャレコインに換算される。
  • ステージ内で「金つぶを漏らさず集める」「ノーダメージクリアする」「桜の花びらを3枚集める」をそれぞれ達成すると、個別にクリアポイントにボーナスがかかり、更にステージセレクト画面にてそれらを達成した旨の表示が付く。
  • ver2.0.1アップデート(2022年5月12日実施)の大型アップデートにて上級者モードとも言える「地獄モード」が追加。ジャレコインを計10,000枚集めると解放される。
    • 地獄モードではじゃじゃ丸と青じゃじゃがそれぞれ「超じゃじゃ丸」、「超青じゃじゃ」として登場。このモードでのみ出現する「経験値つぶ」を集める事で2キャラクターのレベルが上がり、体力、攻撃力、攻撃方法といったものがどんどんパワーアップしていく(最大レベル10)。

システム(移植作品)

  • 4:3のアスペクト比でほぼ当時のままベタ移植の作品をプレイできる。
    • 画面左右端の余った部分には、「妖怪大決戦」で獲得した壁紙を設定することができる。
  • 「+」「-」ボタンは本ゲーム「~コレクション」自体のメニュー展開に割り当たっているため、スタート/セレクトはRボタン/Lボタンが担当(Switch版)。
  • ZLボタンとZRボタンにはクイックセーブ&クイックロード機能が割り当てられている(Switch版)。

評価点

  • ステージクリアできなくてもポイントを得られる=詰み防止になっている
    • こちらもシステムとして記載した点となるが、クリアできなくてもそれまでに稼いだスコア分はポイントを貰えるため、繰り返し負け続けると新たなPCが開放されるようになっている。
    • 後になるほど射程範囲などの面で有能なキャラもおり、一種の救済措置となっている。
  • コンボを繋ぐ事による楽しいスコア稼ぎ
    • 敵を一定時間内に連続で倒していくとどんどんとスコアが跳ね上がり、最終的には10,000点ものスコアが入る。スコアはステージ毎に記録されるため、これによるスコアアタックがアツく、そして楽しい。また、ステージ中に配置されている忍法の中には敵を一掃できるような強力なものもあり、これで敵を一網打尽にし一気にスコアを稼ぐのは中々爽快である。
    • お誂えにオンラインランキングに対応しているランキングステージも存在。多くのプレイヤーとスコアを競える。
  • オシャレにアレンジされたBGM
    • じゃじゃ丸くんシリーズと言えばシンプルな和風音階ながら茶目っ気のあるキャッチーな音楽も特徴的であったが、本作ではタイトルで、ステージBGMで、エンディングでと、これでもかというくらいメロディが引用されている。
    • ディスコ調にロックサウンド、中には日本語ラップつきのもの……と人によりある程度の好みの差はあるかもしれないが、世紀をまたいだシリーズにふさわしい垢抜けっぷりを聞かせてくれる。
    • オプションで原作BGMに差し替えることも可能。
  • じゃじゃ丸シリーズの敵キャラを「当時の見た目のまま」プレイできる楽しみ
    • 前述の通り、ポイントの獲得によって新たなPCを獲得することができる。最初は色違いのじゃじゃ丸のみだが*1、次第にクロベエ、ヘドボン、カクタン、おゆきといったおなじみの面々が続々加入してくる。
    • キャラクターたちは体力、攻撃力のほか攻撃手段や歩行速度がそれぞれ異なっているうえ、いずれも当時のドット絵のまま操作することができ、新しく入手したら思わず攻略後回しで使いたくなってしまう魅力がある。
  • インパクト抜群のお助けジャレコキャラ
    • ステージ中に稀に出現する「ジャレコマーク」を取得すると、歴代ジャレコゲームのキャラクターにランダムで変身することができる……のだがこれが悪ノリすれすれのビジュアルとなっている。
    • 特に目を引くのが『燃えろ!!プロ野球』より「バントホームランの人」。ステージ2段ほどの縦幅を持つバント姿勢の打者に変身し、攻撃ボタンによってバントを繰り出し敵キャラクターを駆逐する。
      • どんな敵でも一撃死させていくため、ゲーム攻略の上では特にネタ感のない大変優秀なお助けキャラ。
    • ドット感ゼロのイラストとして画面を縦横無尽に動き回れる『アイドル雀士スーチーパイ』もなかなかのもの。
    • シティコネクション』はそれらと比較すると単純にクラリスカーに変身して敵を轢いていく(ゲーム的ビジュアルとしては)地味なものだが、これについては当時のちびっこ感涙の事情がある。
      • 裏技コーナーの中にひとつだけ嘘(ウソテク)が混じっていることでお馴染みだったゲーム雑誌『ファミマガ』の1986年5月号において、『忍者じゃじゃ丸くん』シーン1でⅡコンのマイクに歌い続けると「じゃじゃ丸がクラリスカーに乗り込み敵を轢くことができる」というネタが掲載された。当時この記事に騙されて「じゃじゃ丸じゃじゃ丸……」と唱え続けた少年少女にとっては、実に33年半の時を経た「嘘から出たまこと」なのである。
  • 膨大な量の「称号」
    • Switch版にはトロフィー・実績がない代わりに、ゲーム内で特定条件を満たすことで獲得可能な「称号」が大量にある。その数なんと140個
    • 「ボスを倒す/ノーダメで倒す」「○コンボを○回決める」というありがちなものもあるが、「特定のブロックのみ壊してクリア」や「PCたぬきを使ってきつねを倒す」「背景の満月を背にするようにジャンプをキメる」など挑戦心をくすぐるタイプも。
    • 偶然取れてしまいやすい称号が複数あるのも嬉しい。「体力満タンなのに大ハートを取ってしまう」のような、ガッカリ体験のはずが称号を獲得できてラッキー、といったニクい所がある。
  • 異常に物持ちが良すぎる資料集ミュージアム
    • ステージリザルトでのポイント獲得によって開放される「ミュージアム」はファン垂涎の内容。当時の販促ポスターやテレホンカード、といったものはまだ普通だが、ボスの行動パターン企画書、パッケージイラストのラフスケッチ、CM絵コンテに撮影風景を撮った当時の写真、更にはゲームタイトルの案出し議事録まで収録されている。
    • 極めつけはかつてアミューズメント施設に設置されたポップコーン製造機「じゃじゃ丸ポップコーン」の取り扱い説明書と事業者向けチラシ。いったいこれを現代のプレイヤーに見せてどうしようというのか。
      • ちなみにゲーム内でジャレコインを勘定する際の「JAJABANK」の貯金箱風デザインは、この「じゃじゃ丸ポップコーン」の筐体をモチーフにしている。
    • 当時のゲーム開発者が個人のSNSアカウントなどでこういった資料をお蔵出しすることは稀にあるが、それにしたって現存している事自体が奇跡というレベル。最早いちゲームの資料を越えて、当時のゲーム開発の空気を伝える歴史的文献といっても過言ではないコンテンツとなっている。
  • Ver2.0.1アップデートで追加された「地獄モード」の存在
    • ジャレコインを計10,000枚集めると全4チャプター、計27ステージからなる「地獄モード」が解禁される。「地獄」と名が付くだけあって敵の数が多く攻撃も激しいので難易度は高く、そして新しい敵キャラクターも数多く登場し、上級者にも満足のいく内容となっている。
      • 通常モードと同じく地獄モードも「金つぶを漏らさず集める」「ノーダメージクリアする」「桜の花びらを3枚集める」をそれぞれ達成すると、ステージセレクト画面にてそれらを達成した旨の表示が付く。前述のように難易度が高いのでそれらを達成するのは通常モード以上に困難だが、上級者には挑戦し甲斐のあるやり込み要素となっている。
      • 地獄モードのみに登場する敵キャラクターは色を反転させたような不気味な配色をしており、最初は数が多くないものの、ステージを進めるうちに地獄の底に潜っていっているのを表現するかの如くどんどん数が増えていき、「地獄」という場所の異質感、不気味さを表現するのに一役買っている。また地形や背景の配色も同じように不気味な配色が多い。
    • 地獄モードは強力な敵キャラクターが数多く登場するが、このモードでのみ使える自機である「超じゃじゃ丸」と「超青じゃじゃ」がそれに対抗するかのように凄まじい火力を有する。最初は体力も攻撃力も攻撃方法も貧弱だが、経験値つぶを集めレベルアップしていくにつれどんどん強くなる。
      • 超じゃじゃ丸はレベルアップするにつれ手裏剣が多く投げられるようになり、最終的には3WAYとなる。また後方にも火の玉を発射できるようになり、更に自機の周りを小さな火の玉が回るようになる。まさに弾幕といえる超火力となり、体力の多さも相まって近接戦では無類の強さを発揮する。
      • 超青じゃじゃはレベルアップで投げた手裏剣が炸裂するようになり、更に手裏剣が地形を貫通しそれを上下左右に投げられるようになる。火力も超じゃじゃ丸に引けを取らず、遠距離や敵の攻撃の届かない上下から敵を封殺するのに向く。
      • どちらも通常モードでは考えられないような超火力であり、レベルアップすれば地獄モードで出現する大量かつ凶悪な敵キャラクターを圧倒的火力でねじ伏せ殲滅する快感が味わえる。また両キャラクターとも金つぶを自動回収する能力を持っており、難易度の高い地獄モードでも金つぶ全回収を達成しやすくなっている。
    • 追加BGMも良質。地獄モードのメインテーマとも言えるハードロック調のBGM「焦熱」、『撃魔伝』の金魔城のBGMを上手くアレンジした「妖怪大決戦」、地獄モードの大ボスである閻魔大王戦で流れる和風テイストの曲調が特徴的な「終着の裁決」など。またステージによっては『妖怪倶楽部』のBGMのアレンジも流れるのだが、同じ妖怪を題材にしているためか違和感はほとんどなく、本作ともとてもマッチしている*2
      • 地獄モードにてオプションで原作BGMに差し替えた場合、『忍者じゃじゃ丸くん』シリーズ作品以外にも前述の『妖怪倶楽部』の曲や『バイオ戦士DAN インクリーザーとの闘い』の曲が流れる。両作品を知っているユーザーには「これは」と思う選曲である。
    • 小ネタも豊富。地獄モードではステージ中にオブジェクトが隠されているステージがあるのだが、そのオブジェクトが『モモコ120%』のモモコや『妖怪倶楽部』の死神、『バイオ戦士DAN』のステージ間演出に登場する装置などだったりする。往年のジャレコファンやオールドゲーマーには懐かしいと思えるだろう。

賛否両論点

  • 昔のイメージを大切にしてくれているのにガマパックンの曲が違う
    • 前述の日本語ラップ付きのアレンジ曲になる。この曲自体は悪くはないのだが、原作でのガマパックンの曲をアレンジした曲自体は存在し別の忍術で使われているだけに、こちらにして欲しかったという声もある。
  • 地獄モード、終盤の演出について
    + 地獄モードのラスボス、閻魔大王戦にて、とある演出が入る(ネタバレあり)。
  • 閻魔大王第1形態の体力をある程度まで減らすと、第2形態へと移行する。この第2形態、かなりの強さを誇るが、ある程度相手の攻撃を耐えると、それまでジャレコインを貯めていた「JAJABANK」がじゃじゃ丸ファミリーと共に助けに来てくれるという演出が入る。JAJABANKが来た後は閻魔大王の攻撃をほぼ無効化、さらにこちらの体力まで回復してくれるので、ほぼ勝利が確定する。これをアツい演出と取るか、ナンセンスな演出にあっけにとられるかはプレイヤーによるだろう。
    • ちなみにJAJABANKが助けにきてくれる条件は、超じゃじゃ丸か超青じゃじゃでプレイしており、更にジャレコインを28,280枚集め、超じゃじゃ丸もしくは超青じゃじゃのレベルが10である事。この条件を満たしていない場合JAJABANKは助けに来てくれないため、前のステージに戻って金つぶや経験値つぶを集める稼ぎプレイをしなければならない。
    • なお、JAJABANKの助けなしで自力で閻魔大王を倒そうとした場合、敵の攻撃を避け続け相手の体力を減らしても、閻魔大王は自身の体力を回復する技を持っているため、JAJABANKの助けなしでは倒すのはほぼ不可能、仮にできたとしても非常に時間のかかるものと思われる。
      • 超じゃじゃ丸と超青じゃじゃ以外のキャラクターで閻魔大王に戦いを挑んだ場合も、JAJABANKは助けに来てくれず、ほぼ倒す事はできない。この事も後述するように地獄モードは超じゃじゃ丸もしくは超青じゃじゃ専用モードのきらいがある要素の一つとなっている。

問題点

  • 対デカ敵における運要素
    • 特定ステージでは雑魚敵の縦横4倍程度の大きさを持つ「デカおゆき」「デカくろべえ」などのデカ敵が出現する。ドット絵をそのまま拡大した姿で巨大な敵弾を放ってくる見た目にも楽しい敵だが、対処には少々の運要素が絡んでくる。
    • というのは本作の敵キャラ出現位置はランダムであり、そのくせデカ敵の弾は障害物無視のものが多い。即ち、位置取りによっては迎撃不能な場所から一方的に攻撃を食らうシチュエーションが発生する。
    • 特に厄介なのが障害物無視の高速8方向ビームを撃ってくる「デカおゆき」に、同じく壁を貫通する低速4方向弾を短い間隔で放ち続ける「デカカクタン」。前者はまだ潜り込んで集中攻撃する余地があるが、後者は軸があってしまったが最後、無傷で逃れるのは至難の業である。
    • 「デカ一つ目」が大量に放つ巨大目玉も、壁を貫通はしない代わりに壁に反射するため、あっというまに侵入不可能な区画が生まれてしまう。
    • いずれの場合も上からの踏みつけで一度気絶させたり、ステージ内の忍法を取ったりといった対処を求められるが、何せそこに至れるかが運次第である。
    • 最終ステージ3-10は今まで出てきたデカ敵が総出で掛かってくるというかなり難易度の高いステージ。ステージ内のアイテムや忍法を上手く使わないと苦戦は必至である。
  • 称号の確認のしにくさ
    • 評価点としても記した称号だが、ゲームプレイ中に確認する術がなく、いちいち妖怪大決戦のタイトル画面に戻る必要がある。
    • 称号の中には「1-5で○○する」のように特定ステージで攻略と無関係な行動をとることを条件としたものもあるので、地味に称号マラソンのテンポが削がれる。
  • 移植作の手触りの惜しさ(Switch版)
    • 移植については概ね良好なのだが、一部、BGMの音色や消音になるタイミングが違う微妙な点がある(『銀河大作戦』で顕著)。
      • 『銀河大作戦』以外では、『忍者じゃじゃ丸くん』ではポーズ時、ミス時、ボーナスステージでさくら姫が落下してくる際の無音が再現されていない、『じゃじゃ丸忍法帳』ではラスボスの専用BGMが流れず、エンディングやスタッフロールでも専用のBGMに切り替わらない、『じゃじゃ丸撃魔伝 幻の金魔城』ではボス部屋前などの無音である場所が再現されていなかったり、イベント時に本来流れるはずのないBGMが流れるなど。
      • レトロゲームの移植において(感覚的な記憶が残りやすい点で)音声面は馬鹿に出来ない要素だが、あと一歩で100点とは言えない惜しさを感じるかもしれない。
    • スタート、セレクトボタンがRボタン/Lボタンに割り当てられており、「+」ボタンがゲームメニューボタンに割り当てられているため、直感的にやや操作しにくい。
      • ただし、これはSwitch本体のキー配置を変更すれば対処可能。
    • 「リセットボタンを押す」に相当する機能がない。そのためタイトル画面に戻るのが不便で、また『撃魔伝』では原作のように複数のセーブデータを作る事ができなくなっている。
    • なお、後続であるPS4版では、BGMなどの上述の問題点が解消されているほか、スタート/セレクトボタンがOPTIONS/タッチパッドボタンに割り当てられている、ゲームメニューにてゲームリセット機能が追加されている、Switch版では一つしか作る事の出来なかったセーブデータが3つまで作る事ができるようになっている、Switch版には存在しなかった巻き戻し(リワインド)、早送り機能があるなど、上述の問題点を解決したうえで新機能が追加されているなど至れり尽くせりの内容となっている。
  • 地獄モードの問題点
    • 上級者向けで難しいのが当たり前の地獄モードだが、それを加味してもいくつか難しすぎる要素がある。
      • デカ敵が通常モードに輪をかけて強い。地形を貫通する多WAY弾や弾幕を放つ地獄モードカラーの「デカ僧だ」、「デカむしばらす」、「デカ青ダヌキ」、地形を貫通するホーミングするコウモリ弾を放つ「デカ黒おゆき」、横方向に地形を貫通する高速弾を放つ「デカ青鬼ギリ」、大量の目玉弾をこれでもかとばら撒く「デカ百目」などなど。地獄モードも敵の出現位置はランダムなため、出現位置とこちらの位置取りによっては一方的に攻撃を喰らいそのままゲームオーバー、という事も起こりうる。そして通常モード3-10と同じようにこれらの追加デカ敵は地獄モード3-10にてやはり総出で襲い掛かってくる
      • 中でも凶悪なのが「デカ黄テロ」。地面に着弾すると大爆発を起こし広範囲を攻撃する爆弾を大量にばら撒き、更にそれの攻撃力も高い。敵の出現位置によってはなすすべなくゲームオーバーになる事も。
      • 冥界SCENE2前編に登場するさくら姫と同型の敵、冥界SCENE2後編に登場するじゃじゃ丸と同型のデカ敵も非常に強い。前者はホーミングしてくる桜の花びら弾と極めて攻撃力の高く更にこちらの攻撃を防ぐ設置型の火の玉の複合攻撃を行い、後者は炸裂する手裏剣弾を連射し極めて攻撃力の高い火の玉を自身の周りに回転させ体当たりを仕掛けてくる。そしてどちらも高速でステージ内を動き回り耐久力も非常に高い。行動パターンを把握し攻略法を見つけるまで苦戦は必至だろう。
    • 地獄モードのステージは基本的に通常モードのステージをベースにアレンジを加えたものとなっており、出現する敵は大幅に変更及び強化されているが、地形や雰囲気などに共通点が多い。そのため、通常ステージの焼き直し感がある。ボスもラスボスである閻魔大王を除いて、通常モードに出現したボスを強化したものばかりである。
      • ただし地獄モード最後に控えている全5ステージの「冥界」は別。地形等はそれまでのステージとは全く別で、新鮮な気分でステージを進める事ができる。
    • 地獄モードも通常モードと同じように複数のキャラクターを選ぶ事ができるが、ほぼ超じゃじゃ丸と超青じゃじゃ専用のモードとなっているきらいがある。強化された2キャラクターは他のキャラクターとは比較にならないほど高性能であり、他のキャラクターを使う利点がほぼ無い。更に前半はともかく、地獄モード後半は強化された2キャラクターを前提としているような猛攻を敵が行い、他のキャラクターではとても太刀打ちできない。
+ ver1.2アップデート(2020年2月19日実施)で解消済みの問題点
  • ZLボタンとZRボタンにはクイックセーブ&クイックロード機能が割り当てられているが、押した瞬間に発動するため、誤ってボタンを押した際が非常に怖かった。
    • クイックセーブ&クイックロード機能を無効にする事でできるようになったうえ、セーブやロードの実行を長押しに変更されているため、この点は解消された。
  • 『撃魔伝』では物を押した時、敵の弾を盾で防いだ時に別のBGMが流れるといった不具合もあった。
+ ver2.0.1アップデート(2022年5月12日実施)で解消済みの問題点
  • 『妖怪大決戦』単体で見た場合、ボリューム不足だった。
    • 本作のメインタイトルである『妖怪大決戦』は、通常モードは3チャプター全22ステージと、少なすぎるとは言わないが振り返ってみるとやはりボリュームが物足りなかった。
    • 縦長なステージ、最下段に穴が開いており落ちるとダメージになるステージ、などある程度のバリエーションはあるものの、尖ったステージはあまりなく、「あれ? これで全部?」と思ってしまう場合も。ただし称号コンプを目指すのならかなりのプレイ時間は必要ではあった。
    • 現在はアップデートにより地獄モードが追加され、ボリュームがほぼ2倍になったので、この点は解消されたといってもいいだろう。

総評

移植の合格以上満点未満な手触りといった惜しさなど辛い点はあるが、全体的には「レトロゲームのオムニバスを作るならこういうことだ」というお手本のような一作である。
新作についてもガワだけレトロにしたようなごまかしや、ゲーム性の不便さまで持ち越してくるような真似はせず、しっかり現代の作品として作られた出来。
それでもご新規さんには少々とっつきにくいかもしれないが、シリーズプレイ済みの人が当時の思い出と共に遊ぶならおすすめしたい。


余談

  • 本作は発表当初からPS4とSwitchでのマルチ販売を予定していたが、PS4版が開発上の都合によりかなり発売が遅れる事となった。
    • 2020年9月下旬に「今冬」発売の情報が公式Twitterアカウントより出て、その後2021年2月上旬に「今春」発売の情報が出、そして同年3月下旬に発売日が「2021年5月20日」に決定、発売となった。
  • 追加DLCキャラクターとして「高田馬場&池袋ゲーセン・ミカド」の「ミカドちゃん」が登場しており、クラリスショップ店舗販売分でのみ先行配布された。
    • こちらは2022年5月12日のSwitch、PS4版の大型アップデート(Ver2.0.1)にて無料で追加された。
  • 2022年5月12日より『じゃじゃ丸の妖怪大決戦』に追加要素を加えた上で単品化した『じゃじゃ丸の妖怪大決戦+地獄』がSteamでリリース、それに伴いSwitch版、PS4版でも追加要素を実装する大型アップデートが実施された。
  • 2023年2月21日には、海外限定で『Ninja JaJaMaru: Retro Collection』が発売。
    • 収録ソフトが少し異なっており、日本版と共通する『忍者じゃじゃ丸くん』『じゃじゃ丸の大冒険』『忍者じゃじゃ丸 銀河大作戦』の3本の他、SFC『すーぱー忍者くん』とGB『おいらじゃじゃ丸! 世界大冒険』に加え、モノクロだった原作をカラーに対応させた『おいらじゃじゃ丸! 世界大冒険 DX』を収録。
      • 各タイトルローカライズがされ日本語部分は全て書き換えられており、タイトル画面までも変更するなど徹底している。
    • 有料DLCで『じゃじゃ丸の妖怪大決戦+地獄 Deluxe Edition』を購入可能。
    • 収録から漏れたRPG2本もダウンロード専用で『Ninja JaJaMaru: The Lost RPGs』として配信されている。こちらもローカライズされているので海外ユーザーでも謎解きなどで何の支障もなくプレイ可能となっている。
最終更新:2024年07月30日 20:24

*1 といってもこの時点で「攻撃力は高いが軌道にクセがある」「体力は低いが周囲にあるお金を吸い集める」などそこそこ差別化はされている。

*2 なお、この『妖怪倶楽部』のアレンジ曲だが、過去にシティコネクションが発売したサウンドトラック『Rom Cassette Disc In JALECO Remix』に集録してあった曲とほぼ同じである。