機種 | タイトル | 概要 | 判定 | |
ナンバリング | ||||
PS | SILENT HILL |
霧と闇に包まれた町・サイレントヒルへようこそ。 独自の演出とシナリオにより、ホラーゲームに新層を開拓した名作。 |
良 | |
PS2 | SILENT HILL 2 |
切なく胸をうつストーリー性はホラーゲーム史においても随一。 シリーズを代表するクリーチャー「△様」こと「レッドピラミッドシング」が初登場。 |
良 | |
PS2/Xb(*1) | SILENT HILL 2 最期の詩 | 『2』に新シナリオや新エンディングを加えた完全版。新規購入の場合はこちらを推奨。 | ||
PS5/Win | SILENT HILL 2 | リメイク。 | ||
PS2(*2) | SILENT HILL 3 |
『1』の17年後。血と錆と膿に塗れた裏世界が再び侵蝕する。 おぞましいほどの恐怖演出を追求。衝撃的な隠し要素も含めインパクトの大きい作品。 |
良 | |
PS2(*3) | SILENT HILL 4: THE ROOM |
マンネリ打破を目指した新要素は賛否両論だが、作品全体の完成度は決して低くない。 しかしギャグエンドが無いという重大な欠点は見過ごせない。 |
良 | |
PSP(*4) | SILENT HILL ZERO | 『1』の事件の前日譚を描く。海外スタジオ開発に伴い一部システムに難や違和感あり。 | なし | |
PS3/360/Win | SILENT HILL: HOMECOMING | 日本未発売。副題は "帰郷"。進行に支障をきたす多数のバグと過激な暴力シーンあり。 | なし | |
PS3(*5) | SILENT HILL: DOWNPOUR | 副題は "どしゃ降り"。シリーズ初のオープンワールド作品で自由度も高くなっている。 | ||
リ・イマジネーション | ||||
Wii/PS2/PSP | SILENT HILL: Shattered Memories |
副題は "粉々になった思い出"。システムが従来のシリーズ作品とは異なっている。 『1』の設定を元にしたリ・イマジネーション作品。氷に閉ざされた裏世界を生き抜け。 |
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カップリング | ||||
PS3(*6) | SILENT HILL: HD EDITION | 『2』と『3』のHDリマスター版をカップリング(*7)。初期のバグはパッチで改善(*8)。 | ||
スピンオフ | ||||
GBA | プレイノベル サイレントヒル | 『1』をサウンドノベル化した作品。ADVとしてもシリーズ作品としても残念な出来。 | シリ不 | |
AC | SILENT HILL: THE ARCADE | 2人同時プレイ可能なガンシューティング。『THE HOUSE OF THE DEAD』に近い。 | ||
PSV | SILENT HILL: Book of Memories | シリーズ初となるアクションRPGの外伝。だが、あの霧に包まれた街はそこには無い。 | ク | |
PS5 | SILENT HILL: The Short Message | 無料配信短編。戦えない&主観視点の実験作にして開発陣からのショートメッセージ。 |
機種 | タイトル | 概要 | 判定 |
PS2 | SIREN | 『1』のディレクターらがSCE移籍後に手掛けた。内容に多くの類似点が見られる。 | 良 |
AC | モンスター烈伝 オレカバトル | 子供向けの作品だがモンスターカードとしてシリーズでお馴染みの△様(*9)が登場。 | 良 |
Switch/PS4/ One/Win |
スーパーボンバーマン R | ver.2.0アップデートで、バブルヘッドナースボンバーとピラミッドヘッドボンバーが登場。 | なし |
スーパーボンバーマン R オンライン | ロビー君ボンバーとバブルヘッドナースボンバーとピラミッドヘッドボンバーが登場。 | ||
Switch/Win/ PS5/XSX/ PS4/One |
スーパーボンバーマン R 2 | ロビー君ボンバーとバブルヘッドナースボンバーとピラミッドヘッドボンバーが登場。 | |
Win/PS4/ One/Switch/ PS5/XSX |
Dead by Daylight |
生存者として『3』の主人公であるヘザー(*10)、殺人鬼として△様(*11)が登場。 他にもコラボマップや、別キャラの姿に変更するスキン等が追加されている。 |
不安定 |
コナミから発売されているホラーアクションアドベンチャーシリーズ。
タイトルとなっているアメリカの架空の街「サイレントヒル」を主な舞台として展開される。
サイレントヒルは平時こそ霧に包まれた閑静な観光地だが、土地そのものが持つ人の心の闇を具現化する力や、それを利用する邪教の集団などによって異形の蔓延る異世界へと変貌し、主人公ら来訪者を恐怖へと引き摺り込んでいく。
中でも、血と錆に塗れた「裏世界」はその視覚的なおぞましさ、生理的嫌悪感を煽るデザインから秀逸な恐怖演出として機能し、本シリーズにおける象徴的存在となっている。
『バイオハザード』の大ヒットを受けて制作された一種のフォロワー的作品であり、ゲームシステムなどは一見すると二番煎じのようにも見える。
しかし、『バイオハザード』はウイルスと言った科学的な背景を持ち、派手なアクションやプレイヤーを驚かせる演出による「動的恐怖」を追求する方向に舵を切っていた。
それ対し、本シリーズは人智を超えた神秘・魔術・宗教的な背景と、陰鬱な雰囲気や精神的に追い詰める演出による「静的恐怖」が主体となっており、実際は正反対の作風を持つ。
基本的に「戦闘慣れしていない一般人」が主人公で、アクションの比重は『バイオハザード』に比べると少なめ。
だが、その分どこか不自由な操作や頼りないライト、ノイズで敵の接近を知らせるラジオなどの独自の演出による恐怖表現に力が入っている。
逆に謎解きは高難易度で、アクションと謎解きでそれぞれ難易度設定が分けられているのも特徴である。
ストーリーも勧善懲悪で測れない物悲しさや遣る瀬なさ、マルチエンドながらハッピーエンドのほとんど無い結末など恐怖の中に哀切を含んだ内容となっており、この点でも『バイオハザード』シリーズとは明確に差別化されている。
その一方、はっちゃけた隠し武器やコスチュームなどの明るいネタ要素も少なくない。
特筆すべきは、ほとんどの作品に世界観をぶち壊す抱腹絶倒のギャグエンディングが仕込まれていることである。
周回プレイや特殊な条件が必要だったりと到達は容易ではないものの、陰鬱で切ないストーリーからは想像のしようもないぶっ飛んだエンディングの数々は多くのプレイヤーを良い意味で驚愕させ、シリーズの魅力の1つとして知られている。
日本発祥のシリーズだが海外で特に人気であり、『ZERO』からは海外スタジオによる外注開発の体制を取るようになった。
しかしそれによって作風の乖離や難易度の上昇、ジャンルの迷走を招き、新作が出る度に評価を落とす結果となってしまっている。
2014年には『メタルギア』シリーズで知られる小島プロダクションによる新作『Silent Hills』が発表され、その体験版とも言える短編作『P.T.』は大きな反響を呼んだが『Silent Hills』自体が開発中止となり、その際の対応(*12)も含めてコナミには批判が殺到した。
その後は新作が出ることも無いままシリーズは長い休眠に入るが、2022年になってシリーズ復活と多数の新作が発表された。